JP2002003438A - 脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法 - Google Patents
脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法Info
- Publication number
- JP2002003438A JP2002003438A JP2000186238A JP2000186238A JP2002003438A JP 2002003438 A JP2002003438 A JP 2002003438A JP 2000186238 A JP2000186238 A JP 2000186238A JP 2000186238 A JP2000186238 A JP 2000186238A JP 2002003438 A JP2002003438 A JP 2002003438A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acetal
- acid
- cyclohexanone
- catalyst
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
肪族ジカルボン酸を高収率で製造する方法を提供する。 【解決手段】 周期表第4族から第11族に属する金属
元素を含む触媒、酸素及び多価アルコールの存在下、環
状ケトン及び/又はそのアセタールを酸化することより
なる脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジ
カルボン酸の製造方法。
Description
又はそのアセタールを多価アルコール存在下の酸化によ
り脂肪族アルデヒド酸アセタール、特にアジポアルデヒ
ド酸アセタール(5−ホルミルペンタン酸アセター
ル)、及び/又は脂肪族ジカルボン酸、特にアジピン
酸、を製造する方法に関するものである。詳しくは周期
表第4族から第11族に属する金属元素、例えば鉄を含
む触媒を使用し環状ケトン、例えばシクロヘキサノン及
び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタールを多価ア
ルコール、例えばエチレングリコールの存在下酸化しア
ジポアルデヒド酸エチレンアセタール及び/又はアジピ
ン酸を製造する方法に関するものであり、更にアジポア
ルデヒド酸アセタールをε−カプロラクタムに誘導する
方法も提供するものである。
在下加水分解する事によりアジポアルデヒド酸に容易に
変換できる。また、アジポアルデヒド酸は合成中間体と
して有用な化合物であり、その製造方法としては、例え
ば、シクロヘキサノンを水及び銅化合物の存在下、分子
状酸素により酸化する方法(特公昭47−26768号
公報)、シクロヘキサノンを水及び反応系に可溶な鉄ま
たはイリジウム化合物の存在下、分子状酸素により酸化
する方法(特公平4−2583号公報)などが知られて
いる。
の方法においては、アジポアルデヒド酸の生成効率が低
かったり、生成したアジポアルデヒド酸が不安定なた
め、反応中に他の化合物に変換してしまい、その選択率
が著しく低くなってしまうという問題点を有している。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、周期表第4族
から第11族の元素を含む触媒の存在下、多価アルコー
ルを存在させることにより分子状酸素により環状ケトン
及び/又はそのアセタール(特にシクロヘキサノン及び
/又はシクロヘキサノンエチレンアセタール)から脂肪
族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン
酸(特にアジポアルデヒド酸アセタール及び/又はアジ
ピン酸)にする反応に対して安定した活性を発現する事
を見出し本発明に至った。
下、環状ケトン及び/又はそのアセタールの酸化による
脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族アジピ
ン酸(特にシクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノ
ンエチレンアセタールの酸化によるアジポアルデヒド酸
アセタール及び/又はアジピン酸)の新規な製造方法を
提供することにあり、その要旨は、環状ケトン及び/又
はそのアセタールを、周期表第4族から第11族に属す
る少なくとも1種の金属元素を含む触媒、酸素及び多価
アルコールの存在下、酸化することを特徴とする脂肪族
アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸
の製造方法に存する。
ン及び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタールを、
周期表第4族から第11族に属する少なくとも1種の金
属元素を含む触媒と、酸素及び多価アルコールの存在
下、酸化してアジポアルデヒド酸アセタール及び/又は
アジポアルデヒド酸を含有する酸化反応物を生成し、次
いで酸化反応物から得られたアジポアルデヒド酸アセタ
ール及び/又は該アジポアルデヒド酸アセタールを加水
分解して得られるアジポアルデヒド酸を水素化触媒の存
在下、アンモニア及び水素と反応させて6−アミノカプ
ロン酸を生成し、生成した6−アミノカプロン酸を加熱
して閉環反応によりε−カプロラクタムに変換すること
を特徴とするε−カプロラクタムの製造方法、に存す
る。
ら第11族に属する金属元素が鉄、銅又はイリジウム、
特に鉄を含む触媒で、特に鉄をゼオライトに担持した触
媒、及びこの触媒とエチレングリコール、水の存在下に
酸化して脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪
族ジカルボン酸、特にアジポアルデヒド酸エチレンアセ
タール及び/又はアジピン酸の製造法である。
本発明方法においての原料として使用される環状ケトン
としては、炭素数4〜7の飽和脂環式モノケトンが好ま
しく、具体的にはシクロペンタノン、シクロヘキサノ
ン、シクロヘプタノン等が挙げられるが、これらの中、
特にシクロヘキサノンが有用である。また原料として使
用される環状ケトンアセタールとしては、反応において
用いる多価アルコールのアセタールが好ましい。ここ
で、多価アルコールとしては、後述する多価アルコール
と同様のものが使用できるが、これらの中、特にシクロ
ヘキサノンエチレンアセタール(1,4−ジオキサスピ
ロ[4.5]デカン)が特に有用である。
ル及び/又は脂肪族アルデヒド酸アセタールが、アセタ
ールの2つの酸素原子が1つの環に含まれている環状ア
セタールであるのが好ましい。本発明方法におけるその
反応条件につき、シクロヘキサノン及び/又はシクロヘ
キサノンエチレンアセタールからアジポアルデヒド酸ア
セタール及び/又はアジピン酸の製造例を挙げて示せば
以下のとおりである。
/又はシクロヘキサノンエチレンアセタールは通常の合
成法により単独に合成されたものの他、シクロヘキセン
のエチレングリコール存在下での分子状酸素による酸化
反応により合成されるシクロヘキサノン及び/又はシク
ロヘキサノンエチレンアセタールを用いてもかまわな
い。この場合酸化反応の際にシクロヘキサノンとシクロ
ヘキサノンエチレンアセタールの分離、シクロヘキサノ
ンエチレンアセタールの加水分解によるシクロヘキサノ
ンの生成工程を省略する事ができ有用である。
が必須である。ここで言う多価アルコールとしては炭素
数6以下のアルコールが好ましく、水酸基数が3以下の
ものが好ましい。具体的には、エチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、グリセリン、cis及びtrans−1,2−シクロヘキサ
ンジオール、cis及びtrans−1,3−シクロヘキサンジ
オール、cis及びtrans−1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオ
ール、2,5−ヘキサンジオール等が挙げられる。その
中でもエチレングリコールが最も好ましい。多価アルコ
ールの量はシクロヘキサノン及びシクロヘキサノンエチ
レンアセタールの合計量に対し、重量比で0.01倍な
いし1000倍、より好ましくは0.05倍ないしは1
00倍程度、さらに好ましくは0.1倍ないしは50倍
とするのがよい。
タール及び/又はアジピン酸の製造において、水の存在
は必ずしも必須ではないが、水の存在下実施するのが副
反応が抑制されるという点で好ましい。水の使用量はシ
クロヘキサノン及びシクロヘキサノンエチレンアセター
ルの合計量に対し、重量比で0.01倍ないし1000
倍、より好ましくは0.05倍ないしは100倍程度、
さらに好ましくは0.1倍ないしは50倍とするのがよ
い。水の使用量により反応系のシクロヘキサノンと水と
の液相は反応温度下で均一相あるいは懸濁相となるが、
本発明方法を実施するにはそのいずれでもよい。ここで
水というのは反応基質として外部から供給するものだけ
でなく、目的とする反応及び副反応によって生じる水も
含めたものを指し示し、これら全てを合わせた水の量が
上述の一定量の中に入っていればよい。
属成分を担持させた複合体を含む固定化触媒又は均一系
の触媒を用いることができる。本発明において固定化触
媒を用いる場合に、担体として使用されるものとして
は、粘土、イオン交換樹脂、金属酸化物等が挙げられる
が、好ましくはゼオライトが用いられる。その結晶構造
