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JP2002350141A - 光ジャイロの駆動方法 - Google Patents

光ジャイロの駆動方法

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Publication number
JP2002350141A
JP2002350141A JP2001155882A JP2001155882A JP2002350141A JP 2002350141 A JP2002350141 A JP 2002350141A JP 2001155882 A JP2001155882 A JP 2001155882A JP 2001155882 A JP2001155882 A JP 2001155882A JP 2002350141 A JP2002350141 A JP 2002350141A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor laser
type semiconductor
gyro
ring resonator
resonator type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001155882A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunari Oyama
一成 大山
Natsuhiko Mizutani
夏彦 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001155882A priority Critical patent/JP2002350141A/ja
Publication of JP2002350141A publication Critical patent/JP2002350141A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度で、狭い測定帯域で、広い範囲の角速
度を検知する光ジャイロを、低コストで、低消費電力
で、提供する。 【解決手段】 リングレーザへの注入電流がIaのとき静
止時(Ω=0)においては、端子間電圧変動周波数は|
Δf0a|を示し、時計周り方向に角速度が上昇していく
と、実線aに従って、端子間電圧変動周波数が上昇し、
やがて、Ω=Ωcaにたどり着き、実線aは測定帯域の
上限と交わる。そこで、注入電流をIbに変更する。す
ると、実線bで示されるように、Ωcb(<Ωca)以
上から測定帯域に入るため、再び角速度測定が可能とな
る。以上のようにして、一旦切り替わったスイッチは、
今度は、カウンタが測定する周波数が、測定帯域の下限
に到達したときには、再び注入電流をIaに戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、リング共振器型半
導体レーザを用いて回転を検知する光ジャイロ装置、特
に精度良く、広範囲の角速度の検知が可能な半導体光ジ
ャイロとその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転角速度の検知には、角運動量
保存則を利用した回転子を用いたジャイロや、コリオリ
力を利用した振動ジャイロ等の機械的ジャイロ、そして
サニャック効果を利用した光ジャイロが用いられてき
た。光ジャイロには、リングレーザ型ジャイロ、光ファ
イバジャイロ、受動型リング共振器型ジャイロなどがあ
る。これら光ジャイロは、機械的な可動部を必要としな
いため、機械的摩耗がなく、長寿命化が可能である。さ
らに、瞬間起動が可能でダイナミックレンジが広いとい
う利点があり、ジャイロ分野において画期的発明であっ
た。しかし、光ジャイロは振動ジャイロに比べて大型化
するという問題点があり、たとえばカメラの手ぶれ補正
装置に組み込むにも、光ジャイロではカメラ内部に大き
なスペースを必要とするため、その地位は振動ジャイロ
に譲るしかなかった。最近になって、小型でかつ高精度
なリングレーザ型ジャイロとして、半導体基板上のリン
グ共振器型半導体レーザからなる革新的なジャイロが提
案された。この公知文献として、特公昭62−3983
6号公報、特開平4−174317号公報、特公平6−
38529号公報がある。
【0003】この従来技術について図6を用いて説明す
る。
【0004】図6(a)は特公昭62−39836号公報
記載のリング共振器型半導体レーザジャイロの斜視図、
図6(b)はその断面図である。リング共振器型半導体
レーザ505は上下に電極506、507を有し、この
電極506、507間には、絶縁層508、p型GaA
s層509、p型AlXGa1-XAs層510、n型Al
XGa1-XAs層[導波路]511、n型AlXGa1-X
s層512、n型GaAs層513が介在する。ただ
し、xは各層で異なる。このリング共振器型半導体レー
ザ505の両電極506、507間には抵抗501を介
