[go: up one dir, main page]

JP2003064064A - アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法 - Google Patents

アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2003064064A
JP2003064064A JP2001259430A JP2001259430A JP2003064064A JP 2003064064 A JP2003064064 A JP 2003064064A JP 2001259430 A JP2001259430 A JP 2001259430A JP 2001259430 A JP2001259430 A JP 2001259430A JP 2003064064 A JP2003064064 A JP 2003064064A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
compound
formula
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001259430A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Hirota
吉洋 廣田
Fumiaki Iwasaki
史哲 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP2001259430A priority Critical patent/JP2003064064A/ja
Publication of JP2003064064A publication Critical patent/JP2003064064A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セファロスポリン系抗生物質の中間体として
有用なアミドチアゾール誘導体エステル化合物を簡便に
高純度で得る製造方法を提供する。 【解決手段】 縮合剤を用いてtert−ブトキシカル
ボニル−L−アラニン等のN−保護アミノ酸化合物と2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−
メトキシイミノ酢酸エチル等のアミノチアゾール誘導体
エステル化合物とを縮合させて、2−(2−tert−
ブトキシカルボニル−L−アラニルアミノチアゾール−
4−イル)−2−(Z)−メトキシイミノ酢酸エチル等
のアミドチアゾール誘導体エステル化合物を製造する方
法において、縮合剤としてジ−tert−ブチルジカー
ボネート等のジカーボネート化合物とN−メチルモルフ
ォリン等の三級アミン化合物とを組み合わせて使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−保護アミノ酸
化合物とアミノチアゾール誘導体エステル化合物とから
アミドチアゾール誘導体エステル化合物を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】アミノチアゾール誘導体は、医薬品製造
の中間体として有用な化合物であり、セファロスポリン
系等の抗生物質の側鎖として用いられる重要な化合物で
ある。例えば、7−アミノセファロスポラン酸等のβ−
ラクタム系化合物にアミド化反応によってアミノチアゾ
ール誘導体が結合することによって抗生物質の基本骨格
が作られている。
【0003】セファロスポリン系抗生物質は、一般的に
幅広い抗菌スペクトルを有し、副作用も少ないことか
ら、注目を集めている抗生物質である。しかしながら、
アミノチアゾール誘導体とβ−ラクタム系化合物から合
成されたセファロスポリン誘導体は一般的に消化管吸収
性が悪いという問題点があった。そこで、アミノチアゾ
ール誘導体のアミノ基をペプチダーゼのような生体内酵
素等で容易に切断されるアミノ酸の様な化合物で保護し
て得られる中間体とβ−ラクタム系化合物と反応させる
ことにより、消化管吸収性の高いセファロスポリン誘導
体(プロドラッグタイプセファロスポリン誘導体ともい
う。)を得る技術が開発されている。
【0004】この様なプロドラッグタイプセファロスポ
リン誘導体としては、下記式(V)
【0005】
【化5】
【0006】(式中、Rは、1−アルカノイルオキシ
アルキル基又は1−アルコキシカルボニルオキシアルキ
ル基である。)で示されるプロドラッグタイプセファロ
スポリン誘導体が知られており、その消化管吸収性の良
さから該誘導体の需要は益々高まってきている。
【0007】このため、上記プロドラッグタイプセファ
ロスポリン誘導体の重要中間体である下記式(III)
【0008】
【化6】
【0009】{式中、Rはアミノ基の保護基であり、
は水素原子、炭素数1〜6の飽和炭化水素基、炭素
数2〜10の不飽和炭化水素基であり、Rは炭素数1
〜7のアルキル基、又は炭素数7〜11のアラルキル基
であり、Yは下記式 =N−R、または =CH−R (式中、Rは炭素数1〜7のアルキルオキシ基、又は
炭素数7〜19のアラルキルオキシ基であり、Rは水
素原子、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数7〜19の
アラルキル基、炭素数1〜7のアルキルオキシ基、又は
炭素数7〜19のアラルキルオキシ基である。)で示さ
れる2価の基、又は単結合で炭素原子と結合する2つの
水素原子である。}で示されるアミドチアゾール誘導体
エステル化合物を高純度で収率良く製造することが重要
となっている。なお、該アミドチアゾール誘導体エステ
ル化合物については、その用途との関係から、光学純度
の高いものが望まれている。
【0010】このアミドチアゾール誘導体エステル化合
物の合成方法としては、N−保護アミノ酸化合物を、
縮合剤としてのジシクロヘキシルカルボジイミドの存在
下にN−ヒドロキシコハク酸イミドと反応させてコハク
酸イミド体を合成した後、さらにアミノチアゾール誘導
体エステル化合物と反応させてアミドチアゾール誘導体
エステル化合物を単離収率112.4%(文献記載の値
に基づく計算値。収率が100%を越えていることか
ら、このとき単離されたものは不純物を含んでいるもの
と思われる。)で合成する方法(特開昭58−1804
91号公報)、及びN−保護アミノ酸化合物とアミノ
チアゾール誘導体エステル化合物とを4−ジメチルアミ
ノピリジンの存在下に、縮合剤として水溶性カルボジイ