については特に制約はないが、ゼオライト構造を構成す
るチャンネルについて、酸素8員環を越える大きさのも
のを少なくとも一方向に持つものが好ましい。さらに好
ましくは同じ条件を満たすチャンネルが二方向以上、最
も好ましくは三方向以上持つゼオライトが担体として適
当である。具体的にIZA(International Zeolite As
sociation)の勧告にしたがった骨格構造タイプで表す
と、FAU、ERI、FER、*BEA、MOR、MW
W、MTW、MFI、MELなどが好ましい。
は、担体は固体酸性を有することが重要であり、ゼオラ
イトの場合は、ゼオライトの骨格を形成する元素として
酸素以外に、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ホ
ウ素、スズといった群からなるM元素の少なくとも一種
類の元素、並びにケイ素、ゲルマニウムといった群から
なるT元素の少なくとも一種類の元素を含むことが必要
である。M元素としてはアルミニウムが好ましく、T元
素としてはケイ素が好ましい。このM元素及びT元素は
同時に二種類以上ゼオライト骨格中に存在してもかまわ
ない。そして、ゼオライト骨格を形成する元素として、
鉄、チタン、亜鉛、マンガン、クロム、コバルト、バナ
ジウム及びジルコニウムを更に含んでいてもよい。これ
らの元素のモル比T/M(即ち、[T元素のモル数]を
[M元素のモル数]で除した値、なおT、M、いずれも各
元素群の合計量を示す)は、周期表第4族から第11族
に属する少なくとも1種の金属元素を担持する前におい
ては4.5以上、担持後の複合体としては4以上である
ことが好ましく、いずれの場合も300以下であるのが
好ましい。
は、好ましくは50〜1500m2/g、より好ましくは100〜
1300m2/g、最も好ましくは150〜1200m2/gがよ
い。同じくゼオライトの平均粒子径については、このも
のが小さすぎると触媒分離性が悪くなり、大きすぎると
外表面積が小さくなり反応基質や目的生成物等の拡散律
速が大きくなるという理由から、好ましくは0.01μ
m〜10μm、より好ましくは0.02μm〜8μm、
最も好ましくは0.03μm〜6μmがよい。この場合
の平均粒子径とは、走査型電子顕微鏡によって観察され
る結晶の観察面に投射された面積を、その等面積円形に
変換したときのその円径の数平均値のことをさす。
は、担体としてゼオライトを使用する場合には、ゼオラ
イト骨格を形成する元素以外に少なくとも周期表第4族
から第11族に属する少なくとも一種の金属元素を含ま
なければならない。金属元素として具体的にはチタン、
クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、イリ
ジウムなどが挙げられるが、その中でも鉄、銅、イリジ
ウムが好ましく、さらに鉄が最も好ましい。また、これ
らの元素を二種類以上同時に含んでもよい。
第11族に属する金属元素以外にゼオライトの一部が対
カチオンとして、プロトン、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、ルビジウム等の第1族元素、マグネシウム、カ
ルシウム、ストロンチウム等の第2族元素、亜鉛などの
第12族元素、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、など
の第13族の元素、あるいはアンモニウムイオン、テト
ラエチルアンモニウムイオン等に置換されていてもよ
い。しかしながら、ナトリウム等の金属元素、もしくは
アンモニウムイオンなどの置換量が多くなると、担体の
酸性度が低下するので、例えば担体がFAU型ゼオライ
トの場合では、Na/Al(モル比)が通常0.25以
下、好ましくは0.15以下である。
素以外の元素では、プロトンならびにアルミニウムが好
ましく、さらにプロトンが最も好ましい。担体に担持さ
せる第4族から第11族に属する金属元素の量は、元素
によりその最適値が異なるが、例えば鉄を例に挙げる
と、鉄元素として担体に対する重量比で0.001%〜
60%、好ましくは0.005%〜50%、さらに好ま
しくは0.01〜40%の範囲がよい。この範囲を超え
て担持量が少なすぎると十分な反応活性が得られず、他
方多すぎても触媒作用以外に低分散状態の水酸化物、酸
化物等の不活性な副生物を生ずる場合もあるので好まし
くない。
に属する金属元素を担持させる方法としては特に制約は
なく、触媒調製法として一般に使用されている方法から
適宜採用することができる。鉄を例に挙げると、溶媒に
可溶な鉄化合物を用いた液相イオン交換法、鉄化合物と
ゼオライトを粉体混合した後に熱処理することによって
鉄を導入する固相イオン交換法、ゼオライトの細孔容積
とほぼ同等な体積の鉄を含む溶液を用いて含浸、溶媒留
去によって鉄を担持させるポアフィリング法、揮発牲の
鉄化合物の蒸気とゼオライトを接触させ、その後熱処理
によりゼオライト細孔内で鉄もしくは鉄の酸化物クラス
ターを成長させる方法などを含め、種々の方法を用いる
ことができる。液相イオン交換法、ポアフィリング法で
用いる溶媒には鉄化合物を溶かすことができれば特に制
約はなく、水、メタノール、エタノール、トルエンなど
様々なものを用いることができる。
る金属元素を担持させた複合体からなる固定化触媒は、
その酸性度を後述の酸量滴定法で測定した場合、担体単
位重量あたりの酸量として0.06mmol/g以上、好ま
しくは0.08mmol/g以上、更に好ましくは0.10
mmol/g以上有するものである。担体に担持させるため
に使用する第4族から第11族に属する金属元素を含む
化合物についても特に制約はなく、金属の硝酸塩、硫酸
塩、リン酸塩、塩化物、臭化物等の無機酸塩、酢酸塩、
シュウ酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩、鉄ぺンタカルボ
ニル等のカルボニル錯体、フェロセン等の有機金属化合
物、1,2−エチレンジアミンやアセチルアセトンなど
の有機配位子及び/又は無機配位子をもつ錯体、並びに
錯塩等が挙げられるが、これらの中、硝酸塩、硫酸塩、
塩化物、臭化物が好ましい。
族に属する金属元素を液相中で担体に担持させた複合体
であるのが好ましいが、調製の際、担持時に用いる該金
属元素に対し特定量の塩基性化合物を存在させることが
好ましい。調製の際に用いる塩基性化合物としては、担
持時に用いる溶媒に必要量が溶解し、かつ、その後の熱
処理工程によって容易に当該触媒から除去できる性質を
有するものがよい。そうした性質を有するものとして以
下のような化合物が挙げられる。 (1) アンモニア、ヒドラジン (2) 1〜4個の窒素原子を含む総炭素数が1〜12の
鎖式アルキルアミン若しくはポリアミン類、或いは置換
基を除く総炭素数が1〜12の鎖式アルキルアミン若し
くはポリアミンで窒素原子を含む任意の場所に1〜4個
の下記置換基群(A)のなかの任意の置換基を有するも
の (3) 1または2個の窒素原子を環上に含む5〜6員環
の環式アルキルアミン類若しくは当該アルキルアミンで
窒素原子を含む任意の場所に1〜3個の下記置換基群
(B)のなかの任意の置換基を有するもの (4) 1または2個の窒素原子を環上に含む5〜6員環
のラクタム類若しくは当該ラクタム類で窒素原子を含む
任意の場所に1〜3個の下記置換基群(B)のなかの任
意の置換基を有するもの (5) ベンゼン環を1個有する芳香族アミン類 (6) 1〜3個の窒素原子を環上に含む5〜10員環の
複素芳香環化合物若しくは当該複素芳香環化合物で窒素
原子を含む任意の場所に1〜3個の下記置換基群(B)
のなかの任意の置換基を有するもの (7) 対イオンとして水酸化物イオンを有する4級アン
モニウム塩 置換基群(A) ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、カルボキシ
ル基、ホルミル基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロ
メチル基、塩素原子、フッ素原子、チオール基、メチル
チオール基、スルホン酸基 置換基群(B) メチル基、エチル基、1‐プロピル基、2‐プロピル
基、ヒドロキシル基、メトキシ基、エトキシ基、カルボ
キシル基、ホルミル基、ヒドロキシメチル基、アミノ
基、アミノメチル基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオ
ロメチル基、塩素原子、フッ素原子、チオール基、メチ
ルチオール基、スルホン酸基更に、具体的には、アンモ
ニア、ヒドラジン;メチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、1,2‐エチレンジアミン、1,4‐ジアザ
ビシクロ[2,2,2]オクタン、トリエタノールアミン;
ピロリジン、N‐メチルピペリジン;N‐メチルピロリジ
ノン、2‐ピペリジノン;アニリン、ヒドロキシアニリ
ン;ピリジン、ピラジン、ピラミジン、ピロール、イミ
ダゾール、ピコリン、キノリン、4‐ジメチルアミノピ
リジン、2,6‐ジメチルピリジン、1,4‐ピリジニウム水
酸化物;水酸化物テトラブチルアンモニウムなどが挙げ
られる。このなかでもアンモニア、メチルアミン、ジエ
チルアミン、1,2‐エチレンジアミン;ピリジン、4‐ジ
メチルアミノピリジン、2,6‐ジメチルピリジンが好ま
しく、特にアンモニアが好ましい。
の量は、担持時に用いる当該金属元素の合計モル数に対
して、通常0.01から50倍量(モル比)、好ましく
は0.05〜20倍量(モル比)、更に好ましくは0.
