JP2003161770A - 磁気検出素子 - Google Patents
磁気検出素子Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気検出を行な
う磁気センサまたはこれを用いた電流センサ、特に磁気
インピーダンス効果を利用した高感度の磁気検出素子に
関する。
う磁気センサまたはこれを用いた電流センサ、特に磁気
インピーダンス効果を利用した高感度の磁気検出素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報機器や計測・制御機器の高性
能化,小型薄型化および低コスト化が急速に進み、これ
らの急速な発展に伴い、それらに用いられる磁気セン
サ,電流センサなどにも小型,低コスト,高感度などの
要求が大きくなって来ている。
能化,小型薄型化および低コスト化が急速に進み、これ
らの急速な発展に伴い、それらに用いられる磁気セン
サ,電流センサなどにも小型,低コスト,高感度などの
要求が大きくなって来ている。
【0003】従来から用いられている磁気センサとして
はホール素子,磁気抵抗効果素子(MR素子),巨大磁
気抵抗効果素子(GMR素子),フラックスゲートセン
サなどが知られており、また電流センサとしてはカレン
トトランスを用いるものなどが知られている。例えば、
コンピュータの外部記憶装置としてのハードディスク装
置に用いられる磁気ヘッドには、従来のバルクタイプの
誘導型磁気ヘッドからMRヘッドへと高性能化が進んで
おり、現在では巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)を
適用しようとする研究が活発に行なわれている。
はホール素子,磁気抵抗効果素子(MR素子),巨大磁
気抵抗効果素子(GMR素子),フラックスゲートセン
サなどが知られており、また電流センサとしてはカレン
トトランスを用いるものなどが知られている。例えば、
コンピュータの外部記憶装置としてのハードディスク装
置に用いられる磁気ヘッドには、従来のバルクタイプの
誘導型磁気ヘッドからMRヘッドへと高性能化が進んで
おり、現在では巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)を
適用しようとする研究が活発に行なわれている。
【0004】また、モータの回転センサであるロータリ
エンコーダではマグネットリングの微小化に伴い、外部
に漏れる磁束が微弱になっており、現在のMR素子に代
わり高感度な磁気センサが要求される。ブレーカなども
従来の機械式に代わり、電流センサを用いた電子式の開
発が進んでいるが、従来のカレントトランスを用いた方
式では小型化が困難であり、また感度,検出レンジなど
の点で、磁気センサの高感度化,大レンジ化が求められ
ている。
エンコーダではマグネットリングの微小化に伴い、外部
に漏れる磁束が微弱になっており、現在のMR素子に代
わり高感度な磁気センサが要求される。ブレーカなども
従来の機械式に代わり、電流センサを用いた電子式の開
発が進んでいるが、従来のカレントトランスを用いた方
式では小型化が困難であり、また感度,検出レンジなど
の点で、磁気センサの高感度化,大レンジ化が求められ
ている。
【0005】これらの要求を満たすため、アモルファス
ワイヤの磁気インピーダンス効果(以下、単にMI効果
とも言う)を用いた磁気インピーダンスセンサが提案さ
れている(特開平06−281712号公報、特開平0
8−330645号公報、「日本応用磁気学会誌」vo
l.18,p493,1994等参照)。MI効果と
は、磁性体に高周波電流を通電した状態で外部磁界が変
化すると磁性体の透磁率が変化し、それに伴い磁性体の
インピーダンスが、磁界0のときと比較して数十〜数百
%変化する現象である。それにより、磁性体両端の電圧
を測定することにより、数ガウス程度の微小な外部磁界
変化を検出することができる。このMI効果はアモルフ
ァスワイヤだけでなく、磁性薄帯や磁性薄膜でも同様に
見られ、特に薄膜については小型,薄型が可能であり、
信頼性、量産性に優れるため、様々な構造が提案されて
いる(「電気学会マグネティックス研究会資料」MAG
−94−75,1994、「電気学会論文誌A」115
巻10号,p949,1995、特開平08−0758
35号公報等参照)。
ワイヤの磁気インピーダンス効果(以下、単にMI効果
とも言う)を用いた磁気インピーダンスセンサが提案さ
れている(特開平06−281712号公報、特開平0
8−330645号公報、「日本応用磁気学会誌」vo
l.18,p493,1994等参照)。MI効果と
は、磁性体に高周波電流を通電した状態で外部磁界が変
化すると磁性体の透磁率が変化し、それに伴い磁性体の
インピーダンスが、磁界0のときと比較して数十〜数百
%変化する現象である。それにより、磁性体両端の電圧
を測定することにより、数ガウス程度の微小な外部磁界
変化を検出することができる。このMI効果はアモルフ
ァスワイヤだけでなく、磁性薄帯や磁性薄膜でも同様に
見られ、特に薄膜については小型,薄型が可能であり、
信頼性、量産性に優れるため、様々な構造が提案されて
いる(「電気学会マグネティックス研究会資料」MAG
−94−75,1994、「電気学会論文誌A」115
巻10号,p949,1995、特開平08−0758
35号公報等参照)。
【0006】薄膜を用いたMI素子は、磁気異方性を付
与し、一軸異方性を誘導した高透磁率軟磁性膜を短冊状
に加工した薄膜磁気コアで構成される。磁気異方性は磁
性膜の成膜時に磁界を印加しながら行ない、さらに回転
磁界中や静止磁界中で150〜400℃程度の熱処理を
することにより誘導される。磁化容易軸の方向は、一般
的には短冊状構造の短軸(線幅)方向である。MI素子
はその長さ方向成分の磁界によって、インピーダンスが
変化するという特性を示す。このときのMI特性は図1
3に示すように、磁場の正負でそれぞれインピーダンス
のピークをとり、磁場の正負で対称であるという特性を
示す。また、その変化率は数十〜数百%と非常に大きな
変化を示す。
与し、一軸異方性を誘導した高透磁率軟磁性膜を短冊状
に加工した薄膜磁気コアで構成される。磁気異方性は磁
性膜の成膜時に磁界を印加しながら行ない、さらに回転
磁界中や静止磁界中で150〜400℃程度の熱処理を
することにより誘導される。磁化容易軸の方向は、一般
的には短冊状構造の短軸(線幅)方向である。MI素子
はその長さ方向成分の磁界によって、インピーダンスが
変化するという特性を示す。このときのMI特性は図1
3に示すように、磁場の正負でそれぞれインピーダンス
のピークをとり、磁場の正負で対称であるという特性を
示す。また、その変化率は数十〜数百%と非常に大きな
変化を示す。
【0007】図13では磁化容易軸が線幅の場合の特性
であるが、長さ方向に磁気異方性を付与してもMI特性
が発現する。そのときの特性は磁界0のときがインピー
ダンスが最も大きく、磁界の絶対値が大きくなるにつれ
て減少する特性になる。この場合も、インピーダンスは
磁場の正負で対称になる。この場合の検出磁界方向も薄
膜磁気コアの長さ方向成分である。
であるが、長さ方向に磁気異方性を付与してもMI特性
が発現する。そのときの特性は磁界0のときがインピー
ダンスが最も大きく、磁界の絶対値が大きくなるにつれ
て減少する特性になる。この場合も、インピーダンスは
磁場の正負で対称になる。この場合の検出磁界方向も薄
膜磁気コアの長さ方向成分である。
【0008】これらのMI特性におけるインピーダンス
の変化は、薄膜磁気コアに高周波電流を印加している状
態での透磁率が変化することによって引き起こされるも
のである。インピーダンスを抵抗成分とインダクタンス
成分に分離すると、両者ともに透磁率が変化することに
よって変化するが、絶対値の大きい抵抗成分がその変化
には支配的である。透磁率変化による抵抗変化は、基本
的には高周波電流が磁性体中を流れるときに発生する表
皮効果に起因するため、表皮効果を大きくするためには
高周波電流の周波数を上げるか、または薄膜磁気コアで
ある磁性体の膜厚を厚くする方法が有効となる。
の変化は、薄膜磁気コアに高周波電流を印加している状
態での透磁率が変化することによって引き起こされるも
のである。インピーダンスを抵抗成分とインダクタンス
成分に分離すると、両者ともに透磁率が変化することに
よって変化するが、絶対値の大きい抵抗成分がその変化
には支配的である。透磁率変化による抵抗変化は、基本
的には高周波電流が磁性体中を流れるときに発生する表
皮効果に起因するため、表皮効果を大きくするためには
高周波電流の周波数を上げるか、または薄膜磁気コアで
ある磁性体の膜厚を厚くする方法が有効となる。
