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JP2003035700A - 荷電粒子分析装置、その製造方法及びそれを使用する荷電粒子分析方法 - Google Patents

荷電粒子分析装置、その製造方法及びそれを使用する荷電粒子分析方法

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Publication number
JP2003035700A
JP2003035700A JP2001223544A JP2001223544A JP2003035700A JP 2003035700 A JP2003035700 A JP 2003035700A JP 2001223544 A JP2001223544 A JP 2001223544A JP 2001223544 A JP2001223544 A JP 2001223544A JP 2003035700 A JP2003035700 A JP 2003035700A
Authority
JP
Japan
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electrode plate
plate
potential
electrode
charged particle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001223544A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kinoshita
隆 木下
Yoshito Fukumoto
吉人 福本
Motoharu Yamashita
元治 山下
Kenichi Inoue
憲一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2001223544A priority Critical patent/JP2003035700A/ja
Publication of JP2003035700A publication Critical patent/JP2003035700A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ処理装置内において基板に入射する
荷電粒子のエネルギを測定する荷電粒子分析装置であっ
て、高精度で耐久性が良好であり、1kV以上の電極間
耐圧を持ち、長時間のプラズマ照射に耐えうる強度を持
つ荷電粒子分析装置と、半導体プロセスを使用せずに各
電極の位置合わせを高精度に行うことができ、この荷電
粒子分析装置を簡便に低コストで製造することができる
製造方法と、この荷電粒子分析装置を使用する荷電粒子
の分析方法とを提供する。 【解決手段】 電極板11、絶縁板12、電極板21及
び絶縁板22を重ね合わせて接着した後、孔部41を成
形し、電極板31及び絶縁板32を接着する。電極板の
厚さは1μm以上、絶縁板の厚さは10μm以上とす
る。電極板11はシリコンウェハ51と同電位とし、電
極板21は電極板11に対して負電位、電極板31は正
電位とし、電極板31により荷電粒子電流を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置及び電
子部品等を製造するためのプラズマ処理装置、即ち、プ
ラズマを利用して材料を加工するプラズマエッチング装
置又はプラズマを利用して基板上に膜を堆積するプラズ
マCVD装置若しくはプラズマPVD装置等において、
プラズマの状態を評価する荷電粒子分析装置、その製造
方法及び荷電粒子分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のプラズマ処理装置において、従
来より、プラズマによる材料加工性能を評価する方法が
開発されてきた。プラズマ特性の評価方法の代表例とし
て、ラングミュアープローブ等の探針を使用する評価方
法がある。この方法により、電子密度及び電子温度等の
プラズマ特性を評価することができる。
【0003】しかしながら、プラズマ処理装置における
材料加工性能は、プラズマからシース領域を介して被加
工材料に入射する荷電粒子の質量、密度及びエネルギに
依存するため、被加工材料から離れたプラズマ内部の特
性を評価するだけでは、プラズマの材料加工性能を評価
することは不可能である。プラズマ処理装置における材
料加工性能を評価するためには、前述の荷電粒子の特性
を評価する必要がある。
【0004】特開2000−12530号公報には、プ
ラズマ処理装置内に被加工材料基板とほぼ同じ状態を保
つ独立した測定電極を配置し、この電極の自己バイアス
電位を測定する簡便な方法が開示されている。
【0005】しかしながら、自己バイアス電位は、プラ
ズマからシース領域を介して被加工材料に入射する荷電
粒子のエネルギに間接的に寄与するパラメーターの1つ
に過ぎず、自己バイアス電位が同一であってもプラズマ
密度が異なれば入射する荷電粒子のエネルギは異なる。
そのため、自己バイアス電位を測定することによりプラ
ズマの材料加工性能を評価するためには、例えば各プラ
ズマ密度における自己バイアス電位と材料加工性能との
相関データを大量に取得する必要がある。また、被加工
材料基板とほぼ同じ状態の測定電極といえども、被加工
材料基板とはプラズマとの接触面積及び高周波回路とし
ての特性が異なる。従って、自己バイアス電圧を測定す
ることによりプラズマの材料加工特性を評価する方法
は、荷電粒子エネルギを直接測定する方法と比較して、
正確性が劣り実用性が乏しい。
【0006】また、特開平9−265937号公報に
は、被加工材料基板に入射する荷電粒子エネルギ(荷電
粒子エネルギ)を直接測定するために、被加工材料基板
にプラズマが進入しない微細な貫通孔を設け、この貫通
孔の後方に荷電粒子のエネルギ分析装置を設け、このエ
ネルギ分析装置を被加工材料基板と同一の高周波電場に
保ち測定を行う方法が記載されている。
【0007】しかしながら、この方法においては、測定
機器そのものがプラズマ処理装置と同程度の大きさを持
ち、また、その機器全体を浮遊電位状態にして被処理基
板と同電位にするためには周辺回路の構成に多大なコス
トがかかるため、実用的ではないという問題点がある。
【0008】これに対し、特開平9−266199号公
報及び特開平8−213374号公報には、少なくとも
2種類の微小な分析素子からなる小型の測定装置を、プ
