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JP2001168353A - 光素子 - Google Patents

光素子

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Publication number
JP2001168353A
JP2001168353A JP2000291782A JP2000291782A JP2001168353A JP 2001168353 A JP2001168353 A JP 2001168353A JP 2000291782 A JP2000291782 A JP 2000291782A JP 2000291782 A JP2000291782 A JP 2000291782A JP 2001168353 A JP2001168353 A JP 2001168353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
energy level
quantum dots
quantum
quantum dot
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000291782A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsushi Tanamoto
本 哲 史 棚
Koichi Ichimura
村 厚 一 市
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000291782A priority Critical patent/JP2001168353A/ja
Publication of JP2001168353A publication Critical patent/JP2001168353A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光などの電磁波の信号を効率よく電気信号に
変換することができる光素子を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 結合量子ドットやEIT層を用いて3準
位系を半導体基板上に絶縁膜を介して形成する。この系
は、多くの電子がコヒーレントに同じ状態をとるため、
素子全体に渡って、外部から入力してきた微弱な信号を
有効に吸収することが可能となる。電子を量子準位|1
>もしくは|2>に分布させたときこの系は電気双極子
を形成することになる。この電気双極子の状態により基
板との電気キャパシタンスなどが変化し、基板を流れる
電流値を変えることになる。しかも3準位系が分子ある
いは量子ドットにまたがってコヒーレントに同じ状態を
取るために、基板を流れる電流は効率よく検知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光素子に関し、よ
り詳細には、3つのエネルギ準位を介した電子状態の独
特の遷移を利用して、光などの電磁波を電気信号に変換
可能とした光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】量子井戸(quantum well)中に形成され
る量子準位を利用すると新規な光素子を実現することが
できる。
【0003】図17は、量子井戸に基底状態と励起状態
が形成されたようすを表す概念図である。すなわち、同
図(a)に表したように、電場を印加しない状態におい
て、量子井戸中には基底状態|1>と励起状態|2>と
が形成され、電子はいずれかの状態をとることができ
る。
【0004】このような量子井戸に対して、外から入射
する光のエネルギが基底状態と励起状態のエネルギ差に
対応するものであれば、電子は基底状態|1>から励起
状態|2>に遷移することができる。しかも、同図
(b)に例示したように、このエネルギ差は量子井戸に
電場を印加することにより調整できる。このような量子
井戸を利用した光素子は、A.Barenco らにより開示され
ている(A.Barenco et al,Phys.Rev.Lett. Vol.74,p408
3(1994))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の如く量
