JP2003192583A - 消炎点眼剤 - Google Patents
消炎点眼剤Info
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- JP2003192583A JP2003192583A JP2001391059A JP2001391059A JP2003192583A JP 2003192583 A JP2003192583 A JP 2003192583A JP 2001391059 A JP2001391059 A JP 2001391059A JP 2001391059 A JP2001391059 A JP 2001391059A JP 2003192583 A JP2003192583 A JP 2003192583A
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- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】主薬成分であるジクロフェナクナトリウムに基
づく眼に対する刺激緩和作用に優れると同時に、光や熱
に対する保存安定性に優れた消炎点眼剤を提供すること
である。 【解決手段】主薬成分としてのジクロフェナクナトリウ
ムと、これにクロロブタノール及びポリビニルピロリド
ン類を加えた処方に、ベンジルアルコール、グリセリ
ン、エデト酸ナトリウム、クレアチニン及びチオ硫酸ナ
トリウムから選ばれた1種又は2種以上と、ポリエチレ
ングリコール類及び非イオン界面活性剤から選ばれる1
種以上とを配合してなる水溶液からなることを特徴とす
る消炎点眼剤である。
づく眼に対する刺激緩和作用に優れると同時に、光や熱
に対する保存安定性に優れた消炎点眼剤を提供すること
である。 【解決手段】主薬成分としてのジクロフェナクナトリウ
ムと、これにクロロブタノール及びポリビニルピロリド
ン類を加えた処方に、ベンジルアルコール、グリセリ
ン、エデト酸ナトリウム、クレアチニン及びチオ硫酸ナ
トリウムから選ばれた1種又は2種以上と、ポリエチレ
ングリコール類及び非イオン界面活性剤から選ばれる1
種以上とを配合してなる水溶液からなることを特徴とす
る消炎点眼剤である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主薬成分としてジ
クロフェナクナトリウムを含有する消炎点眼剤に関する
ものである。より具体的には、上記の主薬成分に基づく
眼刺激の緩和と共に、その主薬成分の保存安定性に優れ
た点眼剤に関するものである。
クロフェナクナトリウムを含有する消炎点眼剤に関する
ものである。より具体的には、上記の主薬成分に基づく
眼刺激の緩和と共に、その主薬成分の保存安定性に優れ
た点眼剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、主薬成分としてジクロフェナクナ
トリウム(Diclofenac sodium,monoso-dium 2-(2,6-dic
hloroanilino)phenylacetate) が配合されている消炎点
眼剤が存在する(特許第3155689号等)。
トリウム(Diclofenac sodium,monoso-dium 2-(2,6-dic
hloroanilino)phenylacetate) が配合されている消炎点
眼剤が存在する(特許第3155689号等)。
【0003】ジクロフェナクナトリウムは、眼の炎症の
局部的治療薬として有用であるが、眼に対して刺激性を
有する欠点があることが知られている。このため、従来
のジクロフェナクナトリウムを主薬成分とする点眼剤に
は、その刺激緩和剤として、上記主薬成分に対して相溶
性がよい点から、クロロブタノールが用いられた処方と
なっている。
局部的治療薬として有用であるが、眼に対して刺激性を
有する欠点があることが知られている。このため、従来
のジクロフェナクナトリウムを主薬成分とする点眼剤に
は、その刺激緩和剤として、上記主薬成分に対して相溶
性がよい点から、クロロブタノールが用いられた処方と
なっている。
【0004】この従来の点眼剤処方において、クロロブ
タノールは、酸性では安定であるが、中性乃至アルカリ
性では不安定で分解してpHの低下を生じ、溶液の着色
が黄褐色に変色し、眼に対する刺激が増大してしまうの
で、中性乃至アルカリ性で用いられる点眼剤には適当で
ないと考えられてきた。
タノールは、酸性では安定であるが、中性乃至アルカリ
性では不安定で分解してpHの低下を生じ、溶液の着色
が黄褐色に変色し、眼に対する刺激が増大してしまうの
で、中性乃至アルカリ性で用いられる点眼剤には適当で
ないと考えられてきた。
【0005】従来、刺激緩和剤として、クロロブタノー
ルに加えて、酸性ムコ多糖類等の無痛化剤が用いられる
組成も開発されている(特許第3155689号)。
ルに加えて、酸性ムコ多糖類等の無痛化剤が用いられる
組成も開発されている(特許第3155689号)。
【0006】主薬成分であるジクロフェナクナトリウム
自体は、特に光や熱に対する安定性に劣る。従って、そ
の水溶液の保存時の安定を確保するには、遮光状態にあ
ることが必要とされると共に、保存温度も10℃以下に
保つように規制されている。上記した特許第31556
89号の発明における処方では、この主薬成分の安定に
ついては、何ら言及していない。
自体は、特に光や熱に対する安定性に劣る。従って、そ
の水溶液の保存時の安定を確保するには、遮光状態にあ
ることが必要とされると共に、保存温度も10℃以下に
保つように規制されている。上記した特許第31556
89号の発明における処方では、この主薬成分の安定に
ついては、何ら言及していない。
【0007】ジクロフェナクナトリウムを主薬成分とす
る点眼剤について、その主薬成分の安定を図るための従
来の組成として、塩化ベンザルコニウムや塩化セチルピ
リジニウムが汎用化されているが、これらの安定化剤は
ジクロフェナクナトリウムと相溶性がよくないという欠
点がある。このため、2−アミノ−2−ヒドロキシメチ
ル−1,3−2−プロパンジオール(トロメタモール)
又はその一定範囲の同族体を配合する組成が提案されて
いる(特許第2515788号)。
