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JP2002019060A - 積層体、その製造方法およびこの積層体を用いた容器 - Google Patents

積層体、その製造方法およびこの積層体を用いた容器

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JP2002019060A
JP2002019060A JP2000207492A JP2000207492A JP2002019060A JP 2002019060 A JP2002019060 A JP 2002019060A JP 2000207492 A JP2000207492 A JP 2000207492A JP 2000207492 A JP2000207492 A JP 2000207492A JP 2002019060 A JP2002019060 A JP 2002019060A
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JP
Japan
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ethylene
polymer
laminate
resin
elution
Prior art date
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JP2000207492A
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English (en)
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Masahiro Wakayama
昌弘 若山
Yoshimasa Saito
好正 斉藤
Ippei Kagaya
一平 加賀谷
Hiroshi Kasahara
洋 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polyolefins Co Ltd
Original Assignee
Japan Polyolefins Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Polyolefins Co Ltd filed Critical Japan Polyolefins Co Ltd
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Publication of JP2002019060A publication Critical patent/JP2002019060A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンカーコート剤を使用しなくても、基材と
樹脂層との間の接着強度に優れ、臭気が少なく、容器、
包材として使用しても内容物の品質を悪化させることが
ない積層体、その製造方法およびこの積層体を用いた容
器を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂、紙、不織布および織布か
らなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる基
材層(I)の少なくとも片面に、特定のエチレン(共)
重合体(A)を含む樹脂材料からなる樹脂層(II)が直
接接着され、かつ樹脂材料に添加剤が配合されていな
い、または樹脂材料に配合された添加剤が外部に溶出し
ないもしくは内容物に影響を与えない添加剤である積層
体、その製造方法およびこの積層体を用いた容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンカーコート剤
を使用せずに、層間の接着強度に優れ、味覚の移行、臭
気などが少なく、食品、特に液体の包装に適した積層
体、さらには、引裂強度、耐衝撃性、成形加工性、ヒー
トシール強度、耐熱性等にも優れ、ガスバリヤ性を付与
することもできる積層体であって、生産工程が少なく経
済的な積層体の製造方法、およびこの積層体を用いた容
器に関する。詳しくは、湿気、酸素、光等の遮断を目的
とするバリヤー性包材や、レトルト食品、医療用品、電
子材料等に使用されるクリーンな包装材、容器などに活
用される積層体、さらには、食品、医療等の分野、特に
乳等省令に適合する食品用容器に好適な積層体、その製
造方法およびこの積層体を用いた容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスバリヤ性包材、レトルト
容器、酒容器、飲料用容器などには、一般的に、紙、プ
ラスチック(ポリエステル、ポリアミドなど)等からな
る基材に、アンカーコート剤等の接着剤を介して低密度
ポリエチレン(LDPE)等を押出ラミネートし、さら
にこの上にヒートシール層を設けた積層体が用いられて
いる。
【0003】アンカーコート剤などの接着剤を使用した
場合、積層体の層間の接着強度は保持される。しかしな
がら、アンカーコート剤などの接着剤は、溶剤を含んで
いるため、安全性、作業環境の汚染、設備費の増大等の
問題を有していた。さらに、アンカーコート剤などの接
着剤を使用した積層体からなる容器には、臭気および溶
出成分(オフフレーバー)が積層体から内容物へ移行す
ることにより、内容物の品質が悪化してしまうという問
題があった。また、昨今では消費者の環境(環境ホルモ
ン、ダイオキシン、包装容器リサイクル性など)に対す
る関心の高まりからも容器の無溶剤化が検討され始めて
いる。
【0004】一方、アンカーコート剤を使用しない場
合、積層体の層間の接着強度が弱くなるため、この積層
体からなる容器は、破損しやすく、容器、包装材として
の品質が安定しないという実質的に包材として成り立た
ないという問題を有していた。また、基材とヒートシー
ル層との間にLDPE層を設けていたため、積層体を製
造する際の工程が多くなる。
【0005】これらの点を解決する積層体としては、特
定のエチレン・α−オレフィン共重合体とLDPEとの
組成物を金属箔または金属蒸着フィルムの金属面に押出
ラミネートした積層体が、特開平9−234837号公
報に開示されている。しかしながら、上記特定のエチレ
ン・α−オレフィン共重合体は、通常、ハロゲン化ジル
コニウムを用いたメタロセン触媒で製造されており、共
重合体中にハロゲンが残存している。このような共重合
体は、成形時においてハロゲン化水素が発生するため、
酸吸収剤等の添加が必要となっていた。
【0006】酸吸収剤等の添加剤は積層体から溶出し、
そして、このような積層体を用いた容器にあっては、溶
出した添加剤によって内容物の品質を悪化させるという
問題があった。特に、積層体を乳等省令に適合する牛乳
等の食品容器、包装材に使用する場合には、これら添加
剤の添加は衛生上著しく制限され、特に酸化防止剤は禁
止されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の目的
は、アンカーコート剤を使用しなくても、基材と樹脂層
との間の接着強度に優れ、臭気が少なく、容器、包材と
して使用しても内容物の品質を悪化させることなく、食
品、特に液体の包装に適した積層体、その製造方法およ
びこの積層体を用いた容器を提供することにある。ま
た、本発明の目的は、さらに引裂強度、耐衝撃性、成形
加工性、ヒートシール強度、耐熱性等にも優れ、ガスバ
リヤー性を付与することも可能な積層体、その製造方法
およびこの積層体を用いた容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の積層体は、熱可
塑性樹脂、紙、不織布および織布からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の材料からなる基材層(I)の少なく
とも片面に、下記(a)〜(d)の要件を満足するエチ
レン(共)重合体(A)を含む樹脂材料からなる樹脂層
(II)が直接接着され、かつ樹脂材料に添加剤が配合さ
れていない、または樹脂材料に配合された添加剤が外部
に溶出しないもしくは内容物に影響を与えない添加剤で
あることを特徴とする。 (a)密度が0.86〜0.97g/cm3 (b)メルトフローレートが0.01〜50g/10分 (c)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (d)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線の積分溶出曲線から求めた全体の25%が
溶出する温度T25と全体の75%が溶出する温度T75
の差T75−T25および密度dが、下記(式1)の関係を
満足すること (式1) T75−T25≦−670×d+644
【0009】また、前記エチレン(共)重合体(A)
は、さらに下記(e)の要件を満足することが望まし
い。 (e)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線の積分溶出曲線から求めた全体の25%が
溶出する温度T25と全体の75%が溶出する温度T75
の差T75−T25および密度dが、下記(式2)の関係を
満足すること (式2) d<0.950g/cm3 のとき T75−T25≧−300×d+285 d≧0.950g/cm3のとき T75−T25≧0 また、本発明の積層体は、基材層(I)と接していない側
の樹脂層(II)の表面に接する第2の基材層(III)を
有することが望ましい。また、本発明の積層体は、樹脂
層(II)と接していない側の第2の基材層(III)およ
び/または基材層(I)の表面に、前記エチレン(共)
重合体(A)を含む樹脂材料からなる第2の樹脂層(I
V)および/または第3の樹脂層(V)を積層してなる
ことが望ましい。
【0010】また、前記エチレン(共)重合体(A)を
含む樹脂材料は、エチレン(共)重合体(A)100〜
10重量%と、密度0.88〜0.97g/cm3 の他
のエチレン系重合体(B)90重量%未満とを含有して
いることが望ましい。また、前記他のエチレン系重合体
(B)は、高圧ラジカル重合法により得られる低密度ポ
リエチレンであることが望ましい。また、前記エチレン
(共)重合体(A)は、さらに下記(f)および(g)
の要件を満足する(A1)エチレン(共)重合体である
ことが望ましい。 (f)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
B)可溶分量X(重量%)、密度dおよびメルトフロー
レート(MFR)が次の関係を満足すること (式3)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 (式4)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
2+2.0 (g)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが複数個存在すること
【0011】また、前記エチレン(共)重合体(A)
は、さらに下記(h)および(i)の要件を満足する
(A2)エチレン(共)重合体であることが望ましい。 (h)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線のピークが一つであること (i)融点ピークを1ないし2個有し、かつそのうち最
も高い融点Tm1と密度dが、下記(式5)の関係を満足
すること (式5)Tm1≧150×d−17 また、前記(A2)エチレン(共)重合体は、さらに下
記(j)の要件を満足することが望ましい。 (j)メルトテンション(MT)とメルトフローレート
(MFR)が、下記(式6)の関係を満足すること (式6)logMT≦−0.572×logMFR+
0.3 また、前記エチレン(共)重合体(A)は、少なくとも
共役二重結合を持つ有機環状化合物と周期律表第IV族の
遷移金属化合物を含む触媒によって製造されたものであ
ることが望ましい。また、前記エチレン(共)重合体
(A)を含む樹脂材料中のハロゲン濃度は、10ppm
以下であることが望ましい。
【0012】また、本発明の積層体の製造方法は、熱可
塑性樹脂、紙、不織布および織布からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の材料からなる基材層(I)の少なく
とも片面に、下記(a)〜(d)の要件を満足するエチ
レン(共)重合体(A)を含み、かつ添加剤が配合され
ていない、または配合された添加剤が外部に溶出しない
もしくは内容物に影響を与えない添加剤である樹脂材料
を直接押出ラミネートして、樹脂層(II)を形成するこ
とを特徴とする。 (a)密度が0.86〜0.97g/cm3、(b)メ
ルトフローレートが0.01〜50g/10分、(c)
分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5、(d)連
続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度−溶出量
曲線の積分溶出曲線から求めた全体の25%が溶出する
温度T25と全体の75%が溶出する温度T75との差T75
−T25および密度dが、下記(式1)の関係を満足する
こと (式1) T75−T25≦−670×d+644
【0013】また、本発明の積層体の製造方法において
は、エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料を基材
層(I)上に直接押出ラミネートする際、エチレン
(共)重合体(A)を含む樹脂材料の溶融樹脂にオゾン
処理を施しながら、エチレン(共)重合体(A)を含む
樹脂材料の融点以上330℃以下の成形温度で押出ラミ
ネートすることが望ましい。また、本発明の容器は、本
発明の積層体からなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるエチレン(共)重合体(A)とは、エチ
レンの単独重合体またはエチレンとα−オレフィンとの
共重合体である。ここで、α−オレフィンとは、炭素数
が3〜20、好ましくは3〜12のものであり、具体的
には、プロピレン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセンなどが挙げられる。また、これらのα−オレ
フィンの含有量は、合計で通常30モル%以下、好まし
くは3〜20モル%以下の範囲で選択されることが望ま
しい。
【0015】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)の(a)密度は、0.86〜0.97g/cm
3 、好ましくは、0.89〜0.94g/cm3 、さら
に好ましくは0.90〜0.93g/cm3 の範囲であ
る。密度が0.86g/cm3 未満のものは、剛性(腰
の強さ)、耐熱性が劣るものとなる。また、0.97g
/cm3 を超えるものは工業的に生産することは難し
い。
【0016】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)の(b)メルトフローレート(以下、MFRと記
す)は、0.01〜50g/10分、好ましくは0.0
3〜30g/10分の範囲である。MFRが0.01g
/10分未満では成形加工性が劣り、50g/10分を
超えると引裂強度、耐衝撃性等が劣る。
【0017】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)の(c)分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜
4.5の範囲、好ましくは2.0〜4.0、さらに好ま
しくは2.5〜3.0の範囲である。Mw/Mnが1.