子井戸内の2つの状態を利用する場合には、励起状態に
ある電子は容易に光を放出して、基底状態に落ちてしま
う可能性がある。このために、電子の分布を特に励起状
態にあるとき長期に渡って保持することが困難であっ
た。
【0006】また、前述した光素子の場合には、電子分
布の信号出力を光として放出させるため、電子素子との
結合が困難であった。
【0007】これに対して、3準位系を利用した光素子
が、A.Imamogleらにより提案されている(A.Imamogle a
nd R.J.Ram,Opt,Lett. Vol.19,1744(1994))。
【0008】図18は、3準位系光素子の構成を表す概
念図である。すなわち、ソース113とドレイン114
との間には、サイズが小さい量子井戸W1とサイズが大
きい量子井戸W2が設けられいる。量子井戸W1には、
基底状態の量子準位|2>が形成され、量子井戸W2に
は基底状態の量子準位|1>と励起状態の|3>が形成
されている。
【0009】このような3準位系光素子においては、量
子準位|2>と|3>とが井戸間を越えて結合する状態
を利用することにより、電子を基底状態|1>か基底状
態|2>のいずれかの準位に分布させることができる。
しかし、この従来例においては、電子はドレイン側に定
常的に流れることになり、消費電力の観点から好ましく
ない。
【0010】一方、3準位を有する材料系を高い反射率
を有する表面を持つキャビティの中に閉じ込めることに
より、量子計算機として機能させる方法が提案されてい
る(T.Pellizzari et al.,Phys. Rev. Lett. Vol. 75,
p3788 (1995))。3準位系において、基底状態と第1励
起状態、あるいは基底状態と第2励起状態間に対応する
波長の光をキャビティの中に閉じ込めることにより、材
料間の界面で、光などの電磁波が反射して、特定の周波
数と波長をもった定在波のみが存在できるようになる。
これを利用して、上記の3準位系の電子状態を電磁場的
に結合させることができるのである。この定在波は「キ
ャビティモード(cavity mode)」と称される。そし
て、このキャビティモードを用いた3準位系の量子計算
機を半導体量子ドットを用いて、実現しようとする提案
がなされている(M. S. Sherwin etal, Phys. Rev. A,
Vol. 60, p3508(1999), A. Imamoglu et a1. ,Phys. Re
v.Lett. Vol. 83, p4204(1999))。
【0011】図19は、この提案の原理を表す概念図で
ある。すなわち、所定の基体200の上に量子ドット2
10が設けられ、物性が異なる材料を用いた埋め込み層
220により適宜埋め込まれている。このような量子ド
ットの内部で電子的な遷移が生ずると光などの電磁波が
放出される。この提案においては、この電磁波をプロー
ブ230により検出する。プローブ230としては、例
えば先端に集光手段を有する光ファイバなどを用いるこ
とができる。検出された電磁波の波長(ωa、ωb・・・
など)に応じて遷移状態を判定することができる。
【0012】しかし、この量子計算機においては、以下
の点で問題があった。
【0013】まず第1に、量子計算の結果の読み出し
は、量子ドット系から放出される光などの電磁波を利用
しているために、その信号の検出効率が悪い。
【0014】また第2に、量子ドット1つ1つの読み込
みと読み出しの電極を形成する必要があるため、近接場
光を利用するなどの技術が必要であり、生産技術の観点
から実現が困難な構造である上に、計算エラーや読み取
りエラーも引き起こしやすいうという問題もあった。
【0015】本発明は、上述した課題の認識に基づいて
なされたものであり、その目的は、光などの電磁波の信
号を効率よく電気信号に変換することができる光素子を
提供することにある。
【0016】また、本発明のもうひとつの目的は、量子
ドットからの微弱な信号を効果的に通常の電子デバイス
に伝送することが可能で、現在の微細加工技術で製造が
可能な量子計算機を実現する光素子を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光素子は、半導体基板と、前記半導体基板
上に設けられた高抵抗層と、前記高抵抗層の上に設けら
れエネルギ準位αとエネルギ準位βとエネルギ準位γと