る点眼剤について、その主薬成分の安定を図るための従
来の組成として、塩化ベンザルコニウムや塩化セチルピ
リジニウムが汎用化されているが、これらの安定化剤は
ジクロフェナクナトリウムと相溶性がよくないという欠
点がある。このため、2−アミノ−2−ヒドロキシメチ
ル−1,3−2−プロパンジオール(トロメタモール)
又はその一定範囲の同族体を配合する組成が提案されて
いる(特許第2515788号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来の刺激緩和剤を配合する点眼剤では、光や熱に対
する主薬成分の十分な安定が得られず、しかも眼に対す
る刺激の緩和にはなおも不十分である。また、前記した
従来のトロメタモール又はその一定範囲の同族体を配合
する点眼剤では、眼に対する刺激の緩和が不十分であ
る。
た従来の刺激緩和剤を配合する点眼剤では、光や熱に対
する主薬成分の十分な安定が得られず、しかも眼に対す
る刺激の緩和にはなおも不十分である。また、前記した
従来のトロメタモール又はその一定範囲の同族体を配合
する点眼剤では、眼に対する刺激の緩和が不十分であ
る。
【0009】そこで、本発明は、主薬成分であるジクロ
フェナクナトリウムに基づく眼に対する刺激緩和作用に
優れると同時に、光や熱に対する保存安定性に優れた消
炎点眼剤を提供することを目的とした。
フェナクナトリウムに基づく眼に対する刺激緩和作用に
優れると同時に、光や熱に対する保存安定性に優れた消
炎点眼剤を提供することを目的とした。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明の消炎点眼剤は、主薬成分としてのジクロ
フェナクナトリウムと、これにクロロブタノール及びポ
リビニルピロリドン類を加えた処方に、ベンジルアルコ
ール、グリセリン、エデト酸ナトリウム、クレアチニン
及びチオ硫酸ナトリウムから選ばれた1種又は2種以上
と、ポリエチレングリコール類及び非イオン界面活性剤
から選ばれる1種以上とを配合してなる水溶液からなる
ことを特徴とする。
ため、本発明の消炎点眼剤は、主薬成分としてのジクロ
フェナクナトリウムと、これにクロロブタノール及びポ
リビニルピロリドン類を加えた処方に、ベンジルアルコ
ール、グリセリン、エデト酸ナトリウム、クレアチニン
及びチオ硫酸ナトリウムから選ばれた1種又は2種以上
と、ポリエチレングリコール類及び非イオン界面活性剤
から選ばれる1種以上とを配合してなる水溶液からなる
ことを特徴とする。
【0011】上記した本発明の消炎点眼剤において、ジ
クロフェナクナトリウムは、第13改正日本薬局方に収
載されている非ステロイド系の鎮痛消炎薬であり、眼に
対する術後の炎症防止に用いられている。
クロフェナクナトリウムは、第13改正日本薬局方に収
載されている非ステロイド系の鎮痛消炎薬であり、眼に
対する術後の炎症防止に用いられている。
【0012】主薬成分としてのジクロフェナクナトリウ
ムの好ましい配合量は、0.01〜1.0重量%であ
り、さらに好ましくは、0.1〜0.5重量%である。
ジクロフェナクナトリウムの配合量が0.01重量%未
満であると、人によっては眼の消炎が効果的に得られな
い場合があり、1.0重量%を超えると、可溶化が困難
であるのと、点眼時の刺激作用に人が耐え難くなる。
ムの好ましい配合量は、0.01〜1.0重量%であ
り、さらに好ましくは、0.1〜0.5重量%である。
ジクロフェナクナトリウムの配合量が0.01重量%未
満であると、人によっては眼の消炎が効果的に得られな
い場合があり、1.0重量%を超えると、可溶化が困難
であるのと、点眼時の刺激作用に人が耐え難くなる。
【0013】クロロブタノールは、日本各局方に掲載さ
れており、緩衝剤 防腐剤、保存剤及び無痛化剤として
作用する医薬品添加物である。クロロブタノールの作用
は、局所麻酔作用を有することが知られており、その作
用により点眼直後の眼刺激を軽減することが可能であ
る。従って、クロロブタノールが配合されていない処方
では、眼刺激に対する緩和作用を十分に補うことができ
ず、本主薬成分を配合した点眼剤にはクロロブタノール
は必須成分とすることが必要である。
れており、緩衝剤 防腐剤、保存剤及び無痛化剤として
作用する医薬品添加物である。クロロブタノールの作用
は、局所麻酔作用を有することが知られており、その作
用により点眼直後の眼刺激を軽減することが可能であ
る。従って、クロロブタノールが配合されていない処方
では、眼刺激に対する緩和作用を十分に補うことができ
ず、本主薬成分を配合した点眼剤にはクロロブタノール
は必須成分とすることが必要である。
【0014】上記刺激緩和剤としてのクロロブタノール
の配合量については、0.1〜0.7重量%であること
が好ましく、特に0.3〜0.5重量%であることがよ
り好ましい。クロロブタノールの配合量が、0.1重量
%未満であると、無痛化及び防腐の効果がなくなり、
0.7重量%を超えると、不溶化が生じる。
の配合量については、0.1〜0.7重量%であること
が好ましく、特に0.3〜0.5重量%であることがよ
り好ましい。クロロブタノールの配合量が、0.1重量
%未満であると、無痛化及び防腐の効果がなくなり、
0.7重量%を超えると、不溶化が生じる。
【0015】その他の刺激緩和剤としてクロロブタノー
ルと共に、塩化マグネシウム、トリメタモール、イプシ
ロン−アミノカプロン酸等を用いることができる。これ
により、眼に対する刺激を相乗的に緩和する作用が発揮
させることができる。
ルと共に、塩化マグネシウム、トリメタモール、イプシ
ロン−アミノカプロン酸等を用いることができる。これ
により、眼に対する刺激を相乗的に緩和する作用が発揮
させることができる。
【0016】ポリビニルピロリドン類は分散剤として配
合される。ポリビニルピロリドン類は、平均分子量が約
25000のk25、平均分子量が約40000のk3
0、平均分子量が約120000のk90等の一般的に
用いられているものが好適である。
合される。ポリビニルピロリドン類は、平均分子量が約
25000のk25、平均分子量が約40000のk3
0、平均分子量が約120000のk90等の一般的に
用いられているものが好適である。
【0017】ポリビニルピロリドン類の配合量は、2.
