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JP2002069074A - 光学活性endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸の製造方法 - Google Patents

光学活性endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸の製造方法

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Publication number
JP2002069074A
JP2002069074A JP2000255403A JP2000255403A JP2002069074A JP 2002069074 A JP2002069074 A JP 2002069074A JP 2000255403 A JP2000255403 A JP 2000255403A JP 2000255403 A JP2000255403 A JP 2000255403A JP 2002069074 A JP2002069074 A JP 2002069074A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carboxylic acid
hept
oxabicyclo
optically active
endo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000255403A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoya Kuwayama
知也 桑山
Katsuji Ujita
克爾 宇治田
Kazuya Shimizu
和哉 清水
Atsuro Terajima
孜郎 寺島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd, Sagami Chemical Research Institute filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2000255403A priority Critical patent/JP2002069074A/ja
Publication of JP2002069074A publication Critical patent/JP2002069074A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学活性endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸を、
簡便な操作で収率よく、工業的に有利に製造する方法を
提供する。 【解決手段】 endo−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸の(+)体
(I)と(−)体(II)の混合物に、光学活性アミン
(III)(式中、R1はH、アルキル又はアラルキ
ル、R2はアルキル又はアラルキル、R3はH又はアルキ
ル、nは0又は1、*は不斉炭素原子を表す。)を作用
させて、ジアステレオマー塩の混合物を形成させ、これ
を水を溶媒として用いて分別再結晶することにより光学
分割し、酸で処理して、光学活性な(+)体(I)又は
(−)体(II)を得る。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性endo
−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2−カルボン酸の製造方法に関する。本発明により得
られる光学活性endo−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸は、医薬、
農薬などの合成原料として有用であり、例えば(−)−
endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−
5−エン−2−カルボン酸(後記式(II)で示され
る)は、抗HIV薬であるシクロフェリトール(Cyc
lophellitol)の合成中間体として(テトラ
ヘドロン レターズ(Tetrahedron Let
ters)、第37巻、3043頁(1996年)参
照)、抗生物質であるバリダマイシン(Validam
ycin)Aの合成中間体として(カルボハイドレート
リサーチ(Carbohydrate Reserc
h)、第58巻、240頁(1977年)参照)、ま
た、抗インフルエンザウイルス薬として開発が進められ
ているGS4104(ジャーナル オブ アメリカン
ケミカル ソサエティー(J.Am.Chem.So
c.)、第119巻、681頁(1997年);ジャー
ナル オブ オーガニック ケミストリー(J.Or
g.Chem.)、第63巻、4545頁(1998
年)参照)の合成中間体として有用な化合物である(特
願平11−371400号参照)。
【0002】
【従来の技術】近年、オキサノルボルネン骨格から誘導
される生理活性物質が数多く発見されている。これらの
化合物の合成中間体として有用な光学活性endo−7
−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2
−カルボン酸の光学分割による製造方法としては、
(±)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸に光学活性α−メチ
ルベンジルアミンを等モル作用させ、生成するジアステ
レオマー塩を、エタノールを溶媒として用いて分別再結
晶して得る方法[ケミストリー レターズ(Chemi
stry Letters)、第3巻、355頁(19
84年);ジャーナル オブ ザ ケミカルソサイエテ
ィー パーキン トランスアクション 1(Journ
al ofThe Chemical Society
Parkin Transaction 1)、第4
巻、903頁(1985年)]が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法は、endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸と光学活性α−メチ
