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JP2003081994A - 高純度のステロールまたはステロール/ステリルエステル混合物の製造方法 - Google Patents

高純度のステロールまたはステロール/ステリルエステル混合物の製造方法

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Publication number
JP2003081994A
JP2003081994A JP2001275054A JP2001275054A JP2003081994A JP 2003081994 A JP2003081994 A JP 2003081994A JP 2001275054 A JP2001275054 A JP 2001275054A JP 2001275054 A JP2001275054 A JP 2001275054A JP 2003081994 A JP2003081994 A JP 2003081994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sterol
ester
steryl ester
fatty acid
steryl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001275054A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikihiro Kitano
幹浩 北野
Seiichi Nakai
誠一 仲井
Shoji Suenaga
昌治 末永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YASHIRO KK
Original Assignee
YASHIRO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YASHIRO KK filed Critical YASHIRO KK
Priority to JP2001275054A priority Critical patent/JP2003081994A/ja
Publication of JP2003081994A publication Critical patent/JP2003081994A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Steroid Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高純度のステロール、あるいは高純度のステ
ロールとステリルエステルとの混合物を提供すること。 【解決手段】 植物油脱臭留出物を処理して得られる組
成物であって、中性脂質、脂肪酸および脂肪酸エステル
を除いて計算した場合にステリルエステルが70重量%
以上の純度で含まれる組成物からステロールまたはステ
ロールとステリルエステルとの混合物を製造する方法で
あって、該組成物を化学法により加水分解、ケン化分解
またはエステル交換した反応混合物を得る工程;およ
び、該反応混合物から、ステロールまたはステロールと
ステリルエステルとの混合物を分離・回収する工程;を
含む方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度のステロー
ルまたはステロールとステリルエステル(ステロールの
脂肪酸エステル)との混合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステロールの血中コレステロール値を低
減させる機能が注目され、サラダ油、ドレッシング、マ
ーガリン等にステロールあるいはステロールとステリル
エステルとの混合物(以下、ステロール/ステリルエス
テル混合物という)が添加された商品が開発されてい
る。そして、現在、ステロールあるいはステリルエステ
ルの需要が高まりつつある。
【0003】ところで、高純度のステロールは、専ら、
植物油脱臭留出物中に含まれているステロールを分離・
精製することによって得られている。そして、ステロー
ル/ステリルエステル混合物は、この高純度ステロール
をエステル化あるいはエステル交換して製造されてい
る。
【0004】高純度のステロールあるいはステロール/
ステリルエステル混合物は、高純度のステリルエステル
に加水分解、ケン化分解、あるいはエステル交換などの
処理を施しても得られるので、高純度のステリルエステ
ルの精製が望まれている。
【0005】ステリルエステルの製造方法に関しては、
特公平5−33712号公報に記載がある。しかし、こ
の公報に記載のステリルエステルは、直接植物脱臭留出
物などの原料から得られたものではなく、高純度のステ
ロールを原料として、リパーゼを用いて脂肪酸エステル
化したものであり、製造されたステリルエステルはステ
ロールより高価格となる。
【0006】また、特開2000−302777号公報
には、ビタミン、ステロール、脂肪酸、中性脂質、炭化
水素などを含む混合物を、水を含む反応系でリパーゼ処
理し、中性脂質の加水分解と同時にステロールを脂肪酸
でエステル化してステリルエステルに変換した後、ステ
