JP2001271113A - 遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転炉精錬法 - Google Patents
遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転炉精錬法Info
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- JP2001271113A JP2001271113A JP2000085956A JP2000085956A JP2001271113A JP 2001271113 A JP2001271113 A JP 2001271113A JP 2000085956 A JP2000085956 A JP 2000085956A JP 2000085956 A JP2000085956 A JP 2000085956A JP 2001271113 A JP2001271113 A JP 2001271113A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製鋼スラグを副生品として再利用するに際
し、膨張崩壊性の主要因となるF−CaOの低減を極め
て迅速に効率良く行い、従来のエージング処理の緩和ま
たは省略を可能とする効果的なスラグ改質方法を提供す
る。 【解決手段】 転炉を利用して溶銑予備処理として脱S
iおよび脱Pを行う転炉精錬法において、脱P処理終了
後のスラグを出湯後排滓せず炉内に残留させたまま次ヒ
ートの溶銑を装入し、酸素を供給して脱Si処理を行な
い、脱Si後一旦吹錬を中断してスラグを排出する中間
排滓工程をもうけ、その後引続き脱P精錬を行うことを
特徴とする遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する
転炉精錬法。
し、膨張崩壊性の主要因となるF−CaOの低減を極め
て迅速に効率良く行い、従来のエージング処理の緩和ま
たは省略を可能とする効果的なスラグ改質方法を提供す
る。 【解決手段】 転炉を利用して溶銑予備処理として脱S
iおよび脱Pを行う転炉精錬法において、脱P処理終了
後のスラグを出湯後排滓せず炉内に残留させたまま次ヒ
ートの溶銑を装入し、酸素を供給して脱Si処理を行な
い、脱Si後一旦吹錬を中断してスラグを排出する中間
排滓工程をもうけ、その後引続き脱P精錬を行うことを
特徴とする遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する
転炉精錬法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラグの塩基度
(%CaO/%SiO2)が高く、遊離石灰(以下「F
−CaO」という。)を多く含む製鋼スラグの改質方法
に関するものである。
(%CaO/%SiO2)が高く、遊離石灰(以下「F
−CaO」という。)を多く含む製鋼スラグの改質方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼スラグは、高炉スラグと製鋼スラグ
に大別され、このうち製鋼スラグは、銑鉄を転炉で精錬
する前に一部の不要な成分を除去する溶銑予備処理スラ
グ、銑鉄を転炉で精錬する際に発生する転炉スラグ、連
鋳鋳造終了後の取鍋スラグが主なものである。製鋼スラ
グは昭和50年代から本格的な利用技術開発および普及
促進活動が進められ、最近の主な用途は土木用と道路用
である。しかしながら、製鋼スラグは塩基度が高く、F
−CaOを多く含有しており、膨張崩壊性を有している
ことから、再利用に当っては膨張崩壊性の解決が必須で
あり、現在ではエージング処理(破砕後、空気および水
と反応させること)によって実用上問題の無いところま
で膨張を抑制する技術により対応がなされている。ま
た、蒸気を利用してさらにスラグの膨張率を低減するエ
ージング方法も開発されている。これら従来技術の他に
例えば特開平11−71160号公報に示される「海中
沈設用石材及びその製造方法」では鉄鋼スラグを素材と
して炭酸化反応にて生成させたCaCO3をバインダー
として固結させ、塊状化する等のスラグの改質化による
石材製造方法が開示されている。
に大別され、このうち製鋼スラグは、銑鉄を転炉で精錬
