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JP2002047572A - 酸化チタン薄膜の製造方法 - Google Patents

酸化チタン薄膜の製造方法

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Publication number
JP2002047572A
JP2002047572A JP2000231776A JP2000231776A JP2002047572A JP 2002047572 A JP2002047572 A JP 2002047572A JP 2000231776 A JP2000231776 A JP 2000231776A JP 2000231776 A JP2000231776 A JP 2000231776A JP 2002047572 A JP2002047572 A JP 2002047572A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
film
titanium oxide
oxide film
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000231776A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuji Nakajima
達司 中嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2000231776A priority Critical patent/JP2002047572A/ja
Publication of JP2002047572A publication Critical patent/JP2002047572A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマCVD法により基材上に酸化チタン
膜を形成するにあたり、均一な酸化チタン膜を形成する
ことを目的とする。 【解決手段】 希ガス及び酸素ガスに放電手段により放
電し、プラズマを発生するためのプラズマ発生工程と、
前記プラズマ発生工程により生じるプラズマと、チタン
を含有する原料ガスとを反応させることにより、基材上
に酸化チタン膜を形成するための成膜工程と、を有し、
前記プラズマ発生工程と成膜工程とは、夫々別の場所で
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマを利用し
て基材上に酸化チタン膜等を形成するための方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】酸化チタンは高い屈折率を有するため、
例えば、高分子フィルム上に数種類の膜を積層せしめる
ことにより反射防止フィルムを形成する場合において、
当該積層膜中の高屈折率層として好適に使用されてい
る。
【0003】酸化チタンの膜を基材上に形成するための
手段としては、真空蒸着法やスパッタリング法、熱CV
D法、あるいは、ゾルゲル法等によるウエットコーティ
ングなどの方法がある。しかし、チタンやチタン酸化物
を材料とした真空蒸着法では、基材との密着性が悪く、
また、チタンやチタン酸化物をターゲットとしたスパッ
タリング法では、酸化チタン膜の生成速度がきわめて遅
い等の問題が生じていた。また、熱CVDにおいては、
基材の熱エネルギーによって原料ガスを酸化・分解して
薄膜を形成する方法であるため、基材を高温度にする必
要があり、従って基材が高分子フィルムである場合には
高分子化合物の分解・酸化を生じるため、高分子フィル
ム上に熱CVD法で酸化チタン膜を形成することは不可
能である。さらに、ゾルゲル法等によるウエットコーテ
ィングにより、酸化チタン膜を形成する場合は、酸化チ
タン膜の薄膜化、膜質の均一化、膜厚制御が困難とな
る。
【0004】このような問題を解決するために、いわゆ
るプラズマCVD法を用いて、基材上に酸化チタン膜を
形成することが考えられる。ここで、プラズマCVD法
とは、所定のガスが導入された反応室内でプラズマ生成
することにより原子または分子ラジカル種が生成されて
固体表面に付着し,多くの場合表面反応によってさらに
揮発性分子を放出して固体表面に取り込まれる現象を利
用した成膜方法である。
【0005】しかしながら、プラズマCVD法を用いた
場合であっても、プラズマを発生するためのプラズマ発
生工程と、酸化チタン膜を形成するための成膜工程とを
同一の場所で行うため、酸化チタン膜を形成するための
材料ガスが有機チタン材料ガスである場合などにおいて
は、当該ガスがプラズマに曝されると直ちに分解してし
まう(反応性が非常に高い)ため、当該ガスの導入口付
近でのみ膜が形成され、酸化チタン膜を形成しようとす
る基材表面全体に酸化チタン膜を均一に形成することが
困難であるという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題に鑑