ミドである1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩と反応させて、アミドチア
ゾール誘導体エステル化合物を単離収率67.5%で合
成する方法(特開平3−204883号公報)、N−
保護アミノ酸化合物とアミノチアゾール誘導体エステル
化合物とを縮合剤としてカルボニルジイミダゾールを用
いて反応させて、アミドチアゾール誘導体エステル化合
物を合成する方法(特開2000−81083号公報)
が知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭58−180491号公報に記載されている方法で
は、N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニン
とN−ヒドロキシコハク酸イミドとからジシクロヘキシ
ルカルボジイミドを用いてコハク酸イミド体を合成させ
たときに難溶性ウレア体が副生するため、これを濾過し
てから2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
メトキシイミノ酢酸メチルエステルと反応させる必要が
あり、工程が煩雑であるという問題がある。また、単離
収率が112.4%(文献記載の値に基づく計算値)
と、収率が100%を越えていることから、この時単離
された物は不純物を含んでいるものと思われ、さらに定
量的に進行する次工程後の単離収率が69.3%である
ことから、真の縮合収率は、70%程度の低い値であっ
たと予測される。
【0012】また、上記特開平3−204883号公報
に記載されている方法では、目的物であるアミドチアゾ
ール誘導体エステル化合物の単離収率は約67.5%と
低く、反応途中で除去する必要はないものの、最終的に
は除去しなければならない副生物として、水溶性ウレア
体が副生するという問題があった。
【0013】さらに、上記特開2001−81083号
公報に記載されている方法では、反応収率は高いもの
の、縮合剤として使用するカルボニルジイミダゾールが
水と速やかに反応して二酸化炭素を発生させるため、使
用中及び保存中の取扱いには注意する必要があった。
【0014】このため、取扱いが容易な縮合剤を用いて
高収率且つ高純度で前記(III)式で示されるアミドチ
アゾール誘導体エステル化合物を製造する方法の開発が
望まれていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
状に鑑み、先ず上記従来方法の反応機構について検討を
行った。その結果、ジシクロヘキシルカルボジイミドや
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩等のカルボジイミド系縮合剤を用いた場
合には、反応経路の一つとしてN−保護アミノ酸化合物
の酸無水物を経由する反応経路があり、該酸無水物とア
ミノチアゾール誘導体エステル化合物との反応が極めて
遅いため収率が低くなっていることをつきとめた。
【0016】そして、該知見に基づき、上記のような反
応性の低い酸無水物を経由せずに反応を進行させる取扱
いが容易な縮合剤について種々検討を行なったところ、
三級アミン化合物の存在下、縮合剤としてジカーボネー
ト化合物を用いることにより、高い収率で目的物が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0017】即ち、本発明は、下記一般式(I)
【0018】
【化7】
【0019】(式中、Rはアミノ基の保護基であり、
は水素原子、炭素数1〜6の飽和炭化水素基、又は
炭素数2〜10の不飽和炭化水素基である。)で示され
るN−保護アミノ酸化合物と、下記一般式(II)
【0020】
【化8】
【0021】{式中、Rは炭素数1〜7のアルキル
基、又は炭素数7〜11のアラルキル基であり、Yは下
記式 =N−R、または =CH−R (式中、Rは炭素数1〜7のアルキルオキシ基、又は
炭素数7〜19のアラルキルオキシ基であり、Rは水
素原子、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数7〜19の
アラルキル基、炭素数1〜7のアルキルオキシ基、又は
炭素数7〜19のアラルキルオキシ基である。)で示さ
れる2価の基、又は単結合で炭素原子と結合する2つの
水素原子である。}で示されるアミノチアゾール誘導体
エステル化合物とを縮合剤を用いて縮合させて、下記一
般式(III)
【0022】
【化9】
【0023】(式中、R及びRは、それぞれ前記一
般式(I)におけるR1及びRと同義であり、R
びYは、それぞれ前記一般式(II)におけるR3及び
Yと同義である。)で示されるアミドチアゾール誘導体
エステル化合物を製造する方法において、縮合剤として
ジカーボネート化合物と三級アミン化合物とを組み合わ
せて使用することを特徴とする前記アミドチアゾール誘
導体エステル化合物の製造方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法は、前記一般式
(I)で示されるN−保護アミノ酸化合物(以下、単に
「原料N−保護アミノ酸」ともいう。)と前記一般式
(II)で示されるアミノチアゾール誘導体エステル化
合物(以下、単に「原料アミノチアゾール誘導体エステ
ル」ともいう。)とを縮合させて、前記一般式(II
I)で示されるアミドチアゾール誘導体エステル化合物
を製造する際に、縮合剤として、ジカーボネート化合
物、特に、下記一般式(IV)
【0025】
【化10】
【0026】(式中、Rは、炭素数1〜10の飽和炭
化水素基、又は炭素数2〜10の不飽和炭化水素基であ
る。)で示されるジカーボネート化合物を三級アミン化
合物と組み合わせて使用することを最大の特徴とする。
【0027】本発明において縮合剤とは、縮合反応を促
進する作用を有する化合物をいい、該化合物自体が反応
試剤と反応して活性な中間体を形成する化合物は勿論、
直接反応試剤とは反応しなくても何らかの作用により結
果として縮合反応を有効に進行せしめる化合物をいう。
【0028】本発明で使用するジカーボネート化合物
は、ジカーボネート構造を有する化合物であれば何ら制
限なく使用することができる。
【0029】特に、ジカーボネート化合物としては前記
一般式(IV)で示されるジカーボネート化合物が使用
するのが好適である。なお、前記一般式(IV)中のR
は、炭素数1〜10の飽和炭化水素基、又は炭素数2
