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JP2003116584A - 癌の予防・治療剤および診断剤 - Google Patents

癌の予防・治療剤および診断剤

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Publication number
JP2003116584A
JP2003116584A JP2002207058A JP2002207058A JP2003116584A JP 2003116584 A JP2003116584 A JP 2003116584A JP 2002207058 A JP2002207058 A JP 2002207058A JP 2002207058 A JP2002207058 A JP 2002207058A JP 2003116584 A JP2003116584 A JP 2003116584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cancer
protein
seq
dna
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002207058A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Hikichi
裕一 引地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP2002207058A priority Critical patent/JP2003116584A/ja
Publication of JP2003116584A publication Critical patent/JP2003116584A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 癌細胞に特異的に発現している分子をターゲ
ットとした抗癌剤および抗転移剤の開発。 【解決手段】 乳癌組織など、いくつかの癌組織で、特
異的に発現しているTypeII CBFA1をターゲ
ットとした医薬が、抗癌剤、抗転移剤、診断剤および検
査薬として好適である。 【効果】 本発明により、癌の予防治療剤、転移抑制剤
または転移予防剤として有用な化合物を得ることができ
る。また、本発明で用いるDNAを用いることにより、
癌およびその転移を診断または検査することが可能であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、癌の予防・治療
剤、転移抑制剤、転移予防剤、診断剤などに関する。
【0002】
【従来の技術】CBFA1(Core−Binding
Factor Alpha subunit 1)は、R
untドメインを持つ転写因子であり、PEBP2α
1、AML3、OSF2、Til−1およびRunx2
とも呼ばれている。マウスPEBP2α1のcDNAの
塩基配列(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90巻, 6859-6
863頁,1993年)、ヒトAML3のcDNAの塩基配列
(Genomics, 23巻,425-432頁,1994年)、マウスOS
F2のcDNAの塩基配列(Cell,89巻,747-754頁,1
997年)、およびマウスTil−1のcDNAの塩基配列
(Proc. Natl. Acad.Sci. USA,94巻,8464-8651頁,19
97年)は既に報告されている。CBFA1のノックアウ
トマウスの研究およびヒトの研究より、CBFA1は骨
形成に必須の転写因子であることが明らかにされてい
る。CBFA1はDNA結合能を持つ転写因子であり、
CBFB(Core−Binding Factor B
eta subunit)などと結合し、転写を促進す
ることが知られている。また、CBFA1には、多くの
スプライシングバリアント(アイソフォームと記載する
こともある)が存在する。Enomotoら(J. Biol. Chem.,
275巻,8695-8702頁,2000年)は、エクソン2から始
まるマウスcDNAのスプライシングバリアント(PE
BP2α1/AML3)を、TypeI CBFA、エ
クソン1から始まるスプライシングバリアント(OSF
2/Til1)を、TypeIICBFA1とそれぞれ
呼んでいる。Mundlosら(Cell,89巻,773-779頁,1997
年等)は、同様のスプライシングバリアントがヒトでも
存在することを報告し、マウスのエクソン1および2に
相当するものを、それぞれエクソン0および1と呼称し
ている。これらはいずれも翻訳開始エクソンの違いに着
目した呼び名であり、以下の翻訳終止コドンを含むエク
ソンまでは共通の構造を保有している。本明細書におい
ては、Mundlosらの呼称に従い、ヒト、マウスなどの種
にかかわらず、エクソン1から始まるCBFA1をTy
peI CBFA1と、エクソン0(配列番号:1)か
ら始まるCBFA1をTypeII CBFA1と統一
して呼ぶ。一方、CBFA1は、2種の癌細胞株で発現
していることが報告されている(Mol. Cell Biol. Res.
Com., 3巻,218-223頁,2000年)が、この論文中で使
用されているCBFA1発現確認用のPCRプライマー
では、TypeI CBFA1とTypeII CBF
A1を識別できず、どのアイソフォームの発現かが区別
できない。また、系統化された細胞株での発現が、実際
の癌組織に反映されるかといった疑問も残されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の抗癌剤(例、フ
ルオロウラシルなど)は、癌細胞以外の細胞にも作用
し、毒性を示すものが数多いことより、癌細胞に特異的
に発現している分子をターゲットとした抗癌剤および抗
転移剤の開発が、毒性および副作用の回避の面から切望
されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、乳癌組織など、
いくつかの癌組織で、特異的にTypeII CBFA
1の発現亢進が起こっていることを見出し、TypeI
I CBFA1をターゲットとした医薬が、抗癌剤、抗
転移剤、診断剤および検査薬として好適であると考え、
さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(1) 配列番号:
1で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩
基配列を含有するDNAを用いることを特徴とする前記
DNAを含有する遺伝子の発現を抑制する化合物または
その塩のスクリーニング方法、(2) 配列番号:2で
表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩を産生す
る能力を有する細胞を、試験化合物存在下および非存在
下に培養し、試験化合物存在下および非存在下のそれぞ
れの場合の前記タンパク質量または前記タンパク質をコ
ードするmRNA量を測定することを特徴とする上記
(1)記載のスクリーニング方法、(3) 配列番号:
2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するタンパク質またはその塩を産
生する能力を有する細胞が、配列番号:1で表される塩
基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列を含有す
るDNAを含有する組換えベクターで形質転換された形
質転換体である上記(2)記載のスクリーニング方法、
(4) DNAが染色体DNAである上記(1)〜
(3)記載のスクリーニング方法、(5) 配列番号:
2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有するタンパク質を用いることを特
徴とする前記タンパク質の活性を抑制する化合物または
その塩のスクリーニング方法、(6) 活性が転写活性
である上記(5)記載のスクリーニング方法、(7)
上記(1)〜(6)のいずれかに記載のスクリーニング
方法で得られる化合物またはその塩を含有する癌の予防
・治療剤、癌転移抑制剤または癌転移予防剤、(8)
配列番号:1で表される塩基配列と同一もしくは実質的
に同一の塩基配列を含有するDNAを含有する癌または
その転移の診断薬、(9) 配列番号:1で表される塩
基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列を含有す
るDNAを用いる癌またはその転移の診断方法、(1
0) 配列番号:1で表される塩基配列と同一もしくは
実質的に同一の塩基配列に相補的な塩基配列またはその
一部分を含有するアンチセンスポリヌクレオチドを含有
する医薬、(11) 癌の予防・治療剤、癌転移抑制剤
または癌転移予防剤である上記(10)記載の医薬、
(12) 配列番号:3、配列番号:4または配列番
号:5で表される塩基配列と同一または実質的に同一の
塩基配列を含有するDNA、(13) 配列番号:3、
配列番号:4または配列番号:5で表される塩基配列か
らなる上記(12)記載のDNA、(14) 上記(1
2)記載のDNAを含有する組換えベクター、(15)
上記(14)記載の組換えベクターで形質転換された
形質転換体、(16) 上記(15)記載の形質転換体
を培養し、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパ
ク質を生成せしめることを特徴とする前記タンパク質ま
たはその塩の製造法、(17) 配列番号:1で表され
る塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列を含
有するDNAが、上記(12)記載のDNAである上記
(1)記載のスクリーニング方法、(18) 哺乳動物
に対し、上記(1)〜(6)のいずれかに記載のスクリ
ーニング方法で得られる化合物またはその塩の有効量を
投与することを特徴とする癌の予防・治療方法、癌転移
抑制方法または癌転移予防方法、(19) 癌の予防・
治療剤、癌転移抑制剤または癌転移予防剤を製造するた
めの上記(1)〜(6)のいずれかに記載のスクリーニ
ング方法で得られる化合物またはその塩の使用などを提
供する。
【0006】
【発明の実施の形態】配列番号:2で表されるアミノ酸
配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
するタンパク質(以下、本発明で用いられるタンパク質
と称することもある。)は、配列番号:1で表される塩
基配列と同一もしくは実質的に同一の塩基配列を含有す
るDNAでコードされるアミノ酸配列を含有するもので
ある。本発明で用いられるタンパク質は、ヒトまたはそ
の他の温血動物(例えば、モルモット、ラット、マウ
ス、ニワトリ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルな
ど)の細胞(例えば、肝細胞、脾細胞、神経細胞、グリ
ア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ラ
ンゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、杯細胞、内皮
細胞、平滑筋細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂
肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細胞、B細
胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基
球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨
細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは
間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしく
は癌細胞など)もしくはそれらの細胞が存在するあらゆ
る組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁桃核、
大脳基底球、海馬、視床、視床下部、大脳皮質、延髄、
小脳)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖
腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消
化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎
下腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、
関節、骨格筋などに由来するタンパク質であってもよ
く、合成タンパク質であってもよい。
【0007】配列番号:2で表されるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:2で表
されるアミノ酸配列と約85%以上、好ましくは約90
%以上、さらに好ましくは約95%以上、さらに好まし
くは約98%以上の相同性を有するアミノ酸配列などが
挙げられる。配列番号:2で表されるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質として
は、例えば、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列番号:2で表
されるアミノ酸配列を含有するタンパク質と実質的に同
質の活性を有するタンパク質などが好ましい。「実質的
に同質の活性」としては、例えば、転写促進活性などが
挙げられる。実質的に同質とは、その活性が性質的に
(例、生理学的に、または薬理学的に)同質であること
を示す。したがって、例えば、転写促進活性が同等
(例、約0.01〜100倍、好ましくは約0.1〜1
0倍、より好ましくは0.5〜2倍)であることが好ま
しいが、この活性の程度、タンパク質の分子量などの量
的要素は異なっていてもよい。
【0008】また、(1)配列番号:2で表されるアミ
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30
個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは
1〜5個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(2)
配列番号:2で表されるアミノ酸配列に1または2個以
上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10
個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が付加
したアミノ酸配列、(3)配列番号:2で表されるアミ
ノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜5個)
のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、(4)配列番
号:2で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜5個)のアミノ酸が他のアミノ酸で
置換されたアミノ酸配列、または(5)これらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有するタンパク質などのいわゆ
るムテインも本発明で用いられるタンパク質に含まれ
る。
【0009】本明細書におけるタンパク質は、ペプチド
標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端
がC末端(カルボキシル末端)である。本発明で用いら
れるタンパク質は、C末端が、カルボキシル基(−CO
OH)、カルボキシレート(−COO-)、アミド(−C
ONH2)またはエステル(−COOR)の何れであっ
てもよい。ここでエステルにおけるRとしては、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチルなどのC1-6アルキル基、例えば、シクロペン
チル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基、
例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC6-12アリール
基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C
1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα−
ナフチル−C1-2アルキル基などのC7-14アラルキル
基、ピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本発
明で用いられるタンパク質がC末端以外にカルボキシル
基(またはカルボキシレート)を有している場合、カル
ボキシル基がアミド化またはエステル化されているもの
も本発明で用いられるタンパク質に含まれる。この場合
のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステル
などが用いられる。さらに、本発明で用いられるタンパ
ク質には、N末端のアミノ酸残基(例、メチオニン残
基)のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチ
ル基などのC 1-6アルカノイルなどのC1-6アシル基な
ど)で保護されているもの、生体内で切断されて生成す
るN末端のグルタミン残基がピログルタミン酸化したも
の、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば−O
H、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール
基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホル
ミル基、アセチル基などのC1-6アルカノイル基などの
1-6アシル基など)で保護されているもの、あるいは
糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質などの複合タンパ
ク質なども含まれる。本発明で用いられるタンパク質の
具体例としては、例えば、配列番号:2で表されるアミ
ノ酸配列を含有するタンパク質などがあげられる。
【0010】本発明で用いられるタンパク質の部分ペプ
チド(以下、本発明で用いられる部分ペプチドと称する
場合がある。)としては、前記した本発明で用いられる
タンパク質の部分ペプチドであって、好ましくは、前記
した本発明で用いられるタンパク質と同様の活性を有す
