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JP2002365397A - 放射性部材の除染方法 - Google Patents

放射性部材の除染方法

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Publication number
JP2002365397A
JP2002365397A JP2001173361A JP2001173361A JP2002365397A JP 2002365397 A JP2002365397 A JP 2002365397A JP 2001173361 A JP2001173361 A JP 2001173361A JP 2001173361 A JP2001173361 A JP 2001173361A JP 2002365397 A JP2002365397 A JP 2002365397A
Authority
JP
Japan
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decontamination
decontaminated
reduction
dissolution
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001173361A
Other languages
English (en)
Inventor
Motohiro Aizawa
元浩 会沢
Makoto Nagase
誠 長瀬
Kazumi Anazawa
和美 穴沢
Ichiro Kataoka
一郎 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Industry and Control Solutions Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd Ibaraki
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Engineering Co Ltd Ibaraki, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Engineering Co Ltd Ibaraki
Priority to JP2001173361A priority Critical patent/JP2002365397A/ja
Publication of JP2002365397A publication Critical patent/JP2002365397A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、廃棄物の量をより少なくする
ことが出来る放射性部材の除染方法を提供することであ
る。 【解決手段】放射線取扱施設の構造部品を除染対象物と
し、除染対象物に付着した放射性物質を、酸化剤を作用
させる酸化溶解工程,有機酸を用いる還元溶解工程を繰
り返し行い、次いで洗浄工程を行うことにより除染する
方法において、前記酸化溶解工程の次に洗浄工程を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性部材の除染
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線取扱施設の構造材に付着する放射
能は、構造材表面に生成する酸化皮膜に取り込まれる形
で付着している。このため放射能の付着物を除去するた
めには、酸化皮膜も合わせて除去する必要がある。酸化
皮膜を除去するために有効な方法の一例として、酸化剤
を用いて酸化物を酸化溶解する工程と、鉄酸化物を還元
溶解する工程を繰り返す方法が、特開昭60−2350
99号公報に開示され、還元剤を分解する方法が特開2
000−105295号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、酸化剤