ラズマ処理装置内におけるプラズマエッチング又はプラ
ズマによる膜堆積が施される被加工材料基板、この被加
工材料基板と同じ形状を有する分析用基板又は前記被加
工材料基板と同じ状態のプラズマに曝される独立基板上
に配置し、前記被加工材料基板に印加されている高周波
電場と同一の電場が印加されている状態で前記被加工材
料基板に到達する荷電粒子のエネルギを測定する方法が
開示されている。これらの測定装置は少なくとも、プラ
ズマに暴露され前記被加工材料基板表面と同じ電位を保
つ電極と、一定の負電位が印加され負電荷を持つ粒子を
除去するための電極と、正電荷を持つ粒子を捕捉するた
めの電極を具備し、場合によっては更に、可変な正電位
が印加され正電荷を持つ粒子の一部を排斥するための電
極を具備する構造を有している。また、前記捕捉用電極
以外は、荷電粒子の一部を透過しつつ荷電粒子に電位を
与えるために、一般にメッシュ状の電極で構成されてい
る。
【0009】しかしながら、これらの小型の測定装置は
複雑な構成を有しているために、各電極におけるメッシ
ュ同士の位置合わせが困難であり、個々の分析素子にお
いて荷電粒子の透過面積にばらつきが生じるという問題
点がある。また、部品点数が多く、作製にコストがかか
るという問題点もある。
【0010】更に、特開平9−237697号公報にお
いては、被加工材料基板と同様の形状の微細孔構造を有
する分析用基板を使用し、荷電粒子のエネルギを測定す
る方法が考案されている。この技術においては、基板上
に4層の導電体層からなる電極層を夫々絶縁層を介して
積層し、前記電極層のうち表面に近い3層を貫通し最下
層の電極層の表面に達する例えば直径0.6μmの微細
孔を複数形成することにより測定素子を形成している。
そして、最表層の電極層を基板と同電位とし、表面から
2層目の電極層に一定の負電位を印加し負電荷を持つ粒
子を排斥する電極とし、3層目の電極層に可変な正電位
を印加し正電荷を持つ粒子の一部を排斥する電極とし、
更に、最下層の電極層を前記微細孔を通過した正電荷を
持つ粒子を捕捉する電極としている。この技術において
は、前記測定素子はLSI等を製造する半導体プロセス
により作製されるため、電極間の位置ずれが少ない測定
素子を作製することができると記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
9−237697号公報にて開示された技術において
は、測定素子を半導体プロセスにより形成しているた
め、測定素子の各導体部分の膜厚は約0.2μmと極め
て薄く耐プラズマエッチング性が劣り、数分間のプラズ
マ処理により測定装置としての機能をなさなくなるとい
う問題点がある。また、絶縁層の厚さ即ち電極間の距離
が近いために、エッチング装置等における低圧力下にお
いて電極間に200V以上の電圧を印加すると電極間放
電が発生し、荷電粒子の測定ができなくなるという問題
点がある。一般に、酸化膜をエッチングするためには、
約1kVの加速電圧で加速された荷電粒子を使用する必
要があるが、この測定素子においては、この1kVの電
圧で加速された荷電粒子については測定が不可能であ
る。このような問題点のために、この測定素子は実用性
が劣り、実際の量産工場における工程管理を目的として
定期的に使用される段階には至っていない。
【0012】また、特開平9−237697号公報にて
開示された技術の応用例として、この測定素子と同じ構
造で各部のサイズの大きくした測定素子を作製し、測定
素子の寿命及び電極間耐圧を向上させる方法が考えられ
る。
【0013】しかしながら、測定素子のサイズを大きく
すると、この測定素子を半導体プロセスにより作製する
ことはできなくなる。一般に、半導体プロセスを使用し
ない機械加工技術では、微細孔の最小加工寸法は直径1
30μmが限界である。従って、例えば前記3層目の電
極で正電荷を持つ粒子を排斥するための正電位を印加す
る場合、微細孔内において電位の低下が起こり、所望の
エネルギを持つ荷電粒子の分析が困難になる。
【0014】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、プラズマ処理装置内において基板に入射す
る荷電粒子のエネルギを測定する荷電粒子分析装置であ
って、小型でプラズマ処理装置内の任意の場所に設置で
き、高精度で耐久性が良好であり、1kV以上の電極間
耐圧を持ち、長時間のプラズマ照射に耐えうる強度を持
つ荷電粒子分析装置と、この荷電粒子分析装置を簡便に
低コストで製造することができ、半導体プロセスを使用
せずに各電極の位置合わせを高精度に行うことができる
荷電粒子分析装置の製造方法と、この荷電粒子分析装置
を使用する荷電粒子の分析方法とを提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る荷電粒子分
析装置は、プラズマ発生装置に使用され、前記プラズマ
が照射される基板上に配置されてプラズマの状態を評価
する荷電粒子分析装置において、第1の電極板、第1の
絶縁板、第2の電極板、第2の絶縁板、第3の電極板及
び第3の絶縁板を前記プラズマ側からこの順に積層して
構成され、前記第3の電極板及び第3の絶縁板を除く前
記第1及び第2の電極板並びに前記第1及び第2の絶縁
板を同時に加工することにより形成された貫通孔を有す
る積層体と、前記第1の電極板と前記基板とを同一電位
に保持する手段と、前記第2の電極板の電位を前記第1
の電極板に対して一定の負電位に保持する第1の回路
と、前記第3の電極板の電位を前記第1の電極板よりも
高い電位範囲において変化させ前記第3の電極板の各電
位において前記第3の電極板に流入する電流を測定する
第2の回路と、を有することを特徴とする。
【0016】本発明においては、前記第1の電極板が前
記基板と同一電位に保持された状態で前記プラズマに対
して露出されることにより、前記第1の電極板が前記基
板と同一条件でプラズマによる荷電粒子の照射を受ける
ことができる。これにより、前記基板に照射される荷電
粒子のエネルギを精度良く分析することができる。ま
た、前記第1の回路により前記第2の電極板の電位を前
記第1の電極板に対して一定の負電位に保持することに
より、前記貫通孔から負電荷を持つ荷電粒子を排斥する
ことができる。これにより、プラズマにより照射される
正電荷を持つ荷電粒子を精度良く分析することができ
る。更に、前記第2の回路により前記第3の電極板に前
記第1の電極板よりも高い電位を付与することにより、
前記貫通孔から正電荷を持つ荷電粒子の一部を排斥する