るものであればいずれのものでもよい。また、本発明で
用いられる部分ペプチドは、そのアミド体およびエステ
ル体も包含する意味で用いられる場合がある。例えば、
本発明で用いられるタンパク質の構成アミノ酸配列のう
ち少なくとも20個以上、好ましくは50個以上、さら
に好ましくは70個以上、より好ましくは100個以
上、最も好ましくは150個以上のアミノ酸配列を含有
するペプチドなどが用いられる。また、本発明で用いら
れる部分ペプチドは、そのアミノ酸配列中の1または2
個以上(好ましくは1〜20個程度、さらに好ましくは
1〜10個程度、より好ましくは1〜5個)のアミノ酸
が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または2個以
上(好ましくは1〜20個程度、さらに好ましくは1〜
10個程度、より好ましくは1〜5個)のアミノ酸が付
加し、または、そのアミノ酸配列に1または2個以上
(好ましくは1〜20個程度、さらに好ましくは1〜1
0個程度、より好ましくは1〜5個)のアミノ酸が挿入
され、または、そのアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは1〜20個程度、さらに好ましくは1〜1
0個程度、より好ましくは1〜5個)のアミノ酸が他の
アミノ酸で置換されていてもよい。
【0011】また、本発明で用いられる部分ペプチドは
C末端がカルボキシル基(−COOH)、カルボキシレ
ート(−COO-)、アミド(−CONH2)またはエス
テル(−COOR)(Rは上記と同意義を示す)のいず
れであってもよい。また、本発明で用いられる部分ペプ
チドがC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシ
レート)を有している場合、カルボキシル基がアミド化
またはエステル化されているものも本発明で用いられる
部分ペプチドに含まれる。この場合のエステルとして
は、例えば上記したC末端のエステルなどが用いられ
る。さらに、本発明で用いられる部分ペプチドには、前
記した本発明で用いられるタンパク質と同様に、N末端
のアミノ酸残基(例、メチオニン残基)のアミノ基が保
護基で保護されているもの、N端側が生体内で切断され
生成したグルタミン残基がピログルタミン酸化したも
の、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な保護基
で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆ
る糖ペプチドなどの複合ペプチドなども含まれる。本発
明で用いられる部分ペプチドは抗体作成のための抗原と
しても用いることができる。
【0012】本発明で用いられるタンパク質または部分
ペプチドの塩としては、生理学的に許容される酸(例、
無機酸、有機酸など)、塩基(例、アルカリ金属など)
などとの塩が用いられ、とりわけ生理学的に許容される
酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例えば、無
機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との
塩、あるいは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン
酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン
酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸)との塩などが用いられる。本発明で
用いられるタンパク質もしくはその部分ペプチドまたは
その塩は、前述したヒトまたはその他の温血動物の細胞
または組織より公知のタンパク質の精製方法により製
造、またはタンパク質をコードするDNAを含有する形
質転換体を培養することにより製造することができる。
また、後述のペプチド合成法に準じて製造することもで
きる。ヒトまたはその他の温血動物の組織または細胞か
ら製造する場合、ヒトまたはその他の温血動物の組織ま
たは細胞をホモジナイズした後、酸などで抽出を行な
い、得られた抽出液を逆相クロマトグラフィー、イオン
交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーを組
み合わせることにより精製単離することができる。
【0013】本発明で用いられるタンパク質もしくは部
分ペプチドまたはその塩、またはそのアミド体の合成に
は、通常市販のタンパク質合成用樹脂を用いることがで
きる。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル
樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹
脂、アミノメチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルア
ルコール樹脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、
PAM樹脂、4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセ
トアミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−
(2’,4’−ジメトキシフェニル−ヒドロキシメチ
ル)フェノキシ樹脂、4−(2’,4’−ジメトキシフ
ェニル−Fmocアミノエチル)フェノキシ樹脂などを
挙げることができる。このような樹脂を用い、α−アミ
ノ基と側鎖官能基を適当に保護したアミノ酸を、目的と
するタンパク質の配列通りに、公知の各種縮合方法に従
い、樹脂上で縮合させる。反応の最後に樹脂からタンパ
ク質を切り出すと同時に各種保護基を除去し、さらに高
希釈溶液中で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施
し、目的のタンパク質もしくは部分ペプチドまたはそれ
らのアミド体を取得する。上記した保護アミノ酸の縮合
に関しては、タンパク質合成に使用できる各種活性化試
薬を用いることができるが、特に、カルボジイミド類が
よい。カルボジイミド類としては、DCC、N,N’−
ジイソプロピルカルボジイミド、N−エチル−N’−
(3−ジメチルアミノプロリル)カルボジイミドなどが
用いられる。これらによる活性化にはラセミ化抑制添加
剤(例えば、HOBt,HOOBt)とともに保護アミ
ノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水物また
はHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとして
あらかじめ保護アミノ酸の活性化を行なった後に樹脂に
添加することができる。
【0014】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、タンパク質縮合反応に使用しう
ることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチル
アセトアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド
類、塩化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化
水素類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、
ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジ
ン,ジオキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル
類、アセトニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル
類、酢酸メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいは
これらの適宜の混合物などが用いられる。反応温度はタ
ンパク質結合形成反応に使用され得ることが知られてい
る範囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範
囲から適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は
通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応
を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基
の脱離を行うことなく縮合反応を繰り返すことにより十
分な縮合を行うことができる。反応を繰り返しても十分
な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセチル
イミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化する
ことによって、後の反応に影響を与えないようにするこ
とができる。
【0015】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、t−ペンチルオキシカルボニル、イソ
ボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキ
シカルボニル、Cl−Z、Br−Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カル
ボキシル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、
メチル、エチル、プロピル、ブチル、t−ブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロ
オクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状また
は環状アルキルエステル化)、アラルキルエステル化
(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジルエス
テル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロベン
ジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェナシ
ルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド
化、t−ブトキシカルボニルヒドラジド化、トリチルヒ
ドラジド化などによって保護することができる。セリン
の水酸基は、例えば、エステル化またはエーテル化によ
って保護することができる。このエステル化に適する基
としては、例えば、アセチル基などの低級(C1-6)ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t−ブチル基などである。チロシンの
フェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bz
l、Cl2−Bzl、2−ニトロベンジル、Br−Z、
t−ブチルなどが用いられる。ヒスチジンのイミダゾー
ルの保護基としては、例えば、Tos、4−メトキシ−
2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル、DNP、
ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fm
ocなどが用いられる。
【0016】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5−トリクロロフェノール、2,4−ジニ
トロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロ
フェノール、HONB、N−ヒドロキシスクシミド、N
−ヒドロキシフタルイミド、HOBt)とのエステル〕
などが用いられる。原料のアミノ基の活性化されたもの
としては、例えば、対応するリン酸アミドが用いられ
る。保護基の除去(脱離)方法としては、例えば、Pd
−黒あるいはPd−炭素などの触媒の存在下での水素気
流中での接触還元、無水フッ化水素、メタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸
あるいはこれらの混合液などによる酸処理、ジイソプロ
ピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピ
ペラジンなどによる塩基処理、液体アンモニア中ナトリ
ウムによる還元などが用いられる。上記酸処理による脱
離反応は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれ
るが、酸処理においては、例えば、アニソール、フェノ
ール、チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾー
ル、ジメチルスルフィド、1,4−ブタンジチオール、
1,2−エタンジチオールなどのようなカチオン捕捉剤
の添加が有効である。また、ヒスチジンのイミダゾール
保護基として用いられる2,4−ジニトロフェニル基は
チオフェノール処理により除去され、トリプトファンの
インドール保護基として用いられるホルミル基は上記の
1,2−エタンジチオール、1,4−ブタンジチオール
などの存在下の酸処理による脱保護以外に、希水酸化ナ
トリウム溶液、希アンモニアなどによるアルカリ処理に
よっても除去される。
【0017】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護、保護基の脱離、反応に関与する官能基の活性化など
は公知の手段から、また原料の反応に関与すべきでない
官能基の保護に用いうる保護基は公知の基から適宜選択
し、適用できる。タンパク質または部分ペプチドのアミ
ド体を得る別の方法としては、例えば、まず、カルボキ
シ末端アミノ酸のα−カルボキシル基をアミド化して保
護した後、アミノ基側にペプチド(タンパク質)鎖を所
望の鎖長まで延ばした後、前記ペプチド鎖のN末端のα
−アミノ基の保護基のみを除いたタンパク質または部分
ペプチドとC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去
したタンパク質または部分ペプチドとを製造し、これら
のタンパク質または部分ペプチドを上記したような混合
溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と
同様である。縮合により得られた保護タンパク質または
ペプチドを精製した後、上記方法によりすべての保護基
を除去し、所望の粗タンパク質または部分ペプチドを得
ることができる。この粗タンパク質または部分ペプチド
は既知の各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍
結乾燥することで所望のタンパク質または部分ペプチド
のアミド体を得ることができる。タンパク質または部分
ペプチドのエステル体を得るには、例えば、カルボキシ
末端アミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール
類と縮合しアミノ酸エステルとした後、タンパク質また
は部分ペプチドのアミド体と同様にして、所望のタンパ
ク質または部分ペプチドのエステル体を得ることができ
る。
【0018】本発明で用いられるタンパク質およびその
部分ペプチドまたはその塩は、公知のペプチドの合成法
に従って、あるいは本発明で用いられるタンパク質を適
当なペプチダーゼで切断することによって製造すること
ができる。ペプチドの合成法としては、例えば、固相合
成法、液相合成法のいずれによっても良い。すなわち、
本発明で用いられる部分ペプチドを構成し得る部分ペプ
チドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生成物
が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目
的のペプチドを製造することができる。公知の縮合方法
や保護基の脱離としては、例えば、以下の〜に記載
された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) Schroeder および Luebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, New York (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 タン
パク質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻、ペプチド合
成、広川書店 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留
・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー
・再結晶などを組み合わせて本発明で用いられる部分ペ
プチドを精製単離することができる。上記方法で得られ
るタンパク質または部分ペプチドが遊離体である場合
は、公知の方法あるいはそれに準じる方法によって適当
な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法あるいはそれに準じる方法によって遊離
体または他の塩に変換することができる。
【0019】配列番号:1で表される塩基配列と同一も
しくは実質的に同一の塩基配列を含有するDNA(以
下、本発明で用いられるDNAと称することもある。)
は、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、前記し
た細胞または組織由来のcDNA、前記した細胞または
組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれ
でもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バクテ
リオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドな
どいずれであってもよい。また、前記した細胞または組
織よりtotalRNAまたはmRNA画分を調製したもの
を用いて直接Reverse Transcriptase Polymerase Chain
Reaction(以下、RT−PCR法と略称する)によっ
て増幅することもできる。配列番号:1で表される塩基
配列と実質的に同一の塩基配列を含有するDNAとして
は、配列番号:1で表される塩基配列を含有するDNA
とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする
DNAを有し、本発明で用いられるタンパク質と実質的
に同質の性質を有するタンパク質をコードするDNAで
あれば何れのものでもよい。
【0020】配列番号:1で表される塩基配列を含有す
るDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズできるDNAとしては、例えば、配列番号:1で表
される塩基配列と約85%以上、好ましくは約90%以
上、さらに好ましくは約95%、さらに好ましくは約9
8%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAな
どが用いられる。ハイブリダイゼーションは、公知の方
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambro
ok et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に
記載の方法などに従って行うことができる。また、市販
のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記
載の方法に従って行うことができる。より好ましくは、
ハイストリンジェントな条件に従って行うことができ
る。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナトリ
ウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜20
mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60〜6
5℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19mM
で温度が約65℃の場合が最も好ましい。
【0021】本発明で用いられる部分ペプチドをコード
するDNAとしては、前記した本発明で用いられる部分
ペプチドをコードする塩基配列を含有するDNAであれ
ばいかなるものであってもよい。また、ゲノムDNA、
ゲノムDNAライブラリー、前記した細胞または組織由
来のcDNA、前記した細胞または組織由来のcDNA
ライブラリー、合成DNAのいずれでもよい。本発明で
用いられる部分ペプチドをコードするDNAとしては、
例えば、配列番号:1で表される塩基配列を含有するD
NAの部分塩基配列を含有するDNA、または配列番
号:1で表される塩基配列を含有するDNAとハイスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを有
し、本発明で用いられるタンパク質と実質的に同質の活
性を有するタンパク質をコードするDNAの部分塩基配
列を含有するDNAなどが用いられる。ハイブリダイゼ
ーションの方法およびハイストリンジェントな条件は前
記と同様のものが用いられる。
【0022】本発明で用いられるタンパク質または本発
明で用いられる部分ペプチド(以下、これらをコードす
るDNAのクローニングおよび発現の説明においては、
これらを単に本発明で用いられるタンパク質と略記する
場合がある)を完全にコードするDNAのクローニング
の手段としては、本発明で用いられるタンパク質をコー
ドする塩基配列の一部分を含有する合成DNAプライマ
ーを用いてPCR法によって増幅するか、または適当な
ベクターに組み込んだDNAを本発明で用いられるタン
パク質の一部または全領域をコードするDNA断片もし
くは合成DNAを用いて標識したものとのハイブリダイ
ゼーションによって選別することができる。ハイブリダ
イゼーションの方法は、例えば、モレキュラー・クロー
ニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook et
al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の
方法などに従って行うことができる。また、市販のライ
ブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方
法に従って行うことができる。DNAの塩基配列の置換
は、PCRや公知のキット、例えば、MutanTM-superExp
ress Km(宝酒造(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))
などを用いて、ODA-LA PCR法、Gapped duplex法、Kunke
l法などの公知の方法あるいはそれらに準じる方法に従
って行うことができる。タンパク質をコードするクロー
ン化DNAは、目的によりそのまま、または所望により
制限酵素で消化されたり、リンカーを付加されたりして
使用することができる。前記DNAはその5’末端側に
翻訳開始コドンとしてのATGを有し、また3’末端側
には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAまたはTA
Gを有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳
終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを用いて付
加することもできる。本発明で用いられるタンパク質の
発現ベクターは、例えば、(イ)本発明で用いられるタ
ンパク質をコードするDNAから目的とするDNA断片
を切り出し、(ロ)前記DNA断片を適当な発現ベクタ
ー中のプロモーターの下流に連結することにより製造す
ることができる。
【0023】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用い
る宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなる
ものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場
合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、L
TRプロモーター、CMVプロモーター、HSV-TK
プロモーターなどが挙げられる。これらのうち、CMV
(サイトメガロウイルス)プロモーター、SRαプロモ
ーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロモ
ーター、recAプロモーター、λPLプロモーター、
lppプロモーター、T7プロモーターなどが、宿主が
バチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、S
PO2プロモーター、penPプロモーターなど、宿主
が酵母である場合は、PHO5プロモーター、PGKプ
ロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター
などが好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘ
ドリンプロモーター、P10プロモーターなどが好まし
い。
【0024】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイ
ニーズハムスター細胞を用いてdhfr遺伝子を選択マ
ーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含
まない培地によっても選択できる。また、必要に応じ
て、宿主に合ったシグナル配列を、本発明で用いられる
タンパク質のN端末側に付加する。宿主がエシェリヒア
属菌である場合は、PhoA・シグナル配列、OmpA
・シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌である場合
は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチリシン・シ
グナル配列などが、宿主が酵母である場合は、MFα・
シグナル配列、SUC2・シグナル配列など、宿主が動
物細胞である場合には、インシュリン・シグナル配列、
α−インターフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグ
ナル配列などがそれぞれ利用できる。このようにして構
築された本発明で用いられるタンパク質をコードするD
NAを含有するベクターを用いて、形質転換体を製造す
ることができる。
【0025】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
例えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K1
2・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユー
エスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,1
60(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッ
ズ・リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,3
09(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モ
レキュラー・バイオロジー(Journal of MolecularBiol
ogy),120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サブチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジー
ン,24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャ
ーナル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Bioch
emistry),95巻,87(1984)〕などが用いられ
る。酵母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビ
シエ(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア・パストリス(Pichia pastoris)KM71などが
用いられる。
【0026】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、ヨトウガの幼虫由来株化細胞(Spod
optera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia n
iの中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来の
High FiveTM細胞、Mamestrabrassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、カイコ由来株化細胞(Bombyx
mori N 細胞;BmN細胞)などが用いられる。前記S
f細胞としては、例えば、Sf9細胞(ATCCCRL171
1)、Sf21細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴ
ィボ(In Vivo),13, 213-217,(1977))などが用いられ
る。昆虫としては、例えば、カイコの幼虫などが用いら
れる〔前田ら、ネイチャー(Nature),315巻,59
2(1985)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞
COS−7,Vero,チャイニーズハムスター細胞C
HO(以下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損
チャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(d
hfr-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT
−20,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトF
L細胞、H9c2細胞などが用いられる。エシェリヒア
属菌を形質転換するには、例えば、プロシージングズ・
オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンジ
イズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA),69巻,2110(1972)、ジーン(Ge
ne),17巻,107(1982)などに記載の方法に従
って行うことができる。
【0027】バチルス属菌を形質転換するには、例え
ば、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティッ
クス(Molecular & General Genetics),168巻,
111(1979)などに記載の方法に従って行うことが
できる。酵母を形質転換するには、例えば、メソッズ・
イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),
194巻,182−187(1991)、プロシージン
グズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイ
エンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA),75巻,1929(1978)などに
記載の方法に従って行うことができる。昆虫細胞または
昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジ
ー(Bio/Technology),6, 47-55(1988))などに記載の
方法に従って行うことができる。動物細胞を形質転換す
るには、例えば、細胞工学別冊8 新細胞工学実験プロ
トコール.263−267(1995)(秀潤社発
行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,456(1
973)に記載の方法に従って行うことができる。この
ようにして、タンパク質をコードするDNAを含有する
発現ベクターで形質転換された形質転換体を得ることが
できる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌である
形質転換体を培養する際、培養に使用される培地として
は液体培地が適当であり、その中には前記形質転換体の
生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せし
められる。炭素源としては、例えば、グルコース、デキ
ストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源としては、
例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ
・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バ
レイショ抽出液などの無機または有機物質、無機物とし
ては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵母エ
キス、ビタミン類、生長促進因子などを添加してもよ
い。培地のpHは約5〜8が望ましい。
【0028】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリルア
クリル酸のような薬剤を加えることができる。宿主がエ
シェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約
3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加える
こともできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常
約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要により通
気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である形質
転換体を培養する際、培地としては、例えば、バークホ
ールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,4505
(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培地
〔Bitter, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・
ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),8
1巻,5330(1984)〕が挙げられる。培地のp
Hは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は通常約2
0℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要に応じて
通気や撹拌を加える。宿主が昆虫細胞または昆虫である
形質転換体を培養する際、培地としては、Grace’s Ins
ect Medium(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature), 19
5, 788 (1962))に非動化した10%ウシ血清等の添加
物を適宜加えたものなどが用いられる。培地のpHは約
6.2〜6.4に調整するのが好ましい。培養は通常約
27℃で約3〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌
を加える。宿主が動物細胞である形質転換体を培養する
際、培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清
を含むMEM培地〔サイエンス(Science),122
巻,501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー
(Virology),8巻,396(1959)〕,RPMI
1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メ
ディカル・アソシエーション(The Journal of the Ame
rican Medical Association)199巻,519(196
7)〕,199培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサ
イエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン
(Proceeding ofthe Society for the Biological Medi
cine),73巻,1(1950)〕などが用いられる。p
Hは約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30℃
〜40℃で約15〜60時間行ない、必要に応じて通気
や撹拌を加える。以上のようにして、形質転換体の細胞
質内または細胞外に本発明で用いられるタンパク質を生
成せしめることができる。
【0029】上記培養物から本発明で用いられるタンパ
ク質を分離精製するには、例えば、下記の方法により行
うことができる。本発明で用いられるタンパク質を培養
菌体あるいは細胞から抽出するに際しては、培養後、公
知の方法で菌体あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝
液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/または凍結融
解などによって菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心
分離やろ過によりタンパク質の粗抽出液を得る方法など
が適宜用いられる。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジン
などのタンパク質変性剤や、トリトンX−100TMなど
の界面活性剤が含まれていてもよい。培養液中にタンパ
ク質が分泌される場合には、培養終了後、公知の方法で
菌体あるいは細胞と上清とを分離し、上清を集める。こ
のようにして得られた培養上清、あるいは抽出液中に含
まれるタンパク質の精製は、公知の分離・精製法を適切
に組み合わせて行うことができる。これらの公知の分
離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を
利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およ
びSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主
として分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマト
グラフィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィニテ
ィークロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する
方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の
差を利用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差
を利用する方法などが用いられる。
【0030】このようにして得られるタンパク質が遊離
体で得られた場合には、公知の方法あるいはそれに準じ
る方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得ら
れた場合には公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
り、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生するタンパク質を、精製前または精
製後に適当なタンパク質修飾酵素を作用させることによ
り、任意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除
去することもできる。タンパク質修飾酵素としては、例
えば、トリプシン、キモトリプシン、アルギニルエンド
ペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼな
どが用いられる。このようにして生成する本発明で用い
られるタンパク質の存在は、特異抗体を用いたエンザイ
ムイムノアッセイやウエスタンブロッティングなどによ
り測定することができる。
【0031】本発明で用いられるDNAは、配列番号:
1で表される塩基配列と同一もしくは実質的に同一の塩
基配列を含有するDNAを含有するDNAであればよ
く、好ましくは、配列番号:1で表される塩基配列を含
有するDNAを含有するDNAがあげられる。本発明で
用いられるDNAは、cDNA、染色体DNA、合成D
NAの何れであってもよく、またプロモーター領域、エ
ンハンサー領域を含んでいてもよい。前記DNAの具体
例としては、TypeII CBFA1の(1)エクソ
ン0〜7を含有するDNA(配列番号:3;全長Typ
eII CBFA1のDNAと称することもある)、
(2)エクソン0〜5および7を含有するDNA(配列
番号:4;エクソン6欠失型TypeII CBFA1
のDNAと称することもある)、(3)エクソン0〜
3、5および7を含有するDNA(配列番号:5;エク
ソン4および6欠損型TypeII CBFA1のDN
Aと称することもある)などが挙げられる。
【0032】本発明で用いられるタンパク質もしくは部
分ペプチドまたはその塩に対する抗体は、本発明で用い
られるタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩を
認識し得る抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノク
ローナル抗体の何れであってもよい。本発明で用いられ
るタンパク質もしくは部分ペプチドまたはその塩(以
下、抗体の説明においては、これらを単に本発明で用い
られるタンパク質と略記する場合がある)に対する抗体
は、本発明で用いられるタンパク質を抗原として用い、
公知の抗体または抗血清の製造法に従って製造すること
ができる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクローナル抗体産生細胞の作製 本発明で用いられるタンパク質は、温血動物に対して投
与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担
体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生
能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全
フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は通常
2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行われる。用
いられる温血動物としては、例えば、サル、ウサギ、イ
ヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニワ
トリが挙げられるが、マウスおよびラットが好ましく用
いられる。モノクローナル抗体産生細胞の作製に際して
は、抗原で免疫された温血動物、例えばマウスから抗体
価の認められた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾
臓またはリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生
細胞を同種または異種動物の骨髄腫細胞と融合させるこ
とにより、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調
製することができる。抗血清中の抗体価の測定は、例え
ば、後記の標識化タンパク質と抗血清とを反応させたの
ち、抗体に結合した標識剤の活性を測定することにより
行うことができる。融合操作は既知の方法、例えば、ケ
ーラーとミルスタインの方法〔ネイチャー(Nature)、2
56、495 (1975)〕に従い実施することができる。融合促
進剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(PE
G)やセンダイウィルスなどが挙げられるが、好ましく
はPEGが用いられる。
【0033】骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、
P3U1、SP2/0、AP−1などの温血動物の骨髄
腫細胞が挙げられるが、P3U1が好ましく用いられ
る。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細
胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、
PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6000)
が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜40℃、
好ましくは30〜37℃で1〜10分間インキュベート
することにより効率よく細胞融合を実施できる。モノク
ローナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングには
種々の方法が使用できるが、例えば、タンパク質抗原を
直接あるいは担体とともに吸着させた固相(例、マイク
ロプレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、次に
放射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体
(細胞融合に用いられる細胞がマウスの場合、抗マウス
免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロテインA
を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する
方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAを吸着
させた固相にハイブリドーマ培養上清を添加し、放射性
物質や酵素などで標識したタンパク質を加え、固相に結
合したモノクローナル抗体を検出する方法などが挙げら
れる。モノクローナル抗体の選別は、公知あるいはそれ
に準じる方法に従って行うことができる。通常HAT
(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を添加
した動物細胞用培地で行うことができる。選別および育
種用培地としては、ハイブリドーマが生育できるものな
らばどのような培地を用いても良い。例えば、1〜20
%、好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含むRPM
I 1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含むGI
T培地(和光純薬工業(株))あるいはハイブリドーマ
培養用無血清培地(SFM−101、日水製薬(株))
などを用いることができる。培養温度は、通常20〜4
0℃、好ましくは約37℃である。培養時間は、通常5
日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間である。培養
は、通常5%炭酸ガス下で行うことができる。ハイブリ
ドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清中の抗体価の
測定と同様にして測定できる。
【0034】(b)モノクローナル抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、公知の方法、例え
ば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコ
ール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換体
(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過
法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロテ
インGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合
を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行うこ
とができる。
【0035】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明で用
いられるポリクローナル抗体は、公知あるいはそれに準
じる方法に従って製造することができる。例えば、免疫
抗原(本発明で用いられるタンパク質等の抗原)とキャ
リアータンパク質との複合体をつくり、上記のモノクロ
ーナル抗体の製造法と同様に温血動物に免疫を行ない、
前記免疫動物から本発明で用いられるタンパク質に対す
る抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行うことに
より製造することができる。温血動物を免疫するために
用いられる免疫抗原とキャリアータンパク質との複合体
に関し、キャリアータンパク質の種類およびキャリアー
とハプテンとの混合比は、キャリアーに架橋させて免疫
したハプテンに対して抗体が効率良くできれば、どの様
なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、例えば、
ウシ血清アルブミンやウシサイログロブリン、ヘモシア
ニン等を重量比でハプテン1に対し、約0.1〜20、
好ましくは約1〜5の割合でカプルさせる方法が用いら
れる。また、ハプテンとキャリアーのカプリングには、
種々の縮合剤を用いることができるが、グルタルアルデ
ヒドやカルボジイミド、マレイミド活性エステル、チオ
ール基、ジチオビリジル基を含有する活性エステル試薬
等が用いられる。縮合生成物は、温血動物に対して、抗
体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤と
ともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は、通常約2〜6週
毎に1回ずつ、計約3〜10回程度行なわれる。ポリク
ローナル抗体は、上記の方法で免疫された温血動物の血
液、腹水など、好ましくは血液から採取することができ
る。抗血清中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の
抗血清中の抗体価の測定と同様にして測定できる。ポリ
クローナル抗体の分離精製は、上記のモノクローナル抗
体の分離精製と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従
って行うことができる。
【0036】本発明で用いられるタンパク質または部分
ペプチドをコードするDNA(以下、アンチセンスポリ
ヌクレオチドの説明においては、これらのDNAを本発
明で用いられるDNAと略記する)に相補的な、または
実質的に相補的な塩基配列を含有するアンチセンスポリ
ヌクレオチドとしては、本発明で用いられるDNAに相
補的な、または実質的に相補的な塩基配列を有し、前記
DNAの発現を抑制し得る作用を有するものであれば、
いずれのアンチセンスポリヌクレオチドであってもよい
が、アンチセンスDNAが好ましい。本発明で用いられ
るDNAに実質的に相補的な塩基配列とは、例えば、本
発明で用いられるDNAに相補的な塩基配列(すなわ
ち、本発明で用いられるDNAの相補鎖)の全塩基配列
または部分塩基配列と約97%以上、好ましくは約98
%以上、さらに好ましくは約99%以上の相同性を有す
る塩基配列などが挙げられる。特に、本発明で用いられ
るDNAの相補鎖の全塩基配列うち、本発明で用いられ
るタンパク質のN末端部位をコードする部分の塩基配列
(例えば、開始コドン付近の塩基配列など)の相補鎖と
約97%以上、好ましくは約98%以上、さらに好まし
くは約99%以上の相同性を有するアンチセンスポリヌ
クレオチドが好適である。アンチセンスポリヌクレオチ
ドは通常、10〜40個程度、好ましくは15〜30個
程度の塩基から構成される。ヌクレアーゼなどの加水分
解酵素による分解を防ぐために、アンチセンスポリヌク
レオチドを構成する各ヌクレオチドのリン酸残基(ホス
フェート)は、例えば、ホスホロチオエート、メチルホ
スホネート、ホスホロジチオネートなどの化学修飾リン
酸残基に置換されていてもよい。これらのアンチセンス
ポリヌクレオチドは、公知のDNA合成装置などを用い
て製造することができる。
【0037】本発明に従えば、本発明のタンパク質遺伝
子の複製または発現を阻害することのできるアンチセン
スポリヌクレオチド(核酸)を、クローン化した、ある
いはアミノ酸配列が決定されたタンパク質をコードする
DNAの塩基配列情報に基づき設計し、合成しうる。か
かるアンチセンスポリヌクレオチド(核酸)は、本発明
のタンパク質遺伝子のRNAとハイブリダイズすること
ができ、該RNAの合成または機能を阻害することがで
きるか、あるいは本発明のタンパク質関連RNAとの相
互作用を介して本発明のタンパク質遺伝子の発現を調節
・制御することができる。本発明のタンパク質関連RN
Aの選択された配列に相補的なポリヌクレオチド、およ
び本発明のタンパク質関連RNAと特異的にハイブリダ
イズすることができるポリヌクレオチドは、生体内およ
び生体外で本発明のタンパク質遺伝子の発現を調節・制
御するのに有用であり、また病気などの治療または診断
に有用である。用語「対応する」とは、遺伝子を含めた
ヌクレオチド、塩基配列または核酸の特定の配列に相同
性を有するあるいは相補的であることを意味する。ヌク
レオチド、塩基配列または核酸とペプチド(タンパク
質)との間で「対応する」とは、ヌクレオチド(核酸)
の配列またはその相補体から翻訳されるペプチド(タン
パク質)のアミノ酸を通常指している。タンパク質遺伝
子の5’端ヘアピンループ、5’端6−ベースペア・リ
ピート、5’端非翻訳領域、ポリペプチド翻訳開始コド
ン、タンパク質コード領域、ORF翻訳終止コドン、
3’端非翻訳領域、3’端パリンドローム領域、および
3’端ヘアピンループは好ましい対象領域として選択し
うるが、タンパク質遺伝子内の如何なる領域も対象とし
て選択しうる。目的核酸と、対象領域の少なくとも一部
に相補的なポリヌクレオチドとの関係は、対象物とハイ
ブリダイズすることができるポリヌクレオチドとの関係
は、「アンチセンス」であるということができる。アン
チセンスポリヌクレオチドは、2−デオキシ−D−リボ
ースを含有しているポリヌクレオチド、D−リボースを
含有しているポリヌクレオチド、プリンまたはピリミジ
ン塩基のN−グリコシドであるその他のタイプのポリヌ
クレオチド、あるいは非ヌクレオチド骨格を有するその
他のポリマー(例えば、市販のタンパク質、核酸および
合成配列特異的な核酸ポリマー)または特殊な結合を含
有するその他のポリマー(但し、該ポリマーはDNAや
RNA中に見出されるような塩基のペアリングや塩基の
