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JP2002038391A - 電気絶縁積層板原紙 - Google Patents

電気絶縁積層板原紙

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Publication number
JP2002038391A
JP2002038391A JP2000228369A JP2000228369A JP2002038391A JP 2002038391 A JP2002038391 A JP 2002038391A JP 2000228369 A JP2000228369 A JP 2000228369A JP 2000228369 A JP2000228369 A JP 2000228369A JP 2002038391 A JP2002038391 A JP 2002038391A
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JP
Japan
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base paper
pulp
electrically insulating
insulating laminate
laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000228369A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Igarashi
英夫 五十嵐
Yukinori Kizara
幸紀 木皿
Yusuke Inatomi
裕介 稲富
Hitoshi Kagawa
仁志 香川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP2000228369A priority Critical patent/JP2002038391A/ja
Publication of JP2002038391A publication Critical patent/JP2002038391A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐銀マイグレーション性と形状および寸法安定
性が良好な積層板を製造するに適した積層板原紙を提供
することを目的とする。 【解決手段】木材チップを蒸解して得られた蒸解後カッ
パー価が17〜25である広葉樹未晒パルプ(LUK
P)を分子状塩素を使用せずに漂白したパルプを抄紙原
料とする電気絶縁積層板原紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁積層板に用い
られる電気絶縁積層板原紙に関するものであり、更に詳
しくは寸法安定性が良好で、かつ耐銀マイグレーション
に優れた電気絶縁積層板を製造するのに用いられる電気
絶縁積層板原紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常の積層板、特に電気絶縁積層板は、
電気絶縁積層板原紙にフェノール樹脂、エポキシ樹脂等
の熱硬化性樹脂を含浸し、これを加熱乾燥して半硬化樹
脂のプリプレグにし、このプリプレグを複数枚積層し、
金属箔と共に熱圧成型することにより製造される。この
ような電気絶縁積層板は比較的安価で、通常の電気或い
は電子機器に使用するための性能をほぼ満足しているた
め家庭用電気製品を中心に多く使用されている。
【0003】しかしながら、近年の電気製品の軽薄短小
化により、電気部品の実装密度が高くなり、プリント配
線板の導体パターンの細線化が進んでいる。更には、紙
を基材とするプリント配線板においても、導体パターン
の両面化が進み、表裏の電気的接続を目的とした銀スル
ーホールが使用されるようになっている。このため、電
気絶縁積層板の加工性、寸法安定性、打ち抜き性は勿論
のこと、銀のマイグレーション現象による電気絶縁性の
劣化が問題となり、銀マイグレーションの防止性能(以
下耐銀マイグレーション性と記す)の改良要求が益々厳
しくなって来ている。
【0004】従来、電気絶縁積層板原紙に使用されるパ