5未満では成形加工性が劣り、4.5を超えるものは引
裂強度、耐衝撃性等が劣る。ここで、エチレン(共)重
合体の分子量分布(Mw/Mn)は、ゲルパーミエイシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)を求め、それらの比
(Mw/Mn)を算出することにより求めることができ
る。
【0018】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)は、例えば図1に示すように、(d)連続昇温溶
出分別法(TREF)による溶出温度−溶出量曲線の積
分溶出曲線から求めた全体の25%が溶出する温度T25
と全体の75%が溶出する温度T 75との差T75−T25
よび密度dが、下記(式1)の関係を満足するものであ
る。 (式1) T75−T25≦−670×d+644 T75−T25と密度dが上記(式1)の関係を満足しない
場合には、ヒートシール強度と耐熱性が劣ることにな
る。
【0019】また、本発明におけるエチレン(共)重合
体(A)は、さらに下記(e)の要件を満足することが
好ましい。 (e)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
−溶出量曲線の積分溶出曲線から求めた全体の25%が
溶出する温度T25と全体の75%が溶出する温度T75
の差T75−T25および密度dが、下記(式2)の関係を
満足すること (式2) d<0.950g/cm3のとき T75−T25≧−300×d+285 d≧0.950g/cm3のとき T75−T25≧0 上記(式2)の関係を満足しない場合には、低温ヒート
シール性が劣るものとなる。
【0020】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)は、図3に示される一般のメタロセン触媒によっ
て得られる従来のエチレン(共)重合体とは、(式1)
もしくは(式2)の関係式によって明確に区別される。
【0021】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)は、さらに後述の(f)および(g)の要件を満
足する(A1)エチレン(共)重合体、または、さらに
後述の(h)および(i)の要件を満足する(A2)エ
チレン(共)重合体のいずれかであることが好ましい。
【0022】本発明における(A1)エチレン(共)重
合体の(f)25℃におけるODCB可溶分の量X(重
量%)と密度dおよびMFRは、下記(式3)および
(式4)の関係を満足しており、 (式3)d−0.008logMFR≧0.93の場合、 X<2.0 (式4)d−0.008logMFR<0.93の場合、 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
2+2.0 好ましくは、d−0.008logMFR≧0.93の場合、 X<1.0 d−0.008logMFR<0.93の場合、 X<7.4×103×(0.9300−d+0.008logMF
R)2+1.0 の関係を満足しており、さらに好ましくは、d−0.0
08logMFR≧0.93の場合、 X<0.5 d−0.008logMFR<0.93の場合、 X<5.6×103×(0.9300−d+0.008logMF
R)2+0.5 の関係を満足している。
【0023】ここで、上記25℃におけるODCB可溶
分の量Xは、下記の方法により測定される。試料0.5
gを20mlのODCBにて135℃で2時間加熱し、
試料を完全に溶解した後、25℃まで冷却する。この溶
液を25℃で一晩放置後、テフロン(登録商標)製フィ
ルターでろ過してろ液を採取する。試料溶液であるこの
ろ液を赤外分光器によりメチレンの非対称伸縮振動の波
数2925cm-1付近の吸収ピーク強度を測定し、予め
作成した検量線により試料濃度を算出する。この値よ
り、25℃におけるODCB可溶分量が求まる。
【0024】25℃におけるODCB可溶分は、エチレ
ン(共)重合体に含まれる高分岐度成分および低分子量
成分であり、耐熱性の低下や成形体表面のべたつきの原
因となり、衛生性の問題や成形体内面のブロッキングの
原因となる為、この含有量は少ないことが望ましい。ま
た、低分子量成分は成形時の発煙の原因ともなる。OD
CB可溶分の量は、共重合体全体のα−オレフィンの含
有量および分子量、即ち、密度とMFRに影響される。
従ってこれらの指標である密度およびMFRとODCB
可溶分の量が上記の関係を満たすことは、共重合体全体
に含まれるα−オレフィンの偏在が少ないことを示す。
【0025】また、本発明における(A1)エチレン
(共)重合体は、図2に示すように、(g)連続昇温溶
出分別法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲
線において、ピークが複数個存在するものである。この
複数のピーク温度は85℃から100℃の間に存在する
ことが特に好ましい。このピークが存在することによ
り、融点が高くなり、また結晶化度が上昇し、成形体の
耐熱性および剛性が向上する。
【0026】このTREFの測定方法は下記の通りであ
る。まず、酸化防止剤(例えば、ブチルヒドロキシトル
エン)を加えたODCBに試料を試料濃度が0.05重
量%となるように加え、135℃で加熱溶解する。この
試料溶液5mlを、ガラスビーズを充填したカラムに注
入し、0.1℃/分の冷却速度で25℃まで冷却し、試
料をガラスビーズ表面に沈着させる。次に、このカラム
にODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を50
℃/hrの一定速度で昇温しながら、試料を順次溶出さ
せる。この際、溶剤中に溶出する試料の濃度は、メチレ
ンの非対称伸縮振動の波数2925cm-1に対する吸収
を赤外検出機で測定することにより連続的に検出され
る。この値から、溶液中のエチレン(共)重合体の濃度
を定量分析し、溶出温度と溶出速度の関係を求める。T
REF分析によれば、極少量の試料で、温度変化に対す
る溶出速度の変化を連続的に分析できるため、分別法で
は検出できない比較的細かいピークの検出が可能であ
る。
【0027】本発明における(A2)エチレン(共)重
合体は、エチレンと炭素数4〜12のα−オレフィンと
の共重合体である。α−オレフィンは、炭素数が好まし
くは5〜10のものであり、具体的には1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。ま
た、これらのα−オレフィンの含有量は、合計で通常3
0モル%以下、好ましくは3〜20モル%以下の範囲で
選択されることが望ましい。
【0028】本発明における(A2)エチレン(共)重
合体は、図1に示すように、(h)連続昇温溶出分別法
(TREF)による溶出温度−溶出量曲線のピークが一
つであり、かつ(i)融点ピークを1ないし2個有し、
かつそのうち最も高い融点T m1と密度dが、下記(式
5)の関係を満足するものである。 (式5) Tm1≧150×d−17 融点Tm1と密度dが上記(式5)の関係を満足しない
と、耐熱性が劣るものとなる。
【0029】また、(A2)エチレン(共)重合体の中
でも、さらに下記(j)の要件を満足するエチレン
(共)重合体が好適である。 (j)メルトテンション(MT)とメルトフローレート
(MFR)が、下記(式6)の関係を満足すること (式6) logMT≦−0.572×logMFR+
0.3 MTとMFRが上記(式6)の関係を満足することによ
り、フィルム成形等の成形加工性が良好なものとなる。
【0030】ここで、エチレン(共)重合体(A1)
は、図2に示されるように、連続昇温溶出分別法(TR
EF)により求めた溶出温度−溶出量曲線において実質
的にピークが複数個の特殊なエチレン・α−オレフィン
共重合体である。一方、図3は、連続昇温溶出分別法
(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲線におい
て、実質的にピークを1個有するエチレン・α−オレフ
ィン共重合体を示したものであり、従来の典型的なメタ
ロセン系触媒による共重合体がこれに該当する。また、
本発明のエチレン(共)重合体(A2)はTREFピー
クが1つであるものの、従来の典型的なメタロセン系触
媒による共重合体は上述のように(式2)を満足してい
ないことから明確に区別されるものである。
【0031】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)は、前記のパラメーターを満足すれば触媒、製造
方法等に特に限定されるものではないが、好ましくは少
なくとも共役二重結合を持つ有機環状化合物と周期律表
第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下に、エチレ
ンを単独重合、またはエチレンとα−オレフィンを共重
合させて得られる直鎖状のエチレン(共)重合体である
ことが望ましい。このような直鎖状のエチレン(共)重
合体は、分子量分布および組成分布が狭いため、機械的
特性に優れ、ヒートシール性、耐熱ブロッキング性等に
優れ、しかも耐熱性の良い重合体である。
【0032】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)の製造は、特に以下のa1〜a4の化合物を混合
して得られる触媒で重合することが望ましい。 a1:一般式Me11 p2 q(OR3r1 4-p-q-r で表
される化合物(式中Me1 ジルコニウム、チタン、ハフ
ニウムを示し、R1およびR3はそれぞれ炭素数1〜24
の炭化水素基、R2 は、2,4−ペンタンジオナト配位
子またはその誘導体、ベンゾイルメタナト配位子、ベン
ゾイルアセトナト配位子またはその誘導体、X1 はハロ
ゲン原子を示し、p、qおよびrはそれぞれ0≦p≦
4、0≦q≦4、0≦r≦4、0≦p+q+r≦4の範
囲を満たす整数である) a2:一般式Me24 m(OR5n2 z-m-n で表される
化合物(式中Me2 は周期律表第I〜III 族元素、R4
およびR5はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基、X2
はハロゲン原子または水素原子(ただし、X2が水素原
子の場合はMe2は周期律表第III 族元素の場合に限
る)を示し、zはMe2 の価数を示し、mおよびnはそ
れぞれ0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす整数であ
り、かつ、0≦m+n≦zである) a3:共役二重結合を持つ有機環状化合物 a4:Al−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
オキシ化合物および/またはホウ素化合物
【0033】以下、さらに詳説する。上記触媒成分a1
の一般式Me11 p2 q(OR3r1 4-p-q-r で表され
る化合物の式中、Me1 はジルコニウム、チタン、ハフ
ニウムを示す。これらの遷移金属の種類は限定されるも
のではなく、複数を用いることもできる。中でも、耐候
性に優れる共重合体が得られるジルコニウムが含まれる
ことが特に好ましい。R1 およびR3 はそれぞれ炭素数
1〜24の炭化水素基で、好ましくは炭素数1〜12、