1から10倍量(モル比)、特には0.2〜5倍量(モ
ル比)である。ここで、担持時とは、担持必要物質を容
器に充填する初期段階から、担持の実施工程までを含む
一連の過程を意味するものである。
であれば任意の段階で行うことができ、例えばゼオライ
トを使用する場合には、通常以下の(a)〜(d)に示すよう
な方法が用いられる。即ち(a)『当該金属元素を含む
溶液に塩基性化合物を添加し、その後ゼオライトを加え
る』、(b)『ゼオライトと溶媒を接触後、塩基性化合
物を添加する。その後、当該金属元素を含む物質もしく
は当該金属元素を含む物質を溶解させた溶液を添加す
る』、(c)『担持に必要な物質を全て加えた後、それ
に塩基性化合物を添加する』(d)『担持に必要な物質
を全て加え、担持に必要な温度に達して一定の時間処理
した後に塩基性化合物を添加』などである。いずれの場
合でも触媒活性向上の効果はあるが、その中でもゼオラ
イトの構造破壊が少なく、かつ効率よく当該金属元素が
担持できる(c)あるいは(d)の方法が好ましい。
から担持の温度までなら任意であり、また撹拌下であっ
てもなくてもかまわない。塩基性化合物を添加するにあ
たり、全量添加に必要な時間は担持のスケール等によっ
ても異なるが、通常5秒から2時間、より好ましくは1
0秒から1時間である。この際、塩基性化合物を適当な
溶媒で希釈しておいてもよく、又、塩基性化合物が常温
で気体の場合は希釈するのは溶媒でも他の気体でもかま
わない。
操作は、複数回繰り返し行ってもかまわない。また、塩
基性化合物を用いずに予め金属元素を担持した担体に対
し、塩基性化合物の存在下で、更に担持操作を行っても
かまわないし、他方、この塩基性化合物の存在下での担
持操作を行った後に、更に通常の担持操作を実施しても
かまわない。
作と担持操作の間に後述する熱処理を実施しても良い。
途中で熱処理を行わない場合には、担持操作と担持操作
の間の乾燥工程を省略することも可能である。担持操作
後の複合体(サンプル)は、通常濾別などの方法で分離
し、水、メタノール、エタノール等を用いて洗浄するの
が望ましい。その後、常圧ないしは減圧条件下での乾燥
工程ならびに粉砕工程に処する。ここでいう乾燥とは、
洗浄後のサンプルが粉体としての性状を示すようになる
まで溶媒を失うことを言い、使用するゼオライトの種類
にもよるが、概ね担体の乾燥重量と等重量以下の溶媒を
含む状態を指す。
程において200〜1100℃での熱処理を行う工程を
施すことが好ましい。熱処理する工程は、ゼオライトに
第4族から第11族の金属元素を導入する前でも、導入
後でも実施することが出来、場合によっては担体を加熱
処理しながら第4族から第11族の金属元素を導入して
もよいが、担体を加熱処理した後に金属元素を担持させ
るのが好ましい。一方、前述のような塩基を添加するこ
とによって金属元素を担持する場合には、担体に吸着し
た塩基を除去するために、金属担持操作後に熱処理を行
うのが肝要である。もちろん担体を熱処理後に塩基を用
いて金属元素を担持させ、その後さらに熱処理によって
塩基を除去してもかまわない。
第4族から第11族に属する金属元素と担体との複合体
に更に後述するような有機化合物群を導入する場合に
は、熱処理の工程は少なくとも当該有機化合物を担体或
いは複合体へ導入する前に行うことが肝要である。熱処
理工程での温度は200〜1100℃で行われるが、好
ましくは300〜1000℃、更に好ましくは400〜
900℃で、450〜800℃が最も好ましい。200
℃より低い温度では触媒活性向上の効果が少なく、11
00℃を超えて高温に過ぎるとゼオライト等の担体の構
造そのものが不可逆に破壊される可能性があるので好ま
しくない。
複合体を熱処理する時間は、通常0.5分から12時
間、好ましくは1分から6時間である。なお、熱処理す
る時間とは、実質的に触媒が処理温度にある時間を示
し、用いる装置や触媒量により、見かけ上同じ処理時間
であっても、装置内での実際の処理時間は異なることも
ある。
ン、ヘリウム、二酸化炭素などの不活性ガス、空気など
の不活性ガスと酸素との混合ガス、或いは酸素などを用
いることができる。この中でも窒素ないしは空気が好ま
しい。また、これらのガスに水蒸気、窒素酸化物、イオ
ウ酸化物、塩化水素を体積比で10%まで混合させても
かまわない。
流通させてもさせなくてもかまわない。流通させる場合
には、その流通速度は、担体もしくは担体と金属元素
(鉄)の複合体に対する重量空間速度(WHSV)で、
通常20/h以下、好ましくは10/h以下である。熱
処理は一般に常圧下で行われるが、加圧または減圧下で
行ってもよい。処理形式としては、管状炉やマッフル炉
等の任意の加熱装置を用い、固定床または流動床形式で
行われる。
族に属する金属元素と担体との複合体に、更に有機化合
物を併用してもよい。使用する有機化合物としては、副
生成物の低減と、鉄(元素)の液相中への溶出抑制を目
的とし、具体的には1,2−エチレンジアミン、1,4
−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、ピリジン、
4−ピコリン、キノリン、2,2’−ビピリジル、1,
10−フェナントロリン、ジメチルグリオキシム、1,
2−シクロヘキサンジオン・ジオキシム、アセトヒドロ
キサム酸、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリド
ン、エチレンジアミン四酢酸、ポルフィリンなどの含窒
素官能基を有する化合物類、或いは2,2’−ビフェニ
ルジオール、2,3−ブタンジオール、アセチルアセト
ン、2−ヒドロキシアセトフェノンなどの含酸素官能基
を有する化合物類、或いは含窒素官能基と含酸素官能基
を有する化合物類などが好ましい。その中でも2,2’
−ジピリジル、2,2’−ビフェニルジオール、1,1
0−フェナントロリン、アセチルアセトンが好適であ
り、これらを併用することもできる。
順序は特に制約はなく、担体に対する添加順序に関して
言えば第4族から第11族に属する金属元素の添加と同
時でも、先でも後でもよいが、その中でも第4族から第
11族に属する金属元素を導入した後から添加するのが
好ましい。また有機化合物の添加量に関しては、担体中
の第4族から第11族の金属元素の存在量に対してモル
比で0.001から20、より好ましくは0.01から
10がよい。有機化合物の添加方法に関しても特に制約
はなく、担体に第4族から第11族の金属元素をゼオラ
イトに担持させた後、有機化合物を固体の状態で添加
し、減圧及び室温以上の加熱条件で、担体表面及び/又
は内部に導入する方法、あるいはメタノールなどの液相
中に有機化合物を溶解させて、担体と接触させる方法な
どを用いることができる。このなかでも固体の状態で接
触させる方法が簡便であり好ましい。
された第4族から第11族の金属元素は、担体細孔内及
び/又は外表面にて様々な状態をとりうるが、鉄を例に
挙げると、次の(1)及び(2)の状態などが考えら
れ、これらの両状態は共に存在していてもよい。 (1)鉄イオンとして存在。
機化合物の他、水、水酸化物イオン、塩化物イオン、臭
化物イオン、1,2−エチレンジアミンのような鉄を担
体に担持する過程で鉄とともに担体細孔内へ導かれた
り、或いは細孔内にもともと存在した分子またはイオン
を配位させていてもよい。さらに一つの有機化合物の配
位子が二個以上の鉄原子を配位させていてもかまわな
い。 (2)鉄の金属クラスターもしくは鉄の酸化物クラスタ
ー。
場合があり得る。クラスター全体での電荷は0価から3
価が好ましい。また一つのクラスター内に含まれる鉄の
原子数に制約はないが、好ましくは2個から11個であ
る。固定化触媒の使用量は反応基質である環状ケトン及
び環状ケトンアセタールの合計量に対し重量比で0.0
05以上であることが好ましい。上限は、固定化触媒と
液相のスラリーが少なくとも反応条件において流動牲を
保つ範囲ならばよい。
系の触媒を用いても良い。触媒としては周期表第4族か
ら第11族に属する少なくとも1種の金属が含まれたも
のであり、2種類以上を併用して用いてもよい。その中
でも、鉄、銅、イリジウムが好ましく、鉄が最も好まし
い。これらの元素を含む触媒としては、これら金属の硝
酸塩、硫酸塩、リン酸塩、塩化物、臭化物等の無機酸
塩、酢酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩等の有機酸塩、鉄
ぺンタカルボニル等のカルボニル錯体、フェロセン等の