【0009】以上のように、MI素子は磁界に対してイ
ンピーダンスが大きく変化することが特徴であるが、素
子にバイアス磁界を印加し、磁界に対してインピーダン
スの変化が大きい点で動作させることにより、さらに磁
界に対して高感度に応答するセンサとなる。図13中の
a点はそのバイアス点(バイアス磁界)を示すが、この
バイアス磁界を印加するためには素子の周りにコイル
(バイアスコイル)を形成し、そのコイルに電流を印加
することで磁界を発生させることが必要である。また、
感度の直線性を向上する目的で負帰還磁界をかける方式
についても、コイルが必要となる。アモルファスワイヤ
を用いた場合、そのワイヤの周りに直接Cuワイヤなど
を巻き、コイルを形成する構造がとられているが、薄膜
で形成したMI素子では、磁性体パターンと同一基板上
にコイルを薄膜で形成する構造なども提案されている
(「日本応用磁気学会誌」vol.21,p649,1
997、特開平09−269084号公報等参照)。
ンピーダンスが大きく変化することが特徴であるが、素
子にバイアス磁界を印加し、磁界に対してインピーダン
スの変化が大きい点で動作させることにより、さらに磁
界に対して高感度に応答するセンサとなる。図13中の
a点はそのバイアス点(バイアス磁界)を示すが、この
バイアス磁界を印加するためには素子の周りにコイル
(バイアスコイル)を形成し、そのコイルに電流を印加
することで磁界を発生させることが必要である。また、
感度の直線性を向上する目的で負帰還磁界をかける方式
についても、コイルが必要となる。アモルファスワイヤ
を用いた場合、そのワイヤの周りに直接Cuワイヤなど
を巻き、コイルを形成する構造がとられているが、薄膜
で形成したMI素子では、磁性体パターンと同一基板上
にコイルを薄膜で形成する構造なども提案されている
(「日本応用磁気学会誌」vol.21,p649,1
997、特開平09−269084号公報等参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、MI素
子にはアモルファスワイヤを用いた構造と、薄膜を用い
た構造とがあるが、特性の再現性(安定性),信頼性,
量産性の面では薄膜を用いた方が有利であると言える。
薄膜を用いた場合、非磁性の基板上にスパッタ法などを
用いて形成し、レジストなどの感光性材料を用いて微細
パターンを形成し、ウエットエッチングや、イオンビー
ムエッチングなどのドライエッチングを用いて、微細パ
ターンに加工する必要がある。このとき、感光性材料の
パターニングには通常、フォトマスクを使用した紫外線
露光法などが用いられるが、磁性膜のスパッタ後には、
磁性膜内部に強い残留応力が発生し、それに伴い基板の
反りによって、パターン精度が悪化すると言う問題があ
る。スパッタした薄膜の成膜後の応力は成膜条件である
程度制御することができ、残留応力を抑えることができ
るが、アモルファススパッタ膜の場合、成膜後の磁性膜
を熱処理すると、強い引っ張り応力が発生する。前述し
たように、磁性膜の磁気異方性の誘導には、磁界中熱処
理が必要であるため、この熱処理を実施すると、成膜後
に残留応力を制御しても、全て引っ張り応力が発生す
る。基板にかかる応力は(磁性膜の内部応力×膜厚)と
なるため、磁界に対するインピーダンスの変化率を大き
くするために磁性膜厚を数μm以上に厚くした場合に
は、特に応力が強く発生し、基板が大きく反って露光時
の基板ステージに吸着しないなどで、微細パターン形成
ができなくなることもある。
子にはアモルファスワイヤを用いた構造と、薄膜を用い
た構造とがあるが、特性の再現性(安定性),信頼性,
量産性の面では薄膜を用いた方が有利であると言える。
薄膜を用いた場合、非磁性の基板上にスパッタ法などを
用いて形成し、レジストなどの感光性材料を用いて微細
パターンを形成し、ウエットエッチングや、イオンビー
ムエッチングなどのドライエッチングを用いて、微細パ
ターンに加工する必要がある。このとき、感光性材料の
パターニングには通常、フォトマスクを使用した紫外線
露光法などが用いられるが、磁性膜のスパッタ後には、
磁性膜内部に強い残留応力が発生し、それに伴い基板の
反りによって、パターン精度が悪化すると言う問題があ
る。スパッタした薄膜の成膜後の応力は成膜条件である
程度制御することができ、残留応力を抑えることができ
るが、アモルファススパッタ膜の場合、成膜後の磁性膜
を熱処理すると、強い引っ張り応力が発生する。前述し
たように、磁性膜の磁気異方性の誘導には、磁界中熱処
理が必要であるため、この熱処理を実施すると、成膜後
に残留応力を制御しても、全て引っ張り応力が発生す
る。基板にかかる応力は(磁性膜の内部応力×膜厚)と
なるため、磁界に対するインピーダンスの変化率を大き
くするために磁性膜厚を数μm以上に厚くした場合に
は、特に応力が強く発生し、基板が大きく反って露光時
の基板ステージに吸着しないなどで、微細パターン形成
ができなくなることもある。
【0011】これらの応力の問題を回避するために、基
板の厚さを厚くしたり材料としてのヤング率が大きい材
料を用いたりする必要があるが、前者は小型,薄型とは
逆行する手法であり、後者は基板材料が限定されるなど
の問題がある。また、薄膜の線膨張に合わせた基板を用
いるなどの方法もとられるが、同様に基板材料が限定さ
れる。
板の厚さを厚くしたり材料としてのヤング率が大きい材
料を用いたりする必要があるが、前者は小型,薄型とは
逆行する手法であり、後者は基板材料が限定されるなど
の問題がある。また、薄膜の線膨張に合わせた基板を用
いるなどの方法もとられるが、同様に基板材料が限定さ
れる。
【0012】一方、MI素子は非常に好感度であるた
め、外乱ノイズの影響を受け易い。その影響を軽減する
ため、同様の素子を2個以上配置し、それらの差動出力
をとる方式のものも提案されている(例えば、「電気学
会マグネティックス研究会資料」MAG−93−22
0,1993参照)。
め、外乱ノイズの影響を受け易い。その影響を軽減する
ため、同様の素子を2個以上配置し、それらの差動出力
をとる方式のものも提案されている(例えば、「電気学
会マグネティックス研究会資料」MAG−93−22
0,1993参照)。
【0013】特に、薄膜で形成する場合には、それらを
同一基板上に形成できるため、複数の素子の位置精度が
よいと言う利点がある。バイアスコイルや負帰還コイル
を同一平面上に形成したコイル一体型の構造においても
同様であり、この場合、2個の素子に同一のコイルを用
いることができるという利点がある(特開2000−2
92506号公報,特開2000−284030号公報
等参照)複数の素子を用いて差動出力をとる場合には、
複数の素子の位置関係が重要となる。例えば、単一の直
線導体を流れる電流が発生する磁界を検出するには、導
体と素子との距離によって磁界が変化するため、導体と
複数の素子との距離を同一にする必要がある。例えば2
個の素子を同一平面上に形成する場合、図14(a)に
示すように、2つの素子142aおよび142bを隣接
させて配置するか、図14(b)のように前後に配置す
る方法(符号142c,142d参照)がとられる。図
14(a)の場合、導体141との距離が素子142a
と142bで異なるため、素子それぞれに印加される長
さ方向成分の磁界143a,143bが大きく異なる。
また、図14(b)の場合、素子間で距離はほぼ同じで
あるが、距離が大きいため磁界が減少するだけでなく、
素子が少しでも傾いたり上下にずれたりすると出力が大
きく変化するなど、その特性が実装の精度に大きく依存
するという問題がある。
同一基板上に形成できるため、複数の素子の位置精度が
よいと言う利点がある。バイアスコイルや負帰還コイル
を同一平面上に形成したコイル一体型の構造においても
同様であり、この場合、2個の素子に同一のコイルを用
いることができるという利点がある(特開2000−2
92506号公報,特開2000−284030号公報
等参照)複数の素子を用いて差動出力をとる場合には、
複数の素子の位置関係が重要となる。例えば、単一の直
線導体を流れる電流が発生する磁界を検出するには、導
体と素子との距離によって磁界が変化するため、導体と
複数の素子との距離を同一にする必要がある。例えば2
個の素子を同一平面上に形成する場合、図14(a)に
示すように、2つの素子142aおよび142bを隣接
させて配置するか、図14(b)のように前後に配置す
る方法(符号142c,142d参照)がとられる。図
14(a)の場合、導体141との距離が素子142a
と142bで異なるため、素子それぞれに印加される長
さ方向成分の磁界143a,143bが大きく異なる。
また、図14(b)の場合、素子間で距離はほぼ同じで