さらに好ましくは1〜8である。具体的にはメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基など
のアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニル
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、
インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベンジル
基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベンズヒ
ドリル基、フェニルブチル基、ネオフイル基などのアラ
ルキル基などが挙げられる。これらは分岐があってもよ
い。R2 は、2,4−ペンタンジオナト配位子またはそ
の誘導体、ベンゾイルメタナト配位子、ベンゾイルアセ
トナト配位子またはその誘導体を示す。X1 はフッ素、
ヨウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子を示す。p
およびqはそれぞれ、0≦p≦4、0≦q≦4、0≦r
≦4、0≦p+q+r≦4の範囲を満たすを整数であ
る。
【0034】上記触媒成分a1の一般式で示される化合
物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエ
チルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テト
ラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロ
ジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトラブ
トキシジルコニウム、テトラブトキシチタン、テトラブ
トキシハフニウムなどが挙げられ、特にテトラプロポキ
シジルコニウム、テトラブトキシジルコニウムなどのZ
r(OR)4 化合物が好ましく、これらを2種以上混合
して用いても差し支えない。また、前記2,4−ペンタ
ンジオナト配位子またはその誘導体、ベンゾイルメタナ
ト配位子、ベンゾイルアセトナト配位子またはその誘導
体の具体例としては、テトラ(2,4−ペンタンジオナ
ト)ジルコニウム、トリ(2,4−ペンタンジオナト)
クロライドジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジオナ
ト)ジクロライドジルコニウム、(2,4−ペンタンジ
オナト)トリクロライドジルコニウム、ジ(2,4−ペ
ンタンジオナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ
(2,4−ペンタンジオナト)ジ−n−プロポキサイド
ジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジオナト)ジ−n
−ブトキサイドジルコニウム、ジ(2,4−ペンタンジ
オナト)ジベンジルジルコニウム、ジ(2,4−ペンタ
ンジオナト)ジネオフイルジルコニウム、テトラ(ジベ
ンゾイルメタナト)ジルコニウム、ジ(ジベンゾイルメ
タナト)ジエトキサイドジルコニウム、ジ(ジベンゾイ
ルメタナト)ジ−n−プロポキサイドジルコニウム、ジ
(ジベンゾイルメタナト)ジ−n−ブトキサイドジルコ
ニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)ジエトキサイドジ
ルコニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)ジ−n−プロ
ポキサイドジルコニウム、ジ(ベンゾイルアセトナト)
ジ−n−ブトキサイドジルコニウム等が挙げられる。
【0035】上記触媒成分a2の一般式Me24 m(O
5n2 z-m-n で表される化合物の式中、Me2 は周
期律表第I〜III 族元素を示し、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ホウ
素、アルミニウムなどである。R 4 およびR5 はそれ
ぞれ炭素数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭素数1
〜12、さらに好ましくは1〜8であり、具体的にはメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアル
ケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチ
ル基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベ
ンジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベ
ンズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフイル基など
のアラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があっ
てもよい。X2 はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素など
のハロゲン原子または水素原子を示すものである。ただ
し、X 2 が水素原子の場合はMe2 はホウ素、アルミニ
ウムなどに例示される周期律表第III 族元素の場合に限
るものである。また、zはMe2 の価数を示し、mおよ
びnはそれぞれ、0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満た
す整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。
【0036】上記触媒成分a2の一般式で示される化合
物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムなど
の有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチ
ルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチ
ルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化合
物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合
物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボ
ロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリデシル
アルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチ
ルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセス
キクロライド、ジエチルアルミニウムエトキサイド、ジ
エチルアルミニウムハイドライドなどの有機アルミニウ
ム化合物等の誘導体が挙げられる。
【0037】上記触媒成分a3の共役二重結合を持つ有
機環状化合物は、環状で共役二重結合を2個以上、好ま
しくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環を
1個または2個以上持ち、全炭素数が4〜24、好まし
くは4〜12である環状炭化水素化合物;前記環状炭化
水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残基(典型的
には、炭素数1〜12のアルキル基またはアラルキル
基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二重結合を
2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜
3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4
〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素基を有
する有機ケイ素化合物;前記環状炭化水素基が部分的に
1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩(ナトリ
ウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ素化合物
が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれかにシクロ
ペンタジエン構造をもつものが望ましい。
【0038】上記の好適な化合物としては、シクロペン
タジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリール
オキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物
がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは
2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用い
られる。
【0039】環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物
は、下記一般式で表示することができる。 ALSiR4-L ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペン
タジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示
される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール
基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基
などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好まし
くは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1
≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
【0040】上記成分a3の有機環状炭化水素化合物の
具体例としては、シクロペンタジエン、メチルシクロペ
ンタジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメ
チルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−
インデン、4,7−ジメチルインデン、ブチルシクロヘ
プタジエン、1−メチル−3−プロピルシクロペンタジ
エンとインデン、1−メチル−3−ブチルシクロペンタ
ジエンとインデン、プロピルシクロペンタジエン、1−
メチル−3−エチルシクロペンタジエン、1,2,4−
トリメチルシクロペンタジエンシクロヘプタトリエン、
メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテトラエ
ン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのような
炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シクロポリ
エン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシクロペ
ンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニルシラ
ン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラン、ト
リスインデニルシラン、メチルシクロペンタジエントリ
メチルシランなどが挙げられる。
【0041】本発明においては、a4:Al−O−Al
結合を含む変性有機アルミニウム化合物および/または
ホウ素化合物が使用される。Al−O−Al結合を含む
変性有機アルミニウムオキシ化合物の具体例としては、
アルキルアルミニウム化合物と水とを反応させることに
より得られる、通常アルミノキサンと称される変性有機
アルミニウムオキシ化合物が挙げられる。この変性有機
アルミニウムオキシ化合物としては、分子中に通常1〜
100個、好ましくは1〜50個のAl−O−Al結合
を含有するものが挙げられる。また、変性有機アルミニ
ウムオキシ化合物は線状でも環状でもいずれでもよい。
【0042】有機アルミニウムと水との反応は通常不活
性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族
炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物との
反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜1.2
/1、好ましくは0.5/1〜1/1であることが望ま
しい。
【0043】ホウ素化合物としては、テトラ(ペンタフ
ルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアルミニウム、トリ
エチルアンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、テトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジ
メチルアニリニウム、ジメチルアニリニウムテトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、ブチルアンモニウム
テトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−
ジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ
(3,5ージフルオロフェニル)ボレート等が挙げられ
る。
【0044】上記触媒はa1〜a4を混合接触させて使
用しても良いが、好ましくは無機担体および/または粒
子状ポリマー担体(a5)に担持させて使用することが
望ましい。該無機物担体および/または粒子状ポリマー
担体(a5)とは、炭素質物、金属、金属酸化物、金属
塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物あるいは熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無機物担体
に用いることができる好適な金属としては、鉄、アルミ
ニウム、ニッケルなどが挙げられる。具体的には、Si
2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、B23
CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混
合物が挙げられ、SiO2−Al23、SiO2−V
25、SiO2−TiO2、SiO2−V25、SiO2
−MgO、SiO2−Cr23等が挙げられる。これら
の中でもSiO2およびAl23からなる群から選択さ
れた少なくとも1種の成分を主成分とするものが好まし
い。また、有機化合物としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂のいずれも使用でき、具体的には、粒子状のポリ
オレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリスチレン、ポ
リノルボルネン、各種天然高分子およびこれらの混合物
等が挙げられる。
【0045】上記無機物担体および/または粒子状ポリ
マー担体は、このまま使用することもできるが、好まし
くは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化
合物やAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
化合物などに接触処理させた後に成分a5として用いる
こともできる。
【0046】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)の製造方法は、前記触媒の存在下、実質的に溶媒
の存在しない気相重合法、スラリー重合法、溶液重合法
等で製造され、実質的に酸素、水等を断った状態で、ブ
タン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族
炭化水素等に例示される不活性炭化水素溶媒の存在下ま
たは不存在下で製造される。重合条件は特に限定されな
いが、重合温度は通常15〜350℃、好ましくは20
〜200℃、さらに好ましくは50〜110℃であり、
重合圧力は低中圧法の場合通常常圧〜70kg/cm2
G、好ましくは常圧〜20kg/cm2 Gであり、高圧
法の場合通常1500kg/cm2 G以下が望ましい。
重合時間は低中圧法の場合通常3分〜10時間、好まし
くは5分〜5時間程度が望ましい。高圧法の場合、通常
1分〜30分、好ましくは2分〜20分程度が望まし
い。また、重合は一段重合法はもちろん、水素濃度、モ
ノマー濃度、重合圧力、重合温度、触媒等の重合条件が
互いに異なる2段階以上の多段重合法など特に限定され
るものではない。
【0047】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)は、上述の触媒成分の中に塩素等のハロゲンを含
まない触媒を使用して製造することにより、ハロゲン濃
度としては多くとも10ppm以下、好ましくは5pp
m以下、さらに好ましくは実質的に含まない(ND:2
ppm以下)ものとすることが可能である。このような
塩素等のハロゲンフリーのエチレン(共)重合体を用い
ることにより、従来のような酸中和剤(酸吸収剤)を使
用する必要がなくなり、化学的安定性、衛生性が優れ、
特に食品用包装材料等の分野において好適に活用される
積層体および容器を提供することができる。また、ハロ
ゲンフリーのエチレン(共)重合体を用いることによ
り、ステアリン酸カルシウムを添加する必要もなくな
る。そのため、ステアリン酸カルシウムによる接着阻害
がなく、層間の接着強度の良好な積層体を提供すること
ができる。
【0048】本発明における他のエチレン系重合体
(B)としては、チーグラー型触媒等を用いる高・中・
低圧法およびその他の公知の方法によるエチレン単独重
合体、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの
共重合体、および高圧ラジカル重合法によるエチレン系
(共)重合体などが挙げられる。
【0049】上記チーグラー型触媒等を用いる高・中・
低圧法およびその他の公知の方法によるエチレン単独重
合体もしくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィ
ンとの共重合体とは、密度0.94〜0.97g/cm3
の高ポリエチレン、密度が0.91〜0.94g/cm
3 の線状低密度ポリエチレン(以下LLDPEと称
す)、密度が0.86〜0.91g/cm3 の超低密度
ポリエチレン(以下VLDPEと称す)、密度が0.8
6〜0.91g/cm3 のエチレン・プロピレン共重合
体ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム等
のエチレン・α−オレフィン共重合体ゴムを包含する。
【0050】上記チーグラー型触媒によるLLDPEと
は、密度が0.91〜0.94g/cm3 、好ましくは
0.91〜0.93g/cm3 の範囲のエチレン・α−
オレフィン共重合体であり、α−オレフィンは、炭素数
3〜20、好ましくは炭素数4〜12の範囲のものであ
り、具体的にはプロピレン、1−ブテン、4−メチル−
1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げら
れる。
【0051】また、上記チーグラー型触媒による超低密
度ポリエチレン(VLDPE)とは、密度が0.86〜
0.91g/cm3 、好ましくは0.88〜0.905
g/cm3 の範囲のエチレン・α−オレフィン共重合体
であり、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)とエチ
レン・α−オレフィン共重合体ゴム(EPR、EPD
M)の中間の性状を示すポリエチレンである。
【0052】また、上記エチレン・α−オレフィン共重
合体ゴムとは、密度が0.86〜0.91g/cm3
満のエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プ
ロピレン・ジエン共重合体ゴム等が挙げられ、該エチレ
ン・プロピレン系ゴムとしては、エチレンおよびプロピ
レンを主成分とするランダム共重合体(EPM)、およ
び第3成分としてジエンモノマー(ジシクロペンタジエ
ン、エチリデンノルボルネン等)を加えたものを主成分
とするランダム共重合体(EPDM)が挙げられる。
【0053】また、前記高圧ラジカル重合法によるエチ
レン系(共)重合体とは、高圧ラジカル重合法によるエ
チレン単独重合体(低密度ポリエチレン)、エチレン・
ビニルエステル共重合体およびエチレンとα,β−不飽
和カルボン酸またはその誘導体との共重合体等が挙げら
れる。
【0054】上記低密度ポリエチレンは公知の高圧ラジ
カル重合法により製造される。高圧ラジカル重合法は、
チューブラー法、オートクレーブ法のいずれでもよい。
高圧ラジカル重合法によって得られた低密度ポリエチレ
ン(LDPE)は、MFRが0.05〜100g/10
分、さらに好ましくは0.1〜50g/10分の範囲で
ある。また、密度は0.91〜0.94g/cm3 、さ
らに好ましくは0.91〜0.935g/cm3 の範囲
である。メルトテンションは、1.5〜25g、好まし
くは3〜20g、さらに好ましくは3〜15gである。
また、分子量分布(Mw/Mn)は、3.0〜12、好
ましくは4.0〜8.0である。
【0055】また、上記エチレン・ビニルエステル共重
合体とは、高圧ラジカル重合法で製造されるものであ
り、エチレンと、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなど
のビニルエステル単量体との共重合体である。これらの
中でも特に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙げる
ことができる。エチレン50〜99.5重量%、ビニル
エステル0.5〜50重量%、他の共重合可能な不飽和