を用いてクロム等の酸化物を酸化溶解する工程と、酸あ
るいは還元作用を有する有機酸を用いて鉄酸化物を還元
溶解する工程を繰り返す方法が提案されている。以下、
酸及び還元作用を有する薬品を用いて溶解する方法を還
元溶解と称する。酸化及び還元溶解法の代表的な方法と
して、酸化剤に過マンガン酸を用い、還元溶解剤にシュ
ウ酸を用いる方法がある(特に、この方法はCORD−
UV法と呼ばれる)。還元溶解剤として用いるシュウ酸
は、酸化工程に用いる過マンガン酸と反応し過マンガン
酸をマンガンイオンに分解し、酸化溶解と還元溶解を繰
り返す場合除染液を入れ替える操作を省略する。分解さ
れて生成されたマンガンイオンはイオン交換樹脂で分離
する。さらに、シュウ酸は除染工程終了後に酸化剤であ
る過酸化水素と紫外線を照射させることにより炭酸ガス
と水に分解する。この工程を行うことにより、除染終了
後の廃液を濃縮及び固化処理する場合、及びイオン交換
樹脂で分離除去する場合においても廃棄物量を大幅に低
減する。
【0004】酸化及び酸溶解及び還元法では、酸化工程
の過マンガン酸をシュウ酸で分解するため、化学薬品を
用いた溶解工程としてはシュウ酸を用いた還元工程が最
終工程となっている。これは、廃棄物低減の観点からで
ある。即ち、シュウ酸を炭酸ガスと水に分解しているの
である。
【0005】一方、これらの除染法では、酸溶解及び還
元剤溶解工程中にイオン交換樹脂を用いて溶解した鉄等
の金属イオン及び放射性物質を除去する分離工程を有し
ている。分離工程を行うことにより除染液中の金属及び
放射性物質濃度を低くしている。それにより、溶解した
金属及び放射性物質が再度除染対象物に付着する現象を
抑制し、除染効果を向上させている。しかしながら、そ
の分離工程に用いるイオン交換樹脂は新たな廃棄物とな
っている。
【0006】本発明の目的は、廃棄物の量をより少なく
することが出来る放射性部材の除染方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、酸化溶解工程の次に洗浄工程を行う。こ
れによれば、酸化溶解工程の次に、還元溶解工程を行う
場合に比べ、除染対象物の表面への放射能の再付着を抑
制することが出来るので、除染対象物の表面線量を低減
することが出来る。これによれば、除染の効率を上げる
ことが出来るので、除染に用いる物質からなる廃棄物の
量を削減することが出来る。
【0008】
【発明の実施の形態】発明者らは、従来用いられている
方法よりも廃棄物を削減する方法を種々検討した。その
結果、いわゆるCORD−UV法に相当する方法以上に
廃棄物量を低減するために、分離工程を行わず、最終除
染液中の有機酸を分解するとともに、残った放射性物質
及び金属イオンは濃縮し固化させることを見出した。そ
して、溶解金属及び放射性物質を濃縮・固化することに
よる回収方法を開発し、更に、溶解物質が再付着し除染
効果を低下させることを回避できる手法を開発した。
【0009】それについて、詳しく述べる。発明者ら
は、除染中にイオン交換樹脂を用いた放射性物質の分離
を行わない場合においても十分な放射性物質の除去が達
成できる方法の検討を行った。数々の検討の中から、本
発明者らが行った実験室における試験結果の一例を以下
に示す。
【0010】試験は、実験室においてテストピース(鋼
材)を沸騰水型原子力発電炉に相当する280℃,6.
9MPa の純水環境で腐食させた。前記腐食液中には
58Co(コバルト58)を共存させ酸化皮膜中に取り込
ませた。58Coの付着量は取り出した後に放射能検出器
で測定した。58Coを付着させたテストピースを複数個
作成し、それぞれの除染液条件を変えた方法で除染を行
い、ステップ毎にテストピースに残留した放射線量を測
定し、除染効果の比較を行った。
【0011】除染工程は、酸化溶解液を調整したビーカ
と還元溶解液を調整したビーカを準備し、テストピース
を各々のビーカに浸漬する方法で行った。除染液の条件
は下記とした。
【0012】(1)酸化除染液 … 70℃,200pp
m 、過マンガン酸カリウム水溶液。