リルエステルを蒸留残渣として分離精製する方法が記載
されている。この方法は植物油脱臭留出物を原料として
用い、トコフェロールを精製する際に副産物として精製
できるため高純度ステリルエステルの製造方法として優
れている。
【0007】この公報に記載の方法は、植物油脱臭留出
物を蒸留して、その留分を原料として用い、植物油脱臭
留出物の残渣(通常、スカム残渣といわれている)は廃
棄物として廃棄されている。このスカム残渣中には、ス
テリルエステルが20〜70%含まれているため、その
利用が求められているにも係わらず、ステリルエステル
の有効な分離方法がない。そのため、このステリルエス
テルを含むスカム残渣は、未だに産業廃棄物として処理
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、近い将来のス
テロール、ステロール/ステリルエステル混合物、ステ
リルエステルの大量需要を予想すると、まだ利用されて
いない原料から高純度のステリルエステルを回収・精製
する技術が望まれている。この技術が提供されると、高
純度のステロールあるいはステロール/ステリルエステ
ル混合物が効率よく供給される。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、植物油脱
臭留出物から高純度のステリルエステルを回収・精製す
る技術を確立し、それによって、高純度のステロールあ
るいはステロール/ステリルエステル混合物を回収する
方法を開発することを目的として研究を行い、本発明を
完成するに至った。
【0010】本発明は、植物油脱臭留出物を処理して得
られる組成物であって、中性脂質、脂肪酸および脂肪酸
エステルを除いて計算した場合にステリルエステルが7
0重量%以上の純度で含まれる組成物からステロールま
たはステロールとステリルエステルとの混合物を製造す
る方法であって、該組成物を加水分解、ケン化分解また
はエステル交換した反応混合物を得る工程;および該反
応混合物から、ステロールまたはステロールとステリル
エステルとの混合物を分離・回収する工程;を含む方法
を提供する。
【0011】好ましい実施態様においては、前記分離・
回収する工程が、蒸留および溶媒分画からなる群から選
択される少なくとも1つの方法である。
【0012】好ましい実施態様においては、前記分離・
回収する工程が蒸留であり、ステロールまたはステロー
ルとステリルエステルとの混合物が蒸留残渣として回収
される。
【0013】
【発明の実施の形態】(出発材料)本発明の出発材料
は、植物油脱臭留出物を処理して得られる組成物であっ
て、中性脂質、脂肪酸および脂肪酸エステル(以下、単
に、「中性脂質等」ということがある)を除いて計算し
た場合にステリルエステルが70重量%以上、好ましく
は80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、さ
らに好ましくは95重量%以上含まれる組成物である。
例えば、ステリルエステル60重量%、中性脂質等30
重量%、その他10重量%の組成物は、60/70=8
5.7%であり、本発明の出発材料となり得る。このよ
うな高いステリルエステル純度を有する出発材料は、植
物油脱臭留出物を処理する方法によっては未だ、得られ
ておらず、ステリルエステルが70重量%以上の高純度
のステリルエステルを原料とすることによって、初め
て、植物油脱臭留出物から、高純度のステロールあるい
はステロール/ステリルエステル混合物を得ることがで
きる。
【0014】本発明に用いる出発材料としては植物油脱
臭留出物が好ましい。この植物油脱臭留出物は、植物油
を、例えば、真空度133〜700Pa、220〜26
0℃で水蒸気蒸留することにより得られる。好ましい植
物油としては、大豆油、菜種油、ひまわり油、パーム
油、綿実油などが挙げられるが、これらに限定されな
い。好ましくは、大豆油脱臭留出物である。
【0015】植物油脱臭留出物を原料とする出発材料
は、例えば、以下の方法で得られる。なお、以下、大豆
油脱臭留出物を例に説明するが、他の植物油脱臭留出物
にもほぼ同様に適用できることはいうまでもない。 (1)大豆油脱臭留出物を蒸留し、ステロールを留分と
して回収し、この留分中のステロールをステリルエステ
ルに変換し、これを蒸留し、ステリルエステルを含有す
る残渣を得る方法; (2)(1)で得られたステリルエステルを含有する残
渣を高温・高真空条件下蒸留して、ステリルエステルを
含有する留分を得る方法; (3)ステリルエステルを含有する大豆油脱臭留出物を
蒸留し、ステリルエステルを含む残渣を得る方法 (4)(3)で得られる残渣中の中性脂質を加水分解、
ケン化分解またはエステル交換し、蒸留して、ステリル
エステルを含有する残渣を得る方法; (5)(3)で得られる残渣に脂肪酸を添加し、中性脂
質(主としてジグリセリド)をエステル化し、トリグリ
セリドに変換した後、これを高温・高真空条件下で蒸留
し、ステリルエステルを含有する留分を得る方法; (6)大豆油脱臭留出物を溶剤分別し、ステリルエステ
ルおよび/またはステロールを含有する画分を回収し、
ステロールをエステル化し、その後、蒸留して脂肪酸、
炭化水素、ステロールを留分として除去して蒸留残渣を
得、この蒸留残渣を高温・高真空条件下蒸留し、留分を
得る方法;など。