付着を許容する配置をもつヌクレオチドを含有する)な
どが挙げられる。それらは、2本鎖DNA、1本鎖DN
A、2本鎖RNA、1本鎖RNA、さらにDNA:RN
Aハイブリッドであることができ、さらに非修飾ポリヌ
クレオチド(または非修飾オリゴヌクレオチド)、さら
には公知の修飾の付加されたもの、例えば当該分野で知
られた標識のあるもの、キャップの付いたもの、メチル
化されたもの、1個以上の天然のヌクレオチドを類縁物
で置換したもの、分子内ヌクレオチド修飾のされたも
の、例えば非荷電結合(例えば、メチルホスホネート、
ホスホトリエステル、ホスホルアミデート、カルバメー
トなど)を持つもの、電荷を有する結合または硫黄含有
結合(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエ
ートなど)を持つもの、例えばタンパク質(ヌクレアー
ゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキシン、抗体、シ
グナルペプチド、ポリ−L−リジンなど)や糖(例え
ば、モノサッカライドなど)などの側鎖基を有している
もの、インターカレート化合物(例えば、アクリジン、
ソラレンなど)を持つもの、キレート化合物(例えば、
金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、酸化性の金属な
ど)を含有するもの、アルキル化剤を含有するもの、修
飾された結合を持つもの(例えば、αアノマー型の核酸
など)であってもよい。ここで「ヌクレオシド」、「ヌ
クレオチド」および「核酸」とは、プリンおよびピリミ
ジン塩基を含有するのみでなく、修飾されたその他の複
素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。こうし
た修飾物は、メチル化されたプリンおよびピリミジン、
アシル化されたプリンおよびピリミジン、あるいはその
他の複素環を含むものであってよい。修飾されたヌクレ
オチドおよび修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修
飾されていてよく、例えば、1個以上の水酸基がハロゲ
ンとか、脂肪族基などで置換されていたり、あるいはエ
ーテル、アミンなどの官能基に変換されていてよい。
【0038】本発明のアンチセンス・ポリヌクレオチド
(核酸)は、RNA、DNA、あるいは修飾された核酸
(RNA、DNA)である。修飾された核酸の具体例と
しては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート誘導体、そ
してポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレオシドアミ
ドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、それに限定さ
れるものではない。本発明のアンチセンス核酸は次のよ
うな方針で好ましく設計されうる。すなわち、細胞内で
のアンチセンス核酸をより安定なものにする、アンチセ
ンス核酸の細胞透過性をより高める、目標とするセンス
鎖に対する親和性をより大きなものにする、そしてもし
毒性があるならアンチセンス核酸の毒性をより小さなも
のにする。こうして修飾は当該分野で数多く知られてお
り、例えば J. Kawakami et al.,Pharm Tech Japan, Vo
l. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395, 1992; S. T. Cr
ooke et al. ed., Antisense Research and Applicatio
ns, CRC Press, 1993 などに開示がある。本発明のアン
チセンス核酸は、変化せしめられたり、修飾された糖、
塩基、結合を含有していて良く、リポゾーム、ミクロス
フェアのような特殊な形態で供与されたり、遺伝子治療
により適用されたり、付加された形態で与えられること
ができうる。こうして付加形態で用いられるものとして
は、リン酸基骨格の電荷を中和するように働くポリリジ
ンのようなポリカチオン体、細胞膜との相互作用を高め
たり、核酸の取込みを増大せしめるような脂質(例え
ば、ホスホリピド、コレステロールなど)といった疎水
性のものが挙げられる。付加するに好ましい脂質として
は、コレステロールやその誘導体(例えば、コレステリ
ルクロロホルメート、コール酸など)が挙げられる。こ
うしたものは、核酸の3’端あるいは5’端に付着させ
ることができ、塩基、糖、分子内ヌクレオシド結合を介
して付着させることができうる。その他の基としては、
核酸の3’端あるいは5’端に特異的に配置されたキャ
ップ用の基で、エキソヌクレアーゼ、RNaseなどの
ヌクレアーゼによる分解を阻止するためのものが挙げら
れる。こうしたキャップ用の基としては、ポリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコールなどのグリコー
ルをはじめとした当該分野で知られた水酸基の保護基が
挙げられるが、それに限定されるものではない。アンチ
センス核酸の阻害活性は、本発明の形質転換体、本発明
の生体内や生体外の遺伝子発現系、あるいは本発明のタ
ンパク質の生体内や生体外の翻訳系を用いて調べること
ができる。該核酸は公知の各種の方法で細胞に適用でき
る。
【0039】以下に、本発明で用いられるタンパク質も
しくは部分ペプチドまたはその塩(以下、本発明で用い
られるタンパク質と略記する場合がある)、本発明で用
いられるタンパク質または部分ペプチドをコードするD
NA(以下、本発明で用いられるDNAと略記する場合
がある)、本発明で用いられるタンパク質もしくは部分
ペプチドまたはその塩に対する抗体(以下、本発明で用
いられる抗体と略記する場合がある)、および本発明で
用いられるDNAのアンチセンスポリヌクレオチド(以
下、本発明で用いられるアンチセンスポリヌクレオチド
と略記する場合がある)の用途を説明する。
【0040】〔1〕疾病に対する医薬候補化合物のスク
リーニング 本発明で用いられるDNAは、乳癌組織など、いくつか
の癌組織で、そのDNAを含有する遺伝子がコードする
タンパク質の特異的な発現亢進が起こっているため、そ
の発現を抑制する化合物またはその塩、および、本発明
で用いられるタンパク質の活性を抑制する化合物または
その塩は、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、食
道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱癌、
子宮癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍
など)の予防・治療剤、転移抑制剤、転移予防剤として
有用である。したがって、本発明で用いられるDNAお
よびタンパク質は、前記化合物またはその塩のスクリー
ニングのために有用である。すなわち、本発明は、本発
明で用いられるDNAを用いる前記遺伝子の発現を抑制
する化合物またはその塩、および本発明で用いられるタ
ンパク質を用いる前記タンパク質の活性を抑制する化合
物またはその塩のスクリーニング方法(以下、本発明の
スクリーニング方法と略記することもある)を提供す
る。本発明のスクリーニング方法の具体例としては、
(i)本発明で用いられるタンパク質を産生する能力を
有する細胞を培養した場合と、(ii)試験化合物の存在
下、本発明で用いられるタンパク質を産生する能力を有
する細胞を培養した場合との比較を行う。上記方法にお
いて、(i)と(ii)の場合(試験化合物の有無)にお
ける、本発明で用いられるDNAの発現量(具体的に
は、本発明で用いられるタンパク質量または前記タンパ
ク質をコードするmRNA量)、または本発明で用いら
れるタンパク質の活性(例、転写活性)を測定して、比
較する。前記タンパク質量の測定は、公知の方法、例え
ば、配列番号:2を認識する抗体を用いて、細胞抽出液
中などに存在する前記タンパク質を、ウェスタン解析や
ELISA法などの方法またはそれに準じる方法に従い
測定することができる。前記mRNA量の測定は、公知
の方法、例えば、プローブとして配列番号:1またはそ
の一部を含有する核酸を用いるノーザンハイブリダイゼ
ーション、あるいはプライマーとして配列番号:1また
はその一部を含有する核酸を用いるPCR法またはそれ
に準じる方法に従い測定することができる。ここで、配
列番号:1の一部を含有する拡散としては、配列番号:
12で表される塩基配列を含有する核酸が挙げられる。
配列番号:12で表される塩基配列は、配列番号:1で
表される塩基配列の第68番目〜第124番目の塩基配
列である。
【0041】例えば、上記(ii)の場合(試験化合物添
加)における前記遺伝子の発現を、上記(i)の場合
(試験化合物無添加)に比べて、約20%以上、好まし
くは30%以上、より好ましくは約50%以上阻害する
試験化合物を、本発明で用いられる遺伝子の発現を抑制
する化合物として選択することができる。前記転写活性
の測定は、公知の方法、例えば、本発明で用いられるタ
ンパク質が認識するDNAの塩基配列を含有するDNA
を、レポーター遺伝子(例、lacZ、アルカリフォス
ファターゼ、ルシフェラーゼなど)の上流に連結し、そ
のレポーター活性を指標に行うこともできるし、前記タ
ンパク質が細胞内で発現誘導する遺伝子またはその産物
の量を測定するなどの方法またはそれに準じる方法に従
い測定することができる。例えば、上記(ii)の場合
(試験化合物添加)における転写活性を、上記(i)の
場合(試験化合物無添加)に比べて、約20%以上、好
ましくは30%以上、より好ましくは約50%以上阻害
する試験化合物を、本発明で用いられるタンパク質の活
性を阻害する化合物として選択することができる。ま
た、本発明のスクリーニング方法としては、本発明で用
いられるタンパク質と結合して協調的に転写活性を促進
するタンパク質の結合を阻害する化合物を得る方法が挙
げられる。具体的には、(i)a)本発明で用いられるタ
ンパク質およびb)本発明で用いられるタンパク質と結
合して協調的に転写活性を促進するタンパク質を接触さ
せた場合と(ii)a)試験化合物、b)本発明で用いられ
るタンパク質およびc)本発明で用いられるタンパク質
と結合して協調的に転写活性を促進するタンパク質を接
触させた場合との、「本発明で用いられるタンパク質」
と「本発明で用いられるタンパク質と結合して協調的に
転写活性を促進するタンパク質」との結合活性の比較を
行う。さらに、本発明のスクリーニング方法としては、
本発明で用いられるタンパク質と結合してその転写活性
を抑制する化合物を得る方法も挙げられる。前記結合活
性は、公知の方法、例えば、酵母または哺乳動物ツーハ
イブリッド法、免疫沈降法、ビアコア法、サンドイッチ
ELISA法などに従い測定する。例えば、上記スクリ
ーニング法において、試験化合物非存在下における結合
活性を、試験化合物存在下で約20%以上、好ましくは
約30%以上、より好ましくは約50%以上阻害する試
験化合物を、本発明で用いられるタンパク質と結合して
協調的に転写活性を促進するタンパク質の結合を阻害す
る化合物として選択することができる。
【0042】本発明のスクリーニング方法で用いる試験
化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク質、生体
由来非ペプチド性化合物(糖質、脂質など)、合成化合
物、微生物培養物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織
抽出液などが挙げられ、これら化合物は新規化合物であ
ってもよく、公知化合物であってもよい。本発明のスク
リーニング方法において、本発明で用いられるタンパク
質を産生する能力を有する細胞は、スクリーニングに適
した培地で培養する。培地は、本発明で用いられるタン
パク質の遺伝子発現に影響を与えないものであればいず
れでもよい。本発明で用いられるタンパク質を産生する
能力を有する細胞としては、例えば、がん細胞(例、乳
癌細胞など)や、胎児由来の細胞などが用いられる。ま
た、本発明で用いられるタンパク質の大量発現などを目
的とした場合、前記した本発明のDNAを含有する組換
えベクターを宿主(例えば、CHO細胞などの動物細
胞)に形質転換した細胞などが好ましく用いられる。
【0043】本発明のスクリーニング用キットは、本発
明で用いられるタンパク質、遺伝子または本発明で用い
られるタンパク質を産生する能力を有する細胞を含有す
る。本発明のスクリーニング方法またはスクリーニング
用キットを用いて得られる化合物またはその塩の「塩」
としては、前記した本発明で用いられるタンパク質の塩
と同様のものが用いられる。
【0044】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、例えば、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、
食道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱
癌、子宮癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液
腫瘍など)の予防・治療剤、転移抑制剤、転移予防剤と
して有用である。上述の予防・治療剤、転移抑制剤、転
移予防剤として使用する場合、常套手段に従って製剤化
することができる。例えば、錠剤、カプセル剤、エリキ
シル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液剤な
どとすることができる。上記化合物またはその塩を上述
の予防・治療剤として使用する場合、常套手段に従って
製剤化することができる。例えば、錠剤、カプセル剤、
エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁
液剤などとすることができる。例えば、必要に応じて糖
衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイクロ
カプセル剤などとして経口的に、あるいは水もしくはそ
れ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、または
懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用できる。例
えば、上記化合物またはその塩を生理学的に認められる
担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結
合剤などとともに一般に認められた製剤実施に要求され
る単位用量形態で混和することによって製造することが
できる。これら製剤における有効成分量は指示された範
囲の適当な用量が得られるようにするものである。錠
剤、カプセル剤などに混和することができる添加剤とし
ては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガン
ト、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースの
ような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸
などのような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのよう
な潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味
剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような
香味剤などが用いられる。調剤単位形態がカプセルであ
る場合には、前記タイプの材料にさらに油脂のような液
状担体を含有することができる。注射のための無菌組成
物は注射用水のようなベヒクル中の活性物質、胡麻油、
椰子油などのような天然産出植物油などを溶解または懸
濁させるなどの通常の製剤実施に従って処方することが
できる。注射用の水性液としては、例えば、生理食塩
水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、
D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム
など)などが挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、ア
ルコール(例えば、エタノールなど)、ポリアルコール
(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ールなど)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソル
ベート80TM、HCO−50など)などと併用してもよ
い。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが挙
げられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジル
アルコールなどと併用してもよい。また、緩衝剤(例え
ば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液など)、無
痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイ
ンなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリ
エチレングリコールなど)、保存剤(例えば、ベンジル
アルコール、フェノールなど)、酸化防止剤などと配合
してもよい。調製された注射液は、通常、適当なアンプ
ルに充填される。このようにして得られる製剤は安全で
低毒性であるので、例えば、ヒトまたはその他の温血動
物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、
ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーな
ど)に対して経口的にまたは非経口的に投与することが
できる。前記化合物またはその塩の投与量は、その作
用、対象疾患、投与対象、投与ルートなどにより差異は
あるが、例えば、乳癌治療の目的で前記化合物またはそ
の塩を経口投与する場合、一般的に成人(体重60kg
として)においては、一日につき前記化合物またはその
塩を約0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50
mg、より好ましくは約1.0〜20mg投与する。非
経口的に投与する場合、前記化合物またはその塩の1回
投与量は投与対象、対象疾患などによっても異なる。例
えば、乳癌治療の目的で前記化合物またはその塩を、注
射剤の形で成人(60kgとして)に投与する場合、一
日につき前記化合物またはその塩を約0.01〜30m