ルプは、広葉樹木材からの未叩解晒クラフトパルプ(L
BKP)が用いられるのが一般的であるが、用途によっ
ては電気絶縁積層板原紙の強度を高めるために針葉樹晒
クラフトパルプを配合したり、コスト低減を目的に未晒
パルプを配合したり、又、高白色度化のためにサルファ
イトパルプ(SP)を用いたりする場合がある。このよ
うなパルプは公知の抄紙機で抄紙され、得られる電気絶
縁積層板原紙の密度は0.45〜0.55g/cm3
いう低い水準のものである。
【0005】プリント配線板の銀のマイグレーションを
改良するために、原紙に要求される特性としては、銀の
イオン化及び金属銀としての析出に寄与する原紙中の残
留イオンが少ないこと、熱硬化性樹脂の含浸性が良好な
ことが挙げられる。かかる諸問題を解決するために、無
機イオン交換体を含有する樹脂ワニスを使用する方法
(特開平2-133442号公報、特開平5-162245号公報)が知
られているが、電気絶縁積層板原紙を使用した紙基材フ
ェノール樹脂電気絶縁積層板の場合は、電気絶縁積層板
原紙がパルプ繊維から製造されるものであるため、根本
的な解決にはならず、耐銀マイグレーション性は十分な
ものではなかった。又、基材としてガラス不織布を使用
した電気絶縁積層板において、ガラス不織布に金属マイ
グレーション防止剤を添加した有機バインダーを含浸す
る方法(特開平6-158492号公報)が提案されているが、
電気絶縁積層板原紙の場合は、コストアップが大きく採
用が難しい。
【0006】またパルプ中の塩素イオンを削減するため
に、蒸解を進めてパルプの過マンガン酸カリウム価(K
価)が10以下である未晒パルプを低塩素漂白あるいは
無塩素漂白したパルプを抄紙原料とする方法(特許第27
64536号公報、特許第2764537号公報)が提案されてい
る。しかし未晒パルプのK価を10以下まで蒸解を進め
るとパルプ強度が低下し、電気絶縁積層板の寸法安定性
が悪化する。また未晒パルプのK価を10以下まで蒸解
を進めると、蒸解工程でのパルプ歩留まりが悪化するた
め採用が難しい。
【0007】また電気絶縁積層板の耐熱性および電気特
性を向上するために、微生物処理を組み入れた無塩素漂
白法で得られるパルプを抄紙原料とする方法(特開平7-
34396号公報)も提案されているが、微生物は長い処理
時間を要すること、またリグニンだけでなくセルロース
も微生物の栄養として分解されるためパルプの歩留まり
が大きく低下するため実用的ではない。更に特開平7-34
396号公報では、カッパー価16.0の未漂白パルプを
用いた実施例が例示されているが、未晒パルプのカッパ
ー価を16.0まで下げるとパルプ収率が低下するた
め、実際のクラフトパルプ製造における未晒パルプのカ
ッパー価としては一般的ではない。
【0008】一方電気絶縁積層板の電気特性を改良する
ために、α−セルロース含量を高くする方法(特開昭60
-79952号公報)が提案されているが、繊維の屈曲が大き
くなり電気絶縁積層板の形状および寸法安定性が悪化す
る欠点がある。又、該公報では耐銀マイグレーション性
の改良に関しては、全く触れられていない。又、リンタ
ーパルプを用いる方法が知られているが、綿実をパルプ
原料としているため、原料供給が不安定で、しかも価格
は高価で変動しやすく採用が難しい。
【0009】他方、含浸する熱硬化性樹脂の改質によ
り、耐銀マイグレーション性を改良する工夫がなされて
いるが、他の電気絶縁積層板特性が悪化することがある
こと、及び紙基材フェノール樹脂電気絶縁積層板の場合
は、原紙の本質的特性に依存する部分が強く、更なる原
紙の改良が必要とされていた。
【0010】また電気絶縁積層板原紙の原料となるパル
プ繊維の漂白については、従来分子状塩素を用いた漂白
方法により製造されていたが、分子状塩素を用いた漂白
ではダイオキシン等の塩素化芳香族化合物を生成する恐
れのあることが近年明らかにされ、塩素化芳香族化合物
の生成を抑制するために分子状塩素の使用量を減らすこ
とが求められている。さらに分子状塩素を用いた漂白で
は、パルプ繊維の主成分であるセルロース鎖が分解され
てパルプ粘度およびパルプ強度が低下することから、電
気絶縁積層板の重要な特性である形状及び寸法安定性を
損なう可能性がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐銀
マイグレーション性が良好で、かつ形状及び寸法安定
性、等の電気絶縁積層板特性の良好な電気絶縁積層板を
製造するに適した電気絶縁積層板原紙を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる現
状に鑑み、プリント配線板の銀マイグレーションを抑制
するために、電気絶縁積層板原紙に用いられるパルプの
製造方法について種々検討した結果、分子状塩素を用い
ずに製造したパルプを抄紙原料とした電気絶縁積層板原
紙を用いて得られる電気絶縁積層板の形状及び寸法安定
性と耐銀マイグレーションが極めて優れていることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】本発明は以下の発明を包括する (1)木材チップを蒸解して得られた蒸解後のカッパー
価が17〜25である広葉樹未晒パルプ(LUKP)
を、分子状塩素を使用せずに漂白処理し、抄紙原料とす
る電気絶縁積層板原紙である。
【0014】(2)前記広葉樹未晒パルプは、アルカリ
存在下の酸素、オゾン、過酸化水素、二酸化塩素、酸か
らなる群から選ばれる少なくとも1種を用いて漂白処理
されている(1)記載の電気絶縁積層板原紙である。
【0015】(3)前記木材チップが、木材中における
繊維断面積が200μm2以下である木材を10重量%
以上含有する(1)又は(2)に記載の電気絶縁積層板
原紙である。
【0016】
【発明の実施の形態】従来の分子状塩素を使用した漂白
方法では、パルプ中のリグニンが分子状塩素により塩素
化され、ついでアルカリ性で抽出されることにより、リ
グニンが除去される。一方、パルプをアルカリ存在下の
酸素、オゾン、過酸化水素、二酸化塩素、酸、酵素およ
び微生物からなる群から選ばれる少なくとも1種を用い
て漂白処理するパルプの製造方法、いわゆるECF(El
emental Chlorine Free)漂白は、従来の分子状塩素を
用いた漂白方法と異なり、脱リグニン反応よりもリグニ
ンの発色団を消去する漂白が主となることから、漂白後
のパルプにはリグニンが残留する。リグニンはフェニル
プロパン単位を基本骨格とする高分子化合物であること
から、電気絶縁積層板の含浸工程で使用されるフェノー
ル樹脂あるいはエポキシ樹脂と非常に近い分子構造を有
する。
【0017】電気絶縁積層板の含浸工程(プリプレグの
作製工程)においては、先に、水とメタノール混合溶媒
等にて希釈調整した重合度が低いフェノール樹脂(以下
水溶性フェノール樹脂と記す)を含浸し、その後、アセ
トン等にて希釈調整した重合度の高い桐油または油変性
フェノール樹脂(以下油系フェノール樹脂と記す)を含
浸するのが一般的である。又、コスト低減を目的とし
て、前述水溶性フェノール樹脂と油系フェノール樹脂を
所定割合で混合し、1回の含浸工程でプリプレグを作製
する方法も採用されている。このように先に水溶性フェ
ノール樹脂を含浸するか、水溶性フェノール樹脂が優先
的に浸透することにより、油系フェノール樹脂の浸透性
も改良され、電気絶縁積層板の電気特性が向上する。
【0018】本発明では、木材チップを蒸解して得られ
た蒸解後のカッパー価が17〜25の広葉樹パルプを分
子状塩素を使用せずに漂白することにより、パルプ中に
フェノール樹脂あるいはエポキシ樹脂と同様の分子構造
を持つリグニンの存在が、パルプとフェノール樹脂ある
いはエポキシ樹脂との親和性を向上させ、樹脂の浸透性
が良好となり、フェノール樹脂あるいはエポキシ樹脂が
パルプ繊維を十分に覆うことができるため、銀マイグレ
ーションの発生を抑制することができる。蒸解後のカッ
パー価が25を越えて高い場合は漂白に使用する薬品量
が多くなり経済性が悪くなる上にパルプの強度も落ちる
ため好ましくない。またカッパー価が17未満のものは
パルプの強度、収率が落ちるため好ましくない。
【0019】また本発明で使用されるパルプには、木材
中における繊維断面積が200μm 2以下である木材が
10重量%以上配合される。繊維断面積が小さいという
ことは、繊維が細いことを意味し、断面積が小さいパル
プを使用することにより、電気絶縁積層板原紙の動的弾
性率が向上し、更には電気絶縁積層板原紙の寸法安定性
が向上する。すなわち、繊維断面積が小さいパルプを分