あるが、距離が大きいため磁界が減少するだけでなく、
素子が少しでも傾いたり上下にずれたりすると出力が大
きく変化するなど、その特性が実装の精度に大きく依存
するという問題がある。
【0014】すなわち、図14の構成では、地磁気のよ
うな大きな範囲で一様な磁界が発生している場所で用い
る磁気センサであれば問題ないが、一般的には上述の導
体電流測定はもちろん、磁石が発生する磁束検知など
も、その磁界の強さは距離に依存するものであり、これ
らの構成は2個の素子を利用する利点を有効に利用して
いるとは言えない。加えて、複数の素子を使用する場
合、位置精度をどのように向上させても、素子の個数分
だけ、当然ながら素子チップが必要であり、またそれら
を実装するための実装面積が増加し、必然的に小型化に
は限界が生じる。
うな大きな範囲で一様な磁界が発生している場所で用い
る磁気センサであれば問題ないが、一般的には上述の導
体電流測定はもちろん、磁石が発生する磁束検知など
も、その磁界の強さは距離に依存するものであり、これ
らの構成は2個の素子を利用する利点を有効に利用して
いるとは言えない。加えて、複数の素子を使用する場
合、位置精度をどのように向上させても、素子の個数分
だけ、当然ながら素子チップが必要であり、またそれら
を実装するための実装面積が増加し、必然的に小型化に
は限界が生じる。
【0015】したがって、この発明の課題は、上記のよ
うな応力による製造上の問題、複数の素子を用いたとき
の特性の向上、チップサイズの増加、実装精度の向上な
どを同時に解決し、低コストで高感度な磁気検出素子を
提供することにある。
うな応力による製造上の問題、複数の素子を用いたとき
の特性の向上、チップサイズの増加、実装精度の向上な
どを同時に解決し、低コストで高感度な磁気検出素子を
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1の発明は、非磁性基板に高透磁率磁性
膜を形成した後短冊状に加工して得られる薄膜磁性体に
高周波電流を印加し、外部磁界を与えてそのインピーダ
ンスを変化させるようにした磁気インピーダンス効果を
利用する磁気検出素子であって、単体の短冊状薄膜磁性
体からなる薄膜磁気コア、または2つ以上の短冊状薄膜
磁性体を電気的に接続した集合体からなる薄膜磁気コア
が、前記非磁性基板の表裏各面にそれぞれ1つ以上形成
されていることを特徴とする。
るため、請求項1の発明は、非磁性基板に高透磁率磁性
膜を形成した後短冊状に加工して得られる薄膜磁性体に
高周波電流を印加し、外部磁界を与えてそのインピーダ
ンスを変化させるようにした磁気インピーダンス効果を
利用する磁気検出素子であって、単体の短冊状薄膜磁性
体からなる薄膜磁気コア、または2つ以上の短冊状薄膜
磁性体を電気的に接続した集合体からなる薄膜磁気コア
が、前記非磁性基板の表裏各面にそれぞれ1つ以上形成
されていることを特徴とする。
【0017】かかる構成により、非磁性基板の両面に均
等な応力がかかることになり、基板の反りなどによる製
造上の問題を回避することができる。また、複数の素子
を形成する際、従来の同一平面上に形成する場合と比較
して、半分の素子面積で同様の構成が実現でき、チップ
面積を半分に減少させることができる。それに伴い、同
数のチップを形成するために必要な基板数も半分にで
き、コストも低減することができる。
等な応力がかかることになり、基板の反りなどによる製
造上の問題を回避することができる。また、複数の素子
を形成する際、従来の同一平面上に形成する場合と比較
して、半分の素子面積で同様の構成が実現でき、チップ
面積を半分に減少させることができる。それに伴い、同
数のチップを形成するために必要な基板数も半分にで
き、コストも低減することができる。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、その高透磁率磁性膜がアモルファス磁性体であるこ
とを特徴とする。アモルファス磁性体はCo系,Fe系
のものが知られているが、いずれの場合も、成膜後の熱
処理によって、大きな内部応力が発生するため、厚膜形
成が困難であるが、この発明のようにすることで、形成
を可能とする。
て、その高透磁率磁性膜がアモルファス磁性体であるこ
とを特徴とする。アモルファス磁性体はCo系,Fe系
のものが知られているが、いずれの場合も、成膜後の熱
処理によって、大きな内部応力が発生するため、厚膜形
成が困難であるが、この発明のようにすることで、形成
を可能とする。
【0019】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、その高透磁率磁性膜がナノ結晶磁性材料であること
を特徴とする。ナノ結晶磁性材料としては、例えばFe
−M−X[M=Ta,Nb,Hf,Pd,Pt,Ti、
X=C,B,N]なる材料が知られているが、いずれの
材料もスパッタなどで成膜後に400℃〜700℃と言
う高温アニールが必要であり、大きな残留応力が発生す
る。このため、厚膜構造の形成が困難であるが、この発
明のようにすることで、その形成が可能となる。
て、その高透磁率磁性膜がナノ結晶磁性材料であること
を特徴とする。ナノ結晶磁性材料としては、例えばFe
−M−X[M=Ta,Nb,Hf,Pd,Pt,Ti、
X=C,B,N]なる材料が知られているが、いずれの
材料もスパッタなどで成膜後に400℃〜700℃と言
う高温アニールが必要であり、大きな残留応力が発生す
る。このため、厚膜構造の形成が困難であるが、この発
明のようにすることで、その形成が可能となる。
【0020】請求項4の発明は、請求項1〜3の発明に
おいて、基板両面に形成される薄膜磁気コアの長手方向
を同一方向とし、各出力の差を検出することで、外乱ノ
イズの影響を低減したり温度特性の向上を図る。また、
各素子の位置関係についても基板の板厚方向の中心を軸
として面対称とすることで、被測定磁界からの距離を同
一にする。
おいて、基板両面に形成される薄膜磁気コアの長手方向
を同一方向とし、各出力の差を検出することで、外乱ノ
イズの影響を低減したり温度特性の向上を図る。また、
各素子の位置関係についても基板の板厚方向の中心を軸
として面対称とすることで、被測定磁界からの距離を同
一にする。
【0021】こうすることにより、各素子の位置精度,
方向精度はフォトリソグラフィの精度のみで決定される
ため、角度の違いはほとんど無視できるほど小さくな
る。また、導体を流れる電流が発生する磁界を検出する
際、その距離が実装精度にかかわらず同一となるため、
個々の素子に印加される磁界は同一となり、個々の位置
精度の違いによる補正が不要になる。
方向精度はフォトリソグラフィの精度のみで決定される
ため、角度の違いはほとんど無視できるほど小さくな
る。また、導体を流れる電流が発生する磁界を検出する
際、その距離が実装精度にかかわらず同一となるため、
個々の素子に印加される磁界は同一となり、個々の位置
精度の違いによる補正が不要になる。
【0022】請求項5の発明は、請求項1〜3の発明に
おいて、複数の薄膜磁気コアの相対的な角度を0度から
90度の範囲で変化させることを特徴とし、個々に印加
される磁界を変化させることで、用途に応じた出力を得
ることができる。例えば、角度を90度とすれば、直交
2軸の磁界検出が可能となる。
おいて、複数の薄膜磁気コアの相対的な角度を0度から
90度の範囲で変化させることを特徴とし、個々に印加
される磁界を変化させることで、用途に応じた出力を得
ることができる。例えば、角度を90度とすれば、直交
2軸の磁界検出が可能となる。
【0023】請求項6の発明は、請求項1〜5の発明に
おいて、薄膜磁気コアを形成する高透磁率磁性膜の厚さ
を1μm以上とすることを特徴とする。基板にかかる磁
性膜の応力はその膜厚に比例するため、この発明は1μ
m以上に厚く成膜した場合に極めて有効である。
おいて、薄膜磁気コアを形成する高透磁率磁性膜の厚さ
を1μm以上とすることを特徴とする。基板にかかる磁
性膜の応力はその膜厚に比例するため、この発明は1μ
m以上に厚く成膜した場合に極めて有効である。
【0024】請求項7の発明は、請求項1〜6の発明に
おいて、複数の薄膜磁気コアが電気的に直列接続されて
いることを特徴とする。この構成によれば、素子に印加
する高周波電流の発生源を一つにすることができ、回路
が簡略化される。
おいて、複数の薄膜磁気コアが電気的に直列接続されて
いることを特徴とする。この構成によれば、素子に印加
する高周波電流の発生源を一つにすることができ、回路
が簡略化される。
【0025】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、非磁性基板両面に形成された複数の薄膜磁気コア
