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JP2003083165A - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

シリンダヘッドガスケット

Info

Publication number
JP2003083165A
JP2003083165A JP2001277472A JP2001277472A JP2003083165A JP 2003083165 A JP2003083165 A JP 2003083165A JP 2001277472 A JP2001277472 A JP 2001277472A JP 2001277472 A JP2001277472 A JP 2001277472A JP 2003083165 A JP2003083165 A JP 2003083165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder head
seal
substrate
bore
head gasket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001277472A
Other languages
English (en)
Inventor
Kojiro Ishizuka
浩次郎 石塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP2001277472A priority Critical patent/JP2003083165A/ja
Publication of JP2003083165A publication Critical patent/JP2003083165A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール性に優れ、かつ低コストで生産するこ
との可能なシリンダヘッドガスケット1を提供する。 【解決手段】 燃焼室と対応する複数のボア11aが開
設されたアルミ材製の基板11と、この基板11におけ
るボア11aの周囲に設けられたゴム状弾性材料製のボ
アシール12とからなる。ボアシール12は、基板11
の両面にボア11aの周囲に沿って形成した溝111
U,111L内に形成されて、シールリップ121U,
121Lが基板11の厚さ方向へ突出しており、シール
リップ121U,121Lと溝111U,111Lの内
側面との間に、ボアシール12の圧縮時の逃げ変形許容
空間S1が形成されている。シールリップ121U,1
21Lは、燃焼室内の燃焼ガス圧力によってセルフシー
ル機能を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガソリンエンジン
等におけるシリンダヘッドとシリンダブロックとの対向
面間に介在されるシリンダヘッドガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関、例えば多気筒のガソリンエン
ジンにおいては、シリンダブロックとシリンダヘッドと
の対向面間に、シリンダヘッドガスケットが介装されて
いる。図9は、従来の技術によるシリンダヘッドガスケ
ットを概略的に示す説明図で、すなわち図9(A)〜
(C)に示されるシリンダヘッドガスケット100は、
例えば表面に薄い合成ゴム層を塗布した薄いステンレス
ばね鋼鈑等、適当な弾性を有する金属板からなり、シリ
ンダブロック110の各燃焼室110aや、と対応する
複数のボア101や、オイルを通すための油穴やエンジ
ン冷却水を通すための冷却水穴と対応する複数の開口部
(図示省略)が開設され、ボア101の周囲や各開口部
の周囲に沿って、それぞれシール用のビード102が形
成された構造を有する。また、ビード102の内周側に
は、このシリンダブロック110とシリンダヘッド12
0の対向面間でのビード102のつぶし量を制限すると
共に、ビード102をつぶすことによる所定の面圧を得
るために、ストッパ103が周設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のシリンダヘッ
ドガスケット100は、図9(A)のように、一枚の金
属板からなるものもあるが、この場合、燃焼室110a
での燃焼時の燃焼ガス圧力を受けてシリンダヘッド12
0が上下に振動すると、ビード102もこれに追随して
変形を受けるため、振動による変位量が大きい場合は金