0〜8.0重量%である。2.0重量%未満であれば、
主薬成分が不溶になるときがあり、8.0重量%を超え
ると、高粘性のため、溶液が乾燥して糊化する可能性が
ある。
0〜8.0重量%である。2.0重量%未満であれば、
主薬成分が不溶になるときがあり、8.0重量%を超え
ると、高粘性のため、溶液が乾燥して糊化する可能性が
ある。
【0018】ベンジルアルコール、グリセリン、エデト
酸ナトリウム、クレアチニン及びチオ硫酸ナトリウムか
ら選択される1種又は2種以上は、主薬成分に対する安
定化剤として作用する。主薬成分に対する刺激緩和作用
に好ましいほか、その安定性及び防腐効果の点で優れて
いる点から、ベンジルアルコールであることが特に好ま
しい。
酸ナトリウム、クレアチニン及びチオ硫酸ナトリウムか
ら選択される1種又は2種以上は、主薬成分に対する安
定化剤として作用する。主薬成分に対する刺激緩和作用
に好ましいほか、その安定性及び防腐効果の点で優れて
いる点から、ベンジルアルコールであることが特に好ま
しい。
【0019】安定化剤の配合量は、0.05〜5重量%
であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜1.
0重量%である。この量的範囲において、化学的分解に
対する主薬成分の安定化及び水溶液中での分解に対する
前記保存剤の安定化をもたらす効果がある。安定化剤の
配合量が、0.05重量%未満であると、主薬成分の安
定化が不十分となる。チオ硫酸ナトリウムと同様に、亜
硫酸水素ナトリウムや亜硫酸ナトリウムも使用できる。
であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜1.
0重量%である。この量的範囲において、化学的分解に
対する主薬成分の安定化及び水溶液中での分解に対する
前記保存剤の安定化をもたらす効果がある。安定化剤の
配合量が、0.05重量%未満であると、主薬成分の安
定化が不十分となる。チオ硫酸ナトリウムと同様に、亜
硫酸水素ナトリウムや亜硫酸ナトリウムも使用できる。
【0020】ポリエチレングリコール(マクロゴール、
PEG)類及び非イオン界面活性剤は、特に刺激緩和及
び主薬成分の安定化作用を発揮する。ポリエチレングリ
コール類には、各種のポリエチレングリコール、好まし
くは日本薬局方に収載されているマクロゴール400、
1500、4000、6000、20000である。非
イオン界面活性剤には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、モノステアリン酸グリセリン、ポリソルベート等が
含まれる。
PEG)類及び非イオン界面活性剤は、特に刺激緩和及
び主薬成分の安定化作用を発揮する。ポリエチレングリ
コール類には、各種のポリエチレングリコール、好まし
くは日本薬局方に収載されているマクロゴール400、
1500、4000、6000、20000である。非
イオン界面活性剤には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、モノステアリン酸グリセリン、ポリソルベート等が
含まれる。
【0021】ポリエチレングリコール類及び非イオン界
面活性剤の配合量は、好ましくは、0.01〜3重量%
の範囲であり、より好ましくは0.05〜1.0重量%
である。
面活性剤の配合量は、好ましくは、0.01〜3重量%
の範囲であり、より好ましくは0.05〜1.0重量%
である。
【0022】本発明の点眼剤は、好ましくはpH5.5
〜7.5であり、より好ましくはpH6.0〜7.0で
あり、そのpH緩衝剤としては、ホウ酸、ホウ砂、リン
酸塩、有機酸等を挙げることができる。緩衝剤は、1種
又は2種の組合せにより配合されていてもよい。本発明
の点眼剤において、例えば、ホウ酸又はホウ砂、あるい
はクエン酸塩の存在によりpH値が緩衝され、さらにク
レアチニン及びチオ硫酸ナトリウムの1種以上の添加
で、クロロブタノールの安定化が図られ、その分解が阻
止される。これにより、クロロブタノールの分解に基づ
く前記した弊害の発生を解消することができる。
〜7.5であり、より好ましくはpH6.0〜7.0で
あり、そのpH緩衝剤としては、ホウ酸、ホウ砂、リン
酸塩、有機酸等を挙げることができる。緩衝剤は、1種
又は2種の組合せにより配合されていてもよい。本発明
の点眼剤において、例えば、ホウ酸又はホウ砂、あるい
はクエン酸塩の存在によりpH値が緩衝され、さらにク
レアチニン及びチオ硫酸ナトリウムの1種以上の添加
で、クロロブタノールの安定化が図られ、その分解が阻
止される。これにより、クロロブタノールの分解に基づ
く前記した弊害の発生を解消することができる。
【0023】本発明の点眼剤の製造方法は、公知の方法
によることができる。例えば、常温下で、滅菌精製水に
ポリビニルピロリドン類を高速攪拌器を用いて溶解させ
た後、クロロブタノール、安定化剤、溶解補助剤の順に
添加溶解させる。その後、滅菌精製水の残量を加えるこ
とにより、本発明の点眼剤を得ることができる。さら
に、ホウ酸、ホウ砂等を添加することにより、点眼剤と
して好ましいpH6.0〜7.5、及び生理食塩水との
浸透圧比を0.9〜1.1に調整することができる。
によることができる。例えば、常温下で、滅菌精製水に
ポリビニルピロリドン類を高速攪拌器を用いて溶解させ
た後、クロロブタノール、安定化剤、溶解補助剤の順に
添加溶解させる。その後、滅菌精製水の残量を加えるこ
とにより、本発明の点眼剤を得ることができる。さら
に、ホウ酸、ホウ砂等を添加することにより、点眼剤と
して好ましいpH6.0〜7.5、及び生理食塩水との
浸透圧比を0.9〜1.1に調整することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】(試験例1〜8)
【0025】
【表1】
【0026】表1に示す配合割合で、常温下、全量の8
0重量%の滅菌精製水中に、ポリビニルピロリドン・K
25(以下、PVP・K25という。)を添加し、高速
攪拌機(ウルトラタラクス、7400rpm)を用いて
溶解させた後、ホウ酸、ホウ砂、ポリソルベート80を
添加溶解させた。これに滅菌精製水の残量を加えること
により試験例1の試料とした。また、試験例2〜7は、
これに安定化剤として、グリセリン、マンニトール、P
EG4000、D−ソルビトール、EDTA−2Na及
び塩化ベンザルコニウムのうちのいずれか1種を添加溶