みなされたものであり、プラズマCVD法により基材上
に酸化チタン膜を形成するにあたり、均一な酸化チタン
膜を形成することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1において、希ガス及び酸素ガスに
放電手段により放電し、プラズマを発生するためのプラ
ズマ発生工程と、前記プラズマ発生工程により生じるプ
ラズマと、チタンを含有する原料ガスとを反応させるこ
とにより、基材上に酸化チタン膜を形成するための成膜
工程と、を有し、前記プラズマ発生工程と成膜工程と
は、夫々別の場所で行われることを特徴とする酸化チタ
ン膜の製造方法を提供する。
【0008】チタンを含有する原料ガスが、酸化チタン
として基材上に成膜するためには、当該原料ガスとプラ
ズマ中に存在する電子やラジカルとが衝突(反応)する
ことにより、原料ガスが分解されることが必要である。
この発明によれば、プラズマを発生するためのプラズマ
発生工程と、基材上に酸化チタン膜を形成するための成
膜工程とを、夫々別の場所で行うため、プラズマ中に存
在する電子やラジカルと当該原料ガスとが衝突(反応)
する機会を減少せしめる(プラズマの密度を下げる)こ
とができ、よって原料ガスが、当該ガス導入口付近で分
解してしまうことを防ぐことができる。従って、基材上
に均一に酸化チタン膜を形成せしめることができる。
【0009】ここで、前記請求項1に記載の発明におい
ては、請求項2に記載するように、放電手段がマイクロ
波を利用するものであること、または、請求項3に記載
するように、電極を利用するものであることが好まし
い。
【0010】放電手段としては、本発明は特に限定する
ものではなく、プラズマを発生することができれば、い
かなる放電手段をも用いることが可能である。中でもマ
イクロ波を利用するもの、または電極を利用するもの
は、効率よくプラズマを発生することができ、比較的に
簡単に用いることができるため好ましい。
【0011】また、前記請求項1から請求項3のいずれ
かに記載の発明においては、請求項4に記載するよう
に、前記チタンを含有する原料ガスが有機チタン材料ガ
スであることが好ましい。
【0012】本発明においては、酸化チタン膜を形成す
るために用いる材料ガスは、チタンを含有するものであ
れば、いかなるガスをも使用可能である。しかしなが
ら、中でも、有機チタン材料ガスは特にプラズマに曝さ
れるとすぐに分解し、酸化チタン膜を形成するため、通
常のプラズマCVD法によっては均一な膜を形成するこ
とが困難であるからである。
【0013】前記請求項1から請求項4のいずれかに記
載の発明においては、請求項5に記載するように、前記
成膜工程において用いられるプラズマの密度が109
cm3以下であることが好ましい。
【0014】成膜工程において用いられるプラズマの密
度を109/cm3以下とすることによりプラズマ中に存
在する電子やラジカルと当該原料ガスとが衝突(反応)
する機会を減少せしめる(プラズマの密度を下げる)こ
とができ、よって原料ガスが、当該ガス導入口付近で分
解してしまうことを防ぐことができる。そして、基材上
に均一に酸化チタン膜を形成せしめることができるから
である。また当該成膜工程において用いられるプラズマ
の密度は107/cm3以上であることが好ましい。当該
プラズマの密度が107/cm3より小さいと、効率よく
原料ガスを分解することができない場合があるからであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法について具体
的に説明する。
【0016】本発明は、プラズマを発生するためのプラ
ズマ発生工程と、基材上に酸化チタン膜を形成するため
の成膜工程とを、夫々別の場所で行うことを特徴とし、
よってプラズマ中に存在する電子やラジカルと当該原料
ガスとが衝突(反応)する機会を減少せしめる(プラズ
マの密度を下げる)ことで、原料ガスが当該ガス導入口
付近で分解してしまうことを防ぎ、基材上に酸化チタン
膜を均一に形成せしめることを可能とするものである。
以下にプラズマ発生工程と成膜工程について夫々説明す
る。
【0017】(1)プラズマ発生工程 本発明において、プラズマ発生工程とは、希ガス及び酸
素ガス(以下、プラズマ発生用ガスとする。)に放電手
段により放電することによりプラズマを発生せしめる工
程をいう。
【0018】まず、プラズマ発生用ガスとしての希ガス
としては、本発明の方法は特に限定するものではなく、
希ガスであれば全て使用可能であるが、中でもアルゴン
ガスが好ましい。アルゴンガスはプラズマの発生効率が
良く、比較的簡便に用いることができるからである。
【0019】また、本発明の方法においては、プラズマ
発生用ガス中の酸素ガスは、後述する成膜工程において
酸化チタン膜を生成するために必要なものである。従っ
て、当該酸素ガスの導入量は、生成使用とする酸化チタ
ン膜の厚さ等に関係するものである。
【0020】本発明における放電手段は、前述のように