属疲労を起こす恐れがある。したがってこのような金属
疲労が起こりにくくするには、図9(B)及び(C)の
ように、複数枚の金属板を重ねて、一枚当たりの変位量
を軽減する必要があり、コスト高となっていた。また、
図9(A)のように、一枚の金属板からなるものの場合
は、ストッパ103を溶接等によって取り付けなければ
ならず、コスト高になっていた。
【0004】近年、ガソリンエンジンにおいては、シリ
ンダブロック110及びシリンダヘッド120がアルミ
製のものが多用されており、このような場合、高面圧を
得るためにシリンダヘッドガスケット100の締め付け
力を大きくすると、シリンダブロック110及びシリン
ダヘッド120にボア変形やカムジャーナル変形が過大
となるおそれがあり、また、締め付け力によるヘタリが
生じたり、シリンダヘッドガスケット100との接触面
が損傷したりするおそれがある。また、シリンダヘッド
ガスケット100をステンレスばね鋼鈑からなるものと
することによって、ビード102に所要の弾性を与えて
いるが、ステンレスばね鋼鈑は高価であり、しかもアル
ミ製のシリンダブロック110及びシリンダヘッド12
0との線膨張係数の相違によって、これらシリンダブロ
ック110及びシリンダヘッド120に対してボア10
1の軸心と直角方向の摩擦を起こし、摩耗や破損を生じ
るおそれがある。
【0005】シリンダヘッドガスケット100を、ステ
ンレスばね鋼鈑等の表面に予め合成ゴム層を塗布したプ
リコート素材を打ち抜きプレスして製作する場合、プレ
ス廃材には合成ゴム層が付着しているため、このプレス
廃材のリサイクル利用が困難である。これに対し、金属
板の打ち抜きプレス後に合成ゴム層の塗布を行うアフタ
ーコートにおいては、フローコータやスプレーなどによ
る塗布方法を採用した場合、合成ゴムの歩留まりが悪
く、しかも塗布した合成ゴムがボア101や外縁部で裏
回りして、合成ゴム層の層厚の大きい部分ができてしま
い、スクリーン印刷による塗布方法を採用した場合は、
未加硫ゴム材を片面に塗布して乾燥させた後、裏面に塗
布して乾燥させてから加硫する必要があり、工程が煩雑
である。
【0006】また、シリンダブロック110及びシリン
ダヘッド120と、チェーンケース(図示省略)との三
面合わせ部では、寸法の僅かな誤差や熱膨張差によっ
て、シリンダブロック110、シリンダヘッド120、
チェーンケース及びシリンダヘッドガスケット100の
間で段差を発生するため、この部分のシールが困難であ
る。そこで従来は、エンジン組立時に、シリンダヘッド
ガスケット100の外縁部における前記三面合わせ部と
対応する部分に、常温硬化シリコーンゴム等からなるF
IPG(Formed-in-Place Gasket)を塗布している。F
IPGは液状パッキンとも呼ばれ、液状で塗布された
後、常温で架橋硬化してゴム状弾性体となることによ
り、シール機能を奏するものであるが、このようなFI
PGの塗布作業が必要であることによって、エンジン組
立作業の煩雑化を来していた。
【0007】本発明は、上述のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その技術的課題は、シール性に優れ、しか
も低コストで生産することの可能なシリンダヘッドガス
ケットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来の技術的課題は、本
発明によって有効に解決することができる。すなわち請
求項1の発明に係るシリンダヘッドガスケットは、内燃
機関のシリンダブロックとシリンダヘッドとの対向面間
に介在されるものであって、前記シリンダブロック及び
シリンダヘッドの各燃焼室と対応する複数のボアが開設
された金属製の基板と、この基板における前記ボアの周
囲に連続して設けられたゴム状弾性材料製のボアシール
とからなるものである。
【0009】請求項2の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットは、請求項1に記載の構成において、基板がアル
ミ材からなるものである。なお、ここでいうアルミ材と
は、アルミニウムのほか、アルミニウム合金を含めてい
う。
【0010】請求項3の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットは、請求項1又は2に記載の構成において、ボア
シールが、基板の両面にボアの周囲に沿って形成した溝
内に成形されて、その先端のシールリップが前記基板の
