JP2003250417A - 加熱蒸散方法およびこれに使用する加熱蒸散容器 - Google Patents
加熱蒸散方法およびこれに使用する加熱蒸散容器Info
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Abstract
よびこれに使用する加熱蒸散容器を提供することであ
る。 【解決手段】 殺虫原体またはこれに添加剤を含有した
添加殺虫原体を加熱して蒸散させる、害虫防除のための
加熱蒸散方法であり、例えば殺虫原体3を容器5内に収
容し、この容器5を加熱して、殺虫原体を加熱蒸散させ
る。これにより、殺虫剤成分を効率よく揮散させること
ができ、かつ加熱蒸散時に溶剤の必要性がなく、従って
溶剤を使用する場合に生じる水性・油性を区別する必要
性もなくなり、しかも加熱蒸散させる容器や加熱器具も
コンパクトになる。
Description
除のために使用される加熱蒸散方法およびこれに使用す
る加熱蒸散容器に関する。
しては、吸液芯を用いて殺虫液剤を吸上げ加熱蒸散させ
る方法や、繊維板等の多孔質基材(固形マット)に吸着
させた殺虫剤を加熱して蒸散させる方法等が知られてい
る。
ため、水を加えた製剤では、揮散安定性が悪く、薬剤を
長時間蒸散させるのには向いていなかった。後者のマッ
ト方式の場合、無溶剤型ではあるが、薬剤の残存率が高
く安定した長期の揮散は望めなかった。
を効率よく揮散できる加熱蒸散方法およびこれに使用す
る加熱蒸散容器を提供することである。
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、敢えて殺虫原体を
加熱すると、水を加えた殺虫液を使用するより、極めて
効率よく揮散させることができ、安定した長期の揮散が
可能になるという新たな事実を見出し、本発明を完成す
るに至った。また、本発明では、殺虫原体を加熱蒸散さ
せるため、加熱蒸散時に溶剤を使用せず、従って液剤の
ように水性・油性を区別する必要性もなくなり、容器や
器具もコンパクトになる。
防除のための方法であって、殺虫原体またはこれに添加
剤を含有した添加殺虫原体を加熱して、蒸散させること
を特徴とする。
ない殺虫剤成分自体をいい、2種以上の殺虫剤成分を混
合したものであってもよい。殺虫原体は、殺虫剤成分自
体であるから、無溶剤型の殺虫マットは本発明に含まれ
ない。また、本発明における添加殺虫原体とは、前記殺
虫原体に安定剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、着色剤な
どを添加したものをいう。
または添加殺虫原体を容器内に収容し、この容器を加熱
することによって、前記殺虫原体または添加殺虫原体を
蒸散させるのが好ましい。
ィルムが前記殺虫原体または添加殺虫原体の液面に接触
した状態で、前記殺虫原体または添加殺虫原体を蒸散さ
せることもできる。これにより、殺虫成分の揮散量を高
めることができる。
は添加殺虫原体の液面が蒸散空間中に開放されている状
態で、殺虫原体または添加殺虫原体を蒸散させることも
できる。これにより、殺虫成分の揮散量を高めることが
できる。ここで、「蒸散空間」とは、本発明の加熱蒸散
方法により害虫の防除を行う空間をいい、例えば家庭内
の居室、台所などの空気雰囲気中をいう。
する加熱蒸散容器としては、殺虫原体またはこれに添加
剤を含有した添加殺虫原体を収容した容器本体と、この
容器本体の蒸散口を塞ぐガス透過性フィルムとを備えた
ものや、殺虫原体またはこれに添加剤を含有した添加殺
虫原体を収容した容器本体と、少なくとも加熱蒸散時に
前記殺虫原体または添加殺虫原体の液面に接触するガス
透過性フィルムとを備えたもの等を使用することができ
る。
体としては、加熱により蒸散し、害虫に対して防除効果
を示すものであればよい。このような殺虫原体として
は、例えばトランスフルスリン、「S−1264」(住
友化学工業(株))、ベーパースリン、フラメトリン、
d-T80-フラメトリン、エムペントリン、フェノトリン、
レスメトリン、フタルスリン、d-T80-フタルスリン、
(1S)−1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル
−(1R)−トランス−3−(2,2−ジクロロエテニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラー
ト(以下、化合物Aという。)、1−エチニル−2−メ