〜10の不飽和炭化水素基である。これらの基は、直鎖
状でも分岐を有していても良い。炭素数1〜10の飽和
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、tert−ブチル基、tert−アミル基等のア
ルキル基が例示される。
【0030】また、炭素数2〜10の不飽和炭化水素基
としては、アリル基等のアルケニル基;フェニル基等の
アリール基;ベンジル基等のアラルキル基が例示され
る。
【0031】本発明において好適に使用できるジカーボ
ネート化合物を具体的に例示すれば、ジメチルジカーボ
ネート、ジエチルジカーボネート、ジアリルジカーボネ
ート、ジイソプロピルジカーボネート、ジ−tert−
ブチルジカーボネート、ジ−tert−アミルジカーボ
ネート、ジフェニルジカーボネート、ジベンジルジカー
ボネート等を挙げることが出来る。
【0032】これらの中でも特に、縮合転化率の高さお
よび取り扱いの容易さからジイソプロピルジカーボネー
ト、ジ−tert−ブチルジカーボネート、ジ−ter
t−アミルジカーボネート等が特に好適に用いることが
できる。
【0033】なお、これらのジカーボネート化合物は、
試薬及び工業原料として入手したものをそのまま、或い
は必要に応じて再結晶、蒸留等の精製を行った後に使用
することが出来る。入手できないジカーボネート化合物
は次のようにして合成することが出来る。即ち、対応す
るアルカリ金属アルコキシドと二酸化炭素を反応させた
後、芳香族スルホニルクロライド化合物と反応させるこ
とで合成できる。また、合成したジカーボネート化合物
は合成したものをそのまま、或いは必要に応じて蒸留等
の精製を行った後に使用することが出来る。
【0034】これらジカーボネート化合物の使用量は特
に制限されるものではないが、少なすぎると未反応原料
が残留し、多すぎると原料のアミノチアゾール誘導体エ
ステルとジカーボネート化合物が直接反応した副生物が
増加するため、原料N−保護アミノ酸1モルに対して、
0.5〜5モルの範囲で用いるのが好適である。さらに
は、高純度の目的物を得ることを考えると、原料N−保
護アミノ酸1モルに対して、0.8〜3モルの範囲で用
いることが特に好適である。
【0035】本発明において、上記ジカーボネート化合
物と併用される三級アミン化合物としては、公知の三級
アミン化合物が使用できる。なお、この時一級もしくは
二級アミンを使用すれば、原料N−保護アミノ酸と一級
もしくは二級アミン化合物と反応した副生物が生成する
ため、使用できるアミンは三級アミン化合物に限定され
る。本発明で使用できる三級アミン化合物を具体的に例
示すると、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ジイ
ソプロピルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン
等の好適には炭素数3〜25の脂肪族三級アミン化合
物;N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N
−エチルピペリジン、N−メチルモルフォリン、N−エ
チルモルフォリン等の好適には炭素数5〜10の環状三
級アミン化合物;ピリジン、N,N−ジメチルアミノピ
リジン、N−メチルピロール等の好適には炭素数5〜1
0の環状不飽和炭化水素三級アミン化合物;N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,3−プロピレンジアミ
ン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタ
ンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,
4−ブタンジアミン等の好適には炭素数6〜10の脂肪
族三級ジアミン化合物等を挙げることができる。
【0036】これらの中でも特に、縮合転化率の高さか
ら、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の脂
肪族三級アミン化合物;N−メチルモルフォリン、N−
エチルモルフォリン等の環状三級アミン化合物;又は、
N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等
の脂肪族三級ジアミン化合物等がより好適に用いられ
る。なお、これらの三級アミン化合物はすべて試薬及び
工業原料として入手可能であり、入手したものをそのま
ま、或いは必要に応じて再結晶、蒸留等の精製を行った
後に使用することが出来る。
【0037】上記三級アミン化合物の使用量は特に制限
されるものではないが、少なすぎると縮合反応の反応速
度が著しく減少する。また、多すぎるとアミン化合物の
除去操作を別途行う必要があるばかりか、ジカーボネー
ト化合物とアミノチアゾール誘導体エステル化合物の反
応物が副生するため、原料N−保護アミノ酸1モルに対
して、0.01〜5.0モルの範囲でさらには、0.1
〜1.5モルの範囲で用いることが特に好ましい。
【0038】本発明で使用されるN−保護アミノ酸化合
物としては、アミノ酸のアミノ基が、アミノ基の保護基
で保護されている化合物であれば、何ら制限なく使用で
きる。
【0039】即ち、N−保護アミノ酸化合物としては前
記一般式(I)で示される原料N−保護アミノ酸を使用
することができる。なお、前記一般式(I)中のR
は、アミノ基の保護基である。該R1は、アミノ基を
保護する作用を有する有機残基であれば特に制限される
ものではなく、このような作用を有する基を具体的に例
示すれば、ホルミル基、アセチル基、クロロアセチル
基、アセトアセチル基等のアシル型保護基;イソプロポ
キシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等
のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル
基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基等のアラル
キルオキシカルボニル基;ベンジル基、トリフェニルメ
チル基等のアラルキル基等を挙げることができる。
【0040】これらの中でも特に、縮合反応時のラセミ
化抑制効果の点から、イソプロポキシカルボニル基、t
ert−ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニ
ル基;又はベンジルオキシカルボニル基、9−フルオレ
ニルメトキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボ
ニル基を用いるのが好適である。さらに脱保護の容易さ
からtert−ブトキシカルボニル基を用いるのが最も
好適である。
【0041】また、前記一般式(I)中のRは、水素
原子、炭素数1〜6の飽和炭化水素基、又は炭素数2〜
10の不飽和炭化水素基である。これらの基は、直鎖状
でも分岐を有していても良い。好適な炭素数1〜6の飽
和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基
等のアルキル基が例示される。
【0042】また、炭素数2〜10の不飽和炭化水素基
としては、フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベ
ンジル基、フェネチル基、1−フェニルエチル基等のア
ラルキル基が例示される。
【0043】これらの中でもRとしては、最終的にプ
ロドラッグタイプセファロスポリン誘導体にした場合の
吸収性及び生体内分解特性が良いことからメチル基であ
るのが特に好適である。
【0044】本発明において使用できる原料N−保護ア
ミノ酸を具体的に例示すれば、N−アセチルグリシン、
N−アセチルアラニン、N−アセチルバリン、N−アセ
チルロイシン、N−アセチルフェニルグリシン、N−ア
セチルフェニルアラニン等のアシルアミノ酸化合物;t
ert−ブトキシカルボニルグリシン、tert−ブト
キシカルボニルアラニン、tert−ブトキシカルボニ
ルバリン、tert−ブトキシカルボニルロイシン、t
ert−ブトキシカルボニルフェニルグリシン、ter
t−ブトキシカルボニルフェニルアラニン等のアルコキ
シカルボニルアミノ酸化合物;N−ベンジルオキシカル
ボニルグリシン、N−ベンジルオキシカルボニルアラニ
ン、N−ベンジルオキシカルボニルバリン、N−ベンジ
ルオキシカルボニルロイシン、N−ベンジルオキシカル
ボニルフェニルアラニン、N−(9−フルオレニルメト
キシカルボニル)グリシン、N−(9−フルオレニルメ
トキシカルボニル)アラニン、N−(9−フルオレニル
メトキシカルボニル)バリン、N−(9−フルオレニル
メトキシカルボニル)ロイシン、N−(9−フルオレニ
ルメトキシカルボニル)フェニルアラニン等のアラルキ
ルオキシカルボニルアミノ酸化合物;N−ベンジルグリ
シン、N−ベンジルアラニン、N−ベンジルバリン、N
−ベンジルロイシン、N−ベンジルフェニルグリシン、
N−ベンジルフェニルアラニン、N−トリフェニルメチ
ルグリシン、N−トリフェニルメチルアラニン、N−ト
リフェニルメチルバリン、N−トリフェニルメチルロイ
シン、N−トリフェニルメチルアラニン、N−トリフェ
ニルメチルフェニルグリシン、N−トリフェニルメチル
フェニルアラニン等のアラルキルアミノ酸化合物等を挙
げることができる。
【0045】これらの中でも特に、縮合反応時のラセミ
化抑制能の高さから、tert−ブトキシカルボニルア
ラニン、tert−ブトキシカルボニルバリン、ter
t−ブトキシカルボニルロイシン、tert−ブトキシ
カルボニルフェニルグリシン、tert−ブトキシカル
ボニルフェニルアラニン等のアルコキシカルボニルアミ
ノ酸化合物;又はN−ベンジルオキシカルボニルアラニ
ン、N−ベンジルオキシカルボニルバリン、N−ベンジ
ルオキシカルボニルロイシン、N−ベンジルオキシカル
ボニルフェニルグリシン、N−ベンジルオキシカルボニ
ルフェニルアラニン、N−(9−フルオレニルメトキシ
カルボニル)グリシン、N−(9−フルオレニルメトキ
シカルボニル)アラニン、N−(9−フルオレニルメト
キシカルボニル)バリン、N−(9−フルオレニルメト
キシカルボニル)ロイシン、N−(9−フルオレニルメ
トキシカルボニル)フェニルアラニン等のアラルキルオ
キシカルボニルアミノ酸化合物を用いるのが好適であ
る。さらに、保護・脱保護反応の容易さから、tert
−ブトキシカルボニルアラニン、tert−ブトキシカ
ルボニルバリン、tert−ブトキシカルボニルロイシ
ン、tert−ブトキシカルボニルフェニルグリシン、
tert−ブトキシカルボニルフェニルアラニン等のt
ert−ブトキシカルボニルアミノ酸化合物用いるのが
特に好適である。
【0046】これらの原料N−保護アミノ酸は、試薬あ
るいは工業原料としても入手可能であるが、入手できな
い場合は、合成することができる。即ち、対応するアミ
ノ酸に、塩基存在下、保護剤を反応させることで容易に
合成できる。
【0047】これらの原料N−保護アミノ酸の中には、
不斉炭素を持つ物もある。本発明においてはL体、D体
いずれのN−保護アミノ酸化合物も使用可能であるが、
最終生成物の薬理活性の点からL体が好適に用いられ
る。なお、光学純度が95%ee以下のN−保護アミノ
酸を用いた場合でも、前記一般式(III)で示される
アミドアミノチアゾール誘導体エステル化合物を得るこ
とができるが、この場合には、L体、D体の混合物であ
り、光学純度の高いアミドアミノチアゾール誘導体エス
テル化合物を得るためには、光学分割、キラルカラム等
の精製が必要となるため、操作の簡便さという点から、
光学純度が95%ee以上のN−保護アミノ酸を用いる
のが好ましい。
【0048】本発明で使用するもう一つの原料化合物で
あるアミノチアゾール誘導体エステル化合物としては、
前記一般式(II)で示される原料アミノ体を使用する
事ができる。なお、前記一般式(II)中のRは、炭
素数1〜7のアルキル基、又は炭素数7〜11のアラル
キル基である。炭素数1〜7のアルキル基は直鎖状でも
分岐を有していてもよく、これらアルキル基としては、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基等が挙げられる。また、炭素数7〜11のアラルキ
ル基としては、ベンジル基、ナフチルメチル基等が挙げ
られる。
【0049】これらの中でも、Rとしては、後の加水
分解に関わる操作が容易であることからメチル基又はエ
チル基であるのが特に好適である。
【0050】また、前記一般式(II)中のYは、下記
式 =N−R、又は =CHR で示される2価の基、又は単結合でYが結合する炭素原
子と結合する2つの水素原子である。
【0051】なお、上記式中のRは、炭素数1〜7の
アルキルオキシ基、又は炭素数7〜19のアラルキルオ
キシ基である。炭素数1〜7のアルキルオキシ基は直鎖
状でも分岐を有していてもよく、具体的には、メトキシ