有機金属化合物、1,2−エチレンジアミンやアセチル
アセトンなどの有機配位子及び/又は無機配位子をもつ
錯体、並びに錯塩、これらの金属を含有したヘテロポリ
酸などが挙げられる。これらの中、水溶性のものが好ま
しく、具体的には硝酸塩、硫酸塩、塩化物、臭化物が好
ましい。これらの化合物は環状ケトン及びそのアセター
ルの合計量に対して、その元素(例えば鉄)として通常
0.1〜100モル%、好ましくは1〜30モル%とな
るように用いる。
は、かなり広い範囲から選定することができ、例えば0
℃から200℃、より好ましくは20℃から160℃、
最も好ましくは40℃から140℃である。圧力は常圧
で充分反応を進行させ得るが、常圧以上に加圧してもよ
い。これら温度、圧力の組み合わせは水及びシクロヘキ
サノン及び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタール
を液体の状態で保ちうる条件が望ましい。
が好ましく純酸素を用いても、また空気等の希釈された
形態で用いても差し支えない。より低圧で反応を行うた
めには10%を越える酸素濃度が好ましく、気相部の爆
発限界を考慮する場合には希釈ガス中の酸素濃度は1%
から10%が望ましい。酸素を希釈するガスとしては、
窒素、アルゴン、二酸化炭素、ネオン、ヘリウム、水
素、ブタン、プロパン、エタン、メタンなどが挙げられ
る。また、酸素分圧が低すぎると目的とするアジポアル
デヒド酸の生産効率が悪くなり、高すぎると制御しにく
い自動酸化などの副反応が起こり得るため、反応条件下
で酸素分圧は通常0.01〜2.0MPa、好ましくは
0.02〜1.0MPa、最も好ましくは0.05〜
0.5MPaを保つ必要がある。
述した本発明に必須の多価アルコール以外の脂肪族炭化
水素、芳香族炭化水素、含酸素有機化合物、含窒素有機
化合物、含硫黄有機化合物、含ハロゲン有機化合物等の
特定化合物を存在させてもよい。これらの特定化合物と
して例えば、ベンゼン、シクロヘキセン、1,3−シク
ロヘキサジエン、ヘキサン、ペンタン、1,1’−ビシ
クロヘキシリデン、3−シクロヘキシリデンシクロヘキ
セン、1,1’−ビシクロヘキセニル、1−シクロヘキ
シルシクロヘキセン、ジシクロヘキシルなどの炭化水素
類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−
プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1,
1−ジメチルエタノール、シクロヘキサノール、2−シ
クロヘキセン−1−オール、2−(1−シクロヘキセニ
ル)−シクロヘキサノール、2−シクロヘキシリデンシ
クロヘキサノール、2−シクロヘキシルシクロヘキサノ
ール、1−(1−シクロヘキセニル)−シクロヘキサノ
ールなどのアルコール類が挙げられる。
キサノン、3−ヒドロキシシクロヘキサノン、1,2−
シクロヘキサンジオン、2−シクロヘキセン−1−オ
ン、3−シクロヘキセン−1−オン、1,2−エポキシ
シクロヘキサン、3,4−エポキシシクロヘキセン、
2,3−エポキシシクロヘキサン−1−オン、カプロラ
クトン、6−ヒドロキシヘキサナール、5−ヒドロキシ
ヘキサナール、5−ヘキセナール、1,6−ヘキサンジ
アール、2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)−シク
ロヘキサノン、2−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)
−シクロヘキサノン、2−(1−シクロヘキセニル)−
シクロヘキサノン、2−シクロヘキシリデンシクロヘキ
サノン、2−シクロヘキシルシクロヘキサノン、ジシク
ロヘキシルエーテルなどの含酸素有機化合物類、ヒドロ
ペルオキシシクロヘキサン、3−ヒドロペルオキシシク
ロヘキセン、4−ヒドロペルオキシシクロヘキセン、2
−ヒドロペルオキシシクロヘキサノン、3−ヒドロペル
オキシシクロヘキサノン、4−ヒドロペルオキシシクロ
ヘキサノン、2−ヒドロペルオキシシクロヘキサノー
ル、3−ヒドロペルオキシシクロヘキサノール、4−ヒ
ドロペルオキシシクロヘキサノール、などの有機過酸化
物類を挙げることもできる。
ジメチル、ペンタン二酸、ペンタン二酸モノメチル、ペ
ンタン二酸ジメチル、ブタン二酸、ブタン二酸モノメチ
ル、ブタン二酸ジメチル、6−ヒドロキシヘキサン酸、
6−ヒドロキシヘキサン酸メチル、5−ホルミル−6−
ヒドロキシウンデカン二酸、5−ホルミル−5−ウンデ
セン二酸、6−(2−オキソシクロヘキシル)−6−ヒ
ドロキシヘキサン酸、6−(2−オキソシクロヘキシリ
デン)−ヘキサン酸、5−(1−ヒドロキシシクロヘキ
シル)−5−ホルミルペンタン酸、5−シクロヘキシリ
デン−5−ホルミルペンタン酸、5−(1−シクロヘキ
セニル)−5−ホルミルペンタン酸などのカルボン酸類
もしくはカルボン酸誘導体類、2−クロロシクロヘキサ
ノンなどの含ハロゲン有機化合物類、2,2’−ビピリ
ジル、2,2’−ビフェニルジオール、1,10−フェ
ナントロリン、アセチルアセトン、ジベンゾ[b、d]
フランなどの触媒に添加した有機化合物由来の化合物類
などが挙げられる。
ヒド、ケトンに相当する化合物は、任意のアルコール
類、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノー
ル、1,1−ジメチルエタノール、シクロヘキサノー
ル、2−シクロヘキセノール、2−ヒドロキシシクロヘ
キサノンといった化合物とアセタール、或いはヘミアセ
タールを形成して存在していてもよい。さらに任意のア
ルデヒド又はケトンに相当する化合物は、任意のアルデ
ヒド又はケトンに相当する化合物とともにアルドール縮
合、もしくはアルドール縮合してその後脱水反応によっ
て生成する化合物を存在させてもよい。この場合、二つ
のアルデヒド、ケトンに相当する化合物は互いに異なっ
ていてもよいし、同じ種類の二つの分子であってもかま
わない。また一つの分子内に存在する二つのカルボニル
基によって、アルドール縮合もしくはアルドール縮合の
後に脱水反応が生じたことにより生成する化合物が存在
していてもかまわない。また任意の上述のようなカルボ
ン酸類と任意の上述のようなアルコール類とがエステル
化したことによって生じる化合物を存在させてもかまわ
ない。任意のアルコール類が、エーテル結合することに
よって生じた化合物を反応中に存在させてもかまわな
い。
エタノール、1−プロパノール、2-プロパノール、1-
ブタノール、2-ブタノール、1,1-ジメチルエタノー
ルを除く化合物は、反応系中に大量に存在すると、副反
応が起こりやすく、触媒の活性に悪影響を与えるため、
反応液中の各化合物の存在量は、通常全液相重量の20
wt%以下、好ましくは10wt%以下、更に好ましくは5
wt%以下とするのがよい。一方前述のアルコール類はそ
の合計重量が全液相重量の90wt%まで占めていてもか
まわない。
族から第11族の金属元素由来のイオン、錯体、クラス
ター、イオン性クラスター、酸化物、イオン性金属酸化
物クラスター、水酸化物、金属酸化物のコロイドなどが
重量パーセント濃度にして15%まで、より好ましくは
10%まで存在していてもよい。この際、金属元素に配
位する配位子及び金属元素の価数に関しては特に制約は
ない。
ナトリウムイオン、カリウムイオン等の第1族元素の陽
イオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン等の第
2族元素の陽イオン、アルミニウムイオン等の第13族
元素の陽イオン等が、固定化触媒に対する重量パーセン
ト濃度にして15%まで、より好ましくは10%まで含
まれていてもかまわない。
時間は、反応条件、反応形式等により異なるが、好まし
くは通常10秒〜10時間、更に好ましくは1分〜7時
間である。反応の形式は、回分式、連続式のいずれでも
よく、固定化触媒を用いる場合の反応器の形式も攪拌懸
濁床式、固定床式、流動床式など任意の形式のものを用
いることができる。通常は攪拌懸濁床を用いて連続的に
反応を行うのが工業的には有利である。以下、固定化触
媒による攪拌懸濁床を用い、シクロヘキサノン及び/又
はシクロヘキサノンエチレンアセタールの連続酸化反応
の例を挙げて具体的に述べる。
が、例えば以下のような反応形式を用いることができ
る。反応器に本発明の固定化触媒を収容しておき、水、
シクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノンエチレン
アセタール、エチレングリコール及び分子状酸素源とな
りうる酸素含有ガスを連続的に反応器に供給し、同時に
生成したアジポアルデヒド酸アセタールやアジピン酸と
未反応のシクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノン
エチレンアセタールを含む反応混合物を連続的に取り出
す。取り出した反応混合物はガス分離塔でガスを分離
し、分離したガスは反応器へ再循環する。一方、取り出
した反応混合物に含まれる固定化触媒を含む水とエチレ
ングリコールの層は、有機層と層分離した後に反応器へ
と再循環する。目的生成物を含んだ有機層は蒸留塔へと
導かれ、蒸留により未反応シクロヘキサノン及び/又は
シクロヘキサノンエチレンアセタールと、目的生成物で
あるアジポアルデヒド酸アセタールやアジピン酸、副生
成物であるその他の化合物類に分離される。回収したシ
クロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノンエチレンア
セタールは反応器へと再循環し、不要な副生成物類はパ
ージすればよい。このとき副生成物群に有用な化合物が
含まれている場合には、この蒸留工程でその化合物を取
り出すことも可能である。なお、反応器から取り出した
水とエチレングリコールを含む層と反応混合物の有機層
との分離が不十分で、有機層に不溶な固定化触媒が含ま
れている場合には触媒を分離し、さらに有機溶媒によっ
て目的生成物を有機層へ抽出した上で、有機溶媒層を蒸
留塔に導き、目的生成物等を分離してもよい。
ン及び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタール、エ
チレングリコール、酸素を含むガスが少なくとも存在
し、反応器への初期充填の段階でこれら反応原料等を加
える順番には特に制約はない。しかしながら、副生成物
の生成を減少させるために、反応系中に水を共存させ、
なおかつ水非存在下でシクロヘキサノンと固定化触媒と
が接触するのを避けた方が好ましい。反応に水を用いる
場合の具体的な添加順序としては、次のような態様の混
合ならびに充填方法を用いることが好ましい。 (1−1):反応器に固定化触媒を入れた後、水を加
え、次いでシクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノ
ンエチレンアセタールを加える。 (1−2):反応器にシクロヘキサノン及び/又はシク
ロヘキサノンエチレンアセタールを入れ、さらに水を加
え、その後固定化触媒を加える。 (1−3):反応器にシクロヘキサノン及び/又はシク
ロヘキサノンエチレンアセタールを入れ、さらに予め水
と接触させてスラリー状にしておいた固定化触媒の水分
散液を加える。 (1−4):反応器に予め水と接触させてスラリー状に
しておいた固定化触媒の水分散液を加え、さらにシシク
ロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノンエチレンアセ
タールを加える。 (1−5):初期充填用の別容器に(1−1)から(1
−4)の方法を用いて固定化触媒、水、シクロヘキサノ
ン及び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタールを混
合して懸濁液を調製し、懸濁したスラリーの状態で反応
器に移送する。
ら(1−5)の方法において単独に加えられても良い
し、予め水と混合してから加えるか、又は、予めシクロ
ヘキサノン及び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタ
ールと混合してから加えても構わない。ここでいう固定
化触媒には、粉体としての性状が保たれている限り、適
当量の水が含まれていても良い。例えばFAUタイプの
ゼオライトを担体とする触媒の場合には、ゼオライトと
金属元素の複合体の乾燥重量と等重量までの水を含んで
いてもかまわない。なお反応温度が室温を超える場合、
(1−1)から(1−5)の各方法の任意の段階で加熱
を開始してもよい。
水、シクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノンエチ
レンアセタール、エチレングリコールとも別途事前に酸
素を含むガスと接触しておくことが好ましいが、この場
合の酸素濃度は必ずしも反応条件と同じでなくてもよ
い。さらに反応混合物の攪拌及び酸素を含むガスの流通
は、固定化触媒、水、シクロヘキサノン及び/又はシク
ロヘキサノンエチレンアセタール、エチレングリコール
の各充填段階、もしくは反応温度が室温より高い場合に
は反応器の昇温段階ならびに昇温終了後の、いずれから
開始してもよい。また攪拌と酸素を含むガスの流通は、
必ずしも同時に開始する必要はない。
ン及び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタール、エ
チレングリコール及び酸素が減少するため、これらを補
充しながら連続的に反応するのが好ましい。
ずれかを用いることができる。 (2−1):反応器上部にシクロヘキサノン及び/又は
シクロヘキサノンエチレンアセタール、水等を還流させ
るための冷却装置を設置し、その冷却装置において酸素
を含むガスをある一定の流量、もしくは、ある一定の圧
を保って流通させ、連続的に酸素を供給する方法。 (2−2):反応器上部にシクロヘキサノン及び/又は
シクロヘキサノンエチレンアセタール、水等を還流させ
るための冷却装置を設置し、その冷却装置において酸素
を含むガスを流通させるが、反応器内の酸素濃度を測定
し、その指示値に応じて酸素を含むガスの流量もしくは
酸素分圧を変化させ、連続的に酸素を供給する方法。 (2−3):酸素供給口を反応液内に設置した(2−
1)もしくは(2−2)に準ずる方法。 (2−4):反応器内の圧力を一定に保ち、反応の進行
によって圧力が減少した分を純酸素の添加により補償す
る、もしくは、反応器内の酸素濃度を測定し、その指示
値に応じて純酸素又は純酸素と希釈ガスを供給し、反応
器内の全圧ならびに酸素分圧を一定に保つ方法。
素の供給量は「酸素の供給量(mol/h)/シクロヘ
キサノンの供給量(mol/h)」の値が0.01から
200、好ましくは0.05から100の間で行うとよ
い。また酸素を含むガスを反応混合物内に直接供給する
場合には、その供給口の形状及び大きさには特に制約が
ない。供給口は、攪拌軸もしくは攪拌翼に取り付けてあ
ってもかまわないし、それらとは独立して別途設けても
よい。
ヘキサノンエチレンアセタール)の供給 シクロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノンエチレン
アセタールの反応器への供給方法は、以下の態様のいず
れを用いてもよいが、反応を安定化させるために(3−
1)の方法を用いるのが好ましい。エチレングリコール
の供給も同様である。
給する方法 (3−2):ある間隔時間をおいて間欠的に供給する方
法 [反応器]反応器の形式については特に制約はなく、1槽
あるいは2槽以上の連続した攪拌槽からなる反応器や、
チューブラー型反応器等、一般的な反応器を使用するこ
とができる。
く、反応条件における腐食の進行が著しくない限り、様
々なものを用いることができる。例えば、ステンレス
鋼、ハステロイ、モネル、インコネル、チタン、チタン
合金、ジルコニウム、ジルコニウム合金、ニッケル、ニ
ッケル合金、タンタル、フッ素系樹脂を内側にコーティ
ングした材料、各種ゴムを内側にコーティングした材
料、各種ガラスを内側にコーティングした材料、各種ガ
ラスなどが例示できる。
ても、攪拌をさせずに行ってもよいが、攪拌を行う方が
好ましい。その場合、攪拌動力は、固定化触媒を含む反
応混合物の容積当たり、好ましくは0.05〜50W/
リットルであり、より好ましくは0.1〜10W/リッ
トルである。攪拌動力があまりに大きすぎると固定化触
媒の破砕が起こりやすくなり、その結果、固定化触媒の
分離性や触媒活性の低下をもたらすので好ましくない。
攪拌軸の本数は、槽に対して一本でも二本でもそれ以上
でもかまわない。液に対する攪拌軸の挿入は上部でも横
でも下部でもそれぞれの中間的な角度でもよい。例え
ば、中心攪拌、攪拌軸を槽底から挿入する中心攪拌、偏
心攪拌、側面攪拌などが挙げられるが、もちろん、これ
らの方法に特に限定されるわけではない。
乃至10枚等のものが適宜使用できる。攪拌翼はいかな