g程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ま
しくは約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与す
るのが好ましい。他の動物の場合も、60kg当たりに
換算した量を投与することができる。
【0045】〔2〕本発明で用いられるタンパク質、そ
の部分ペプチドまたはその塩の定量 本発明で用いられる抗体は、本発明で用いられるタンパ
ク質を特異的に認識することができるので、被検液中の
本発明で用いられるタンパク質の定量、特にサンドイッ
チ免疫測定法による定量などに使用することができる。
すなわち、本発明は、(i)本発明で用いられる抗体
と、被検液および標識化された本発明で用いられるタン
パク質とを競合的に反応させ、前記抗体に結合した標識
化された本発明で用いられるタンパク質の割合を測定す
ることを特徴とする被検液中の本発明で用いられるタン
パク質の定量法、および(ii)被検液と担体上に不溶化
した本発明で用いられる抗体および標識化された本発明
で用いられる別の抗体とを同時あるいは連続的に反応さ
せたのち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定すること
を特徴とする被検液中の本発明で用いられるタンパク質
の定量法を提供する。上記(ii)の定量法においては、
一方の抗体が本発明で用いられるタンパク質のN端部を
認識する抗体で、他方の抗体が本発明で用いられるタン
パク質のC端部に反応する抗体であることが望ましい。
【0046】また、本発明で用いられるタンパク質に対
するモノクローナル抗体(以下、本発明で用いられるモ
ノクローナル抗体と称する場合がある)を用いて、本発
明で用いられるタンパク質の定量および組織染色等によ
る検出を行うこともできる。これらの目的には、抗体分
子そのものを用いてもよく、また、抗体分子のF(a
b’)2 、Fab’、あるいはFab画分を用いてもよ
い。本発明で用いられる抗体を用いる本発明で用いられ
るタンパク質の定量法は、特に制限されるべきものでは
なく、被検液中の抗原量(例えば、タンパク質量)に対
応した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学
的または物理的手段により検出し、これを既知量の抗原
を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算出する測
定法であれば、いずれの測定法を用いてもよい。例え
ば、ネフロメトリー、競合法、イムノメトリック法およ
びサンドイッチ法が好適に用いられる。感度、特異性の
点で、後述するサンドイッチ法を用いるのが特に好まし
い。標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤として
は、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物
質などが用いられる。放射性同位元素としては、例え
ば、〔125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが
用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きな
ものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−
グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキ
シダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光
物質としては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッ
センイソチオシアネートなどが用いられる。発光物質と
しては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシ
フェリン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体
あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系
を用いることもできる。
【0047】抗原または抗体の不溶化は、物理吸着を用
いてもよく、また、通常、タンパク質または酵素等を不
溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用いる方法
でもよい。担体としては、アガロース、デキストラン、
セルロースなどの不溶性多糖類、ポリスチレン、ポリア
クリルアミド、シリコン等の合成樹脂、またはガラス等
が挙げられる。サンドイッチ法においては、不溶化した
本発明で用いられるモノクローナル抗体に被検液を反応
させ(1次反応)、さらに標識化した別の本発明で用い
られるモノクローナル抗体を反応させ(2次反応)たの
ち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することによ
り、被検液中の本発明で用いられるタンパク質量を定量
することができる。1次反応と2次反応は逆の順序に行
っても、また、同時に行なってもよく、時間をずらして
行なってもよい。標識化剤および不溶化の方法は前記の
それらに準じることができる。また、サンドイッチ法に
おいて、固相用抗体または標識用抗体に用いられる抗体
は必ずしも1種類である必要はなく、測定感度を向上さ
せる等の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよ
い。サンドイッチ法による本発明で用いられるタンパク
質の測定法においては、1次反応と2次反応に用いられ
る本発明で用いられるモノクローナル抗体は、本発明で
用いられるタンパク質の結合する部位が相異なる抗体が
好ましく用いられる。すなわち、1次反応および2次反
応に用いられる抗体としては、例えば、2次反応で用い
られる抗体が本発明で用いられるタンパク質のC端部を
認識する場合、1次反応で用いられる抗体は、好ましく
はC端部以外、例えばN端部を認識する抗体が用いられ
る。
【0048】競合法においては、被検液中の抗原と標識
抗原とを抗体に対して競合的に反応させたのち、未反応
の標識抗原(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)とを
分離し(B/F分離)、BおよびFいずれかの標識量を
測定し、被検液中の抗原量を定量する。この方法には、
抗体として可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレ
ングリコール、前記抗体に対する第2抗体などを用いる
液相法、および、第1抗体として固相化抗体を用いる
か、あるいは、第1抗体は可溶性の抗体を用い第2抗体
として固相化抗体を用いる固相法とが用いられる。イム
ノメトリック法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを
一定量の標識化抗体に対して競合反応させた後固相と液
相を分離するか、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の
標識化抗体とを反応させ、次に固相化抗原を加え未反応
の標識化抗体を固相に結合させたのち、固相と液相を分
離する。次に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中
の抗原量を定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル
内または溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈
降物の量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、
少量の沈降物しか得られない場合は、レーザーの散乱を
利用するレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられ
る。
【0049】これらの免疫学的測定法を本発明の定量方
法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の設定
は必要とされない。それぞれの方法における通常の条
件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発明
で用いられるタンパク質の測定系を構築すればよい。こ
れらの一般的な技術手段の詳細については、総説、成書
などを参照することができる。例えば、入江 寛編「ラ
ジオイムノアッセイ」(講談社、昭和49年発行)、入
江 寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和5
4年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書
院、昭和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定
法」(第2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄
治ら編「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和
62年発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Imm
unochemical Techniques(Part A))、「Methods in ENZY
MOLOGY」 Vol. 73(Immunochemical Techniques(Part
B))、「Methods in ENZYMOLOGY」 Vol. 74(Immunochemi
cal Techniques(Part C))、「Methods in ENZYMOLOGY」
Vol.84(Immunochemical Techniques(Part D:Selected
Immunoassays))、「Methodsin ENZYMOLOGY」 Vol. 92(I
mmunochemical Techniques (Part E: Monoclonal Antib
odies and General Immunoassay Methods))、「Methods
in ENZYMOLOGY」 Vol. 121(Immunochemical Technique
s(Part I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antib
odies))(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照
することができる。以上のようにして、本発明で用いら
れる抗体を用いることによって、本発明で用いられるタ
ンパク質を感度良く定量することができる。さらには、
本発明で用いられる抗体を用いて本発明で用いられるタ
ンパク質の濃度を定量することにより、本発明で用いら
れるタンパク質が検出されたり、その濃度の増加が認め
られた場合、例えば、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前
立腺癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎
癌、膀胱癌、子宮癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫
瘍、血液腫瘍など)である、または将来これらの疾患に
罹患する可能性が高いと診断することができる。また、
本発明で用いられる抗体は、体液または組織などの被検
体中に存在する本発明で用いられるタンパク質を検出す
るために使用することができる。また、本発明で用いら
れるタンパク質を精製するために使用する抗体カラムの
作製、精製時の各分画中の本発明で用いられるタンパク
質の検出、被検細胞内における本発明で用いられるタン
パク質の挙動の分析などのために使用することができ
る。
【0050】〔3〕遺伝子診断 本発明で用いられるDNAは、例えば、プローブとして
使用することにより、ヒトおよびその他の温血動物(例
えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒ
ツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル、チンパン
ジーなど)における本発明で用いられるタンパク質また
はその部分ペプチドをコードするDNAまたはmRNA
の異常(遺伝子異常)を検出することができるので、例
えば、前記DNAまたはmRNAの損傷、突然変異ある
いは発現低下や、前記DNAまたはmRNAの増加ある
いは発現過多などの遺伝子診断に有用である。具体的に
は、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、食道癌、
胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱癌、子宮
癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍な
ど)およびその転移の診断(検査)に有用である。本発
明で用いられるDNAを用いる上記の遺伝子診断は、例
えば、公知のノーザンハイブリダイゼーション、PCR
−SSCP法(ゲノミックス(Genomics),第5巻,8
74〜879頁(1989年)、プロシージングズ・オ
ブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイ
ズ・オブ・ユーエスエー(Proceedings of the Nationa
l Academy of Sciences of the United States of Amer
ica),第86巻,2766〜2770頁(1989
年))などにより実施することができる。例えば、ノー
ザンハイブリダイゼーションにより遺伝子(例えば、少
なくともエクソン0を含有する遺伝子)の発現過多が検
出された場合、PCR−SSCP法によりDNAの突然
変異が検出された場合は、例えば、癌(例、大腸癌、乳
癌、肺癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、
脾臓癌、腎癌、膀胱癌、子宮癌、精巣癌、甲状腺癌、膵
臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍など)などの疾病である可能性
が高いと診断することができる。
【0051】〔4〕アンチセンスポリヌクレオチドを含
有する医薬 本発明で用いられるDNAに相補的に結合し、前記DN
Aの発現を抑制することができる本発明で用いられるア
ンチセンスポリヌクレオチドは低毒性であり、生体内に
おける本発明で用いられるタンパク質または本発明で用
いられるDNAの機能抑制することができるので、例え
ば、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、食道癌、
胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱癌、子宮
癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍な
ど)の予防・治療剤、転移抑制剤、転移予防剤などとし
て使用することができる。上記アンチセンスポリヌクレ
オチドを上記の予防・治療剤、転移抑制剤、転移予防剤
として使用する場合、公知の方法に従って製剤化し、投
与することができる。例えば、前記アンチセンスポリヌ
クレオチドを用いる場合、前記アンチセンスポリヌクレ
オチドを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノ
ウイルスベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウ
イルスベクターなどの適当なベクターに挿入した後、常
套手段に従って、ヒトまたはその他の温血動物(例え
ば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウ
マ、トリ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーなど)に対
して経口的または非経口的に投与することができる。前
記アンチセンスポリヌクレオチドは、そのままで、ある
いは摂取促進のために補助剤などの生理学的に認められ
る担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロゲルカテ
ーテルのようなカテーテルによって投与できる。前記ア
ンチセンスポリヌクレオチドの投与量は、対象疾患、投
与対象、投与ルートなどにより差異はあるが、例えば、
乳がんの治療の目的で本発明で用いられるアンチセンス
ポリヌクレオチドを経口投与する場合、成人(体重60
kg)に対し、一日につき前記アンチセンスポリヌクレ
オチドを約0.1〜100mg投与する。さらに、前記
アンチセンスポリヌクレオチドは、組織や細胞における
本発明で用いられるDNAの存在やその発現状況を調べ
るための診断用オリゴヌクレオチドプローブとして使用
することもできる。上記アンチセンスポリヌクレオチド
と同様に、本発明のタンパク質をコードするRNAの一
部を含有する二重鎖RNA、本発明のタンパク質をコー
ドするRNAの一部を含有するリボザイムなども、本発
明の遺伝子の発現を抑制することができ、生体内におけ
る本発明で用いられるタンパク質または本発明で用いら
れるDNAの機能を抑制することができるので、例え
ば、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、食道癌、
胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱癌、子宮
癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍な
ど)などの癌の予防・治療剤、転移抑制剤、転移予防剤
などとして使用することができる。二重鎖RNAは、公
知の方法(例、Nature, 411巻, 494頁, 2001年)に準じ
て、本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計して製
造することができる。リボザイムは、公知の方法(例、
TRENDS in Molecular Medicine, 7巻, 221頁, 2001年)
に準じて、本発明のポリヌクレオチドの配列を基に設計
して製造することができる。例えば、本発明のタンパク
質をコードするRNAの一部に公知のリボザイムを連結
することによって製造することができる。本発明のタン
パク質をコードするRNAの一部としては、公知のリボ
ザイムによって切断され得る本発明のRNA上の切断部
位に近接した部分(RNA断片)が挙げられる。上記の