単量体0〜49.5重量%からなる共重合体が好まし
い。さらにビニルエステル含有量は3〜20重量%、特
に好ましくは5〜15重量%の範囲で選択される。
【0056】さらに、上記エチレンとα,β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体との共重合体の代表的な共重
合体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸またはそ
のアルキルエステル共重合体が挙げられる。これらのコ
モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル
酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イ
ソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−
n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラ
ウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリ
ル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等
を挙げることができる。この中でも特に好ましいものと
して(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル等のアルキルエステルを挙げることができる。特に
(メタ)アクリル酸エステル含有量は3〜20重量%、
好ましくは5〜15重量%の範囲である。これら他のエ
チレン系重合体(B)の中でも高圧ラジカル法低密度ポ
リエチレンが、成形加工性に優れることから最も好適に
用いられる。
【0057】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)を含む樹脂材料が前記他のエチレン系重合体
(B)を含む組成物である場合、エチレン(共)重合体
(A)を含む樹脂材料は、エチレン(共)重合体(A)
100〜10重量%および他のエチレン系重合体(B)
90重量%未満を含有する樹脂組成物であり、好ましく
は、エチレン(共)重合体(A)95〜50重量%およ
び高圧ラジカル重合法によって得られた低密度ポリエチ
レン(以下LDPEと称す)5〜50重量%、より好ま
しくはエチレン(共)重合体(A)90〜60重量%、
他のエチレン系重合体(B)10〜40重量%を含有す
る樹脂組成物である。エチレン(共)重合体(A)が1
0重量%以下では、積層体の低温ヒートシール性が劣る
ものとなり、好ましくない。
【0058】本発明におけるエチレン(共)重合体
(A)を含む樹脂材料は、理由は明確でないが、低温成
形が可能であり、オゾン処理などの表面処理が効きやす
い。上記低温成形を行えば、熱による樹脂の劣化が起き
にくく、酸化防止剤を添加する必要がなくなる利点を有
する。また、低温で成形されることにより、樹脂のブロ
ッキングも少なくなるので、アンチブロッキング剤など
も添加する必要がない。また、ハロゲンを含まない触媒
を用いてエチレン(共)重合体(A)を製造すれば、酸
吸収剤を添加する必要がない。さらに、従来の成形温度
もしくはそれより高温で成形した場合においても、本質
的に低分子量が少ないことから、発煙や臭気の発生を抑
えることができる。
【0059】エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材
料には、用途によっては公知の添加剤、例えば酸吸収
剤、酸化防止剤およびアンチブロッキング剤の他、滑
剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収剤、有機系あるい
は無機系顔料、造核剤、架橋剤などの公知の添加剤がな
んら含まないことが望ましい。添加剤を使用する場合に
おいても、その添加剤が実質的に外部に溶出しない添加
剤もしくは内容物に影響を与えない添加剤であることが
本発明における特徴の一つである。ここで、内容物に影
響を与えない添加剤とは、エチレン(共)重合体(A)
を含む樹脂材料を含む積層体を容器とした際に、容器の
内容物に、臭気、溶出成分(オフフレーバー)が移行す
ることがない添加剤のことである。本発明においては、
外部に溶出してしまうような添加剤、例えば、内容物が
液体の場合は、該液体に溶出されてしまうような添加
剤、臭気が移行してしまう添加剤、あるいは時間ととも
にフイルム表面に偏在するような添加剤がエチレン
(共)重合体(A)を含む樹脂材料に含まれていないこ
とにより、クリーンな積層体、容器を提供することが可
能となる。
【0060】外部に溶出しない添加剤とは、有機あるい
は無機フィラーのような充填剤であって、容器の内容物
を変質させず、かつ本発明の積層体や容器の特性を本質
的に阻害しない範囲で添加が可能な添加剤である。無機
フィラーとしては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、
クレー、カリオン、アルミナ、水酸化アルミニウム、マ
グネシア、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、亜硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、珪酸
カルシウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸バリウム、酸化カルシウム、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、マイカ、ガラスフレーク、ゼオライト、
珪藻土、パーライト、パーミキュライト、シラスバルー
ン、ガラスマイクロフェアー、フライアッシュ、ガラス
ビーズなどが挙げられる。有機フィラーとしては、ポリ
メチルメタクリレート架橋物、ポリエチレンテレフタレ
ート架橋物、フェノール樹脂その他の合成樹脂の粉末お
よび微小ビーズ、木粉、パルプ粉等が挙げられる。な
お、エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料には、
基材層(I)や熱可塑性樹脂フィルム層(III)との接
着性を低下させてしまうおそれがある添加剤、例えばス
テアリン酸カルシウムなどの滑剤が配合されていないこ
とが望ましい。
【0061】本発明における基材層(I)に使用される
材料は、熱可塑性樹脂、紙、不織布、織布である。熱可
塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂
等のフィルムが挙げられ、これらの延伸物、印刷物を包
含する。本発明における第2の基材層(III)として
は、上記基材層(I)と同種または異種の熱可塑性樹脂
フィルム、金属箔、金属蒸着フィルム、紙、不織布、織
布、セロファンなどが挙げられる。該金属箔または金属
蒸着フィルムとしては、アルミニウム、金、銀、鉄、
鋼、銅、ニッケル、これらを主成分とする合金等の金属
箔;ポリエステル、ポリアミド等のフィルムの表面に、
アルミニウム、ケイ素等の金属又はそれらの金属酸化物
等を蒸着した蒸着フィルム等が挙げられる。
【0062】本発明の積層体は、基材層(I)の少なく
とも片面に、エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材
料からなる樹脂層(II)が、アンカーコート剤を介さず
に直接接着したものである。本発明の積層体の第1は、
基材層(I)とエチレン(共)重合体(A)を含む樹脂
材料からなる樹脂層(II)とが直接接合した、(I/I
I)構造を含む積層体である。具体的な例としては、P
Aフィルム/SLL、紙/SLL、不織布/SLL、織
布/SLL、PAフィルム/(SLL+LD)、PET
フィルム/SLL、(SLL+LD)/PETフィル
ム、SLL/PAフィルム/SLL、(SLL+LD)
/PETフィルム/(SLL+LD)、(SLL+LL
+LD)/PETフィルム/(SLL+LL+LD)、
(SLL+HD+LD)/PETフィルム/(SLL+
HD+LD)、SLL/PETフィルム/LD、SLL
/PETフィルム/LD等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。(ここで、SLL:エチレン
(共)重合体(A)、LD:高圧ラジカル低密度ポリエ
チレン、LL:線状低密度ポリエチレン、HD:高密度
ポリエチレン、PA:ポリアミド樹脂、PET:ポリエ
ステル樹脂を表す。)
【0063】本発明の第2の積層体は、基材層(I)と
エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料からなる樹
脂層(II)とが直接接合し、かつ前記樹脂層(II)に接
して第2の基材層(III)が積層された(I/II/III)
構造を含む積層体である。具体的な例としては、セロフ
ァン/SLL/PETフィルム/SLL、PP/SLL
/紙/SLL、LD/紙/(SLL+LD)/PETフ
ィルム、LD/(SLL+LD)/PAフィルム、LD
/PETフィルム/SLL/紙、HDフィルム/(SL
L+LD)/紙/LD等が挙げられる。
【0064】また、本発明の積層体は、樹脂層(II)と
接していない側の第2の基材層(III)および/または
基材層(I)の表面に、前記エチレン(共)重合体
(A)を含む樹脂材料からなる第2の樹脂層(IV)およ
び/または第3の樹脂層(V)が積層された(I/II/
III/IV)または(V/I/II/III)または(V/I/
II/III/IV)構造を含む積層体であってもよい。
【0065】本発明の積層体は、エチレン(共)重合体
(A)を含む樹脂材料が基材との接着性に優れているの
で、アンカーコート剤を使用しなくても、基材と樹脂層
との間の接着強度に優れる。しかも、シーラント層であ
るエチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料を直接基
材に積層してしまうので、従来のにおけるLDPE層を
不要とすることもできるし、従来のLDPE層に代わる
ものとしてエチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料
を設ければ、より強固な積層体となり、包材としての安
定性を高めることができる。また、樹脂材料に配合され
た添加剤が外部に溶出しないもしくは内容物に影響を与
えない添加剤であるので、臭気が少なく、容器、包材と
して使用しても内容物の品質を悪化させることがない。
【0066】本発明の積層体の製造方法としては、基材
上に、(A)エチレン(共)重合体を主成分とする樹脂
材料を押出ラミネート法、ドライラミネート法、タンデ
ムラミネート法などによってアンカーコート剤を使用せ
ずにラミネートする方法が挙げられる。中でも、特に押
出ラミネート法が好ましい。
【0067】本発明の積層体の製造方法においては、添
加剤が配合されていないエチレン(共)重合体(A)を
含む樹脂材料、または、添加剤として実質的に外部に溶
出しない添加剤、内容物に影響を与えない添加剤のみが
配合されたエチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料
が用いられる。このようなエチレン(共)重合体(A)