【0016】A.上記(1)の方法で、出発原料を調製
する方法の説明 まず、大豆油脱臭留出物からステロールをほぼ完全に回
収できる条件で分子蒸留(図1における分子蒸留1)を
行う。このような蒸留条件(分子蒸留1の条件)とし
て、例えば、1.33〜26.66Pa(0.01〜
0.2mmHg)、180℃〜280℃の条件が挙げら
れるが、これに限定されない。この蒸留(分子蒸留1)
によりステロール、トコフェロール、脂肪酸、モノグリ
セリドを主成分とする混合物が留分(図1:留分1−
1)として回収される。
【0017】次いで、特開2000−302777号公
報に記載された方法で、ステリルエステルを回収する。
まず、この留分1-1に含まれる中性脂質をエステラー
ゼ、好ましくはリパーゼで加水分解し、同時にステロー
ルをエステル化してステリルエステルを生成する。リパ
ーゼによる加水分解は、留分1-1に、水を好ましくは
5〜90重量%、より好ましくは20〜70重量含むよ
うに添加し、20〜50℃で反応させることにより行わ
れる。必要に応じて、ヘキサン、t-ブタノール、アセト
ン等の有機溶剤を添加して行ってもよい。添加するリパ
ーゼの量は反応条件(反応温度、水分量、攪拌速度な
ど)によって変化するため、適宜決定すればよいが、反
応混液1g当たり5〜3000Uになるように添加す
る。なお、リパーゼの1Uは、オリーブ油を基質として
用いた加水分解反応で、1分間に1μmolの脂肪酸を
遊離する酵素量をいう。また、リパーゼはその起源を問
わず、例えば、Candida属、Geotrichum属、Pseudomonas
属、Alcaligenes属等のリパーゼが好ましく用いられ
る。
【0018】得られたステリルエステルは蒸留、溶媒分
画、膜分画、各種のクロマトグラフィーなどによって、
ステロール、トコフェロール、脂肪酸、モノグリセリド
などから分離できるが、ステリルエステルが反応系中に
存在する最も分子量の大きな(最も沸点の高い)化合物
であるという点に着目した蒸留による分画が好ましい。
分子蒸留を利用してステリルエステルを分画するには、
まず反応混液を1.33〜66.65Pa(0.01〜
0.5mmHg)、150〜200℃で未反応の脂肪酸
を留去し(留分2−1)、次に1.33〜26.66P
a(0.01〜0.2mmHg)、180℃〜280℃
でトコフェロールを主成分とする混合物を留出させた
(留分2−2)後、残渣(図1:残渣2-2)をステリ
ルエステルとして回収することができる。この方法によ
り、中性脂質、脂肪酸および脂肪酸エステルを除いて計
算した場合にステリルエステルが90重量%以上の純度
で含まれる組成物(残渣2-2)が回収され、出発材料
として用いられる。
【0019】B.上記(2)の方法で、出発原料を調製
する方法の説明 上記(2)の方法は、ステリルエステルを含有する残渣
2−2からステリルエステルを高温・高真空条件下、蒸
留により留分(図1の留分3−1)として回収し、
(1)よりも純度の高いステリルエステルを含む組成物
を得る方法である。中性脂質、脂肪酸および脂肪酸エス
テルを除いた組成物中のステリルエステルの純度は、9
0%以上、好ましくは、95%以上、より好ましい場合
は、99%以上になり得る。従って、この留分3−1
は、出発材料の組成物として用いられる。
【0020】なお、高温・高真空条件とは、ステリルエ
ステルが留分として回収される温度および真空条件の組
合せをいう。例えば、流下膜式蒸留装置においては、2
50〜300℃、1.33Pa(0.01mmHg)以
下の蒸留条件をいう。好ましい条件は、温度260〜3
00℃、真空度0.67Pa(0.005mmHg)以
下であり、さらに好ましい条件は、温度270〜280
℃、真空度0.67〜0.133Pa(0.005〜
0.001mmHg)である。温度270〜280℃、
真空度0.40Pa(0.003mmHg)前後での高
温・真空条件下の蒸留が好ましく用いられる。これらの
条件は、一般的なものであり、用いる装置、条件によ
り、変動することがあり得る。
【0021】蒸留装置としては、流下膜式蒸留装置、遠
心式分子蒸留装置、高真空精密蒸留装置などを挙げるこ
とができる。蒸留する温度と真空度は、用いる蒸留装置
によって異なるので、適宜決定すればよい。
【0022】C.上記(3)の方法で、出発原料を調製
する方法の説明 上記(3)の方法は、大豆油脱臭留出物を蒸留し、ステ
リルエステルを含む残渣(図1の残渣1−1)を回収す
る方法である。大豆油脱臭留出物の蒸留は、分子蒸留1
の条件と同じ条件が採用される。得られた残渣(図1の
残渣1−1)には、一般的には、中性脂質(ジグリセリ
ド、トリグリセリド)が20〜60重量%、遊離脂肪酸
1〜5%、ステリルエステルが20〜70重量%および
その他(ステロール、極少量の未知の高沸点物質)が8
〜15重量%含まれている。従って、中性脂質、脂肪酸
および脂肪酸エステルを除いた組成物中にステリルエス
テルは70重量%以上含有されるので、本発明の出発材
料となり得る。
【0023】D.上記(4)の方法で、出発原料を調製
する方法の説明 上記(4)の方法は、得られた残渣1−1に含まれてい
る中性脂質(ジグリセリド、トリグリセリドなど)を化
学法により加水分解、ケン化分解またはエステル交換
し、あるいはエステラーゼ、好ましくはリパーゼを作用