ことができ、このとき排斥されない正電荷を持つ荷電粒
子を前記第3の電極板により捕捉し、この捕捉した荷電
粒子により発生する電流の大きさを前記第2の回路によ
り測定することにより、一定値以上のエネルギを有する
荷電粒子の入射量を測定することができる。更にまた、
前記第2の回路により前記第3の電極板の電位を変化さ
せることにより、入射する荷電粒子のエネルギ分布を測
定することができる。更にまた、貫通孔を有しない前記
第3の電極板に正電荷を持つ荷電粒子の一部を排斥する
ための電位を付与することにより、貫通孔内における電
位低下を防止し、荷電粒子の分析を高精度に行うことが
できる。更にまた、本発明の荷電粒子分析装置は構成が
単純であるため小型化することができ、このためプラズ
マ処理装置内の任意の場所に設置することができる。
【0017】また、前記第1乃至第3の絶縁板の厚さが
10μm以上であり、前記第1乃至第3の電極板は厚さ
1μm以上の金属板からなることが好ましい。
【0018】これにより、長時間のプラズマエッチング
に耐える耐久性を実現できると共に、1kV以上の電極
間耐圧を実現することができる。
【0019】本発明に係る荷電粒子分析装置の製造方法
は、プラズマ発生装置に使用され、前記プラズマが照射
される基板上に配置されてプラズマの状態を評価する荷
電粒子分析装置の製造方法において、第1の電極板、第
1の絶縁板、第2の電極板及び第2の絶縁板をこの順に
重ね合わせて第1の積層体を形成する第1の積層工程
と、前記第1の積層体にこの第1の積層体を貫通する複
数の孔を形成する工程と、前記第1の積層体における第
2の絶縁板側の面に第3の電極板及び第3の絶縁板を順
に重ね合わせて第2の積層体を形成する第2の積層工程
と、前記第2の積層体を基板上に搭載する工程と、前記
第2の電極板の電位を前記第1の電極板に対して一定の
負電位に保持する第1の回路を前記第2の電極板に接続
する工程と、前記第3の電極板の電位を前記第1の電極
板よりも高い電位範囲において変化させ前記第3の電極
板の各電位において前記第3の電極板に流入する電流を
測定する第2の回路を前記第3の電極板に接続する工程
と、を有することを特徴とする。
【0020】本発明においては、前記第1の積層工程の
後に前記第1の積層体を貫通する複数の孔を形成する工
程を設けることにより、前記第1の電極板、前記第1の
絶縁板、前記第2の電極板及び前記第2の絶縁板に、同
時に且つ自己整合的に孔を形成することができる。この
ため、前記第1及び第2の電極板並びに前記第1及び第
2の絶縁板間において孔の位置がずれることなく、前記
荷電粒子分析装置を簡便且つ高精度に製造することがで
きる。
【0021】また、前記複数の貫通孔を形成する工程に
おいて、前記貫通孔はドリル又はレーザ照射により形成
されることができる。これにより、前記貫通孔の形成を
効率良く高精度に行うことができる。
【0022】本発明に係る荷電粒子分析方法は、プラズ
マ発生装置に使用され、前記プラズマが照射される基板
上に配置されてプラズマの状態を評価する荷電粒子分析
方法において、第1の電極板、第1の絶縁板、第2の電
極板、第2の絶縁板、第3の電極板及び第3の絶縁板を
前記プラズマ側からこの順に積層して構成され、前記第
3の電極板及び第3の絶縁板を除く前記第1及び第2の
電極板並びに前記第1及び第2の絶縁板を同時に加工す
ることにより形成された貫通孔を有する積層体と、前記
第1の電極板と前記基板とを同一電位に保持する手段
と、前記第2の電極板の電位を前記第1の電極板に対し
て一定の負電位に保持する第1の回路と、前記第3の電
極板の電位を前記第1の電極板よりも高い電位範囲にお
いて変化させ前記第3の電極板の各電位において前記第
3の電極板に流入する電流を測定する第2の回路と、を
有する荷電粒子分析装置を使用し、前記第1の電極板の
電位を基板の電位と同一にする工程と、前記第1の回路
を駆動させて前記第2の電極板の電位を前記第1の電極
板の電位に対して負電位とし前記貫通孔内から負電荷を
持つ荷電粒子を排斥する工程と、前記第2の回路を駆動
させて前記第3の電極板の電位を前記第1の電極板の電
位よりも高い電位範囲において変化させ前記貫通孔内か
ら正電荷を持つ荷電粒子の一部を排斥し残りを捕捉する
工程と、前記第2の回路により前記第3の電極に流入す
る電流の電流値を測定する工程と、前記第3の電極へ印
加する電圧の変化に対する前記電流値の1次微分値を計
測する工程と、を有することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付の図
面を参照して具体的に説明する。本実施例はあくまで本
発明の実現手段の1形態であり、本発明の内容が、本実
施例に示される材料、形状及び加工方法等に制限される
ものではない。
【0024】先ず、本実施例における荷電粒子分析装置
の製造方法について説明する。図1(a)乃至(c)及
び図2(a)乃至(c)は、本実施例における荷電粒子
分析装置の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0025】先ず、図1(a)に示すように、第1の銅
板11cを第1のポリイミド板12cに厚さ10μmの
熱可塑性樹脂からなる薄膜(図示せず、以下、熱可塑性
樹脂薄膜という)を介して重ね合わせ、第1の銅板11
c及び第1のポリイミド板12cからなる基本積層構造
体14を作製する。同様に、第2の銅板21cを第2の
ポリイミド板22cに熱可塑性樹脂薄膜(図示せず)を
介して重ね合わせ、第2の銅板21c及び第2のポリイ
ミド板22cからなる基本積層構造体24を作製する。
このとき、銅板11c及び21cの厚さは夫々約50μ
mであり、ポリイミド板12c及び22cの厚さは夫々
約125μmである。また、銅板11c及びポリイミド
板12cの形状は、縦が約50mm、横が約45mmの
長方形に加工され、銅板21c及びポリイミド板22c
の形状は、縦が約50mm、横が約50mmの正方形に
加工されている。
【0026】次に、基本積層構造体14の3辺を基本積
層構造体24の3辺に一致させるように、基本積層構造
体14を熱可塑性樹脂薄膜(図示せず)を介して基本積
層構造体24に重ね合わせる。このとき、最表層に配置
される銅板11cの表面は全て露出していてもよいが、
本実施例においては、電極面積を規定し不必要な金属露
出部を低減するために、銅板11c上に開口部10aを
有するポリイミド層10を形成し、銅板11cの一部の
みが露出されるようにする。
【0027】また、銅板11c及び21cが外部に対し