を含む樹脂材料を用いることによって、添加剤による臭
気の移行、溶出がなく、味覚や変質が生じにくいクリー
ンな積層体、容器を製造することが可能となる。また、
基材との接着性に優れたエチレン(共)重合体(A)を
含む樹脂材料を用いているので、アンカーコート剤を使
用する必要がない。しかも、従来の積層体の基材層とヒ
ートシール層との間に設けられていたLDPE層が不要
となるので、少ない工程で積層体を製造することができ
る。
【0068】また、エチレン(共)重合体(A)を樹脂
材料を押出ラミネートする際には、溶融樹脂にオゾン処
理を施しながら、融点以上〜330℃、好ましくは20
0〜300℃の成形温度で押出ラミネートすることが望
ましい。オゾン処理を施すことによって、低温による押
出ラミネートであっても、基材層(I)と樹脂層(II)
との間の接着強度を維持することができる。また、ラミ
ネート時においては、基材にコロナ放電処理等の表面処
理を行うことが好ましい。また、溶融膜と基材の両者に
表面処理を行うことにより、基材層(I)と樹脂層(I
I)との間の接着強度をさらに良好にすることができ
る。
【0069】本発明の容器は、上記のガスバリア性に優
れた積層体を容器の形状に成形したものである。本発明
の容器の用途としては、牛乳、酒、ジュース、コーヒ
ー、飲料水、油等の液体用容器;羊羹、ゼリー等の冷
菓、乾燥品食品、油脂、菓子類等の包装用容器などが挙
げられる。
【0070】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるも
のではない。本実施例における試験方法は以下の通りで
ある。 [密度]JIS K6760に準拠した。 [MFR]JIS K6760に準拠した。 [Mw/Mn]GPC(ウォータース社製150C型)
を用い、溶媒として135℃のODCBを使用した。カ
ラムはショウデックス HT806Mを使用した。 [DSCによるTmlの測定]厚さ0.2mmのシートを
熱プレスで成形し、シートから約5mgの試料を打ち抜
いた。この試料を230℃で10分保持後、2℃/分に
て0℃まで冷却した。その後、再び10℃/分で170
℃迄昇温し、現れた最高温ピークの頂点の温度を最高ピ
ーク温度Tmlとした。 [TREF]カラムを140℃に保った状態で、カラム
に試料を注入して4℃/hrで25℃まで降温し、ポリ
マーをガラスビーズ上に沈着させた後、カラムを下記条
件にて昇温して各温度で溶出したポリマー濃度を赤外検
出器で検出した。(溶媒:ODCB、流速:1ml/
分、昇温速度:50℃/hr、検出器:赤外分光器(波
長2925cm-1)、カラム:0.8cmφ×12cm
L(ガラスビーズを充填)、試料濃度:0.05重量
%)
【0071】[メルトテンション(MT)]溶融させた
ポリマーを一定速度で延伸したときの応力をストレイン
ゲージにて測定することにより決定した。測定試料は造
粒してペレットにしたものを用い、東洋精機製作所製M
T測定装置を使用して測定した。使用するオリフィスは
穴径2.09mmφ、長さ8mmであり、測定条件は樹
脂温度190℃、シリンダー下降速度20mm/分、巻
取り速度15m/分である。 [塩素濃度]蛍光X線法により測定し、10ppm以上
の塩素が検出された場合はこれをもって分析値とした。
10ppmを下回った場合は、ダイアインスツルメンツ
(株)製TOX−100型塩素・硫黄分析装置にて測定
し、2ppm以下についてはNDとし、実質的には含ま
れないものとした。 [接着強度]引張試験機を用いて、引張速度300mm
/分の条件で積層体の試験片(15mm幅)の各層間の
剥離を行い、そのときの180度剥離強度を求めた。 [ラミ時発煙]押出ラミネート時における樹脂材料から
の発煙の量を目視にて観察し、以下の基準にて評価し
た。 ○:発煙が極めて少ない。 △:発煙があるものの運転が可能である。 ×:発煙が多く運転に支障がある(長時間の運転におい
てはロール等に劣化物の付着する虞がある)。
【0072】実施例および比較例に用いた各種成分は以
下の通りである。 1)エチレン(共)重合体(A)(A11およびA1
2)は、次の方法で重合した。 (A11)エチレン共重合体は次の方法で重合した。 [固体触媒の調製]電磁誘導攪拌機を備えた触媒調製装
置に、窒素下で精製したトルエン1000ml、テトラ
エトキシジルコニウム(Zr(OEt)4 )22gおよ
びインデン75gおよびメチルブチルシクロペンタジエ
ン88gを加え、90℃に保持しながらトリプロピルア
ルミニウム100gを100分かけて滴下し、その後、
同温度で2時間反応させた。40℃に冷却した後、メチ
ルアルモキサンのトルエン溶液(濃度2.5mmol/
ml)を3200ml添加し2時間撹拌した。次にあら
かじめ450℃で5時間焼成処理したシリカ(グレース
社製、#952、表面積300m2 /g)2000gを
加え、室温で1時間攪拌の後、40℃で窒素ブローおよ
び減圧乾燥を行い、流動性のよい固体触媒(イ)を得
た。
【0073】[気相重合]連続式の流動床気相重合装置
を用い、重合温度65℃、全圧20kgf/cm 2 Gで
エチレンと1−ヘキセンの共重合を行った。前記固体触
媒(イ)を連続的に供給し、エチレン、1−ヘキセンお
よび水素を所定のモル比に保つように供給して重合を行
い、エチレン共重合体(A11)を得た。
【0074】(A12)エチレン共重合体は次の方法で
重合した。 [固体触媒の調製]電磁誘導攪拌機を備えた触媒調製装
置に、窒素下で精製したトルエン1000ml、テトラ
エトキシジルコニウム(Zr(OEt)4 )22gおよ
びインデン74gを加え、90℃に保持しながらトリプ
ロピルアルミニウム100gを100分かけて滴下し、
その後、同温度で2時間反応させた。40℃に冷却した
後、メチルアルモキサンのトルエン溶液(濃度2.5m
mol/ml)を3200ml添加し2時間撹拌した。
次にあらかじめ450℃で5時間焼成処理したシリカ
(グレース社製、#952、表面積300m2 /g)2
000gを加え、室温で1時間攪拌の後、40℃で窒素
ブローおよび減圧乾燥を行い、流動性のよい固体触媒
(ロ)を得た。
【0075】[気相重合]連続式の流動床気相重合装置
を用い、重合温度70℃、全圧20kgf/cm 2 Gで
エチレンと1−ヘキセンの共重合を行った。前記固体触
媒(ロ)を連続的に供給し、エチレン、1−ヘキセンお
よび水素を所定のモル比に保つように供給して重合を行
い、エチレン共重合体(A12)を得た。
【0076】(A2)エチレン共重合体は次の方法で重
合した。 [固体触媒の調製]電磁誘導攪拌機を備えた触媒調製装
置に、窒素下で精製したトルエン1000ml、テトラ
ブトキシジルコニウム(Zr(OBu)4 )22gおよ
びインデン40gおよびメチルプロピルシクロペンタジ
エン21gを加え、90℃に保持しながらトリプロピル
アルミニウム100gを100分かけて滴下し、その
後、同温度で2時間反応させた。40℃に冷却した後、
メチルアルモキサンのトルエン溶液(濃度2.5mmo
l/ml)を2000ml添加し2時間撹拌した。次に
あらかじめ450℃で5時間焼成処理したシリカ(グレ
ース社製、#952、表面積300m2 /g)2000
gを加え、室温で1時間攪拌の後、40℃で窒素ブロー
および減圧乾燥を行い、流動性のよい固体触媒(ハ)を
得た。
【0077】[気相重合]連続式の流動床気相重合装置
を用い、重合温度80℃、全圧20kgf/cm 2 Gで
エチレンと1−ヘキセンの共重合を行った。前記固体触
媒(ハ)を連続的に供給し、エチレン、1−ヘキセンお
よび水素を所定のモル比に保つように供給して重合を行
い、エチレン共重合体(A2)を得た。
【0078】(mLL)一般メタロセン触媒によるエチ
レン・ヘキセン−1共重合体 窒素で置換した撹拌機付き加圧反応器に精製トルエンを
入れ、次いで、1−ヘキセンを添加し、更にビス(n−
ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、メチルアルモキサン(MAO)の混合液を(Al/
Zrモル比=500)を加えた後、80℃に昇温し、メ
タロセン触媒を調整した。ついでエチレンを張り込み、
エチレンを連続的に重合しつつ全圧を6kg/cm3
維持して重合を行い、エチレン・ヘキセン−1共重合体
(A3)を製造した。その物性を表1に示した。
【0079】
【表1】
【0080】市販のチグラー触媒による直鎖状低密度ポ
リエチレン(LLDPE:B1)の物性を表1に示し
た。 市販の高圧法低密度ポリエチレン(LDPE:C1) 密度:0.918g/cm3 、MFR:7g/10分 市販の高圧法低密度ポリエチレン(LDPE:C2) 密度:0.919g/cm3 、MFR:7g/10分 エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA:D1) MAA濃度11重量%、 MFR:8g/10分
【0081】[実施例1]12μm厚のポリエチレンテ
レフタレート(PET)基材の表面に、エチレン(共)
重合体(A11)70重量%とLDPE(C1)30重
量%とからなる樹脂材料を、コロナ処理(6kW)およ
びオゾン処理(50g/m3 )を溶融樹脂膜の基材に接
する側の面に施しながら、290℃で30μm厚で押出
ラミネートした。ライン速度は150m/minであっ
た。基材層(I)と樹脂層(II)との間の接着強度を測
定した。結果を表2に示す。
【0082】[実施例2]12μm厚のPET基材の表
面に、エチレン(共)重合体(A11)70重量%とL
DPE(C1)30重量%とからなる樹脂材料を、コロ
ナ処理(6kW)をPET基材の樹脂をラミネートする
面に施しながら、316℃で30μm厚で押出ラミネー
トした。ライン速度は150m/minであった。基材
層(I)と樹脂層(II)との間の接着強度を測定した。
結果を表2に示す。
【0083】[実施例3]15μm厚の延伸ナイロン
(ONy)基材の表面に、エチレン(共)重合体(A1
2)70重量%とLDPE(C1)30重量%とからな
る樹脂材料を、コロナ処理(6kW)およびオゾン処理
(50g/m3 )を溶融樹脂膜の基材に接する側の面に
施しながら、290℃で30μm厚で押出ラミネートし
た。ライン速度は150m/minであった。基材層
(I)と樹脂層(II)との間の接着強度を測定した。結
果を表2に示す。
【0084】[実施例4]基材として12μm厚のPE
Tフィルム、サンド側基材として7μm厚のアルミニウ
ム箔(AL#7)を用い、これらの間にエチレン(共)
重合体(A12)70重量%とLDPE(C1)30重
量%とからなる樹脂材料を、オゾン処理(50g/m
3 )をPET面およびAL面に施しながら、かつコロナ
処理(6kW)をPET面に施しながら、310℃で3
0μm厚で押出サンドラミネートした。さらに、アルミ
ニウム箔(第2の基材層(III))上にエチレン(共)
重合体(A12)70重量%とLDPE(C1)30重
量%とからなる樹脂材料を、オゾン処理(50g/m
3 )をAL面に施しながら、290℃で30μm厚で押
出ラミネートした。ライン速度はいずれも150m/m
inであった。各層間の接着強度を測定した。結果を表
2に示す。
【0085】[実施例5]基材として52.5g/m3
の上質紙、サンド側基材として12μm厚のPETフィ
ルムを用い、これらの間にエチレン(共)重合体(A
2)70重量%とLDPE(C2)30重量%とからな
る樹脂材料を、オゾン処理(50g/m3 )を紙面およ