るタイプのものでも使用できる。例えば、プロペラ翼、
角度付き平羽根、ピッチ付き平羽根、平羽根ディスクタ
ービン、平羽根(タービン)、パドル、湾曲羽根、ファ
ウドラー型、ブルマージン型、ヘリカル翼、アンカー
翼、適当な穴のあいたパドル翼、スカバー翼、ベーンド
ディスクタービンなどが挙げられる。さらに液相同士の
混合の効率を上げ、気相部との接触効率を高めるため
に、反応器内にじゃま板、バッフルプレート、ドラフト
チューブ等を設置してもよい。また、必要に応じて金属
(鉄)化合物を水、もしくはシクロヘキサノンに可溶な
形で反応器に連続して供給してもよい。
離方法に特に制約はなく、例えば以下の態様が採用され
るが、これらの中、フィルターの目詰まり等の負担を減
少させる意味で(4−1)及び(4−2)がより好まし
い。 (4−1):反応器内もしくは反応器外に反応混合物の
触媒分離槽を設け、固定化触媒の混入を避けて2相に分
離した液相の有機層部分のみを取り出す。 (4−2):反応器内もしくは反応器外に反応混合物の
触媒分離槽を設け、固定化触媒の混入を避けて液相部分
のみを取り出し、さらに微量混入した固定化触媒を除去
する目的で液相をフィルターに通して取り出す。 (4−3)反応器内もしくは反応器外にフィルターを設
置し、固定化触媒を除去して液相部を取り出す。
心分離機など、密度差を利用して液相と固定化触媒を分
離せしめるものを指す。また触媒分離槽、フィルターと
もに複数用いてもよく、その場合は並列させても直列さ
せてもあるいはそれらが混在する形式で用いてもよい。
また有機層と水層の分離性を高める目的で、触媒分離槽
内で反応温度よりも低い温度に自然放冷ないしは強制冷
却してもよい。
混合物を、静置、更にはフィルター通過等を施して得た
固定化触媒を含んだ液相(水層等)を反応器内へと再循
環させる際、或いは後述の蒸留操作によって回収したシ
クロヘキサノン及び/又はシクロヘキサノンエチレンア
セタールを反応器へと再循環させる際には、その固定化
触媒を含んだ液相もしくは回収したシクロヘキサノン及
び/又はシクロヘキサノンエチレンアセタールの温度を
(反応温度−60℃)を超える温度で、より好ましくは
(反応温度−50℃)を超える温度で反応器内へと再循
環させるのが好ましい。このとき移送用に圧縮ガスを用
いてもよく、その種類についての制約は特にないが、反
応で使用しているガスと同様のガス、反応で使用してい
るガスを他の不活性ガスで希釈したガス、或いは不活性
ガスを用いるのが好ましい。この場合の不活性ガスとは
窒素、アルゴン、二酸化炭素、ネオン、ヘリウム等をい
う。
るときには、その温度は任意だが、室温から反応温度ま
での間で行うのが好ましい。この再循環ガスが室温より
高温の場合には、反応器の熱媒として使用することもで
きる。 [抽出方法]反応混合物を有機層と水層とに静置分離し
た際に有機層に随伴した固定化触媒をフィルター分離し
た後、液相を有機溶媒にて抽出する場合、抽出溶媒とし
ては芳香族炭化水素、エステル、エーテル、ケトン等を
用いることができる。それら一連の化合物の中でもベン
ゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノンが好ましく、更にシクロ
ヘキサノンを用いるのが最も好ましい。抽出時の温度は
任意だが、室温から反応温度までの間で行うのが好まし
い。
ジポアルデヒド酸やアジピン酸を取り出すためには蒸留
工程を用いるのが好ましい。例えば以下のような方法を
用いることができる。反応混合物から分離した有機化合
物を主体とする混合物及び/又は抽出溶液をまず第一塔
にて蒸留し、未反応もしくは抽出溶媒として用いたシク
ロヘキサノンならびに低沸点化合物を、反応混合物から
分離する。底部から得られた混合物をさらに第二塔で蒸
留し、目的生成物であるアジポアルデヒド酸を塔頂から
取り出す。この際、付加価値の高いアジピン酸は塔底か
ら得られる混合物の中から更に取り出すことができる。
法]触媒活性の経時的な劣化が起こり反応が不安定にな
った場合には、反応液の一部を連続的に取り出し、反
応液中の固定化触媒に対し賦活処理を施した後再循環す
る、あるいは新しい固定化触媒、担体に担持している
金属元素を含む化合物、若しくは必要な有機化合物等を
連続的に反応器へと供給して、反応器内の触媒活性を一
定のレベルに保つことが望ましく、及びを組合せて
行ってもよい。
記のいずれの方法を用いることができ、これらの方法は
必要に応じて組み合わせて用いてもよい。 (5−1):酸性水溶液で処理する方法、 (5−2):アルカリ性水溶液で処理する方法、 (5−3):酸化剤で処理する方法、 (5−4):還元剤で処理する方法、 (5−5):溶媒にて固定化触媒上の付着成分を除去す
る方法、 (5−6):超臨界流体を用いて処理する方法、 (5−7):100℃以上の温度で熱処理する方法、 (5−8):液相または気相にて固定化触媒から溶出し
た金属元素、有機化合物などを補充する方法、 (5−9):50kPa以下に減圧して低沸点化合物を
除去する方法 賦活処理の終わった固定化触媒は、乾燥した状態、水、
シクロヘキサノン、エチレングリコール等を含んだスラ
リーの状態、或いは水、シクロヘキサノン、エチレング
リコール等の溶媒を含んだケーキ状態のいずれの状態で
反応器に再循環させてもよい。このとき、乾燥した状態
というのは固定化触媒が粉体としての性状を保っている
状態をいい、適当量の水を含んでいてもかまわない。ま
た、再循環させるときの温度は、室温から(反応温度+
30℃)、より好ましくは、室温から(反応温度+20
℃)がよい。
ールが得られるが、溶媒などの条件によりアジポアルデ
ヒド酸アセタールの他に、アジポアルデヒド酸エステ
ル、アジポルデヒド酸エステルのアセタール体が合わせ
て得られる場合がある。上記方法により得られるアジポ
アルデヒド酸アセタールは各種合成品の中間原料として
有用であるが、特に、このアジポアルデヒド酸アセター
ル及び/又はアジポアルデヒド酸アセタールを加水分解
して得られるアジポアルデヒド酸を水素化触媒の存在
下、アンモニア及び水素と反応させ6−アミノカプロン
酸を生成することが出来、このものは更に加熱処理する
ことによりナイロン−6の原料であるε−カプロラクタ
ムに変換することができる。
ド酸及び/又はアジポアルデヒド酸誘導体を、通常、3
0〜300℃の温度で加圧条件下、水素化触媒の存在下
に過剰量のアンモニア及び水素と反応させるか、或いは
アジポアルデヒド酸及び/又はアジポアルデヒド酸誘導
体をアンモニアによりアミド化した後に水素と反応させ
ることにより生成する。この場合、アジポアルデヒド酸
誘導体は、主に前記アジポアルデヒド酸アセタールの製
造時に由来するもので、異なった種類の誘導体が二種類
以上含まれる混合物であってもかまわず、具体的にはア
ジポアルデヒド酸エステル、アジポアルデヒド酸アセタ
ール、アジポルデヒド酸エステルのアセタール体を示
す。水素化触媒としては、水素化反応に使用されている
公知触媒から適宜選択することが出来、例えばコバル
ト、ニッケル、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウ
ムを主体とする触媒を挙げることができる。又、これら
の反応で溶媒を用いる場合には、通常炭素数1〜6のア
ルカノール、水、三級アミン、炭素数2〜10のエーテ
ルを使用することが出来る。さらに必要に応じて酸触媒
によるエステルの加水分解工程、アセタールの加水分解
工程を任意の段階で行ってもよい。
物から触媒、アンモニアを分離した後、必要な場合は6
−アミノカプロン酸を分離し、更に精製して製品として
回収することができる。一方、ε−カプロラクタムの製
造を目的とする場合には、触媒及びアンモニアを分離し
た後のアミノカプロン酸含有溶液若しくは更に分離精製
操作を行ったアミノカプロン酸を、通常100〜370
℃に加熱して縮合閉環反応させ目的化合物に変換する。
ε−カプロラクタムは、蒸留等の通常の方法により反応
生成液から分離、回収する。
干変更することにより、アジピン酸を主成分として製造
することも可能である。この場合も、反応に用いる分子
状酸素源としては純酸素を用いても、また空気等の希釈
された形態で用いても差し支えない。希釈のために必要
なガスはアジポアルデヒド酸アセタール製造時と同様な
ものが使用できる。また気体の圧力は常圧でも、常圧以
上に加圧してもかまわない。ただし酸素分圧はアジポア
ルデヒド酸アセタールを主生成物として得ようとする場
合より高めに設定することが望ましい。具体的には0.