ルベンジルアミンとのジアステレオマー塩のうちエタノ
ールに難溶性であるジアステレオマー塩、すなわち
(+)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(−)−α−メチ
ルベンジルアミン塩または(−)−endo−7−オキ
サビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カル
ボン酸・(+)−α−メチルベンジルアミン塩を光学的
に純粋なジアステレオマー塩として得るために、分別再
結晶を複数回行う必要があり操作が煩雑である上、分別
再結晶の際に多量のエタノールを用いなければならず、
容積効率が低いなどの問題点を有する(比較例1参
照)。したがって、上記の方法は、光学活性endo−
7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2−カルボン酸の工業的に有利な製造方法とは言い難
い。
【0004】しかして、本発明の目的は、光学活性en
do−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−
エン−2−カルボン酸を、収率よく、工業的に有利に製
造し得る方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、下式(I)
【0006】
【化8】
【0007】で示される(+)−endo−7−オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボ
ン酸(以下、(+)−カルボン酸(I)と略称する)お
よび下式(II)
【0008】
【化9】
【0009】で示される(−)−endo−7−オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボ
ン酸(以下、(−)−カルボン酸(II)と略称する)
の混合物に、一般式(III)
【0010】
【化10】
【0011】(式中、R1は水素原子、アルキル基また
はアラルキル基を表し、R2はアルキル基またはアラル
キル基を表し、R3は水素原子またはアルキル基を表
し、nは0または1を表し、*は不斉炭素原子を表
す。)で示される光学活性アミン(以下、光学活性アミ
ン(III)と略称する)を作用させて、一般式(I
V)
【0012】
【化11】
【0013】(式中、R1、R2、R3、nおよび*は前
記定義のとおりである。)および一般式(V)
【0014】
【化12】
【0015】(式中、R1、R2、R3、nおよび*は前
記定義のとおりである。)で示される2種類のジアステ
レオマー塩(以下、それぞれジアステレオマー塩(I
V)およびジアステレオマー塩(V)と略称する)の混
合物を形成させ、得られたジアステレオマー塩(IV)
およびジアステレオマー塩(V)の混合物を、水を溶媒
として用いて分別再結晶することにより光学分割して光
学活性ジアステレオマー塩を得、得られた光学活性ジア
ステレオマー塩を酸で処理することを特徴とする下式
(I)
【0016】
【化13】
【0017】または下式(II)
【0018】
【化14】
【0019】で示される光学活性endo−7−オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボ
ン酸の製造方法を提供することにより達成される。
【0020】
【発明の実施の形態】上記一般式中、R1、R2およびR
3が表すアルキル基としては、直鎖状または分岐状のア
ルキル基であって、好ましくは炭素数1〜6、より好ま
しくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基などが挙げられる。R1およびR2
表すアラルキル基としては、アルキル部分として好まし
くは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜4のアル
キル基を有し、アリール部分としてフェニル基又はナフ
チル基などを有するアラルキル基が挙げられ、例えばベ
ンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
【0021】光学活性アミン(III)としては、例え
ば(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン、
(−)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン、
(+)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン、
(−)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン、
(+)−α−メチルベンジルアミン、(−)−α−メチ
ルベンジルアミンなどが挙げられる。好ましくは、
(+)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン、
(−)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン、
(+)−α−メチルベンジルアミン、(−)−α−メチ
ルベンジルアミンが用いられる。
【0022】光学活性アミン(III)の使用量は特に
限定されないが、(+)−カルボン酸(I)と(−)−
カルボン酸(II)の混合物1モルに対して光学活性ア
ミン(III)が0.1〜2.0モル倍の範囲であるの
が好ましく、0.5〜1.5モル倍の範囲であるのがよ
り好ましい。
【0023】本発明の方法では、まず、(+)−カルボ
ン酸(I)および(−)−カルボン酸(II)の混合
物、例えば(±)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸(以
下、(±)−カルボン酸と略称する)に光学活性アミン
(III)を作用させて、2種類の光学活性ジアステレ
オマー塩、すなわちジアステレオマー塩(IV)および
ジアステレオマー塩(V)の混合物を形成させる。かか
る2種類のジアステレオマー塩の混合物の形成は、
(+)−カルボン酸(I)および(−)−カルボン酸
