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JP2001185743A - 光電変換素子および太陽電池 - Google Patents

光電変換素子および太陽電池

Info

Publication number
JP2001185743A
JP2001185743A JP36490199A JP36490199A JP2001185743A JP 2001185743 A JP2001185743 A JP 2001185743A JP 36490199 A JP36490199 A JP 36490199A JP 36490199 A JP36490199 A JP 36490199A JP 2001185743 A JP2001185743 A JP 2001185743A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
conversion element
layer
dye
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36490199A
Other languages
English (en)
Inventor
Jiro Tsukahara
次郎 塚原
Kentaro Shirato
健太郎 白土
Yoshisada Nakamura
善貞 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP36490199A priority Critical patent/JP2001185743A/ja
Publication of JP2001185743A publication Critical patent/JP2001185743A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の色素増感型の光電変換素子に見られた
光電変換効率と耐久性が両立しないという欠点を克服
し、高い光電変換能と耐久性を有する色素増感光電変換
素子およびこれを用いた太陽電池を提供する。 【解決手段】 導電性支持体、色素を吸着した半導体微
粒子を含む感光層、電荷移動層および対極を有する色素
増感された光電変換素子において、該電荷移動層にp型
無機化合物半導体およびニトリル化合物を含有させて光
電変換素子および太陽電池を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、色素で増感された
半導体微粒子を用いた光電変換素子に関する。さらに
は、これを用いた太陽電池および太陽電池モジュールに
関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光発電は単結晶シリコン太陽電池、
多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電
池、テルル化カドミウムやセレン化インジウム銅等の化
合物太陽電池が実用化もしくは主な研究開発の対象とな
っているが、普及させる上で製造コスト、原材料確保、
エネルギーペイバックタイムが長い等の問題点を克服す
る必要がある。一方、大面積化や低価格化を指向した有
機材料を用いた太陽電池もこれまでにも多く提案されて
いるが、変換効率が低く、耐久性も悪いという問題があ
った。こうした状況の中で、Nature(第353 巻、第737
〜740 頁、1991年)および米国特許4927721 号等に、色
素によって増感された半導体微粒子を用いた光電変換素
子および太陽電池、ならびにこれを作成するための材料
および製造技術が開示された。提案された電池は、ルテ
ニウム錯体によって分光増感された二酸化チタン多孔質
薄膜を作用電極とする湿式太陽電池である。この方式の
第一の利点は二酸化チタン等の安価な酸化物半導体を高
純度に精製することなく用いることができるため、安価
な光電変換素子を提供できる点であり、第二の利点は用
いられる色素の吸収がブロードなため、可視光線のほぼ
全波長領域の光を電気に変換できることである。しか
し、この素子は、対極との電気的接続を電解質溶液によ
って行う湿式太陽電池であるため、長期にわたって使用
すると電解液の枯渇により光電変換効率が著しく低下し
たり、素子として機能しなくなることが懸念されてい
る。湿式太陽電池における経時での電解液の枯渇を防ぐ
ため、J. Phys. D: Appl. Phys.31(1998) 1492-1496 に
はCuI を正孔輸送材料として用いた固体光電変換素子が
提案されている。しかし、これらの正孔輸送材料を用い
た光電変換素子は、検討の結果、数日間で短絡電流密度
(Jsc) などの光電変換特性が顕著に劣化するという問題
のあることが判明した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、色素
増感型の光電変換素子がもつ上記の欠点を克服し、耐久
性に優れた色素増感光電変換素子およびこれを用いた太
陽電池を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、下記の
本発明を特定する事項によって達成される。 (1)導電性支持体、色素を吸着した半導体微粒子を含
む感光層、電荷移動層および対極を有する色素増感され
た光電変換素子において、該電荷移動層が、p型無機化
合物半導体およびニトリル化合物を含有することを特徴
とする光電変換素子。 (2)前記p型無機化合物半導体のバンドギャップが2e
V 以上であることを特徴とする上記(1)に記載の光電
変換素子。 (3)前記p型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャ
ルが4.5eV 以上5.5eV 以下であることを特徴とする
(1)または(2)に記載の光電変換素子。 (4)前記p型無機化合物半導体が一価の銅を含む化合
物半導体であることを特徴とする(1)、(2)または
(3)に記載の光電変換素子。 (5)前記一価の銅を含む化合物半導体がCuI であるこ
とを特徴とする(4)に記載の光電変換素子。 (6)前記一価の銅を含む化合物半導体がCuSCN である
ことを特徴とする(4)に記載の光電変換素子。 (7)前記ニトリル化合物が常温で固体であることを特
徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の光電変換素
子。 (8)前記ニトリル化合物がポリニトリル化合物である
ことを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の光
電変換素子。 (9)前記ニトリル化合物が有機正孔輸送材料であるこ
とを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の光電
変換素子。 (10)前記ニトリル化合物が下記一般式(1)で表さ
れる化合物であることを特徴とする(1)〜(9)のい
ずれかに記載の光電変換素子。
【0005】
【化2】
【0006】[式中、R11〜R16はそれぞれ置換基を、
11、n12は0〜4の整数を、n13〜n16は0〜5の整
数を表す。R11とR12は互いに結合して環を形成しても
良い。ただし、n11〜n16のうち少なくとも1つは0で
なく、R11〜R16のうち少なくとも1つはシアノ基を有
する置換基である。] (11)前記ニトリル化合物の質量組成比がp型無機化
合物半導体に対して0.01質量%以上50質量%以下である
ことを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記載の
光電変換素子。 (12)前記導電性支持体と感光層の間に酸化物半導体
からなる下塗り層が設けられていることを特徴とする
(1)〜(11)のいずれかに記載の光電変換素子。 (13)前記色素がルテニウム錯体色素であることを特
徴とする(1)〜(12)のいずれかに記載の光電変換
素子。 (14)前記半導体微粒子が二酸化チタン微粒子である
ことを特徴とする(1)〜(13)のいずれかに記載の
光電変換素子。 (15)上記(1)〜(14)のいずれかに記載された
光電変換素子を用いることを特徴とする太陽電池。 (16)(1)〜(14)のいずれかに記載された光電
変換素子から構成されることを特徴とする太陽電池モジ
ュール。
【0007】
【発明の実施の形態】〔1〕光電変換素子 本発明の光電変換素子は、導電性支持体、色素を吸着し
た半導体微粒子を含む感光層、電荷移動層および対極を
有し、その電荷移動層に電荷輸送材料(正孔輸送材料)
としてp型無機化合物半導体を含み、これに加えてニト
リル化合物を含有するものである。好ましくは図1に示
すように、導電層10、下塗り層60、感光層20、電荷移動
層30、対極導電層40の順に積層し、前記感光層20を色素
22によって増感された半導体微粒子21と当該半導体微粒
子21の間の空隙に電荷移動層から浸透した電荷輸送材料
23とから構成する。電荷輸送材料23は、電荷移動層30に
用いる材料と同じ成分からなる。また光電変換素子に強
度を付与するため、導電層10側および/または対極導電
層40側に、基板50を設けてもよい。以下本発明では、導
電層10および任意で設ける基板50からなる層を「導電性
支持体」、対極導電層40および任意で設ける基板50から
なる層を「対極」と呼ぶ。この光電変換素子を外部回路
に接続して仕事をさせるようにしたものが太陽電池であ
る。なお、図1中の導電層10、対極導電層40、基板50
は、それぞれ透明導電層10a 、透明対極導電層40a 、透
明基板50a であっても良い。
【0008】図1に示す本発明の光電変換素子におい
て、色素22により増感された半導体微粒子21を含む感光
層20に入射した光は色素22等を励起し、励起された色素
22等中の高エネルギーの電子が半導体微粒子21の伝導帯
に渡され、さらに拡散により導電層10に到達する。この
とき色素22等の分子は酸化体となっている。太陽電池に
おいては、導電層10中の電子が外部回路で仕事をしなが
ら対極導電層40および電荷移動層30を経て色素22等の酸
化体に戻り、色素22が再生する。感光層20は負極として
働く。それぞれの層の境界(例えば導電層10と感光層20
との境界、感光層20と電荷移動層30との境界、電荷移動
層30と対極導電層40との境界等)では、各層の構成成分
同士が相互に拡散混合していてもよい。以下各層につい
て詳細に説明する。
【0009】(A)電荷移動層 本発明における電荷移動層は色素の酸化体を迅速に還元
し、色素との界面で注入された正孔を対極に輸送する機
能を担う層である。本発明の電荷移動層は、正孔輸送材
料としてのp型化合物半導体およびニトリル化合物を主
成分として構成されている。
【0010】(1)p型無機化合物半導体 p型無機化合物半導体のバンドギャップは色素吸収を妨
げないため大きいことが好ましい。本発明で使用するp
型無機化合物半導体のバンドギャップは、2eV以上であ
ることが好ましく、さらに2.5eV以上であることが好ま
しい。また、p型無機化合物半導体のイオン化ポテンシ
ャルは色素ホールを還元するためには、色素吸着電極の
イオン化ポテンシャルより小さいことが必要である。本
発明の光電変換素子に使用する色素によって電荷移動層
に使用するp型無機化合物半導体のイオン化ポテンシャ
ルの好ましい範囲は異なってくるが、一般に4.5eV 以上
5.5eV 以下であることが好ましく、さらに4.7eV 以上5.