させて、加水分解またはエステル交換して、これを上記
分子蒸留1と同じ条件で蒸留して脂肪酸あるいは脂肪酸
エステルを留去(留分4−1)し、ステリルエステルを
含有する残渣(図1の残渣4−1)を得る方法である。
【0024】リパーゼの選択反応を利用すると、ステリ
ルエステルの分子構造を変化させることなく、ジグリセ
リドとトリグリセリドを加水分解あるいはエステル交換
し、中性脂質を脂肪酸または脂肪酸エステルとグリセロ
ールに変換する。従って、反応混液には、ステリルエス
テルと脂肪酸または脂肪酸エステルとが存在するが、ス
テリルエステルと脂肪酸または脂肪酸エステルとの沸点
差が大きくなる。そこで、上記分子蒸留1と同じ条件で
この反応混液を蒸留して、脂肪酸または脂肪酸エステル
を留去(留分4−1)し、ステリルエステルを含有する
残渣(図1の残渣4−1)を回収する。このステリルエ
ステルを含む組成物の中性脂質を除いて計算した純度は
80%以上となり、中性脂質等が除去されているので、
本発明の方法を用いて処理した後の分離・回収が(3)
に比べて、非常に効率よく行われる。
【0025】エステラーゼ(好ましくはリパーゼ)を用
いる中性脂質のエステル交換反応は、低級アルコールと
エステラーゼ(好ましくはリパーゼ)の存在下で行われ
る。水を含んだ反応系中では加水分解が進行する可能性
があり、エステル交換に加えて加水分解も進行する。従
って、中性脂質だけを効率よく低級アルコールでエステ
ル交換するには、水を加えない反応系を構築することが
好ましい。ステリルエステルと中性脂質を主成分とする
混合物と、低級アルコール(メタノール、エタノールが
好ましい)、および酵素からなる反応混液を、攪拌ある
いは振盪しながらインキュベートすることにより選択的
エステル交換を行うことができる。
【0026】添加する低級アルコールの量は、中性脂質
に含まれている脂肪酸量に対して等モル〜2モル等量で
充分であるが、反応効率を高めるためにこれ以上加えて
も良い。ステリルエステル/中性脂質の混合物に溶解度
以上の低級アルコールを加えると、リパーゼが不可逆的
な失活を起こしてしまうので、低級アルコールを逐次添
加することが好ましい。反応温度は20〜50℃が好ま
しい。有機溶媒は特に添加する必要はないが、もし加え
るとすればヘキサン、t-ブタノール、アセトン等が用い
られる。酵素量は反応条件(低級アルコールの量、反応
温度、攪拌速度など)によって変化するが、3時間〜5
日程度の反応で平衡状態に達する酵素量に設定すること
が好ましい。
【0027】E.上記(5)の方法で、出発原料を調製
する方法の説明 上記(5)の方法は、(3)で得られた残渣1−1中の
中性脂質であるモノグリセリドあるいはジグリセリドを
エステラーゼ、好ましくはリパーゼでエステル化して、
あるいは化学法によりエステル化して、トリグリセリド
に変換し、これを上記(2)高温・高真空条件下、蒸留
し、ステリルエステルを含有する留分(図1の留分5−
1)を得、これを出発材料とすることができる。上記方
法(3)および(4)との相違は、方法(3)および
(4)では、食品などに混入されると問題が生じる可能
性のある高沸点物質(未知の炭化水素、タンパク質な
ど)が除けないのに対し、この方法(5)では、高沸点
物質が除ける(残渣5−1)点にあり、それによって、
極めて安全性の高い食品用のステロールまたはステロー
ル/ステリルエステル混合物を提供できる点で、出発材
料として有益である。このように高沸点物質が除去され
ることにより、中性脂質を除いた組成物中のステリルエ
ステルの純度は、90%以上、好ましくは、95%以
上、より好ましい場合は、99%以上になり得る。
【0028】F.上記(6)の方法で、出発原料を調製
する方法の説明 この方法では、まず、大豆油脱臭留出物を溶剤分別す
る。溶剤分別の方法は特に制限がなく、メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ヘキサンなどの溶剤分別
で精製する際に排出される廃棄物中に含まれるステロー
ルをエステラーゼ、好ましくはリパーゼによる酵素法に
より、あるいは化学法によりエステル化する。
【0029】さらに詳しく説明すると、大豆油脱臭留出
物からトコフェロールを精製する際に排出される廃棄物
中の主成分は50〜90%のステロールと10〜45%
の未知の炭化水素であり、少量のトコフェロールも含ま
れている。この炭化水素の平均分子量はステロールの分
子量とほぼ同じ約400である。この廃棄物にステロー
ル量に対して等モル〜20モル等量、好ましくは等モル
〜5モル等量の脂肪酸あるいは脂肪酸エステル5〜70
%、好ましくは10〜50%の水、および反応混液1g
当たり5〜5000単位(U)、好ましくは10〜50
0Uのリパーゼを加え、10〜70℃、好ましくは20
〜50℃で攪拌しながらインキュベートする。反応時間
は酵素量、反応温度、脂肪酸量等によって変化するため
特に規定できないが、操作性を考慮すると2〜72時間
が好ましい。この反応により80%以上のステロールは
エステル化される。反応液を油水分離した後、油分を上
記分子蒸留1の条件と同様の条件で蒸留し、未反応の脂
肪酸、炭化水素、ステロールを留分として除去する。ス
テリルエステルは残渣画分に回収される。この残渣を前
記高温・高真空条件で蒸留することにより、中性脂質、