解させてから、これに滅菌精製水の残量を加えることに
より各試料とした。また、ホウ酸又はホウ砂を添加する
ことにより、pH5.5〜7.5及び浸透圧比を0.9
〜1.1に調整した。また、上記した各試料について
は、5mL容量のポリプロピレン製(以下、単に「P
P」という。)の容器(白色透明性、円筒形状)に充填
し次の試験に供した。なお、試験例8は、他社の市販品
(わかもと製薬株式会社製「ジクロード点眼液」、Lot
OX39)で、同様にPP容器に充填した。なお、処方は日
眼会誌95巻6号を参照した。
0重量%の滅菌精製水中に、ポリビニルピロリドン・K
25(以下、PVP・K25という。)を添加し、高速
攪拌機(ウルトラタラクス、7400rpm)を用いて
溶解させた後、ホウ酸、ホウ砂、ポリソルベート80を
添加溶解させた。これに滅菌精製水の残量を加えること
により試験例1の試料とした。また、試験例2〜7は、
これに安定化剤として、グリセリン、マンニトール、P
EG4000、D−ソルビトール、EDTA−2Na及
び塩化ベンザルコニウムのうちのいずれか1種を添加溶
解させてから、これに滅菌精製水の残量を加えることに
より各試料とした。また、ホウ酸又はホウ砂を添加する
ことにより、pH5.5〜7.5及び浸透圧比を0.9
〜1.1に調整した。また、上記した各試料について
は、5mL容量のポリプロピレン製(以下、単に「P
P」という。)の容器(白色透明性、円筒形状)に充填
し次の試験に供した。なお、試験例8は、他社の市販品
(わかもと製薬株式会社製「ジクロード点眼液」、Lot
OX39)で、同様にPP容器に充填した。なお、処方は日
眼会誌95巻6号を参照した。
【0027】各試料について25℃下での光照射試験、及
び40℃下での加速試験を行い、主薬成分の製造直後の
含有量を100%として換算し、その結果を表2に示し
た。
び40℃下での加速試験を行い、主薬成分の製造直後の
含有量を100%として換算し、その結果を表2に示し
た。
【0028】
【表2】
【0029】表2において、主薬成分であるジクロフェ
ナクナトリウムの定量方法は、次の方法によった。すな
わち、ジクロフェナクナトリウム2mgに対応する容量
を正確に量り、これに内標準溶液(パラ安息香酸n−ヘ
キシルのメタノール溶液)10mLを正確に加え、水を
加えて20mLとし、これを試料溶液とする。別に、ジ
クロフェナクナトリウム標準品を105℃で3時間乾燥
し、その約0.05gを精密に量り、水を加えて溶か
し、正確に100mLとする。なお、ジクロフェナクナ
トリウム標準品は、日本薬局方ジクロフェナクナトリウ
ム10gを5%アセトン水溶液50mLに、70〜75
℃で溶解する。これに活性炭1.5gを加えて、熱時脱
色ろ過する。その結晶を精製水1mLで2回洗浄し、上
記と同様の方法により再結晶をもう一度行い、65〜7
5℃で乾燥を行って得られる。この4mLを正確に量
り、内標準溶液10mLを正確に加え、水を加えて20
mLとし、これを標準溶液とする。
ナクナトリウムの定量方法は、次の方法によった。すな
わち、ジクロフェナクナトリウム2mgに対応する容量
を正確に量り、これに内標準溶液(パラ安息香酸n−ヘ
キシルのメタノール溶液)10mLを正確に加え、水を
加えて20mLとし、これを試料溶液とする。別に、ジ
クロフェナクナトリウム標準品を105℃で3時間乾燥
し、その約0.05gを精密に量り、水を加えて溶か
し、正確に100mLとする。なお、ジクロフェナクナ
トリウム標準品は、日本薬局方ジクロフェナクナトリウ
ム10gを5%アセトン水溶液50mLに、70〜75
℃で溶解する。これに活性炭1.5gを加えて、熱時脱
色ろ過する。その結晶を精製水1mLで2回洗浄し、上
記と同様の方法により再結晶をもう一度行い、65〜7
5℃で乾燥を行って得られる。この4mLを正確に量
り、内標準溶液10mLを正確に加え、水を加えて20
mLとし、これを標準溶液とする。
【0030】試料溶液及び標準溶液20μLにつき、次
の条件で、液体クロマトグラフ法により試験を行い、内
標準物質のピーク面積に対するジクロフェナクのピーク
面積の比QT 及びQS を求める。これらの数値を次式に
当てはめて試料採取容量に対するジクロフェナクナトリ
ウムの量(mg)が求まる。
の条件で、液体クロマトグラフ法により試験を行い、内
標準物質のピーク面積に対するジクロフェナクのピーク
面積の比QT 及びQS を求める。これらの数値を次式に
当てはめて試料採取容量に対するジクロフェナクナトリ
ウムの量(mg)が求まる。
【0031】試料採取容量に対するジクロフェナクナト
リウムの量(mg)=ジクロフェナクナトリウム標準品
の量(mg)×QT /QS ×1/25 表2の結果から、試験例3のマンニトールを配合した場
合、光と熱により、及び試験例5のD−ソルビトールを
配合した場合、光により、点眼剤中の主薬成分の安定を
図ることが困難であることが分かる。
リウムの量(mg)=ジクロフェナクナトリウム標準品
の量(mg)×QT /QS ×1/25 表2の結果から、試験例3のマンニトールを配合した場
合、光と熱により、及び試験例5のD−ソルビトールを
配合した場合、光により、点眼剤中の主薬成分の安定を
図ることが困難であることが分かる。
【0032】これに対して、光照射試験及び加速試験に
おいて、試験例1、2、4、6及び7の配合組成の場
合、試験例8の市販品のものと同等の安定性を示してい
る。なお、試験例7の塩化ベンザルコニウムを配合した
場合、前記したようにジクロフェナクナトリウムと相溶
性がよくないという欠点があるため、配合することは困
難である。
おいて、試験例1、2、4、6及び7の配合組成の場
合、試験例8の市販品のものと同等の安定性を示してい
る。なお、試験例7の塩化ベンザルコニウムを配合した
場合、前記したようにジクロフェナクナトリウムと相溶
性がよくないという欠点があるため、配合することは困
難である。
【0033】次に、溶液の着色度の変化に関するAPH
A(American Public Healthy Asso-ciation)測定試験
を光照射試験及び加速試験において行い、その結果を表
3に示した。
A(American Public Healthy Asso-ciation)測定試験
を光照射試験及び加速試験において行い、その結果を表
3に示した。
【0034】
【表3】
【0035】APHA測定の方法は、JOCS3.2.