が、非磁性基板両面に形成された貫通穴を通して電気的
に直列接続されていることを特徴とする。この構成によ
れば、素子に印加する高周波電流の発生源を一つにする
ことができ、回路の簡略化を図ることができるのに加
え、素子の電気的な接続を基板の片側のみで実施でき、
実装の簡略化を図ることができる。
て、非磁性基板両面に形成された複数の薄膜磁気コア
が、非磁性基板両面に形成された貫通穴を通して電気的
に直列接続されていることを特徴とする。この構成によ
れば、素子に印加する高周波電流の発生源を一つにする
ことができ、回路の簡略化を図ることができるのに加
え、素子の電気的な接続を基板の片側のみで実施でき、
実装の簡略化を図ることができる。
【0026】請求項9の発明は、請求項1〜8に記載の
磁気検出素子の周囲に、絶縁体を介してバイアスコイル
を巻回することを特徴とする。バイアスコイルを巻回す
ることで、磁気検出素子の動作点を最も高感度な位置に
することが可能となり、磁気検出素子を高性能化するこ
とができる。
磁気検出素子の周囲に、絶縁体を介してバイアスコイル
を巻回することを特徴とする。バイアスコイルを巻回す
ることで、磁気検出素子の動作点を最も高感度な位置に
することが可能となり、磁気検出素子を高性能化するこ
とができる。
【0027】請求項10の発明は、請求項1〜8に記載
の磁気検出素子の周囲に、絶縁体を介してバイアスコイ
ルと負帰還コイルを巻回することを特徴とする。バイア
スコイルを巻回することで、磁気検出素子の動作点を最
も高感度な位置にすることが可能となり、負帰還コイル
により温度特性の向上、出力の直線性を向上させること
ができる。
の磁気検出素子の周囲に、絶縁体を介してバイアスコイ
ルと負帰還コイルを巻回することを特徴とする。バイア
スコイルを巻回することで、磁気検出素子の動作点を最
も高感度な位置にすることが可能となり、負帰還コイル
により温度特性の向上、出力の直線性を向上させること
ができる。
【0028】請求項11の発明は、請求項9の発明にお
いて、バイアスコイルが薄膜磁気コアと同一平面状上に
薄膜で形成する薄膜コイルであることを特徴とする。こ
れにより、薄膜磁気コアに高効率かつ均一なバイアス磁
界を印加することができ、素子の高性能化を実現でき
る。
いて、バイアスコイルが薄膜磁気コアと同一平面状上に
薄膜で形成する薄膜コイルであることを特徴とする。こ
れにより、薄膜磁気コアに高効率かつ均一なバイアス磁
界を印加することができ、素子の高性能化を実現でき
る。
【0029】請求項12の発明は、請求項10の発明に
おいて、バイアスコイルおよび負帰還コイルを薄膜磁気
コアと同一平面状上に薄膜で形成する薄膜コイルである
ことを特徴とする。これにより、薄膜磁気コアに高効率
かつ均一なバイアス磁界および負帰還磁界を印加するこ
とができ、素子の高性能化を実現できる。
おいて、バイアスコイルおよび負帰還コイルを薄膜磁気
コアと同一平面状上に薄膜で形成する薄膜コイルである
ことを特徴とする。これにより、薄膜磁気コアに高効率
かつ均一なバイアス磁界および負帰還磁界を印加するこ
とができ、素子の高性能化を実現できる。
【0030】請求項13の発明は、請求項11の発明に
おいて、バイアスコイルおよび負帰還コイルとなる薄膜
コイルを直列接続することを特徴とする。この構成によ
れば、バイアスコイルおよび負帰還コイルに通電するそ
れぞれの電流発生源を1つにでき、回路の簡略化が図れ
る。
おいて、バイアスコイルおよび負帰還コイルとなる薄膜
コイルを直列接続することを特徴とする。この構成によ
れば、バイアスコイルおよび負帰還コイルに通電するそ
れぞれの電流発生源を1つにでき、回路の簡略化が図れ
る。
【0031】請求項14の発明は、請求項12の発明に
おいて、バイアスコイルおよび負帰還コイルとなる薄膜
コイルを、非磁性基板両面に形成された貫通穴を通して
電気的に直列接続することを特徴とする。この構成によ
れば、バイアスコイルおよび負帰還コイルに通電するそ
れぞれの電流発生源を1つにでき、回路の簡略化が図れ
るのに加えて、素子および薄膜コイルの接続を基板の片
側のみで実施することができ、実装の簡略化を図ること
ができる。
おいて、バイアスコイルおよび負帰還コイルとなる薄膜
コイルを、非磁性基板両面に形成された貫通穴を通して
電気的に直列接続することを特徴とする。この構成によ
れば、バイアスコイルおよび負帰還コイルに通電するそ
れぞれの電流発生源を1つにでき、回路の簡略化が図れ
るのに加えて、素子および薄膜コイルの接続を基板の片
側のみで実施することができ、実装の簡略化を図ること
ができる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態を示す斜視図である。
態を示す斜視図である。
【0033】図示のように、磁気インピーダンス素子と
しての薄膜磁気コア11aおよび11bは、非磁性基板
であるガラス基板12の両面に形成される。薄膜磁気コ
ア11aおよび11bの形状は、短冊状である。この薄
膜磁気コアは短冊状の構造が一つあればMI特性を示す
が、インピーダンスの絶対値を大きくするためにはこれ
らを並列に配置し、電気的に直列接続すれば良く、それ
ら薄膜磁気コアが全て単一の磁性体で形成されていても
良いし、接続部(折り返し部)13のみを導電材料で形
成していても良い。図1は単一の磁性体で4個の薄膜磁
気コアを直列接続した例であるが、これに限定されるも
のでないのは勿論である。なお、以下の説明では同一の
平面上に形成され、電気的に直列接続された短冊状薄膜
磁気コアの集合を、薄膜磁気コアと表現する。
しての薄膜磁気コア11aおよび11bは、非磁性基板
であるガラス基板12の両面に形成される。薄膜磁気コ
ア11aおよび11bの形状は、短冊状である。この薄
膜磁気コアは短冊状の構造が一つあればMI特性を示す
が、インピーダンスの絶対値を大きくするためにはこれ
らを並列に配置し、電気的に直列接続すれば良く、それ
ら薄膜磁気コアが全て単一の磁性体で形成されていても
良いし、接続部(折り返し部)13のみを導電材料で形
成していても良い。図1は単一の磁性体で4個の薄膜磁
気コアを直列接続した例であるが、これに限定されるも
のでないのは勿論である。なお、以下の説明では同一の
平面上に形成され、電気的に直列接続された短冊状薄膜
磁気コアの集合を、薄膜磁気コアと表現する。
【0034】図2は、この発明の製造工程説明図であ
る。
る。
【0035】まず、図2(a)に示すように、ガラス基
板22(例えば、基板サイズφ=4×2.54cm(4
inch)、厚さ0.4mm)の両面に、高透磁率磁性
膜としてアモルファス磁性材料であるCoHfTaPd
を、両側(表面側を21a、裏面側を21bで示す)と
も4μmの膜厚で成膜する。成膜には、マグネトロンス
パッタ法を用いた。なお、成膜時には磁気異方性を安定
にするため、加工後に磁化容易軸となる方向に100×
79A/mの磁界を印加しながら行なった。また、ガラ
ス基板22と磁性膜21a,21bの間には、他の材料
を特に図示していないが、実際はガラス基板上に絶縁膜
としてポリイミドを成膜している。必要に応じシリコン
酸化膜、シリコン窒化膜、アルミナなどの無機絶縁膜
や、他の有機絶縁膜を成膜しても良い。密着性を向上す
るためTiやCr、Ta、Nb、Wなどを成膜しても良
い。磁性膜成膜後に磁気異方性をそろえるために、30
0℃,200×79A/mの回転磁界中で一時間、磁界
熱処理を実施し、つづけて300℃,200×79A/
mの静止磁界中で磁界熱処理を実施した。
板22(例えば、基板サイズφ=4×2.54cm(4
inch)、厚さ0.4mm)の両面に、高透磁率磁性
膜としてアモルファス磁性材料であるCoHfTaPd
を、両側(表面側を21a、裏面側を21bで示す)と
も4μmの膜厚で成膜する。成膜には、マグネトロンス
パッタ法を用いた。なお、成膜時には磁気異方性を安定
にするため、加工後に磁化容易軸となる方向に100×
79A/mの磁界を印加しながら行なった。また、ガラ
ス基板22と磁性膜21a,21bの間には、他の材料
を特に図示していないが、実際はガラス基板上に絶縁膜
としてポリイミドを成膜している。必要に応じシリコン
酸化膜、シリコン窒化膜、アルミナなどの無機絶縁膜
や、他の有機絶縁膜を成膜しても良い。密着性を向上す
るためTiやCr、Ta、Nb、Wなどを成膜しても良
い。磁性膜成膜後に磁気異方性をそろえるために、30
0℃,200×79A/mの回転磁界中で一時間、磁界
熱処理を実施し、つづけて300℃,200×79A/
mの静止磁界中で磁界熱処理を実施した。
【0036】次に、図2(b)に示すように、磁性膜加
工時のマスクとして、両面の磁性膜上に感光性樹脂を用
いたフォトリソグラフィ技術を用いて薄膜磁気コアのパ