厚さ方向へ突出しており、前記シールリップと前記溝の
内側面との間に前記ボアシールの圧縮時の逃げ変形許容
空間が形成されたものである。
【0011】請求項4の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットは、請求項1乃至3のいずれかに記載の構成にお
いて、シリンダブロック及びシリンダヘッドとチェーン
ケースとの合わせ部に対応する基板の端部に、前記シリ
ンダブロック、シリンダヘッド及びチェーンケースと密
接されるゴム状弾性材料製の第二シールが設けられたも
のである。
【0012】請求項5の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットは、請求項1乃至4のいずれかに記載の構成にお
いて、基板に、潤滑油を通すオイル穴及び冷却水を通す
水穴が開設され、前記基板に、前記オイル穴の周囲に設
けられたゴム状弾性材料製のオイル穴用シールと、前記
水穴の周囲に設けられたゴム状弾性材料製の水穴用シー
ルを備えるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るシリンダヘ
ッドガスケットの好ましい実施の形態を示す概略的な平
面図、図2は図1におけるII−II線で切断した断面図、
図3は内燃機関のシリンダブロックとシリンダヘッドと
の対向面間に装着した状態を図1におけるII−II線と対
応する位置で切断した断面図、図4は、シリンダブロッ
ク、シリンダヘッド及びチェーンケースとシリンダヘッ
ドガスケットとの関係を示す説明図である。
【0014】図1に示されるように、本発明に係るシリ
ンダヘッドガスケット1は、薄いアルミ板からなる基板
11と、この基板11に一体的に成形されたゴム状弾性
材料からなるボアシール12、第二シール13、オイル
穴用シール14及び水穴用シール15とを備え、図4に
示されるように、ガソリンエンジン等におけるシリンダ
ブロック2と、シリンダヘッド3と、チェーンケース5
との間に介在されるものである。
【0015】図1に示されるように、基板11には、シ
リンダブロック2からシリンダヘッド3の内面にかけて
形成される燃焼室4と対応する複数のボア11a、及び
シリンダヘッド3とシリンダブロック2とを緊結するボ
ルトを挿通するための複数のボルト穴11b、潤滑油を
通すためのオイル穴11c、シリンダブロック2の周囲
に設けられたウォータージャケット(図示省略)へエン
ジン冷却水を通すための水穴11dが開設されている。
図示の例のものは、四気筒用であり、したがって、ボア
11aは四つの燃焼室4とそれぞれ対応して形成されて
いる。
【0016】ボアシール12は、シリンダブロック2と
シリンダヘッド3の間から燃焼室4の燃焼ガスが漏れる
のを防止するものであって、各ボア11aの周囲に設け
られている。詳しくは、図2に示されるように、基板1
1の上下両面には、各ボア11aの周囲に沿って、円周
状に連続した溝111U,111Lが形成されており、
ボアシール12は、この溝111U,111Lに設けら
れていて、シリコーンゴム、フッ素ゴムあるいは耐熱N
BR等のような、耐熱性及び耐油性を有するゴム状弾性
材料で成形され、基板11の厚さ方向に対して互いに対
称に形成されたシールリップ121U,121Lが、溝
111U,111L内から基板11の上下面より外側ま
で突出している。
【0017】基板11の上下両面の溝111U,111
L間には、この溝111U,111Lの円周方向所定間
隔で連通穴112が貫通しており、ボアシール12は、
そのシールリップ121U,121Lが、連通穴112
内に形成された橋絡部122を介して互いに連続して形
成されている。すなわち、連通穴112は、ボアシール
12を加硫成形する際に、基板11の溝111U,11
1Lのうち一方に充填した成形用のゴム材料を、他方の
溝へ流し込むために形成されたものである。また、上記
のように、上下のシールリップ121U,121Lは、
橋絡部122を介して互いに連続し、これによって溝1
11U,111Lに拘束されているため、特に溝底面に
接着する必要はない。
【0018】連通穴112は、溝111U,111Lの
底面における内周寄りの位置、詳しくはボアシール12
のシールリップ121U,121Lの頂部よりも内周側
の位置に、溝111U,111Lの円周方向適当な間隔
で、それぞれ複数開設されている。また、溝111U,
111Lの両内側面111a,111bとシールリップ
121U,121Lとの間は、それぞれ逃げ変形許容空