3eV 以下であることが好ましい。本発明に好ましく使用
されるp型無機化合物半導体は一価の銅を含む化合物半
導体であり、一価の銅を含む化合物半導体としてはCuI
、 CuSCN、 CuInSe2、Cu(In,Ga)Se2、 CuGaSe2、 Cu2O
、 CuS、 CuGaS2 、 CuInS2 、 CuAlSe2、などが挙げ
られる。この中でもCuI および CuSCNが好ましく、CuI
が最も好ましい。銅を含む化合物以外に用いることがで
きるp型無機化合物半導体としては、GaP 、NiO 、CoO
、FeO 、Bi2O3 、MoO2、Cr2O3 等を挙げることができ
る。また、本発明のp型無機化合物半導体を含有する電
荷移動層の好ましいホール移動度は10-4cm2/V ・sec 以
上104cm2/V・sec 以下であり、さらに好ましくは10-3cm
2/V・sec 以上103cm2/V・sec 以下である。さらに、本
発明の電荷移動層の好ましい導電率は10-8S/cm以上102S
/cm 以下であり、さらに好ましくは10-6S/cm以上10S/cm
以下である。
【0011】(2)ニトリル化合物 本発明で用いるニトリル化合物とはシアノ基を有する有
機化合物であって、好ましくは常温で固体の有機ニトリ
ル化合物である。1個のシアノ基を有するモノニトリル
化合物よりも2個以上のシアノ基を有するポリニトリル
化合物の方がより好ましい。さらに、本発明のニトリル
化合物としては、シアノ基が置換した有機正孔輸送材料
も好ましく、この場合も2個以上のシアノ基が置換した
有機正孔輸送材料がより好ましい。有機正孔輸送材料の
例としてはポリピロール誘導体、ポリチオフェン誘導
体、ポリアニリン誘導体、ポリアセチレン誘導体、およ
びトリアリールアミン誘導体等が挙げられ、トリアリー
ルアミン誘導体が特に好ましい。
【0012】トリアリールアミン誘導体のうち、下記一
般式(1)で表されるトリアリールアミン系ニトリル化
合物は本発明に特に好ましく用いられる。
【0013】
【化3】
【0014】式中、R11〜R16はそれぞれ置換基を、n
11、n12は0〜4の整数を、n13〜n16は0〜5の整数
を表す。R11とR12は互いに結合して環を形成してもよ
い。ただし、n11〜n16のうち少なくとも1つは0でな
く、R11〜R16のうち少なくとも1つはシアノ基を有す
る置換基であり、該シアノ基を有する置換基のn(例え
ば、R11の場合はn11)は少なくとも1である。n11
12は好ましくは0または1であり、n13〜n16は好ま
しくは1である。
【0015】R11〜R16で表される置換基の例として
は、ハロゲン原子(F 、Cl、Br、I 等)、シアノ基、ア
ルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、アリーロキ
シ基(フェノキシ基等)、アルキルチオ基(メチルチオ
基、エチルチオ基等)、アルコキシカルボニル基(エト
キシカルボニル基等)、炭酸エステル基(エトキシカル
ボニルオキシ基等)、アシル基(アセチル基、プロピオ
ニル基、ベンゾイル基等)、スルホニル基(メタンスル
ホニル基、ベンゼンスルホニル基等)、アシルオキシ基
(アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、スルホニル
オキシ基(メタンスルホニルオキシ基、トルエンスルホ
ニルオキシ基等)、ホスホニル基(ジエチルホスホニル
基等)、アミド基(アセチルアミノ基、ベンゾイルアミ
ノ基等)、カルバモイル基(N,N-ジメチルカルバモイル
基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロ
プロピル基、シクロヘキシル基、ベンジル基等)、アリ
ール基(フェニル基、トルイル基、ナフチル基等)、複
素環基(ピリジル基、イミダゾリル基、フラニル基
等)、アルケニル基(ビニル基、1-プロペニル基等)等
が挙げられる。これらはさらに上記の置換基を有しても
良い。シアノ基を有する置換基としては、シアノ基その
ものの他、シアノアルキル基、シアノアリール基、シア
ノアルコキシ基、シアノアリールオキシ基など、シアノ
基を有する上記の置換基を挙げることができる。上記置
換基のアルキル部分の炭素数は好ましくは1〜30、更
に好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜6であり、
また、上記置換基のアリール部分の炭素数は好ましくは
6〜30、更に好ましくは6〜20、特に好ましくは6
〜12であ。R11、R12は好ましくは無置換(n11、n
12が共に0)またはR11、R12が閉環してメチレン基等
を形成しうる。R13〜R16は好ましくはシアノアルコキ
シ基(シアノメトキシ基、シアノエトキシ基、シアノプ
ロポキシ基等)である。n11、n12が共に0または
11、R12が閉環してメチレン基を形成する場合で、R
13〜R16がシアノアルコキシ基であり、かつn13〜n16
が1である化合物が好ましい。
【0016】以下に、本発明のニトリル化合物の具体例
を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】上記以外に、ショ糖、セルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、アミロース、ヒドロキシプロピ
ルアミロース、プルラン、グリシドールプルラン等の糖
類またはソルビトールやポリビニルアルコールなどのア
ルコール類の−OHの水素を少なくとも1つ、シアノア
ルキル基(例えばシアノエチル基)で置換した化合物も
好ましいニトリル化合物の例である。代表例を下記に示
す。 ニトリル化合物(16):信越化学(株)製シアノエチル
化ショ糖(CR-U) ニトリル化合物(17):信越化学(株)製シアノエチル
化プルラン(CR-S) ニトリル化合物(18):信越化学(株)製シアノエチル
化HEC(CR-E) これらのニトリル化合物を本発明のp型無機化合物半導
体と組み合わせて使用する場合、ニトリル化合物は、単
独で使用しても2種以上混合して使用してもい。
【0020】(3)電荷移動層の形成 電荷移動層中の、上記ニトリル化合物の質量組成比は、
p型無機化合物半導体に対して0.01質量%以上50質量%
以下であることが好ましく、さらに0.1 質量%以上10質
量%以下であることが好ましく、特に1質量%以上10質
量%以下であることが好ましい。
【0021】また、本発明の電荷移動層はアクセプター
ドーピングを行って、キャリヤ濃度や導電率を向上する
ことも必要に応じて行うことができる。本発明のドーパ
ントとして好ましく使用されるのは、ヨウ素、トリス
(4−ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチ
モネート、NOPF6 、SbCl5 、I2、Br2 、HClO4 、(n-C4H
9)4ClO4 、トリフルオロ酢酸、4−ドデシルベンゼンス
ルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、FeCl3 、AuCl
3 、NOSbF6、AsF5、NOBF4 、LiBF4 、H3[PMo12O40]、7,
7,8,8-テトラシアノキノジメタン(TCNQ) 、フラーレン
C60 等であるが、これに限定されるものではない。ドー
パントを添加する場合の好ましい添加量はp型無機化合
物半導体に対して0.0001質量%以上5質量%以下であ
り、さらに好ましい範囲は0.001 質量%以上3質量%以
下である。
【0022】本発明の電荷移動層の好ましい膜厚は、色
素を吸着した半導体微粒子層と対極の間の厚さとして0.