(II)の混合物の溶液に光学活性アミン(III)を
加え、必要に応じて加熱して、溶解させて行うことがで
きる。
【0024】ジアステレオマー塩(IV)およびジアス
テレオマー塩(V)の混合物の形成の際に用いることが
できる溶媒は特に制限されず、例えば、ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
メトキシエタン、t−ブチルメチルエーテル、1,4−
ジオキサンなどのエーテル;酢酸エチル、酢酸ブチル、
酢酸イソプロピルなどの酢酸エステル;水;メタノー
ル、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール;
アセトニトリル、プロピオニトリルなどのニトリル;ジ
クロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン
などのハロゲン化炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素またはこれらの混合物などが
挙げられる。溶媒の使用量は、溶媒の種類、また混合溶
媒の場合はその混合比率によって異なるが、通常、
(+)−カルボン酸(I)および(−)−カルボン酸
(II)の混合物に対して0.5〜10重量倍の範囲で
あるのが好ましく、1〜5重量倍の範囲であるのがより
好ましい。なお、溶媒として水を用いると、ジアステレ
オマー塩(IV)およびジアステレオマー塩(V)の混
合物の形成に引き続いて、同じ反応器で分別再結晶を行
うことができ、操作性の観点から特に好ましい。
【0025】また、ジアステレオマー塩(IV)および
ジアステレオマー塩(V)の混合物の形成の際に、光学
活性アミン(III)の他に、さらに光学活性アミン
(III)以外の塩基性化合物を共存させてもよい。こ
のような塩基性化合物としては、例えば水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ
金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ
金属炭酸水素塩;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ムなどのアルカリ土類金属水酸化物;ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド
などのアルカリ金属アルコキシド;トリメチルアミン、
ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、ピペ
リジンなどの脂肪族アミン;ピリジン、ピコリン、ルチ
ジン、コリジン、キノリン、イソキノリンなどの芳香族
アミンなどが挙げられる。これらの塩基性化合物の中で
も、(±)−カルボン酸とかかる塩基性化合物によって
形成される塩がジアステレオマー塩(IV)およびジア
ステレオマー塩(V)よりも水に対し易溶性であるもの
が特に好ましく、そのような塩基性化合物としては、例
えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭
酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ムなどのアルカリ金属炭酸水素塩などが挙げられる。塩
基性化合物を共存させる場合、その量は光学活性アミン
(III)に対して0.1〜10当量であることが好ま
しく、0.3〜1.5当量であることがより好ましい。
【0026】塩基性化合物を共存させることで、目的と
する光学活性endo−7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸の光学純度また
は収率を向上させることが可能なほか、光学活性アミン
(III)の使用量を低減させることも可能である。
【0027】生成したジアステレオマー塩(IV)およ
びジアステレオマー塩(V)の混合物は、それぞれの水
への溶解度の差を利用し、ジアステレオマー塩(IV)
およびジアステレオマー塩(V)のうち水に対して難溶
性の光学活性ジアステレオマー塩を析出させる分別再結
晶を行うことにより分離することができる。このとき
に、水に対して難溶性の光学活性ジアステレオマー塩を
種結晶としてこの溶液に少量添加して、該光学活性ジア
ステレオマー塩を析出させてもよい。水の使用量は、通
常、ジアステレオマー塩(IV)およびジアステレオマ
ー塩(V)の混合物に対して0.25〜5重量倍の範囲
であるのが好ましく、0.5〜3.5重量倍の範囲であ
るのがより好ましい。析出した該光学活性ジアステレオ
マー塩の分離方法としては、例えば、濾過、遠心分離、
デカンテーションなどの通常の分離方法を用いることが
できる。なお、ジアステレオマー塩(IV)およびジア
ステレオマー塩(V)の形成の際に、光学活性アミン
(III)の他にさらにそれ以外の塩基性化合物、好ま
しくは上記したアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭
酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩を共存させた場合には、
さらに存在する(±)−カルボン酸と該塩基性化合物と
の塩は、分別再結晶操作の際には析出せず、溶解したま
ま存在しているので、析出した光学活性ジアステレオマ
ー塩と上記の分離操作の際に容易に分離することができ
る。
【0028】このようにして得られた該光学活性ジアス
テレオマー塩は、さらに再結晶するなどの精製操作を行
うことでその光学純度をさらに高めることが可能であ
る。より光学純度の高い光学活性endo−7−オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボ
ン酸を得る観点からは、このような精製操作を行うこと
が好ましい。再結晶により精製操作を行う場合、溶媒と
して水を使用することが好ましい。水の使用量は、ジア
ステレオマー塩に対して0.3〜5重量倍の範囲である
のが好ましく、0.5〜3.5重量倍の範囲であるのが
より好ましい。
【0029】本発明において、光学活性アミン(II
I)として(+)−α−メチルベンジルアミンを用いる
と(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−α−