を少なくとも有する検出部と、を備え、前記エネルギ準
位αから前記エネルギ準位βへの遷移に対応するエネル
ギを有する第1の電磁波と前記エネルギ準位γから前記
エネルギ準位βへの遷移に対応するエネルギを有する第
2の電磁波とが前記検出部に照射されることによる前記
検出部における電子状態の変化を前記高抵抗層の下部に
おいて前記半導体基板に流れる電流の変化として検出可
能としたことを特徴とする。
【0018】ここで、「高抵抗層」とは、いわゆる絶縁
体を含む概念である。
【0019】ここで、前記検出部は、複数の結合量子ド
ットを有し、前記複数の結合量子ドットのそれぞれは、
前記エネルギ準位αが形成された第1の量子ドットと、
前記エネルギ準位γが形成された第2の量子ドットと
が、電荷がトンネリング可能な障壁によって隔てられた
ものとして構成することができる。
【0020】さらに、前記第1の量子ドットと前記第2
の量子ドットとは、電子が閉じこめられる空間の体積が
異なるものとすることができる。
【0021】または、前記検出部は、電磁波誘起透明化
現象を生ずる材料からなるものとすることができる。
【0022】または、前記検出部は、複数の量子ドット
を有し、前記複数の量子ドットのそれぞれは、第1の物
質からなる量子ドットの中に前記第1の物質とは異なる
第2及び第3の物質をそれぞれ含有することにより前記
前記エネルギ準位αとエネルギ準位βとエネルギ準位γ
とを有するものとすることもできる。
【0023】一方、本発明の光素子は、前記エネルギ準
位αとエネルギ準位βとエネルギ準位γとを少なくとも
有する前記検出部に対して電界を印加することにより前
記エネルギ準位α、β及びγの相対的な関係を変化させ
る電極をさらに備えたものとすることもできる。
【0024】また、前記エネルギ準位αとエネルギ準位
βとエネルギ準位γとを少なくとも有する前記検出部の
周囲の少なくとも一部において屈折率の差が生ずるよう
に異なる材料が設けられたものとすることもできる。
【0025】本願明細書において「量子ドット」とは、
荷電粒子を一定の空間に閉じこめることによって量子的
なサイズ効果によるエネルギの離散準位を出現させた微
小材料体のことをいう。その形状は、略球状、半球状、
直方体状、ピラミッド状、その他の多面体状あるいは不
定形状など各種のものを挙げることができる。
【0026】また、「結合量子ドット」とは、近接して
配置された2以上の量子ドットの組み合わせであって、
これらの量子ドット間でエネルギ準位のカップリングが
生じているものをいう。従って、結合量子ドットにおい
ては、量子ドットの間で電子の遷移が生じうる。
【0027】以上説明した各構成においては、3準位以
上の量子状態における電子の分布の性質を利用して、光
もしくは電磁波として入力した光の信号を電子の電流変
化として変換することができる。
【0028】図4に関して後に詳述するように、3準位
系において光Aと光Bの強度を調整することにより電子
を|1>か|2>に自由に分布させることができ、さら
にこの|1>と|2>の電子の状態は|3>以上の電子
のエネルギー準位の「ばらつき」の影響を受けないとい
う特性を持っている。
【0029】この3準位系の状態は、多くの電子がコヒ
ーレントに同じ状態をとるため、素子全体に渡って、外
部から入力してきた微弱な信号を有効に吸収することが
可能となる。電子を量子準位|1>もしくは|2>に分
布させたときこの系は電気双極子を形成することにな
る。
【0030】このような3準位系を半導体基板上に絶縁
膜もしくは抵抗の高い物質を介して形成すると、この電
気双極子の状態に応じて基板との電気キャパシタンスな
どが変化し、基板を流れる電流値を変えることができ
る。しかも、上述したように、3準位系が分子あるいは
量子ドットにまたがってコヒーレントに同じ状態を取る
ために、基板を流れる電流は効率よく検知することがで
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。
【0032】(第1の実施の形態)まず、本発明の第1
の実施の形態として、「結合量子ドット」を利用し受光
素子として機能する光素子について説明する。
【0033】図1は、本発明の第1の実施の形態にかか
る光素子の構成を概念的に表す斜視図である。すなわ
ち、本発明の受光素子10Aは、シリコン(Si)など
の基板11上に形成され、ソース部13とドレイン部1