【0013】(2)酸溶解・還元除染液 … 70℃,
2000ppm 、シュウ酸水溶液。
【0014】除染工程は図2に示すように還元溶解工程
から始めその後に酸化溶解工程を行った。20分の還元
溶解工程と10分の酸化溶解工程は4回繰り返し、繰り
返し回数をギリシャ数字I,II,III及びIVで示した。
【0015】試験Iでは除染液を毎回取替えを行う方法
でテストピースを除染することにより、除染により溶解
した放射能及び鉄等の分離を行ったと同等の条件を設定
した。
【0016】試験IIでは、除染液の取替えを行わず還元
溶解工程及び酸化溶解工程を3回繰り返すことにより、
除染中に溶解放射能及び鉄の除去を行わない条件を設定
した。
【0017】試験IIIでは、還元剤中に過酸化水素(H2
2)を1ppm添加し還元剤と酸化剤を共存させた条件を
設定した。
【0018】図2に示す試験結果より、除染液を毎回取
替えた場合は除染回数の増加に従い放射能の残留率が低
下し、良好な除染効果が得られた。4サイクルの除染の
繰り返しにより、放射能は約1/200まで低下した。
【0019】一方、除染液を取替えずに4サイクル同じ
除染液で行った場合は、試験IIの結果に見られるように
還元溶解IIIの段階で前工程の酸化III終了後の残留放射
能量に比べ増加した。さらに、酸化IVにおいては残留放
射能量が試験Iとほぼ同等の残留放射能量まで低下し
た。同様に、還元溶解IVにおいては再び残留放射能量の
増加が見られ除染液中に残留する放射能が再付着した結
果を示した。これらの現象は、還元溶解終了後のテスト
ピース表面に薄い黄色のシュウ酸鉄の析出が生じ、前記
析出物中に除染液中の放射能が取り込まれた結果と推定
される。さらに、酸化工程後では、前記シュウ酸鉄が分
解することから取り込まれた放射能が再び除染液中に溶
解し、残留放射能量が低下すると考えられる。
【0020】発明者らは、以上の結果から、除染中に溶
解した放射能及び鉄等の金属不純物を分離しない場合
は、酸化工程を最終工程とすることにより除染効果の向
上を図ることが出来ることを見出した。
【0021】さらに、試験III の結果に示すように、還
元溶解用除染液に過酸化水素を添加することにより、還
元溶解工程III 以降の再汚染現象を緩和することが出来
ることを見出した。過酸化水素の作用は、材料表面に生
成するシュウ酸鉄の析出物を酸化溶解するとともに、析
出物表面で過酸化水素が分解し酸素ガスが発生すること
により、シュウ酸鉄の析出物を剥離させる効果が付加さ
れることが期待できる。
【0022】還元溶解用除染液に過酸化水素を添加する
方法は、最初の工程から添加することも可能ではある
が、シュウ酸溶液中に長時間過酸化水素を添加した状態
を継続すると、過酸化水素によりシュウ酸が分解し濃度
低下をきたすため、最終の還元溶解工程において添加す
ることが望ましい。
【0023】さらに、放射能の付着が少なく簡単に除染
可能な対象物に対しては還元溶解工程のみの場合があ
る。この場合は、還元溶解工程の後半に過酸化水素を添
加することも有効である。
【0024】なお、発明者らはシュウ酸以外の有機酸と
してギ酸,マロン酸を用いて同様の試験を行ったが、シ
ュウ酸と同等の結果が得られた。従って、この実施態様
は多くの有機酸に適用可能と考える。
【0025】(実施例1)実施例1として、放射性物質
取扱施設から発生する放射能汚染物を酸化槽,還元溶解
槽及び洗浄槽を用いて除染する方法を示す。除染ステッ
プは図1に示すように還元溶解工程から開始し、次いで
酸化溶解工程を行う。還元溶解工程の時間は、除染対象
物の材質及び汚染物の付着量あるいは付着形態により選
定する。具体的には、炭素鋼等の酸化皮膜が比較的溶解
し易い性質のものは2時間から4時間程度の洗浄で十分
である。一方、ステンレス鋼の高温水環境下で使用した
材料は、6時間から10時間程度の洗浄が必要である。
酸化溶解工程の洗浄時間も同様に、除染対象物の材質及
び汚染物の付着量あるいは付着形態により選定する必要
がある。
【0026】炭素鋼の場合は、前工程の還元溶解工程に