005 μm 以上100 μm 以下であり、さらに好ましくは0.
01μm 以上50μm 以下である。
【0023】本発明のp型無機化合物半導体およびニト
リル化合物を含有する電荷移動層は、次の3方式のいず
れかによって形成することができる。 (形成法1)同時形成法:p型無機化合物半導体および
ニトリル化合物を含む溶液または分散液を色素吸着電極
基板上に塗布して、両者を含む電荷移動層を形成する。 (形成法2) p型無機化合物半導体/ニトリル化合物逐
次形成法:p型無機化合物半導体を色素吸着電極基板上
に予め堆積させた後、ニトリル化合物をオーバーコート
して形成する。 (形成法3)ニトリル化合物/p型無機化合物半導体逐
次形成法:色素吸着電極基板上にニトリル化合物を堆積
させた後に、p型無機化合物半導体層をその上に形成さ
せる。
【0024】(形成法1)は塗布法を用いて行うことが
できる。塗布法によって電荷移動層を形成する場合、必
要に応じて正孔をトラップしにくいバインダー樹脂や、
レベリング剤、界面活性剤等の塗布性改良剤などの添加
剤を添加した塗布液を調整し、スピンコート法、ディッ
プコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート
法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビ
アコート法、或いは、米国特許第2681294号記載
のホッパーを使用するエクストルージョンコート法等の
方法により塗布して電荷移動層を形成することができ
る。塗布に好ましく用いられる溶媒または分散媒はアセ
トニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピ
オニトリル、ピリジン等であり、この中でもアセトニト
リルが特に好ましい。また、本発明では塗布の際、色素
吸着電極を加熱することが好ましく行われる。塗布時の
好ましい基板温度は15℃以上200 ℃以下であり、さらに
好ましくは40℃以上150 ℃以下である。
【0025】(形成法2)におけるp型無機化合物半導
体層は、真空蒸着法、スパッタリング法、キャスト法、
塗布法、スピンコート法、浸漬法、電解メッキ法を用い
て形成することができる。真空蒸着法によりp型無機化
合物半導体層を形成する場合、増感色素を担持した無機
酸化物電極基板上に、一般にボート加熱温度50〜400
℃、真空度10-6〜10-3Pa、蒸着速度0.01〜50nm/sec 、
基板温度−50〜+300 ℃、膜厚5nm 〜20μm の範囲で蒸
着条件を適宜選択し、蒸着することができる。(形成法
2)におけるニトリル化合物のオーバーコートは、好ま
しくは(形成法1)に記載された塗布法を用いて行われ
る。
【0026】(形成法3)におけるニトリル化合物の堆
積は、好ましくはキャスト法,スピンコート法、浸漬法
等を用いて行われる。また、その後のp型無機化合物半
導体層の形成は真空蒸着法、スパッタリング法、キャス
ト法、塗布法を用いて行うことができる。形成法2およ
び形成法3において、ニトリル化合物とp型無機化合物
半導体は、それぞれが分離し、積層した層構造を形成し
てもよいし、相互に貫入して一層化した層構造をとって
もよい。
【0027】(B)導電性支持体 導電性支持体は、(1)導電層の単層、または(2)導
電層および基板の2層からなる。強度や密封性が十分に
保たれるような導電層を使用すれば、基板は必ずしも必
要でない。
【0028】(1)の場合、導電層として金属のように
十分な強度が得られ、かつ導電性があるものを用いる。
【0029】(2)の場合、感光層側に導電剤を含む導
電層を有する基板を使用することができる。好ましい導
電剤としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニ
ウム、ロジウム、インジウム等)、炭素、または導電性
金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズに
フッ素をドープしたもの等)が挙げられる。導電層の厚
さは0.02〜10μm程度が好ましい。
【0030】導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲は100 Ω/□以下であり、さらに
好ましくは40Ω/□以下である。表面抵抗の下限には特
に制限はないが、通常0.1 Ω/□程度である。
【0031】導電性支持体側から光を照射する場合に
は、導電性支持体は実質的に透明であるのが好ましい。
実質的に透明であるとは光の透過率が10%以上であるこ
とを意味し、50%以上であるのが好ましく、70%以上が
特に好ましい。
【0032】透明導電性支持体としては、ガラスまたは
プラスチック等の透明基板の表面に導電性金属酸化物か
らなる透明導電層を塗布または蒸着等により形成したも
のが好ましい。なかでもフッ素をドーピングした二酸化
スズからなる導電層を低コストのソーダ石灰フロートガ
ラスでできた透明基板上に堆積した導電性ガラスが好ま
しい。また低コストでフレキシブルな光電変換素子また
は太陽電池とするには、透明ポリマーフィルムに導電層
を設けたものを用いるのがよい。透明ポリマーフィルム
の材料としては、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタ
レート(PEN)、シンジオタクチックポリステレン(SP
S)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルフォン(PS
F)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミ
ド(PEI)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ等
がある。十分な透明性を確保するために、導電性金属酸
化物の塗布量はガラスまたはプラスチックの支持体1m2
当たり0.01〜100gとするのが好ましい。
【0033】透明導電性支持体の抵抗を下げる目的で金
属リードを用いるのが好ましい。金属リードの材質はア
ルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が好
ましく、特にアルミニウムおよび銀が好ましい。金属リ
ードは透明基板に蒸着、スパッタリング等で設置し、そ
の上にフッ素をドープした酸化スズ、またはITO膜から
なる透明導電層を設けるのが好ましい。また透明導電層
を透明基板に設けた後、透明導電層上に金属リードを設
置するのも好ましい。金属リード設置による入射光量の
低下は好ましくは10%以内、より好ましくは1〜5%と
する。
【0034】(C)感光層 感光層において、半導体微粒子はいわゆる感光体として
作用し、光を吸収して電荷分離を行い、電子と正孔を生
ずる。色素増感された半導体微粒子では、光吸収および
これによる電子および正孔の発生は主として色素におい
て起こり、半導体微粒子はこの電子を受け取り、伝達す
る役割を担う。
【0035】(1)半導体微粒子 半導体微粒子としては、シリコン、ゲルマニウムのよう
な単体半導体、III-V系化合物半導体、金属のカルコゲ
ニド(例えば酸化物、硫化物、セレン化物等)、または
ペロブスカイト構造を有する化合物(例えばチタン酸ス
トロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウ
ム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム等)等を使用
することができる。
【0036】好ましい金属のカルコゲニドとして、チタ
ン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハ
フニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イ
ットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、またはタ
ンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモ
ンまたはビスマスの硫化物、カドミウムまたは鉛のセレ
ン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の
化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カ
ドミウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素または銅−イン
ジウムのセレン化物、銅−インジウムの硫化物等が挙げ
られる。
【0037】本発明に用いる半導体の好ましい具体例
は、Si、TiO2、SnO2、Fe2O3 、WO3 、ZnO 、Nb2O5 、Cd
S 、ZnS 、PbS 、Bi2S3 、CdSe、CdTe、GaP 、InP 、Ga
As、CuInS2、CuInSe2 等であり、より好ましくはTiO2
ZnO 、SnO2、Fe2O3 、WO3 、Nb 2O5 、CdS 、PbS 、CdS
e、InP 、GaAs、CuInS2またはCuInSe2 であり、特に好
ましくはTiO2またはNb2O5 であり、最も好ましくはTiO2