する前に一部の不要な成分を除去する溶銑予備処理スラ
グ、銑鉄を転炉で精錬する際に発生する転炉スラグ、連
鋳鋳造終了後の取鍋スラグが主なものである。製鋼スラ
グは昭和50年代から本格的な利用技術開発および普及
促進活動が進められ、最近の主な用途は土木用と道路用
である。しかしながら、製鋼スラグは塩基度が高く、F
−CaOを多く含有しており、膨張崩壊性を有している
ことから、再利用に当っては膨張崩壊性の解決が必須で
あり、現在ではエージング処理(破砕後、空気および水
と反応させること)によって実用上問題の無いところま
で膨張を抑制する技術により対応がなされている。ま
た、蒸気を利用してさらにスラグの膨張率を低減するエ
ージング方法も開発されている。これら従来技術の他に
例えば特開平11−71160号公報に示される「海中
沈設用石材及びその製造方法」では鉄鋼スラグを素材と
して炭酸化反応にて生成させたCaCO3をバインダー
として固結させ、塊状化する等のスラグの改質化による
石材製造方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のように製鋼スラ
グは副生品として再利用するに際し、膨張崩壊性の解決
が必要であり、その対策としてはスラグに含まれるF−
CaOの低減が有効である。しかしながら、現状の大気
エージング方法は、気温変動、散水時の浸透ムラ等のた
めにヤード内スラグの改質レベルが不均質となりやす
く、さらにエージング処理時間が長い、広大なヤードが
必要等の問題点がある。また、蒸気エージング方法は、
蒸気設備費、ランニングコスト、処理能力の観点からも
課題は多く、さらに前述の特許公報にもF−CaOの低
減方法についての記載は見られず、これらに代る新たな
スラグ改質技術の開発が望まれている。
グは副生品として再利用するに際し、膨張崩壊性の解決
が必要であり、その対策としてはスラグに含まれるF−
CaOの低減が有効である。しかしながら、現状の大気
エージング方法は、気温変動、散水時の浸透ムラ等のた
めにヤード内スラグの改質レベルが不均質となりやす
く、さらにエージング処理時間が長い、広大なヤードが
必要等の問題点がある。また、蒸気エージング方法は、
蒸気設備費、ランニングコスト、処理能力の観点からも
課題は多く、さらに前述の特許公報にもF−CaOの低
減方法についての記載は見られず、これらに代る新たな
スラグ改質技術の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の事情を
背景としてなされたもので、膨張崩壊性の主要因となる
F−CaOの低減を極めて迅速に効率良く行い、従来の
エージング処理の緩和または省略を可能とする効果的な
スラグ改質方法の提供を目的とする。本発明の要旨とす
るところは以下のとおりである。 (1)転炉を利用して溶銑予備処理として脱Siおよび
脱Pを行う転炉精錬法において、脱P処理終了後のスラ
グを出湯後排滓せず炉内に残留させたまま次ヒートの溶
銑を装入し、酸素を供給して脱Si処理を行ない、脱S
i後一旦吹錬を中断してスラグを排出する中間排滓工程
をもうけ、その後引続き脱P精錬を行うことを特徴とす
る遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転炉精錬
法。 (2)脱P処理後スラグを炉内に残留させると共に他工
程で生成した遊離石灰を含有するスラグを脱Si処理前
に炉内に装入する前項(1)記載の転炉精錬法。 (3)転炉を利用して溶銑予備処理として脱Siおよび
脱Pを行う転炉精錬法において、吹錬に先立ち自工程ま
たは他工程で発生回収した遊離石灰を含有するスラグを
炉内に装入し、酸素を供給して脱Si処理を行ない、脱
Si後一旦吹錬を中断して改質スラグを排出する中間排
滓工程をもうけ、その後引続き脱P精錬を行うことを特
徴とする遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転
炉精錬法。
背景としてなされたもので、膨張崩壊性の主要因となる
F−CaOの低減を極めて迅速に効率良く行い、従来の
エージング処理の緩和または省略を可能とする効果的な
スラグ改質方法の提供を目的とする。本発明の要旨とす
るところは以下のとおりである。 (1)転炉を利用して溶銑予備処理として脱Siおよび