チル−2−ペンテニル−3−(2,2−ジクロロエテニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラー
ト(以下、化合物Bという。)、およびこれらの異性
体、さらにビフェントリン、フェンフェノクスロン、ア
ミドフルメットなどが挙げられるが、これらに限定され
るものではない。また、殺虫原体の性状は液体、固体の
いずれでもよいが、液体であるのが好ましい。液体の場
合、殺虫原体の蒸気圧は4.8×10-6(25℃)mm
Hg以上、好ましくは4.8×10-6〜6.0×10-3
(25℃)mmHgであるのがよい。
添加剤としては、安定剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、
着色剤などが挙げられ、必要に応じてそれらの1種また
は2種以上を添加する。
t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、3−t−ブチル
−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシアニソール、メルカプトベンズイミダ
ゾール、ジラウリル−チオ−ジ−プロピオネート、2−
t−ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル
−4−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−
4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、α−トコフェロール、アスコルビン酸、エリソルビ
ン酸、2,2‘−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−
メチルフェノール)、2,2‘−メチレン−ビス(6−t
−ブチル−4−エチルフェノール)、4,4‘−メチレン
−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4
‘−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−3−メチルフ
ェノール)、4,4‘−チオ−ビス(6−t−ブチル−3
−メチルフェノール)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサン、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシンナメート)]メタン、オクタデシル−3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、フ
ェニル−β−ナフチルアミン、N,N−ジフェニル−p
−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,
3−ジヒドロキノリンポリマー、6−エトキシ−2,2,
4−トリメチル−1,3−ジヒドロキノリン、テトラキ
ス[メチレン3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]メタンなどが挙げられ
る。着色剤としては、例えばアゾ系染料、アントラキノ
ン系染料、およびこれらの染料の2種以上の組み合わせ
から選ぶことができる。具体的には、例えば青色403
号、橙色403号、緑色202号、紫色201号、赤色
225号、黄色204号等が挙げられる。
く、通常、添加殺虫原体の総量に対して安定剤が約5重
量%以下、酸化防止剤が約5重量%以下、紫外線防止剤
が約5重量%以下であればよい。前記着色剤の添加量
は、総量に対して0.001〜0.1重量%、好ましく
は0.01〜0.1重量%の濃度である。これにより、
殺虫原体の蒸散性に影響せず、遠距離からの視認性およ
び終点の視認性が向上する。
効力増強剤、揮散率向上剤、消臭剤、香料等の各種添加
剤も任意に添加することができる。効力増強剤として
は、ピペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、
MGK−264、サイネピリン222、サイネピリン5
00、リーセン384、IBTA、S421等を、揮散
率向上剤としては、フエネチルイソチオシアネート、ハ
イミツクス酸ジメチル等を、消臭剤としてはラウリル酸
メタクリレート(LMA)等を、香料としてはシトラー
ル、シトロネラール等を夫々例示できる。
殺虫原体を代表させて説明する)は、これを容器内に収
容し、この容器を加熱することによって蒸散される。使