脂肪酸および脂肪酸エステルを除いて計算して、ステリ
ルエステルを70重量%以上、好ましくは80重量%以
上、さらに好ましくは90重量%以上含有する出発材料
を得ることができる。
【0030】上記のトコフェロールを精製する工程から
排出される廃棄物中のステロールの脂肪酸エステル化反
応を化学的に行うには、油脂のエステル化に通常適用さ
れている方法を採用することができる。例えば、この廃
棄物に、ステロールのエステル化に必要な理論当量から
10倍モル当量の長鎖脂肪酸(植物由来の炭素数8〜2
2の飽和または不飽和脂肪酸が好ましい)あるいは長鎖
脂肪酸エステルを加え、減圧下で窒素ガスを吹き込みな
がら、150℃〜300℃で攪拌しながら0.5〜24
時間加温するとよい。また、この反応においてアルカリ
触媒(KOH、NaOH、Na−メチラート、Na−エ
チラートなどが好ましい)や金属触媒(SnO、ZnO
など)を用いると、反応温度を下げることができ、反応
時間も短縮できる。この反応により、90%以上のステ
ロールはエステル化される。反応に用いた触媒は、中和
後あるいはそのまま水洗、または助剤を加えてろ過する
ことにより除去される。回収した油分を上記条件下蒸留
し、分画すると、ステリルエステルを含有する留分を得
ることができる。
【0031】(化学法によるステリルエステルの加水分
解、ケン化分解、エステル交換)上記の例示の方法で得
られた、中性脂質、脂肪酸および脂肪酸エステルを除い
て計算して、ステリルエステルを70重量%以上、好ま
しくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以
上、より好ましくは95重量%以上含有する出発材料
は、化学的な加水分解、ケン化分解あるいはエステル交
換処理を施すことによりステリルエステルの全てあるい
は一部がステロールに変換される。
【0032】ステリルエステルの加水分解反応は、触媒
を使わず、高温・高圧下(200〜270℃、3×10
〜5×10Pa)で行うことができる。NaOHや
KOHを用いるケン化分解を行っても良い。ケン化分解
におけるアルカリの量は反応系中に存在する脂肪酸量に
対して等モル量から5倍モル量で、水分量は5〜300
%、好ましくは10〜200%、また反応温度は50〜
150℃に設定すると良い。分解の程度は、アルカリの
量、反応温度、反応時間等によって容易に制御できる。
またケン化分解は、上述の反応系に加えた水分量に対
し、0.3倍〜200倍量、好ましくは0.5倍〜50
倍量のメタノールやエタノール等の低級アルコールを加
えると反応はさらに効率よく進行する。
【0033】ステリルエステルのステロールへの完全あ
るいは部分変換にエステル交換反応を利用することもで
きる。基質として用いる低級アルコール(炭素数1〜1
0の直鎖あるいは分岐アルコール:メタノール、エタノ
ールが好ましい)は、全脂肪酸量に対して0.1倍モル
量〜50倍モル量、好ましくは10〜20倍モル当量加
えるとよい。アルカリ触媒としては一般的に使用される
NaOH、KOH、Na−メチラート、Na−エチラー
ト等を、また酸触媒としては硫酸、塩酸等を用いること
ができる。触媒は、反応混液に対して0.1〜10重量
%、好ましくは0.2〜5重量%添加するとよい。反応
は攪拌・還流しながら行い、反応の程度は、触媒量、ア
ルコール量、反応時間等により容易に制御できる。ま
た、ここに示した条件下でステリルエステル/中性脂質
混合物をエステル交換したとき、中性脂質のエステル交
換がステリルエステルのエステル交換より速く進行する
ため、中性脂質を完全にエステル交換し、ステリルエス
テルを部分エステル交換する条件を設定することも可能
となる。
【0034】(ステロール、ステロール/ステリルエス
テル混合物の分離精製)加水分解反応を利用したときの
副成物は脂肪酸であり、エステル交換反応を利用したと
きの副成物は脂肪酸エステルである。従って、反応液中
にはステロール/ステリルエステル/脂肪酸あるいは脂
肪酸エステルが存在する。これらの反応液からステロー
ル、あるいはステロール/ステリルエステル混合物を分
離するには、蒸留、溶媒分画、膜分離、各種のクロマト
グラフィーなどの方法、あるいはこれらを組み合わせた
方法が用いられる。中でも、有機溶媒に対する溶解度の
差を利用した溶媒分画方法と、沸点の差を利用した分子
蒸留を利用する分画方法、およびこれらの組合わせが好
ましく、脂肪酸あるいは脂肪酸エステルを効率よく除去
することができる。
【0035】溶媒分画あるいは分子蒸留に先立ち、反応
液中に混在している触媒を除去するために、反応液を中
和後、あるいはそのまま水洗することによって除去する
ことができる。しかし、ステロールは乳化剤としての機
能を持っているため、通常の水洗では油層と水層は分離
しにくい。この問題は、反応液に相溶性を有し、かつ以
後の分離・精製を妨害しない化合物、例えば脂肪酸エス
テル(脂肪酸メチル、脂肪酸エチルなどの脂肪酸低級ア
ルコールエステルが好ましい)、脂肪酸、トリグリセリ
ド、中鎖脂肪酸トリグリセリド、有機溶媒(ヘキサン、
アセトン、エーテル、酢酸エチル、アルコールなど)を
加えることによって可能となる。その添加量は効率よく
油水分離できる最少量に設定するとよい。
【0036】部分加水分解、あるいは部分エステル交換
した反応液からステロール/ステリルエステル混合物を