子状塩素を用いずに漂白することにより、耐銀マイグレ
ーション性が良好でかつ寸法安定性に優れた電気絶縁積
層板原紙を得ることができる。
【0020】本発明で使用されるパルプとしては、木材
チップをクラフト蒸解、サルファイト蒸解等の蒸解法に
より得られた化学パルプを、アルカリ存在下の酸素、オ
ゾン、過酸化水素、二酸化塩素、酸からなる群から選ば
れる少なくとも1種を用いて漂白処理を行ったものが使
用され、漂白処理方法としては、従来公知の方法を用い
ることができる。上記の漂白方法は、本発明の目的の範
囲内で単独又は組み合わせて使用することも可能であ
る。
【0021】本発明における酸処理には、硫酸、過硫
酸、過酢酸等の公知の酸を使用することができる。
【0022】また本発明においては、酵素および微生物
による処理も使用可能であり、酵素処理には、キシラナ
ーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、マンガン依存性ペル
オキシダーゼ、ラッカーゼ等が例示される。さらに微生
物としては、パルプ漂白能力を有するものであれば特に
限定されるものではないが、ファネロケーテ・クリソス
ポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、カワラタ
ケ(Coriolus versicolor)、アラゲカワラタケ(Corio
lus hirsutus)の他、カイガラタケ(Lenzitesbetulin
e)等の白色腐朽菌を使用することができる。これらの
菌株によるパルプの漂白は、基本的には菌をパルプに接
種し所定期間培養すれば良く、パルプ濃度、培養温度、
pH等公知の条件下で適宜選択することができる。
【0023】本発明に使用される木材の樹種としては、
ユーカリ、アカシア等を挙げることができるが、木材中
の繊維断面積が200μm2以下であればむろんこれら
の樹種に特に限定はされない。これらのユーカリ、アカ
シア等は同一樹種でも気象条件、土地等に関連する生育
条件、生育特性等の差により、繊維断面積が200μm
2以上となったり、200μm2以下となるので、本発明
にはユーカリエグザータ(Eucalyptus exserta)、ユー
カリデリガテンシス(Eucalyptus delegatensis)、ユ
ーカリシトリオドラ(Eucalyptus citriodora)、ユー
カリライチョウNo.1(Eucalyptus leizhou No.
1)、アカシアメランシー(Acacia mearnsii)等のよう
に繊維断面積が200μm2以下の樹種を適宜選択して
使用する必要がある。
【0024】本発明の電気積層板原紙から電気絶縁積層
板を製造するため、この電気絶縁積層板原紙に熱硬化性
樹脂を含浸して乾燥し、このようにして得られたプリプ
レグの2枚以上を積層し、所定温度及び圧力により成型
一体化することが行われる。熱硬化性樹脂としては、一
般に、レゾール型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂が
用いられるが、これに限定されることなく、その他の、
例えば、通常のフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メ
ラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂を挙げることができ、適宜選択して使用される。
熱硬化される際の加熱と加圧操作の条件は、熱硬化性樹
脂の種類や量及び積層体の構成、寸法等により変化する
が、一般に150〜180℃の温度、80〜120kg
/cm2の圧力で、30〜60分間行われる。
【0025】本発明で用いたパルプ中の残リグニン量の
目安であるカッパー価および過マンガン酸カリウム価
(以下K価と記す)の測定法、電気絶縁積層板の製造
法、耐銀マイグレーション性の測定法、寸法安定性の評
価法は次の通りである。
【0026】カッパー価測定法 パルプのカッパー価は、TAPPI STD T236
m−60に準じて測定した。
【0027】K価測定法 パルプのK価は、TAPPI STD T214 su−
71に準じて測定した。ただし、K価が低い場合には、
測定の精度を上げるために適宜パルプサンプル量を増や
して測定した。K価はパルプ中の残リグニン量の目安で