おいて生成したシュウ酸鉄の析出物が存在し、酸化溶解
工程において除去する必要がある。しかし、シュウ酸鉄
は、過マンガン酸カリウム及びオゾン水中では容易に分
解し剥離するため、1時間以内の処理時間で十分であ
る。一方、ステンレス鋼の場合は酸化皮膜中にクロム酸
化物が存在するため、前記酸化剤でクロム酸イオンとし
て酸化溶解する必要があるため2時間から4時間の処理
時間を要する。
【0027】還元溶解工程及び酸化溶解工程の繰り返し
数も、除染対象物の種類及び除染目標により変更する必
要がある。単に、対象物の線量率を低減するのであれ
ば、一般的な除染対象物は1回から3回の繰り返しが必
要であり、放射線の影響を一般生活環境と同等のレベル
まで洗浄する場合は、3回から5回以上の洗浄が必要と
なる。残留放射能付着量または表面線量率が目標値以下
まで低下した場合、あるいは当初の計画洗浄回数終了後
は図1に示すように酸化溶解工程とし洗浄工程に進む。
洗浄工程は放射能を含まない水を使用し、除染対象物表
面に付着している除染液とともに洗浄する。洗浄後の除
染対象物は、必要に応じて乾燥工程を経て除染終了とな
る。
【0028】一方、除染に使用した除染液は除染剤分解
タンクに移送し、分解する。本実施例では、還元溶解工
程にシュウ酸を用い、酸化剤として過マンガン酸カリウ
ムを用いた場合の両除染剤の分解方法を示す。除染剤の
使用量は、シュウ酸が2000ppm から10000ppm の範
囲、過マンガン酸カリウムは200ppm から500ppm
の範囲で使用した。前記の場合、1立法メートルの除染
液中にあるシュウ酸の化学当量は、22.2 当量から1
11当量存在する。また、同様に過マンガン酸カリウム
は1.3から3.2当量であるためシュウ酸の使用量は過
マンガン酸カリウムに対して約10倍となる。更に、シ
ュウ酸と過マンガン酸カリウムは式(1)で示すように
5:2当量の比率で反応するため、シュウ酸と過マンガ
ン酸カリウムを混合した場合は、未分解薬品としてシュ
ウ酸が残る。
【0029】 2KMnO4+5C242+6H+→2K++2Mn2++10CO2+8H2O …(1) 残りのシュウ酸は、貴金属を添着させた触媒塔と過酸化
水素を用いて二酸化炭素と水に分解することが可能であ
る。分解反応式を式(2)に示す。
【0030】 C242+H22→2CO2+2H2O …(2) 還元剤及び酸化剤分解終了後の除染廃液中には、除染対
象物に付着していた放射性物質及び除染対象物から溶解
した母材金属成分(主に鉄)が残留する。前記除染廃液
を、廃液処理工程に送り蒸発減容及び廃棄ドラム缶充填
を行った後貯蔵庫に保管する。
【0031】上記の除染を行う設備を図3に示す。
【0032】主な除染設備としては、酸化溶解槽3,還
元溶解槽4,洗浄槽5,除染剤分解槽25,廃液濃縮器
34及び廃液固化装置41から構成する。除染対象物1
は、除染剤を溶解した除染槽に入る大きさに予め切断
し、除染物収納容器2に入れ各除染槽に移送する。除染
物収納容器2はクレーン(図示せず)によって上下左右
前後に移動することが出来る。酸化剤溶解槽7において
酸化剤を溶解し、酸化剤移送ポンプ8により酸化溶解槽
3へ供給する。還元剤溶解槽9でシュウ酸等の有機酸を
溶解し還元剤移送ポンプ11で還元溶解槽4へ移送す
る。各除染槽及び薬品溶解槽で使用する水は水供給配管
6から水を供給する。
【0033】酸化溶解槽3及び還元溶解槽4はそれぞれ
循環ライン13及び16を有し、各循環ラインには、循
環ポンプ14及び17,ヒーター15及び18が設けら
れている。この循環ラインにより除染液の循環と温度調
整を行う。また、洗浄槽5も循環ライン19を有する。
循環ライン19は循環ポンプ20及びイオン交換樹脂を
充填した樹脂塔21を設け、除染物に付着した微量の除
染液及び放射性物質の浄化を行う。
【0034】除染物収納容器2を移動させ、先に述べた
手順で酸化溶解槽3,還元溶解槽4に除染対象物1を侵
漬させ、最後に洗浄槽5に侵漬させることで、除染を行
うのである。
【0035】次に、除染液の処理について述べる。除染