て独立に電気的な接触(コンタクト)が図れるように、
基本積層構造体14を基本積層構造体24に重ね合わせ
た際に生じた銅板21cの露出部21aにコンタクト2
3を形成する。更に、ポリイミド層10の一部を除去す
ることにより開口部10a以外に銅板11cの一部を露
出させ、この銅板11cの露出部にコンタクト13を形
成する。これらのコンタクトは、ポリイミド層10に銅
板11cに至る開口部を形成し、また、ポリイミド層1
0、銅板11c及びポリイミド板12cに銅板21cに
至る開口部を形成することによっても形成可能である。
更に、銅板11c及び銅板21cにおける端部がプラズ
マに触れることを防止するために、銅板11c及び21
cの外周部をポリイミド層15により覆い、銅板11c
及び21cをシールする。この後、この積層構造を加熱
しながら圧着することで各銅板及び各ポリイミド板の接
着を行い、基本積層構造体14、基本積層構造体24並
びにポリイミド層10及び15から構成される積層体4
0を形成する。
【0028】次に、図1(b)に示すように、積層体4
0に対し、加工径150μmのドリルにより400個の
微細な孔41を形成する。この加工は積層体40の各層
について同時に行われるセルフアライン加工であるた
め、各層での孔41の加工径及び加工位置のばらつきは
生じない。ドリルの替わりにレーザ照射により孔41を
形成してもよい。なお、セルフアライン加工とは、この
場合、ある層の孔の位置を決めると、他の層の孔の位置
が自己整合的に決まる加工をいう。本実施例において
は、各層を積層した後に孔の加工を行うため、この孔の
加工はセルフアライン加工となる。
【0029】このとき、孔41が形成された銅板11c
を第1の電極板11とする。同様に、孔41が形成され
た銅板21c、ポリイミド板12c及び22cを夫々、
第2の電極板21、第1の絶縁板12及び第2の絶縁板
22とする。
【0030】次に、図1(c)に示すように、第3の銅
板31を第3のポリイミド板32に熱可塑性樹脂薄膜
(図示せず)を介して重ね合わせ、第3の銅板31及び
第3のポリイミド板32からなる基本積層構造体34を
作製する。このとき、第3の銅板31の厚さは約50μ
mであり、第3のポリイミド板32の厚さは125μm
である。また、第3の銅板31及び第3のポリイミド板
31の形状は、縦が約50mm、横が約55mmの長方
形に加工されている。
【0031】次に、この基本積層構造体34の3辺を基
本積層構造体14及び24の3辺に一致させるように、
基本積層構造体34を熱可塑性樹脂薄膜(図示せず)を
介して微細孔41が形成された積層体40に重ね合わ
せ、熱圧着により接着する。次いで、この重ね合わせに
際して生じた第3の銅板31の露出部31aにコンタク
ト33を設ける。また、第3の銅板31及び第3のポリ
イミド板32の外周部をポリイミド層15により覆う。
これにより、孔41が形成された基本積層構造体14、
24及び基本積層構造体34並びにポリイミド層10及
び15並びにコンタクト13、23及び33から構成さ
れる3層の金属電極を有する積層体42を形成する。な
お、このとき、第3の銅板31を第3の電極板31と
し、第3のポリイミド板32を第3の絶縁板32とす
る。
【0032】次に、図2(a)に示すように、プラズマ
処理装置(図示せず)のチャンバ内に配置され、プラズ
マにより加工される被加工材料基板であるシリコンウェ
ハ51上に積層体42を搭載し熱圧着する。
【0033】次に、図2(b)に示すように、積層体4
2のコンタクト13、23及び33に夫々引出配線1
6、26及び36を接続し、これらの配線をプラズマ処
理装置(図示せず)のチャンバ外部において測定回路と
して配線する。具体的には、配線16は電極板11の電
位がシリコンウェハ51と同電位になるように配線し、
配線26は電極板21の電位を電極板11の電位に対し
て負電位とするための第1の回路(図5(a)参照)に
接続し、配線36は電極板31の電位を電極板11の電
位よりも高い電位範囲において変化させると共に電極板
31に流入する荷電粒子電流を測定するための第2の回
路(図5(a)参照)に接続する。
【0034】次に、図2(c)に示すように、コンタク
ト13、23及び33並びにコンタクト13と引出配線
16との接続部分、コンタクト23と引出配線26との
接続部分及びコンタクト33と引出配線36との接続部
分を覆うように、レジスト又はポリイミドを塗布し、成
膜されたレジスト膜又はポリイミド膜をパターニングす
ることにより、保護絶縁膜61を形成する。これによ
り、プラズマ処理装置のチャンバ内に配置された基板、
即ちシリコンウェハ51上に、小型の荷電粒子分析装置
43が形成される。
【0035】次に、前述の製造方法により製造された本
実施例における荷電粒子分析装置の構成について説明す
る。図3は本実施例における荷電粒子分析装置の構成を
示す断面図であり、図4はこの荷電粒子分析装置の構成
を示す平面図であり、図5(a)はこの荷電粒子分析装
置の構成を示すブロック図である。
【0036】図3に示すように、プラズマ処理装置のチ
ャンバ(図示せず)内に配置され、プラズマにより加工
される被加工材料基板であるシリコンウェハ51上に、
荷電粒子分析装置43が搭載されている。
【0037】荷電粒子分析装置43においては、絶縁板
32が設けられ、厚さ10μmの熱可塑性樹脂からなる
薄膜(図示せず、以下、熱可塑性樹脂薄膜という)によ
りシリコンウェハ51に接着されている。絶縁板32上
には電極板31が設けられ熱可塑性樹脂薄膜(図示せ
ず)により絶縁板32に接着されている。絶縁板32は
電極板31をシリコンウェハ51から絶縁するためのも
のであり、電極板31はシリコンウェハ51に対して正
電位に保持され、正電荷を有する荷電粒子の一部を排斥
するとともに、残りの正電荷を有する荷電粒子を捕捉す
るためのものである。
【0038】電極板31上には孔22bを有する絶縁板
22が設けられ熱可塑性樹脂薄膜(図示せず)により電
極板31に接着され、絶縁板22上には絶縁板22の孔
22bに整合する位置に孔21bを有する電極板21が
設けられ熱可塑性樹脂薄膜(図示せず)により絶縁板2
2に接着されている。絶縁板22は電極板21を絶縁板
31から絶縁するためのものであり、電極板21はシリ
コンウェハ51に対して負電位に保持され負電荷を有す
る荷電粒子を排斥するためのものである。
【0039】電極板21上には、電極板21の孔21b
に整合する位置に孔12bを有する絶縁板12が設けら