して駆動用電源502が接続されるので、注入電流は電
極506から内部にリング状に流れてリング状導波路5
11が作られ、リングレーザ発振が行われる。
【0005】リングレーザ発振が行われると、リング共
振器型半導体レーザ内において、時計回りと反時計回り
のレーザ光が独立して存在し、リングの軸方向に対して
ある角速度でリング共振器型半導体レーザが回転する
と、時計回りと反時計回りのレーザ光の発振周波数に差
が生じビートが発生する。このビートによって、光強度
がビート周波数で変動し、その結果、リング共振器型半
導体レーザ505の端子間におけるインピーダンスが、
ビート周波数で変動する。リング共振器型半導体レーザ
505が定電流駆動されている場合は、このインピーダ
ンスの変動は、リング共振器型半導体レーザ505の端
子電圧の変化として、直流阻止用コンデンサ503を介
して出力端子504から検出することができる。こうし
て、ビート周波数を測定することで角速度を検知するこ
とができる。
【0006】このような方式のため、リング共振器型半
導体レーザジャイロは、受光器や後方散乱対策用の光ア
イソレータなどを必要としない。したがって、振動ジャ
イロよりも小型であり、かつ、消費電力が低減でき、起
動時間を短縮できるという特徴をもっている。用途とし
ては、たとえば、スチルカメラおよびビデオカメラの手
ぶれ防止装置に使用するのに好適である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなジャイロの
端子電圧変動は微弱であるため、ジャイロの信号出力段
において、信号増幅のためのアンプを配置し、ビート周
波数が生じ得る帯域全体において信号増幅を行う必要が
ある。しかしながら、半導体レーザのショット雑音、お
よび、半導体レーザの直列抵抗分の熱雑音が、アンプに
よって増幅され、アンプ後に得られる信号に乗るノイズ
は、増幅する周波数帯域幅に比例して増大する。したが
って、広い帯域にわたるビート信号検出、すなわち、広
い範囲の角速度の測定と、高精度な測定を両立すること
は困難である。従来例、特公昭62−39836号公
報、特開平4−174317号公報、特公平6−385
29号公報においては、精度良く、広い角速度領域にわ
たって、信号検出する方法については言及されてはいな
い。
【0008】この課題に対し、一つのリング共振器型半
導体レーザに対し、細かく分割した帯域を持つ、複数の
アンプを配置、または、ロックインアンプを用いる方法
が考えられるが、サイズの拡大、コストの増大、消費電
力の増大の問題が生じるため、この光ジャイロの長所を
潰す結果となることが予想される。
【0009】さらに、ビート信号の処理回路において、
処理可能な周波数帯域が広がると、それに応じてコスト
が増大する。したがって、狭い測定帯域で、広い範囲の
角速度を検出する方法がコスト面から要求される。上記
の方法では、この課題に対する解決はできない。
【0010】そこで、本発明は、高精度で、狭い測定帯
域で、広い範囲の角速度を検知する光ジャイロを、低コ
ストで、低消費電力で、提供することを課題としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の光ジャイロは、リング共振器型半導体レー
ザの光導波路の一部に非対称テーパを備え、リング共振
器型半導体レーザ内の反時計回りと時計回りのレーザ光
に対し損失差を与えることにより、静止時においてビー
ト信号が得られる機能を有する。
【0012】リング共振器型半導体レーザに電流注入す
るための駆動系は、少なくとも2値以上の発振しきい値
電流以上の電流を出力する駆動系である。
【0013】そして、リング共振器型半導体レーザから
ビート信号を増幅するためのアンプを有し、このアンプ
の増幅帯域の上限および下限に、ビート周波数が到達し
たときに、測定可能な角速度範囲を広げるように、駆動
系が出力する電流値を切り替える機構を有する。
【0014】さらに、角速度測定の安定化のために、電
流値の切り替えにおいては、ヒステリシスを持たせる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0016】(第1の実施形態)図1は、本発明の光ジ
ャイロの第一の実施形態の平面図(a)および断面図
(b)である。10は本発明によるリング共振器型半導
体レーザジャイロである。11は、光導波路の一部に設
けた導波路幅の変化する部分すなわちテーパ部である。
リング共振器型半導体レーザジャイロ内部では、反時計
回りの周回モード12と、時計回りの周回モード13が
共存している。
【0017】リング共振器型半導体レーザジャイロ10
は以下のようにして作製した。
【0018】はじめに、図1の素子断面図に示す半導体
多層構造を有機金属気相成長法により成膜した。すなわ
ち、n―InP基板102上に、1.3μm組成のアン
ドープInGaAsP光ガイド層103(厚さ0.15
μm)、1.55μm組成のアンドープInGaAsP
活性層、104(厚さ0.1μm)、1.3μm組成の
アンドープInGaAsP光ガイド層105(厚さ0.