精製するには、分子蒸留が効果的である。このときに
は、反応液に有機溶媒、あるいはステロールよりも沸点
の低い反応液に相溶する化合物(脂肪酸、脂肪酸エステ
ル、中鎖脂肪酸トリグリセリドなど)を加えて油水分離
した後、油分を1.33〜66.65Pa(0.01〜
0.5mmHg)、150℃〜200℃で分子蒸留に負
荷すると、脂肪酸あるいは脂肪酸エステル、および添加
した相溶性化合物は留分として除去でき、ステリルエス
テル/ステロールを蒸留残渣として精製することができ
る。
【0037】また、完全加水分解あるいは完全エステル
交換した反応液中には、ステロールと脂肪酸あるいは脂
肪酸エステルが存在する。この反応液からステロールを
精製するには、各種の有機溶媒を用いた分画法が好まし
い。まず、前述したように有機溶媒、あるいは反応液に
相溶する化合物を加えて油水分離する。なお、有機溶媒
を用いたときには、これを蒸発除去してから溶媒分画に
供しても良いし、もし溶媒分画を妨害しないなら特に除
去する必要はない。また、相溶性を有する化合物を添加
するときには溶媒分画を妨害しないものを選択すればよ
い。加水分解したとき、およびエステル交換したときの
副産物は、それぞれ遊離脂肪酸と脂肪酸エステルである
ことを考慮すると、相溶剤として遊離脂肪酸あるいは脂
肪酸エステルを選択することが最も好ましい。溶媒分画
に用いる有機溶媒としては、遊離脂肪酸あるいは脂肪酸
エステルをよく溶解し、ステロールをあまり溶解しない
有機溶媒を選択すればよい。このような溶媒としては、
例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
ヘキサン、酢酸エチルあるいはこれらの混合溶媒が用い
られる。
【0038】また、有機溶媒に対する遊離脂肪酸あるい
は脂肪酸エステルの溶解度とステロールの溶解度の差を
大きくするために、温度は大きな因子となる。例えば、
攪拌しながら高温(使用する有機溶媒の沸点以下)で、
遊離脂肪酸、あるいは脂肪酸エステル、ステロールを溶
解した後、低温(好ましく−20℃〜40℃)にしてス
テロールだけを不溶性画分として回収する方法が好まし
い。
【0039】本発明で開示した方法は、高純度のステリ
ルエステル、あるいは混在物質はほとんどが中性脂質で
あるようなステリルエステルを回収し得たことが、高純
度のステロールまたはステロール/ステリルエステル混
合物を効率よく得ることができることに大きく寄与して
いる。
【0040】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
この実施例が本発明を限定しないことはいうまでもな
い。
【0041】なお、実施例において、出発原料、反応生
成物などの定量、定性分析は以下の方法によった。ステ
ロール、ステリルエステル、脂肪酸、ジグリセリド、お
よびトリグリセリドはガスクロマトグラフィー、あるい
はTLC/FIDアナライザーにより分析した。ガスク
ロマトグラフィーは、DB−1htキャピラリーカラム
(J&W Scientific社;0.25mm×5m)を用い、1
20〜280℃は15℃/分で、280〜370℃は1
0℃/分でそれぞれ昇温し、370℃で1分間維持し
た。注入口および検出器(FID)の温度は380℃で
あった。また、TLC/FIDアナライザー(イヤトロ
スキャン)による分析は、ベンゼン:クロロホルム:酢
酸(容量比で50:20:0.7)で展開した後、さら
にヘキサン:ジエチルエーテル(容量比で65:5)で
展開してから定量した。
【0042】(実施例1) (出発材料の調製)薄膜式蒸留機を用い、大豆油脱臭留
出物10kgを26.66Pa(0.2mmHg)、1
80℃で蒸留し、脂肪酸を主成分とする画分を留出し、
次いで4.0Pa(0.03mmHg)、250℃でト
コフェロールを主成分とする画分を留出し、残渣2.8
kgを得た。この残渣中に含まれている未知の高沸点物
質を除去するために0.133Pa(0.001mmH
g)、280℃で蒸留し2.2kgの留分を得た。この
留分の組成はステロール0.4%、ステリルエステル5
8.2%、ジグリセリド21.6%、トリグリセリド1
8.8%であった。
【0043】(出発材料中に存在するステリルエステル
のステロールへの変換反応−1)得られたステリルエス
テル/中性脂質の混合物300g、種々の量のメタノー
ルおよび硫酸からなる反応液を攪拌しながら、40時間
還流反応を行った。メタノール量は108g(全脂肪酸
量に対して5倍モル等量)、215g(10倍モル等
量)、430g(20倍モル等量)、および646g
(30倍モル当量)とし、硫酸触媒の量は原料重量に対
して0.5%、1.0%、2.0%とした。各条件下で
反応を行い、反応後の組成を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】硫酸触媒の量を増やすと共に、またメタノ
ールの添加量を増やすと共にステリルエステルのステロ
ールへの変換率は上昇した。硫酸2%、メタノール量を
全脂肪酸量に対して20倍モル等量使用する条件下で、
ステリルエステルのステロールへの変換をほぼ完全に達
成できた。なお、ステリルエステルの変換率が約50%
に達したときに、ほとんどの中性脂質がメチルエステル
に変換されたことから、ステリルエステルより中性脂質