プラズマ発生用ガスに放電するために用いられるもので
ある。そして、本発明の方法は、プラズマを生成するた
めの放電手段を特に限定するものではなく、いかなる放
電手段をも用いることが可能である。本発明で用いるこ
とが可能な放電手段としては例えば、電源に接続された
電極、コイルによるもの、または誘電体窓等から導入さ
れた電磁波によるもの等が挙げられる。中でも、電源に
接続した電極やマイクロ波を用いる放電手段は、装置が
比較的に簡単であり、プラズマの発生効率もよいため好
ましい。
【0021】以下、上記プラズマ発生工程について本発
明の方法を実施するための装置の一例を具体的に説明す
る。
【0022】図1は本発明の方法に用いられる装置の一
例を示すものである。図1に示すように、酸化チタン膜
製造装置1は、プラズマを発生させるためのプラズマ発
生領域2と前記プラズマ発生領域2において生成したプ
ラズマにより原料ガスを分解して基材上に成膜するため
の成膜領域3とが夫々別の場所にあることを特徴とする
ものである。
【0023】プラズマ発生領域2には、希ガス及び酸素
ガスを導入するためのプラズマ発生用ガス導入口4と、
導入されたプラズマ発生用ガスに放電するための電極5
と、発生したプラズマを成膜領域へ送入するためのプラ
ズマ誘導管6が設置されている。
【0024】プラズマ発生用ガス導入口4は、プラズマ
発生領域2にプラズマ発生用ガスを導入するために設け
られるものであり、その形状等を限定されるものではな
い。そして、当該導入口4の手前にプラズマ発生用ガス
の量を任意に調節するためのマスフローコントローラ7
を設置することも可能である。マスフローコントローラ
7を設置することにより、適量のプラズマ発生用ガス導
入せしめることができ当該ガスの無駄をなくし、効率よ
くプラズマを生成せしめることができるからである。
【0025】そして、当該プラズマ発生領域2に設置さ
れている放電手段としての電極5は、プラズマ発生用ガ
スを放電せしめプラズマを生成するためのものである。
本発明の方法は、前述の通りプラズマを生成するための
放電手段を特に限定するものではなく、いかなる放電手
段をも用いることが可能であり、図1に示す装置は、放
電手段として電極5を用いたものである。
【0026】電極5はプラズマ発生領域内において、互
いに対向するように設置されており、電源VによりRF
電圧が印加される。この場合において電源の周波数は、
ラジオ波に限らずいかなる周波数をも使用することが可
能である。そして、対向する電極5の間にRF電圧が印
加されることにより、両電極間にプラズマを発生せしめ
ることができる。
【0027】プラズマ発生領域における放電手段として
は、上記の電極の他、図2に示すようにマイクロ波を利
用することも可能である。図2に示すように、プラズマ
発生用ガスの流れと直交するように導波管20を設置
し、当該導波管20内にマイクロ波を導入せしめること
により、導波管20の周りプラズマを発生せしめること
ができる。また、図示はしないが、プラズマ発生領域の
周りにコイルを巻いて、当該コイルに電流を流すことに
よりプラズマ発生用ガスに印加して、プラズマを発生せ
しめることも可能である。
【0028】そして、上記プラズマ発生領域2において
発生したプラズマは、プラズマ誘導管6を通り、成膜領
域3に挿入される。本発明において、当該プラズマ誘導
管6の形状等は特に限定されるものではなく、プラズマ
発生領域2と成膜領域3とを繋ぐものであればよい。ま
た、後述するが成膜領域3は一定圧力(減圧)状態とな
っているためプラズマ発生領域2において発生したプラ
ズマは自然に成膜領域3に流れる(また、拡散によって
も成膜領域に流れる)。
【0029】(2)成膜工程 次に、本発明の方法における成膜工程について説明す
る。
【0030】本発明において、成膜工程とは、前記プラ
ズマ発生工程において生成したプラズマとチタンを含有
する原料ガスとを反応させることにより、基材上に酸化
チタン膜を形成するための工程をいう。そして、本発明
においては、当該成膜工程は、前記プラズマ発生工程と
は別の場所で行われることを特徴とするものである。
【0031】当該成膜工程において用いられるプラズマ
の密度は、109/cm3以下であることが好ましく、さ
らに好ましくは107/cm3以上109/cm3以下であ
る。プラズマの密度が109/cm3より大きいとプラズ
マ中に存在する電子やラジカルとチタンを含有する原料
ガスとが反応しやすい状態となるため、原料ガス導入口
付近で当該原料ガスが分解してしまい、基材上に均一な
酸化チタン膜を形成することが困難となる場合があるか
らである。また、プラズマの密度が107/cm3より小
さい場合には、前述とは逆に原料ガスの分解が起り難く
なり効率よく酸化チタン膜を形成することが難しくなる
からである。
【0032】ここで、本発明におけるプラズマの密度
は、プローブ法により測定した値である。プローブ法と
は、プラズマ中に挿入した小電極のI―V特性からプラ
ズマ密度、電位等を算出するものである。今回の測定に