4とこれらの間に設けられたチャネル部15とを有す
る。
【0034】チャネル部15の上には、「高抵抗層」と
しての絶縁膜16が設けられ、この上に結合量子ドット
18が形成されている。
【0035】図2は、結合量子ドット18を平面的に眺
めた概念図である。すなわち、結合量子ドット18は、
大きい量子ドット18Aと小さい量子ドット18Bとが
結合した量子ドットである。絶縁膜16の上には、この
ような量子ドット対が多数形成されている。
【0036】大きい量子ドット18Aと小さい量子ドッ
ト18Bとを近接して設置することにより、3準位系を
構成することができる。
【0037】図3は、結合量子ドット18により形成さ
れる3準位系を表す概念図である。すなわち、量子効果
によって、同図(a)に表したように大きい量子ドット
18Aにはエネルギ準位|1>とエネルギ準位|3>と
が形成され、小さい量子ドットにはエネルギ準位|2>
が形成される。エネルギ準位|1>は、エネルギ準位|
2>よりもエネルギ的に低い。これは、大きい量子ドッ
ト18Aの基底離散準位は小さい量子ドット18Bの基
底離散準位に比べて小さいからである。
【0038】そして、同図(b)に表したように、大き
い量子ドット18Aと小さい量子ドット18Bとが近接
して配置されている場合には、これらの準位に存在する
波動関数がしみだして、量子井戸間で結合する。その結
果として、量子井戸を越えた電子の遷移が生ずる。
【0039】図4は、この遷移を概念的に表す説明図で
ある。すなわち、同図に例示したように、結合量子ドッ
ト18においては、大きい量子ドットに形成される励起
準位|3>が小さい量子ドット18Bに結合して3準位
系を構成している。
【0040】このような3準位系において、エネルギ準
位|2>とエネルギ準位|3>とのエネルギ差に相当す
るエネルギ(すなわち波長)を有する光Aと、エネルギ
準位|1>とエネルギ準位|3>とのエネルギ差に相当
するエネルギ(すなわち波長)を有する光Bとが入射す
ると、光Aと光Bによる遷移過程の干渉効果により、電
子は状態|3>に分布する必要がなく|1>と|2>の
2つの状態の間を遷移させることができる。
【0041】その結果として、このような3準位系にお
いては、光Aと光Bの強度を調整することにより、電子
を基底準位|1>と第1励起準位|2>に自由に分布さ
せることができる。さらに、これらの基底準位|1>と
第1励起準位|2>の電子の状態は結合励起準位|3>
あるいはそれよりも高い電子エネルギー準位のばらつき
の影響を受けないという特徴を有する。このメカニズム
に関しては、本発明者らが開示した文献に詳細が報告さ
れている(K.Ichimura et al.Phys.Rev. A58,4116 (199
8), K.Yamamoto et al.,Phys.Rev. A58,P2460 (1998)
)。
【0042】この3準位系においては、多くの電子がコ
ヒーレントに同じ状態をとるため、素子全体に渡って、
外部から入力してきた微弱な信号を有効に吸収すること
が可能となる。電子を量子準位|1>もしくは|2>に
分布させたとき、この3準位系は電気双極子を形成する
ことになる。したがって、この3準位系すなわち結合量
子ドット18を半導体基板上に絶縁膜16を介して形成
すると、この電気双極子の状態によって基板11との電
気キャパシタンスなどが変化し、基板を流れる電流値を
変えることができる。しかも上に述べたように、3準位
系が量子ドットにまたがってコヒーレントに同じ状態を
取るために、基板を流れる電流は効率よく検知されるこ
とになる。
【0043】図1に例示した具体例について説明する
と、光Aを照射することによって電子が基底準位|1>
に遷移するということは、電子が大きい量子ドット18
Aに局在することである。従って、基板11との間に形
成されるキャパシタンスは大きくなる。これに対して、
光Bを照射すると、電子は第1励起準位|2>すなわち
小さい量子ドットに局在し、その結果として、基板11
との間に形成されるキャパシタンスは小さくなる。
【0044】このように基板11のチャネル部15に形
成されるキャパシタンスが変化する結果として、ソース
部13とドレイン部14との間を流れる電流が変化す
る。つまり、照射される光Aと光Bの強度成分をチャネ
ル電流の変化として検出することができる。具体的に
は、例えば、図1に例示した素子をノーマリー・オフ型
のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor FET)と
して構成し、ゲート電極を設けることなく、結合量子ド
ット18に光Aまたは光Bを入射させることによってス
イッチング動作させることが可能である。
【0045】図1に例示した光素子においては、3準位
系におけるエネルギ準位|1>とこれよりもエネルギ的
にわずかに高いエネルギ準位|2>の2つの準位に電子
を自由に分布させることが可能となる。この3準位系に
おいては、エネルギ準位|1>とエネルギ準位|2>が
量子ドット全般に渡って均一に形成してあれば、比較的
ばらつきやすい2つ目以上の励起状態が均一に分布しな
くても量子ドット系全体に渡ってコヒーレンスを保つこ
とが可能となる。
【0046】本実施形態の光素子10Aの作製方法の概
略を説明すると以下の如くである。
【0047】まず、基板11の上に熱酸化法によってS
iO2絶縁膜16を約8nmの膜厚に形成する。次に、
ソース部13とドレイン部14において絶縁膜16を選
択的にエッチング除去し、不純物を拡散させてソース部
13とドレイン部14を形成する。
【0048】次に、チャネル部15の上に残された絶縁
膜16の上にLPCVD(Low Pressure Chemical Vapo
r Deposition:減圧化学気相成長)法によりシリコン
(Si)からなる直径6nmの量子ドット18Aを形成
する。一旦基板11をLPCVD装置より取り出し、厚
さ1nm程度の自然酸化膜を量子ドット18Aの表面に
形成した後、再びLPCVD法により直径4nm程度の
シリコンの量子ドット18Bを形成する。このとき、最
初に形成した量子ドット18Aとの間隔によって二つの
量子ドット18A、18Bを電気的に結合させることが
できる。本具体例において量子ドット18Aの表面に形
成した膜厚1nm程度の自然酸化膜は、エネルギ準位|
3>における波動関数がトンネリングすることができる
障壁として作用する。従って、自然酸化膜を介して量子
ドット18Aと18Bとが隣接すれば、両者は安定して
結合され、前述した3準位系を構成することができる。
【0049】次に、本実施形態の変型例について説明す
る。図5は、本実施形態の変型例にかかる光素子の断面
構成を表す概念図である。同図については、図1乃至図
4に関して前述した部分と同一の部分には、同一の符号
を付して詳細な説明は省略する。
【0050】本変型例にかかる光素子10Bは、チャネ
ル部15の上に形成された結合量子ドット18のうえに
絶縁膜19とゲート電極20が積層された構成を有す
る。さらに、基板11の裏面側には、バックゲート電極
30が形成され、バイアス32を印加可能とされてい
る。
【0051】上部ゲート電極構造は、結合量子ドット1
8を形成した後に、CVD法などによりSiO2などか
らなる絶縁膜19を形成し、その上に、例えば、ITO
(indium tin oxide:酸化インジウム錫)、酸化スズ、
酸化インジウムなどを用いた透光性ゲート電極20を形
成する。
【0052】このような光素子20Bは、ゲート電極2
0あるいは30に適宜電圧を印加することにより、結合
量子ドットに局在した電荷に関する情報を検知するため
のチャネル電流量を調整することができる。ここで、チ
ャネル電流を調整するためには、上側のゲート電極20
または裏面側のゲート電極30のいずれか一方のみを設
けて適宜バイアスを印加しても良い。
【0053】なお、図1、図2、図5に表した具体例に
おいては、結合量子ドットとして2つの量子ドットが基
板面内に並べられた構成を例示したが、本発明は、これ
に限定されるものではない。この他にも、例えば、基板
面に対して縦方向に量子ドットが配列され結合している
ものであっても良い。また、3以上の量子ドットが結合
していてそのうちの2つが3準位を形成していても良
い。
【0054】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態として、電磁波誘起透明化現象(Electric
ally Induced Transparency:EIT)を利用した光素
子について説明する。
【0055】図6は、本実施形態にかかる光素子の断面
構成を表す概念図である。同図については、図1乃至図
5に関して前述した部分と同一の部分には、同一の符号
を付して詳細な説明は省略する。