の方がエステル交換を受けやすいことも分かった。
【0046】(出発材料中に存在するステリルエステル
のステロールへの変換反応−2)さらに、得られたステ
リルエステル/中性脂質の混合物50g、メタノール7
2g(全脂肪酸量に対して20倍モル等量)、および原
料重量に対して0.5%、1.0%のナトリウムメチラ
ートからなる反応液を攪拌しながら、5時間および10
時間還流反応を行った。反応後の組成を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】エステル交換反応はいずれも非常に効率よ
く進行し、触媒量0.5%なら10時間で、触媒量1%
なら5時間で、エステル交換反応はほぼ完了した。これ
より、実施例2で用いた硫酸より、ナトリウムメチラー
トを触媒とした方が反応は効率よく進行することが分か
った。また、本反応でもステロールエステルのエステル
交換より、中性脂質のエステル交換の方が速く進行する
ことも分かった。
【0049】(ステロールの分離・回収)上記(出発材
料中に存在するステリルエステルのステロールへの変換
反応−1)で得られたステリルエステルが部分エステル
交換された3つの反応液(表1の(a)、 (b)、および
(d))の反応液を混合した(1610g)。部分エステ
ル交換反応液の混合液中には、55.3%の脂肪酸メチ
ル、23.4%のステロール、20.3%のステリルエ
ステル、および0.6%のトリグリセリドが含まれてい
た。まず、この反応液中に含まれている触媒を除去する
ために、混合した反応液800gにヘキサン1500m
lを加えて3回水洗した後、エバポレーターでヘキサン
を除去し、脱溶媒反応液を得た。次に、薄膜式蒸留機を
用いて、この脱溶媒反応液(420g)を26.66P
a(0.2mmHg)、180℃で蒸留し、211gの
留分1を得た。残渣画分になお11.6%の脂肪酸メチ
ルが残存していたので、温度を200℃に上げてもう一
度蒸留した結果、23gの留分2と175gの残渣2に
分画することができ、残渣画分の脂肪酸メチル含量を
1.6%まで下げることができた。各工程で分画した画
分の成分を表3に示す。蒸留により脂肪酸メチルを除去
することができ、ステロール/ステロールエステル混合
物の純度を96.9%まで高めることができた。結果を
表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】(実施例2)実施例1でステリルエステル
がほぼ完全にエステル交換された2つの反応液(表1に
おける(c)および(f))を混合し(1180g)、これよ
りステロールの精製を行った。エステル交換反応液の混
合液中には、63.9%の脂肪酸メチル、34.9%の
ステロール、および1.0%のステリルエステルが含ま
れていた。まず、この反応液中に含まれている触媒を除
去するために、混合した全反応液に大豆油由来の脂肪酸
メチル420gを加えて3回水洗した。油層(968
g)に5Lのメタノールを加え、60℃まで加温して全
成分を溶解した後、攪拌しながら30℃まで徐冷して不
溶性物質を析出させた。濾過によりメタノール可溶性画
分(乾燥重量、810g)とメタノール不溶性画分(1
48g)に分画した。最後にメタノール不溶性のステロ
ール画分に少量残存している脂肪酸メチルを除去するた
めに、1.5Lのメタノール/イソプロパノール(1:
1、容量比)混合溶媒を加え、65℃まで加温して全成
分を溶かした後、攪拌しながら10℃まで徐冷して不溶
性物質を形成させた。濾過により可溶性画分(乾燥重
量、26g)と不溶性画分(121g)に分画し、ステ
ロールを白色粉末の不溶性画分として精製した。ガスク
ロマトグラフィーによりステロールの純度を分析した結
果、98.6%の高純度ステロール(内訳:ブラシカス
テロール 1.8%:カンペステロール 24.2%:
スティグマステロール 25.1%:β−シトステロー
ル 47.5%)であることが分かった。結果を表4に
示す。
【0052】
【表4】
【0053】(実施例3)大豆油脱臭留出物からトコフ
ェロールを精製する工程(有機溶媒による分別工程)か
らステロール/炭化水素/トコフェロールの混合物が排
出されてくる。特開2000−302777号公報に開
示した方法に準じ、この廃棄物から高純度ステリルエス
テルを調製した。廃棄物4kg、大豆油由来の脂肪酸4
kg、水2kg、および200万単位のCandida cylind
raceaのリパーゼ(200U/g−反応液、Lipas
e−OF、名糖産業)からなる反応混液を、30℃で攪
拌しながら24時間インキュベートした。この反応によ
りステロールの81.5%がステリルエステルに変換さ
れ、トコフェロールと炭化水素は全く変化しなかった。
【0054】反応液から回収した油分を分子蒸留に負荷
した。まず26.66Pa(0.2mmHg)、180
℃で蒸留し2.74kgの脂肪酸を主体とする留分1を
回収した。次いで、残渣画分を1.33P(0.01m
mHg)、250℃で蒸留し、2.12kgの炭化水
素、ステロール、トコフェロール、および残存脂肪酸か
ら成る混合物を留分2として回収した。最後に夾雑して
いるかもしれない未知の高沸点物質を除去するために
0.40Pa(0.003mmHg)、280℃で蒸留
し、純度93%のステリルエステルを留分3として2.