二重鎖RNAまたはリボザイムを上記予防・治療剤とし
て使用する場合、アンチセンスポリヌクレオチドと同様
にして製剤化し、投与することができる。
【0052】〔5〕本発明で用いられる抗体を含有する
医薬 本発明で用いられるタンパク質の活性を中和する作用を
有する本発明で用いられる抗体は、例えば、癌(例、大
腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、
胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱癌、子宮癌、精巣癌、甲状
腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍など)などの予防・治
療剤、転移抑制剤、転移予防剤などとして使用すること
ができる。本発明で用いられる抗体を含有する上記予防
・治療剤、転移抑制剤、転移予防剤などは低毒性であ
り、そのまま液剤として、または適当な剤型の医薬組成
物として、ヒトまたはその他の温血動物(例えば、マウ
ス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ト
リ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーなど)に対して経
口的または非経口的に投与することができる。投与量
は、投与対象、対象疾患、症状、投与ルートなどによっ
ても異なるが、例えば、成人の乳癌の治療・予防のため
に使用する場合には、本発明で用いられる抗体を1回量
として、通常0.01〜20mg/kg体重程度、好ま
しくは0.1〜10mg/kg体重程度、さらに好まし
くは0.1〜5mg/kg体重程度を、1日1〜5回程
度、好ましくは1日1〜3回程度、静脈注射により投与
するのが好都合である。他の非経口投与および経口投与
の場合もこれに準ずる量を投与することができる。症状
が特に重い場合には、その症状に応じて増量してもよ
い。本発明で用いられる抗体は、それ自体または適当な
医薬組成物として投与することができる。上記投与に用
いられる医薬組成物は、上記抗体またはその塩と薬理学
的に許容され得る担体、希釈剤もしくは賦形剤とを含む
ものである。かかる組成物は、経口または非経口投与に
適する剤形として提供される。すなわち、例えば、経口
投与のための組成物としては、固体または液体の剤形、
具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤などがあげら
れる。かかる組成物は公知の方法によって製造され、製
剤分野において通常用いられる担体、希釈剤もしくは賦
形剤を含有するものである。例えば、錠剤用の担体、賦
形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗糖、ステアリン酸マ
グネシウムなどが用いられる。
【0053】非経口投与のための組成物としては、例え
ば、注射剤、坐剤などが用いられる。注射剤は静脈注射
剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤
などの剤形を包含する。前記注射剤は、公知の方法に従
って、例えば、上記抗体またはその塩を通常注射剤に用
いられる無菌の水性または油性液に溶解、懸濁または乳
化することによって調製する。注射用の水性液として
は、例えば、生理食塩水、ブドウ糖、その他の補助薬を
含む等張液などが用いられ、適当な溶解補助剤、例え
ば、アルコール(例、エタノール)、ポリアルコール
(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル)、非イオン界面活性剤〔例、ポリソルベート80、
HCO−50(polyoxyethylene(50 mol)adduct of h
ydrogenated castor oil)〕などと併用してもよい。油
性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ
る。溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアル
コールなどを併用してもよい。調製された注射液は、通
常、適当なアンプルに充填される。直腸投与に用いられ
る坐剤は、上記抗体またはその塩を通常の坐薬用基剤に
混合することによって調製される。
【0054】上記の経口用または非経口用医薬組成物
は、活性成分の投与量に適合するような投薬単位の剤形
に調製されることが好都合である。かかる投薬単位の剤
形としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、注射剤(アンプ
ル)、坐剤などが例示され、それぞれの投薬単位剤形当
たり通常5〜500mg、とりわけ注射剤では5〜10
0mg、その他の剤形では10〜250mgの上記抗体
が含有されていることが好ましい。なお前記した各組成
物は、上記抗体との配合により好ましくない相互作用を
生じない限り他の活性成分を含有してもよい。
【0055】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commission on Biochemical Nomenclature による略号
あるいは当該分野における慣用略号に基づくものであ
り、その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体
があり得る場合は、特に明示しなければL体を示すもの
とする。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0056】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル Et :エチル Bu :ブチル Ph :フェニル TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2−Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ キシイミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
【0057】本願明細書の配列表の配列番号は、以下の
配列を示す。 〔配列番号:1〕TypeII CBFA1のエクソン
0の塩基配列を示す。 〔配列番号:2〕配列番号:12で表される塩基配列が
コードするタンパク質のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:3〕実施例2で得られた全長TypeII
CBFA1のDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:4〕実施例2で得られたエクソン6欠損型
TypeII CBFA1のDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕実施例2で得られたエクソン4および
6欠損型TypeII CBFA1のDNAの塩基配列
を示す。 〔配列番号:6〕実施例1で用いられたプライマーの塩
基配列を示す。 〔配列番号:7〕実施例1で用いられたプライマーの塩
基配列を示す。 〔配列番号:8〕実施例1で用いられたプライマーの塩
基配列を示す。 〔配列番号:9〕実施例1で用いられたプライマーの塩
基配列を示す。 〔配列番号:10〕実施例2で用いられたプライマーの
塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕実施例2で用いられたプライマーの
塩基配列を示す。 〔配列番号:12〕配列番号:1で表される塩基配列の
第68番目〜第124番目の塩基配列を示す。
【0058】後述の実施例2で得られた形質転換体Es
cherichia coli TOP10/pTB22
27は、2001年5月17日から茨城県つくば市東1
丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−8566)
の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託セン
ターに寄託番号FERM BP−7597として、20
01年4月24日から大阪府大阪市淀川区十三本町2−
17−85(郵便番号532−8686)の財団法人発
酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16621とし
て寄託されている。後述の実施例2で得られた形質転換
体Escherichia coli TOP10/pT
B2226は、2001年5月17日から茨城県つくば
市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−85
66)の独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄
託センターに寄託番号FERM BP−7596とし
て、2001年4月24日から大阪府大阪市淀川区十三
本町2−17−85(郵便番号532−8686)の財
団法人発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 166
20として寄託されている。後述の実施例2で得られた
形質転換体Escherichia coli TOP1
0/pTB2225は、2001年5月17日から茨城
県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号30
5−8566)の独立行政法人産業技術総合研究所 特
許生物寄託センターに寄託番号FERM BP−759
5として、2001年4月24日から大阪府大阪市淀川
区十三本町2−17−85(郵便番号532−868
6)の財団法人発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO
16619として寄託されている。
【0059】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はそれに限定されるものではな
い。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキュ
ラー・クローニング(Molecular cloning), 2nd
(J.Sambrook et al., Cold Spring Harbor Lab. Pres
s, 1989)に記載の方法に従った。 実施例1 1)主要癌組織におけるCBFA1の発現 同一癌患者で病変部と正常部における遺伝子発現を比較
することができるMatched cDNA pair
(CLONTECH)をテンプレートとしてプライマー
1(配列番号:6)およびプライマー2(配列番号:
7)を用いてマニュアルに従いPCRを行った。プライ
マー1およびプライマー2は、エクソン4およびエクソ
ン7に基づき、それぞれ設計した。結果を図1に示す。
これより、14例中5例(乳癌患者の2番、3番および
4番、肺癌患者の3番、結腸癌患者の3番)で癌組織の
みに、1例(結腸癌患者の5番)で癌組織における発現
が亢進していることがわかった。 2)乳癌組織におけるTypeII CBFA1の発現 上記1)において、乳癌患者4例中3例と高頻度でCB
FA1が発現していることがわかったので、次にBre
ast Tumor cDNA panel(BIOCH
AIN)を用い、同様にPCRを行い、乳癌におけるC
BFA1の発現を調べた。結果を図2に示す。これよ
り、乳癌患者8例中5例(2番、3番、5番、6番およ
び8番)でCBFA1が発現していることがわかった。
次に、TypeI CBFA1特異的な配列として、エ
クソン1およびエクソン7に基づき、プライマー2(配
列番号:7)およびプライマー3(配列番号:8)をそ
れぞれ設計した。TypeII CBFA1特異的な配
列として、エクソン0およびエクソン7に基づき、プラ
イマー2(配列番号:7)およびプライマー4(配列番
号:9)をそれぞれ設計した。上記の乳癌患者5例につ
いて、プライマー2およびプライマー3を用いて、同様
にPCRを行い、TypeI CBFA1の発現を調べ
た。さらに、プライマー2およびプライマー4を用い
て、同様にPCRを行い、TypeII CBFA1の
発現を調べた。結果を図3に示す。TypeII CB
FA1の発現は、5例全てで認められた。これより、乳
癌患者で発現しているCBFA1は、TypeII C
BFA1が主要であることがわかった。なお、ここで使
用したcDNAはβアクチン発現量を基に補正した量を
用いた。
【0060】実施例2 BIO−CLINICAL PARTNERS社から購
入した乳がん組織(3例)由来のtotal RNAを
用いて、まずcDNAを調製した。cDNA調製はラン
ダム6マーを使用し、ThermoScript RT−
PCR system(GIBCO)添付のプロトコールに従
って行った。得られたcDNAを鋳型として、2種のプ
ライマー(配列番号:10および配列番号:11)、P
fuTURBO DNA polymerase(STRATA
GENE)を用いてPCRを行い、pCRblunt(INVI
TROGEN)にクローニングし、大腸菌TOP10(INVITR
OGEN)に導入後、塩基配列を決定した。その結果、乳が
ん患者3例中2例より、エクソン4および6欠損型Ty
peII CBFA1(配列番号:5)が、1例よりエ
クソン6欠失型TypeIICBFA1(配列番号:
4)が得られ、いずれもTypeII CBFA1とし
ては新規なアイソフォームであることがわかった。それ
ぞれの形質転換体を、Escherichia col
i TOP10/pTB2227、Escherich
ia coli TOP10/pTB2226と命名し
た。一方、ヒト正常軟骨細胞由来RNA(BIOCHAIN社)
を用いて、同様にして全長クローニングを行い、エクソ
ン0から7を全て含むクローンを得た。前記クローンが
含有するDNAの塩基配列を、配列番号:3に示す。形
質転換体を、Escherichia coli TOP
10/pTB2225と命名した。配列番号:3、配列
番号:4および配列番号:5のエクソン−1(エクソン
0の上流)の長さは、全て異なっていることも判明し
た。
【0061】
【発明の効果】本発明のスクリーニング法により得られ
る化合物、本発明の抗体、本発明のアンチセンスポリヌ
クレオチドなどは、例えば癌(例、大腸癌、乳癌、肺
癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓
癌、腎癌、膀胱癌、子宮癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓
癌、脳腫瘍、血液腫瘍など)の予防治療剤、転移抑制剤
または転移予防剤として有用な化合物を得ることができ
る。また、本発明で用いられるDNA、本発明の抗体、
本発明のアンチセンスポリヌクレオチドなどを用いるこ
とにより、癌(例、大腸癌、乳癌、肺癌、前立腺癌、食
道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、脾臓癌、腎癌、膀胱癌、
子宮癌、精巣癌、甲状腺癌、膵臓癌、脳腫瘍、血液腫瘍
など)およびその転移を診断または検査することが可能
である。
【0062】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Prophylactic, remedy and diagnostic agent for cancer <130> P02-0085 <150> JP2001-217186 <151> 2001-07-17 <160> 12 <210> 1 <211> 126 <212> DNA <213> Human <400> 1 tttaaggctg caagcagtat ttacaacaga gggtacaagt tctatctgaa aaaaaaaagg 60 agggactatg gcatcaaaca gcctcttcag cacagtgaca ccatgtcagc aaaacttctt 120 ttggga 126 <210> 2 <211> 19 <212> PRT <213> Human <400> 2 Met Ala Ser Asn Ser Leu Phe Ser Thr Val Thr Pro Cys Gln Gln Asn 5 10 15 Phe Phe Trp <210> 3 <211> 1694 <212> DNA <213> Human <400> 3 actaccagcc accgagacca acagatttaa ggctgcaagc agtatttaca acagagggta 60 caagttctat ctgaaaaaaa aaaggaggga ctatggcatc aaacagcctc ttcagcacag 120 tgacaccatg tcagcaaaac ttcttttggg atccgagcac cagccggcgc ttcagccccc 180 cctccagcag cctgcagccc ggcaaaatga gcgacgtgag cccggtggtg gctgcgcaac 240 agcagcagca acagcagcag cagcaacagc agcagcagca gcagcaacag cagcagcagc 300 agcaggaggc ggcggcggcg gctgcggcgg cagcggcggc tgcggcggcg gcagctgcag 360 tgccccggtt gcggccgccc cacgacaacc gcaccatggt ggagatcatc gccgaccacc 420 cggccgaact cgtccgcacc gacagcccca acttcctgtg ctcggtgctg ccctcgcact 480 ggcgctgcaa caagaccctg cccgtggcct tcaaggtggt agccctcgga gaggtaccag 540 atgggactgt ggttactgtc atggcgggta acgatgaaaa ttattctgct gagctccgga 600 atgcctctgc tgttatgaaa aaccaagtag caaggttcaa cgatctgaga tttgtgggcc 660 ggagtggacg aggcaagagt ttcaccttga ccataaccgt cttcacaaat cctccccaag 720 tagctaccta tcacagagca attaaagtta cagtagatgg acctcgggaa cccagaaggc 780 acagacagaa gcttgatgac tctaaaccta gtttgttctc tgaccgcctc agtgatttag 840 ggcgcattcc tcatcccagt atgagagtag gtgtcccgcc tcagaaccca cggccctccc 900 tgaactctgc accaagtcct tttaatccac aaggacagag tcagattaca gaccccagac 