は、トリプルプローブモニタTPM―2000(日本高
周波)を用いた。
【0033】当該成膜工程において用いられるチタンを
含有するガスとしては、チタンを含有するものであれば
いかなるガスでもよい。中でも、有機チタン材料ガス
は、プラズマに曝されるとすぐに分解される性質を有し
ているため、本発明の方法により成膜することが好まし
い。前記有機チタン材料ガスとしては、Ti(i−OC
374(チタンテトラi−プロポキシド)、Ti(O
CH34(チタンテトラメトキシド)、Ti(OC
254(チタンテトラエトキシド)、Ti(n−OC3
74(チタンテトラn−プロポキシド)、Ti(n−
OC494(チタンテトラn−ブトキシド)、Ti
(t−OC494(チタンテトラt−ブトキシド)の
チタンアルコキシドが挙げられる。そのなでも、Ti
(i−OC374(チタンテトラi−プロポキシ
ド)、Ti(t−OC494(チタンテトラt−ブト
キシド)が好適である。これらの有機チタン材料ガス
は、液体気化器で蒸発せしめられることによりガス状と
なっているものである。
【0034】また、本発明の方法に用いることが可能な
基材は、特に限定されるものではなくいかなる基材上に
も酸化チタン膜を生成せしめることが可能である。例え
ば、板状の基材(例えば、金属、プラスチック、ガラ
ス、等)に酸化チタン膜を形成することも可能であり、
また高分子フィルム上に酸化チタン膜を形成することも
もちろん可能である。
【0035】本発明の使用可能な高分子フィルムとして
は、例えば、トリアセチルセルロースフィルム、ジアセ
チルセルロースフィルム、アセテートブチレートセルロ
ースフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリア
クリル系フィルム、ポリウレタン系フィルム、ポリエス
テルフィルム、ポリカーボネイトフィルム、ポリスルホ
ンフィルム、ポリエーテルフィルム、トリメチルペンテ
ンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、アクリロニ
トリルフィルム、メタクリロニトリルフィルム、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)等が
挙げられる。中でもポリエチレンテレフタレートフィル
ム(PETフィルム)とトリアセチルセルロースフィル
ムは特に好ましい。
【0036】本発明の方法により、これらの高分子フィ
ルム上に酸化チタン膜を形成した場合、当該酸化チタン
膜の厚さは均一となり、酸化チタン膜が高屈折率を有す
ることを利用して、当該高分子フィルムを反射防止フィ
ルムとして使用することができる。
【0037】以下に本発明の方法における成膜工程につ
いて、前述した図面を用いてより具体的に説明する。
【0038】図1に示すように、成膜領域3には、チタ
ンを含有する原料ガスを導入するための原料ガス導入管
8と、排気口9と、基材10を設置するための基材設置
部材11とが設けられており、当該成膜領域3は、真空
ポンプにより減圧状態とした後、原料ガスで満たすこと
により一定圧力(減圧状態)となっている。そして、当
該成膜領域3においては、前記プラズマ発生領域2にお
いて発生したプラズマと原料ガス導入管8により導入さ
れるチタンを含有する原料ガスとが反応し、原料ガスが
分解され、原料ガス中に含まれるチタンとプラズマ中に
含まれる酸素とが結合することにより、基材10上に酸
化チタン膜が生成される。この際、成膜領域内のプラズ
マの密度は、プラズマ発生領域2内での密度に比して、
低密度となっており、従って、ある一部分でのみ原料ガ
スとプラズマとが反応して膜を生成することがなく、均
一な膜を形成することができる。
【0039】上記のような原料ガスを成膜領域3へ導入
するための原料ガス導入管8は、本発明においては、そ
の形状等を特に限定するものではない。しかしながら、
基材上に均一に酸化チタン膜を形成せしめるためには、
成膜領域全体に均一に原料ガスが満たされていることが
好ましい。したがって、特定の一カ所からのみ原料ガス
を導入するのではなく、複数の場所から原料ガスを導入
することが好ましい。
【0040】図1に示す原料ガス導入管は、上記の理由
により、その根本の部分は1本の管状となっており、原
料タンク(図示しない)に接続されているが、成膜領域
内においては、成膜する目的の基材上方において、円を
描くような形状となっており、その管には複数の孔がせ
しめられていることにより前記基材上方の原料ガスの濃
度を均一にするようになっている。
【0041】また、成膜領域3には排気口9が設置され
ている。これは成膜領域内のガス(分解後の原料ガス
等)を排気すると同時に、成膜領域を一定圧力状態とす
るために設置されているものである。従って、当該排気
口の先には真空ポンプが設置されている。成膜領域内は
チタンを含有する原料ガス、および前記プラズマ発生領
域で生成されたプラズマ等で満たされており、当該成膜
領域内の好適な圧力は、1Torr以下である。圧力が