メチルベンジルアミン塩が、光学活性アミン(III)
として(−)−α−メチルベンジルアミンを用いると
(+)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(−)−α−メチ
ルベンジルアミン塩が、それぞれ水に難溶性の光学活性
ジアステレオマー塩として析出する。
【0030】また、光学活性アミン(III)として
(+)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンを用
いると(+)−endo−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−
N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン塩が、光学活
性アミン(III)として(−)−N−ベンジル−α−
メチルベンジルアミンを用いると(−)−endo−7
−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2
−カルボン酸・(−)−N−ベンジル−α−メチルベン
ジルアミン塩が、光学活性アミン(III)として
(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンを用い
ると(+)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−3−
メチル−2−フェニルブチルアミン塩が、光学活性アミ
ン(III)として(−)−3−メチル−2−フェニル
ブチルアミンを用いると(−)−endo−7−オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボ
ン酸・(−)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン
塩が、それぞれ水に難溶性の光学活性ジアステレオマー
塩として析出する。
【0031】上記で得られた光学活性ジアステレオマー
塩を酸で処理することにより、光学活性endo−7−
オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−
カルボン酸を得る。かかる酸処理は常法に従って行うこ
とができる。酸処理に使用することのできる溶媒は特に
制限されないが、好ましくは水が使用される。以下、代
表的な酸処理の工程について説明する。
【0032】上記で得られた光学活性ジアステレオマー
塩に、酸および水を添加して光学活性endo−7−オ
キサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カ
ルボン酸を遊離させる。酸としては、例えばフッ化水素
酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リ
ン酸、ヘキサフルオロリン酸などの鉱酸;メタンスルホ
ン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラト
ルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸など
の有機スルホン酸などが挙げられる。これらの酸の中で
も鉱酸を用いるのが好ましく、特に塩酸または硫酸が好
ましい。酸の使用量は光学活性ジアステレオマー塩1モ
ルに対して0.1〜10モル倍の範囲であるのが好まし
く、1〜5モル倍の範囲であるのがより好ましい。
【0033】次に、この混合物にジメチルエーテル、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテ
ル;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
クメンなどの芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル;ジクロロ
メタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどの
脂肪族ハロゲン化炭化水素などを加えて光学活性end
o−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エ
ン−2−カルボン酸を抽出する。この抽出液より溶媒を
除去することで光学活性endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸を得
ることができる。
【0034】一方、光学活性endo−7−オキサビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸
を抽出したあとの水層には、光学活性アミン(III)
が酸と結合した形で含まれているので、この水層に塩基
を添加して光学活性アミン(III)を遊離させる。塩
基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類
金属水酸化物などが挙げられる。光学活性アミン(II
I)の回収操作の容易性および経済的な観点からは、塩
基として水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどのアルカリ金属水酸化物をその水溶液として
用いることが好ましい。塩基の使用量は特に限定されな
いが、通常、酸処理に付した光学活性ジアステレオマー
塩1モルに対して0.1〜10モル倍の範囲であるのが
好ましく、1〜5モル倍の範囲であるのがより好まし
い。アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸
化物をその水溶液として用いる場合の濃度は特に限定さ
れないが、通常0.1〜6モル/リットルの範囲が好ま
しい。
【0035】次に、この混合物にジメチルエーテル、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテ
ル;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
クメンなどの芳香族炭化水素;ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル;ジクロロ
メタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどの
脂肪族ハロゲン化炭化水素などを加えて光学活性アミン
(III)を抽出する。この抽出液より溶媒を除去する
ことで光学活性アミン(III)を回収でき、必要に応
じて蒸留などにより精製し、再び本発明の方法に使用す
ることができる。
【0036】なお、本発明において出発原料として用い
る(+)−カルボン酸(I)および(−)−カルボン酸
(II)の混合物、例えば(±)−endo−7−オキ
サビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カル
ボン酸は、例えばアクリル酸とフランとをヒドロキノン
存在下にディールス・アルダー反応により反応させる方
法によって製造できる[カルボハイドレート リサーチ
(Carbohydrate Reserch)、第5
8巻、240頁(1977年)参照](参考例1参
照)。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。なお、各実施例および比較例におい
て、得られた光学活性ジアステレオマー塩および光学活
性endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト
−5−エン−2−カルボン酸の光学純度は、以下のよう
にして相当するメチルエステル体に誘導した後、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析した。
【0038】すなわち、得られた光学活性ジアステレオ
マー塩の一部(約1mmol)をとり、6M塩酸10m
l中に加えて室温で攪拌した後、混合液をジクロロメタ
ン10mlで3回抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、濃縮することで、光学活性endo−7−
オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−
カルボン酸を得た。
【0039】次に、温度計およびマグネチックスターラ
を装備し、内部を窒素置換した内容積50mlの3口フ
ラスコに、得られた光学活性endo−7−オキサビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸
の全量、メタノール5mlおよび濃硫酸50mg(0.
5mmol)を加えて室温にて3時間攪拌した。反応液
を2M水酸化ナトリウム水溶液で中和し、さらに水5m
lを加えて、ジクロロメタン10mlで抽出した。抽出
液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮することで相当
するメチルエステル体を得た。この生成物をHPLCで
分析し光学純度を算出した。
【0040】HPLC分析条件 使用カラム:CHIRALPAK AD(ダイセル化学
工業(株)製) カラム径4.6mm、カラム長250
mm 検出波長:UV 230nm 移動相 :1%(v/v)イソプロパノール−ヘキサン
溶液 流速 :1.0ml/分 温度 :25℃ 保持時間:(+)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸メチ
ル:15.3分 (−)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸メチル:19.7分
【0041】参考例1 (±)−endo−7−オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボ
ン酸の合成 内容積1000mlの反応管に、蒸留したフラン272
g(4.0mol)、アクリル酸288g(4.0mo
l)およびヒドロキノン1.1g(0.01mol)を
入れ、室温で1ヶ月放置した。この間、反応液中に、結
晶が徐々に析出してきた。反応液を攪拌しながら5℃以
下まで冷却し、結晶を濾別した。この結晶を5℃以下に
冷却したリグロイン100mlで洗浄後、減圧下で乾燥
することで、無色の結晶として、下記の物性を有する
(±)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸168gを得た(純
度>99%、収率30%)。
【0042】1H−NMRスペクトル(270MHz,
CDCl3,TMS,ppm) δ:1.55(dd,
1H,J=10Hz,4Hz),2.13(m,1
H),3.17(m,1H),5.06(d,1H,J
=4Hz),5.23(d,1H,J=4Hz),6.
28(dd,1H,J=6Hz,4Hz),6.45
(dd,1H,J=6Hz,2Hz)
【0043】実施例1 温度計およびメカニカルスターラを装備し、内部を窒素
置換した内容積500mlの3口フラスコに、参考例1
の方法で得られた(±)−endo−7−オキサビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸1
40.0g(1.00mol)および水250mlを入
れて室温で完全に溶解させた。この溶液に水酸化ナトリ
ウム16.0g(0.40mol)を加えた後、60℃
まで昇温し、次いで同温度で(+)−α−メチルベンジ
ルアミン72.6g(0.60mol)を加えた。この
溶液を内温55℃まで冷却して、(−)−endo−7
−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2
−カルボン酸・(+)−α−メチルベンジルアミン塩
0.1g(>99%e.e.)を添加し、攪拌しながら
25時間かけて10℃まで徐々に冷却した。析出した結
晶を遠心分離により母液と分離し、減圧下で乾燥するこ
とで、無色の結晶として、下記の物性を有する(−)−
endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−
5−エン−2−カルボン酸・(+)−α−メチルベンジ
ルアミン塩80.9g(0.31mol)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−65.3°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:87.0%e.e.