ターン23a,23bを形成する。感光性樹脂には、フ
ォトレジストを用いた。また、フォトリソグラフィ時の
露光は両面同時露光をし、現像も一度に実施した。同時
に露光,現像する代わりに、片側ずつ行なっても問題は
ない。しかし、同時に行なうことで、工程を短縮できる
という利点がある。また、感光性樹脂として、フィルム
レジストや感光性ポリイミドを用いても良い。
工時のマスクとして、両面の磁性膜上に感光性樹脂を用
いたフォトリソグラフィ技術を用いて薄膜磁気コアのパ
ターン23a,23bを形成する。感光性樹脂には、フ
ォトレジストを用いた。また、フォトリソグラフィ時の
露光は両面同時露光をし、現像も一度に実施した。同時
に露光,現像する代わりに、片側ずつ行なっても問題は
ない。しかし、同時に行なうことで、工程を短縮できる
という利点がある。また、感光性樹脂として、フィルム
レジストや感光性ポリイミドを用いても良い。
【0037】マスク形成後、図2(c)のように、感光
性樹脂のパターンをエッチングマスクとしてイオンビー
ムエッチングを用いて両面の磁性体を微細加工する。こ
の実施例においては、微細加工にはイオンビームエッチ
ングを適用しているが、反応性イオンエッチングなどの
他のドライエッチング加工法を適用しても良いし、ウエ
ットエッチング加工法を用いても良い。あるいは、今回
の実施例と反転したパターンを形成し、リフトオフ法で
パターンを形成したり、メタルマスク法を用いた方法な
どいずれの方法でも良い。また、磁場中成膜時および静
止磁界熱処理時の磁界印加方向(磁化容易軸方向)を、
薄膜磁気コアパターンの幅方向になるようにしたが、こ
の方向に限定されるものではなく、長手方向でも良い。
性樹脂のパターンをエッチングマスクとしてイオンビー
ムエッチングを用いて両面の磁性体を微細加工する。こ
の実施例においては、微細加工にはイオンビームエッチ
ングを適用しているが、反応性イオンエッチングなどの
他のドライエッチング加工法を適用しても良いし、ウエ
ットエッチング加工法を用いても良い。あるいは、今回
の実施例と反転したパターンを形成し、リフトオフ法で
パターンを形成したり、メタルマスク法を用いた方法な
どいずれの方法でも良い。また、磁場中成膜時および静
止磁界熱処理時の磁界印加方向(磁化容易軸方向)を、
薄膜磁気コアパターンの幅方向になるようにしたが、こ
の方向に限定されるものではなく、長手方向でも良い。
【0038】最後に図2(d)に示すように、マスク材
料をプラズマエッチングで除去することにより、薄膜磁
気コア24aおよび24bを得た後、電極となる部分に
TiおよびAlを連続成膜し、エッチング加工した。な
お、電極材料については後工程の接続工程により必要に
応じて追加すれば良い。材料としては、上記のTi,A
lに加えてCr,Nb,W,Taや、Au,Cu,N
i,Ptなど、またはこれらの多層膜が用いられる。ま
た、特に、金属材料を成膜せずに、磁性膜そのままでも
良い。
料をプラズマエッチングで除去することにより、薄膜磁
気コア24aおよび24bを得た後、電極となる部分に
TiおよびAlを連続成膜し、エッチング加工した。な
お、電極材料については後工程の接続工程により必要に
応じて追加すれば良い。材料としては、上記のTi,A
lに加えてCr,Nb,W,Taや、Au,Cu,N
i,Ptなど、またはこれらの多層膜が用いられる。ま
た、特に、金属材料を成膜せずに、磁性膜そのままでも
良い。
【0039】図3は各工程後および素子形成完成後の基
板の反り量を示すもので、符号イがこの発明によるもの
を示す。ここでは、比較のため片側にのみ薄膜磁気コア
を形成した場合の特性を符号ロで示す。両者の比較か
ら、この発明によるものの方が基板の反りの減少に非常
に効果があり、製造工程上極めて有利であることが分か
る。ここでは、磁性膜としてアモルファス磁性材料を用
いたが、例えばFe−M−X[M=Ta,Nb,Hf,
Pd,Pt,Ti、X=C,B,N]の構造で知られる
ナノ結晶磁性材料を用いても大きな効果があるのは明白
である。また、構造的には基板表裏の素子の長手方向が
同一方向となるように形成されているが、このときの位
置ずれは±2μmであり、角度のずれは0.06度以下
であった。これにより、各薄膜磁気コアへの被測定磁界
はほぼ同一となり、外部磁界も同一となるため、これら
の差動をとることで、外乱ノイズを簡単に除去すること
ができる。また、温度による特性変化についても、基板
の表裏に形成されている素子は同一の特性を示すため、
補正が簡単である。
板の反り量を示すもので、符号イがこの発明によるもの
を示す。ここでは、比較のため片側にのみ薄膜磁気コア
を形成した場合の特性を符号ロで示す。両者の比較か
ら、この発明によるものの方が基板の反りの減少に非常
に効果があり、製造工程上極めて有利であることが分か
る。ここでは、磁性膜としてアモルファス磁性材料を用
いたが、例えばFe−M−X[M=Ta,Nb,Hf,
Pd,Pt,Ti、X=C,B,N]の構造で知られる
ナノ結晶磁性材料を用いても大きな効果があるのは明白
である。また、構造的には基板表裏の素子の長手方向が
同一方向となるように形成されているが、このときの位
置ずれは±2μmであり、角度のずれは0.06度以下
であった。これにより、各薄膜磁気コアへの被測定磁界
はほぼ同一となり、外部磁界も同一となるため、これら
の差動をとることで、外乱ノイズを簡単に除去すること
ができる。また、温度による特性変化についても、基板
の表裏に形成されている素子は同一の特性を示すため、
補正が簡単である。
【0040】図4は図1の変形例を示す上面図である。
【0041】図からも明らかなように、薄膜磁気コア4
1a,41bの相対的な角度を任意に設定できるように
したもので、同図では相対的角度はほぼ45度となって
いる。こうすることで、測定しようとする電流が流れて
いる導体の近くに隣接した別の導体があるときなどに、
両者の出力を考慮することで、補正することが可能とな
る。
1a,41bの相対的な角度を任意に設定できるように
したもので、同図では相対的角度はほぼ45度となって
いる。こうすることで、測定しようとする電流が流れて
いる導体の近くに隣接した別の導体があるときなどに、
両者の出力を考慮することで、補正することが可能とな
る。
【0042】特に、図5のように薄膜磁気コア51a,
51bの相対的角度が90度の場合は、それぞれの検出
可能磁界が直交するため、2軸の磁気検出素子として利
用できることになる。
51bの相対的角度が90度の場合は、それぞれの検出
可能磁界が直交するため、2軸の磁気検出素子として利
用できることになる。
【0043】図6に薄膜磁気コアを形成する磁性膜の膜
厚と、素子完成後の基板の反りとの関係を示す。なお、
基板にはサイズφ=4×2.54cm(4inch)、
膜厚0.4mmのガラス基板を用いた。半導体プロセス
を用いる場合、一般には反り量を100μm以下にする
必要があるため、膜厚1μm以上で特に有効である。な
お、基板の径が大きくなれば、さらに反り量は増加する
ため、この発明はさらに有効である。
厚と、素子完成後の基板の反りとの関係を示す。なお、
基板にはサイズφ=4×2.54cm(4inch)、
膜厚0.4mmのガラス基板を用いた。半導体プロセス
を用いる場合、一般には反り量を100μm以下にする
必要があるため、膜厚1μm以上で特に有効である。な
お、基板の径が大きくなれば、さらに反り量は増加する
ため、この発明はさらに有効である。
【0044】上記の素子を実際に用いるときは、プリン
ト基板やリードフレームなどに実装して用いるが、基板
裏面の薄膜磁気コアと実装基板との接続は面実装となる
ため、バンプ接合やハンダ接合、異方性導電材、導電接
着剤、スタッドバンプ接合などを用いる。また、これら
の個々の薄膜磁気コアに別々に高周波電流を印加しても
良いが、プリント基板上で電気的に直列接続すること
で、高周波電流の発生源を共通にすることができる。
ト基板やリードフレームなどに実装して用いるが、基板
裏面の薄膜磁気コアと実装基板との接続は面実装となる
ため、バンプ接合やハンダ接合、異方性導電材、導電接
着剤、スタッドバンプ接合などを用いる。また、これら
の個々の薄膜磁気コアに別々に高周波電流を印加しても
良いが、プリント基板上で電気的に直列接続すること
で、高周波電流の発生源を共通にすることができる。
【0045】図7にこの発明の別の実施の形態を示す。
【0046】これは、ガラス基板72に貫通穴を形成
し、ここに導電体を充填した導電層73,74を通し
て、基板両面に形成された薄膜磁気コア71a,71b
を電気的に直列接続するものである。つまり、薄膜磁気
コア71aの一方の電極は導電層73を通して薄膜磁気