1.2−1996、「基準油脂分析試験法」に準じ、波
長λ=450nmにおける検体の吸光度を測定し、最小
二乗法により次式より求めた。APHA=吸光度/0.
0003−4 表3の結果から、試験例6及び7の配合組成による場
合、光照射試験による着色抑制効果が大きいこと、ま
た、試験例8の市販品の組成では、苛酷試験における着
色度が大きいことが分かる。
1.2−1996、「基準油脂分析試験法」に準じ、波
長λ=450nmにおける検体の吸光度を測定し、最小
二乗法により次式より求めた。APHA=吸光度/0.
0003−4 表3の結果から、試験例6及び7の配合組成による場
合、光照射試験による着色抑制効果が大きいこと、ま
た、試験例8の市販品の組成では、苛酷試験における着
色度が大きいことが分かる。
【0036】これらの試験結果から、安定剤としては、
試験例2、4及び6のグリセリン、PEG4000及び
EDTA−2Na(エデト酸ナトリウム)を配合するこ
とが好ましいことが分かる。
試験例2、4及び6のグリセリン、PEG4000及び
EDTA−2Na(エデト酸ナトリウム)を配合するこ
とが好ましいことが分かる。
【0037】(試験例9〜12)次に、グリセリンを配
合した組成について、第一リン酸ナトリウム、第二リン
酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウムに対する影響につ
き試験した。
合した組成について、第一リン酸ナトリウム、第二リン
酸ナトリウム及びクエン酸ナトリウムに対する影響につ
き試験した。
【0038】
【表4】
【0039】表4に示す配合割合で、前記試験例1の場
合と同様の方法で、試験例9〜12の試料を調製した。
各試料については、試験例と同様のPP容器に充填して
次の試験に供した。試験例9及び10は、基本組成に第
一及び第二リン酸ナトリウムを配合した場合と、これら
にグリセリンを配合した場合、試験例11及び12は、
基本組成にクエン酸ナトリウムを配合した場合とこれに
グリセリンを配合した場合である。
合と同様の方法で、試験例9〜12の試料を調製した。
各試料については、試験例と同様のPP容器に充填して
次の試験に供した。試験例9及び10は、基本組成に第
一及び第二リン酸ナトリウムを配合した場合と、これら
にグリセリンを配合した場合、試験例11及び12は、
基本組成にクエン酸ナトリウムを配合した場合とこれに
グリセリンを配合した場合である。
【0040】各試料について前記同様の光照射試験及び
加速試験を行い、主薬成分の製造直後の含有量を100
%として換算し、その結果を表5に示した。
加速試験を行い、主薬成分の製造直後の含有量を100
%として換算し、その結果を表5に示した。
【0041】
【表5】
【0042】また、光照射及び40℃下の加速条件下
で、APHA測定試験を行い、その結果を表6に示し
た。
で、APHA測定試験を行い、その結果を表6に示し
た。
【0043】
【表6】
【0044】なお、表5において主薬成分であるジクロ
フェナクナトリウムの定量方法、並びに表6のAPHA
測定方法については、前記同様の方法によった。
フェナクナトリウムの定量方法、並びに表6のAPHA
測定方法については、前記同様の方法によった。
【0045】表5及び表6に示した結果から、試験例9
と同10との比較で、光照射試験及び加速試験では、主
薬成分の残存量について差はほとんどないが、APHA
値については、試験例10が着色抑制効果が大きいこと
が分かる。すなわち、グリセリンを配合したことによる
有効性が認められる。また、同様に、試験例11と同1
2との比較においても、特に、試験例12においては、
光照射試験における安定性が高く、しかもAPHA値に
より、着色抑制効果も大きいことが分かる。従って、グ
リセリンの配合は有効であることが分かる。よって、基
本組成に、第一及び第二リン酸ナトリウム、あるいはク
エン酸ナトリウムを配合した組成において、いずれの場
合にもグリセリンを配合することは、光や熱に対して有
効であり、主薬成分の安定性の向上と、着色抑制効果が
期待される。また、緩衝剤では、リン酸ナトリウムはク
エン酸ナトリウムに対して、着色抑制効果がより大きい
ことも分かる。
と同10との比較で、光照射試験及び加速試験では、主
薬成分の残存量について差はほとんどないが、APHA
値については、試験例10が着色抑制効果が大きいこと
が分かる。すなわち、グリセリンを配合したことによる
有効性が認められる。また、同様に、試験例11と同1
2との比較においても、特に、試験例12においては、
光照射試験における安定性が高く、しかもAPHA値に
より、着色抑制効果も大きいことが分かる。従って、グ
リセリンの配合は有効であることが分かる。よって、基
本組成に、第一及び第二リン酸ナトリウム、あるいはク
エン酸ナトリウムを配合した組成において、いずれの場
合にもグリセリンを配合することは、光や熱に対して有
効であり、主薬成分の安定性の向上と、着色抑制効果が
期待される。また、緩衝剤では、リン酸ナトリウムはク
エン酸ナトリウムに対して、着色抑制効果がより大きい
ことも分かる。
【0046】(試験例13〜18)次に、特に、EDT
A−2Naとグリセリンとを配合成分とする組成におい
て、その他の成分の配合による影響につき試験した。
A−2Naとグリセリンとを配合成分とする組成におい
て、その他の成分の配合による影響につき試験した。
【0047】
【表7】
【0048】表7に示す配合割合で、前記試験例1と同
様の方法により、試験例13〜18の試料を調製した。
試験例13及び14については、防腐剤としてメチルパ
ラベン及びプロピルパラベンを配合し、試験例15及び
16については、ソルビン酸を配合し、試験例13〜1
6については、界面活性剤としてHCO60(ポリオキ
シエチレン硬化ヒマシ油)又はポリソルベート80を配
合した。試験例17及び18は、緩衝剤としてホウ酸及