あり、高いものほど残リグニンが多く、樹脂の含浸性に
寄与すると考えられる。
【0028】電気絶縁積層板の作製法 電気絶縁積層板の製造法は、電気絶縁積層板原紙に、市
販水溶性フェノール樹脂(商品名ショウノールBRL−
2854:昭和高分子(株)製)を含浸し、乾燥機で乾燥
することにより、樹脂と基材の比率が15:85の一次
プリプレグを作製し、次にこの一次プリプレグに市販の
油変性フェノール樹脂(商品名ショウノールBLS−3
122:昭和高分子(株)製)を含浸し、乾燥して、水溶
性フェノール樹脂と油変性フェノール樹脂の両方を合せ
た樹脂と基材の比率が50:50のプリプレグを製造し
た。次にプリプレグを8枚重ね、165℃、100kg
/cm2、60分間 加圧成型することによって、フェノ
ール樹脂電気絶縁積層板を得た。
【0029】電気絶縁積層板の耐銀マイグレーション性
の評価法 電気絶縁積層板に銀ペーストで線幅1mm、線間1mm
の櫛形電極を作製し、イオンマイグレーション評価シス
テム(AMI−025−P:タバイエスペック(株)製)
を使用して、60℃、85%RHの恒温恒湿中で、50
Vの直流電圧を印加した状態で電極間の絶縁抵抗を測定
した。評価にあたって、試験開始時の結露防止のため、
40℃で1時間放置し、サンプルが十分その温度に安定
した後、湿度設定を行い、湿度設定1時間後より測定を
開始した。評価基準としては、電極間絶縁抵抗を連続測
定し、106Ω以下になった基板にはマイグレーション
が発生していると判断した。この連続測定データより、
初回マイグレーション発生までの時間(故障発生時間)
を評価の目安とした。通常の市販回路基板の評価を行っ
た場合、前記の条件下において1000時間以上の耐久
性が要求されるが、前記の電気絶縁積層板作製法のよう
に基板に全く耐湿処理をしていない場合には、300時
間以上の耐久性を持つものは概ね良好と判断される。
【0030】寸法安定性の評価法 電気絶縁積層板の寸法安定性の評価法は、次の方法によ
り寸法変化率を測定することにより行う。電気絶縁積層
板にスパン250mmで標点を付け、加熱冷却前後の標
点間の寸法を高精度2次元座標測定装置(例えば、デジ
タルリーダーDR−555−D:大日本スクリーン製造
(株))で測定した。寸法変化率αは式1より求める。電
気絶縁積層板原紙が通常の角形手抄きマシンで抄造さ
れ、異方性を有しない場合は、寸法変化率は縦方向と横
方向の平均値で示し、電気絶縁積層板原紙が通常の抄紙
機で抄造され、異方性を有する場合は、寸法変化率は縦
方向、横方向および縦方向と横方向の相乗平均値をもっ
て示す。 [式1] α(%)=[(L0−L1)/L0]×100 L0:加熱冷却前の標点間の長さ L1:160℃、1時間加熱処理、冷却後の標点間の長
【0031】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、勿論本発明はこれによって何等
制限されるものではない。尚、実施例および比較例中の
薬品添加率%は特に断らない限り重量%を表す。
【0032】実施例1 木材中の繊維断面積が124μm2のユーカリ・エグザ
ータ材100%からなる原料チップを硫化度25%、液
比4.5、最高温度166℃、保持時間90分、絶乾チ
ップ当たりの有効アルカリ添加率17.0%でクラフト
蒸解し、カッパー価19.0の未晒パルプ(以下LUK
Pと記す)を得た。このLUKPをアルカリ存在下の酸
素(NaOH添加率1.5%、酸素圧力0.5mP
a)、二酸化塩素(二酸化塩素添加率0.8%)、アル
カリ(NaOH添加率1.0%)、二酸化塩素(二酸化
塩素添加率0.4%)で順次多段漂白を行い、白色度8
6.5%の漂白パルプ(以下LBKPと記す)を得た。
この時のLBKPのK価は2.1であった。このLBK
Pを抄紙原料として、メラミン樹脂(商品名スミレッツ
AC8:住友化学(株)製)を対パルプ1%内添し、坪量
125g/m2、密度0.50g/cm3の電気絶縁積層
板原紙を抄造した。この電気絶縁積層板原紙から電気絶
縁積層板を作製し、耐銀マイグレーション性、寸法安定
性の評価を行った。
【0033】実施例2 木材中の繊維断面積が124μm2のユーカリ・エグザ
ータ材50%と繊維断面積が250μm2のミズナラ材
50%からなる原料チップを硫化度25%、液比4.