れ熱可塑性樹脂薄膜(図示せず)により電極板21に接
着されている。また、絶縁板12上には孔12bに整合
する位置に孔11bを有する電極板11が設けられ熱可
塑性樹脂薄膜(図示せず)により絶縁板12に接着され
ている。絶縁板12は電極板11を絶縁板31から絶縁
するためのものである。また、電極板11は、シリコン
ウェハ51と同電位に保持されている。なお、本実施例
においては、電極板11,21及び31の厚さは夫々約
50μmであり、絶縁板12、22及び32の厚さは夫
々約125μmである。
【0040】更に、電極板11上にはポリイミド層10
が設けられ、ポリイミド層10には、電極板11におけ
る孔41を含む一定の領域がプラズマに対して露出する
ように、開口部10aが設けられている。また、荷電粒
子分析装置43の側面部には、電極板11、21及び3
1を覆うようにポリイミド層15が設けられている。
【0041】孔22b、21b、12b及び11bは、
いずれも直径150μmであり夫々400個設けられて
いる。各孔の位置は平面視で互いに重なり、各孔22
b、21b、12b及び11bが一体となり1つの孔4
1を構成している。
【0042】図3に示すように、孔41は荷電粒子分析
装置43内において垂直に設けられており、その上部は
荷電粒子を取り込むために外部に対して開口している。
また、孔41の底部は荷電粒子を捕捉するための電極板
31により構成されている。
【0043】また、図4に示すように、孔41は荷電粒
子分析装置43に400個形成され、平面視で格子状に
配列されている。なお、図3及び図4においては、図を
見やすくするため、孔41の数は実際より少なく描かれ
ている。
【0044】更に、図3及び図4に示すように、電極板
11、21及び31の端部には、夫々コンタクト13、
23及び33が設けられ、コンタクト13、23及び3
3は、夫々配線16、26及び36に接続されている。
【0045】更にまた、図5(a)に示すように、配線
16は、電極板11の電位がシリコンウェハ51と同電
位になるように配線され、配線26は、電極板21の電
位を電極板11の電位に対して負電位とするためにチャ
ンバ外に設けられた第1の回路62に接続されている。
第1の回路62は定電圧電源により構成されている。ま
た、配線36は、電極板31の電位を電極板11の電位
よりも高い電位範囲において変化させると共に電極板3
1に流入する荷電粒子電流を測定するためにチャンバ外
に設けられた第2の回路63に接続されている。第2の
回路63は可変電圧電源と電流計とが直列に接続されて
構成されている。
【0046】また、コンタクト13、23及び33並び
にコンタクト13と引出配線16との接続部分、コンタ
クト23と引出配線26との接続部分及びコンタクト3
3と引出配線36との接続部分を覆うように、保護絶縁
膜61が設けられている。
【0047】次に、本実施例に係る荷電粒子分析装置4
3を使用する荷電粒子の分析方法について説明する。先
ず、図3及び図5(a)に示すように、荷電粒子分析装
置43を実際のプラズマエッチング装置(図示せず)に
設置し、配線16をシリコンウェハ51に接続し、配線
26を第1の回路62を介してシリコンウェハ51に接
続し、配線36を第2の回路63を介してシリコンウェ
ハ51に接続する。この後、荷電粒子分析装置43の電
極板11にシリコンウェハ51と同じ電位を印加し、電
極板11における荷電粒子の照射条件をシリコンウェハ
51における荷電粒子の照射条件と同一にし、また、プ
ラズマが孔41内へ進入することを防止する。更に、第
1の回路62により電極板21に電極板11に対して負
電位となる電位を付与し、電子等の負電荷を有する荷電
粒子を孔41から排斥する。更にまた、第2の回路63
により電極板31に電極板11に対して正電位となる電
位を付与することにより、孔41に入射する正電荷を有
する荷電粒子のうち、電極板31の電位によって決定さ
れるしきい値未満のエネルギを有する荷電粒子を孔41
から排斥すると共に、前記しきい値以上のエネルギを有
する荷電粒子を電極板31により捕捉し、この捕捉され
た荷電粒子に起因する電流の大きさを前記第2の回路に
より測定できるようにする。
【0048】このような状態において、プラズマ処理装
置内に高周波電場を発生させプラズマを発生させること
により、このプラズマから孔41内に入射し電極板31
に捕捉される荷電粒子のエネルギ分布を分析することが
できる。また、このとき、この荷電粒子による電流値の
電極板31に付与する電位に対する1次微分値を求める
ことにより、入射粒子のエネルギ分布を測定することが
できる。更に、このようにして得られたエネルギ分布の
測定結果を、電極板31に印加する正イオンを排斥する
ための電圧を0としたときの電流値により正規化するこ
とにより、各エネルギを持つイオン密度の絶対値を測定
することができる。なお、電極板31に印加する電圧が
0であるときも、電極板21には負イオン(電子)を排
斥するための電圧が印加されているため、電子電流は電
流の測定値に寄与しない。更にまた、予めイオンの種類
を特定することができれば、イオンの質量を決定するこ
とができる。これにより、複数の種類のイオンが共存す
る場合においても、シミュレーションによるフィッティ
ングを行うことにより、エネルギピークを解析すること
ができる。イオンの種類は例えば発光分析法により特定
することができる。
【0049】本実施例の荷電粒子分析装置43において
は、電極板31に正電位を印加することにより、孔41
内から正電荷を持つ荷電粒子の一部を排斥している。電
極板31は孔41の底部を構成しているため、孔41内
における電位の低下が発生しない。このため、荷電粒子
のエネルギ分布を高精度に分析することができる。ま
た、荷電粒子分析装置43は、小型であるためプラズマ
処理装置内の任意の場所に設置できプラズマによる材料
加工性能を評価することができる。また、電極板及び絶
縁板として、夫々市販品の厚さが10μmを超える銅板
及びポリイミド板を使用しているため、LSI等の半導
体プロセスにより作製される厚さ1μm以下の薄膜を使
用する場合と比較して、プラズマ照射に対する十分な寿
命を実現することができ、また、1kV以上の電極間耐
圧を実現することができる。
【0050】本実施例の荷電粒子分析装置43の製造方
法によれば、電極板11及び21並びに絶縁板12及び
22を接着する工程の後に孔41を機械加工手段により
形成しているため、予め孔を形成したメッシュ膜を積層
する方法と比較して自己整合的に位置合わせが行うこと