15μm)、p―InPクラッド層106(厚さ1.5
μm)、p−InGaAsキャップ層107を結晶成長
した。
【0019】次に、フォトレジストを塗布し、マスクパ
タンを露光、現像してリング共振器状のレジストパタン
を形成した。塩素ガスを用いたリアクティブイオンエッ
チングによって、高さ3μmのハイメサ形状のリッジ導
波路からなるリング共振器型半導体レーザを形成した。
Cr/Auをリッジ導波路上部に蒸着して、p−電極1
08とした。ウェハの下側にはAuGe/Ni/Auを
蒸着してn―電極101とした。水素雰囲気中でアロイ
化して、p、nの電極と半導体の界面をオーミック接触
とした。
【0020】リング共振器型半導体レーザジャイロ10
のテーパ部11は、それぞれのリング共振器型半導体レ
ーザジャイロ内部における反時計回りのレーザ光12と
時計回りのレーザ光13に損失差を付加するためにあ
る。これは後述するように、静止時においてもビート周
波数を発生させるためのものである。
【0021】図2に、本発明による光ジャイロの信号処
理系を示す。10は本発明によるリング共振器型半導体
レーザジャイロ、201は注入電流Iaを出力する定電
流源、202は注入電流Ibを出力する定電流源、20
3はスイッチ、204はアンプ、205はコンパレー
タ、206はカウンタ、207は信号処理回路である。
【0022】まず静止時において、スイッチ203は定
電流源201に入っており、リング共振器型半導体レー
ザジャイロ10の発振しきい値電流以上である電流値I
aで、リング共振器型半導体レーザジャイロ10が駆動
される。このとき、リング共振器型半導体レーザジャイ
ロ10内部においては、反時計回りのレーザ光12と時
計回りのレーザ光13が生じ、この2つのレーザ光にお
いては、たとえ静止時においても発振周波数が異なって
いる。これは以下にのべるように、リング共振器型半導
体レーザジャイロ10の非対称なテーパ部11の作用に
よる。レーザ光は光導波路界面で全反射を繰り返しなが
ら伝搬してゆくが、テーパ部においては、光導波路界面
への入射角度が変化するので導波損が生じる。このテー
パ部が周回方向に対して非対称な形状なので、周回方向
によって、テーパ部での入射角が異なり、損失差が生じ
る。
【0023】このレーザ光の周回方向による共振器損失
差によって、反時計回りのレーザ光12と時計回りのレ
ーザ光13の光子数密度に差が生じる。2つのレーザ光
が共存する状態では、非線形光学効果が生じる。共存す
る2つのレーザ光の発振周波数fjと光子数密度Sjの間
には以下の関係があり、光子数密度に差があれば、2つ
のレーザ光の発振周波数に差が生じることがわかる。 2πf1+dΦ1/dt=ω+σ1−ρ11−τ122 (1) 2πf2+dΦ2/dt=ω+σ2−ρ22−τ211 (2) ここで、Φjは位相、ωは共振角周波数、σiはモード引
き込み係数、ρiはモードの自己押し出しを示す係数、
τijは、モードの相互押し出しを示す係数である。ただ
し、i、j=1、2;i≠jである。
【0024】以上から、静止時にレーザ光の発振周波数
10とf20が異なっているので、 Δf0=f20−f10 (3) という周波数でビートが生じる。
【0025】こうして、リング共振器型半導体レーザジ
ャイロ内部において、2つのレーザ光の光子数密度Sj
に差があれば、静止時ビート周波数Δf0が生じること
が分かるが、この静止時ビート周波数Δf0が、リング
共振器型半導体レーザジャイロ10の注入電流値に依存
することが、以下の考察でわかる。
【0026】図3は、リング共振器型半導体レーザジャ
イロ10における、時計回りの光と反時計回りの光の、
I―L特性を図示したものである。上に述べたように、