【0044】上記で得られた光学純度87.0%e.
e.の(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−
α−メチルベンジルアミン塩80.6gを水90mlに
入れ、70℃に加熱して完全に溶解させた後、この溶液
を内温50℃まで冷却して(−)−endo−7−オキ
サビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カル
ボン酸・(+)−α−メチルベンジルアミン塩0.1g
(>99%e.e.)を添加し、10℃にまで徐々に冷
却して一晩静置した。析出した結晶を遠心分離により母
液と分離し、減圧下で乾燥することで、無色の結晶とし
て、下記の物性を有する(−)−endo−7−オキサ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボ
ン酸・(+)−α−メチルベンジルアミン塩65.2g
(0.25mol)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−71.1°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:>99.0%e.e.
【0045】次に、温度計およびメカニカルスターラを
装備した内容積300mlの3口フラスコに上記で得ら
れた光学純度>99.0%e.e.の(−)−endo
−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2−カルボン酸・(+)−α−メチルベンジルアミン
塩65.2g(0.25mol)および水32mlを入
れ、攪拌しながら6M塩酸42mlを加えた後、反応混
合液をクロロホルム50mlで4回抽出した。抽出液を
合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮し、さらに
減圧下で乾燥することで、無色結晶として、(−)−e
ndo−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2−カルボン酸35.0g(0.25mol)
を得た。 収率:50.0%((±)−endo−7−オキサビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸
中に含まれる(−)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸を基
準として算出) 光学純度:>99.0%e.e.
【0046】実施例2 温度計およびメカニカルスターラを装備し、内部を窒素
置換した内容積500mlの3口フラスコに、参考例1
の方法で得られた(±)−endo−7−オキサビシク
ロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸1
40.0g(1.00mol)および水215mlを入
れて室温で完全に溶解させた。この溶液を60℃まで昇
温し、(+)−α−メチルベンジルアミン121.0g
(1.00mol)を加えた後、内温55℃まで冷却
し、(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−α−
メチルベンジルアミン塩0.1g(>99%e.e.)
を添加して、攪拌しながら8時間かけて30℃まで徐々
に冷却した。析出した結晶を遠心分離により母液と分離
し、減圧下で乾燥することで、無色の結晶として、下記
の物性を有する(−)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・
(+)−α−メチルベンジルアミン塩67.3g(0.
26mol)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−64.4°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:82.0%e.e.
【0047】実施例3 温度計およびメカニカルスターラを装備し、内部を窒素
置換した内容積50mlの3口フラスコに、参考例1の
方法で得られた(±)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸3.
3g(23.5mmol)および水15mlを入れて室
温で完全に溶解させた。この溶液に水酸化ナトリウム
0.38g(9.4mmol)を加えた後、60℃まで
昇温し、次いで(−)−N−ベンジル−α−メチルベン
ジルアミン2.98g(14.1mmol)を加えて4
0分かけて20℃まで徐々に冷却した後、5℃の冷蔵庫
中で一晩静置した。析出した結晶をグラスフィルターで
濾取し、5℃以下に冷却したエタノール10mlで洗浄
後、減圧下で乾燥することで、無色の結晶として、下記
の物性を有する(−)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・
(−)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン塩
1.80g(5.12mmol)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−33.3°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:61.6%e.e.
【0048】上記で得られた光学純度61.6%e.
e.の(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(−)−
N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン塩1.76g
を水5mlに入れて70℃に加熱して完全に溶解させた
後、40分かけて20℃まで徐々に冷却し、その後、5
℃の冷蔵庫に一晩静置した。析出した結晶を濾別し、こ
の結晶を5℃以下に冷却したエタノール1mlで洗浄
後、減圧下で乾燥することで、無色の結晶として、下記
の物性を有する(−)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・
(−)−N−ベンジル−α−メチルベンジルアミン塩
0.80g(2.28mmol)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−45.3°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:>99.0%e.e.