基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキ
シ基、n−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、
tert−ブチルオキシ基等が例示される。また、炭素
数7〜19のアラルキルオキシ基としてはベンジルオキ
シ基、トリフェニルメチルオキシ基等が例示される。
【0052】また、上記式中のRは水素原子、炭素数
1〜7のアルキル基、炭素数7〜19のアラルキル基、
炭素数1〜7のアルキルオキシ基、又は炭素数7〜19
のアラルキルオキシ基である。炭素数1〜7のアルキル
基としてはRにおけるものと同じものが挙げられる。
炭素数7〜19の非置換のアラルキル基としては、ベン
ジル基、トリフェニルメチル基等が例示される。また、
炭素数1〜7のアルキルオキシ基及び炭素数7〜19の
アラルキルオキシ基としては、それぞれRにおけるも
のと同じものが挙げられる。
【0053】また、Yが単結合で炭素原子と結合する2
つの水素原子である場合には、前記一般式(II)にお
ける−C(=Y)−で示される基は、−CH2−基とな
る。
【0054】本発明において使用できる原料アミノチア
ゾール誘導体エステルを具体的に例示すると、2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)酢酸メチル、2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)酢酸エチル、2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミノ
酢酸メチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−メトキシイミノ酢酸エチル、2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−メトキシイミノ酢酸ter
t−ブチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−メトキシイミノ酢酸ベンジル、2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−エトキシイミノ酢酸メチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−エ
トキシイミノ酢酸エチル、2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−エトキシイミノ酢酸ベンジル、2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ベンジルオ
キシイミノ酢酸エチル、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−トリフェニルオキシイミノ酢酸エチ
ル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ト
リフェニルオキシイミノ酢酸ベンジル、2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−プロペン酸エチル、2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ブテン酸
エチル、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ペンテン酸エチル等を挙げることができる。
【0055】これらの中でも、プロドラッグタイプセフ
ァロスポリン誘導体の効果の高さから、2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミノ酢酸メ
チルエステル、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−メトキシイミノ酢酸エチルエステル等が特に
好適に用いられる。
【0056】これらの原料アミノチアゾール誘導体エス
テルは、試薬あるいは工業原料として入手可能である
が、入手できない場合は、次のようにして合成すること
ができる。即ち、アルコキシイミノ酢酸化合物類は、対
応する2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
ヒドロキシイミノ酢酸のエステル化合物とアルキルハラ
イド又はアラルキルハライドとを反応させることにより
合成でき、アルケン酸化合物類は、対応する4−クロロ
アセト酢酸のエステル化合物に対応するアルデヒドを反
応させ4−クロロ−2−アルキリデンアセト酢酸エステ
ル化合物を得た後、チオ尿素と反応させることにより容
易に合成できる。
【0057】また、原料アミノチアゾール誘導体エステ
ルには、E体、Z体の異性体が存在する場合があり、本
発明においては、E体、Z体いずれも使用可能である
が、最終生成物の薬理活性の点からZ体が好適に用いら
れる。
【0058】上記原料アミノチアゾール誘導体エステル
の使用量は、特に制限されるものではないが、少なすぎ
ると未反応の原料N−保護アミノ酸が残留し、多すぎる
と原料アミノチアゾール誘導体エステルが未反応で残留
するため、原料N−保護アミノ酸1モルに対して0.5
〜5モルの範囲で用いるのが好適である。さらには、高
純度のアミドチアゾール誘導体エステル化合物が得られ
るという観点から原料N−保護アミノ酸1モルに対して
0.8〜2モルの範囲で用いるのが特に好適である。
【0059】本発明の製造方法においては、反応条件を
制御しやすく均一に短時間で反応を行なうために、反応
に際して溶媒を使用するのが好適である。本発明で使用
できる溶媒を具体的に例示すると、n−ペンタン、n−
ヘキサン、n−ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキ
サン等の飽和炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の不飽和炭化水素類、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、tert−ブチルメ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸n−
プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸t
ert−ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;炭酸