非対称テーパ11によって、互いに反対方向に周回する
レーザ光の強度に差が生じるため、図3に示すように、
発振後における、各々のレーザ光のI―L特性は、異な
る傾きの直線を描く。そのために、2つのレーザ光間の
強度差ΔLは、注入電流値に対して変化することがわか
る。すなわち、図3において、注入電流値がI aならば
強度差はΔLaとなり、注入電流値がIbならば強度差は
ΔLbとなる具合である。さて、上に挙げた、2つのレ
ーザ光間における非線形光学効果をあらわす式(1)、
(2)によれば、2つのレーザ光の光子密度S1、S2
差が変化すれば、それに応じて2つのレーザ光の発振周
波数f1、f2 の差が変化することが分かる。したがっ
て、静止時において注入電流を変化させた場合、それに
応じて、静止時におけるビート周波数も変化する。
【0027】さて、スイッチ203が定電流源201に
入っている状態において、本発明のリング共振器型半導
体レーザジャイロ10が角速度Ωで時計回りに回転する
と、リング共振器型半導体レーザジャイロ10内の時計
回りの第一のレーザ光13の発振周波数f1Ωは、 f1Ω=f10 ― 2SΩ/(λ1L) (4) ここで、Sはリング共振器型半導体レーザが囲む面積、
Lは光路長、λ1は静止時の時計回りのレーザ光の媒質
内波長である。また同時に反時計回りの第二のレーザ光
12の発振周波数f2Ωは、 f2Ω=f20 + 2SΩ/(λ2L) (5) λ2は静止時の反時計回りのレーザ光の媒質内波長であ
る。
【0028】リング共振器型半導体レーザジャイロ内
で、時計回りの第一のレーザ光と反時計回りの第二のレ
ーザ光が共存しているので、第一のレーザ光と第二のレ
ーザ光の発振周波数との差の周波数をもったビート光が
発生する。回転時のビート周波数ΔfΩは、 ΔfΩ=f2Ω―f1Ω =f20+2SΩ/(λ2L)―f10+2SΩ/(λ1L) =f20―f10+(2SΩ/L)・(1/λ2+1/λ1) =Δf0+(2SΩ/L)・(1/λ2+1/λ1) (6) である。ビート光は、ビート周波数ΔfΩで反転分布の
脈動を引き起こし、端子間インピーダンスを変動させ
る。そこで、定電流駆動をしている場合には、端子間電
圧に、上記ΔfΩという周波数で電圧変動が観測され
る。ただし、観測できる周波数は常に正なので、|Δf
Ω|がえられる。
【0029】さて、前に述べたように、リング共振器型
半導体レーザジャイロ10への注入電流値を変えると、
それに応じて、反時計回りのレーザ光12と時計回りの
レーザ光13において強度差が変化し、静止時のビート
周波数が変化する。したがって、注入電流値がIaの場
合では、静止時ビート周波数はΔf0a、注入電流値がI
bの場合では、静止時ビート周波数はΔf0bといったよ
うに、異なる静止時ビート周波数をとるため、この2つ
の異なる注入電流値においては、回転角速度Ωにたいす
るビート周波数ΔfΩの関数も、それぞれ固有の形とな
る。実際に観測される、その絶対値は以下の2式であら
わされる。 |ΔfΩa|= |Δf0a+(2SΩ/L)・(1/λ2a+1/λ1a)| (7) |ΔfΩb|= |Δf0b+(2SΩ/L)・(1/λ2b+1/λ1b)| (8) ここで、ΔfΩaは注入電流値Iaにおいての角速度Ωに
対するビート周波数、ΔfΩbは注入電流値Ibにおいて
の角速度Ωに対するビート周波数であり、λ1aは注入電
流Iaでの静止時における時計回りのレーザ光の媒質内
波長、λ2aは注入電流Iaでの静止時における反時計回
りのレーザ光の媒質内波長、λ1bは注入電流Ibでの静
止時における時計回りのレーザ光の媒質内波長、λ2b
注入電流Ibでの静止時における反時計回りのレーザ光
の媒質内波長である。