びPET面に施しながら、かつコロナ処理(6kW)を
紙面に施しながら、310℃で30μm厚で押出サンド
ラミネートした。さらに、PETフィルム(第2の基材
層(III))上にエチレン(共)重合体(A12)70
重量%とLDPE(C1)30重量%とからなる樹脂材
料を、オゾン処理(50g/m 3 )をPET面に施しな
がら、290℃で30μm厚で押出ラミネートした。ラ
イン速度はいずれも150m/minであった。各層間
の接着強度を測定した。結果を表2に示す。
【0086】
【表2】
【0087】[比較例1]樹脂層(II)にLDPE(C
1)のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層体
を作製した。基材層(I)と樹脂層(II)との間の接着
強度を測定した。結果を表3に示す。基材層(I)と樹
脂層(II)との間の接着強度が劣っていた。また、後述
の相対臭気試験の結果も、実施例1に比べ劣っていた。
【0088】[比較例2]樹脂層(II)にLDPE(C
1)のみを用いた以外は、実施例2と同様にして積層体
を作製した。基材層(I)と樹脂層(II)との間の接着
強度を測定した。結果を表3に示す。基材層(I)と樹
脂層(II)との間の接着強度が劣っていた。また、後述
の相対臭気試験の結果も、実施例2に比べ劣っていた。
【0089】[比較例3]樹脂層(II)にEMAA(D
1)のみを用いた以外は、実施例1と同様にして積層体
を作製した。基材層(I)と樹脂層(II)との間の接着
強度を測定した。結果を表3に示す。樹脂層(II)が切
れてしまったものの(ポリ切れ)、基材層(I)と樹脂
層(II)との間の接着強度は、比較例1,2に比べ、よ
かった。しかしながら、後述の相対臭気試験の結果は、
実施例1に比べ劣っていた。
【0090】[比較例4]樹脂層(II)にLDPE(C
2)のみを用いた以外は、実施例3と同様にして積層体
を作製した。基材層(I)と樹脂層(II)との間の接着
強度を測定した。結果を表3に示す。基材層(I)と樹
脂層(II)との間の接着強度が劣っていた。また、後述
の相対臭気試験の結果も、実施例3に比べ劣っていた。
【0091】[比較例5]樹脂層(II)にLLDPE
(B1)70重量%とLDPE(C1)30重量%とか
らなる樹脂材料を用いた以外は、実施例1と同様にして
積層体を作製した。基材層(I)と樹脂層(II)との間
の接着強度を測定した。結果を表3に示す。基材層
(I)と樹脂層(II)との間の接着強度が劣っていた。
また、後述の相対臭気試験の結果も、実施例1に比べ劣
っていた。
【0092】
【表3】
【0093】[比較例6]樹脂層(II)にLLDPE
(B1)70重量%とLDPE(C1)30重量%とか
らなる樹脂材料を用いた以外は、実施例3と同様にして
積層体を作製した。基材層(I)と樹脂層(II)との間
の接着強度を測定した。結果を表4に示す。基材層
(I)と樹脂層(II)との間の接着強度が劣っていた。
また、後述の相対臭気試験の結果も、実施例3に比べ劣
っていた。
【0094】[比較例7]樹脂層(II)にEMAA(D
1)のみを用い、成形温度を290℃とし、第2の樹脂
層(IV)にLDPE(C2)のみを用いた以外は、実施
例4と同様にして積層体を作製した。各層間の接着強度
を測定した。結果を表4に示す。後述の相対臭気試験の
結果が、実施例4に比べ劣っていた。
【0095】[比較例8]樹脂層(II)および第2の樹
脂層(IV)にEMAA(D1)のみを用い、成形温度を
290℃とした以外は、実施例5と同様にして積層体を
作製した。各層間の接着強度を測定した。結果を表4に
示す。後述の相対臭気試験の結果が、実施例5に比べ劣
っていた。
【0096】[比較例9]樹脂層(II)にLLDPE
(B1)70重量%とLDPE(C1)30重量%とか
らなる樹脂材料を用い、第2の樹脂層(IV)にエチレン
共重合体(A3)70重量%とLDPE(C1)30重
量%とからなる樹脂材料を用いた以外は、実施例5と同
様にして積層体を作製した。各層間の接着強度を測定し
た。結果を表4に示す。第2の基材層(III)に対する
樹脂層(II)および第2の樹脂層(IV)の接着強度が劣
っていた。
【0097】
【表4】
【0098】[相対臭気]実施例および比較例の積層体
を用いて、ヒートシールにて一辺約20cmの正四面体
状の容器を作製した。相対臭気試験は、テスト#1〜#
5に示す組合せで、2種類の容器ごとに臭いを相対比較
することによって行った。具体的には、2種類の容器を
70℃の空気中で3時間保管した後、室温にて24時間
状態調節し、鋏にて開口して複数の被験者にそれらの臭
いを比較してもらった。相対臭気試験の評価は、臭気の
強い方に1点、弱い方に0点、区別が付かない場合には
両方に0.5点の点数を付け、すべての被験者の点数を
合計することによって行った。また、特記すべき種類の
臭いがある場合には別途記録した。結果を表5〜表14
に示す。表中、ポリ臭とは、パラフィン臭であり、酸味
臭とは、鼻をつく刺激臭で酸のような臭いである。ま
た、焦げ臭とは、ものが燃えたり、焦げたりしたときに
でる臭いである。
【0099】
【表5】
【0100】
【表6】
【0101】
【表7】
【0102】
【表8】
【0103】
【表9】
【0104】
【表10】
【0105】
【表11】
【0106】
【表12】
【0107】
【表13】
【0108】
【表14】
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の積層体
は、熱可塑性樹脂、紙、不織布および織布からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の材料からなる基材層(I)
の少なくとも片面に、上述の(a)〜(d)の要件を満
足するエチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料から
なる樹脂層(II)が直接接着され、かつ樹脂材料に添加
剤が配合されていない、または樹脂材料に配合された添
加剤が外部に溶出しないもしくは外部に影響を与えない
添加剤であるので、アンカーコート剤を使用しなくて
も、基材と樹脂層との間の接着強度に優れ、臭気が少な
く、容器、包材として使用しても内容物の品質を悪化さ
せることがない。また、このような積層体は、さらに引
裂強度、耐衝撃性、成形加工性、ヒートシール強度、耐
熱性等にも優れ、ガスバリヤー性も付与することもでき
る。また、従来必要とされていたLDPE層が不要とな
り、1層少なくすることができる。また、前記エチレン
(共)重合体(A)が、さらに上述の(e)の要件を満
足すれば、低温ヒートシール性にも優れた積層体とな
る。
【0110】また、基材層(I)と接していない側の樹脂
層(II)の表面に接する第2の基材層(III)を有して
いれば、水蒸気に対するバリヤー性を付与することが可
能である。また、樹脂層(II)と接していない側の第2
の基材層(III)および/または基材層(I)の表面
に、前記エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料か
らなる第2の樹脂層(IV)および/または第3の樹脂層
(V)を積層してなるものであれば、耐水性が付与さ
れ、かつ基材の表と裏とで丈夫にシールすることができ
るようになる(いわゆる“背胴張り”という)。
【0111】また、前記エチレン(共)重合体(A)を
含む樹脂材料が、エチレン(共)重合体(A)50〜9
8重量%と、密度0.88〜0.97g/cm3 の他の
エチレン系重合体(B)2〜50重量%とを含有してい
れば、押出コーティング時の成形安定性をさらに向上で
きる。また、前記他のエチレン系重合体(B)が、高圧
ラジカル重合法により得られる低密度ポリエチレンであ
れば、成形加工性をさらに向上できる。
【0112】また、前記エチレン(共)重合体(A)
が、さらに上述の(f)および(g)の要件を満足する
(A1)エチレン(共)重合体であれば、衛生性、耐熱
性および剛性をさらに向上でき、ダウンゲージも可能で
ある。また、前記エチレン(共)重合体(A)が、さら
に上述の(h)および(i)の要件を満足する(A2)
エチレン(共)重合体であれば、耐熱性、ヒートシール
強度および低温ヒートシール性をさらに向上できる。ま
た、前記(A2)エチレン(共)重合体が、さらに上述
の(j)の要件を満足すれば、成形加工性をさらに向上
できる。
【0113】また、前記エチレン(共)重合体(A)
が、少なくとも共役二重結合を持つ有機環状化合物と周
期律表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒によって製造
されたものであれば、機械的特性、ヒートシール性、耐
熱ブロッキング性、耐熱性等をさらに向上できる。ま
た、前記エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料中
のハロゲン濃度が、10ppm以下であれば、酸吸収剤
を添加する必要が無くなり、積層体の衛生性をさらに向
上できる。
【0114】また、本発明の積層体の製造方法が、熱可
塑性樹脂、紙、不織布および織布からなる群から選ばれ
る少なくとも1種の材料からなる基材層(I)の少なく
とも片面に、前記エチレン(共)重合体(A)を主成分
とし、添加剤が配合されていない、または配合された添
加剤が外部に溶出しないもしくは外部に影響を与えない
添加剤である樹脂材料を直接押出ラミネートして、樹脂
層(II)を形成する方法であれば、アンカーコート剤を
使用しなくても、基材と樹脂層との間の接着強度に優
れ、臭気が少なく、容器、包材として使用しても内容物
の品質を悪化させることがなく、さらに引裂強度、耐衝
撃性、成形加工性、ヒートシール強度、耐熱性等にも優
れ、ガスバリヤー性も付与された積層体を得ることがで
きる。また、従来の積層体の基材層とヒートシール層と
の間に設けられていたLDPE層が不要となるので、少
ない工程で積層体を製造することもできる。
【0115】また、本発明の積層体の製造方法において
は、エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料を基材
層(I)上に直接押出ラミネートする際、エチレン
(共)重合体(A)を含む樹脂材料の溶融樹脂にオゾン
処理を施しながら、エチレン(共)重合体(A)を含む
樹脂材料の融点以上300℃以下の成形温度で押出ラミ
ネートすれば、基材層(I)と樹脂層(II)との間の接
着強度がさらに優れた積層体を製造できる。
【0116】本発明の容器は、本発明の積層体からなる
ので、臭気が少ない容器となる。また、基材層(I)と
樹脂層(II)との接着強度が高い積層体からなるので、
破袋したり、ピンホールが発生したりしない。さらに、
引裂強度、耐衝撃性、成形加工性、ヒートシール強度、
耐熱性等にも優れる。そして、添加剤が含まれていない
積層体からなる容器は、内容物への臭気の移行や内容物
の味覚の変質を与えない。このような容器は、乳等省令
に適合する牛乳等の食品容器、包装材に好適に用いるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における(A)または(A2)エチレ
ン(共)重合体の溶出温度−溶出量曲線を示すグラフで
ある。
【図2】 本発明における(A1)エチレン(共)重合
体の溶出温度−溶出量曲線を示すグラフである。