である。
【0038】本発明に用いる半導体は単結晶でも多結晶
でもよい。変換効率の観点からは単結晶が好ましいが、
製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバックタイム
等の観点からは多結晶が好ましい。
【0039】半導体微粒子の粒径は一般にnm〜μmのオ
ーダーであるが、投影面積を円に換算したときの直径か
ら求めた一次粒子の平均粒径は5〜200nm であるのが好
ましく、8〜100nm がより好ましい。また分散液中の半
導体微粒子(二次粒子)の平均粒径は0.01〜100 μm が
好ましい。
【0040】粒径分布の異なる2種類以上の微粒子を混
合してもよく、この場合小さい粒子の平均サイズは5nm
以下であるのが好ましい。入射光を散乱させて光捕獲率
を向上させる目的で、粒径の大きな、例えば300nm 程度
の半導体粒子を混合してもよい。
【0041】半導体微粒子の作製法としては、作花済夫
の「ゾル−ゲル法の科学」アグネ承風社(1998年)、技
術情報協会の「ゾル−ゲル法による薄膜コーティング技
術」(1995年)等に記載のゾル−ゲル法、杉本忠夫の
「新合成法ゲル−ゾル法による単分散粒子の合成とサイ
ズ形態制御」、まてりあ,第35巻,第9号,1012〜1018
頁(1996年)に記載のゲル−ゾル法が好ましい。またDe
gussa 社が開発した塩化物を酸水素塩中で高温加水分解
により酸化物を作製する方法も好ましい。
【0042】半導体微粒子が酸化チタンの場合、上記ゾ
ル-ゲル法、ゲル−ゾル法、塩化物の酸水素塩中での高
温加水分解法はいずれも好ましいが、さらに清野学の
「酸化チタン 物性と応用技術」技報堂出版(1997年)
に記載の硫酸法および塩素法を用いることもできる。さ
らにゾル−ゲル法として、バーブらのジャーナル・オブ
・アメリカン・セラミック・ソサエティー,第80巻,第
12号,3157〜3171頁(1997年)に記載の方法や、バーン
サイドらのケミストリー・オブ・マテリアルズ,第10
巻,第9号,2419〜2425頁に記載の方法も好ましい。
【0043】(2)半導体微粒子層 半導体微粒子を導電性支持体上に塗布するには、半導体
微粒子の分散液またはコロイド溶液を導電性支持体上に
塗布する方法の他に、前述のゾル−ゲル法等を使用する
こともできる。光電変換素子の量産化、半導体微粒子液
の物性、導電性支持体の融通性等を考慮した場合、湿式
の製膜方法が比較的有利である。湿式の製膜方法として
は、塗布法、印刷法が代表的である。
【0044】半導体微粒子の分散液を作製する方法とし
ては、前述のゾル−ゲル法の他に、乳鉢ですり潰す方
法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは
半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそ
のまま使用する方法等が挙げられる。
【0045】分散媒としては、水または各種の有機溶媒
(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢
酸エチル等)が挙げられる。分散の際、必要に応じて例
えばポリエチレングリコールのようなポリマー、界面活
性剤、酸、またはキレート剤等を分散助剤として用いて
もよい。ポリエチレングリコールの分子量を変えること
で、剥がれにくい膜を形成したり、分散液の粘度が調節
可能となるので、ポリエチレングリコールを添加するこ
とは好ましい。
【0046】塗布方法としては、アプリケーション系と
してローラ法、ディップ法等、メータリング系としてエ
アーナイフ法、ブレード法等、またアプリケーションと
メータリングを同一部分にできるものとして、特公昭58
-4589 号に開示されているワイヤーバー法、米国特許26
81294 号、同2761419 号、同2761791 号等に記載のスラ
イドホッパー法、エクストルージョン法、カーテン法等
が好ましい。また汎用機としてスピン法やスプレー法も
好ましい。湿式印刷方法としては、凸版、オフセットお
よびグラビアの3大印刷法をはじめ、凹版、ゴム版、ス
クリーン印刷等が好ましい。これらの中から、液粘度や
ウェット厚さに応じて、好ましい製膜方法を選択する。
【0047】半導体微粒子の分散液の粘度は半導体微粒
子の種類や分散性、使用溶媒種、界面活性剤やバインダ
ー等の添加剤により大きく左右される。高粘度液(例え
ば0.01〜500Poise)ではエクストルージョン法、キャス
ト法、スクリーン印刷法等が好ましい。また低粘度液
(例えば0.1Poise以下)ではスライドホッパー法、ワイ
ヤーバー法またはスピン法が好ましく、均一な膜にする
ことが可能である。なおある程度の塗布量があれば低粘
度液の場合でもエクストルージョン法による塗布は可能
である。このように塗布液の粘度、塗布量、支持体、塗
布速度等に応じて、適宜湿式製膜方法を選択すればよ
い。
【0048】半導体微粒子の層は単層に限らず、粒径の
違った半導体微粒子の分散液を多層塗布したり、種類が
異なる半導体微粒子(あるいは異なるバインダー、添加
剤)を含有する塗布層を多層塗布したりすることもでき
る。一度の塗布で膜厚が不足の場合にも多層塗布は有効
である。多層塗布には、エクストルージョン法またはス
ライドホッパー法が適している。また多層塗布をする場
合は同時に多層を塗布しても良く、数回から十数回順次
重ね塗りしてもよい。さらに順次重ね塗りであればスク
リーン印刷法も好ましく使用できる。
【0049】一般に半導体微粒子層の厚さ(感光層の厚
さと同じ)が厚くなるほど単位投影面積当たりの担持色
素量が増えるため、光の捕獲率が高くなるが、生成した
電子の拡散距離が増すため電荷再結合によるロスも大き
くなる。したがって、半導体微粒子層の好ましい厚さは
0.1 〜100 μm である。太陽電池に用いる場合、半導体
微粒子層の厚さは1〜30μm が好ましく、1.5 〜25μm
がより好ましい。半導体微粒子の支持体1m2当たり塗布
量は0.5 〜400gが好ましく、3〜100gがより好ましい。
【0050】半導体微粒子を導電性支持体上に塗布した
後で半導体微粒子同士を電子的に接触させるとともに、
塗膜強度の向上や支持体との密着性を向上させるため
に、加熱処理するのが好ましい。好ましい加熱温度の範
囲は40℃以上700 ℃以下であり、より好ましくは100 ℃
以上600 ℃以下である。また加熱時間は10分〜10時間程
度である。ポリマーフィルムのように融点や軟化点の低
い支持体を用いる場合、高温処理は支持体の劣化を招く
ため、好ましくない。またコストの観点からもできる限
り低温であるのが好ましい。低温化は、先に述べた5nm
以下の小さい半導体微粒子の併用や鉱酸の存在下での加
熱処理等により可能となる。
【0051】加熱処理後半導体微粒子の表面積を増大さ
せたり、半導体微粒子近傍の純度を高め、色素から半導
体微粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば四塩
化チタン水溶液を用いた化学メッキ処理や三塩化チタン
水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
【0052】半導体微粒子は多くの色素を吸着すること
ができるように表面積の大きいものが好ましい。このた
め半導体微粒子の層を支持体上に塗布した状態での表面
積は、投影面積に対して10倍以上であるのが好ましく、
さらに100 倍以上であるのが好ましい。この上限は特に
制限はないが、通常1000倍程度である。
【0053】(3)色素 感光層に使用する色素は金属錯体色素、フタロシアニン
系の色素またはメチン色素が好ましい。光電変換の波長
域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げるため、二
種類以上の色素を混合することができる。また目的とす
る光源の波長域と強度分布に合わせるように、混合する
色素とその割合を選ぶことができる。
【0054】こうした色素は半導体微粒子の表面に対す
る適当な結合基(interlocking group)を有しているの
が好ましい。好ましい結合基としては、COOH基、OH基、
SO3H基、シアノ基、-P(O)(OH)2基、-OP(O)(OH)2 基、ま
たはオキシム、ジオキシム、ヒドロキシキノリン、サリ
チレートおよびα-ケトエノレートのようなπ伝導性を
有するキレート化基が挙げられる。なかでもCOOH基、-P
(O)(OH)2基、-OP(O)(OH)2 基が特に好ましい。これらの
基はアルカリ金属等と塩を形成していてもよく、また分
子内塩を形成していてもよい。またポリメチン色素の場
合、メチン鎖がスクアリリウム環やクロコニウム環を形
成する場合のように酸性基を含有するなら、この部分を
結合基としてもよい。
【0055】以下、感光層に用いる好ましい色素を具体
的に説明する。
【0056】(a)金属錯体色素 色素が金属錯体色素である場合、金属原子はルテニウム
Ruであるのが好ましい。ルテニウム錯体色素としては、
例えば米国特許4927721 号、同4684537 号、同5084365
号、同5350644 号、同5463057 号、同5525440 号、特開
平7-249790号、特表平10-504512 号、世界特許98/50393