が終了した後、酸化溶解槽3及び還元溶解槽4中の除染
液を配管22及び23を経て除染剤分解槽25に移送す
る。除染剤分解槽25に移送した段階で酸化剤は有機酸
と反応する。その結果、先ほど述べたようにシュウ酸が
残留することとなる。次にシュウ酸を分解する。シュウ
酸の分解は、除染剤分解槽循環ライン26,循環ポンプ
27及びヒーター28を用いて、液温60℃から90℃
の範囲に調整しつつ、除染剤分解槽25から分解ライン
30を経由して触媒塔29を循環させる。分解ライン3
0には過酸化水素を注入するラインを設けている。これ
により、シュウ酸を二酸化炭素と水に分解する。シュウ
酸の分解に必要な過酸化水素は過酸化水素タンク12か
ら過酸化水素移送ポンプ31を用いて触媒塔入口配管に
供給する。なお、過酸化水素は、除染剤分解槽に直接供
給してもよい。
【0036】シュウ酸の分解が完了した除染廃液は、廃
液濃縮器34に移送し、水分の蒸発を行い濃縮させる。
廃液濃縮器34から発生した蒸気は、蒸気移送管35に
より凝縮器37に移送し、凝縮水とした後に配管38を
経由して排水系に導く。廃液濃縮器34内で濃縮した放
射性物質,溶解金属及び過マンガン酸カリウム分解性生
物であるマンガン及びカリウムの水酸化物等は廃液固化
装置41に送り、ドラム缶へ固化剤とともに充填し固化
させる。
【0037】本実施例によれば、酸化工程と還元工程を
繰り返す除染において、除染を酸化工程で終了すること
により、還元工程で除染対象物の表面に取り込まれた放
射能が再び除染液中に溶解させることが出来る。そのた
め、除染対象物の表面の残留放射線量を低下させること
が出来る。また、除染を酸化工程で終了することによ
り、除染を還元工程で終了させた場合に最後の還元工程
によって除染対象物の表面に再付着する放射能の再付着
を防ぐことが出来る。
【0038】(実施例2)本実施例は、一槽除染槽を用
いて還元溶解工程と酸化溶解工程を繰り返し行う実施例
である。本実施例の手順を図4に示す。除染槽一槽処理
において、還元溶解工程と酸化溶解工程を繰り返し行う
場合は、各溶解工程の後に除染剤を分解し新しい除染剤
に入れ替える。
【0039】即ち、まず、昇温を行い、次いで還元溶解
工程を行う。その後、還元剤を分解する還元剤分解工程
を行った後に、酸化溶解工程を行う。次に酸化剤分解工
程を経て、最終工程に進むかもしくは還元溶解工程に戻
るかの判断を行う。これは、残留放射能付着量または表
面線量率が目標値以下まで低下したか否かの判断であ
る。これを数回繰り返した後、最終工程に進む判断をし
たなら、洗浄工程に進む。
【0040】還元溶解除染液の分解は式(2)の反応式
で示したように触媒塔及び過酸化水素の添加により行
う。一方、酸化溶解剤の分解は式(1)の反応により可
能となる。ここで、酸化剤として過マンガン酸カリウム
を用いた場合は、除染液のpHを4.5 程度まで酸性に
する。これは、pH4.5 以上で過マンガン酸カリウム
溶液を分解すると二酸化マンガンの沈殿が生じ、除染廃
液の最終処理において濾過分離操作が必要となるためで
ある。そのため、除染剤のpHを4.5 以下に調整する
ために過剰のシュウ酸を添加する。過剰に添加したシュ
ウ酸は、最終的に廃液処理工程において除去した放射性
物質及び溶解金属とともに廃液濃縮器に送り中和沈殿処
理を行う。この沈殿物は二次廃棄物として処理する。
【0041】本実施例の装置構成を図5に示す。除染対
象物1を、除染剤を溶解した除染槽に入る大きさに予め
切断し、除染物収納容器2に入れ除染槽42に収納す
る。除染物収納容器2はクレーン(図示せず)によって
上下左右前後に移動することが出来る。
【0042】除染槽42に、除染に使用する水を水供給
配管6から供給する。
【0043】最初、シュウ酸は除染剤溶解槽43で溶解
し除染剤移送ポンプ44により除染剤供給ライン45を
経由して除染槽42に移送する。除染槽の除染液は循環
ポンプ46及びヒーター48を有する循環配管系47で
温度調整及び除染液の均一化を図る。一定の時間溶解し
た後にシュウ酸を分解する還元溶解剤分解工程に移る。