コア71bと電気的に接続され、薄膜磁気コア71bの
一方の電極は導電層74を通して基板表面の電極75に
接続されている。
し、ここに導電体を充填した導電層73,74を通し
て、基板両面に形成された薄膜磁気コア71a,71b
を電気的に直列接続するものである。つまり、薄膜磁気
コア71aの一方の電極は導電層73を通して薄膜磁気
コア71bと電気的に接続され、薄膜磁気コア71bの
一方の電極は導電層74を通して基板表面の電極75に
接続されている。
【0047】図8に図7の製造工程を示す。
【0048】まず、ガラス基板81にサンドブラストで
両面を貫通する穴82a,82bを形成する。貫通穴の
径は100μmである。次に、その貫通穴に導電性樹脂
を埋め込んで導電層83a,83bとし、基板表面およ
び裏面の部分にTi/Cu/Ni/Auの多層電極84
a,84bおよび84c,84dを形成する。
両面を貫通する穴82a,82bを形成する。貫通穴の
径は100μmである。次に、その貫通穴に導電性樹脂
を埋め込んで導電層83a,83bとし、基板表面およ
び裏面の部分にTi/Cu/Ni/Auの多層電極84
a,84bおよび84c,84dを形成する。
【0049】その後は図2と同様に、薄膜磁気コア85
a,85bを形成する。薄膜磁気コア85aの一方の電
極86aは、導電層83aを通して薄膜磁気コア85b
の電極86bと電気的に接続され、薄膜磁気コア85b
のもう一方の電極86cは導電層83bを通して基板表
面の電極84bに接続される。
a,85bを形成する。薄膜磁気コア85aの一方の電
極86aは、導電層83aを通して薄膜磁気コア85b
の電極86bと電気的に接続され、薄膜磁気コア85b
のもう一方の電極86cは導電層83bを通して基板表
面の電極84bに接続される。
【0050】以上では、貫通穴の加工にはサンドブラス
トを用いたが、超音波加工,ウオータジェットなどでも
良く、また精度が悪くても良ければウエットエッチング
でも良い。精度が特に必要な場合には、ドライエッチン
グなどの半導体プロセスを用いても良い。また、貫通穴
に埋め込む導電層は、一般的なプリント基板のようにC
uなどのめっき法(電解,無電解)によっても良い。ま
た、多層セラミック基板で用いられているタングステン
充填など、どの方法でも良い。
トを用いたが、超音波加工,ウオータジェットなどでも
良く、また精度が悪くても良ければウエットエッチング
でも良い。精度が特に必要な場合には、ドライエッチン
グなどの半導体プロセスを用いても良い。また、貫通穴
に埋め込む導電層は、一般的なプリント基板のようにC
uなどのめっき法(電解,無電解)によっても良い。ま
た、多層セラミック基板で用いられているタングステン
充填など、どの方法でも良い。
【0051】以上の如くすれば、基板表面でのみ電気的
接続をとることができるため、例えばワイヤボンディン
グのみでの電気的接続が可能となり、実装上の制約を少
なくすることができる。
接続をとることができるため、例えばワイヤボンディン
グのみでの電気的接続が可能となり、実装上の制約を少
なくすることができる。
【0052】図9はこの発明の他の実施の形態を示す断
面図で、MI素子を高感度で動作させるために、バイア
ス磁界を印加する例を示す。
面図で、MI素子を高感度で動作させるために、バイア
ス磁界を印加する例を示す。
【0053】まず、MI素子91をリードフレーム92
に実装し、基板裏面の薄膜磁気コアはスタッドバンプ接
合で、基板表面の薄膜磁気コアはワイヤボンディング
で、リードフレーム92と電気的接続をとる。次に、そ
れらの周りに絶縁性樹脂を用いてコイルのボビン93を
形成する。そして、このボビン93の周りにCuワイヤ
を巻回して、バイアスコイル94を形成する。なお、こ
れと並列にコイルを巻回して、負帰還コイルを形成する
こともできる。特性上は図9の構成で問題はないが、信
頼性を得るためコイル全体を樹脂で覆い(ケース成
型)、最後にリード曲げを実施することが望ましい。
に実装し、基板裏面の薄膜磁気コアはスタッドバンプ接
合で、基板表面の薄膜磁気コアはワイヤボンディング
で、リードフレーム92と電気的接続をとる。次に、そ
れらの周りに絶縁性樹脂を用いてコイルのボビン93を
形成する。そして、このボビン93の周りにCuワイヤ
を巻回して、バイアスコイル94を形成する。なお、こ
れと並列にコイルを巻回して、負帰還コイルを形成する
こともできる。特性上は図9の構成で問題はないが、信
頼性を得るためコイル全体を樹脂で覆い(ケース成
型)、最後にリード曲げを実施することが望ましい。
【0054】以上の如くバイアス磁界を印加することに
より、MI素子の動作点を最も高感度な点に設定するこ
とができる。また、負帰還コイルを用いて負帰還磁界を
印加することにより、温度特性に優れかつ直線性の良い
特性を得ることができる。なお、バイアスコイル,負帰
還コイルとも2つのMI素子に対して1つで済み、また
前述のように平面上複数の素子を並べる方法よりも素子
面積が小さいため、小型,薄型を実現できる。特性の安
定性については、上記の通りである。
より、MI素子の動作点を最も高感度な点に設定するこ
とができる。また、負帰還コイルを用いて負帰還磁界を
印加することにより、温度特性に優れかつ直線性の良い
特性を得ることができる。なお、バイアスコイル,負帰
還コイルとも2つのMI素子に対して1つで済み、また
前述のように平面上複数の素子を並べる方法よりも素子
面積が小さいため、小型,薄型を実現できる。特性の安
定性については、上記の通りである。
【0055】図10はこの発明のさらに別の実施の形態
を示す平面図で、基板両面の各MI素子101と同一平
面上に、バイアスコイル102および負帰還コイル10
3を形成するものである。なお、負帰還コイルが不要な
らば、バイアスコイルだけとすれば良い。
を示す平面図で、基板両面の各MI素子101と同一平
面上に、バイアスコイル102および負帰還コイル10
3を形成するものである。なお、負帰還コイルが不要な
らば、バイアスコイルだけとすれば良い。
【0056】図11にその製造工程を示す。
【0057】まず、図11(a)のように、ガラス基板
111の両面に、下部コイル材料となるTiおよびAl
をそれぞれ膜厚0.1μm,1μm成膜する(符号11
2a,112b参照)。次に、図11(b)のように、
フォトレジストを用いたフォトリソグラフィおよびウエ
ットエッチング法で下部コイルパターン113a,11
3bを形成する。なお、レジストパターニング時の露光
は両面同時露光で実施し、現像も同時現像とした。ウエ
ットエッチングはAlをリン酸,硝酸,酢酸の混合水溶
液で、Tiはフッ酸水溶液を用い、両面同時にエッチン
グした。レジストは有機アルカリ剥離液を用いて剥離し
た。
111の両面に、下部コイル材料となるTiおよびAl
をそれぞれ膜厚0.1μm,1μm成膜する(符号11
2a,112b参照)。次に、図11(b)のように、
フォトレジストを用いたフォトリソグラフィおよびウエ
ットエッチング法で下部コイルパターン113a,11
3bを形成する。なお、レジストパターニング時の露光
は両面同時露光で実施し、現像も同時現像とした。ウエ
ットエッチングはAlをリン酸,硝酸,酢酸の混合水溶
液で、Tiはフッ酸水溶液を用い、両面同時にエッチン
グした。レジストは有機アルカリ剥離液を用いて剥離し
た。
【0058】次に、感光性ポリイミドを用いて図11
(c)のように、絶縁膜114a,114bを形成す
る。このとき同時に、上部コイルとの電気的接続を行な
うためのコンタクトホール115a,115bも形成さ
れる。このあと、図2と同様に、薄膜磁気コア116
a,116bを形成し(図11(d)参照)、さらに、
感光性ポリイミドを用いて、薄膜磁気コア上に絶縁膜1
17a,117bを形成する(図11(e)参照)。最
後に、(a),(b)の工程を繰り返し、上部コイル1
18a,118bを図11(f)のように形成する。な
お、ここでは省略したが、必要ならば両面の上部コイル
パターン上の両面に絶縁膜を形成し、保護膜とすること
ができる。
(c)のように、絶縁膜114a,114bを形成す
る。このとき同時に、上部コイルとの電気的接続を行な
うためのコンタクトホール115a,115bも形成さ
れる。このあと、図2と同様に、薄膜磁気コア116
a,116bを形成し(図11(d)参照)、さらに、
感光性ポリイミドを用いて、薄膜磁気コア上に絶縁膜1
17a,117bを形成する(図11(e)参照)。最
後に、(a),(b)の工程を繰り返し、上部コイル1
18a,118bを図11(f)のように形成する。な
お、ここでは省略したが、必要ならば両面の上部コイル
パターン上の両面に絶縁膜を形成し、保護膜とすること
ができる。
【0059】図11のようにすることで、前述のように
基板両面に薄膜磁気コアを形成する利点に加えてコイル
を薄膜で形成することにより、さらに小型,薄型化が実
現でき、かつコイルを薄膜形成することでバイアス磁
界,負帰還磁界を高効率に安定して印加することがで
き、さらに特性の高性能化,安定化を図ることができ
る。
基板両面に薄膜磁気コアを形成する利点に加えてコイル
を薄膜で形成することにより、さらに小型,薄型化が実
現でき、かつコイルを薄膜形成することでバイアス磁
界,負帰還磁界を高効率に安定して印加することがで
き、さらに特性の高性能化,安定化を図ることができ
る。
【0060】なお、両面にある薄膜磁気コア,バイアス
コイル,負帰還コイルを外部基板を通して電気的に直列
接続することにより、電流発生源を共通化することがで
きて回路が簡素化,低消費電力化されるだけでなく、各
通流電流が素子間で同一となることから、より高性能
化,高安定化を実現できる。
コイル,負帰還コイルを外部基板を通して電気的に直列
接続することにより、電流発生源を共通化することがで
きて回路が簡素化,低消費電力化されるだけでなく、各
通流電流が素子間で同一となることから、より高性能
化,高安定化を実現できる。
【0061】また、図11の構成を、図7,8のような
貫通穴と導電層を有する基板上に形成することにより、
基板両面の薄膜磁気コア,バイアスコイル,負帰還コイ
ルを電気的に直列に接続する構成とすることができる。
その製造方法としては、図8(a)〜(c)の工程後に
図11の工程を実施することとする。このような構成に
より、それぞれの電気的接続を基板表面だけで実施でき
るため、前述のような例えばワイヤボンディングのみで
の電気的接続が可能となり、実装上の制約も少なくな
る。
貫通穴と導電層を有する基板上に形成することにより、
基板両面の薄膜磁気コア,バイアスコイル,負帰還コイ
ルを電気的に直列に接続する構成とすることができる。
その製造方法としては、図8(a)〜(c)の工程後に
図11の工程を実施することとする。このような構成に
より、それぞれの電気的接続を基板表面だけで実施でき
るため、前述のような例えばワイヤボンディングのみで
の電気的接続が可能となり、実装上の制約も少なくな
る。
【0062】この発明による磁気検出素子は、上記スパ
ッタ法で成膜したCo系アモルファス磁性材料に限ら
ず、全ての磁性材料で有効である。つまり、上述の如き
ナノ結晶磁性材料のように高温での熱処理が必要な材料
は勿論のこと、Ni−Feなどの結晶性磁性材料におい
ても同様である。また、成膜方法についても何ら限定さ
れるものではなく、スパッタ法,真空蒸着,CVDまた
はイオンビームスパッタなどが使用でき、また、めっき
法で成膜するNi−Fe系材料をはじめ、Co−Ni−
Fe系,CoFe系,CoNi系の磁性膜などにも適用
できる。
ッタ法で成膜したCo系アモルファス磁性材料に限ら
ず、全ての磁性材料で有効である。つまり、上述の如き
ナノ結晶磁性材料のように高温での熱処理が必要な材料
は勿論のこと、Ni−Feなどの結晶性磁性材料におい
ても同様である。また、成膜方法についても何ら限定さ
れるものではなく、スパッタ法,真空蒸着,CVDまた
はイオンビームスパッタなどが使用でき、また、めっき
法で成膜するNi−Fe系材料をはじめ、Co−Ni−
Fe系,CoFe系,CoNi系の磁性膜などにも適用
できる。
【0063】また、以上の実施例では薄膜磁気コアを基
板の両面に各1個ずつ配置する構成としたが、その配置
にも様々な応用例が考えられる。例えば、図12のよう
に表面側素子と裏面側素子の大きさ,個数を変えたり、
その角度を変えるなどして、磁界検知に様々な方向性を
持たせた多方向磁気センサも変形例として考えることが
できる。勿論、これらの素子にバイアスコイル,負帰還
コイルを薄膜コイルが形成されている場合も同様であ
る。
板の両面に各1個ずつ配置する構成としたが、その配置
にも様々な応用例が考えられる。例えば、図12のよう
に表面側素子と裏面側素子の大きさ,個数を変えたり、
その角度を変えるなどして、磁界検知に様々な方向性を
持たせた多方向磁気センサも変形例として考えることが
できる。勿論、これらの素子にバイアスコイル,負帰還
コイルを薄膜コイルが形成されている場合も同様であ
る。
【0064】
【発明の効果】この発明によれば、膜厚の厚い磁性体を
形成したときの応力による生産上の問題を生じることな
く、膜厚の厚い磁性体による薄膜磁気コアを形成できる
ため、感度の向上が可能となる。また、素子サイズを大
きくすることなく、複数のMI素子を差動動作させるこ
とができ、実装の精度による特性変動の少ない安定した
素子特性を得ることができる。
形成したときの応力による生産上の問題を生じることな
く、膜厚の厚い磁性体による薄膜磁気コアを形成できる
ため、感度の向上が可能となる。また、素子サイズを大
きくすることなく、複数のMI素子を差動動作させるこ
とができ、実装の精度による特性変動の少ない安定した
素子特性を得ることができる。
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】図1の製造工程説明図である。
【図3】製造工程における基板の反り量の変化を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図4】表面側,裏面側素子の配置態様の一例を示す配
置図である。
置図である。
【図5】表面側,裏面側素子の配置態様の他の例を示す
配置図である。
配置図である。
【図6】磁性膜の膜厚と基板の反り量との関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図7】この発明の別の実施の形態を示す斜視図であ
る。
る。
【図8】図7の製造工程説明図である。
【図9】この発明の他の実施の形態を示す断面図であ
る。
る。
【図10】この発明のさらに別の実施の形態を示す平面
図である。
図である。
【図11】図10の製造工程説明図である。
【図12】この発明のさらに他の実施の形態を示す平面
図である。
図である。
【図13】磁気インピーダンス素子の一般的な特性を示
すグラフである。
すグラフである。
【図14】2つのMI素子の従来の配置方法を示す配置
図である。
図である。
11a,11b,24a,24b,41a,41b,5
1a,51b,71a,71b,116a,116b…
薄膜磁気コア、12,22,111…ガラス基板、21
a,21b…磁性膜、73,74,83a,83b…導
電層、75,84a,84b…電極、82a,82b…
貫通穴、91,101…磁気インピーダンス素子(MI
素子)、92…リードフレーム、93…ボビン、94,
102…バイアスコイル、103…負帰還コイル、11
4a,114b,117a,117b…絶縁膜、115
a,115b…コンタクトホール、118a,118b
…コイル。
1a,51b,71a,71b,116a,116b…
薄膜磁気コア、12,22,111…ガラス基板、21
a,21b…磁性膜、73,74,83a,83b…導
電層、75,84a,84b…電極、82a,82b…
貫通穴、91,101…磁気インピーダンス素子(MI
素子)、92…リードフレーム、93…ボビン、94,
102…バイアスコイル、103…負帰還コイル、11
4a,114b,117a,117b…絶縁膜、115
a,115b…コンタクトホール、118a,118b
…コイル。
Claims (14)
- 【請求項1】 非磁性基板に高透磁率磁性膜を形成した
後短冊状に加工して得られる薄膜磁性体に高周波電流を
印加し、外部磁界を与えてそのインピーダンスを変化さ
せるようにした磁気インピーダンス効果を利用する磁気
検出素子であって、 単体の短冊状薄膜磁性体からなる薄膜磁気コア、または
2つ以上の短冊状薄膜磁性体を電気的に接続した集合体
からなる薄膜磁気コアが、前記非磁性基板の表裏各面に
それぞれ1つ以上形成されていることを特徴とする磁気
検出素子。 - 【請求項2】 前記高透磁率磁性膜の材料がアモルファ
ス磁性材料であることを特徴とする請求項1に記載の磁
気検出素子。 - 【請求項3】 前記高透磁率磁性膜がナノ結晶軟磁性膜
であることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素
子。 - 【請求項4】 前記薄膜磁気コアの長手方向が同一方向
であり、各々の薄膜磁気コアの位置関係が前記基板に対
して面対称であることを特徴とする請求項1ないし3の
いずれかに記載の磁気検出素子。 - 【請求項5】 前記薄膜磁気コア各々の長手方向の相対
的な角度を0度から90度の範囲で変化させることを特
徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気検出
素子。 - 【請求項6】 前記高透磁率磁性膜の厚さが1μm以上
であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに
記載の磁気検出素子。 - 【請求項7】 前記非磁性基板の両面に形成された複数
の薄膜磁気コアが、互いに電気的に直列接続されている
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の
磁気検出素子。 - 【請求項8】 前記非磁性基板の両面に形成された複数
の薄膜磁気コアが、前記非磁性基板に形成された貫通穴
を通して電気的に接続されていることを特徴とする請求
項1ないし7のいずれかに記載の磁気検出素子。 - 【請求項9】 前記薄膜磁気コアの周囲に絶縁体を介し
てバイアスコイルを巻回することを特徴とする請求項1
ないし7のいずれかに記載の磁気検出素子。 - 【請求項10】 前記薄膜磁気コアの周囲に絶縁体を介
してバイアスコイルと負帰還コイルとを巻回することを
特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の磁気検
出素子。 - 【請求項11】 前記バイアスコイルが前記薄膜磁気コ
アと同一平面上に薄膜で形成されていることを特徴とす
る請求項9に記載の磁気検出素子。 - 【請求項12】 前記バイアスコイルと負帰還コイルと
が前記薄膜磁気コアと同一平面上に薄膜で形成されてい
ることを特徴とする請求項10に記載の磁気検出素子。 - 【請求項13】 前記バイアスコイルと負帰還コイルが
それぞれ電気的に直列接続されていることを特徴とする
請求項10に記載の磁気検出素子。 - 【請求項14】 前記非磁性基板の両面に形成された複
数の薄膜磁気コアが、非磁性基板に形成された貫通穴を
通して互いに電気的に直列接続され、かつ、薄膜状のバ
イアスコイルと負帰還コイルが非磁性基板に形成された
貫通穴を通してそれぞれ電気的に直列接続されているこ
とを特徴とする請求項12に記載の磁気検出素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001361247A JP2003161770A (ja) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | 磁気検出素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001361247A JP2003161770A (ja) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | 磁気検出素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003161770A true JP2003161770A (ja) | 2003-06-06 |
Family
ID=19171942
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001361247A Pending JP2003161770A (ja) | 2001-11-27 | 2001-11-27 | 磁気検出素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003161770A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009168796A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-07-30 | Honeywell Internatl Inc | 一体型3軸場センサおよびその製造方法 |
| JP2009224800A (ja) * | 2003-06-23 | 2009-10-01 | Imphy Alloys | 受動電子素子用の部品を製造する方法とそれによって得られる部品 |
| WO2019065244A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 昭和電工株式会社 | 磁気センサの製造方法及び磁気センサ集合体 |
| WO2020075425A1 (ja) * | 2018-10-10 | 2020-04-16 | 昭和電工株式会社 | 磁気センサおよび磁気センサの製造方法 |
| CN111095479A (zh) * | 2017-09-20 | 2020-05-01 | 三菱电机株式会社 | 半导体装置、半导体装置的制造方法 |
| KR20220158503A (ko) * | 2021-05-24 | 2022-12-01 | (주)인피니어 | 활선 표시 장치 |
-
2001
- 2001-11-27 JP JP2001361247A patent/JP2003161770A/ja active Pending
Cited By (16)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009224800A (ja) * | 2003-06-23 | 2009-10-01 | Imphy Alloys | 受動電子素子用の部品を製造する方法とそれによって得られる部品 |
| KR101104385B1 (ko) * | 2003-06-23 | 2012-01-16 | 엥피 알루와 | 수동 전자 소자용 부품 및 그의 제조 방법 |
| US8362361B2 (en) | 2003-06-23 | 2013-01-29 | Imphy Alloys | Method for producing parts for passive electronic components and parts produced |
| KR101501929B1 (ko) * | 2007-10-23 | 2015-03-12 | 허니웰 인터내셔널 인코포레이티드 | 일체화된 3축 장 센서 및 그 제조 방법 |
| JP2009168796A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-07-30 | Honeywell Internatl Inc | 一体型3軸場センサおよびその製造方法 |
| CN111095479A (zh) * | 2017-09-20 | 2020-05-01 | 三菱电机株式会社 | 半导体装置、半导体装置的制造方法 |
| CN111095479B (zh) * | 2017-09-20 | 2023-10-03 | 三菱电机株式会社 | 半导体装置、半导体装置的制造方法 |
| JP7203490B2 (ja) | 2017-09-29 | 2023-01-13 | 昭和電工株式会社 | 磁気センサ集合体及び磁気センサ集合体の製造方法 |
| US11346895B2 (en) | 2017-09-29 | 2022-05-31 | Showa Denko K.K. | Method of manufacturing magnetic sensor and magnetic sensor assembly |
| JP2019067869A (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-25 | 昭和電工株式会社 | 磁気センサの製造方法及び磁気センサ集合体 |
| WO2019065244A1 (ja) * | 2017-09-29 | 2019-04-04 | 昭和電工株式会社 | 磁気センサの製造方法及び磁気センサ集合体 |
| JP2020060446A (ja) * | 2018-10-10 | 2020-04-16 | 昭和電工株式会社 | 磁気センサおよび磁気センサの製造方法 |
| WO2020075425A1 (ja) * | 2018-10-10 | 2020-04-16 | 昭和電工株式会社 | 磁気センサおよび磁気センサの製造方法 |
| JP7259255B2 (ja) | 2018-10-10 | 2023-04-18 | 株式会社レゾナック | 磁気センサおよび磁気センサの製造方法 |
| KR20220158503A (ko) * | 2021-05-24 | 2022-12-01 | (주)인피니어 | 활선 표시 장치 |
| KR102586817B1 (ko) | 2021-05-24 | 2023-10-12 | (주)인피니어 | 활선 표시 장치 |
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