びトロメタモール、又はホウ酸及びホウ砂を配合した。
なお、試験例17は、EDTA−2Naを含み、グリセ
リンを含まないものである。試験例18は、試験例8と
同じ他社の市販品であり、EDTA−2Na及びグリセ
リンを配合しないものである。各試料については試験例
1の試料と同様のPP容器に充填して次の試験に供し
た。
様の方法により、試験例13〜18の試料を調製した。
試験例13及び14については、防腐剤としてメチルパ
ラベン及びプロピルパラベンを配合し、試験例15及び
16については、ソルビン酸を配合し、試験例13〜1
6については、界面活性剤としてHCO60(ポリオキ
シエチレン硬化ヒマシ油)又はポリソルベート80を配
合した。試験例17及び18は、緩衝剤としてホウ酸及
びトロメタモール、又はホウ酸及びホウ砂を配合した。
なお、試験例17は、EDTA−2Naを含み、グリセ
リンを含まないものである。試験例18は、試験例8と
同じ他社の市販品であり、EDTA−2Na及びグリセ
リンを配合しないものである。各試料については試験例
1の試料と同様のPP容器に充填して次の試験に供し
た。
【0049】各試料について、前記同様の光照射試験、
加速試験及び苛酷試験を行い、主薬成分の製造直後の含
有量を100%として換算し、その結果を表8に示し
た。
加速試験及び苛酷試験を行い、主薬成分の製造直後の含
有量を100%として換算し、その結果を表8に示し
た。
【0050】
【表8】
【0051】表8において、主薬成分であるジクロフェ
ナクナトリウムの定量方法については、前記同様の方法
によった。
ナクナトリウムの定量方法については、前記同様の方法
によった。
【0052】表8に示した結果から、試験例13〜18
の試料では、光照射試験において、試験例18及び17
を除き、主薬成分の低下はほぼ同程度であると共に、熱
による加速試験において、ほぼ同程度で主薬成分はいず
れも安定しているが、熱的な苛酷条件では、EDTA−
2Na及びグリセリンを含有しない試験例18の市販品
は著しく不安定である。従って、EDTA−2Naとグ
リセリンは、熱に対する安定に作用していることが分か
る。また、その他の成分は、苛酷試験においてほとんど
影響しないことも分かる。
の試料では、光照射試験において、試験例18及び17
を除き、主薬成分の低下はほぼ同程度であると共に、熱
による加速試験において、ほぼ同程度で主薬成分はいず
れも安定しているが、熱的な苛酷条件では、EDTA−
2Na及びグリセリンを含有しない試験例18の市販品
は著しく不安定である。従って、EDTA−2Naとグ
リセリンは、熱に対する安定に作用していることが分か
る。また、その他の成分は、苛酷試験においてほとんど
影響しないことも分かる。
【0053】また、光照射、加速及び苛酷の条件で、A
PHA測定試験をそれぞれ行い、その結果を表9に示し
た。
PHA測定試験をそれぞれ行い、その結果を表9に示し
た。
【0054】
【表9】
【0055】表9において、APHA測定試験の方法に
ついては、前記同様の方法によった。
ついては、前記同様の方法によった。
【0056】表9に示した結果から、着色抑制効果につ
いて、光照射試験では、試験例13、次いで試験例1
4、17及び18は同程度によく、熱的加速では、試験
例17が有効で、次いで試験例13及び14についても
有効である。しかし、試験例18の市販品(わかもと製
薬株式会社製「ジクロード点眼液」、Lot OX39)につい
ては、溶液に極端な着色が生じた。従って、試験例1
3、14及び17の処方では、加速8週後も、主薬成分
の低下がほとんど認められず、かつ着色抑制効果が非常
に高いことが分かる。
いて、光照射試験では、試験例13、次いで試験例1
4、17及び18は同程度によく、熱的加速では、試験
例17が有効で、次いで試験例13及び14についても
有効である。しかし、試験例18の市販品(わかもと製
薬株式会社製「ジクロード点眼液」、Lot OX39)につい
ては、溶液に極端な着色が生じた。従って、試験例1
3、14及び17の処方では、加速8週後も、主薬成分
の低下がほとんど認められず、かつ着色抑制効果が非常
に高いことが分かる。
【0057】すなわち、試験例15及び16から、ソル
ビン酸を配合する場合は、光及び熱により、溶液を大き
く着色させる。また、試験例17から、トロメタモール
の配合は、着色抑制効果を高くすること、また、試験例
14と試験例17及び18との対比から、ホウ酸及びホ
ウ砂は、主薬成分の安定、溶液の着色に影響しないこと
が分かる。
ビン酸を配合する場合は、光及び熱により、溶液を大き
く着色させる。また、試験例17から、トロメタモール
の配合は、着色抑制効果を高くすること、また、試験例
14と試験例17及び18との対比から、ホウ酸及びホ
ウ砂は、主薬成分の安定、溶液の着色に影響しないこと
が分かる。
【0058】
【実施例】(比較例1〜5)
【0059】
【表10】
【0060】表10に示す配合成分及びその割合で、常
温下、全量の80重量%の滅菌精製水中に、ポリソルベ
ート80を添加して、これを高速回転攪拌機(ウルトラ
タラックス、7400rpm)を用いて溶解させた後、
ソルビン酸、ホウ酸、トロメタモール、及びEDTA−
2Naの順に添加溶解させた。この溶液にジクロフェナ
クナトリウムを添加し、攪拌して溶解させた後、滅菌精
製水の残量を加えて全量を500mLとした。この水溶
液を0.22μmの孔径のメンブランフィルターでろ過
して後、この水溶液を5mL容量のポリプロピレン製容
器(白色透明性、円筒形状)に充填し、これを比較例1
の試料とした。比較例2及び3の試料についても同様に
作製した。
温下、全量の80重量%の滅菌精製水中に、ポリソルベ
ート80を添加して、これを高速回転攪拌機(ウルトラ
タラックス、7400rpm)を用いて溶解させた後、
ソルビン酸、ホウ酸、トロメタモール、及びEDTA−