号等に記載の錯体色素が挙げられる。
【0057】さらに本発明で用いるルテニウム錯体色素
は下記一般式(I): (A1)pRu(B-a)(B-b)(B-c) ・・・(I) により表されるのが好ましい。一般式(I)中、A1はC
l、SCN 、H2O 、Br、I 、CN、NCO およびSeCNからなる
群から選ばれた配位子を表し、p は0〜3の整数であ
る。B-a 、B-b およびB-c はそれぞれ独立に下記式B-1
〜B-8 :
【0058】
【化6】
【0059】(ただし、Ra は水素原子または置換基を
表し、置換基としてはたとえば、ハロゲン原子、炭素原
子数1〜12の置換または無置換のアルキル基、炭素原子
数7〜12の置換または無置換のアラルキル基、あるいは
炭素原子数6〜12の置換または無置換のアリール基、カ
ルボン酸基、リン酸基(これらの酸基は塩を形成してい
てもよい)が挙げられ、アルキル基およびアラルキル基
のアルキル部分は直鎖状でも分岐状でもよく、またアリ
ール基およびアラルキル基のアリール部分は単環でも多
環(縮合環、環集合)でもよい。)により表される化合
物から選ばれた有機配位子を表す。B-a 、B-b およびB-
c は同一でも異なっていても良い。
【0060】金属錯体色素の好ましい具体例を以下に示
すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0061】
【化7】
【0062】
【化8】
【0063】
【化9】
【0064】(b)メチン色素 本発明で好ましく用いられるメチン色素は、特開平11
−35836号、特開平11−158395号、特開平
11−163378号、特開平11−214730号、
特開平11−214731号、欧州特許892411号
および同911841号の各明細書に記載の色素であ
る。これらの色素の合成法については、エフ・エム・ハ
ーマー(F.M.Hamer) 著「ヘテロサイクリック・コンパウ
ンズ−シアニンダイズ・アンド・リレィティド・コンパ
ウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Rel
ated Compounds) 」、ジョン・ウィリー・アンド・サン
ズ(John Wiley & Sons) 社−ニューヨーク、ロンドン、
1964年刊、デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)
著「ヘテロ素サイクリック・コンパウンズースペシャル
・トピックス・イン・複素サイクリック・ケミストリー
(Heterocyclic Compounds-Special topics in heterocy
clic chemistry)」、第18章、第14節、第482か
ら515頁、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John
Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1977
年刊、「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コン
パウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compounds)」2n
d.Ed.vol.IV,part B, 1977刊、第15章、第369
から422頁、エルセビア・サイエンス・パブリック・
カンパニー・インク(Elsevier Science Publishing Com
pany Inc.)社刊、ニューヨーク、英国特許第1,077,611
号、Ukrainskii Khimicheskii Zhurnal,第40巻、第3
号、253〜258頁、Dyes and Pigments,第21巻、
227〜234頁およびこれらの文献に引用された文献
になどに記載されている。
【0065】(4)半導体微粒子への色素の吸着 半導体微粒子に色素を吸着させるには、色素の溶液中に
良く乾燥した半導体微粒子層を有する導電性支持体を浸
漬するか、色素の溶液を半導体微粒子層に塗布する方法
を用いることができる。前者の場合、浸漬法、ディップ
法、ローラ法、エアーナイフ法等が使用可能である。な
お浸漬法の場合、色素の吸着は室温で行ってもよいし、
特開平7-249790号に記載されているように加熱還流して
行ってもよい。また後者の塗布方法としては、ワイヤー
バー法、スライドホッパー法、エクストルージョン法、
カーテン法、スピン法、スプレー法等があり、印刷方法
としては、凸版、オフセット、グラビア、スクリーン印
刷等がある。溶媒は、色素の溶解性に応じて適宜選択で
きる。例えば、アルコール類(メタノール、エタノー
ル、t-ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリル
類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3-メトキシプ
ロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭化水
素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、
クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、アミ
ド類(N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセタ
ミド等)、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチルイミダゾ
リジノン、3-メチルオキサゾリジノン、エステル類(酢
酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸エステル類(炭酸ジエ
チル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等)、ケトン類
(アセトン、2-ブタノン、シクロヘキサノン等)、炭化
水素(へキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエン
等)やこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0066】色素の溶液の粘度についても、半導体微粒
子層の形成時と同様に、高粘度液(例えば0.01〜500Poi
se)ではエクストルージョン法の他に各種印刷法が適当
であり、また低粘度液(例えば0.1Poise以下)ではスラ
イドホッパー法、ワイヤーバー法またはスピン法が適当
であり、いずれも均一な膜にすることが可能である。
【0067】このように色素の塗布液の粘度、塗布量、
導電性支持体、塗布速度等に応じて、適宜色素の吸着方
法を選択すればよい。塗布後の色素吸着に要する時間
は、量産化を考えた場合、なるべく短い方がよい。
【0068】未吸着の色素の存在は素子性能の外乱にな
るため、吸着後速やかに洗浄により除去するのが好まし
い。湿式洗浄槽を使い、アセトニトリル等の極性溶剤、
アルコール系溶剤のような有機溶媒で洗浄を行うのが好
ましい。また色素の吸着量を増大させるため、吸着前に
加熱処理を行うのが好ましい。加熱処理後、半導体微粒
子表面に水が吸着するのを避けるため、常温に戻さずに
40〜80℃の間で素早く色素を吸着させるのが好ましい。
【0069】色素の全使用量は、導電性支持体の単位表
面積(1m2)当たり0.01〜100mmolが好ましい。また色
素の半導体微粒子に対する吸着量は、半導体微粒子1g
当たり0.01〜1mmolであるのが好ましい。このような色
素の吸着量とすることにより、半導体における増感効果
が十分に得られる。これに対し、色素が少なすぎると増
感効果が不十分となり、また色素が多すぎると、半導体
に付着していない色素が浮遊し、増感効果を低減させる
原因となる。
【0070】会合のような色素同士の相互作用を低減す
る目的で、無色の化合物を半導体微粒子に共吸着させて
もよい。共吸着させる疎水性化合物としてはカルボキシ
ル基を有するステロイド化合物(例えばケノデオキシコ
ール酸)等が挙げられる。また紫外線吸収剤を併用する
こともできる。
【0071】余分な色素の除去を促進する目的で、色素
を吸着した後にアミン類を用いて半導体微粒子の表面を
処理してもよい。好ましいアミン類としてはピリジン、
4-t-ブチルピリジン、ポリビニルピリジン等が挙げられ
る。これらが液体の場合はそのまま用いてもよいし、有
機溶媒に溶解して用いてもよい。
【0072】(D)対極 対極は、光電変換素子を太陽電池としたとき、太陽電池
の正極として作用するものである。対極は前記の導電性
支持体と同様に、導電性材料からなる対極導電層の単層
構造でもよいし、対極導電層と支持基板から構成されて
いてもよい。対極導電層に用いる導電材としては、金属
(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウ
ム、ロジウム、インジウム等)、炭素、または導電性金
属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフ
ッ素をドープしたもの等)が挙げられる。この中でも白
金、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウムを対極層
として好ましく使用することができる。対極の好ましい
支持基板の例は、ガラスまたはプラスチックであり、こ
れに上記の導電剤を塗布または蒸着して用いる。対極導
電層の厚さは特に制限されないが、3nm〜10μm が好ま
しい。対極導電層が金属製である場合は、その厚さは好
ましくは5μm 以下であり、さらに好ましくは5nm〜3
μm の範囲である。対極層の表面抵抗は低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲としては80Ω/□以下であり、さ
らに好ましくは20Ω/□以下である。
【0073】導電性支持体と対極のいずれか一方または
両方から光を照射してよいので、感光層に光が到達する
ためには、導電性支持体と対極の少なくとも一方が実質
的に透明であれば良い。発電効率の向上の観点からは、
導電性支持体を透明にして、光を導電性支持体側から入
射させるのが好ましい。この場合対極は光を反射する性
質を有するのが好ましい。このような対極としては、金
属または導電性の酸化物を蒸着したガラスまたはプラス
チック、あるいは金属薄膜を使用できる。
【0074】対極は、電荷移動層上に直接導電材を塗
布、メッキまたは蒸着(PVD 、CVD )するか、導電層を
有する基板の導電層側を貼り付ければよい。また、導電
性支持体の場合と同様に、特に対極が透明の場合には、
対極の抵抗を下げる目的で金属リードを用いるのが好ま
しい。なお、好ましい金属リードの材質および設置方
法、金属リード設置による入射光量の低下等は導電性支
持体の場合と同じである。
【0075】(E)その他の層 本発明では対極と導電性支持体の短絡を防止するため、
予め導電性支持体と感光層の間に緻密な半導体の薄膜層
を下塗り層として塗設しておくことが好ましい。下塗り
層の材料として好ましいのは酸化物半導体であり、具体
的にはTiO2、SnO2、Fe2O3 、WO3 、ZnO 、Nb2O5 が好ま
しく、さらに好ましくはTiO2である。下塗り層は、例え
ばElectrochimi. Acta 40, 643-652(1995)に記載されて
いるスプレーパイロリシス法により塗設することができ
る。下塗り層の好ましい膜厚は5〜1000nm以下であり、1
0〜500nm がさらに好ましい。
【0076】また、電極として作用する導電性支持体お
よび対極の一方または両方に、保護層、反射防止層等の
機能性層を設けても良い。このような機能性層を多層に
形成する場合、同時多層塗布法や逐次塗布法を利用でき
るが、生産性の観点からは同時多層塗布法が好ましい。
同時多層塗布法では、生産性および塗膜の均一性を考え
た場合、スライドホッパー法やエクストルージョン法が
適している。これらの機能性層の形成には、その材質に
応じて蒸着法や貼り付け法等を用いることができる。
【0077】(F)光電変換素子の内部構造の具体例 上述のように、光電変換素子の内部構造は目的に合わせ
様々な形態が可能である。大きく2つに分ければ、両面
から光の入射が可能な構造と、片面からのみ可能な構造
が可能である。図2〜図9に本発明に好ましく適用でき
る光電変換素子の内部構造を例示する。
【0078】図2は、透明導電層10a と透明対極導電層
40a との間に、感光層20と、電荷移動層30とを介在させ
たものであり、両面から光が入射する構造となってい
る。図3は、透明基板50a 上に一部金属リード11を設
け、さらに透明導電層10a を設け、下塗り層60、感光層
20、電荷移動層30および対極導電層40をこの順で設け、
さらに支持基板50を配置したものであり、導電層側から
光が入射する構造となっている。図4は、支持基板50上
にさらに導電層10を有し、下塗り層60を介して感光層20
を設け、さらに電荷移動層30と透明対極導電層40a とを
設け、一部に金属リード11を設けた透明基板50a を、金
属リード11側を内側にして配置したものであり、対極側
から光が入射する構造である。図5は、透明基板50a 上
に一部金属リード11を設け、さらに透明導電層10a を設
けたものの間に下塗り層60と感光層20と電荷移動層30と
を介在させたものであり、両面から光が入射する構造で
ある。図6は、透明基板50a 上に透明導電層10a 、感光
層20、電荷移動層30および対極導電層40を設け、この上
に支持基板50を配置したものであり導電層側から光が入
射する構造である。図7は、支持基板50上に導電層10を
有し、下塗り層60を介して感光層20を設け、さらに電荷
移動層30および透明対極導電層40a を設け、この上に透
明基板50a を配置したものであり、対極側から光が入射
する構造である。図8は、透明基板50a 上に透明導電層
10a を有し、下塗り層60を介して感光層20を設け、さら
に電荷移動層30および透明対極導電層40a を設け、この
上に透明基板50a を配置したものであり、両面から光が
入射する構造となっている。図9は、支持基板50上に導
電層10を設け、下塗り層60を介して感光層20を設け、さ
らに固体の電荷移動層30を設け、この上に一部対極導電
層40または金属リード11を有するものであり、対極側か
ら光が入射する構造となっている。
【0079】〔2〕太陽電池 本発明の太陽電池は、上記光電変換素子に外部回路で仕
事をさせるようにしたものである。太陽電池は構成物の
劣化や内容物の揮散を防止するために、側面をポリマー
や接着剤等で密封するのが好ましい。導電性支持体およ
び対極にリードを介して接続される外部回路自体は公知
のもので良い。本発明の光電変換素子をいわゆる太陽電
池に適用する場合、そのセル内部の構造は基本的に上述
した光電変換素子の構造と同じである。以下、本発明の
光電変換素子を用いた太陽電池のモジュール構造につい
て説明する。
【0080】本発明の色素増感型太陽電池は、従来の太
陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造を
とりうる。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セ
ラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を
充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から
光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の
透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支
持基板側から光を取り込む構造とすることも可能であ
る。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブスト
レートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュー
ル構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられ
る基板一体型モジュール構造等が知られている。本発明
の色素増感型太陽電池も使用目的や使用場所および環境
により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
【0081】代表的なスーパーストレートタイプあるい
はサブストレートタイプのモジュールは、片側または両
側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に一定
間隔にセルが配置され、隣り合うセル同士が金属リード
またはフレキシブル配線等によって接続され、外縁部に
集電電極が配置されており、発生した電力が外部に取り
出される構造となっている。基板とセルの間には、セル
の保護や集電効率向上のため、目的に応じエチレンビニ
ルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料を
フィルムまたは充填樹脂の形で用いてもよい。また、外
部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う
必要のない場所において使用する場合には、表面保護層
を透明プラスチックフィルムで構成し、または上記充填
樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、片側
の支持基板をなくすことが可能である。支持基板の周囲
は、内部の密封およびモジュールの剛性を確保するため
金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板
とフレームの間は封止材料で密封シールする。また、セ
ルそのものや支持基板、充填材料および封止材料に可撓
性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池を構成するこ
ともできる。
【0082】スーパーストレートタイプの太陽電池モジ
ュールは、例えば、基板供給装置から送り出されたフロ
ント基板をベルトコンベヤ等で搬送しながら、その上に