960 aggcacagtc ttccccgccg tggtcctatg accagtctta cccctcctac ctgagccaga 1020 tgacgtcccc gtccatccac tctaccaccc cgctgtcttc cacacggggc actgggcttc 1080 ctgccatcac cgatgtgcct aggcgcattt cagatgatga cactgccacc tctgacttct 1140 gcctctggcc ttccactctc agtaagaaga gccaggcagg tgcttcagaa ctgggccctt 1200 tttcagaccc caggcagttc ccaagcattt catccctcac tgagagccgc ttctccaacc 1260 cacgaatgca ctatccagcc acctttactt acaccccgcc agtcacctca ggcatgtccc 1320 tcggtatgtc cgccaccact cactaccaca cctacctgcc accaccctac cccggctctt 1380 cccaaagcca gagtggaccc ttccagacca gcagcactcc atatctctac tatggcactt 1440 cgtcaggatc ctatcagttt cccatggtgc cggggggaga ccggtctcct tccagaatgc 1500 ttccgccatg caccaccacc tcgaatggca gcacgctatt aaatccaaat ttgcctaacc 1560 agaatgatgg tgttgacgct gatggaagcc acagcagttc cccaactgtt ttgaattcta 1620 gtggcagaat ggatgaatct gtttggcgac catattgaaa ttcctcagca gtggcccagt 1680 ggtatctggg ggcc 1694 <210> 4 <211> 1631 <212> DNA <213> Human <400> 4 actaccagcc accgagacca acagagtcat ttaaggctgc aagcagtatt tacaacagag 60 ggtacaagtt ctatctgaaa aaaaaaggag ggactatggc atcaaacagc ctcttcagca 120 cagtgacacc atgtcagcaa aacttctttt gggatccgag caccagccgg cgcttcagcc 180 ccccctccag cagcctgcag cccggcaaaa tgagcgacgt gagcccggtg gtggctgcgc 240 aacagcagca gcaacagcag cagcagcaac agcagcagca gcagcagcaa cagcagcagc 300 agcagcagga ggcggcggcg gcggctgcgg cggcggcggc ggctgcggcg gcggcagctg 360 cagtgccccg gttgcggccg ccccacgaca accgcaccat ggtggagatc atcgccgacc 420 acccggccga actcgtccgc accgacagca ccaacttcct gtgctcggtg ctgccctcgc 480 actggcgctg caacaagacc ctgcccgtgg ccttcaaggt ggtagccctc ggagaggtac 540 cagatgggac tgtggttact gtcatggcgg gtaacgatga aaattattct gctgagctcc 600 ggaatgcctc tgctgttatg aaaaaccaag tagcaaggtt caacgatctg agatttgtgg 660 gccggagtgg acgaggcaag agtttcacct tgaccataac cgtcttcaca aatcctcccc 720 aagtagctac ctatcacaga gcaattaaag ttacagtaga tggacctcgg gaacccagaa 780 ggcacagaca gaagcttgat gactctaaac ctagtttgtt ctctgaccgc ctcagtgatt 840 tagggcgcat tcctcatccc agtatgagag taggtgtccc gcctcagaac ccacggccct 900 ccctgaactc tgcaccaagt ccttttaatc cacaaggaca gagtcagatt acagacccca 960 ggcaggcaca gtcttccccg ccgtggtcct atgaccagtc ttacccctcc tacctgagcc 1020 agatgacgtc cccgtccatc cactctacca ccccgctgtc ttccacacgg ggcactgggc 1080 ttcctgccat caccgatgtg cctaggcgca tttcaggtgc ttcagaactg ggcccttttt 1140 cagaccccag gcagttccca agcatttcat ccctcactga gagccgcttc tccaacccac 1200 gaatgcacta tccagccacc tttacttaca ccccgccagt cacctcaggc atgtccctcg 1260 gtatgtccgc caccactcac taccacacct acctgccacc accctacccc ggctcttccc 1320 aaagccagag tggacccttc cagaccagca gcactccata tctctactat ggcacttcgt 1380 caggatccta tcagtttccc atggtgccgg ggggagaccg gtctccttcc agaatgcttc 1440 cgccatgcac caccacctcg aatggcagca cgctattaaa tccaaatttg cctaaccaga 1500 atgatggtgt tgacgctgat ggaagccaca gcagttcccc aactgttttg aattctagtg 1560 gcagaatgga tgaatctgtt tggcgaccat attgaaattc ctcagcagtg gcccagtggt 1620 atctgggggc c 1631 <210> 5 <211> 1492 <212> DNA <213> Human <400> 5 actaccagcc accgagacca acagagtcag tgagtgctct ctaaccacag tctatgcagt 60 aatatttaag gctgcaagca gtatttacaa cagagggtac aagttctatc tgaaaaaaaa 120 aggagggact atggcatcaa acagcctctt cagcacagtg acaccatgtc agcaaaactt 180 cttttgggat ccgagcacca gccggcgctt cagccccccc tccagcagcc tgcagcccgg 240 caaaatgagc gacgtgagcc cggtggtggc tgcgcaacag cagcagcaac agcagcagca 300 gcaacagcag cagcagcagc agcaacagca gcagcagcag caggaggcgg cggcggcggc 360 tgcggcggcg gcggcggctg cggcggcggc agctgcagtg ccccggttgc ggccgcccca 420 cgacaaccgc accatggtgg agatcatcgc cgaccacccg gccgaactcg tccgcaccga 480 cagccccaac ttcctgtgct cggtgctgcc ctcgcactgg cgctgcaaca agaccctgcc 540 cgtggccttc aaggtggtag ccctcggaga ggtaccagat gggactgtgg ttactgtcat 600 ggcgggtaac gatgaaaatt attctgctga gctccggaat gcctctgctg ttatgaaaaa 660 ccaagtagca aggttcaacg atctgagatt tgtgggccgg agtggacgag gcaagagttt 720 caccttgacc ataaccgtct tcacaaatcc tccccaagta gctacctatc acagagcaat 780 taaagttaca gtagatggac ctcgggaacc cagaaacccc aggcaggcac agtcttcccc 840 gccgtggtcc tatgaccagt cttacccctc ctacctgagc cagatgacgt ccccgtccat 900 ccactctacc accccgctgt cttccacacg gggcactggg cttcctgcca tcaccgatgt 960 gcctaggcgc atttcaggtg cttcagaact gggccctttt tcagacccca ggcagttccc 1020 aagcatttca tccctcactg agagccgctt ctccaaccca cgaatgcact atccagccac 1080 ctttacttac accccgccag tcacctcagg catgtccctc ggtatgtccg ccaccactca 1140 ctaccacacc tacctgccac caccctaccc cggctcttcc caaagccaga gtggaccctt 1200 ccagaccagc agcactccat atctctacta tggcacttcg tcaggatcct atcagtttcc 1260 catggtgccg gggggagacc ggtctccttc cagaatgctt ccgccatgca ccaccacctc 1320 gaatggcagc acgctattaa atccaaattt gcctaaccag aatgatggtg ttgacgctga 1380 tggaagccac agcagttccc caactgtttt gaattctagt ggcagaatgg atgaatctgt 1440 ttggcgacca tattgaaatt cctcagcagt ggcccagtgg tatctggggg cc 1492 <210> 6 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer used in Example 1 <400> 6 gaacccacgg ccctccctga ac 22 <210> 7 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer used in Example 1 <400> 7 ccgggcacca tgggaaactg atagga 26 <210> 8 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer used in Example 1 <400> 8 tcccccggcc acttcgctaa cttg 24 <210> 9 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer used in Example 1 <400> 9 ggagggacta tggcatcaaa cagc 24 <210> 10 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer used in Example 1 <400> 10 actaccagcc accgagacca acag 24 <210> 11 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer used in Example 1 <400> 11 ggcccccaga taccact 17 <210> 12 <211> 57 <212> DNA <213> Human <400> 12 atggcatcaa acagcctctt cagcacagtg acaccatgtc agcaaaactt cttttgg 57
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で行われた、同一癌患者での病変部と
正常部における遺伝子発現の結果を示す。
【図2】実施例1で行われた、乳癌におけるCBFA1
の発現の結果を示す。
【図3】実施例1で行われた、乳癌患者におけるTyp
eI CBFA1の発現結果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/04 C12N 1/15 4C084 C12N 1/15 1/19 4C086 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/15 Z C12Q 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/574 Z 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/574 5/00 A Fターム(参考) 2G045 AA40 DA78 4B024 AA01 AA11 CA04 DA06 EA04 HA01 4B063 QA01 QA05 QA18 QQ53 QR48 QR51 QR75 QR77 QS33 QX02 QX07 4B064 AG01 CA02 CA10 CC24 DA01 DA13 4B065 AA26X AA93Y AB01 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA13 AA17 BA35 BA44 CA11 CA53 CA56 CA59 NA14 ZB262 4C086 AA01 AA03 EA16 MA01 MA04 NA13 NA14 ZB26

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1で表される塩基配列と同一
    もしくは実質的に同一の塩基配列を含有するDNAを用
    いることを特徴とする前記DNAを含有する遺伝子の発
    現を抑制する化合物またはその塩のスクリーニング方
    法。
  2. 【請求項2】 配列番号:2で表されるアミノ酸配列と
    同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
    ンパク質またはその塩を産生する能力を有する細胞を、
    試験化合物存在下および非存在下に培養し、試験化合物
    存在下および非存在下のそれぞれの場合の前記タンパク
    質量または前記タンパク質をコードするmRNA量を測
    定することを特徴とする請求項1記載のスクリーニング
    方法。
  3. 【請求項3】 配列番号:2で表されるアミノ酸配列と
    同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
    ンパク質またはその塩を産生する能力を有する細胞が、
    配列番号:1で表される塩基配列と同一もしくは実質的
    に同一の塩基配列を含有するDNAを含有する組換えベ
    クターで形質転換された形質転換体である請求項2記載
    のスクリーニング方法。
  4. 【請求項4】 DNAが染色体DNAである請求項1〜
    3記載のスクリーニング方法。
  5. 【請求項5】 配列番号:2で表されるアミノ酸配列と
    同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタ
    ンパク質を用いることを特徴とする前記タンパク質の活
    性を抑制する化合物またはその塩のスクリーニング方
    法。
  6. 【請求項6】 活性が転写活性である請求項5記載のス
    クリーニング方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のスクリ
    ーニング方法で得られる化合物またはその塩を含有する
    癌の予防・治療剤、癌転移抑制剤または癌転移予防剤。
  8. 【請求項8】 配列番号:1で表される塩基配列と同一
    もしくは実質的に同一の塩基配列を含有するDNAを含
    有する癌またはその転移の診断薬。
  9. 【請求項9】 配列番号:1で表される塩基配列と同一
    もしくは実質的に同一の塩基配列を含有するDNAを用
    いる癌またはその転移の診断方法。
  10. 【請求項10】 配列番号:1で表される塩基配列と同
    一もしくは実質的に同一の塩基配列に相補的な塩基配列
    またはその一部分を含有するアンチセンスポリヌクレオ
    チドを含有する医薬。
  11. 【請求項11】 癌の予防・治療剤、癌転移抑制剤また
    は癌転移予防剤である請求項10記載の医薬。
  12. 【請求項12】 配列番号:3、配列番号:4または配
    列番号:5で表される塩基配列と同一または実質的に同
    一の塩基配列を含有するDNA。
  13. 【請求項13】 配列番号:3、配列番号:4または配
    列番号:5で表される塩基配列からなる請求項12記載
    のDNA。
  14. 【請求項14】 請求項12記載のDNAを含有する組
    換えベクター。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の組換えベクターで形
    質転換された形質転換体。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の形質転換体を培養
    し、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしく
    は実質的に同一のアミノ酸配列を含有するタンパク質を
    生成せしめることを特徴とする前記タンパク質またはそ
    の塩の製造法。
  17. 【請求項17】 配列番号:1で表される塩基配列と同
    一もしくは実質的に同一の塩基配列を含有するDNA
    が、請求項12記載のDNAである請求項1記載のスク
    リーニング方法。
  18. 【請求項18】 哺乳動物に対し、請求項1〜6のいず
    れかに記載のスクリーニング方法で得られる化合物また
    はその塩の有効量を投与することを特徴とする癌の予防
    ・治療方法、癌転移抑制方法または癌転移予防方法。
  19. 【請求項19】 癌の予防・治療剤、癌転移抑制剤また
    は癌転移予防剤を製造するための請求項1〜6のいずれ
    かに記載のスクリーニング方法で得られる化合物または
    その塩の使用。
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