【0044】分解工程について述べる。まず、除染液の
一部または全部を、分解系配管49を経て除染剤分解槽
25に供給する。除染剤分解槽25から触媒塔29を経
て再び除染剤分解槽に至る経路を循環させる。それと共
に、触媒塔入口において、過酸化水素タンク12から移
送ポンプ31を用いて、循環している除染剤に過酸化水
素を添加する。これにより、触媒塔29の内部でシュウ
酸を分解する。
【0045】続いて、酸化溶解工程では除染剤溶解槽4
3において粉末を溶解し、除染剤移送ポンプ44により
除染剤供給ライン45を経由して除染槽42に移送す
る。一定の時間除染した後に酸化剤分解工程に移行す
る。酸化剤の分解はシュウ酸を除染剤溶解槽43で溶解
し、除染剤移送ポンプ44により除染剤供給ライン45
を経由して除染槽42に注入することで行う。
【0046】上記、還元溶解工程,還元剤分解工程と酸
化溶解工程,酸化剤分解工程を繰り返した後、除染液
を、廃液移送配管50を経由して廃液濃縮器34に導
き、水分を蒸発させて濃縮する。蒸発させた蒸気は、蒸
気移送管35により凝縮器37に導き凝縮水とした後配
管38を経由して配水系に導く。廃液濃縮器34内に濃
縮した放射性物質,溶解金属及び過マンガン酸カリウム
分解性生物であるマンガン及びカリウムの水酸化物等は
廃液固化装置41に送り、ここでドラム缶に固化剤とと
もに充填固化する。
【0047】一方、除染終了後の除染対象物は洗浄工程
に移行する。除染対象物の洗浄は洗浄水を水供給配管6
から供給する。残留した除染液及び放射性物質は、洗浄
水をイオン交換樹脂塔21に通水し除去する。
【0048】本実施例によれば、酸化工程と還元工程を
繰り返す除染において、除染を酸化工程で終了すること
により、還元工程で除染対象物の表面に取り込まれた放
射能が再び除染液中に溶解させることが出来る。そのた
め、除染対象物の表面の残留放射線量を低下させること
が出来る。また、除染を酸化工程で終了することによ
り、除染を還元工程で終了させた場合に最後の還元工程
によって除染対象物の表面に再付着する放射能の再付着
を防ぐことが出来る。
【0049】また、還元除染液に酸化剤を添加すること
により、シュウ酸鉄等の析出物生成抑制及び溶解した放
射性物質の再付着抑制をすることが出来る。
【0050】更に、単一の除染槽で処理が出来るため、
装置の小型化を図ることが出来る。これにより、装置の
製造コストを低減することが出来る。また、除染対象物
を除染間で移動させる必要が無いので、移動にかかる時
間を削減することが出来る。
【0051】(実施例3)実施例3を説明する。本実施
例は実施例2を改良したものである。図6に本実施例の
工程を示す。実施例2は、酸化溶解工程で除染処理を終
了すると、酸化剤分解のために過剰のシュウ酸が必要と
なる。そのため、過剰のシュウ酸を二次廃棄物として処
理する必要がある。本実施例はその点を解消するもので
ある。
【0052】実施例2と同じ名前の処理工程は、実施例
2と同様の処理を行う。同様の処置についてはここでは
説明を省略する。
【0053】まず、一連の処理について説明する。ま
ず、昇温を行い、次いで酸化溶解工程を行う。その後、
酸化剤を分解する酸化剤分解工程を経て、還元溶解工程
を行う。次に、還元溶解工程を行い、酸化溶解工程に戻
る。この工程を繰り返し行い、図6に示すように、酸化
剤分解工程を終了する度に最終工程に進むか否かの判断
を行う。これは残留放射能付着量または表面線量率が目
標値以下まで低下したか否かの判断である。
【0054】最終工程に進む判断をしたならば、次に述
べる最終工程に進む。
【0055】最終工程では、まず、過酸化水素を添加し
つつ還元溶解工程を実施する。この過酸化水素が共存す
る還元溶解工程では、先に述べた発明者らが見出した知
見により、過酸化水素の酸化作用及び発泡作用によりシ
ュウ酸鉄の析出を抑制でき、除染効果を向上させること
ができる。
【0056】次に、還元剤分解工程を行った後に、実施
例2と同様に洗浄工程と廃液処理工程を行う。
【0057】本実施例に用いる装置構成は、実施例2と