用する加熱蒸散容器は、該容器から殺虫剤成分を蒸散で
きる構造のものであれば、どのような容器も使用可能で
ある。
示す。この加熱蒸散容器は、アルミニウムなどの金属シ
ート、耐熱性樹脂シートなどの耐熱性シート1の中央部
に凹部2を設け、この凹部2に殺虫原体を収容するよう
にしたものである。
虫原体3を収容した凹部2上面の蒸散口をガス透過性フ
ィルム4で塞いだ構造の加熱蒸散容器5を使用してもよ
い。これにより、殺虫原体3が容器5からこぼれるのを
防止でき、運搬などの取り扱いが容易になる。
示すように、下部に発熱体6を備えた放熱板7上に載置
され、放熱板7からの熱によって内部の殺虫原体3が加
熱される。殺虫原体3から蒸散した殺虫剤成分は、ガス
透過性フィルム4を通って拡散される(蒸散する殺虫剤
成分を矢印で示す)。
する薬剤の蒸散性、単位時間当りの蒸散量、目標とする
蒸散持続時間等に応じて適宜決定されるため、特に限定
されるものではないが、通常約75〜4500mg、好
ましくは150〜1500mg程度であればよい。例え
ば、殺虫剤トランスフルスリンの揮散量を1.67mg
/2時間とすると、本発明における加熱蒸散方法により
1日当たり12時間蒸散を行うと仮定すれば、30日用
の殺虫原体3の量は約300mgとなり、60日用、1
20日用の量はそれぞれ約600mg、1200mgと
なる。ちなみに、トランスフルスリンは、蚊の防除に
は、少なくとも0.15mg/2時間の有効揮散量であ
るのがよい。
容する殺虫原体3の量に応じて変化するため、特に限定
されるものではないが、例えば凹部2の深さは約0.3
〜5mm、好ましくは0.5〜4mmの範囲から殺虫原
体3の量に応じて適宜決定することができる。
から揮散した薬剤成分の揮散を妨げずに該フィルム4を
通過させうるものであれば使用可能である。このような
ガス透過性フィルム4を例示すると、例えば延伸または
無延伸ポリプロピレン、ポリエチレン(例えば直鎖状低
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等)、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリメチルペンテンなどが挙げら
れる。これらのフィルムは単独で使用してもよく、2種
以上を貼り合わせたものであってもよい。
細な孔を多数あけた微多孔性フィルムもガス透過性フィ
ルムとして単独で、または他のガス透過性フィルムと貼
り合わせるなどして好適に使用可能である。さらに、針
などで孔をあけた多孔性フィルムも単独で、または他の
ガス透過性フィルムと貼り合わせるなどして使用するこ
とができる。ガス透過性フィルム4の厚さは約10〜1
00μm、好ましくは30〜70μmであるのがよい。
たっては、薬剤成分の蒸散に有効なフィルムであること
に加えて、加熱により外観上に著しい変化[例えば膨張
や破れ等の劣化、フィルム表面での有効成分の結晶化
(粉ふき)等]のないものを使用するのが望ましい。こ
のようなフィルムとしては、例えば2種以上のフィルム
を貼り合わせた複合フィルムを挙げることができる。具
体的には、例えば前記ポリエチレンまたは無延伸ポリプ
ロピレンをシーラント層とし、その外面に延伸ポリプロ
ピレン、ポリエチレンテレフタレート、穴あきフィルム
(例えば穴あきポリエチレンテレフタレートフィルム
等)を貼り合わせた複合フィルムが挙げられる。ここ
で、シーラント層とは加熱蒸散容器5に直接接着され、
該加熱蒸散容器5との間の密着性、液密性を高めるため
のフィルムをいう。前記複合フィルムの厚さは、前記し
たガス透過性フィルム4の厚さ約10〜100μmの範
囲内でよい。なお、シーラント層は単独で容器5の上面
(フィルム4との接着面)に設けてもよい。
になって、ガス透過性フィルム4が凹部2の底面にくっ
つくのを防止するために、加熱蒸散容器5には、空気導
入口(図示せず)を設けて、ガス透過性フィルム4でシ
ールされた凹部2に空気を送るようにしてもよい。この
ような空気導入口は、例えばガス透過性フィルム4の一
部に設けることができる。
ヒーターなどの熱源に直接接触させて加熱蒸散させるこ
とも可能であるが、上記のように容器5を放熱板7等の
ヒーター上に載置したり、必要なら容器5とヒーターと
の間に空隙あるいはその他の介在物を設けて加熱するの
が好ましい。
量を蒸散させるのに充分な温度であればよく、特に加熱
温度は限定されるものではないが、容器を使用する上記
加熱方式においてヒーター温度(例えば放熱板2の表面