5、最高温度166℃、保持時間90分、絶乾チップ当
たりの有効アルカリ添加率17.0%でクラフト蒸解
し、カッパー価19.5のLUKPを得た。このLUK
Pをアルカリ存在下の酸素(NaOH添加率1.5%、
酸素圧力0.5mPa)、二酸化塩素(二酸化塩素添加
率0.8%)、アルカリ(NaOH添加率1.0%)、
二酸化塩素(二酸化塩素添加率0.4%)で順次多段漂
白を行い、白色度86.4%のLBKPを得た。この時
のLBKPのK価は1.9であった。このLBKPを抄
紙原料として、実施例1と同様の方法で坪量125g/
2、密度0.50g/cm3の電気絶縁積層板原紙を抄
造し、この電気絶縁積層板原紙から電気絶縁積層板を作
製し、耐銀マイグレーション性、寸法安定性の評価を行
った。
【0034】実施例3 木材中の繊維断面積が124μm2のユーカリ・エグザ
ータ材10%と繊維断面積が250μm2のミズナラ材
90%からなる原料チップを硫化度25%、液比4.
5、最高温度166℃、保持時間90分、絶乾チップ当
たりの有効アルカリ添加率17.2%でクラフト蒸解
し、カッパー価19.8のLUKPを得た。このLUK
Pをアルカリ存在下の酸素(NaOH添加率1.5%、
酸素圧力0.5mPa)、二酸化塩素(二酸化塩素添加
率0.85%)、アルカリ(NaOH添加率1.0
%)、二酸化塩素(二酸化塩素添加率0.4%)で順次
多段漂白を行い、白色度86.1%のLBKPを得た。
この時のLBKPのK価は2.2であった。このLBK
Pを抄紙原料として、実施例1と同様の方法で坪量12
5g/m2、密度0.50g/cm3の電気絶縁積層板原
紙を抄造し、この電気絶縁積層板原紙から電気絶縁積層
板を作製し、耐銀マイグレーション性、寸法安定性の評
価を行った。
【0035】実施例4 木材中の繊維断面積が126μm2のアカシア・メラン
シー材100%からなる原料チップを硫化度25%、液
比4.5、最高温度166℃、保持時間90分、絶乾チ
ップ当たりの有効アルカリ添加率17.7%でクラフト
蒸解し、カッパー価20.5のLUKPを得た。このL
UKPをアルカリ存在下の酸素(NaOH添加率1.5
%、酸素圧力0.5mPa)、二酸化塩素(二酸化塩素
添加率0.88%)、アルカリ(NaOH添加率1.0
%)、二酸化塩素(二酸化塩素添加率0.4%)で順次
多段漂白を行い、白色度86.2%のLBKPを得た。
この時のLBKPのK価は2.4であった。このLBK
Pを抄紙原料として、実施例1と同様の方法で坪量12
5g/m2、密度0.50g/cm3の電気絶縁積層板原
紙を抄造し、この電気絶縁積層板原紙から電気絶縁積層
板を作製し、耐銀マイグレーション性、寸法安定性の評
価を行った。
【0036】実施例5 実施例1と同様の方法で製造したLUKPを、アルカリ
存在下の酸素(アルカリ添加率1.7%、酸素圧力0.