【0030】さて、リング共振器型半導体レーザジャイ
ロ10から出力される信号の処理について、図2を用い
て説明する。リング共振器型半導体レーザジャイロ10
から出力される端子間電圧変動周波数信号は、まず、交
流結合入力をもつアンプ204によって特定の周波数帯
域の中で増幅され、コンパレータ205によって検知可
能な大きさの電圧変動となる。コンパレータ205は、
周波数信号を矩形波状に整形する。その後、カウンタ2
06によってパルス数をカウントする。
【0031】図4において、実線a、bは、それぞれ、
注入電流値Ia、Ibにおいて、リング共振器型半導体レ
ーザジャイロ10から、出力される端子間電圧変動周波
数の角速度Ωに対する関数を図示している。
【0032】ここで、式(7)、(8)で示される関数
は、実線a、bの直線部とそれを延長した波線で示され
る。波線部においては、リング共振器型半導体レーザジ
ャイロ10内の時計回りと反時計回りのレーザ光13、
12は強結合状態となって、2モード独立のレーザ発振
ができなくなる場合がある。このとき、光のビートおよ
び端子間電圧変動は観測できない。このような現象をロ
ックインと呼ぶ。このロックイン現象のために、実際に
観測される端子間電圧変動周波数の角速度Ωに対する関
数は、実線a、bのように振る舞う。
【0033】図4における斜線領域は、図2のアンプ2
04によって、リング共振器型半導体レーザジャイロの
端子間電圧変動信号を増幅する帯域を示しており、この
領域が測定可能帯域となる。リング共振器型半導体レー
ザジャイロの端子間電圧変動は微弱であるために、実際
には、この斜線領域の周波数帯域内の信号しか検知する
ことはできない。しかしながら、この測定帯域の幅を広
げると、半導体レーザのショット雑音、および、半導体
レーザの直列抵抗分の熱雑音を源とするノイズが、アン
プ後に測定帯域幅に比例して増大する。したがって、広
い角速度の範囲を測定するために、測定帯域を拡大する
と、高精度測定を犠牲にすることになる。
【0034】図4で示すように、静止時(Ω=0)にお
いては、実線aが測定帯域内にあり、したがって、スイ
ッチ203が定電流源201に入っている状態では、リ
ング共振器型半導体レーザジャイロ10によって、端子
間電圧変動周波数は|ΔfΩ a|=|Δf0a|を示し、
静止状態を検知できる。
【0035】時計周り方向に角速度が上昇していくと、
実線aに従って、端子間電圧変動周波数が上昇する。こ
のとき、式(7)によって、端子間電圧変動周波数から
角速度を知ることができる。しかし、さらに角速度が上
昇すると、やがて、Ω=Ωcaにたどり着き、実線aは
測定帯域の上限と交わる。したがって、このままでは、
それ以上の角速度は、検知不可能となる。
【0036】そこで、図2における信号処理回路207
によって、リング共振器型半導体レーザジャイロ10か
らアンプ204、コンパレータ205、カウンタ206
を通ってきた信号を以下のように処理する。すなわち、
測定帯域の上限の周波数Ωcaへ、カウンタ206が測定
する周波数が到達したときに、スイッチ203を定電流
源201から定電流源202へ切り替える。
【0037】ここで、注入電流Ibで駆動されるリング
共振器型半導体レーザジャイロ10が出力するビート信
号の周波数の絶対値は、図4の実線bで示されるよう
に、Ωcb(<Ωca)以上から測定帯域に入るため、
再び角速度測定が可能となる。このとき、角速度は式
(8)から知ることができる。
【0038】以上のようにして、一旦切り替わったスイ
ッチは、今度は、カウンタ206が測定する周波数が、
測定帯域の下限に到達したときには、再び元の状態にス
イッチ203が戻るようにする。すなわち、角速度がΩ