【図3】 一般のメタロセン系触媒によるエチレン共重
合体の溶出温度−溶出量曲線を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 4/642 C08F 10/02 4J002 10/02 C08J 5/00 CES 4J028 C08J 5/00 CES C08L 23/04 4J100 C08L 23/04 B29K 23:00 // B29K 23:00 105:08 105:08 B29L 9:00 B29L 9:00 B65D 1/00 B (72)発明者 加賀谷 一平 神奈川県川崎市川崎区夜光二丁目3番2号 日本ポリオレフィン株式会社技術本部研 究開発センター内 (72)発明者 笠原 洋 神奈川県川崎市川崎区夜光二丁目3番2号 日本ポリオレフィン株式会社技術本部研 究開発センター内 Fターム(参考) 3E033 AA20 BA10 BA13 BA14 BA15 BA30 BB08 CA03 CA07 CA16 GA02 GA03 3E086 AB01 AD03 AD06 BA04 BA14 BA15 BA18 BA19 BB02 BB05 BB22 CA01 CA11 CA27 CA31 4F071 AA12X AA15 AA15X AA19 AA20X AA21X AA28X AA32X AA33X AA76 AA80 AA81 AA82 AA84 AA88 AF05Y AH05 BB06 BC01 BC04 BC10 BC11 4F100 AH01D AK01A AK04B AK04D AK06D AK42 AL01B AL01D AT00C BA02 BA03 BA04 BA10A BA10C BA10D BA13 CA30B DG10A DG12A DG15A EC18 EH112 EH232 EJ132 EJ422 EK172 GB15 GB16 GB23 JA04D JA06B JA06D JA07B JA13B JA13D JB08B JB08D JB16A JD02 JJ03 JK03 JK10 JL01 JL08D JL11 JL12 YY00B YY00D 4F207 AA04A AA04C AA07 AA24 AB19 AD05 AD06 AD08 AD16 AD20 AE10 AG03 AG07 KA01 KB11 KB26 KF01 KF02 KJ09 KK82 KK85 4J002 BB03W BB03X BB05W BB05X BB06X BB07X BB08X BB15W BB15X ED010 GF00 GG01 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC20A AC28A BA00A BA02B BA03B BB00A BB00B BB01B BB02B BC01B BC05B BC06B BC09B BC12B BC13B BC15B BC16B BC17B BC25B CB03C CB91C EA01 EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EC01 EC02 FA02 FA04 FA06 FA07 GA01 GA06 GA07 GA08 GA19 GA21 4J100 AA02P AA03Q AA07Q AA16Q AA17Q AA19Q CA01 CA04 DA01 DA04 DA13 DA14 DA40 DA43 FA10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂、紙、不織布および織布か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる基
    材層(I)の少なくとも片面に、下記(a)〜(d)の
    要件を満足するエチレン(共)重合体(A)を含む樹脂
    材料からなる樹脂層(II)が直接接着され、かつ樹脂材
    料に添加剤が配合されていない、または樹脂材料に配合
    された添加剤が外部に溶出しないもしくは内容物に影響
    を与えない添加剤であることを特徴とする積層体。 (a)密度が0.86〜0.97g/cm3 (b)メルトフローレートが0.01〜50g/10分 (c)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5 (d)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
    −溶出量曲線の積分溶出曲線から求めた全体の25%が
    溶出する温度T25と全体の75%が溶出する温度T75
    の差T75−T25および密度dが、下記(式1)の関係を
    満足すること (式1) T75−T25≦−670×d+644
  2. 【請求項2】 前記エチレン(共)重合体(A)が、さ
    らに下記(e)の要件を満足することを特徴とする請求
    項1記載の積層体。 (e)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
    −溶出量曲線の積分溶出曲線から求めた全体の25%が
    溶出する温度T25と全体の75%が溶出する温度T75
    の差T75−T25および密度dが、下記(式2)の関係を
    満足すること (式2) d<0.950g/cm3 のとき T75−T25≧−300×d+285 d≧0.950g/cm3のとき T75−T25≧0
  3. 【請求項3】 基材層(I)と接していない側の樹脂層
    (II)の表面に接する第2の基材層(III)を有するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の積層体。
  4. 【請求項4】 樹脂層(II)と接していない側の第2の
    基材層(III)および/または基材層(I)の表面に、
    前記エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料からな
    る第2の樹脂層(IV)および/または第3の樹脂層
    (V)を積層してなることを特徴とする請求項3記載の
    積層体。
  5. 【請求項5】 前記エチレン(共)重合体(A)を含む
    樹脂材料が、エチレン(共)重合体(A)100〜10
    重量%と、密度0.88〜0.97g/cm 3 の他のエ
    チレン系重合体(B)90重量%未満とを含有している
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記
    載の積層体。
  6. 【請求項6】 前記他のエチレン系重合体(B)が、高
    圧ラジカル重合法により得られる低密度ポリエチレンで
    あることを特徴とする請求項5記載の積層体。
  7. 【請求項7】 前記エチレン(共)重合体(A)が、さ
    らに下記(f)および(g)の要件を満足する(A1)
    エチレン(共)重合体であることを特徴とする請求項1
    ないし6いずれか一項に記載の積層体。 (f)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(ODC
    B)可溶分量X(重量%)、密度dおよびメルトフロー
    レート(MFR)が次の関係を満足すること (式3)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 (式4)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
    2+2.0 (g)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
    −溶出量曲線のピークが複数個存在すること
  8. 【請求項8】 前記エチレン(共)重合体(A)が、さ
    らに下記(h)および(i)の要件を満足する(A2)
    エチレン(共)重合体であることを特徴とする請求項1
    ないし6いずれか一項に記載の積層体。 (h)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度
    −溶出量曲線のピークが一つであること (i)融点ピークを1ないし2個有し、かつそのうち最
    も高い融点Tm1と密度dが、下記(式5)の関係を満足
    すること (式5)Tm1≧150×d−17
  9. 【請求項9】 前記(A2)エチレン(共)重合体が、
    さらに下記(j)の要件を満足することを特徴とする請
    求項8記載の積層体。 (j)メルトテンション(MT)とメルトフローレート
    (MFR)が、下記(式6)の関係を満足すること (式6)logMT≦−0.572×logMFR+
    0.3
  10. 【請求項10】 前記エチレン(共)重合体(A)が、
    少なくとも共役二重結合を持つ有機環状化合物と周期律
    表第IV族の遷移金属化合物を含む触媒によって製造され
    たものであることを特徴とする請求項1ないし9いずれ
    か一項に記載の積層体。
  11. 【請求項11】 前記エチレン(共)重合体(A)を含
    む樹脂材料中のハロゲン濃度が、10ppm以下である
    ことを特徴とする請求項1ないし10いずれか一項に記
    載の積層体。
  12. 【請求項12】 熱可塑性樹脂、紙、不織布および織布
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる
    基材層(I)の少なくとも片面に、下記(a)〜(d)
    の要件を満足するエチレン(共)重合体(A)を含み、
    かつ添加剤が配合されていない、または配合された添加
    剤が外部に溶出しないもしくは内容物に影響を与えない
    添加剤である樹脂材料を直接押出ラミネートして、樹脂
    層(II)を形成することを特徴とする積層体の製造方
    法。 (a)密度が0.86〜0.97g/cm3、(b)メ
    ルトフローレートが0.01〜50g/10分、(c)
    分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜4.5、(d)連
    続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温度−溶出量
    曲線の積分溶出曲線から求めた全体の25%が溶出する
    温度T25と全体の75%が溶出する温度T75との差T75
    −T25および密度dが、下記(式1)の関係を満足する
    こと (式1) T75−T25≦−670×d+644
  13. 【請求項13】 エチレン(共)重合体(A)を含む樹
    脂材料を基材層(I)上に直接押出ラミネートする際、
    エチレン(共)重合体(A)を含む樹脂材料の溶融樹脂
    にオゾン処理を施しながら、エチレン(共)重合体
    (A)を含む樹脂材料の融点以上330℃以下の成形温
    度で押出ラミネートすることを特徴とする請求項12記
    載の積層体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし11いずれか一項に記
    載の積層体からなることを特徴とする容器。
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