セルを封止材料−セル間接続用リード線、背面封止材料
等と共に順次積層した後、背面基板または背面カバーを
乗せ、外縁部にフレームをセットして作製することがで
きる。
【0083】一方、サブストレートタイプの場合、基板
供給装置から送り出された支持基板をベルトコンベヤ等
で搬送しながら、その上にセルをセル間接続用リード
線、封止材料等と共に順次積層した後、フロントカバー
を乗せ、周縁部にフレームをセットして作製することが
できる。
【0084】本発明の光電変換素子を基板一体型モジュ
ール化した構造の一例を図10に示す。図10は、透明な基
板50a の一方の面上に透明な導電層10a を設けた後、下
塗り層60を設置し、この上にさらに色素吸着半導体を含
有した感光層20、電荷移動層30および金属対極導電層40
を設けたセルがモジュール化されており、基板50a の他
方の面には反射防止層70が設けられている構造を表す。
このような構造とする場合、入射光の利用効率を高める
ために、感光層20の面積比率(光の入射面である基板50
a側から見たときの面積比率)を大きくした方が好まし
い。
【0085】図10に示した構造のモジュールの場合、基
板上に透明導電層、感光層、電荷移動層、対極等が立体
的かつ一定間隔で配列されるように、選択メッキ、選択
エッチング、CVD 、PVD 等の半導体プロセス技術、ある
いはパターン塗布または広幅塗布後のレーザースクライ
ビング、プラズマCVM(Solar Energy Materials andSol
ar Cells, 48, p373-381 等に記載)、研削等の機械的
手法等によりパターニングすることで所望のモジュール
構造を得ることができる。
【0086】以下にその他の部材や工程について詳述す
る。封止材料としては、耐候性付与、電気絶縁性付与、
集光効率向上、セル保護性(耐衝撃性)向上等の目的に
応じ液状EVA (エチレンビニルアセテート)、フィルム
状EVA、フッ化ビニリデン共重合体とアクリル樹脂の混
合物等、様々な材料が使用可能である。モジュール外縁
と周縁を囲むフレームとの間は、耐候性および防湿性が
高い封止材料を用いるのが好ましい。また、透明フィラ
ーを封止材料に混入して強度や光透過率を上げることが
できる。
【0087】封止材料をセル上に固定するときは、材料
の物性に合った方法を用いる。フィルム状の材料の場合
はロール加圧後加熱密着、真空加圧後加熱密着等、液ま
たはペースト状の材料の場合はロールコート、バーコー
ト、スプレーコート、スクリーン印刷等の様々な方法が
可能である。
【0088】支持基板としてPET 、PEN 等の可撓性素材
を用いる場合は、ロール状の支持体を繰り出してその上
にセルを構成した後、上記の方法で連続して封止層を積
層することができ、生産性が高い。
【0089】発電効率を上げるために、モジュールの光
取り込み側の基板(一般的には強化ガラス)の表面には
反射防止処理が施される。反射防止処理方法としては、
反射防止膜をラミネートする方法、反射防止層をコーテ
ィングする方法がある。
【0090】また、セルの表面をグルービングまたはテ
クスチャリング等の方法で処理することによって、入射
した光の利用効率を高めることが可能である。
【0091】発電効率を上げるためには、光を損失なく
モジュール内に取り込むことが最重要であるが、光電変
換層を透過してその内側まで到達した光を反射させて光
電変換層側に効率良く戻すことも重要である。光の反射
率を高める方法としては、支持基板面を鏡面研磨した
後、AgやAl等を蒸着またはメッキする方法、セルの最下
層にAl−MgまたはAl−Tiなどの合金層を反射層として設
ける方法、アニール処理によって最下層にテクスチャー
構造を作る方法等がある。
【0092】また、発電効率を上げるためにはセル間接
続抵抗を小さくすることが、内部電圧降下を抑える意味
で重要である。セル同士を接続する方法としては、ワイ
ヤーボンディング、導電性フレキシブルシートによる接
続が一般的であるが、導電性粘着テープや導電性接着剤
を用いてセルを固定すると同時に電気的に接続する方
法、導電性ホットメルトを所望の位置にパターン塗布す
る方法等もある。
【0093】ポリマーフィルム等のフレキシブル支持体
を用いた太陽電池の場合、ロール状の支持体を送り出し
ながら前述の方法によって順次セルを形成し、所望のサ
イズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のあ
る素材でシールすることにより電池本体を作製できる。
また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,
p383-391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とす
ることもできる。更に、フレキシブル支持体を用いた太
陽電池は曲面ガラス等に接着固定して使用することもで
きる。
【0094】以上詳述したように、使用目的や使用環境
に合わせて様々な形状・機能を持つ太陽電池を製作する
ことができる。
【0095】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 1.二酸化チタン分散液の調製 内側をテフロンコーティングした内容積200mlのステ
ンレス製ベッセルに二酸化チタン(日本アエロジル社
Degussa P−25)15g、水45g、分散剤
(アルドリッチ社製、Triton X−100)1
g、直径0.5mmのジルコニアビーズ(ニッカトー社
製)30gを入れ、サンドグラインダーミル(アイメッ
クス社製)を用いて1500rpmにて2時間分散し
た。分散物からジルコニアビーズをろ過して除いた。こ
の場合の二酸化チタン分散物の平均粒径は2.5μm で
あった(一次粒子の粒径は20nm〜30nm)。この
ときの粒径はMALVERN社製マスターサイザーにて
測定したものである。
【0096】2.色素を吸着したTiO2 電極の作製 2-1.電極A 素子構造が図1の態様となるようフッ素をドープした酸
化スズをコーティングした導電性ガラス(日本板硝子
製;25mm×100mm、面積抵抗10Ω/ □)の導電面側
の一部(端から5mm )をガラスで覆って保護した後、El
ectrochimi. Acta40, 643-652(1995)に記載されている
スプレーパイロリシス法により二酸化チタン薄膜(膜厚
60nm)を形成した。導電面側の一部(端から3mm)
に粘着テープを張ってスペーサーとし、この上にガラス
棒を用いて上記の二酸化チタン分散液を塗布した。塗布
後、粘着テープを剥離し、室温で1時間風乾した。次
に、このガラスを電気炉(ヤマト科学製マッフル炉FP
−32型)に入れ、450℃にて30分間焼成した。ガ
ラスを取り出し、7分間冷却した後、Ru錯体色素R−6
のエタノール溶液(3×10-4モル/リットル)に室温
で12時間浸漬した。色素吸着済みガラスをアセトニト
リルで洗浄し自然乾燥し、25mm×10mm幅に切断加工
して電極A を得た。このようにして得られる感光層(色
素の吸着した二酸化チタン層)の厚さは1.9μmであ
り、半導体微粒子の塗布量は3g/m2であった。
【0097】2-2.電極B (J. Phys. D: Appl. Phys. 3
1(1998) 1492-1496 を基づいた比較例用電極作製処方) チタンテトライソプロポキシド1ml 、氷酢酸5ml 、イソ
プロパノール15mlを混合した溶液を激しく攪拌しなが
ら、5ml の蒸留水をこの溶液にゆっくり滴下した。得ら
れた白色のゲル状分散物(溶液T )を、125 ℃に加熱し
たホットプレートに置いた面積抵抗10Ω/ □のフッ素を
ドープした酸化スズをコーティングした導電性ガラス
(1.5cm ×2.0cm サイズ)上に添加し、数分間放置し
た。この電極を電極Aの作製に用いたのと同じ電気炉に
入れ、430 ℃で10分間焼成した。焼成後、電極上のひび
割れた塗膜断片を取り除いた。この後、溶液T を125 ℃
に加熱した塗布済み電極に再度塗布して、焼成(430
℃,10 分)し、電極上の塗膜の断片を取り除く操作を20
回繰り返して、TiO2膜厚3μm の電極を得た。この電極
をアンモニア水溶液、蒸留水の順に浸積し、洗浄して、
50℃に加熱したアセトンで10分間洗浄した。色素吸着
は、上述の洗浄済み電極を、70℃に加熱したRu錯体色素
R−6のエタノール溶液(色素25mg/エタノール50ml)
に2分間浸積した後、そのまま45分かけて室温まで冷却
して行った。色素吸着した電極は蒸留水で洗浄して、窒
素雰囲気下暗所で乾燥して電極Bを得た。
【0098】3.電荷移動層の形成 電荷移動層は下記の同時塗布法により形成した。 [同時塗布法]CuI のアセトニトリル溶液(3.2 質量
%)に、表1に記載されたニトリル化合物を表1に記載
された質量組成となるよう添加、溶解して塗布液を作製
する(塗布液A)。実施例の2項で作製した電極A の導
電面露出部分およびセルの周辺1mm幅を粘着テープで保
護し、100 ℃に加熱したホットプレートに載せて2分間
放置した。0.2ml の塗布液A をアセトニトリルを揮発さ
せながら約10分間かけて電極A 上にゆっくり加え、塗布
後、2分間ホットプレート上に放置して電荷移動層を形
成させた。この時形成された電荷移動層の膜厚は15〜