cbを上から下に横切る場合には、定電流源202から
定電流源201へスイッチ203を切り替え、注入電流
を元の値に戻すことによって、再び角速度Ωcb以下を
検出することができる。このようにして、測定可能角速
度範囲をつなぎ合わせる。
【0039】さて図4を見て分かるように、ΩcaとΩ
cbとの間における、測定可能角速度範囲が、注入電流
aとIbで重なり、上でも説明したように、注入電流I
aの場合はΩcaで切り替えを生じさせ、注入電流Ib
場合はΩcbで切り替えを発生させるので、スイッチの
切り替えにヒステリシスがあることになる。ここでも
し、それぞれの注入電流において、測定可能角速度範囲
を一点のみで重ね合わせ、スイッチの切り替えにヒステ
リシスを設けないならば、スイッチの切り替えが生じる
角速度近傍に角速度が存在する場合においては、角速度
の微少なふらつきによって、頻繁にスイッチの切り替え
が生じ、安定な角速度検知が不可能となる。
【0040】こうして、以上に示した方法によって、注
入電流を適宜切り替えて、測定可能角速度範囲を広げ
る。
【0041】この実施形態では半導体材料としてInG
aAsP/InP系を用いたが、GaAs系、ZnSe
系、InGaN系などの電流注入によってレーザ発振さ
せることのできる材料系であってもかまわない。
【0042】(第2の実施形態)第1の実施形態では、
2つの定電流源を用いたが、3つ以上でもよい。その場
合、それぞれの定電流源に対するスイッチの切り替えの
順序をあらかじめ決めておけば良い。また、連続的な電
流値を出力できる電流源をもちいて、電流源に直接、信
号処理回路からフィードバック制御する方法でもよい
が、そのような電流源は高コスト、サイズ大であるの
で、良い方法とはいえない。
【0043】そこで、図5に示すように、第2の実施形
態においては、3つの定電流源を使用する。図5におい
て、10は本発明のリング共振器型半導体レーザジャイ
ロ、401、402、403はそれぞれ、電流値Ia
b、Icを出力する定電流源、404はスイッチ、40
5はアンプ、406はf−V変換回路、407は信号処
理回路である。
【0044】10のリング共振器型半導体レーザジャイ
ロは、第1の実施形態と同様の構造である。
【0045】リング共振器型半導体レーザジャイロ10
から出力される端子間電圧変動周波数信号はアンプ40
5によって限られた帯域内で増幅され、f−V変換回路
406によってビート信号の周波数に応じた電圧を取り
出す。
【0046】アンプ405の信号増幅帯域幅によって、
測定できる端子間電圧変動周波数は限られているため、
f−V変換回路406の出力電圧も、アンプ405の増
幅帯域の上限と下限にしたがって、制限されている。
【0047】注入電流Iaでリング共振器型半導体レー
ザジャイロ10を駆動している場合に、測定周波数帯域
の上限または下限に対応する、f−V変換回路からの電
圧値が出力されたときに、注入電流Iaによる測定可能
な角速度範囲を補完するように、信号処理回路407に
よって、スイッチ404を切り替え、注入電流の値をI
bまたはIcとする。
【0048】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、測定帯域
の上限または下限にビート信号周波数が到達したとき
に、リング共振器型半導体レーザジャイロへの注入電流
を適宜変えてゆくことによって、それぞれの注入電流値
における、測定可能な角速度範囲を、互いに補完しあ
う。こうして、ノイズレスな状態で、測定帯域を広げる
ことなく、測定角速度領域を広げることができる。
【0049】さらに、測定帯域をDC近傍から遠ざける
ことによって、ロックインの影響を回避できる。
【0050】また、注入電流の切り替えにヒステリシス