ジメチル、炭酸ジエチル等のカーボネート類;アセトニ
トリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等
のアミド類;ジメチルスルフォキシド等のスルフォキシ
ド類;tert−ブチルアルコール等のアルコール類等
を挙げることができる。
【0060】これらの溶媒の中でも、縮合収率の高さか
ら、不飽和炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、エーテ
ル類、エステル類、ケトン類、又はカーボネート類が好
適に用いられる。さらには、反応中にラセミ化が起こる
のを防止するという観点からトルエン、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロイルエーテル、クロロホルム、酢酸エチ
ル、テトラヒドロフラン等の比誘電率が20以下の溶媒
を用いるのが特に好適である。
【0061】これら溶媒の使用量は特に制限されるもの
ではないが、反応制御の容易さ及び経済性等の観点か
ら、原料N−保護アミノ酸100重量部に対し、50〜
10000重量部、特に100〜1000重量部の範囲
で用いるのが好適である。
【0062】本発明の製造方法における操作手順は、縮
合剤としてのジカーボネート化合物を三級アミン化合物
と組み合わせて使用するのであれば特に限定はされず、
各反応試剤の添加方法についても全成分を同時に添加し
ても、まず原料N−保護アミノ酸化合物と三級アミン化
合物及びジカーボネート化合物を添加して、ジカーボネ
ート化合物と原料N−保護アミノ酸化合物を反応させた
後、原料アミドチアゾール誘導体エステル化合物を添加
しても差し支えない。
【0063】当該方法において、原料N−保護アミノ
酸、三級アミン化合物及びジカーボネート化合物、並び
に必要に応じて溶媒を混合する方法は、特に限定され
ず、反応系の凝固点〜100℃で、適宜混合すればよ
い。次に、原料アミノチアゾール誘導体エステルを添加
して縮合反応を行なうときの反応温度としては、通常は
反応系の凝固点以上100℃以下で行えばよいが、目的
物の収率と反応速度のバランスの観点から、−30℃〜
80℃以下で行うのが好適である。この時反応温度を均
一にするために攪拌を行なうのが好適である。
【0064】また、上記方法における縮合反応の反応時
間は、反応温度、溶媒の種類等に応じて適宜決定すれば
よいが、通常、0.1〜48時間もあれば十分である。
【0065】上記方法における各反応は、何れも常圧
下、加圧下、又は減圧下で実施できる。更に、これら反
応は、大気開放下で実施可能であるが、大気中の水分に
よって分解反応が進行するのを防止するため、塩化カル
シウム等の乾燥管を備え付けた装置内、或いは窒素、ヘ
リウム、アルゴン等の不活性気体雰囲気下で実施するこ
とが好ましい。
【0066】この様にして反応を行なうことにより、使
用した原料N−保護アミノ酸及び原料アミノチアゾール
誘導体エステルの構造に応じた構造を有するアミドチア
ゾール誘導体エステル、即ち、前記一般式(III)で
示されるアミドチアゾール誘導体エステルが得られる。
【0067】得られたアミドチアゾール誘導体エステル
は、必要に応じて分離、精製して単離することができ
る。例えば、反応溶媒として水と相溶しない有機溶媒を
用いた場合には、反応終了後反応液を酸水溶液、水等で
洗浄した後、溶媒を乾燥し、再結晶或いはカラムクロマ
トグラフィ等によって分離精製することによって行うこ
とができる。
【0068】また、得られた反応液を混合物のまま、或
いは適当な処理をした後、単離することなく、これを出
発原料として各種用途に応じた反応に用いてもよい。
【0069】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるもので
はない。
【0070】実施例1 攪拌翼、温度計、窒素吹き込み口、滴下漏斗を取り付け
た反応容器に、N−tert−ブトキシカルボニル−L
−アラニン1.89g(10ミリモル、100%ee)
を塩化メチレン10mlに溶解させた。この溶液に2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メ
トキシイミノ酢酸エチル2.29g(5ミリモル)、N
−メチルモルフォリン0.51g(5ミリモル)を加え
た後、20℃で、ジ−tert−ブチルジカーボネート
2.18g(10ミリモル)を10分かけて滴下した。
滴下終了後、同温度で24時間反応した。
【0071】この反応液を高速液体クロマトグラフィ
(以後HPLCと略す。)で分析したところ、2−(2
−N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニルア
ミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メトキシイ
ミノ酢酸エチル(以後BAAEと略す。)の収率は8
5.6%であった。副生物である2−(2−tert−
ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−メトキシイミノ酢酸エステル(以後、Boc
体と略す。)が0.7%生成していた。また光学分離カ
ラムを用いて分析を行ったところ、目的物の光学純度は
99%eeであった。この時用いたN−tert−ブト
キシカルボニル−L−アラニン中のD体は検出されなか
った。
【0072】実施例2〜4 ジカーボネート化合物として表1に示す化合物を用いた
以外、実施例1と同様に操作した。結果を表1に示す。
なお、表中の付加体とはジカーボネート化合物と2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メ
トキシイミノ酢酸エチルとの反応物を表す。
【0073】
【表1】
【0074】実施例5〜6 三級アミン化合物として表2に示す化合物を用いた以
外、実施例1と同様に操作した。結果を表1に示す。な
お、表中のBoc体とは副生物である2−(2−ter
t−ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)
−2−(Z)−メトキシイミノ酢酸エステルを示す。
【0075】
【表2】
【0076】実施例7〜12 N−保護アミノ酸化合物として表3に示す物(何れも1
00%ee)を用いた以外、実施例1と同様に操作し
た。結果を表3に示す。
【0077】
【表3】
【0078】実施例13〜18 アミノチアゾール誘導体エステル化合物として表4に示