1Torrより大きくなると、形成された酸化チタン膜
の屈折率、機械的強度の低下という問題が生じるからで
ある。また、有機チタン化合物ガスの分圧は、10-1
orr以下であることが好ましい。有機チタン化合物ガ
スの分圧が10-1Torrより大きくなると、反応室内
で有機チタン化合物が液化するという問題が生じる。
【0042】酸化チタン膜を形成せしめる基材10につ
いては、前述した通り本発明の方法においては特に限定
されるものではなく、いかなる基材をも使用可能であ
る。具体的な説明は上述してあるので、ここでは省略す
る。
【0043】また、上記基材10を設置するための基材
設置部材11の形状等についても本発明の方法は特に限
定するものではなく、いかなる形状等であってもよい。
例えば、基材10が板状のもの(金属等)である場合に
は、テーブル型の設置部材11を使用することも可能で
あり、また基材が高分子フィルムである場合には、当該
基材設置部材をローラー状にして、高分子フィルムを順
次搬送するようにしてもよい。そして、当該基材設置部
材を温度コントロール可能なものにすることも可能であ
り、こうした場合には機材の温度を正確に制御すること
ができるため特に熱に弱い基材に酸化チタン膜を形成す
る際に好適である。
【0044】前記したように当該成膜領域では、プラズ
マ発生領域で発生して成膜領域に導入されるプラズマ中
に含まれる酸素とチタン原料ガス中に含まれるチタンと
が反応することにより、酸化チタン膜が基材上に生成さ
れるが、この際のプラズマ中に含まれる酸素と有機チタ
ン材料ガスの流量比(酸素ガス/有機チタン材料ガス)
は、10以上30以下であることが望ましい。この範囲
より小さいと、膜中に混入する炭素量が増加し形成され
た酸化チタン膜の屈折率が減少するからである。また、
30より大きいと、有機チタン材料ガスが少なすぎ、効
率よく酸化チタン膜を形成することが難しいからであ
る。
【0045】また、当該成膜領域内の温度については、
本発明は特に限定するものではなく、いかなる温度にお
いても酸化チタン膜を成膜せしめることができる。しか
しながら、一般的にプラズマを用いた成膜方法は低温
(−10℃以上150℃以下)で成膜することができる
ことが特徴であり、また150℃以上の温度にしても、
特にメリットがあることはないため、本発明においても
150℃以下であることが好ましい。また、基材が高分
子フィルム等の熱に弱い物質である場合も充分に考えら
れるため、100℃以下が特に好ましく、本発明の方法
では、50℃以下とすることも可能である。また−10
℃より低い温度で成膜することによって得られるメリッ
トも少なく、コスト面を考慮しても−10℃以上である
ことが好ましい。
【0046】成膜領域内には、基材設置部材が設置され
ているが、本発明の方法においては、必ずしも必要なも
のではなく、また、図1に示すような形状等に限定され
るものでもない。
【0047】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0048】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。
【0049】(実施例)図2の装置(放電手段がマイク
ロ波による装置)を使用して、以下の条件により高分子
フィルム(ポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルム)上に酸化チタン膜を形成した。有機チタン化合物
ガスとしては、液体気化器を用いて気化させたチタンテ
トライソプロポキシドTi(i−OC374を用い、
プラズマを発生するためのプラズマ発生用ガスとして
は、アルゴンと酸素ガスの混合ガスを用いた。
【0050】 <プラズマ発生領域の条件> 印加電力 1kW チタンテトライソプロポキシドガス流量 100sccm 酸素ガス流量 1000sccm
【0051】上記のガス流量単位sccmは、stan
dard cubic cm per minuteの
ことである。
【0052】<成膜領域でのプラズマの濃度>上記プラ
ズマ発生領域の条件における成膜領域(チタンテトライ
ソプロポキシドガス導入口と基材(PETフィルム)間
の任意の3点)のプラズマの濃度をプローブ法により測
定した。以下にその測定結果を示す。なお当該測定は上
述した方法によるものである。
【0053】 成膜領域のプラズマの濃度 2×108〜9×108/cm3
【0054】以上の条件でポリエチレンテレフタレート
フィルム上に形成した酸化チタン膜の測定結果を以下に
示す。
【0055】<酸化チタン膜測定結果>上記の条件で酸
化チタン膜を生成した結果、平均膜厚は約50nmで、
直径約30cm内での膜厚の変動は約±10%であっ
た。
【0056】 <酸化チタン膜測定に使用した装置> 膜厚測定 エリプソメーター 型番 UVISELTM メーカー JOBIN YVON 組成分析光電子分光 型番 ESCALAB220i−XL メーカー VG Scientific 屈折率測定 エリプソメーター 型番 UVISELTM メーカー JOBIN YVON 構造測定 X線回折装置 型番 RINT 1500 メーカー 理化学電機株式会社