同様に図5に示したものである。過酸化水素添加した還
元溶解工程では、過酸化水素供給タンク12から移送ポ
ンプ31を用いて、注入配管51を経て除染槽42に過
酸化水素を供給する。
【0058】本実施例においては、シュウ酸鉄の析出を
抑制することにより、二次廃棄物である過剰のシュウ酸
を処理する必要がない。そのため、廃棄物量を削減する
ことが出来、廃棄物の処理にかかる費用を削減すること
が出来る。
【0059】また、還元工程で過酸化水素を注入するこ
とにより、酸化工程で除染液中に溶出した放射能が還元
工程によって除染対象物の表面に再付着する量を、過酸
化水素を注入しない場合よりも少なくすることが出来
る。これにより、除染終了後の除染対象物の表面の放射
線量を低下させることが出来る。
【0060】(実施例4)本実施例は、軽微な放射性物
質の付着の洗浄や、容易に除染可能な付着物を洗浄する
場合についての実施例である。本実施例の工程を図7に
示す。
【0061】本実施例は、昇温した後に実施例3の最終
工程のみを行うものである。即ち、昇温した後に、過酸
化水素を添加した還元溶解工程を実施し、次いで、還元
剤分解工程,洗浄工程及び廃液処理工程を行う。
【0062】本実施例においても、還元溶解工程におい
て第三の実施例に示した最終工程と同様、還元除染液に
酸化剤を添加することにより、シュウ酸鉄等の析出物生
成抑制及び溶解した放射性物質の再付着抑制をすること
が出来る。また、処理を繰り返し行う必要が無いので、
除染にかかる時間を短縮することが出来る。
【0063】以上の各実施例によれば、還元溶解工程と
酸化溶解工程を繰り返す方法において、除染効果を向上
させる方法を示した。特に、除染中に溶出した放射性物
質及び母材金属から溶解した鉄等の金属イオンをイオン
交換樹脂により分離せずに除染を行い、廃棄物量を低減
する場合に効果を発揮する。
【0064】仮に、10kgの鉄が除染により発生した場
合はイオン交換樹脂で分離使用とした場合は、約200
kgのカチオン樹脂が必要となる。一方、10kgの鉄を濃
縮して水酸化鉄として廃棄物に使用とする場合は、13
kgとなる。したがって、イオン交換樹脂を用いた分離工
程を行わず蒸発・濃縮による廃液処理を行った場合は、
除染により溶解した鉄等の処理に必要な廃棄物量を1/
10に低減することができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、廃棄物の量をより少な
くすることが出来る放射性部材の除染方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数の除染槽を有する除染設備における除染法
のフローを示す図。
【図2】本発明に至った試験結果の一例を示す図。
【図3】複数の除染槽を有する場合の除染設備の一例を
示す図。
【図4】一つの除染槽を有する除染設備における除染法
のフローを示す図。
【図5】一つの除染槽を有する場合の除染設備の一例を
示す図。
【図6】一つの除染槽をもつ除染設備において過酸化水
素を添加する除染法のフローを示す図。
【図7】還元溶解除染液に過酸化水素を添加する除染法
のフローを示す図。
【符号の説明】
1…除染対象物、2…除染物収納容器、3…酸化溶解
槽、4…還元溶解槽、5…洗浄槽、7…酸化剤溶解槽、
9…還元剤溶解槽、12…過酸化水素タンク、21…混
床樹脂塔、25…除染剤分解槽、29…触媒塔、34…
廃液濃縮器、37…凝縮器、41…廃液固化装置、42
…除染槽。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月12日(2001.7.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】還元溶解工程及び酸化溶解工程の繰り返し
数も、除染対象物の種類及び除染目標により変更する必
要がある。単に、対象物の線量率を低減するのであれ
ば、一般的な除染対象物は1回から3回の繰り返しが必
要であり、放射線の影響を一般生活環境と同等のレベル
まで洗浄する場合は、3回から5回以上の洗浄が必要と