間S1となっている。
【0019】ところで、図4に示されるように、シリン
ダブロック2、シリンダヘッド3及びチェーンケース5
の三面合わせ部は、二種類の形態がある。すなわち図4
における(A)のように、チェーンケース5がシリンダ
ブロック2及びシリンダヘッド3の双方の外側面に跨っ
て取り付けられたものと、同(B)のように、シリンダ
ヘッド3が、シリンダブロック2及びチェーンケース5
の双方の上面に跨って取り付けられたものがあり、シリ
ンダヘッドガスケット1の端部形状は、(A)又は
(B)の形態に対応して形成される。
【0020】図5は、図4(A)に示されるシリンダブ
ロック2、シリンダヘッド3及びチェーンケース5の三
面合わせ部Xと対応するシリンダヘッドガスケット1の
端部形状を示す平面図、図6(A)は、図5におけるA
−A線で切断した断面図、図6(B)は、図5における
B−B線で切断した断面図である。
【0021】すなわち、図4(A)に示されるような形
態をなす三面合わせ部Xの場合は、シリンダヘッドガス
ケット1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3と
の間に介在されると共に、その一端1aが三面合わせ部
Xに位置し、チェーンケース5の内側面と対向してい
る。詳しくは、チェーンケース5には、クランクシャフ
トの駆動力をカムシャフトへ伝達してバルブを駆動させ
るためのチェーンの通路となる空間(図示省略)が形成
されており、シリンダヘッドガスケット1の基板11の
一端には、図1及び図5に示されるように、上述したチ
ェーン通路空間と対応する切欠11eが形成されてお
り、その両側の張出部11fの先端が、三面合わせ部X
に位置している。そして第二シール13は、この張出部
11fの先端に設けられている。
【0022】基板11には、切欠11eから両側の張出
部11fの先端にかけて、その上下両面に、図6に示さ
れるような断面形状の溝113U,113Lが連続して
形成されており、第二シール13は、この溝113U,
113Lに設けられている。また、溝113U,113
Lは、三面合わせ部Xに位置する部分では、図6(A)
に示されるように、基板11の張出部11fの先端へ開
放された断面L字形をなし、それ以外の部分、すなわち
切欠11eに沿って延びる部分は、図6(B)に示され
るように、浅いコ字形の断面形状をなしている。
【0023】チェーンケース5内のチェーン通路空間内
を走行するチェーンには、潤滑油が供給されるようにな
っており、第二シール13は、この潤滑油を密封対象と
して、前記チェーン通路空間を、シリンダブロック2、
シリンダヘッド3及びチェーンケース5の三面合わせ部
Xにおいて密閉するものである。この第二シール13
は、ゴム状弾性材料で成形されたものであって、三面合
わせ部Xに位置する部分では、図6(A)に示されるよ
うに、基板11の張出部11fの先端を包囲するように
形成された三面シール部131を有し、それ以外の部
分、すなわち切欠11eに沿って延びる部分は、図6
(B)に示されるように、溝113U,113L内から
基板11の上下面より外側まで突出すると共に基板11
の厚さ方向に対して互いに対称に形成されたシールリッ
プ132U,132Lを有する。また、溝113U,1
13Lの両内側面とシールリップ132U,132Lと
の間は、それぞれ逃げ変形許容空間S2となっている。
【0024】溝113U,113L間は、この溝113
U,113Lの底面にその延長方向適当な間隔で複数開
設された連通穴114を介して連通しており、第二シー
ル13は、両面の溝113U,113L間で連通穴11
4内に形成された橋絡部133を介して互いに橋絡され
ている。すなわち、連通穴114は、第二シール13を
加硫成形する際に、基板11における溝113U,11
3Lのうちの一方に充填した成形用のゴム材料を他方の
溝へ流し込むために形成されたもので、第二シール13
は、橋絡部133によって溝113U,113Lに拘束
されるため、特に溝底面に対して接着する必要はない。
【0025】次に図7は、図4(B)に示される三面合
わせ部Yと対応するシリンダヘッドガスケット1の端部
形状を示すもので、(A)は平面図、(B)は下面図、
図8(A)は、図7(A)におけるA−A線で切断した
断面図、図8(B)は、図7(B)におけるB−B線で
切断した断面図である。
【0026】すなわち、図4(B)に示されるような形
態をなす三面合わせ部Yの場合、シリンダヘッドガスケ
ット1は、シリンダブロック2及びチェーンケース5