す化合物を用いた以外、実施例1と同様に操作した。結
果を表4に示す。なお、表中のBoc体とはジ−ter
t−ブチルジカーボネートとアミノチアゾ−ル誘導体エ
ステル化合物との反応物を示す。
【0079】
【表4】
【0080】実施例19 攪拌翼、温度計、窒素吹き込み口、滴下漏斗を取り付け
た反応容器に、N−tert−ブトキシカルボニル−L
−アラニン1.89g(10ミリモル、100%ee)
およびN−メチルモルフォリン0.51g(5ミリモ
ル)を塩化メチレン10mlに溶解させた。この溶液に
20℃で、ジ−tert−ブチルジカーボネート2.1
8g(10ミリモル)を10分かけて滴下した後、同温
度で24時間反応させた。その後この反応液に20℃
で、2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−メトキシイミノ酢酸エチル2.29g(5ミリ
モル)、同温度で23時間反応した。
【0081】この反応液を高速液体クロマトグラフィ
(以後HPLCと略す。)で分析したところ、BAAE
の収率は83.4%であった。副生物である2−(2−
tert−ブトキシカルボニルアミノチアゾール−4−
イル)−2−(Z)−メトキシイミノ酢酸エステルが
0.5%生成していた。また光学分離カラムを用いて分
析を行ったところ、目的物の光学純度は99%eeであ
った。この時用いたN−tert−ブトキシカルボニル
−L−アラニン中のD体は検出されなかった。
【0082】実施例20〜23 反応溶媒として、表5に示す化合物を用いた以外、実施
例1と同様に操作した。結果を表5に示す。
【0083】
【表5】
【0084】実施例24〜26 三級アミン化合物の使用量を、表6に示す量用いた以
外、実施例1と同様に操作した。結果を表6に示す。
【0085】
【表6】
【0086】比較例1 攪拌翼、温度計、窒素吹き込み口、滴下漏斗を取り付け
た反応容器に、N−tert−ブトキシカルボニル−L
−アラニン9.46g(50ミリモル、100%e
e)、塩化メチレン50mlを入れて溶解させた後に5
℃まで冷却した。この溶液に2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−(Z)−メトキシイミノ酢酸エチ
ル11.46g(50ミリモル)、N,N’−ジメチル
アミノピリジン0.61g(5ミリモル)を加え均一に
攪拌させた後、ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加
した。5℃で0.5時間反応させた後、20分で20℃
まで昇温し、同温度で23時間反応した。
【0087】この反応液を高速液体クロマトグラフィ
(以後HPLCと略す。)で分析したところ、BAAE
の収率は67.0%であった。副生物のN−tert−
ブトキシカルボニル−L−アラニン無水物が32.5%
生成していた。
【0088】比較例2 100mlナス型フラスコに、N−tert−ブトキシ
カルボニル−L−アラニン無水物3.60g(10ミリ
モル)を加え、塩化メチレン20mlに溶解させた。こ
の溶液に2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−メトキシイミノ酢酸エチル2.29g(10
ミリモル)、N,N’−ジメチルアミノピリジン0.1
2g(1ミリモル)を加え、25℃で4日間反応させ
た。
【0089】この反応液を高速液体クロマトグラフィ
(以後HPLCと略す。)で分析したところ、BAAE
の収率は4.3%に過ぎず、N−保護アミノ酸化合物の
酸無水物とアミノチアゾ−ル誘導体エステル化合物との
反応性が低いことが確認された。
【0090】比較例1および2の結果より、カルボジイ
ミド系縮合剤を用いた場合、反応経路の一つとしてN−
保護アミノ酸化合物の酸無水物を経由する反応経路があ
り、該酸無水物とアミノチアゾール誘導体エステル化合
物との反応が極めて遅いため収率が低くなっていること
が分かる。
【0091】比較例3 攪拌翼、温度計、窒素吹き込み口、滴下漏斗を取り付け
た反応容器に、N−tert−ブトキシカルボニル−L
−アラニン9.46g(50ミリモル、100%ee)
を塩化メチレン50mlに溶解させた。この溶液にこの
溶液にピロリジン3.56g(50ミリモル)、2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイ
ミノ酢酸エチル11.46g(50ミリモル)を加えた
後、20℃で、ジ−tert−ブチルジカーボネート1
0.91g(50ミリモル)を10分かけて滴下した。
滴下終了後、同温度で24時間反応した。
【0092】この反応液を高速液体クロマトグラフィ
(以後HPLCと略す。)で分析したところ、2−(2
−N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニルア
ミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メトキシイ
ミノ酢酸エチル(以後BAAEと略す。)の収率は1
2.6%に留まり、N−tert−ブトキシカルボニル
−ピロリジンが64.8%検出された。
【0093】比較例3に示されるように、ジカーボネー
ト化合物を用いた場合でも、三級アミン化合物に換えて
一級または二級アミン化合物を使用すると、原料アミノ
酸と一級または二級アミン化合物が反応した副生物が副
生し、収率が低下する。
【0094】比較例4 攪拌翼、温度計、窒素吹き込み口、滴下漏斗を取り付け
た反応容器に、N−tert−ブトキシカルボニル−L
−アラニン1.89g(10ミリモル、100%ee)
を塩化メチレン10mlに溶解させた。この溶液に2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メ
トキシイミノ酢酸エチル2.29g(5ミリモル)を加
えた後、20℃で、ジ−tert−ブチルジカーボネー
ト2.18g(10ミリモル)を10分かけて滴下し
た。滴下終了後、同温度で24時間反応した。
【0095】この反応液を高速液体クロマトグラフィ
(以後HPLCと略す。)で分析したところ、2−(2
−N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニルア
ミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−メトキシイ
ミノ酢酸エチル(以後BAAEと略す。)の収率は1.