脱Pを行う転炉精錬法において、脱P処理終了後のスラ
グを出湯後排滓せず炉内に残留させたまま次ヒートの溶
銑を装入し、酸素を供給して脱Si処理を行ない、脱S
i後一旦吹錬を中断してスラグを排出する中間排滓工程
をもうけ、その後引続き脱P精錬を行うことを特徴とす
る遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転炉精錬
法。 (2)脱P処理後スラグを炉内に残留させると共に他工
程で生成した遊離石灰を含有するスラグを脱Si処理前
に炉内に装入する前項(1)記載の転炉精錬法。 (3)転炉を利用して溶銑予備処理として脱Siおよび
脱Pを行う転炉精錬法において、吹錬に先立ち自工程ま
たは他工程で発生回収した遊離石灰を含有するスラグを
炉内に装入し、酸素を供給して脱Si処理を行ない、脱
Si後一旦吹錬を中断して改質スラグを排出する中間排
滓工程をもうけ、その後引続き脱P精錬を行うことを特
徴とする遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転
炉精錬法。
【0005】
【発明の実施の形態】転炉精錬工程では副原料として多
量の石灰を使用し生成するスラグの塩基度は通常脱P精
錬で1.1〜4.0、脱C精錬で2.0〜4.0程度で
あり、このような高塩基度スラグを効率良く滓化させる
ためにホタル石等が利用されている。しかしホタル石を
使用しても石灰の完全な滓化は困難であり、未滓化の石
灰は回収したスラグ中において遊離石灰となる。また、
滓化したスラグにおいても、特に塩基度が高い場合には
初晶として遊離石灰が晶出する。そのため、副生したス
ラグ中には通常遊離石灰(F−CaO)を1〜4%程度
含有している。遊離石灰を含有するスラグは、大気と反
応して体積が膨張するため、このままでは土木材料とし
て使用することができない。従って、このようなスラグ
を系外にて土木用、道路用として再利用する場合、普通
エージング処理が行われている。
量の石灰を使用し生成するスラグの塩基度は通常脱P精
錬で1.1〜4.0、脱C精錬で2.0〜4.0程度で
あり、このような高塩基度スラグを効率良く滓化させる
ためにホタル石等が利用されている。しかしホタル石を
使用しても石灰の完全な滓化は困難であり、未滓化の石
灰は回収したスラグ中において遊離石灰となる。また、
滓化したスラグにおいても、特に塩基度が高い場合には
初晶として遊離石灰が晶出する。そのため、副生したス
ラグ中には通常遊離石灰(F−CaO)を1〜4%程度
含有している。遊離石灰を含有するスラグは、大気と反
応して体積が膨張するため、このままでは土木材料とし
て使用することができない。従って、このようなスラグ
を系外にて土木用、道路用として再利用する場合、普通
エージング処理が行われている。
【0006】本発明者らは、転炉を利用して脱Siおよ
び脱Pを行う溶銑予備処理プロセスにおいて、生成する
スラグのF−CaOを低減をはかるべく研究開発に当っ
た。本発明者らは実機規模の300TON転炉を用い、
約290TONの溶銑を装入するプロセスにおいて検討
を行った。
び脱Pを行う溶銑予備処理プロセスにおいて、生成する
スラグのF−CaOを低減をはかるべく研究開発に当っ
た。本発明者らは実機規模の300TON転炉を用い、
約290TONの溶銑を装入するプロセスにおいて検討
を行った。
【0007】従来法においては図3に示すように、転炉
に溶銑を装入後生石灰および鉄鉱石を添加し上吹酸素を
供給して脱Siおよび脱P処理を行い、処理終了後炉内
溶湯を取鍋に出湯し、出湯後脱P処理後スラグをスラグ
パンに排出する。このスラグの塩基度は平均1.8、F
−CaOは平均2.2%であった。このスラグはこのま
までは膨張崩壊性を有するため土木材料として使用する
ことはできない。
に溶銑を装入後生石灰および鉄鉱石を添加し上吹酸素を
供給して脱Siおよび脱P処理を行い、処理終了後炉内
溶湯を取鍋に出湯し、出湯後脱P処理後スラグをスラグ
パンに排出する。このスラグの塩基度は平均1.8、F
−CaOは平均2.2%であった。このスラグはこのま
までは膨張崩壊性を有するため土木材料として使用する
ことはできない。
【0008】本発明者らは、脱Si処理後に中間排滓を
行ってその後脱P処理を行い、処理終了後炉内溶湯を取