温度)は通常、約50〜170℃、好ましくは70〜1
30℃の範囲であるのがよい。
度は約40〜160℃、好ましくは約60〜120℃で
あるのがよい。また、容器5内の加熱時における殺虫原
体の温度は約45〜165℃、好ましくは約65〜12
5℃であるのがよい。具体的には、蚊等の害虫駆除に必
要とされる個々の殺虫剤の有効揮散量を目安にして、加
熱温度を決定することができる。
効量を蒸散させる温度で殺虫原体を1日当り12時間程
度加熱蒸散することにより、30日あるいはそれ以上の
長時間にわたり殺虫剤成分を持続的に蒸散させることが
できる。
は、容器5を放熱板7と共に、殺虫原体3とガス透過性
フィルム4とが、予めもしくは使用開始時に接するよう
な角度となるように傾斜させた状態で保持するのが好ま
しく、これにより容器5内の殺虫原体の蒸散による減少
量が当該殺虫原体の液面の推移から判別しやすくなり、
殺虫原体の残量を示すインジケータ機構を果たすことが
でき、また蒸散量を長期にわたって安定させることがで
きる。容器5の水平面に対する傾斜角度は10〜90
°、好ましくは40〜60°程度が適当である。
図3(a)に示すように殺虫原体3を収容した凹部2を有
する耐熱シート1(容器本体)と、前記殺虫原体3の液
面に接触するガス透過性フィルム4とを備えた加熱蒸散
容器を用いてガス透過性フィルム4が殺虫原体3の液面
に接触した状態で殺虫原体3を加熱して蒸散させたり、
あるいは図3(b)に示すように殺虫原体3の液面が蒸散
空間中に開放されている状態、すなわちガス透過性フィ
ルム4なしで殺虫原体3を加熱するのが好ましく、これ
により殺虫成分の揮散量をさらに高めることができる。
散に伴って殺虫原体3の残量が減少したときにでもガス
透過性フィルム4と殺虫原体3とを接触させるために
は、例えば、予めガス透過性フィルム4にたるみを持た
せたり、液面を一定に保つための殺虫原体供給手段(図
示せず)を別に設けたり、容器本体を水平面に対して傾
斜させた状態で保持(傾斜角度10〜90°、好ましく
は40〜60°程度)したりすればよい。また、図2に
示す加熱蒸散容器5のように、水平に保持した状態では
ガス透過性フィルム4と殺虫原体3の液面とが接触して
いない場合であっても、少なくとも加熱蒸散時に、容器
5を水平面に対して傾斜させることにより、ガス透過性
フィルム4を殺虫原体3の液面に接触させることができ
る。図3(a)に示す形態の場合、ガス透過性フィルム4
は、上記で例示したものを使用することができ、特に殺
虫原体3が浸透しフィルム表面から蒸散しやすいものを
使用すると、殺虫成分の揮散量を高めることができる。
このような殺虫原体3が浸透しやすい液浸透性フィルム
を例示すると、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレ
ンとプロピレンの共重合体などが挙げられる。これらの
フィルムは単独で使用してもよく、あるいは2種以上を
貼り合わせたものであってもよい。このガス透過性フィ
ルム4の厚さは、殺虫成分の浸透しやすさおよび揮散量
と関係するため重要であり、好ましくは約10〜100
μm、より好ましくは約25〜75μmであるのがよ
い。
透過性フィルム4を使用しない形態の場合、同図に示す
ように凹部2の上面は開口している(殺虫原体3の液面
が蒸散空間中に開放されている)ため、例えば以下の図
4(a)および(b)に示すような加熱蒸散容器11を用いる
のが好ましい。
がこぼれにくい構造を有した加熱蒸散容器11の断面図
およびフィルム14を取り外した状態での加熱蒸散容器
11の平面図である。図4(a)および(b)に示すように、
加熱蒸散容器11は、アルミニウムなどの金属、耐熱性
樹脂などにより形成された箱形の容器本体12と、その
蓋13とからなり、容器本体12に殺虫原体3を収容す
るようにしたものである。蓋13は、容器本体12の周
壁上端から内向き下方に傾斜する傾斜部13aを備え、
さらにこの傾斜部13aの中央部に蒸散口13bを備え
ている。この蓋13の上面にはガス不透過性フィルム1
4が貼り付けられており、使用時にこのフィルム14を
剥がすことで殺虫剤成分が蒸散可能となる。蓋13は容
器本体12に被せるだけでもよいが、両者を接着などで
一体に固定するか、あるいは蓋13と容器本体12とを
一体成形して作製するのが好ましい。
ては、図5および図6に示すような殺虫原体3を加熱す
るための加熱器具21を使用することができる。この加
熱器具21は、加熱蒸散容器11を着脱自在に収容する