を持たせることにより、角速度測定の安定化が可能とな
る。
【0051】この方法によると、定電流源を2つ以上必
要とするが、複数のアンプを配置することや、ロックイ
ンアンプを用いる方法のように、カウンタやf−V変換
回路などの処理回路が検出すべき帯域を広げる必要が無
く、したがって、低コスト化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のリング共振器型半導
体レーザジャイロの平面図(a)及び断面図(b)
【図2】第1の実施形態のリング共振器型半導体レーザ
ジャイロの駆動系、信号処理系のブロック図
【図3】第1の実施形態のリング共振器型半導体レーザ
ジャイロ内の時計回り及び反時計回りのレーザ光のI―
L特性を説明するグラフ
【図4】第1の実施形態のリング共振器型半導体レーザ
ジャイロの、角速度に対するビート信号周波数の関係を
示すグラフ
【図5】第2の実施形態のリング共振器型半導体レーザ
ジャイロの駆動系、信号処理系のブロック図
【図6】従来のリング共振器型半導体レーザジャイロの
斜視図(a)及び断面図(b)
【符号の説明】
10 光ジャイロ 11 テーパ 12 反時計回りのレーザ光 13 時計回りのレーザ光 101 n―電極 102 n―InP基板 103 InGaAsP光ガイド層 104 InGaAsP活性層 105 InGaAsP光ガイド層 106 p―InPクラッド層 107 p―InGaAsPキャップ層 108 p―電極 201 電流Iaを出力する定電流源 202 電流Ibを出力する定電流源 203 スイッチ 204 アンプ 205 コンパレータ 206 カウンタ 207 信号処理回路 401 電流Iaを出力する定電流源 402 電流Ibを出力する定電流源 403 電流Icを出力する定電流源 404 スイッチ 405 アンプ 406 f―V変換回路 407 信号処理回路 501 抵抗 502 電源 503 コンデンサ 504 出力端子 505 リング共振器型半導体レーザ 506 電極 507 電極 508 絶縁層 509 p型GaAs層 510 p型AlXGa1-XAs層 511 n型AlXGa1-XAs層[導波路] 512 n型AlXGa1-XAs層 513 n型GaAs層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F105 AA08 BB05 DD07 DD11 5F073 AA66 BA09 CA12 CB02 EA27 GA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止時にビート信号を出力するリング共
    振器型半導体レーザジャイロの駆動方法において、 それぞれの電流で測定可能な角速度範囲が重なる、2値
    以上の電流で駆動することを特徴とするレーザジャイロ
    の駆動方法。
  2. 【請求項2】 角速度に応じて前記2値以上の電流を切
    り替えることを特徴とする請求項1記載のレーザジャイ
    ロの駆動方法。
  3. 【請求項3】 第1の電流でリング共振器型半導体レー
    ザジャイロを駆動して前記静止時の前記ビート信号を出
    力し、 回転時の前記ビート信号の周波数が測定帯域の上限に達
    したときに前記第1の電流をそれより低い第2の電流に
    切替え、 回転時の前記ビート信号の周波数が測定帯域の下限に達
    したときに前記第2の電流を前記第1の電流に切替える
    ことを特徴とする請求項2記載のレーザジャイロの駆動
    方法。
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