【0057】以上に示した酸化チタン膜の形成結果のご
とく、膜厚の変動を約±10%に抑えることができ、通
常のプラズマCVD法に比べ、酸化チタン膜を均等に生
成することができた。加えて、酸化チタン膜成膜後の、
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、わずかな伸
び、変形も無く良好な状態であった。
【0058】(比較例)図3に示すように、プラズマ発
生領域と成膜領域とが、同じ場所に設置されている装置
30を用い、その他の条件は全て上記実施例1と同様に
して、酸化チタン膜を高分子フィルム上に形成した。当
該装置30は、従来から用いられているプラズマCVD
装置であり、電極31、31が対向するように設置され
ており、その間に原料ガスを導入するための原料ガス導
入管32が設置されている。そして基材33は、一方の
基材上に設置され、前記電極間でプラズマを発生せし
め、当該プラズマを利用して原料ガスを分解し、電極上
の基材33に酸化チタン膜を生成するものである。
【0059】<成膜領域でのプラズマの濃度>上記の比
較例における成膜領域(チタンテトライソプロポキシド
ガス導入口と基材(PETフィルム)間の任意の3点)
のプラズマの濃度をプローブ法により測定した。以下に
その測定結果を示す。なお当該測定は上述した方法によ
るものである。
【0060】 成膜領域のプラズマの濃度 2×109〜5×109/cm3
【0061】<酸化チタン膜測定結果>酸化チタン膜は
原料ガス導入口から約5cm周辺にのみ形成され、高分
子フィルム全体に均一に膜を形成することはできなかっ
た。
【0062】また、上記のように成膜領域のプラズマの
濃度は109/cm3より大きい値でありプラズマの濃度
が大きすぎると均一な膜を形成することが困難であるこ
とが明らかとなった。
【0063】
【発明の効果】この発明によれば、プラズマを発生する
ためのプラズマ発生工程と、基材上に酸化チタン膜を形
成するための成膜工程とを、夫々別の場所で行うため、
プラズマ中に存在する電子やラジカルと当該原料ガスと
が衝突(反応)する機会を減少せしめる(プラズマの密
度を下げる)ことができ、よって原料ガスが、当該ガス
導入口付近で分解してしまうことを防ぐことができる。
従って、基材上に均一に酸化チタン膜を形成せしめるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための装置の一例を示
す概略断面図である。
【図2】本発明の方法を実施するための装置の他の例を
示す概略断面図である。
【図3】従来のプラズマCVD装置(比較例で使用)の
概略断面図である。
【符号の説明】
1…酸化チタン膜製造装置 2…プラズマ発生領域 3…成膜領域 4…プラズマ発生用ガス導入口 5…電極 6…プラズマ誘導管 7…マスフローコントローラ 8…原料ガス導入管 9…排気口 10…基材 11…基材設置部材 20…導波管 30…比較例の酸化チタン膜製造装置 31…電極 32…原料ガス誘導管 33…基材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希ガス及び酸素ガスに放電手段により放
    電し、プラズマを発生するためのプラズマ発生工程と、 前記プラズマ発生工程により生じるプラズマと、チタン
    を含有する原料ガスとを反応させることにより、基材上
    に酸化チタン膜を形成するための成膜工程と、 を有し、 前記プラズマ発生工程と成膜工程とは、夫々別の場所で
    行われることを特徴とする酸化チタン膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記放電手段がマイクロ波を利用するも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の酸化チタン
    膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記放電手段が電極を利用するものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の酸化チタン膜の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記チタンを含有する原料ガスが有機チ
    タン材料ガスであることを特徴とする前記請求項1から
    請求項3のいずれかに記載の酸化チタン膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記成膜工程において用いられるプラズ
    マの密度が109/cm3以下であることを特徴とする前
    記請求項1から請求項4のいずれかに記載の酸化チタン
    膜の製造方法。
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