ための凹部25と、この凹部25の底面に設けられた加
熱蒸散容器11を加熱するためのヒーター22と、この
ヒーター22に電力を供給するための差込プラグ23と
を備えた箱体である。加熱器具21は、差込プラグ23
が取り付けられている面の反対面に殺虫原体3の液量確
認用の窓24を備えている。このため殺虫原体3の残量
を窓24を通して容易に確認することができる。したが
って、加熱器具21を使用する場合には、加熱蒸散容器
11は透明ないし半透明の耐熱性樹脂などにより形成さ
れているのがよい。
容器11を収容した状態でヒーター22からの熱によっ
て殺虫原体3が加熱され、殺虫剤成分は蒸散口13bを
通って蒸散する。使用により加熱蒸散容器11内の全て
の殺虫原体3が蒸散した際には、加熱器具21から加熱
蒸散容器11を取り出して、殺虫原体3が注入された新
しい加熱蒸散容器11と交換することができる。また、
全ての殺虫原体3が蒸散した加熱蒸散容器11内へ殺虫
原体3を新たに注入するようにしてもよい。
散容器11の上面を閉塞する開閉式あるいは着脱式の蓋
(図示せず)を取り付けることもできる。また、加熱蒸
散容器11および加熱器具21は、これらの平面形状が
方形以外の多角形や円形であってもよい。
に示したような箱形の容器本体12と蓋13とからなる
形態の他、例えば図7(a)および(b)に示す容器31、3
2のように容器の上部に蒸散口33、34を備え、殺虫
原体の液面を蒸散空間中に開放することができるもので
あれば使用することができる。これらの容器31、32
の平面形状は、方形、方形以外の多角形、円形などにす
ることができ、特に限定されない。
る様々な害虫、例えばゴキブリ、ハエ、蚊、ヌカカ、ア
ブ、ノミ、ナンキンムシなどの衛生害虫ないし吸血害
虫、イガ、コイガなどの衣類害虫、コクヌストモドキ、
コクゾウムシなどの貯穀害虫、イエダニ、ツメダニ、コ
ナダニなどのダニ類、アリ、シロアリ、ナメクジなどの
防除に適用可能である。従って、本発明の加熱蒸散方法
は、様々な場所で使用可能であり、例えば家庭内の居
室、台所、食堂;畜舎、犬小屋、農園芸ハウス;押入
れ、タンス等の衣類等収納庫、食物収納庫などで好適に
使用することができる。
加殺虫原体を加熱して蒸散させる場合について記載した
が、殺虫原体または添加殺虫原体が常温で揮散性を有す
る場合には、殺虫原体または添加殺虫原体(例えば、前
記化合物A、化合物Bなど)を加熱せず、必要に応じて
風を当て、常温で蒸散させるようにしてもよい。
を説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定される
ものではない。
虫原体は、殺虫原体トランスフルスリンに以下に示す添
加剤を添加して調製したものである。 色素:プラストブルー8540(有本化学工業(株)
製) 酸化防止剤M:イルガノックス1010(チバ社製のテ
トラキス[メチレン3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンの商品名) 酸化防止剤N:3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シトルエン(BHT)
ート1(容器本体)として、凹部2を有する縦35mm
×横30mm×厚さ0.15mmのアルミニウム板(凹
部2の寸法:縦30mm×横18mm、凹部2の深さは
表2に示す)を用い、その上面をガス透過性フィルム4
でシールした後、注射器を用いて殺虫原体(以下、内容
液という)を容器内に注入し、注入部を接着剤で閉じ
た。注入量は、表2に示す試料No.5および9で30
0mgとし、それ以外は1200mgとした。使用した
アルミニウム板は、厚さ100μmのAlシートの表面
にガス透過性フィルム4との間の密着性、液密性を高め
るためのシーラント層として、厚さ50μmの(無延
伸)ポリプロピレンフィルム (CPP)をコーティングし、
裏面にニ軸延伸ポリプロピレンのニスを薄く塗布したも
のである。
る。 (i)OPP20/PE30:厚さ20μmのニ軸延伸ポ
リプロピレンフィルム(OPP)と厚さ30μmのポリエチ
レンフィルム(PE)とを貼り合わせたガス透過性フィルム (ii)ペレカ:厚さ30μmの(無延伸)ポリプロピレン
フィルム (CPP)と厚さ12μmの微多孔性ポリエチレン
テレフタレートフィルム(PET)とを貼り合わせたガス透
過性フィルム (iii)レトルトCPP30:厚さ30μmの(無延伸)
耐熱性ポリプロピレンフィルム (CPP)
たマット式電気蚊取器を用いて、水平面に対して50°