【0049】次に、温度計およびメカニカルスターラを
装備した内容積50mlの3口フラスコに、上記で得ら
れた光学純度>99.0%e.e.の(−)−endo
−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2−カルボン酸・(−)−N−ベンジル−α−メチル
ベンジルアミン塩0.80g(2.28mmol)を入
れ、1M塩酸10mlを加えて攪拌した後、反応混合液
をジクロロメタン10mlで3回抽出した。抽出液を合
わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮することで、
(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸0.32g(2.2
8mmol)を得た。 収率:19.4%((±)−endo−7−オキサビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸
中に含まれる(−)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸を基
準として算出) 光学純度:>99.0%e.e.
【0050】比較例1 温度計およびメカニカルスターラを装備し、内部を窒素
置換した内容積1000mlの3口フラスコに、参考例
1の方法で得られた(±)−endo−7−オキサビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸
79.64g(0.57mol)およびエタノール80
0mlを加えて室温で完全に溶解させた。この溶液に
(+)−α−メチルベンジルアミン68.8g(0.5
7mol)を加え、30分かけて内温15℃まで徐々に
冷却した後、(−)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・
(+)−α−メチルベンジルアミン塩0.1g(>99
%e.e.)を添加し、同温度で一晩静置した。析出し
た結晶を濾別し、この結晶を5℃以下に冷却したエタノ
ール100mlで洗浄後、減圧下で乾燥することで、無
色の結晶として、下記の物性を有する(−)−endo
−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン
−2−カルボン酸・(+)−α−メチルベンジルアミン
塩60.1g(0.23mol)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−37.3°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:50.1%e.e.
【0051】上記で得られた光学純度50.1%e.
e.のジアステレオマー塩59.7gを、エタノール6
00ml中に60℃で完全に溶解させた後、この溶液を
30分かけて内温15℃まで徐々に冷却し、(−)−e
ndo−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2−カルボン酸・(+)−α−メチルベンジル
アミン塩0.1g(>99%e.e.)を添加して、同
温度で一晩静置した。析出した結晶を濾別し、この結晶
を5℃以下に冷却したエタノール50mlで洗浄後、減
圧下で乾燥することで、無色の結晶として、下記の物性
を有する(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−
α−メチルベンジルアミン塩33.0g(0.13mo
l)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−58.4°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:70.1%e.e.
【0052】上記で得られた光学純度70.1%e.
e.のジアステレオマー塩32.6gを、エタノール4
00ml中に60℃で完全に溶解させた後、この溶液を
1時間かけて内温5℃まで徐々に冷却し、(−)−en
do−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−
エン−2−カルボン酸・(+)−α−メチルベンジルア
ミン塩0.1g(>99%e.e.)を添加して、同温
度で一晩静置した。析出した結晶を濾別し、この結晶を
5℃以下に冷却したエタノール25mlで洗浄後、減圧
下で乾燥することで、無色の結晶として、下記の物性を
有する(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−
α−メチルベンジルアミン塩21.7g(0.083m
ol)を得た。 比旋光度:[α]D 27=−64.6°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:82.0%e.e.
【0053】上記で得られた光学純度82.0%e.
e.のジアステレオマー塩21.4gを、エタノール1
50ml中に60℃で完全に溶解させた後、この溶液を
内温20℃まで徐々に冷却し、(−)−endo−7−
オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−
カルボン酸・(+)−α−メチルベンジルアミン塩0.