と、その双方の上面に跨って取り付けられたシリンダヘ
ッド3との間に介在され、チェーンケース5の上面に位
置する部分1bには、図7に示されるように、基板11
に、チェーンケース5に形成されたチェーン通路空間に
対応する開口部11gが開設されている。そして、第二
シール13は、この開口部11gの周囲に沿って、基板
11の上下両面に、環状に連続して設けられている。ま
た、第二シール13は、図7(A)に示されるシリンダ
ヘッドガスケット1の上面側と、図7(B)に示される
シリンダヘッドガスケット1の下面側とで、形状が異な
っており、すなわち上面側では全周均一な幅で形成され
ているのに対し、下面側では三面合わせ部Yに位置する
部分が、幅広に形成されている。
【0027】詳しくは、基板11には、チェーン通路用
の開口部11gの周囲に沿って、その上下両面に、図8
に示されるような断面コ字形の溝115U,115Lが
環状に連続して形成されており、チェーン通路内の密封
性を確保するための環状の第二シール13は、この溝1
15U,115Lに設けられている。第二シール13は
ゴム状弾性材料で成形されたものであって、図8に示さ
れるように、溝115U,115L内から基板11の上
下面より外側まで突出すると共に、基板11の厚さ方向
に対して互いに対称に形成されたシールリップ132
U,132Lを有し、溝115U,115Lの両内側面
とシールリップ132U,132Lとの間は、それぞれ
逃げ変形許容空間S3となっている。
【0028】三面合わせ部Yの位置(周方向二箇所)で
は、図8(B)に示されるように、下面側の溝115L
が、上面側の溝115Uよりも部分的に幅広に形成さ
れ、これに対応して、下面側のシールリップ132L
も、上面側のシールリップ132Uより部分的に幅広の
扁平形状に形成され、この幅広部分が、図4(B)に示
されるシリンダブロック2の上面及びチェーンケース5
の上面に跨って密接されるようになっている。
【0029】溝115U,115L間は、この溝115
U,115Lの底面にその延長方向適当な間隔で複数開
設された連通穴116を介して連通しており、第二シー
ル13は、両面の溝115,115間で連通穴116内
に形成された橋絡部134を介して互いに橋絡されてい
る。すなわち、連通穴116は、第二シール13を加硫
成形する際に、基板11における溝115U,115L
のうちの一方に充填した成形用のゴム材料を他方の溝へ
流し込むために形成されたもので、第二シール13は、
橋絡部134によって溝115U,115Lに拘束され
るため、特に溝底面に接着する必要はない。
【0030】図1に示されるオイル穴用シール14は、
オイル穴11c内を通る潤滑油が、シリンダブロック2
とシリンダヘッド3の間から漏れるのを防止するもので
あって、各オイル穴11cの周囲に設けられている。そ
の断面形状は、図2に示されるボアシール12と同様で
あり、すなわち基板11の両面の溝に、ゴム状弾性材料
で成形され、互いに対称のシールリップを有する。
【0031】図1に示される水穴用シール15は、水穴
11d内を通るエンジン冷却水が、シリンダブロック2
とシリンダヘッド3の間から漏れるのを防止するもので
あって、各ボアシール12の外周側を包括して取り囲む
ように設けられている。その断面形状は、図2に示され
るボアシール12と同様であり、すなわち基板11の両
面の溝に、ゴム状弾性材料で成形され、互いに対称のシ
ールリップを有する。そして、水穴11dは各ボアシー
ル12と、水穴用シール15の間に位置して基板11に
開設されており、すなわちこの水穴11dを通るエンジ
ン冷却水は、内周側(ボア11a側)への漏れがボアシ
ール12によって遮断され、外周側への漏れが水穴用シ
ール15によって遮断される。
【0032】以上のように構成されたシリンダヘッドガ
スケット1は、アルミ板を打ち抜きプレスした基板11
に、ゴム状弾性材料からなるボアシール12、第二シー
ル13、オイル穴用シール14及び水穴用シール15を
一度に成形することによって製作することができ、ま
た、第二シール13、オイル穴用シール14及び水穴用
シール15は、ボアシール12のような耐熱性を必要と
しないため、NBR等よりも安価なゴム材料を使用する
ことができ、したがって製造コストを低減することがで
きる。しかもこのシリンダヘッドガスケット1は、図3
に示されるように一枚で使用されるものであって、金属
ビードによりシールする従来のシリンダヘッドガスケッ
トのように、ビードの応力を緩和する目的で複数枚を積
層するといった必要がないため、安価に提供することが
できる。
【0033】また、基板11を製作するためのアルミ板
の表面には、合成ゴム層等のコーティングを施す必要が
ないため、打ち抜きによって生じるアルミ板の端材は、
リサイクル使用が可能である。
【0034】シリンダヘッドガスケット1は、図1に示
される各ボルト穴11bに挿通されるボルトによって、
シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間で挟圧さ
れる。このため、未装着状態では、図2に示されるよう
に溝111U,111L内から基板11の上下面より外
側まで突出していた各ボアシール12のシールリップ1
21U,121Lが、図3に示されるように基板11の
厚さ方向両側から圧縮され、その反力によって、シリン
ダブロック2の上面2a及びシリンダヘッド3の下面3
aに圧接される。また、図6又は図8に示される溝11
3U,113L又は115U,115L内から基板11
の表面高さより外側まで突出していた第二シール13の
各シールリップ132U,132Lや、オイル穴用シー
ル14及び水穴用シール15のシールリップも同様に、
基板11の厚さ方向両側から圧縮され、その反力によっ
て、シリンダブロック2の上面及びシリンダヘッド3の
下面に圧接される。
【0035】図3には、シリンダブロック2及びシリン
ダヘッド3の上面2a及び下面3aに対するボアシール
12の接触面圧の分布が多数の矢印で示されている。す
なわち、未装着状態におけるボアシール12のシールリ
ップ121U,121Lの頂部に相当する部分で、圧縮
によるつぶし量が最も大きくなるため、ボアシール12
の接触面圧は、この部分で最も大きくなる。そして、溝
111U,111L内では、圧縮応力によってシールリ
ップ121U,121Lが、その両側の逃げ空間へ向け
て横方向(ボアシール12の径方向)へ変形するため、
幅の広いシール面が形成される。
【0036】更に、燃焼室4内で発生する燃焼ガスの圧
力Pは、基板11とシリンダブロック2及びシリンダヘ
ッド3との隙間Gから、ボアシール12を溝111U,
111Lにおける外周側の内側面111bへ押し付ける
ように作用し、これによる反力が、ボアシール12をシ
リンダブロック2の上面2a及びシリンダヘッド3の下
面3aに圧接させるように作用する。したがって、圧力
Pに応じてシール面圧が変化するセルフシール機能を奏
する。
【0037】また、ボアシール12の成形の際に成形用
のゴム材料を廻すための連通穴112は、接触面圧が大
きくなる領域よりも内周側(ボア11a側)に位置する
ように形成されており、しかも燃焼ガスの圧力Pを受け
て、ボアシール12は溝111U,111L内における
外周側へ偏在するようになるため、連通穴112の存在
によって接触面圧が不足する部分は生じない。
【0038】したがって、ボアシール12は、燃焼室4
内で発生する高温高圧の燃焼ガスに対する優れたシール
性を発揮するものである。しかも、燃焼ガスの圧力Pを
シリンダブロック2及びシリンダヘッド3の上面2a及
び下面3aへの押し付け力に変換するセルフシール機能
を奏するため、シリンダブロック2とシリンダヘッド3
との間での締め付け荷重を、金属ビードにつぶしを与え
ることによってシールを行う場合のように大きくする必
要はない。また、ボアシール12がゴム状弾性材料から
なるものであるため、シリンダヘッド3の上下振動に伴
う変形によって疲労を起こすようなことはなく、シリン
ダヘッド3及びシリンダブロック2の上面2a及び下面
3aの歪も有効に吸収することができる。
【0039】一方、第二シール13は、図5及び図6に
示される形態の場合は、図4(A)に示されるシリンダ
ブロック2とシリンダヘッド3とチェーンケース5との
三面合わせ部Xにおいて、図6(A)に示される三面シ
ール部131の上面131aがシリンダヘッド3の端部
下面と密接され、三面シール部131の下面131b
が、シリンダブロック2の端部上面と密接され、三面シ
ール部131の端面131cが、チェーンケース5の内
側面と密接される。また、図7及び図8に示される形態
の場合は、図8(A)に示される上側のシールリップ1
32Uが、シリンダヘッド3の下面におけるチェーン通
路空間の周囲の部分と密接され、下側のシールリップ1
32Lが、シリンダブロック2及びチェーンケース5の
上面におけるチェーン通路空間の周囲の部分と密接され
る。しかも、シリンダブロック2の上面とチェーンケー
ス5の上面との境界位置には、図8(B)に示されるよ
うに、幅広に形成された下側のシールリップ132Lが
密接される。
【0040】このため、シリンダブロック2、シリンダ
ヘッド3及びチェーンケース5との三面合わせ部Yを良
好にシールすることができ、従来のようにFIPG等の
塗布により三面合わせ部をシールする必要がない。
【0041】オイル穴用シール14及び水穴用シール1
5も、ボアシール12と同様の構造を有するものである
ことから、オイル穴11c内を通る潤滑油の圧力、ある
いは水穴11d内を通るエンジン冷却水の圧力によっ
て、シールリップがセルフシール作用を発揮し、優れた
シール性を奏する。
【0042】なお、本発明は、図示の実施の形態に限定
されるものではなく、例えばボアシール12におけるシ
ールリップ121U,121Lや、第二シール13にお
けるシールリップ132U,132Lの断面形状を山形
に形成する等、種々の変更が可能である。また、これら
ボアシール12、第二シール13、オイル穴用シール1
4及び水穴用シール15は、成形の際に、基板11に一
体的に接着したものであっても良い。
【0043】
【発明の効果】請求項1の発明に係るシリンダヘッドガ
スケットによれば、基板に開設されたボアの周囲にゴム
状弾性材料製のボアシールが連続して形成されたもので
あるため、シリンダヘッドの振動によるシール部の破損
を防止することができ、シリンダヘッドの振幅を考慮し
て複数積層して用いる必要もない。また、基板の表面に
薄い合成ゴム層を被着する必要もないため、構造が簡素
であり、低コストで提供することができる。しかも、基
板となる金属板の表面に薄い合成ゴム層を被着しないの
で、基板を製作するときに金属板を打ち抜くことによっ
て発生する端材をリサイクル利用することができる。
【0044】また、ボアシールがゴム状弾性材料からな
るため、従来のように金属からなるビードをつぶしてシ
ールする場合に比較して、シリンダヘッドガスケットに
対する締め付け力を著しく低減でき、その結果、シリン
ダブロックやシリンダヘッドの歪やヘタリを防止するこ
とができる。
【0045】請求項2の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットによれば、基板がアルミ材からなるものであるた
め、アルミ製のシリンダブロック及びシリンダヘッドと
線膨張係数の差による摩擦を生じることがなく、シール
性が損なわれない。
【0046】請求項3の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットによれば、ボアシールが、基板の両面にボアの周
囲に沿って形成した溝内に設けられているため、燃焼ガ
スの圧力をシリンダブロック及びシリンダヘッドへの押
し付け力に変換するセルフシール機能によって、小さい
締め付け荷重で優れたシール性を発揮することができ
る。
【0047】請求項4の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットによれば、シリンダブロック及びシリンダヘッド
とチェーンケースとの三面合わせ部が、基板の端部に設
けられた第二シールによってシールされるため、FIP
G等を塗布することによってこの部分のシールを図る必
要がなくなり、組み付けの際の煩雑さを解消することが
できる。また、第二シールは、耐熱性を必要としないた
め、安価なゴム状弾性材料を用いることができ、ボアシ
ールの成形の際に同時に成形することができるため、シ
リンダヘッドガスケットを低コストで提供することがで
きる。
【0048】請求項5の発明に係るシリンダヘッドガス
ケットによれば、オイル穴を通る潤滑油の漏れを防止す
るオイル穴用シール、及び水穴を通る冷却水の漏れを防
止する水穴用シールも、ゴム状弾性材料からなるため、
シリンダヘッドの振動によるシール部の破損を防止する
ことができ、従来のように金属からなるビードをつぶし
てシールする場合に比較して、シリンダヘッドガスケッ
トに対する締め付け力を著しく低減でき、その結果、シ
リンダブロックやシリンダヘッドの歪やヘタリを防止す
ることができる。また、オイル穴用シール及び水穴用シ
ールは、耐熱性を必要としないため、安価なゴム状弾性
材料を用いることができ、ボアシールの成形の際に同時
に成形することができるため、シリンダヘッドガスケッ
トを低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシリンダヘッドガスケットの好ま
しい実施の形態を示す概略的な平面図である。
【図2】図1におけるII−II線で切断して示す断面図で
ある。
【図3】上記実施の形態において、内燃機関のシリンダ
ブロックとシリンダヘッドとの間に装着した状態を図1
におけるII−II線と対応する位置で切断して示す断面図
である。
【図4】シリンダブロック、シリンダヘッド及びチェー
ンケースとシリンダヘッドガスケットとの関係を示す説
明図である。
【図5】図4(A)に示される三面合わせ部と対応する
シリンダヘッドガスケットの端部形状を示す平面図であ
る。
【図6】第二シールを示すもので、(A)は図5におけ
るA−A線で切断した断面図、(B)は図5におけるB
−B線で切断した断面図である。
【図7】図4(B)に示される三面合わせ部と対応する
シリンダヘッドガスケットの端部形状を示すもので、
(A)は平面図、(B)は下面図である。
【図8】第二シールを示すもので、(A)は図7におけ
るA−A線で切断した断面図、(B)は図7におけるB
−B線で切断した断面図である。
【図9】従来の技術によるシリンダヘッドガスケットを
概略的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッドガスケット 11 基板 11a ボア 111U,111L,113U,113L,115U,
115L 溝 112,114,116 連通穴 12 ボアシール 121U,121L,132U,132L シールリッ
プ 122,133,134 橋絡部 13 第二シール 131 三面シール部 14 オイル穴用シール 15 水穴用シール 2 シリンダブロック 2a 上面 3 シリンダヘッド 3a 下面 4 燃焼室 5 チェーンケース S1,S2,S3 逃げ変形許容空間 X,Y 三面合わせ部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のシリンダブロック(2)とシ
    リンダヘッド(3)との対向面間に介在されるシリンダ
    ヘッドガスケット(1)において、前記シリンダブロッ
    ク(2)及びシリンダヘッド(3)の各燃焼室(4)と
    対応する複数のボア(11a)が開設された金属製の基
    板(11)と、この基板(11)における前記ボア(1
    1a)の周囲に連続して設けられたゴム状弾性材料製の
    ボアシール(12)とからなることを特徴とするシリン
    ダヘッドガスケット。
  2. 【請求項2】 基板(11)がアルミ材からなることを
    特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドガスケッ
    ト。
  3. 【請求項3】 ボアシール(12)が、基板(11)の
    両面にボア(11a)の周囲に沿って形成した溝(11
    1U,111L)内に成形されて、先端のシールリップ
    (121U,121L)が基板(11)の厚さ方向へ突
    出しており、前記シールリップ(121U,121L)
    と前記溝(111U,111L)の内側面との間に前記
    ボアシール(12)の圧縮時の逃げ変形許容空間(S
    1)が形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記
    載のシリンダヘッドガスケット。
  4. 【請求項4】 シリンダブロック(2)及びシリンダヘ
    ッド(3)とチェーンケース(5)との三面合わせ部
    (X,Y)に対応して、基板(11)の端部に、前記シ
    リンダブロック(2)、シリンダヘッド(3)及びチェ
    ーンケース(5)と密接されるゴム状弾性材料製の第二
    シール(13)が設けられたことを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載のシリンダヘッドガスケット。
  5. 【請求項5】 基板(11)に、潤滑油を通すオイル穴
    (11c)及び冷却水を通す水穴(11d)が開設さ
    れ、前記基板(11)に、前記オイル穴(11c)の周
    囲に設けられたゴム状弾性材料製のオイル穴用シール
    (14)と、前記水穴(11d)の周囲に設けられたゴ
    ム状弾性材料製の水穴用シール(15)を備えることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のシリンダ
    ヘッドガスケット。
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