傾斜させた状態で加熱蒸散容器5の底部を全面加熱して
薬剤を蒸散させた。加熱蒸散容器5から揮散した殺虫剤
成分はシリカゲルカラムに吸引捕集し、このシリカゲル
をクロロホルムで抽出し、濃縮後、ガスクロマトグラフ
にて定量し、所定時間ごとの揮散量を求めた。
2〜198時間目の揮散量を表3に示す。
4に示す。
散方法は、殺虫剤成分が安定して揮散していることがわ
かる。
原体の揮散を行い、実施例1と同様にして揮散量を求め
た。なお、以下の説明で、例えば「断続12時間通電」
とは、12時間通電、12時間非通電を交互に繰り返す
ことをいう。
器を使用 c. ガス透過性フィルム : OPP20/PE30
(前出) d. 注入量 : 300mg e. ヒータ設定温度 : 85℃ f. 試料数 : 3 g. 揮散量測定時間 : 次の(2)の各表に示す通り
器を使用 c. ガス透過性フィルム : OPP20/PE30
(前出) d. 注入量 : 600mg e. ヒータ設定温度 : 85℃ f. 試料数 : 3 g. 揮散量測定時間 : 次の(2)の各表に示す通り
器を使用 c. ガス透過性フィルム : OPP20/PE30
(前出) d. 注入量 : 1200mg e. ヒータ設定温度 : 85℃ f. 試料数 : 3 g. 揮散量測定時間 : 次の(2)の表に示す通り
明の加熱蒸散方法は、断続揮散、連続揮散を問わず殺虫
剤成分が安定して揮散していることがわかる。また、表
9〜表13より、本発明方法は、360時間以上の長時
間の揮散であっても殺虫剤成分が安定して揮散している
ことがわかる。
熱蒸散容器35にガス透過性フィルム4を貼り付けた場
合と貼り付けない場合との揮散性を比較し、かつガス透
過性フィルム4と内容液3とが接触している場合と接触
していない場合との揮散性を比較するために、以下に示
す条件で殺虫原体の揮散を行わせ、実施例1と同様にし
て揮散量を求めた。
蒸散容器35を使用した。このものは同図(a)および(b)
に示すような形状で、サイズが縦33mm×横25m
m、凹部36は縦26mm×横17mm×深さ3mmで
ある。その他は、実施例1で使用した容器と同じであ
る。 c. ガス透過性フィルム ガス透過性フィルムの厚さおよび材質 : 厚さ50μ
mの(無延伸)ポリプロピレンフィルム d. 注入量 : 表14に示す通り e. ヒータ設定温度 : 104℃ このときガス透過性フィルムの表面温度および内容液の
温度は表14に示す通りである。ここで、ガス透過性フ
ィルムの表面温度は該フィルムの上面かつ中央付近にお
いて測定し、内容液の温度は内容液の中央付近において
測定した。 f. 試料数 : 各試料とも3 g. 揮散量測定時間 : ヒーターへの通電開始から
6〜12時間目 h. 加熱蒸散容器の加熱時の置き方 : 水平に置い
て加熱
触していない試料No.14と比較して、フィルム4と内
容液3とが接触している試料No.13およびフィルム4
を貼り付けていない試料No.15は、揮散量が多いこと
がわかる。
比較するために、以下に示す条件にて殺虫原体の揮散を
行い、実施例1と同様にして揮散量を求めた。
mの(無延伸)ポリプロピレンフィルムを使用。図3
(a)に示すように、ガス透過性フィルム4と内容液3と
が接触している状態で試験を行った。 d. 注入量 : 1700mg e. ヒータ設定温度 : 104℃ f. 試料数 : 各試料とも3 g. 揮散量測定時間 : ヒーターへの通電開始から
12〜24時間目 h. 加熱蒸散容器の加熱時の置き方 : 水平に置い
て加熱
各殺虫原体はいずれも殺虫剤成分が安定して揮散されて
いることがわかる。
合わせた複合フィルムを準備した。ここで、LLDP
E、LDPEまたはCPPは、シーラント層として加熱
蒸散容器に直接貼り合わせる。なお、試料No.22の
「LLDPE/穴あきPET/LLDPE」はこの順で
積層接着したことを示しており、試料No.23も同様
である。表16中の開孔率とは、PETフィルムにレー
ザー光であけた微細な孔の総面積がフィルムの全面積に
占める割合を示している。
シート1(容器本体)として、凹部2を有する縦42m
m×横38mm×厚さ0.1mmのアルミニウム板(内
厚2.9mm、凹部2の寸法:縦26mm×横17mm
×深さ3mm)を用いた。この容器の凹部2に、0.0
1重量%の濃度で色素(緑色202号)を添加したトラ
ンスフルスリンを充填し、その上面を表16に示すガス
透過性フィルム4で塞いだ。
した加熱蒸散容器を用いて、水平面に対して50°傾斜