なる。残留放射能付着量または表面線量率が目標値以下
まで低下した場合、あるいは当初の計画洗浄回数終了後
は図1に示すように酸化溶解工程とし洗浄工程に進む。
洗浄工程は放射能を含まない水を使用し、除染対象物表
面に付着している除染液洗浄する。洗浄後の除染対象
物は、必要に応じて乾燥工程を経て除染終了となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
フロントページの続き (72)発明者 長瀬 誠 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 穴沢 和美 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 片岡 一郎 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線取扱施設の構造部品を除染対象物と
    し、除染対象物に付着した放射性物質を、酸化剤を作用
    させる酸化溶解工程,有機酸を用いる還元溶解工程を繰
    り返し行い、次いで洗浄工程を行うことにより除染する
    方法において、 前記酸化溶解工程の次に洗浄工程を行うことを特徴とす
    る放射性部材の除染方法。
  2. 【請求項2】放射線取扱施設の構造部品を除染対象物と
    し、除染対象物に付着した放射性物質を、酸化剤を作用
    させる酸化溶解工程,有機酸を用いる還元溶解工程を繰
    り返し行い、次いで洗浄工程を行うことにより除染する
    方法において、 最終の還元溶解工程の際に、除染液に過酸化水素を添加
    することを特徴とする放射性部材の除染方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記還元溶解工程の後
    に、有機酸分解工程を有することを特徴とする放射性部
    材の除染方法。
  4. 【請求項4】放射線取扱施設の構造部品を除染対象物と
    し、除染対象物に付着した放射性物質を化学的に除去す
    る手段として有機酸を用いる方法において、 有機酸の溶液中に過酸化水素を添加してなる除染液を使
    用する還元溶解工程と、前記還元溶解工程の終了後に前
    記有機酸及び前記過酸化水素を分解する還元剤分解工程
    を有することを特徴とする放射性部材の除染方法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れかにおいて、前記有
    機酸は、シュウ酸,ギ酸及びマロン酸の少なくとも何れ
    かであることを特徴とする放射性部材の除染方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012505395A (ja) * 2008-10-13 2012-03-01 コミッサリア ア ロンネルジー アトミック エ オ ゾンネルジー ザルテルナティーフ 金属表面を除染するための方法および装置
JP2013512415A (ja) * 2009-11-17 2013-04-11 ハナ インスペクション アンド エンジニアリング カンパニー リミテッド 放射性ポリビニルアルコール製品の処分および除染
JP2014092442A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 除染廃液処理方法
JP2014092441A (ja) * 2012-11-02 2014-05-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 除染廃液処理方法
JP2015028432A (ja) * 2013-07-30 2015-02-12 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 原子力プラントの炭素鋼部材の化学除染方法

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