2Naの順に添加溶解させた。この溶液にジクロフェナ
クナトリウムを添加し、攪拌して溶解させた後、滅菌精
製水の残量を加えて全量を500mLとした。この水溶
液を0.22μmの孔径のメンブランフィルターでろ過
して後、この水溶液を5mL容量のポリプロピレン製容
器(白色透明性、円筒形状)に充填し、これを比較例1
の試料とした。比較例2及び3の試料についても同様に
作製した。
【0061】表10に示した刺激緩和性は、健常者3名
による点眼時の官能試験の方法による評価の平均値で示
した。この刺激緩和性の評価は、官能点を0〜5で示
し、0は全く刺激がないときで極めて良好、2は刺激が
瞬時に感じられるとき、3は持続的に刺激が認められた
ときで、やや不良、4はかなり強い刺激があったとき
で、不良、5は耐え難い刺激を感じたときとした。
による点眼時の官能試験の方法による評価の平均値で示
した。この刺激緩和性の評価は、官能点を0〜5で示
し、0は全く刺激がないときで極めて良好、2は刺激が
瞬時に感じられるとき、3は持続的に刺激が認められた
ときで、やや不良、4はかなり強い刺激があったとき
で、不良、5は耐え難い刺激を感じたときとした。
【0062】また、比較例1〜3の各試料について、光
照射試験、加速試験及び苛酷試験における主薬成分の残
存量(%)、並びにそのAPHA測定結果を、pH値の
変化と共に表11に示した。
照射試験、加速試験及び苛酷試験における主薬成分の残
存量(%)、並びにそのAPHA測定結果を、pH値の
変化と共に表11に示した。
【0063】
【表11】
【0064】なお、表11において、主薬成分であるジ
クロフェナクナトリウムの定量方法及びAPHA測定方
法については、前記同様の方法によった。
クロフェナクナトリウムの定量方法及びAPHA測定方
法については、前記同様の方法によった。
【0065】表10及び表11に示した結果から、比較
例1〜3の各試料については、光照射では比較的に安定
であるが、刺激緩和性については、いずれも点眼時に刺
激が感じられる1.0以上の大きな値を示した。
例1〜3の各試料については、光照射では比較的に安定
であるが、刺激緩和性については、いずれも点眼時に刺
激が感じられる1.0以上の大きな値を示した。
【0066】そこで、点眼剤の刺激緩和性については、
クロロブタノールの配合が不可欠であることが分かり、
前記したように、クロロブタノールの配合処方における
欠点である熱や光による分解で着色やpH値の低下を改
善するための工夫が必要であるとの認識に至った。
クロロブタノールの配合が不可欠であることが分かり、
前記したように、クロロブタノールの配合処方における
欠点である熱や光による分解で着色やpH値の低下を改
善するための工夫が必要であるとの認識に至った。
【0067】このため、配合成分としてクロロブタノー
ルを含有するものとして比較例4を作製した。また、比
較例5の市販品(わかもと製薬株式会社製「ジクロード
点眼液」、Lot OX39)においても、配合成分としてクロ
ロブタノールを含有しているが、表10に示すように、
刺激緩和性が低下するが、表11に示すように、光照
射、加速及び苛酷条件での主薬成分の安定性が確保でき
ないことが分かる。
ルを含有するものとして比較例4を作製した。また、比
較例5の市販品(わかもと製薬株式会社製「ジクロード
点眼液」、Lot OX39)においても、配合成分としてクロ
ロブタノールを含有しているが、表10に示すように、
刺激緩和性が低下するが、表11に示すように、光照
射、加速及び苛酷条件での主薬成分の安定性が確保でき
ないことが分かる。
【0068】(実施例1〜5)
【0069】
【表12】
【0070】次に、表12に示す配合割合で、常温下、
全量の80重量%の滅菌精製水中に、PVP・K25及
びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を高速回転攪拌機
(ウルトラタラックス、7400rpm)を用いて添加
溶解させた後、ベンジルアルコール、クロロブタノー
ル、グリセリン、ホウ酸、ホウ砂、EDTA−2Na及
びクレアチニンの順に添加溶解させた。この溶液にジク
ロフェナクナトリウムを添加し、攪拌して溶解させた
後、滅菌精製水の残量を加えて全量を500mLとし
た。この水溶液を0.22μmの孔径のメンブランフィ
ルターでろ過して後、この水溶液を5mL容量のポリプ
ロピレン製容器(白色透明性、円筒形状)に充填し、こ
れを実施例1の試料とした。このとき、いずれの試料に
ついても、主薬成分の溶解性は良好であった。実施例2
〜5の各試料についても、配合成分の違いを除いて、前
記比較例の場合とほぼ同様である。表12における官能
試験の評価基準については、前記した比較例の場合と同
様である。
全量の80重量%の滅菌精製水中に、PVP・K25及
びポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を高速回転攪拌機
(ウルトラタラックス、7400rpm)を用いて添加
溶解させた後、ベンジルアルコール、クロロブタノー
ル、グリセリン、ホウ酸、ホウ砂、EDTA−2Na及
びクレアチニンの順に添加溶解させた。この溶液にジク
ロフェナクナトリウムを添加し、攪拌して溶解させた
後、滅菌精製水の残量を加えて全量を500mLとし
た。この水溶液を0.22μmの孔径のメンブランフィ
ルターでろ過して後、この水溶液を5mL容量のポリプ
ロピレン製容器(白色透明性、円筒形状)に充填し、こ
れを実施例1の試料とした。このとき、いずれの試料に
ついても、主薬成分の溶解性は良好であった。実施例2
〜5の各試料についても、配合成分の違いを除いて、前
記比較例の場合とほぼ同様である。表12における官能
試験の評価基準については、前記した比較例の場合と同
様である。
【0071】表12に示した結果から、実施例1〜5の
各試料については、刺激緩和性について、いずれも0.