鍋に出湯し、出湯後炉内に脱P処理後スラグを残留させ
た。このスラグの組成は上記従来法と同様、塩基度は平
均1.8、F−CaOは平均2.2%であった。該スラ
グの滓化をさらに向上させ、F−CaOを低減するため
に、該スラグを炉内に残留させたまま次ヒートの溶銑を
装入し、酸素を供給することで溶銑の脱Si処理を行
い、生成するSiO2にてスラグ塩基度を低減し、残留
スラグ中のF−CaOを滓化させることを試みた。転炉
装入時の該溶銑の平均成分は[C]=4.6%,[S
i]=0.45%,[Mn]=0.23%,[P]=
0.095%、[S]=0.020%である。この結
果、該次ヒートの脱Si処理終了時において、スラグ中
のF−CaOは平均0.19%まで低下することを知見
した。該スラグは前ヒートの脱Pスラグとの混合物であ
るためP2O5を多量に含んでおり、このままでは該次ヒ
ートの脱P処理を行うことはできない。そのため、脱S
i処理後一旦吹錬を中断し炉傾動による中間排滓を実施
し系外に排出する。系外に排出したスラグは、F−Ca
Oが低いので膨張崩壊性を示さず、このまま土木材料と
して使用することができる。
行ってその後脱P処理を行い、処理終了後炉内溶湯を取
鍋に出湯し、出湯後炉内に脱P処理後スラグを残留させ
た。このスラグの組成は上記従来法と同様、塩基度は平
均1.8、F−CaOは平均2.2%であった。該スラ
グの滓化をさらに向上させ、F−CaOを低減するため
に、該スラグを炉内に残留させたまま次ヒートの溶銑を
装入し、酸素を供給することで溶銑の脱Si処理を行
い、生成するSiO2にてスラグ塩基度を低減し、残留
スラグ中のF−CaOを滓化させることを試みた。転炉
装入時の該溶銑の平均成分は[C]=4.6%,[S
i]=0.45%,[Mn]=0.23%,[P]=
0.095%、[S]=0.020%である。この結
果、該次ヒートの脱Si処理終了時において、スラグ中
のF−CaOは平均0.19%まで低下することを知見
した。該スラグは前ヒートの脱Pスラグとの混合物であ
るためP2O5を多量に含んでおり、このままでは該次ヒ
ートの脱P処理を行うことはできない。そのため、脱S
i処理後一旦吹錬を中断し炉傾動による中間排滓を実施
し系外に排出する。系外に排出したスラグは、F−Ca
Oが低いので膨張崩壊性を示さず、このまま土木材料と
して使用することができる。
【0009】その後脱P用の副原料を転炉に再装入し、
引続き脱P精錬を実施し、以降前述の工程を繰返すこと
で改質スラグだけを系外排出し製造できる。
引続き脱P精錬を実施し、以降前述の工程を繰返すこと
で改質スラグだけを系外排出し製造できる。
【0010】図1に本発明における請求項1および2の
処理フローを、図2は本発明における請求項3の処理フ
ローを、図3は比較例として通常の転炉型溶銑予備脱S
i脱P処理フローを示す。
処理フローを、図2は本発明における請求項3の処理フ
ローを、図3は比較例として通常の転炉型溶銑予備脱S
i脱P処理フローを示す。
【0011】本発明は非常に有効なF−CaO低減法で
ある。従って、例えば脱C後スラグのように塩基度が高
くF−CaOを多量に含有する他工程で発生回収したス
ラグについても、脱Si吹錬に先立ち炉内に装入し、脱
Si吹錬を行うことにより、生成するSiO2にて滓化
を促進でき、F−CaOを容易に低減することが可能と
なる。
ある。従って、例えば脱C後スラグのように塩基度が高
くF−CaOを多量に含有する他工程で発生回収したス
ラグについても、脱Si吹錬に先立ち炉内に装入し、脱
Si吹錬を行うことにより、生成するSiO2にて滓化
を促進でき、F−CaOを容易に低減することが可能と
なる。
【0012】本発明が転炉を利用して溶銑予備処理を行
う転炉製鋼法に限定した理由は、転炉を利用する脱Si
処理であれば攪拌力が十分に得られ、前ヒートの脱Pス
ラグと次ヒートの脱Siスラグとが十分に混合してスラ
グ改質効果が発揮されるからである。また、転炉を利用
した溶銑予備処理であればスラグ組成の制御も良好に行
うことができ、スラグ改質時の復Pも確実に抑制するこ
とができる。
う転炉製鋼法に限定した理由は、転炉を利用する脱Si
処理であれば攪拌力が十分に得られ、前ヒートの脱Pス
ラグと次ヒートの脱Siスラグとが十分に混合してスラ
グ改質効果が発揮されるからである。また、転炉を利用