ができ、孔41間において直径及び加工位置がずれた場
合においても、各孔41において各層間で直径及び加工
位置がずれることはなく、簡便に精度が高い加工を施す
ことが可能である。また、荷電粒子を捕捉するための電
極板31は孔を有しないため、接着において位置合わせ
を行う必要がなく、接着するだけで容易に荷電粒子分析
装置43を製造することができる。
【0051】更に、電極板及び絶縁板として市販品を使
用し、孔41の形成にドリル又はレーザ照射等の機械加
工が使用できるため、荷電粒子分析装置を半導体プロセ
スにより製造する場合と比較して、極めて簡便且つ低コ
ストで荷電粒子分析装置を製造することができる。
【0052】本実施例の荷電粒子分析装置43を使用す
る荷電粒子分析方法によれば、正電荷を有する荷電粒子
の一部を排斥するための電極板と残りの荷電粒子を捕捉
するための電極板とを同一の電極板31とし、電極板3
1により孔41の底部を構成しているため、孔41内に
おいて電位低下が発生することなく、高い分析精度を実
現することができる。
【0053】なお、本実施例においては、電極板11を
銅板11cにより構成する例を示したが、電極板11は
ポリイミド板12c上に金属薄膜を真空蒸着法又はめっ
き法により被覆することにより形成してもよい。
【0054】また、本実施例においては、荷電粒子分析
装置43を被加工材料基板であるシリコンウェハ51上
に搭載する例を示したが、本発明においては、荷電粒子
分析装置43は、被加工材料基板と同じ形状を有する分
析用基板上又は被加工材料基板と同一の状態でプラズマ
に曝される独立の電極上に搭載してもよい。
【0055】
【実施例】以下、本発明の実施例の効果について、その
特許請求の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説
明する。本発明の実施例装置には、前述の本実施例に係
る荷電粒子分析装置43(図5(a)参照)を使用し
た。この本発明の実施例装置においては、電極板11を
シリコンウェハ51と同電位とし、電極板21を−40
Vの負電位とし、電極板31を可変正電位及び荷電粒子
の捕捉電極とした。また、孔41の直径は150μmと
した。
【0056】また、比較例装置には、特開平9−237
697号公報に示されるような4電極を具備する従来の
荷電粒子分析装置を使用した。図6(a)は、この比較
例装置の構成を示すブロック図である。基板79上に第
4の絶縁板78が設けられ、第4の絶縁板78上に第4
の電極板77が設けられ、第4の電極板77上に第3の
絶縁板76が設けられ、第3の絶縁板76上に第3の電
極板75が設けられ、第3の電極板75上に第2の絶縁
板74が設けられ、第2の絶縁板74上に第2の電極板
73が設けられ、第2の電極板73上に第1の絶縁板7
2が設けられ、第1の絶縁板72上に第1の電極板71
が設けられている。また、第1の電極板71、第1の絶
縁板72、第2の電極板73、第2の絶縁板74、第3
の電極板75及び第3の絶縁板76には、これらを貫通
する複数の孔80が設けられている。更に、第1の電極
板71は基板79に配線81により接続され、第2の電
極板73は定電圧電源82を介して基板79に接続さ
れ、第3の電極板75は可変電圧電源83を介して基板
79に接続され、第4の電極板77は電流計84を介し
て基板79に接続されている。
【0057】図6(a)に示すような荷電粒子測定装置
において、配線81により第1の電極板71の電位を基
板79と同電位とし、孔80内の電子を排斥するために
定電圧電源82により第2の電極板73の電位を第1の
電極板71に対して−40Vの負電位とし、孔80内の
正荷電粒子の一部を排斥するために可変電圧電源83に
より第3の電極板75の電位を電極板71に対して正電
位とした。また、孔80の直径は150μmとした。こ
のような状態において、可変電圧電源83により第3の
電極板75の電位を変化させ、第3の電極板75の各電
位において、孔80を通過した荷電粒子を第4の電極板
77により捕捉し、この荷電粒子による電流値を電流計
84により測定した。
【0058】前述の実施例装置及び比較例装置を使用し
て、荷電粒子エネルギ分布測定のシミュレーションを行
った。図7は横軸にイオンエネルギをとり、縦軸にイオ
ンの分布確率をとって、本シミュレーションにおける入
射粒子のエネルギ分布を示すグラフ図である。本シミュ
レーションにおいては、入射する荷電粒子のエネルギ分
布を図7に示すエネルギ分布とし、正イオンを排斥する
電極板(31、75)の電位を変化させながら、孔(4
1、80)を透過し電極板(31、77)に流入する荷
電粒子による電流を計算し、その計算結果を前述の入射
荷電粒子のエネルギ分布と比較することにより、測定素
子の精度を評価した。
【0059】シミュレーションは以下に示す方法により
行った。図7に示すようなエネルギ分布を持つイオン群
からランダムにイオンを抽出し、このイオンを荷電粒子
分析装置43の孔41の上方20μmの位置から射出し
た。イオンのサンプル数は10万個とした。また、孔4
1内の電位はイオンの入射によって変化しないものとし
た。このようにして射出されたイオンの1つ1つについ
て、孔41内の電位分布がイオンの運動に与える影響を
逐次計算し、このイオンが孔41内のいずれかの表面に
衝突するまでこのイオンの軌道を計算した。そして、最
終的に最下層の電極(電極31)に衝突したイオンの数
を数え、電流値に変換した。
【0060】次に、シミュレーション結果について説明
する。図5(b)は、図5(a)に示す本発明の実施例
装置(荷電粒子分析装置43)による荷電粒子エネルギ
分布の測定結果をシミュレーションで予測した結果を示
すグラフ図である。なお、図5(b)においては、縦軸
の単位をエネルギの1次微分値とする。これに対して、
図7においては、縦軸の単位をイオンのエネルギの1次
微分値をイオンの分布確率に変換したものとしている。
【0061】図5(b)に示すように、本発明の実施例
装置においては、前記シミュレーションにより、入射荷
電粒子のエネルギ分布(図7参照)と同様なダブルピー
ク構造を有するエネルギ分布を得ることができた。従っ
て、本実施例に係る荷電粒子分析装置43は、高精度な
分析が可能であることが示された。
【0062】一方、図6(b)は、横軸にイオンエネル
ギをとり、縦軸にイオンの分布確率を示す値としてイオ
ンエネルギの1次微分値をとって、図6(a)に示す比
較例装置による荷電粒子エネルギ分布の測定結果をシミ