5未満の小さな値となり、いずれも良好以上の結果であ
った。
各試料については、刺激緩和性について、いずれも0.
5未満の小さな値となり、いずれも良好以上の結果であ
った。
【0072】また、実施例1〜5の各試料について、光
照射試験、加速試験及び苛酷試験における主薬成分の残
存量(%)、並びにそのAPHA測定結果を、pH値の
変化と共に表13に示した。
照射試験、加速試験及び苛酷試験における主薬成分の残
存量(%)、並びにそのAPHA測定結果を、pH値の
変化と共に表13に示した。
【0073】
【表13】
【0074】なお、表13において、主薬成分であるジ
クロフェナクナトリウムの定量方法及びAPHA測定方
法については、前記同様の方法によった。
クロフェナクナトリウムの定量方法及びAPHA測定方
法については、前記同様の方法によった。
【0075】表12及び表13に示した結果から、実施
例1〜5の各試料によれば、比較例と比較して、無刺激
についてはかなりの緩和作用を示し、pH値について低
下が認められるものの、光及び熱によっても主薬成分が
安定していると共に、APHA測定値が低く、いずれも
着色変性の程度が低いことが分かる。
例1〜5の各試料によれば、比較例と比較して、無刺激
についてはかなりの緩和作用を示し、pH値について低
下が認められるものの、光及び熱によっても主薬成分が
安定していると共に、APHA測定値が低く、いずれも
着色変性の程度が低いことが分かる。
【0076】すなわち、クロロブタノールを配合した点
眼剤の処方について、クレアチニンあるいはチオ硫酸ナ
トリウムの配合による、無刺激化及び安定化を図ること
が可能となった。
眼剤の処方について、クレアチニンあるいはチオ硫酸ナ
トリウムの配合による、無刺激化及び安定化を図ること
が可能となった。
【0077】
【発明の効果】上述したように本発明は構成されるか
ら、次のような効果が発揮される。本発明の消炎点眼剤
の組成において、主薬成分にクロロブタノール及びポリ
ビニルピロリドン類を安定条件下で配合するようにした
ことから、刺激緩和性に優れると共に、主薬成分である
ジクロフェナクナトリウムを含む各配合成分を加速及び
苛酷の条件下でも安定な状態に維持することが可能とな
った。
ら、次のような効果が発揮される。本発明の消炎点眼剤
の組成において、主薬成分にクロロブタノール及びポリ
ビニルピロリドン類を安定条件下で配合するようにした
ことから、刺激緩和性に優れると共に、主薬成分である
ジクロフェナクナトリウムを含む各配合成分を加速及び
苛酷の条件下でも安定な状態に維持することが可能とな
った。
【0078】さらに、pH値を5.5〜7.5に調整す
ることにより、点眼剤として、光や熱による安定性に優
れると共に、無刺激性に優れた点眼剤を得ることができ
る。
ることにより、点眼剤として、光や熱による安定性に優
れると共に、無刺激性に優れた点眼剤を得ることができ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 47/22 A61K 47/22
47/32 47/32
47/34 47/34
A61P 27/02 A61P 27/02
29/00 29/00
Fターム(参考) 4C076 AA12 BB24 CC05 CC10 DD07A
DD22 DD29 DD37A DD49A
DD55A DD60A EE16A EE23A
FF61 FF63 FF67
4C206 AA01 AA02 DB22 KA01 MA03
MA05 MA11 MA14 MA29 MA37
MA78 NA14 ZA33 ZB11
Claims (2)
- 【請求項1】主薬成分としてのジクロフェナクナトリウ
ムと、これにクロロブタノール及びポリビニルピロリド
ン類を加えた処方に、ベンジルアルコール、グリセリ
ン、エデト酸ナトリウム、クレアチニン及びチオ硫酸ナ
トリウムから選ばれた1種又は2種以上と、ポリエチレ
ングリコール類及び非イオン界面活性剤から選ばれる1
種以上とを配合してなる水溶液からなることを特徴とす
る消炎点眼剤。 - 【請求項2】緩衝剤を加えてpH5.5〜7.5に調整
してなる請求項1に記載された消炎点眼剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001391059A JP2003192583A (ja) | 2001-12-25 | 2001-12-25 | 消炎点眼剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001391059A JP2003192583A (ja) | 2001-12-25 | 2001-12-25 | 消炎点眼剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003192583A true JP2003192583A (ja) | 2003-07-09 |
Family
ID=27598762
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001391059A Pending JP2003192583A (ja) | 2001-12-25 | 2001-12-25 | 消炎点眼剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003192583A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004002364A (ja) * | 2002-04-08 | 2004-01-08 | Lion Corp | 眼科用組成物、及び眼科製剤用防腐組成物 |
| JP2005187354A (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Lion Corp | 水性外用剤組成物 |
| JP2005239681A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Taisho Pharmaceut Co Ltd | 眼科用剤 |
| JP2005272461A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-10-06 | Taisho Pharmaceut Co Ltd | 点眼剤 |
| WO2007114301A1 (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-11 | Kobayashi Pharmaceutical Co., Ltd. | 水溶性高分子増粘剤を含有する組成物の安定化剤 |
| JP2008543933A (ja) * | 2005-06-20 | 2008-12-04 | プレイテックス プロダクツ インコーポレーテッド | 非刺激組成物 |
| JP2010031052A (ja) * | 2002-04-08 | 2010-02-12 | Lion Corp | 眼科用組成物、及び眼科製剤用防腐組成物 |
| JP2012067129A (ja) * | 2004-02-27 | 2012-04-05 | Taisho Pharmaceutical Co Ltd | 点眼剤 |
| JP2016135759A (ja) * | 2014-12-12 | 2016-07-28 | 興和株式会社 | 水性な組成物 |
| JP6050454B1 (ja) * | 2015-09-28 | 2016-12-21 | 参天製薬株式会社 | 水性医薬組成物 |
-
2001
- 2001-12-25 JP JP2001391059A patent/JP2003192583A/ja active Pending
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