50%に留まった。
【0096】比較例4に示されるように、三級アミン化
合物と組み合わせて使用しない場合には、上記原料アミ
ノチアゾール誘導体エステルの反応性が低いために殆ど
反応しない。従って、ジカーボネート化合物を縮合剤と
して使用する際には、三級アミン化合物の存在が不可欠
である。
【0097】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、原料N−保
護アミノ酸及び原料アミノチアゾール誘導体エステルか
ら、プロドラッグタプイセファロスポリン誘導体の重要
中間体であるアミドチアゾール誘導体エステル化合物を
高収率で得ることができる。また、本発明においては得
られるアミドチアゾール誘導体エステル化合物は原料と
して用いた原料アミノチアゾール誘導体エステルの高い
光学純度を保つことが可能であり、光学異性体の種類に
よって薬効が大きく異なる医薬中間体の製造方法として
優れた製法であると言える。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、Rはアミノ基の保護基であり、Rは水素原
    子、炭素数1〜6の飽和炭化水素基、又は2〜10の不
    飽和炭化水素基である。)で示されるN−保護アミノ酸
    化合物と、下記一般式(II) 【化2】 {式中、Rは炭素数1〜7のアルキル基、又は炭素数
    7〜11のアラルキル基であり、Yは下記式 =N−R、または =CH−R (式中、Rは炭素数1〜7のアルキルオキシ基、又は
    炭素数7〜19のアラルキルオキシ基であり、Rは水
    素原子、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数7〜19の
    アラルキル基、炭素数1〜7のアルキルオキシ基、又は
    炭素数7〜19のアラルキルオキシ基である。)で示さ
    れる2価の基、又は単結合で炭素原子と結合する2つの
    水素原子である。}で示されるアミノチアゾール誘導体
    エステル化合物とを縮合剤を用いて縮合させて、下記一
    般式(III) 【化3】 (式中、R及びRは、それぞれ前記一般式(I)に
    おけるR1及びRと同義であり、R及びYは、それ
    ぞれ前記一般式(II)におけるR3及びYと同義であ
    る。)で示されるアミドチアゾール誘導体エステル化合
    物を製造する方法において、縮合剤としてジカーボネー
    ト化合物と三級アミン化合物とを組み合わせて使用する
    ことを特徴とする前記アミドチアゾール誘導体エステル
    化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 ジカーボネート化合物が、下記一般式
    (IV) 【化4】 (式中、Rは、炭素数1〜10の飽和炭化水素基、又
    は炭素数2〜10の不飽和炭化水素基である。)で示さ
    れる化合物である請求項1記載のアミドチアゾール誘導
    体エステル化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)および(III)にお
    けるRがtert−ブトキシカルボニル基である請求
    項1または請求項2記載のアミドチアゾール誘導体エス
    テル化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で示されるN−保護ア
    ミノ酸化合物の光学純度が95%ee以上であり、前記
    一般式(III)で示されるアミドアミドチアゾール誘
    導体エステル化合物の光学純度が95%ee以上である
    請求項1〜3の何れかに記載のアミドチアゾール誘導体
    エステル化合物の製造方法。
JP2001259430A 2001-08-29 2001-08-29 アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法 Pending JP2003064064A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001259430A JP2003064064A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001259430A JP2003064064A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003064064A true JP2003064064A (ja) 2003-03-05

Family

ID=19086805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001259430A Pending JP2003064064A (ja) 2001-08-29 2001-08-29 アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003064064A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095367A1 (en) * 2004-04-01 2005-10-13 Pfizer Products Inc. Thiazole-amine compounds for the treatment of neurodegenerative disorders

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005095367A1 (en) * 2004-04-01 2005-10-13 Pfizer Products Inc. Thiazole-amine compounds for the treatment of neurodegenerative disorders

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111491941B (zh) 新型烷基二苯甲烷保护剂
WO2017038650A1 (ja) ベンジル化合物
US5849951A (en) Synthesis of carboxylic and hydroxamic acid derivatives
JP4803352B2 (ja) アミノ酸−n−カルボキシ無水物の製造方法
US20060079698A1 (en) Process for the preparation of intermediates of trandolapril and use thereof for the preparation of trandolapril
RU2499792C2 (ru) Усовершенствованный способ получения ингибитора дипептидилпептидазы-iv и промежуточного соединения
KR20220059479A (ko) 트로피네타이드의 조성물
US7667076B2 (en) Amide forming chemical ligation
JP6531235B1 (ja) 新規アルキルジフェニルメタン保護剤
JP2003064064A (ja) アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法
EP0521686A1 (en) Stereoselective production of hydroxyamide compounds from chiral a-amino epoxides
JPH0346460B2 (ja)
US6538160B2 (en) Process for producing α-aminohalomethyl ketone derivatives
JP2002030078A (ja) アミドチアゾール誘導体の製造方法
JPH11349567A (ja) 3―アミノ―2―オキソ―ピロリジンの製造方法、新規中間体およびその使用
JP2002220380A (ja) アミドチアゾール誘導体エステル化合物の製造方法
US20170298093A1 (en) Process for the Preparation of (S)-4-Methyl-N-((S)-1-(((S)-4-Methyl-1-((R)-2-Methyloxiran-2-YL)-1-OXO Pentan-2-YL) Amino)-1-OXO-3-Phenylpropan-2-YL)-2-((S)-2-(2-Morpholinoacetamido)-4-Phenylbutanamido) Pentanamide
JP2007503419A (ja) α−アミノ酸のウレタン保護N−無水カルボン酸の製造法
RU2190597C2 (ru) Способ получения антагонистов nmda (n-метил-d-аспартата)
KR100225459B1 (ko) 술포닐발린계 펩타이드 화합물의 제조방법
JPH08259519A (ja) α−アミノグリコールの製造法及びその中間体
JPH06192207A (ja) ウレタン化合物の製造方法
CN1121410C (zh) N-甲基-d-苯丙氨酰基-n-[1-[3-[(氨基亚氨基甲基)-氨基]丙基]-3,3-二氟-2-氧代己基]-l-脯氨酰胺的制备方法
JP2001081083A (ja) N−炭化水素オキシカルボニルアラニルアミノチアゾール酢酸エステル誘導体の製造方法
US20040030155A1 (en) Process for preparing active esters