した溶銑予備処理であればスラグ組成の制御も良好に行
うことができ、スラグ改質時の復Pも確実に抑制するこ
とができる。
【0013】
【実施例】溶銑予備脱Siおよび脱P炉として300T
ON転炉を用い280〜300TONの溶銑を装入し本
発明を適用した。表1は本発明の処理フローを適用した
結果であり、実施例1〜4は図1に示す処理フローを、
実施例5は図2に示す処理フローを適用した結果を示
す。また、表2は本発明の実施により改質されたスラグ
の水浸膨張率の測定結果を示す。表1において、スラグ
組成のうち「上段;炉内残留」は脱P処理後における炉
内残留スラグ組成を示し、「下段;脱Si後」は脱Si
処理後における炉内残留スラグ組成を示す。
ON転炉を用い280〜300TONの溶銑を装入し本
発明を適用した。表1は本発明の処理フローを適用した
結果であり、実施例1〜4は図1に示す処理フローを、
実施例5は図2に示す処理フローを適用した結果を示
す。また、表2は本発明の実施により改質されたスラグ
の水浸膨張率の測定結果を示す。表1において、スラグ
組成のうち「上段;炉内残留」は脱P処理後における炉
内残留スラグ組成を示し、「下段;脱Si後」は脱Si
処理後における炉内残留スラグ組成を示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】実施例1〜4における改質する炉内の脱P
後残留スラグは35〜50kg/t程度である。実施例
5は脱P後スラグを残留させず、他工程である脱C炉に
て発生回収した脱C滓だけを脱Si前に炉内に装入して
本発明を適用した結果であり、この時の脱C滓量は25
kg/t程度である。これら実施例における結果からわ
かるように、本発明を適用することによりF−CaOを
多く含む製鋼スラグの低F−CaO化が可能となり、表
2に示すとおり製鋼スラグ特有の課題である膨張安定性
についてもエージングを実施すること無く大幅な改善が
可能となり、路盤材、コンクリート適用基準(水浸膨張
率≦1.5%)を容易に達成することができる。
後残留スラグは35〜50kg/t程度である。実施例
5は脱P後スラグを残留させず、他工程である脱C炉に
て発生回収した脱C滓だけを脱Si前に炉内に装入して
本発明を適用した結果であり、この時の脱C滓量は25
kg/t程度である。これら実施例における結果からわ
かるように、本発明を適用することによりF−CaOを
多く含む製鋼スラグの低F−CaO化が可能となり、表
2に示すとおり製鋼スラグ特有の課題である膨張安定性
についてもエージングを実施すること無く大幅な改善が
可能となり、路盤材、コンクリート適用基準(水浸膨張
率≦1.5%)を容易に達成することができる。
【0017】また、実施例5に示すとおり脱P滓の代り
に脱C滓をリサイクルした場合でも同様の効果が確認さ
れ、さらに請求項2に示す方法を実施したケースでも効
果は確認された。なお、図3で示す比較例の通常操業で
発生するスラグの塩基度、F−CaO、膨張安定性は、
表1,2中の炉内残留スラグの実績値で示す。
に脱C滓をリサイクルした場合でも同様の効果が確認さ
れ、さらに請求項2に示す方法を実施したケースでも効
果は確認された。なお、図3で示す比較例の通常操業で
発生するスラグの塩基度、F−CaO、膨張安定性は、
表1,2中の炉内残留スラグの実績値で示す。
【0018】ところで、実施例に示すように、脱Si処
理後のスラグ塩基度を0.9〜1.1程度、T.Feを
15〜25%程度となるようにスラグ組成を制御するこ
とで、脱Si処理後の復Pを抑制でき、その後引続き行
う脱P処理も容易になる。このスラグ組成制御は鉄鉱石
または上吹酸素量で容易に制御可能である。
理後のスラグ塩基度を0.9〜1.1程度、T.Feを
15〜25%程度となるようにスラグ組成を制御するこ
とで、脱Si処理後の復Pを抑制でき、その後引続き行
う脱P処理も容易になる。このスラグ組成制御は鉄鉱石
または上吹酸素量で容易に制御可能である。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、従来
エージング等の処置を加えて改善を行っていた製鋼スラ
グの膨張安定性を、通常の転炉精錬サイクルの中で極め
て容易に得ることができ、またその改質レベルは従来の