05〜2.5MPa、好ましくは0.07〜1.5MP
a、最も好ましくは0.09〜0.8MPaの酸素分圧
を反応開始時から反応終了時の間保っていることが望ま
しい。ここでいう反応開始時とは、反応に必要な全ての
物質が反応器内に投入された状態を指し示し、もし反応
が室温以上の場合は前述の条件に加えてそれら反応に必
要な物質の混合物が反応に必要な温度に達した状態を指
し示す。また反応終了時とは、反応開始時以降で反応に
必要な物質の組成(酸素分圧を含む)が別途指定した条
件を逸脱する場合、若しくは、反応に必要な温度から3
0℃以上温度が低下した状態のいずれかの条件を満たし
ている状態を指し示す。
り、更に詳しく説明するが本発明はその要旨を越えない
限り以下の実施例に限定されるものではない。触媒の酸
量は、酸量滴定により求め、その測定条件は以下の通り
である。触媒を、120℃、常圧、空気雰囲気で12時
間、乾燥する。乾燥後のサンプル(触媒)をデシケータ
ー中にて室温まで放冷し、そのうち0.25gを秤量
し、それをなす型フラスコ(25ml)に入れ、氷浴上で
冷却する。
トリウム水溶液を4.25ml加え、0℃の温度を保って
10分間撹拌する。その後、その混合物を平均細孔径
0.8μmのポリエーテルスルホン製メンブランフィル
タで濾過し、得られた濾液を0.02規定水酸化ナトリ
ウム水溶液で中和滴定する。
重量で除し、ゼオライトの単位重量あたりの酸量(単
位:mmol/g)を求める。 参考例:固定化触媒の調製 例1(固定化触媒−1) PQ社製FAU型ゼオライトCBV−760(Si/A
l=27.5[モル比]、H型)10.00gに、脱塩
水100mlに硝酸鉄(III)9水和物4.05gを溶
解させた溶液を加え、空気雰囲気下、60℃で30分間
撹拌した。このスラリーを室温に保ちつつ、濃アンモニ
ア水(28〜30重量%)1.82ml(NH 3/Fe[添加使
用した鉄元素に対するモル比]:2.79)を5分間かけて滴
下した。得られたスラリーを60℃の温度を保ちつつさ
らに30分間撹拌した。サンプルは濾別し、濾液のpH
が7.5以下になるまで脱塩水を用いて洗浄、その後1
20℃で乾燥した。乾燥したサンプルについて再び上記
の担持操作を行った。乾燥したサンプルはさらに窒素気
流下、管状炉を用いて750℃で4時間処理した。得ら
れたサンプルを(固定化触媒−1)とする。
光法(以下、XRFと称する)によって鉄含有量を測定
したところ、重量パーセント濃度にして4.0%であっ
た。またFe担持後のSi/Al(モル比)は33であ
った。上記の酸量測定法で測定した酸量は0.17mm
ol/gであった。 例2(固定化触媒−2) PQ社製FAU型ゼオライトCBV−760(Si/A
l=27.5[モル比]、H型)10.00gに、脱塩
水100mlに硝酸鉄(III)9水和物4.05gを溶
解させた溶液を加え、空気雰囲気下、60℃で1時間撹
拌した。サンプルは濾別し、濾液のpHが7.5以下に
なるまで脱塩水を用いて洗浄、その再び上記の担持操作
を行った。120℃で乾燥したサンプルはさらに窒素気
流下、管状炉を用いて750℃で4時間処理した。得ら
れたサンプルを(固定化触媒−2)とする。
光法(以下、XRFと称する)によって鉄含有量を測定
したところ、重量パーセント濃度にして1.0%であっ
た。またFe担持後のSi/Al(モル比)は32であ
った。上記の酸量測定法で測定した酸量は0.18mm
ol/gであった。 例3(固定化触媒−3) PQ社製FAU型ゼオライトCBV−760(Si/A
l=27.5[モル比]、H型)を窒素気流下、管状炉
を用いて750℃で4時間処理した。このサンプル1
0.00gに、脱塩水100mlに硝酸鉄(III)9水
和物4.05gを溶解させた溶液を加え、空気雰囲気
下、60℃で1時間撹拌した。サンプルは濾別し、濾液
のpHが7.5以下になるまで脱塩水を用いて洗浄、そ
の再び上記の担持操作を行った。120℃で乾燥したサ
ンプルはさらに窒素気流下、管状炉を用いて500℃で
4時間処理した。得られたサンプルを(固定化触媒−
3)とする。
光法(以下、XRFと称する)によって鉄含有量を測定
したところ、重量パーセント濃度にして1.2%であっ
た。またFe担持後のSi/Al(モル比)は34であ
った。上記の酸量測定法で測定した酸量は0.16mm
ol/gであった。 実施例1 内径50mm,内側の高さ25mmのガラス製反応器に
2.00gの(固定化触媒−1)を入れ,エチレングリ
コール10ml、水5ml,シクロヘキサノン1.5g
を加え,分子状酸素微加圧下(常圧に対して1kPa程
度加圧)全長30mm,最大直径8mmのテフロン(登
録商標)コートされたほぼ円筒形のスターラーバーを用
い,マグネチックスターラーで1200から1500r
pmにて攪拌しながら,85℃で1時間反応させた。得
られた反応混合物から固定化触媒を遠心分離,さらに溶
媒(メタノール)を用いて抽出し,内部標準を用いたガ
スクロマトグラフにて分析したところ、アジポアルデヒ
ド酸エチレンアセタール(5−ホルミルペンタン酸エチ
レンアセタール)の収率は17.5%、アジピン酸の収
率は1.9%であった。 実施例2 (固定化触媒−2)を2.00g用い、その他は実施例
1と同様の反応条件でシクロヘキサノンの酸化開裂反応
を実施したところ、アジポアルデヒド酸エチレンアセタ
ールを14.8%、アジピン酸を1.6%の収率で得
た。 実施例3 (固定化触媒−3)を2.00g用い、その他は実施例
1と同様の反応条件でシクロヘキサノンの酸化開裂反応
を実施したところ、アジポアルデヒド酸エチレンアセタ
ールを15.5%、アジピン酸を1.8%の収率で得
た。 実施例4 FeCl36水和物を固定化触媒−1のかわりに0.2
g用い、反応温度を65℃とし、その他は実施例1と同
様の反応条件でシクロヘキサノンの酸化開裂反応を実施
したところ、アジポアルデヒド酸エチレンアセタールを
23.5%、アジピン酸を4.5%の収率で得た。 比較例1 実施例1においてエチレングリコールを加えずに、水の
量を15mlとして、その他は実施例1と同様の反応条
件でシクロヘキサノンの酸化開裂反応を実施したとこ
ろ、アジポアルデヒド酸を6.1%、アジピン酸を0.