1g(>99%e.e.)を添加して、同温度で一晩静
置した。析出した結晶を濾別し、この結晶を5℃以下に
冷却したエタノール15mlで洗浄後、減圧下で乾燥す
ることで、無色の結晶として、下記の物性を有する
(−)−endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸・(+)−α−メチ
ルベンジルアミン塩14.9g(0.057mol)を
得た。 比旋光度:[α]D 27=−68.1°(c1.0、メタ
ノール) 光学純度:92.0%e.e. 収率:20.0%((±)−endo−7−オキサビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸
中に含まれる(−)−endo−7−オキサビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸を基
準として算出)
【0054】従来知られているendo−7−オキサビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン
酸の光学分割法、すなわち(±)−endo−7−オキ
サビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カル
ボン酸に光学活性α−メチルベンジルアミンを作用さ
せ、生成するジアステレオマー塩をエタノールを用いて
分別再結晶する方法[ケミストリー レターズ(Che
mistry Letters)、第3巻、355頁
(1984年);ジャーナル オブ ザ ケミカルソサ
イエティー パーキン トランスアクション 1(Jo
urnal ofThe Chemical Soci
ety Parkin Transaction
1)、第4巻、903頁(1985年)参照]では、4
回の再結晶を繰返した後に得られたジアステレオマー塩
の比旋光度は[α]D 27=−66.4°(c1.1、メ
タノール)であり、光学純度については何ら記載されて
いない。しかしながら、上記した比較例1の結果より、
かかる文献で得られているジアステレオマー塩の光学純
度は90%e.e.程度であると推定できる。すなわ
ち、光学的に純粋なジアステレオマー塩を得るためには
さらに再結晶操作が必要であり、操作が煩雑となること
がわかる。
【0055】溶媒として水を用いて分別再結晶すること
により光学分割を行う本発明の方法によれば、エタノー
ルを使用する従来法に比べて、より少ない回数の再結晶
操作で、より光学純度の高い光学活性endo−7−オ
キサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カ
ルボン酸を製造することができる。
【0056】
【発明の効果】本発明の方法によれば、光学純度の高い
光学活性endo−7−オキサビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−2−カルボン酸を、簡便な操作で、
かつ高収率で製造することができるので、工業的に有利
な製造方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇治田 克爾 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 株式会社 クラレ内 (72)発明者 清水 和哉 岡山県倉敷市酒津2045番地の1 株式会社 クラレ内 (72)発明者 寺島 孜郎 東京都世田谷区経堂2−27−4 Fターム(参考) 4C071 AA03 BB01 CC11 EE05 FF15 HH28 KK16 LL07 4H006 AA02 AC83 BB60

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(I) 【化1】 で示される(+)−endo−7−オキサビシクロ
    [2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸およ
    び下式(II) 【化2】 で示される(−)−endo−7−オキサビシクロ
    [2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸の混
    合物に、一般式(III) 【化3】 (式中、R1は水素原子、アルキル基またはアラルキル
    基を表し、R2はアルキル基またはアラルキル基を表
    し、R3は水素原子またはアルキル基を表し、nは0ま
    たは1を表し、*は不斉炭素原子を表す。)で示される
    光学活性アミンを作用させて、一般式(IV) 【化4】 (式中、R1、R2、R3、nおよび*は前記定義のとお
    りである。)および一般式(V) 【化5】 (式中、R1、R2、R3、nおよび*は前記定義のとお
    りである。)で示される2種類のジアステレオマー塩の
    混合物を形成させ、得られたジアステレオマー塩の混合
    物を、水を溶媒として用いて分別再結晶することにより
    光学分割して光学活性ジアステレオマー塩を得、得られ
    た光学活性ジアステレオマー塩を酸で処理することを特
    徴とする下式(I) 【化6】 または下式(II) 【化7】 で示される光学活性endo−7−オキサビシクロ
    [2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(III)の光学活性アミンを作
    用させる際に、一般式(III)の光学活性アミン以外
    の塩基性化合物をさらに共存させることを特徴とする請
    求項1に記載の光学活性endo−7−オキサビシクロ
    [2.2.1]ヘプト−5−エン−2−カルボン酸の製
    造方法。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06271521A (ja) * 1993-03-15 1994-09-27 Kuraray Co Ltd ビシクロヘプタン誘導体及びその製造方法

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