59kg回収した。なお、残渣画分は0.39kgで主
成分はステリルエステルであった。出発原料となる高純
度ステリルエステル調製の結果をまとめたものを表5に
示す。
【0055】
【表5】
【0056】得られた高純度ステリルエステル(留分
3)500g、KOH85g(全脂肪酸量に対して2倍
モル等量)、水100ml、およびメタノール900m
lからなる反応液を攪拌しながら還流反応を行った。ス
テリルエステルのステロールへの変換率は5時間後に5
1.7%、16時間後に99.4%に達した。反応時間
を制御することにより、ステロール/ステリルエステル
混合物の比率を任意に調整することができる。
【0057】反応終了後、実施例1に記載した方法に準
じて、ステロールの精製を行った。反応液に塩酸を加え
て中和した後、大豆油由来の脂肪酸350gを加え、3
回水洗した。油層(822g)に4Lのメタノールを加
え、60℃まで加温して全成分を溶解した後、撹拌しな
がら30℃まで徐冷し、不溶性物質を形成させた。濾過
によりメタノール可溶性画分(乾燥重量503g)とメ
タノール不溶性画分(乾燥重量302g)に分画した。
最後に、メタノール不溶性のステロール画分に残存して
いる脂肪酸を除去するために、3Lのメタノール/イソ
プロパノール(1:1容積比)混合溶媒を加え、65℃
まで加温して全成分を溶解し、溶解後撹拌しながら10
℃まで徐冷し、不溶性物質を形成させた。濾過により可
溶性画分(乾燥重量87g)と不溶性画分(208g)
に分画し、ステロールを白色粉末の不溶性画分として精
製した。ステロールの純度は99.1%であった。ガス
クロマトグラフィーによりステロールの組成を分析した
結果は、ほぼ、実施例1と同様であった。
【0058】
【発明の効果】本発明の方法により、高純度のステロー
ル、あるいは高純度のステロールとステリルエステルの
混合物が調製される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の出発材料の調製方法を示す模式図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 末永 昌治 大阪府大阪市平野区加美南5丁目5番17号 株式会社八代内 Fターム(参考) 4C086 AA04 DA11 NA20 ZC35 4C091 AA02 BB06 CC01 DD01 EE04 FF01 GG01 HH01 JJ03 KK01 LL01 MM03 NN01 PA02 PA05 PB05 QQ01 RR13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物油脱臭留出物を処理して得られる組
    成物であって、中性脂質、脂肪酸および脂肪酸エステル
    を除いて計算した場合にステリルエステルが70重量%
    以上の純度で含まれる組成物からステロールまたはステ
    ロールとステリルエステルとの混合物を製造する方法で
    あって、 該組成物を化学法により加水分解、ケン化分解またはエ
    ステル交換した反応混合物を得る工程;および該反応混
    合物から、ステロールまたはステロールとステリルエス
    テルとの混合物を分離・回収する工程;を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記分離・回収する工程が、蒸留および
    溶媒分画からなる群から選択される少なくとも1つの方
    法である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記分離・回収する工程が蒸留であり、
    ステロールまたはステロールとステリルエステルとの混
    合物が蒸留残渣として回収される、請求項2に記載の方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN118108784A (zh) * 2024-01-29 2024-05-31 宜春大海龟生命科学股份有限公司 一种植物甾醇酯的制备方法

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CN113150055A (zh) * 2021-03-31 2021-07-23 右江民族医学院 一种豆甾醇酯的高效合成方法
CN113150055B (zh) * 2021-03-31 2023-04-25 右江民族医学院 一种豆甾醇酯的高效合成方法
CN118108784A (zh) * 2024-01-29 2024-05-31 宜春大海龟生命科学股份有限公司 一种植物甾醇酯的制备方法
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