6%の収率で得た。 比較例2 実施例4においてエチレングリコールを加えずに、水の
量を15mlとして、その他は実施例1と同様の反応条
件でシクロヘキサノンの酸化開裂反応を実施したとこ
ろ、アジポアルデヒド酸を8.7%、アジピン酸を1.
8%の収率で得た。
そのアセタール、特にシクロヘキサノン及び/又はシク
ロヘキサノンエチレンアセタールから脂肪族アルデヒド
酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸、特に、ア
ジポアルデヒド酸アセタール(5−ホルミルペンタン酸
アセタール)、及び/又はアジピン酸を効率的に製造す
る事が可能となるので、工業的に利するところが大き
い。
Claims (14)
- 【請求項1】 環状ケトン及び/又はそのアセタール
を、周期表第4族から第11族に属する少なくとも1種
の金属元素を含む触媒、酸素及び多価アルコールの存在
下、酸化することを特徴とする脂肪族アルデヒド酸アセ
タール及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法。 - 【請求項2】 触媒が、担体に周期表第4族から第11
族に属する少なくとも1種の金属元素を担持させた複合
体を含む固定化触媒である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 担体がゼオライトである請求の範囲第2
項記載の製造方法。 - 【請求項4】 環状ケトンを酸化して脂肪族アルデヒド
酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸を製造する
請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一項記載の製造方
法。 - 【請求項5】 環状ケトンのアセタールを酸化して、脂
肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボ
ン酸を製造する請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一
項記載の製造方法。 - 【請求項6】 環状ケトンのアセタール及び/又は脂肪
族アルデヒド酸アセタールが、アセタールの2つの酸素
原子が1つの環に含まれている環状アセタールである請
求の範囲第1項〜第5項記載のいずれか一項記載の製造
方法。 - 【請求項7】 環状ケトンがシクロヘキサノンであり、
環状ケトンのアセタールがシクロヘキサノンエチレンア
セタール(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン)
であり、脂肪族アルデヒド酸アセタールがアジポアルデ
ヒド酸エチレンアセタール(5−ホルミルペンタン酸エ
チレンアセタール)であり、脂肪族ジカルボン酸がアジ
ピン酸である請求の範囲第1項〜第6項記載のいずれか
一項記載の製造方法。 - 【請求項8】 酸化は水の共存下で行われる請求の範囲
第1〜第7項記載の製造方法。 - 【請求項9】 触媒が、周期表第4族から第11族に属
する少なくとも1種の金属元素を含む水に可溶な化合物
である請求の範囲第8項記載の製造方法。 - 【請求項10】 周期表第4族から第11族に属する金
属元素が、鉄、銅及びイリジウムから選ばれるものであ
る請求の範囲第1〜第9項のいずれか一項記載の製造方
法。 - 【請求項11】 多価アルコールが炭素数6以下のアル
コールである請求の範囲第1項〜10項記載の製造方
法。 - 【請求項12】 多価アルコールが水酸基数が2又は3
のアルコールである請求の範囲第1〜11項記載の製造
方法。 - 【請求項13】 多価アルコールがエチレングリコール
である請求の範囲第11項又は12項記載の製造方法。 - 【請求項14】 シクロヘキサノン及び/又はシクロヘ
キサノンエチレンアセタール(1,4−ジオキサスピロ
[4.5]デカン)を、周期表第4族から第11族に属
する少なくとも1種の金属元素を含む触媒、酸素及び多
価アルコールの存在下、酸化してアジポアルデヒド酸ア
セタールを含有する酸化反応物を生成し、次いで酸化反
応物から得られたアジポアルデヒド酸アセタール及び/
又は該アジポアルデヒド酸アセタールを加水分解して得
られるアジポアルデヒド酸を水素化触媒の存在下、アン
モニア及び水素と反応させて6−アミノカプロン酸を生
成し、生成した6−アミノカプロン酸を加熱して閉環反
応によりε−カプロラクタムに変換することを特徴とす
るε−カプロラクタムの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000186238A JP3838001B2 (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000186238A JP3838001B2 (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002003438A true JP2002003438A (ja) | 2002-01-09 |
| JP3838001B2 JP3838001B2 (ja) | 2006-10-25 |
Family
ID=18686434
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000186238A Expired - Fee Related JP3838001B2 (ja) | 2000-06-21 | 2000-06-21 | 脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3838001B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108435232A (zh) * | 2018-02-11 | 2018-08-24 | 安徽海德化工科技有限公司 | 用于环己烷催化氧化的分子筛的制备方法 |
-
2000
- 2000-06-21 JP JP2000186238A patent/JP3838001B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3838001B2 (ja) | 2006-10-25 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Tsukuda et al. | Aerobic oxidations catalyzed by colloidal nanogold | |
| Bania et al. | Enhanced catalytic activity of zeolite encapsulated Fe (III)-Schiff-base complexes for oxidative coupling of 2-napthol | |
| CN111454144A (zh) | 由1,6-己二醇生产己二酸的方法 | |
| EP0027022A1 (en) | Production of five-membered nitrogen-containing saturated heterocyclic compounds and catalyst suitable therefor | |
| CN109053398A (zh) | 催化氧化烷基芳香烃合成烷基芳香酮及催化剂的制备方法 | |
| CN113231103B (zh) | 利用亚胺键接枝的钴席夫碱催化剂、制备方法及其应用 | |
| EP1142858B1 (en) | Process for producing aliphatic aldehydic acid and/or aliphatic dicarboxylic acid | |
| JP3937693B2 (ja) | 脂肪族アルデヒド酸の製造方法 | |
| JP3838001B2 (ja) | 脂肪族アルデヒド酸アセタール及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法 | |
| CN101977884A (zh) | 羰基化合物的制备方法 | |
| Isaeva et al. | Hydroamination of phenylacetylene in the presence of gold-containing catalytic systems supported on carriers modified by ionic liquids | |
| US6881870B2 (en) | Process for producing adamantanol and adamantanone | |
| JP2000239219A (ja) | 脂肪族アルデヒド酸及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造方法及び製造用触媒 | |
| JP2001072641A (ja) | 脂肪族アルデヒド酸の製造方法及びその製造用触媒 | |
| JP2000239218A (ja) | 脂肪族アルデヒド酸及び/又は脂肪族ジカルボン酸の製造法並びに製造用触媒 | |
| TW202244046A (zh) | 製備脒類的方法 | |
| JP2008280300A (ja) | 環状アルキレンイミンの製造方法 | |
| JP2003128655A (ja) | ε−カプロラクタムの製造方法 | |
| TW201127786A (en) | Process and catalyst | |
| JP2001055356A (ja) | 脂肪族アルデヒド酸の製造方法及びその製造用触媒 | |
| CN119462419B (zh) | 一种甲苯类化合物制备苯腈类化合物的方法 | |
| CN119118766B (zh) | 一种亲水炭负载型催化剂脱氧氘代制备芳香基氘代甲烷类化合物的方法 | |
| RU2722302C1 (ru) | Гетерогенный катализатор окисления пара-ксилола до терефталевой кислоты | |
| JP3218044B2 (ja) | シクロヘキサノールおよびシクロヘキサノンの製造方法 | |
| WO2025040583A1 (en) | Catalyst and method for the hydrocarboxylation of hydrocarbyl alcohols |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060711 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060724 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130811 Year of fee payment: 7 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |