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JP2002165589A - 原虫生産性培養細胞株、その作製法および抗原性物質 - Google Patents

原虫生産性培養細胞株、その作製法および抗原性物質

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JP2002165589A
JP2002165589A JP2000403734A JP2000403734A JP2002165589A JP 2002165589 A JP2002165589 A JP 2002165589A JP 2000403734 A JP2000403734 A JP 2000403734A JP 2000403734 A JP2000403734 A JP 2000403734A JP 2002165589 A JP2002165589 A JP 2002165589A
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JP
Japan
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cell line
antigen
cultured cell
protozoa
protozoan
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Application number
JP2000403734A
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English (en)
Inventor
Koji Furuya
宏二 古屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkaido Prefecture
Original Assignee
Hokkaido Prefecture
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンセファリトゾーン症動物の生前診断のた
めの抗原性物質を提供する。 【構成】 本発明は、ウサギ由来エンセファリトゾーン
・クニクリが寄生増殖するRK−13培養細胞株、この
培養細胞株を作製する方法、生産された原虫胞子を処理
することによって得られた抗原、胞子抗原を不溶性担体
に吸着してなる免疫測定試薬である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原虫エンセファリ
トゾーンを永続的、多産的に生産する培養細胞株、この
寄生細胞株を作製する方法、寄生細胞株で得られた原虫
胞子を処理して得られた抗原およびこの原虫胞子の抗原
からなる免疫測定試薬に関するものである。
【0002】エンセファリトゾーンは、各種動物に種を
越え広く感染する原虫である。ヒトでは、新しい病原体
として1993年に発見されている〔世界保健報告19
96年(The World Health Repo
rt 1996)、世界保健機関(1996年)〕。こ
の原虫が特に問題となるのは、マウス、ラット、モルモ
ット、ウサギ、イヌであり、実験動物が不顕性に感染し
ている場合、種々の目的で行われる動物実験研究の成績
に重大な影響を与えることから、エンセファリトゾーン
完全フリー動物の供給が求められている。
【0003】また、ペットの場合、不顕性感染ペットの
供給はヒトへの感染源となり易いことから、小売り前の
健康診断が望まれている。特に、ウサギは感受性が非常
に高く神経症状、腎障害を起こし易いことから、エンセ
ファリトゾーン症検査が獣医療領域において求められて
いる。
【0004】
【従来の技術】従来の検査法は、感染動物の場合は弊死
後あるいは安楽死後の検体についての病理組織検査法が
最も信頼できる方法であるが、疾病が起こったときの原
因特定にのみ有用である。そこで、生前診断には免疫血
清検査が考えられるが、検査には診断用抗原の原材料に
なるエンセファリトゾーン原虫を必要とする。そのため
の最も安易な方法は実験動物を利用した原虫生産である
が、本原虫は尿中に最終発育体である胞子の形で放出さ
れるため感染実験中の汚染が常に懸念されることから他
の飼育動物からの隔離が問題点となることや、胞子は熱
や薬物あるいは化学的処理に強抵抗性であり通常の消毒
では不活化しないことから実験後の室内洗浄や薫蒸が問
題点となる。
【0005】また、特殊安全動物実験施設を完備し、動
物による原虫生産が可能であっても病原体と動物を同時
に扱える熟練した技術者を必要とするし、抗原の分離精
製過程で免疫血清検査に影響が強い動物由来の多量の夾
雑物を取り除くことが難しいなどの問題点もある。
【0006】上記の問題を解決するためには、動物感染
実験に依存しない原虫生産系を開発することであるが、
エンセファリトゾーンは細胞内で増殖する原虫であるこ
とから、培養細胞の利用によって試験管内で原虫を生産
することが可能となる。このような試験管内原虫生産系
が確立されるなら、バイオハザードを予防することがで
きるのみならず、生物学的に均一な原虫の生産、生産の
調整、夾雑物が極めて少ない抗原の分離精製ができる。
【0007】過去において、エンセファリトゾーンの試
験管内細胞培養に成功したとする多数の報告がある〔キ
ャンニングとロム(Canning & Lom)著、
脊椎動物のミクロスポリジア(The Microsp
oridia of Vertebrates)、アカ
デミックプレス、1985年〕が、寄生細胞を高率に維
持し宿主細胞を死滅させることなく永続的に培養できる
有用な培養細胞はワラー[ワラー(Waller)、実
験室動物(Laboratory Animals)、
第9巻、61頁(1975年)]のMDCK細胞(イヌ
腎臓細胞)の例を見るのみである。ウサギ由来で原虫の
高寄生率を示した細胞はRCP(脈絡膜叢)細胞であっ
たが感受性が非常に高く継代により死滅しやすいなどの
問題点があった(キャンニングとロム著、同上書)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、MDCK細胞
はイヌ腎臓細胞の樹立細胞系であるため、ヒトの主要な
感染源と目されているウサギを検査対象にした免疫測定
法における抗原の出所としては抗原性に問題があり、特
異性・感度・信頼度の点からもできる限りウサギ由来の
細胞系で生産されたウサギ由来の原虫抗原を用いること
が望ましい。けれども、前記のごとくウサギ由来の原虫
を多産的に安定的に生産するウサギ由来培養細胞につい
てはこれまで報告が見られない。
【0009】そこで、本発明はウサギ由来エンセファリ
トゾーン原虫の胞子を多産的に、しかも永続的に安定的
に生産するウサギ由来培養細胞株とその作製方法、生産
された原虫胞子を処理することによって得られた抗原お
よびその抗原を用いた免疫測定試薬を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため
に、本発明者は、先ず典型的なエンセファリトゾーン症
のウサギの腎臓に注目し、この臓器から初代培養法によ
り原虫が寄生した細胞系を増殖させ、この系ではいずれ
宿主細胞が死滅することから、次に生産された原虫胞子
を同種(ウサギ由来)の樹立細胞系に感染させ鋭意研究
した結果、原虫胞子を多産的にしかも永続的に生産する
ことができる培養細胞株を作製することに成功した。次
いで、生産された原虫胞子から抗原を調製し、それを利
用した免疫測定方法を確立し、エンセファリトゾーン症
ウサギの血清診断に有用であることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0011】
【発明の実施の形態】(1)原虫生産性培養細胞株の作
製法 先ず、エンセファリトゾーン症ウサギから無菌的に腎臓
を摘出し、動物組織のための初代培養法に従いハサミで
十分細切後トリプシン(0.25%、米国ギブコ社製)
で処理し、その酵素消化物を60mmプラスチックシャ
ーレ内に接種し、37℃の温度条件下5%炭酸ガスイン
キュベーターの中で静置培養する。
【0012】発育してきた腎臓細胞は3〜4週間でシャ
ーレ一杯になるので、その後は1週間に一度の割合でト
リプシン分散処理によって継代を行う。継代3代からは
25cmプラスチックフラスコ内で培養し、寄生細胞
の有無を倒立顕微鏡で観察する。通常、5〜8代で寄生
細胞が肉眼的に確認されるようになり、8代以後は多数
の原虫胞子が認められるようになる。11〜14代で4
0%以上の細胞が寄生細胞になり細胞破壊が進み、多数
の細胞が過寄生のため細胞維持が困難となる。
【0013】8代前後で、発育してきた原虫がエンセフ
ァリトゾーン・クニクリ(Encephalitozo
on cuniculi)であることを公知のPCR
(ポリメラーゼ連鎖反応)法とダイレクトシークエンシ
ング法による遺伝子診断で確認する。エンセファリトゾ
ーン・クニクリであるなら、例えば精製した胞子DNA
の小リボソームRNA(small ribosoma
l RNA)遺伝子領域の遺伝子配列は遺伝子銀行(G
enBank)に登録されているエンセファリトゾーン
・クニクリの遺伝子配列(accession No.
X98467/L39107/L17072/AJ00
5581/X98470/L07255/X98469
/AF067144)と100%完全に一致するはずで
ある。発育してきた原虫がエンセファリトゾーン・クニ
クリであることを確認できたら下記の段階に進む。
【0014】樹立細胞系であるRK−13細胞(ATC
C番号CCL−37、大日本製薬株式会社より購入でき
る)が予め80%飽和セルシートになっている25cm
プラスチックフラスコを用意する。次にこのフラスコ
に適当数(例えば約1×10)の原虫胞子を含む培養
上清(上記11〜14代培養上清が良)の沈渣を接種し
て37℃の温度条件で培養する。第1回目の継代(トリ
プシン分散処理による)は接種後4日目に、第2回目は
初代継代後7日目に行う。
【0015】第3回目の継代は2代継代後7日目に行う
が、次のように培養温度を変える。すなわち、初めの3
日間の培養は37℃で、後の4日間の培養は27℃で行
う。第4回目は継代後初めの3日間は37℃、次の2日
間は27℃、残りの2日間は30℃で培養を行う。第5
回目は初めの3日間の培養は37℃、後の4日間の培養
は30℃で行う。
【0016】通常、5−6代の継代で寄生率は20〜4
0%なるので過寄生による細胞破壊を防ぐため第6回目
およびそれ以後は培養温度を37℃に一定にし、1週間
に1回の割合で継代を続ける。この様な方法で、10〜
30%の寄生率で安定的に原虫胞子を生産する細胞株を
得ることができる。本方法は他の種例えばラット由来の
エンセファリトゾーン原虫を永続的に生産するラット培
養細胞株の作製の目的にも応用できる。
【0017】RK−13細胞系に用いることのできる増
殖培地は、ペニシリン(500i.u./ml)、スト
レプトマイシン(500μg/ml)、2mM L−グ
ルタミン、1mM Na−ピルビン酸および10%ウシ
胎児血清を含んだイーグルの最小必須培地(Eagl
e′s Minimum Essential Med
ium)(米国ギブコ社製)である。
【0018】(2)抗原の調製 上記のごとく作製されたRK−13細胞系の細胞株から
生産された原虫胞子は大きさが1.1〜1.5×2.0
〜2.6μmであるので、培養液から低速遠心(例えば
3,000rpm、10分間遠心)で簡単に回収するこ
とができる。さらに、パーコル密度勾配遠心法などで容
易に分離精製することができ、エンセファリトゾーン抗
原の原材料となる。
【0019】しかし、エンセファリトゾーン胞子は通常
の動物細胞の破壊法例えばトリトンX−100、NP−
40の様な界面活性剤、超音波、凍結融解等による処理
では可溶化が難しく、また、より厳しい条件での処理で
は抗原性が容易に失われるが、2−メルカプトエタノー
ルあるいはジチオスレイトールの様な還元剤とドデシル
硫酸ナトリウム(SDS)の存在下で数分間加熱処理す
ることにより抗原性の保持のまま胞子を破壊し可溶性の
抗原を得ることができる。
【0020】(3)免疫測定試薬 上記の様に調製された抗原は適当な不溶性担体(プラス
チックプレート、ニトロセルロース膜、ラテックス粒子
など)に固定化して、酵素抗体法(ELISA:Enz
yme−linked immunosorbent
assay)、ウエスタンブロット(Western
blot)法、ラテックス凝集試験法などのための測定
試薬とすることができるほか、イムノクロマトグラフィ
ー法のためには、各種コロイド粒子などの標識物を物理
吸着法あるいは化学結合法により調製抗原あるいはその
構成成分に導入することもできる。
【0021】(4)免疫測定方法 エンセファリトゾーン抗体検出のための色々な免疫血清
検査法が既に考案されている。例えば、間接蛍光抗体
法、カーボン免疫測定法(carbon immuno
assay)、補体結合試験、免疫ペルオキシダーゼ試
験、酵素抗体法、間接粒子凝集試験などである(キャン
ニングとロム著、同上書)が、何れの方法でも非特異的
反応が見られることや、本原虫が広く不顕性に動物界に
感染伝播していることが予想されていることから、非特
異的反応のみならず他の寄生体感染に由来する交差反応
性抗体も可能な限り排除できる測定方法が望ましい。
【0022】例えば、拮抗酵素抗体法(competi
tive enzyme−linked immuno
sorbent assay)においては、適当量の血
清検体とビオチン、蛍光色素(フルオレッセイン、ロー
ダミン系色素)あるいはアイソトープなどで予め標識さ
れた精製特異抗体を混ぜ、抗原が固定化されている小容
器内で一定時間反応させた後、その抗原に拮抗的に結合
した標識抗体を定量的に測定することにより検体の陽性
・陰性を判定するものである。つまり、拮抗阻害は熱力
学的にほぼ同じ結合定数を有する反応物質の存在によっ
て起こる現象であることから、標識抗体を阻害できる物
質は血清検体中に含まれるエンセファリトゾーン特異抗
体といえる。
【0023】また、ウエスタンブロット法においては、
先ず、抗原を構成する多種類の成分をSDS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動法(SDS−PAGE)で分子
サイズに従って分別する。次に、電気的にニトロセルロ
ース(NC)膜などの不溶性の担体に固定化させる。さ
らに、この固定化抗原と血清検体を反応させることによ
ってできる抗原抗体複合体を、酵素試薬や同位元素の利
用により目視可能な着色バンドにし、最終的にバンド形
成の有無やパターンにより検体の陽性・陰性を判定する
ものであり、確認試験法として信頼性が非常に高い。
【0024】
【実施例1】実施例により本発明をより詳細に説明す
る。 (イ)FFP−RK13培養細胞株の作製 「原虫生産性培養細胞株の作製法」で述べた様に、ウサ
ギ由来のエンセファリトゾーン原虫をRK−13細胞に
感染させ、原虫を持続的に生産できる培養細胞株を得
た。本発明者はこの細胞株をFFP−RK13と名づけ
た。FFP−RK13培養細胞株は以下の特性を持つ。 (a)37℃での培養は宿主細胞の破壊に導くエンセフ
ァリトゾーン原虫の過寄生を抑制し安定した寄生率を維
持するが、より低い温度(例えば30℃あるいは27
℃)での培養は寄生率を上げ胞子生産を高める。 (b)生産された原虫は遺伝子診断により属(genu
s)がエンセファリトゾーン(Encephalito
zoon)、種(species)がクニクリ(cun
iculi)である。 (c)培養液中に放出される原虫胞子の数は25cm
フラスコ培養液中で1週間培養した場合、最適条件で1
〜10である。 (d)本細胞株は液体窒素の超低温下で凍結保存でき
る。
【0025】(ロ)FFP−RK13抗原の調製 FFP−RK13培養細胞の培養上清から3,000r
pm、10分間遠心して原虫胞子を回収した。さらに、
キリック〔キリック(Killick)、分析生化学
(Analytical Biochemistr
y)、第114巻、46頁(1981年)〕の方法に従
ってパーコル密度勾配遠心法により密度1.05〜1.
07g/ml、1.12g/mlおよび>1.14g/
mlの三層に胞子を濃縮し採取後滅菌水で洗浄した。
【0026】次に、この精製胞子(上記3層から採取し
た胞子を混ぜたもの)を適当量の還元剤(2−メルカプ
トエタノール)を含むレムムリ(Laemmli)サン
プルバッファー(米国バイオラッド社製)に懸濁し95
℃5分間加熱処理、10,000rpmで2分間遠心後
上清を採取、沈渣に同量の上記バッファーを加え同一条
件で再処理し遠心後上清を合わせNAP5カラム(スエ
ーデン国ファルマシア社製)でゲル炉過脱塩後、診断用
抗原として使用した。
【0027】(ハ)抗血清の作製 拮抗酵素抗体法では上記のごとく標識特異抗体試薬を必
要とするので、実験用健康ウサギに精製エンセファリト
ゾーン胞子をアジュバンド無添加で静脈注射にて頻回過
免疫し高力価の抗血清を得た(実験は特殊安全動物実験
施設で行った)。
【0028】(ニ)ビオチン標識抗体の作製 上記高力価抗血清からプロテインA−カラムクロマトグ
ラフィーによりIgG画分を得、次にこの抗体にグレッ
チら〔グレッチら(Gretch et al.)、分
析生化学(Analytical Biochemis
try)、 第163巻、270頁(1987年)〕の
方法によりビオチニルN−ヒドロキシサクシニミドエス
テル(biotinyl N−hydroxy suc
cinimide ester、米国E−Yラボラトリ
ーズ社製)を反応結合させ、NAP−5カラムでゲル濾
過を行った。
【0029】(ホ)拮抗酵素抗体法の方法 抗原感作ウエル(固相化抗原)に結合した標識抗体量の
測定:50mMトリス緩衝液に溶解した前記調製抗原
(1μg/ml)200μlを未処理マイクロタイター
プレート(96ウエル・ヌンクプレート、デンマーク国
インターメッド社製)の各ウエルに加え37℃3時間放
置後、トゥイーン20(0.5ml/l)を含むPBS
(燐酸緩衝食塩水)で3回洗浄し、スーパーブロック
(ブロッキングバッファー、米国ピアス社製)250μ
lで37℃30分間ブロッキングした。次に上記ビオチ
ン標識抗体−被検血清混合液〔トゥイーン20−PBS
液の中にビオチン標識抗体と被検血清がそれぞれ最終濃
度で12.5μg/ml、1:100希釈を含む〕20
0μlを加え、37℃30分間反応させトゥイーン20
−PBSで3回洗浄した。さらに、ストレプトアビジン
結合ペルオキシダーゼ(streptavidin−p
eroxidase conjugate、オランダ国
モレキュラープローブ社製)液(1μg/ml)の20
0μlを加え、37℃30分間反応後トゥイーン20−
PBSで4回洗浄した。基質ABTS液[2,2−アジ
ノジ−(3−エチルベンズチアゾリンスルホン酸)−ジ
アンモニウム塩、米国ザイメド社製]200μlを加え
波長415nmで吸光度をマイクロプレートリーダー
(米国バイオラッド社製、Model 550、商品
名)で測定した。
【0030】抗原未感作ウエルに結合した標識抗体量の
測定:抗原不含の緩衝液(50mMトリス緩衝液)20
0μlのみで処理されたウエルを用いた以外は、上記に
記載された同じ試料を用いて同一条件下で反応を行っ
た。
【0031】拮抗酵素抗体法による結果のモデル図を図
1に示す。
【0032】
【数1】拮抗阻害率は次式に従って計算した。 阻害率(%)=(T−M)/T×100 T:〔抗原感作ウエルにおける(標識抗体+陰性対照血
清)の測定値〕−〔未感作ウエルにおける(標識抗体+
陰性対照血清)の測定値〕 M:〔抗原感作ウエルにおける(標識抗体+被検血清)
の測定値〕−〔未感作ウエルにおける(標識抗体+被検
血清)の測定値〕
【0033】(ヘ)拮抗酵素抗体法によるエンセファリ
トゾーン症ウサギ野外例の成績 エンセファリトゾーン症を自然発症したウサギ野外例1
0頭からの血清検体と健康な実験用ウサギ20頭からの
血清検体を拮抗酵素抗体法で検査した結果を表1に示
す。正常ウサギ血清20検体の阻害率は0%、一方、エ
ンセファリトゾーン症ウサギ血清10検体の阻害率は3
2.0〜75.3%を示した。すなわち、感染ウサギ血
清にのみ特異抗体の存在を示す明らかな拮抗阻害作用が
認められた。
【0034】
【表1】
【0035】(ト)ウエスタンブロット法の方法 上記拮抗酵素抗体法で使用された抗原の約100μgを
還元SDS−PAGE(10%ミニゲル、2Dウエル−
72mm(W)×1mm、日本バイオラッド社製)で展
開後、NC(0.2μm、ドイツ国シュライシャーシュ
エル社製)膜に電気的に転写させた。検査には、この抗
原吸着NC膜を適当な幅の短冊にして用いた。スーパー
ブロック(商品名、米国ピアス社製)で処理後、免疫染
色を施した。免疫染色の条件は一次抗体(血清検体1:
100倍希釈液)が室温2時間、二次抗体(アルカリホ
スファターゼ標識抗ウサギIgG(英国バインディング
サイト社の1,000倍希釈液)が室温2時間であっ
た。洗浄はトゥイーン20−PBSで4回行った。基質
は5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−フォスフ
ェート/ニトロブルーテトラゾリウム(BCIP/NB
T)(米国KPI社製)液を用いた。
【0036】(チ)ウエスタンブロット法によるエンセ
ファリトゾーン症ウサギ野外例の成績 上記と同様、エンセファリトゾーン症を自然発症したウ
サギ野外例10頭からの血清検体と健康な実験用ウサギ
20頭からの血清検体をウエスタンブロット法で検査し
た。拮抗酵素抗体法で阻害作用を示した感染ウサギ血清
10検体と反応させた抗原吸着短冊のみが、およそ47
kDaの位置のバンドを中心とする多バンドからなる陽
性パターンを示した。正常ウサギ血清検体と反応させた
抗原吸着短冊ではバンド形成はまったく認められなかっ
た。結果を表1にまとめ、代表的な染色バンドパターン
を図2に示す。
【0037】以上、ウエスタンブロット法で、拮抗酵素
抗体法による陽性診断を確認する結果を得ることができ
た。つまり、エンセファリトゾーン症ウサギ血清検体中
にはエンセファリトゾーン原虫の種々の抗原性物質に対
する抗体が産生されており、ウエスタンブロットでは着
色バンドとして特異抗体が検出されたことを示す。
【0038】また、ウエスタンブロット法で、本精製胞
子の有効抗原成分はおよそ47kDaバンドを主成分と
する多成分であることが示された。つまり、本発明原虫
寄生培養細胞株は血清診断に有用な抗原成分を内包して
いる胞子を生産している。
【0039】
【発明の効果】本発明培養細胞株は温度に依存した原虫
生産能を有し、ウサギ由来原虫胞子を効率よく生産する
ことができ、その胞子を処理して得られた抗原は血清検
査で特異的に抗体を捕捉できる性質を有する。このこと
から、原虫胞子抗原を免疫測定試薬に用いることによ
り、高精度の免疫測定試薬を提供することができ、ウサ
ギを中心としたペットあるいは実験用動物のエンセファ
リトゾーン症生前診断、健康調査に応用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】固相としてマイクロタイタープレートを用いた
拮抗酵素抗体法による結果のモデル図を示す。各ウエル
(小サークル)の色調の度合は基質添加後の色調の変化
を表し、415nmでの吸光度は、仮にA1測定値=
1.1;A2測定値=0.1;B1測定値=0.6;B
2測定値=0.1;C1測定値=0.3;C2測定値=
0.1;D1測定値=0.2;D2測定値=0.1とし
ている。
【図2】ウエスタンブロット法をエンセファリトゾーン
症ウサギ野外例に応用した場合の代表的な陽性染色バン
ドパターンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C12N 5/06 (C12N 1/10 C12R 1:91) C12R 1:91) (C12N 1/10 (C12N 5/02 C12R 1:91) C12R 1:91) (C12N 5/02 C12N 5/00 E C12R 1:91) C12R 1:91)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンセファリトゾーン原虫を永続的、多
    産的に生産する培養細胞株。ただし、この培養細胞株は
    寄生が定着後は37℃で過寄生抑制、より低温下で寄生
    促進が調整可能な特性を有する細胞株であること。
  2. 【請求項2】 FFP−RK13培養細胞株である、請
    求項1記載の培養細胞株。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2に記載の寄生細胞株
    を作製する方法。
  4. 【請求項4】 請求項1あるいは2に記載の培養細胞か
    ら生産された原虫胞子を処理することによって得られた
    抗原。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の抗原を固相または化学
    物質に結合してなる免疫測定試薬。
  6. 【請求項6】 免疫測定試薬が拮抗酵素抗体法およびウ
    エスタンブロット法の免疫測定試薬である請求項5に記
    載の免疫測定試薬。
JP2000403734A 2000-11-29 2000-11-29 原虫生産性培養細胞株、その作製法および抗原性物質 Pending JP2002165589A (ja)

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