ュレーションで予測した結果を示すグラフ図である。比
較例装置が理想的に動作していれば、前記第4の電極板
77に流入する荷電粒子の電流値の第3の電極板75の
電位に対する1次微分値をとることにより、図7に示す
入射荷電粒子のエネルギ分布と同じものが得られるはず
である。しかしながら、図6(b)に示すシミュレーシ
ョン結果には、図7に示す入射荷電粒子のエネルギ分布
には存在しないピークが多数観察された。従って、図6
(a)に示した分析装置では入射荷電粒子のエネルギ分
布を正確に測定できないことが示された。これは、孔8
0の直径が150μmと大きいため、第3の電極板75
の電位に対して孔80内の電位が数百V程度低下するた
め、孔80内において荷電粒子の一部を排斥するための
電位が設定電位から大幅にずれてしまい、荷電粒子の排
斥効果が十分に作用していないことに起因している。図
6(a)に示すような装置構造でこれを是正するために
は、孔80の直径を1μm以下に縮小することが必要で
あるが、このような加工は半導体プロセスによって行う
しかなく、装置寿命の短期化及び製造コストの大幅な増
加を招く。
【0063】また、本発明の実施例装置(荷電粒子分析
装置43)の各電極間の絶縁特性を把握するため、大気
圧で各コンタクト間の耐圧を測定したところ、2kV以
上の耐圧が認められた。この荷電粒子分析装置43を図
5(a)に示すような配線によりプラズマエッチング装
置内に設置し、約5mTorrの真空中で1kVの電圧
を各電極間に印加した場合も、放電等が起きないことが
確認できた。更に、約1kVの加速電圧で加速された荷
電粒子の衝撃を延べ1時間以上受けても、測定データの
劣化は観測されなかった。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
孔内から正電荷を有する荷電粒子の一部を排斥するため
の電極板と残りの荷電粒子を捕捉するための電極板とを
同一の電極板とし、この電極板により前記孔の底部を構
成することにより、孔内において電位低下が発生するこ
となく、高い分析精度を実現することができ、また、小
型であるためプラズマ処理装置内に簡便に設置でき、電
極板及び絶縁板が十分な厚さを有するため十分な寿命及
び電極間耐圧を有する荷電粒子分析装置を提供すること
ができる。また、電極板及び絶縁板を接着した後で機械
加工手段により孔を形成することにより、この荷電粒子
分析装置を、低コスト且つ高精度に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(c)は、本発明の実施例における
荷電粒子分析装置の製造方法を工程順に示す断面図であ
る。
【図2】(a)乃至(c)は、この実施例の荷電粒子分
析装置の製造方法における図1の次の工程を工程順に示
す断面図である。
【図3】この実施例における荷電粒子分析装置の構成を
示す断面図である。
【図4】この実施例における荷電粒子分析装置の構成を
示す平面図である。
【図5】本発明の実施例における荷電粒子分析装置の構
成及び動作を示す図であり、(a)は本実施例に係る荷
電粒子分析装置の構成を示すブロック図であり、(b)
は横軸にイオンエネルギをとり、縦軸にイオンの分布確
率をとって、この荷電粒子分析装置の動作のシミュレー
ション結果を示すグラフ図である。
【図6】従来の荷電粒子分析装置の構成及び動作を示す
図であり、(a)はこの荷電粒子分析装置の構成を示す
ブロック図であり、(b)は横軸にイオンエネルギをと
り、縦軸にイオンの分布確率をとって、この荷電粒子分
析装置の動作のシミュレーション結果を示すグラフ図で
ある。
【図7】横軸にイオンエネルギをとり、縦軸にイオンの
分布確率をとって、シミュレーションにおける入射粒子
のエネルギ分布を示すグラフ図である。
【符号の説明】
10;ポリイミド層 10a;ポリイミド層10の開口部 11、21、31;電極板 11a、21a、31a;電極板の露出部 11b、21b;孔 11c、21c、31c;銅板 12、22、32;絶縁板 12b、22b;孔 12c、22c、32c;ポリイミド板 13、23、33;コンタクト 14、24、34;基本積層構造体 15;ポリイミド層 16、26、36;引出配線 40;積層体 41;孔 42;積層体 43;荷電粒子分析装置 51;シリコンウェハ 61;保護絶縁膜 62;第1の回路 63;第2の回路 71、73、75、77;電極板 72、74、76、78;絶縁板 79;基板 80;孔 81;配線 82;定電圧電源 83;可変電圧電源 84;電流計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C23C 16/50 H01L 21/302 B (72)発明者 山下 元治 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 井上 憲一 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 Fターム(参考) 4K030 FA01 KA39 5C038 KK15 5F004 BC08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ発生装置に使用され、前記プラ
    ズマが照射される基板上に配置されてプラズマの状態を
    評価する荷電粒子分析装置において、第1の電極板、第
    1の絶縁板、第2の電極板、第2の絶縁板、第3の電極
    板及び第3の絶縁板を前記プラズマ側からこの順に積層
    して構成され、前記第3の電極板及び第3の絶縁板を除
    く前記第1及び第2の電極板並びに前記第1及び第2の
    絶縁板を同時に加工することにより形成された貫通孔を
    有する積層体と、前記第1の電極板と前記基板とを同一
    電位に保持する手段と、前記第2の電極板の電位を前記
    第1の電極板に対して一定の負電位に保持する第1の回
    路と、前記第3の電極板の電位を前記第1の電極板より
    も高い電位範囲において変化させ前記第3の電極板の各
    電位において前記第3の電極板に流入する電流を測定す
    る第2の回路と、を有することを特徴とする荷電粒子分
    析装置。
  2. 【請求項2】 前記第1乃至第3の絶縁板の厚さが10
    μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の荷電
    粒子分析装置。
  3. 【請求項3】 前記第1乃至第3の電極板は厚さ1μm
    以上の金属板からなることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の荷電粒子分析装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電極板が前記第1の絶縁板
    に、前記第1の絶縁板が前記第2の電極板に、前記第2
    の電極板が前記第2の絶縁板に、前記第2の絶縁板が前
    記第3の電極板に、夫々熱可塑性樹脂を介して接着され
    ていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
    に記載の荷電粒子分析装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の電極板を前記基板に接続する
    ための第1の接点と、前記第2の電極板を前記第1の回
    路に接続するための第2の接点と、前記第3の電極板を
    前記第2の回路に接続するための第3の接点と、を有す
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記
    載の荷電粒子分析装置。
  6. 【請求項6】 プラズマ発生装置に使用され、前記プラ
    ズマが照射される基板上に配置されてプラズマの状態を
    評価する荷電粒子分析装置の製造方法において、第1の
    電極板、第1の絶縁板、第2の電極板及び第2の絶縁板
    をこの順に重ね合わせて第1の積層体を形成する第1の
    積層工程と、前記第1の積層体にこの第1の積層体を貫
    通する複数の孔を形成する工程と、前記第1の積層体に
    おける第2の絶縁板側の面に第3の電極板及び第3の絶
    縁板を順に重ね合わせて第2の積層体を形成する第2の
    積層工程と、前記第2の積層体を基板上に搭載する工程
    と、前記第2の電極板の電位を前記第1の電極板に対し
    て一定の負電位に保持する第1の回路を前記第2の電極
    板に接続する工程と、前記第3の電極板の電位を前記第
    1の電極板よりも高い電位範囲において変化させ前記第
    3の電極板の各電位において前記第3の電極板に流入す
    る電流を測定する第2の回路を前記第3の電極板に接続
    する工程と、を有することを特徴とする荷電粒子分析装
    置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1乃至第3の絶縁板として、厚さ
    が10μm以上の絶縁板を使用することを特徴とする請
    求項6に記載の荷電粒子分析装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1乃至第3の電極板として、厚さ
    が1μm以上の金属板を使用することを特徴とする請求
    項6又は7に記載の荷電粒子分析装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の電極板は前記第1の絶縁板の
    上に真空蒸着法又はめっき法により金属薄膜を被覆する
    ことにより積層することを特徴とする請求項6又は7に
    記載の荷電粒子分析装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記金属薄膜の厚さが1μm以上であ
    り、前記第2及び第3の電極板として、厚さが1μm以
    上の金属板を使用することを特徴とする請求項9に記載
    の荷電粒子分析装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2の積層工程におい
    て、各板間の接着は熱化塑性樹脂を介して熱圧着により
    行われることを特徴とする請求項6乃至10のいずれか
    1項に記載の荷電粒子分析装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記複数の孔を形成する工程におい
    て、前記孔はドリルにより形成されることを特徴とする
    請求項6乃至11のいずれか1項に記載の荷電粒子分析
    装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記複数の孔を形成する工程におい
    て、前記孔はレーザ照射により形成されることを特徴と
    する請求項6乃至11のいずれか1項に記載の荷電粒子
    分析装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 プラズマ発生装置に使用され、前記プ
    ラズマが照射される基板上に配置されてプラズマの状態
    を評価する荷電粒子分析方法において、第1の電極板、
    第1の絶縁板、第2の電極板、第2の絶縁板、第3の電
    極板及び第3の絶縁板を前記プラズマ側からこの順に積
    層して構成され、前記第3の電極板及び第3の絶縁板を
    除く前記第1及び第2の電極板並びに前記第1及び第2
    の絶縁板を同時に加工することにより形成された貫通孔
    を有する積層体と、前記第1の電極板と前記基板とを同
    一電位に保持する手段と、前記第2の電極板の電位を前
    記第1の電極板に対して一定の負電位に保持する第1の
    回路と、前記第3の電極板の電位を前記第1の電極板よ
    りも高い電位範囲において変化させ前記第3の電極板の
    各電位において前記第3の電極板に流入する電流を測定
    する第2の回路と、を有する荷電粒子分析装置を使用
    し、前記第1の電極板の電位を基板の電位と同一にする
    工程と、前記第1の回路を駆動させて前記第2の電極板
    の電位を前記第1の電極板の電位に対して負電位とし前
    記貫通孔内から負電荷を持つ荷電粒子を排斥する工程
    と、前記第2の回路を駆動させて前記第3の電極板の電
    位を前記第1の電極板の電位よりも高い電位範囲におい
    て変化させ前記貫通孔内から正電荷を持つ荷電粒子の一
    部を排斥し残りを捕捉する工程と、前記第2の回路によ
    り前記第3の電極に流入する電流の電流値を測定する工
    程と、前記第3の電極へ印加する電圧の変化に対する前
    記電流値の1次微分値を計測する工程と、を有すること
    を特徴とする荷電粒子分析方法。
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