5mPa)、オゾン(オゾン添加率0.5%)、アルカ
リ(NaOH添加率1.0%)、二酸化塩素(二酸化塩
素添加率0.45%)で順次多段漂白を行い、白色度8
5.7%のLBKPを得た。この時のLBKPのK価は
1.1であった。このLBKPを抄紙原料として、実施
例1と同様の方法で、坪量125g/m2、密度0.5
0g/cm3の電気絶縁積層板原紙を抄造した。この電
気絶縁積層板原紙から電気絶縁積層板を作製し、耐銀マ
イグレーション性、寸法安定性の評価を行った。
【0037】比較例1 実施例1と同様の方法で製造したLUKPを、アルカリ
存在下の酸素(NaOH添加率1.5%、酸素圧力0.
5mPa)、分子状塩素(塩素添加率1.3%)、アル
カリ(NaOH添加率0.9%)、次亜塩素酸ナトリウ
ム(次亜塩素酸ナトリウム添加率0.25%)、二酸化
塩素(二酸化塩素添加率0.2%)で順次多段漂白を行
いLBKPを得た。この時のLBKPのK価は0.2で
あった。抄紙原料として実施例1と同様の方法で、坪量
125g/m2、密度0.50g/ cm3の電気絶縁積
層板原紙を抄造した。この電気絶縁積層板原紙から電気
絶縁電気絶縁積層板を作製し、耐銀マイ グレーション
性、寸法安定性の評価を行った。
【0038】比較例2 木材中の繊維断面積が260μm2のユーカリ・グラン
ディス材100%からなる原料チップを硫化度25%、
液比4.5、最高温度166℃、保持時間90分、絶乾
チップ当たりの有効アルカリ添加率17.0%でクラフ
ト蒸解し、カッパー価19.6のLUKPを得た。この
LUKPをアルカリ存在下の酸素(NaOH添加率1.
7%、酸素圧力0.5mPa)、分子状塩素(塩素添加
率1.5%)、アルカリ(NaOH添加率0.9%)、
次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸ナトリウム添加率
0.25%)、二酸化塩素(二酸化塩素添加率0.2
%)で順次多段漂白を行いLBKPを得た。この時のL
BKPのK価は0.3であった。このパルプを抄紙原料
として、実施例1と同様の方法で、坪量125g/
2、密度0.50g/cm3の電気絶縁積層板原紙を抄
造した。この電気絶縁積層板原紙から電気絶縁積層板を
作製し、耐銀マイグレーション性、寸法安定性の評価を
行った。実施例で得られた結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】表1から明らかなように、分子状塩素を
使用せずに製造したパルプを抄紙原料とする電気絶縁積
層板原紙から製造される電気絶縁積層板は、耐銀マイグ
レーション性が優れ、寸法安定性も良好であった(実施
例1〜5)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香川 仁志 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内 Fターム(参考) 4L055 AA03 AD05 AD07 AD08 AD10 EA01 EA16 EA40 FA11 FA18 GA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材チップを蒸解して得られた蒸解後カ
    ッパー価が17〜25である広葉樹未晒パルプを分子状
    塩素を使用せずに漂白し、抄紙原料とすることを特徴と
    する電気絶縁積層板原紙。
  2. 【請求項2】 前記広葉樹未晒パルプは、酸素、オゾ
    ン、過酸化水素、二酸化塩素、酸からなる群から選ばれ
    る少なくとも1種を用いて漂白処理されていることを特
    徴とする請求項1記載の電気絶縁積層板原紙。
  3. 【請求項3】 前記木材チップが、木材中における繊維
    断面積が200μm2以下である木材を10重量%以上
    含有することを特徴とする請求項1記載の電気絶縁積層
    板原紙。
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