させた状態で加熱蒸散容器35の底部を全面加熱して添
加殺虫原体を12時間加熱し、実施例1と同様にして有
効成分の揮散量を測定した。また、加熱蒸散前後の外観
上の変化を、目視にて評価した。その結果を表17に示
す。なお、表17の「○」および「△」はガス透過性フ
ィルムとして使用できること示す。
DPEやCPPをシーラント層とし、これにOPP、穴
あきPETおよびPET等のフィルムを貼り合わせて、
2層もしくは3層の複合フィルムにすることにより、加
熱による膨潤や破れ等の劣化や、フィルム表面での殺虫
剤成分の結晶化が起こりにくく、加熱蒸散に使用するの
に適していることがわかる。
加殺虫原体を加熱蒸散させる本発明方法およびこれに使
用する加熱蒸散容器によれば、水を加えた殺虫液を、吸
液芯を用いた加熱蒸散方式で加熱蒸散させるよりも、殺
虫剤成分を効率よく揮散させることができるため、水を
加えた殺虫液の問題点を一掃でき、かつ加熱蒸散時に溶
剤の必要性がなく、従って溶剤を使用する場合に生じる
水性・油性を区別する必要性もなくなり、しかも加熱蒸
散させる容器や加熱器具もコンパクトになるという効果
がある。
す平面図、(b)はそのX−X線断面図である。
の使用状態を示す断面図である。
させた状態を示す断面図で、(b)はガス透過性フィルム
を凹部の上面に貼り付けていない状態を示す断面図であ
る。
熱蒸散容器を示す断面図であり、(b)は上面からガス不
透過性フィルムを除外した状態での当該容器の平面図で
ある。
熱器具に収容された加熱蒸散容器とを示す断面図であ
る。
図である。
た断面図である。
蒸散容器を示す平面図、(b)はそのZ−Z線断面図であ
る。
透過性フィルム、5…加熱蒸散容器、6…発熱体、7…
放熱板
2)
効力増強剤、揮散率向上剤、消臭剤、香料等の各種添加
剤も任意に添加することができる。効力増強剤として
は、ピペロニルブトキサイド、N−プロピルイゾーム、
MGK−264、サイネピリン222、サイネピリン5
00、リーセン384、IBTA、S−421等を、揮
散率向上剤としては、フエネチルイソチオシアネート、
ハイミツクス酸ジメチル等を、消臭剤としてはラウリル
酸メタクリレート(LMA)等を、香料としてはシトラ
ール、シトロネラール等を夫々例示できる。
Claims (6)
- 【請求項1】殺虫原体またはこれに添加剤を含有した添
加殺虫原体を加熱して、蒸散させることを特徴とする、
害虫防除のための加熱蒸散方法。 - 【請求項2】前記殺虫原体または添加殺虫原体を容器内
に収容し、この容器を加熱することによって、前記殺虫
原体または添加殺虫原体を蒸散させる請求項1記載の加
熱蒸散方法。 - 【請求項3】ガス透過性フィルムが前記殺虫原体または
添加殺虫原体の液面に接触した状態で、前記殺虫原体ま
たは添加殺虫原体を蒸散させる請求項1または2記載の
加熱蒸散方法。 - 【請求項4】殺虫原体または添加殺虫原体の液面が蒸散
空間中に開放されている請求項1または2記載の加熱蒸
散方法。 - 【請求項5】殺虫原体またはこれに添加剤を含有した添
加殺虫原体を収容した容器本体と、この容器本体の蒸散
口を塞ぐガス透過性フィルムとを備えたことを特徴とす
る、請求項1〜3のいずれかに記載の加熱蒸散方法に使
用するための加熱蒸散容器。 - 【請求項6】殺虫原体またはこれに添加剤を含有した添
加殺虫原体を収容した容器本体と、少なくとも加熱蒸散
時に前記殺虫原体または添加殺虫原体の液面に接触する
ガス透過性フィルムとを備えたことを特徴とする、請求
項1〜3のいずれかに記載の加熱蒸散方法に使用するた
めの加熱蒸散容器。
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|---|---|---|---|---|
| JP2003095822A (ja) * | 2001-09-25 | 2003-04-03 | Sumitomo Chem Co Ltd | 防ダニ樹脂組成物 |
| JP2013014524A (ja) * | 2011-07-01 | 2013-01-24 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | 芳香性防虫剤 |
-
2002
- 2002-05-16 JP JP2002141087A patent/JP4317349B2/ja not_active Expired - Fee Related
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