20μm であった。
【0099】4.太陽電池の作製 [ 本発明電池]上記3よって形成した電荷移動層上に、
白金蒸着ガラス(白金層の膜厚=1μm、ガラス膜厚=1.1m
m、サイズ1cm ×2.5cm )を重ね、クリップで挟んで光
電変換素子を作製した。これにより、図1に示した構
成、すなわち、ガラス50a 、導電層10a 、TiO2下塗り層
60、色素の吸着したTiO2電極層20、正孔輸送層30、対極
層40が順に積層された太陽電池が作製された。表1に示
した異なるニトリル化合物を用いた電池1〜9が作製さ
れた。
【0100】[比較用太陽電池A]前述の実施例で作製
した色増感されたTiO2電極基板(電極A ;1cm×2.5
cm) をこれと同じ大きさの白金蒸着ガラスと重ねあわせ
た。次に、両ガラスの隙間に毛細管現象を利用して電解
液(アセトニトリルと3−メチル−2−オキサゾリジノ
ンの体積比90対10の混合物を溶媒とした沃素0.0
5モル/L 、沃化リチウム0.5モル/Lの溶液)を染
み込ませて比較用太陽電池Aを作製した。
【0101】[比較用太陽電池B(J. Phys.D: Appl. P
hys. 31(1998) 1492-1496 との比較)]2-2 項で作製し
た膜厚3 μm の色素吸着TiO2電極(電極B )を窒素雰囲
気下、125℃のホットプレート上に載せ、CuI を飽和さ
せた無水アセトニトリル塗布液を、表面抵抗が50Ω/ □
となるまで、アセトニトリルを揮発させながらゆっくり
に加えた。塗布後、2分間ホットプレート上に放置した
後、金を前述の導電性ガラス上に蒸着した基板でサンド
イッチし、電極周囲を窒素雰囲気下、エポキシ樹脂でシ
ールして比較用太陽電池Bを作製した。
【0102】5.光電変換効率の測定 500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光を分光フィ
ルター(Oriel社製AM1.5 )を通すことにより模
擬太陽光を発生させた。この光の強度は100mW/cm2 であ
った。前述の太陽電池の導電性ガラスと対極にそれぞ
れ、ワニ口クリップを接続し、模擬太陽光を照射し、発
生した電気を電流電圧測定装置(ケースレーSMU238
型)にて測定した。これにより求められた太陽電池の開
放電圧(Voc) 、短絡電流密度(Jsc) 、形状因子(FF)、お
よび変換効率(η) を表1に示した。また、太陽電池の
耐久性を調べるため、前述の太陽電池を60℃、相対湿度
30%の保存条件で7日間保存したのち、再び同様の光電
変換特性測定を行った。保存後の短絡電流密度および短
絡電流密度の低下率を一括して表1に記載した。
【0103】
【表1】
【0104】本発明の太陽電池は比較用太陽電池A と比
べ経時劣化が少なく、また比較用太陽電池B と比べ光電
変換効率が高く、また経時劣化も少ないことが明らかで
ある。
【0105】
【発明の効果】以上のように、本発明の光電変換素子
は、光電変換効率が比較的高く、経時での特性劣化が極
めて少ない特性を有する。したがって、かかる光電変換
素子からなる太陽電池は、極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図2】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図3】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図4】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図5】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図6】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図7】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図8】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図9】 本発明の好ましい光電変換素子の構造を示す
部分断面図である。
【図10】 本発明の光電変換素子を用いた基板一体型太
陽電池モジュールの構造の一例を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
10・・・導電層 10a・・・透明導電層 11・・・金属リード 20・・・感光層 21・・・半導体微粒子 22・・・色素 23・・・電荷輸送材料 30・・・電荷移動層 40・・・対極導電層 40a・・・透明対極導電層 50・・・基板 50a・・・透明基板 60・・・下塗り層 70・・・反射防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 善貞 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA14 BA11 CB13 CB24 EA04 EA10 FA02 FA03

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体、色素を吸着した半導体微
    粒子を含む感光層、電荷移動層および対極を有する色素
    増感された光電変換素子において、該電荷移動層が、p
    型無機化合物半導体およびニトリル化合物を含有するこ
    とを特徴とする光電変換素子。
  2. 【請求項2】 前記p型無機化合物半導体のバンドギャ
    ップが2eV以上であることを特徴とする請求項1に記載
    の光電変換素子。
  3. 【請求項3】 前記p型無機化合物半導体のイオン化ポ
    テンシャルが4.5eV以上5.5eV以下であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の光電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記p型無機化合物半導体が一価の銅を
    含む化合物半導体であることを特徴とする請求項1、2
    または3に記載の光電変換素子。
  5. 【請求項5】 前記一価の銅を含む化合物半導体がCuI
    であることを特徴とする請求項4に記載の光電変換素
    子。
  6. 【請求項6】 前記一価の銅を含む化合物半導体がCuSC
    Nであることを特徴とする請求項4に記載の光電変換素
    子。
  7. 【請求項7】 前記ニトリル化合物が常温で固体である
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光電
    変換素子。
  8. 【請求項8】 前記ニトリル化合物がポリニトリル化合
    物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記
    載の光電変換素子。
  9. 【請求項9】 前記ニトリル化合物が有機正孔輸送材料
    であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載
    の光電変換素子。
  10. 【請求項10】 前記ニトリル化合物が下記一般式
    (1)で表される化合物であることを特徴とする請求項
    1〜9のいずれかに記載の光電変換素子。 【化1】 [式中、R11〜R16はそれぞれ置換基を、n11、n12
    0〜4の整数を、n13〜n16は0〜5の整数を表す。R
    11とR12は互いに結合して環を形成しても良い。ただ
    し、n11〜n16のうち少なくとも1つは0でなく、R11
    〜R16のうち少なくとも1つはシアノ基を有する置換基
    である。]
  11. 【請求項11】 前記ニトリル化合物の質量組成比がp
    型無機化合物半導体に対して0.01質量%以上50質量%以
    下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに
    記載の光電変換素子。
  12. 【請求項12】 前記導電性支持体と感光層の間に酸化
    物半導体からなる下塗り層が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜11のいずれかに記載の光電変換素
    子。
  13. 【請求項13】 前記色素がルテニウム錯体色素である
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光
    電変換素子。
  14. 【請求項14】 前記半導体微粒子が二酸化チタン微粒
    子であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに
    記載の光電変換素子。
  15. 【請求項15】 請求項1〜14のいずれかに記載され
    た光電変換素子を用いることを特徴とする太陽電池。
  16. 【請求項16】 請求項1〜14のいずれかに記載され
    た光電変換素子から構成されることを特徴とする太陽電
    池モジュール。
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