エージング処理では達成できないレベルまで改善するこ
とが可能となり、製鋼スラグの有効利用という面でも非
常に有用な発明である。
エージング等の処置を加えて改善を行っていた製鋼スラ
グの膨張安定性を、通常の転炉精錬サイクルの中で極め
て容易に得ることができ、またその改質レベルは従来の
エージング処理では達成できないレベルまで改善するこ
とが可能となり、製鋼スラグの有効利用という面でも非
常に有用な発明である。
【図1】本発明の炉内残留スラグ改質処理フローを示す
説明図。
説明図。
【図2】本発明の他工程スラグの改質処理フローを示す
説明図
説明図
【図3】従来の転炉型脱Si脱P処理フローを示す説明
図。
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 雅之 室蘭市仲町12番地 新日本製鐵株式会社室 蘭製鐵所内 (72)発明者 林 浩明 室蘭市仲町12番地 新日本製鐵株式会社室 蘭製鐵所内 (72)発明者 小林 雅人 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 Fターム(参考) 4K002 AC09 AE02 AE06 4K014 AA01 AA03 AE01
Claims (3)
- 【請求項1】 転炉を利用して溶銑予備処理として脱S
iおよび脱Pを行う転炉精錬法において、脱P処理終了
後のスラグを出湯後排滓せず炉内に残留させたまま次ヒ
ートの溶銑を装入し、酸素を供給して脱Si処理を行な
い、脱Si後一旦吹錬を中断してスラグを排出する中間
排滓工程をもうけ、その後引続き脱P精錬を行うことを
特徴とする遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する
転炉精錬法。 - 【請求項2】 脱P処理後スラグを炉内に残留させると
共に他工程で発生した遊離石灰を含有するスラグを脱S
i処理前に炉内に装入する請求項1記載の転炉精錬法。 - 【請求項3】 転炉を利用して溶銑予備処理として脱S
iおよび脱Pを行う転炉精錬法において、吹錬に先立ち
自工程または他工程で発生回収した遊離石灰を含有する
スラグを炉内に装入し、酸素を供給して脱Si処理を行
ない、脱Si後一旦吹錬を中断して改質スラグを排出す
る中間排滓工程をもうけ、その後引続き脱P精錬を行う
ことを特徴とする遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副
生する転炉精錬法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000085956A JP2001271113A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転炉精錬法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000085956A JP2001271113A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転炉精錬法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001271113A true JP2001271113A (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=18602199
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000085956A Withdrawn JP2001271113A (ja) | 2000-03-27 | 2000-03-27 | 遊離石灰含有量の低い製鋼スラグを副生する転炉精錬法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001271113A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2013108810A1 (ja) | 2012-01-19 | 2013-07-25 | Jfeスチール株式会社 | 溶銑の予備処理方法 |
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