【0056】本実施形態の光素子10Cにおいては、チ
ャネル部15の絶縁膜16上に、EITを生ずる材料か
らなるEIT層40が形成されている。ここで、「EI
T」とは、図4に例示したしたように、3準位系におい
て光Aによる遷移課程と光Bによる遷移課程との干渉効
果として、電子の遷移が準位|1>と|2>との間で生
ずる現象である。「EIT」の詳細は、本発明者らが開
示した文献(市原、山本、源間:応用物理第68巻、第
9号、(1999)第1021頁、市原、山本、源巻:
固体物理第34巻、第8号(1999)第715頁)に
記載されている。
【0057】EITが起こる材料としては、希土類イオ
ンのうちで不完全4f殻を有するCe,Pr,Nd,P
m,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,T
m,Ybなどの元素のイオンを、Y2SiO5,YAG
(Yttrium Aluminrm Garnet),YAlO3,LaF3
どに埋め込むことより形成される結晶を挙げることがで
きる。
【0058】このような結晶中においては、図4に例示
した3準位系が形成される。従って、このようなEIT
層40をFET構造上に設けることによって、第1実施
形態に関して前述したように、結晶内の電荷分布に対し
て変化するFET構造のキャパシタンス効果を生じさ
せ、EIT層40内の電子の準位を検知することができ
る。固体EIT結晶においては、結晶内のコヒーレンス
が保たれているため、結晶全体に渡って電子はエネルギ
準位|1>かエネルギ準位|2>のどちらかに分布す
る。従って、一つ一つの双極子のみでは微弱な信号であ
っても、EIT層40全体のチャネル電流に与える変化
として観測することができる。
【0059】また、本実施形態においても、図5に例示
したようなゲート電極20あるいは裏面ゲート電極30
を同様に設けて同様の効果を得ることができる。
【0060】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態として、結合量子ドットに電場を印加する
ことにより動作波長を可変とした光素子について説明す
る。
【0061】図7は、本実施形態にかかる光素子を表す
概念図である。すなわち、同図(a)は、その平面構
成、同図(b)は、そのA−A線断面構成の一部、同図
(c)は、その量子ドットの等価回路をそれぞれ表す概
念図である。
【0062】本実施形態の光素子10Dは、基板41の
チャネル部の表面に制御電極42が所定の間隔で形成さ
れている。そして、基板の上に結合量子ドット44が形
成され、これを覆うように絶縁層46が形成され、さら
にその表面に透明ゲート電極48が積層されている。ま
た、このチャネル部をはさんでその両側に、ソース領域
53とドレイン領域54がそれぞれ形成されている。ソ
ース領域53とドレイン領域54は、図示したようにそ
れぞれが分割して形成され、配線により共通接続される
ようにしてもよい。
【0063】基板41は、導電性領域41Aが絶縁埋め
込み層41Bにより埋め込まれた構造を有する。このよ
うな構造は、例えば、SOI(silicon on insulator)
ウェーハなどに所定の埋め込み絶縁領域を付加すること
により形成することができる。また、電極42は、基板
上にAl(アルミニウム)やCu(銅)などを堆積し、
ドライエッチングなどによりパターニングして形成する
ことができる。さらに、結合量子ドット44は、例え
ば、LPCVD法等により形成されたSi量子ドットと
することができる。
【0064】本実施形態においては、複数の制御電極4
2の間に電圧を与えることにより、結合量子ドット44
に電場を印加することができる。すなわち、量子ドット
44の形成領域ををいくつかの部分に分割し、これらの
分割領域の間に制御電極42を形成することにより、量
子ドット44のポテンシャルプロフィールをこれらの電
極42間にかかる電場で変化させることができる。
【0065】図8は、電場の印加による結合量子ドット
のポテンシャルの変化を表す概念図である。同図(a)
に表したように電場を印加しない状態に比べて、同図
(b)に表したように結合量子ドットに電場を印加する
と、その強度に応じて量子ドット間のポテンシャルが変
化する。同図においては、状態|2>と|3>のエネル
ギー間隔が電場の印加によって変わることを例示した。
この場合、電場の印加方向と、結合量子ドット44A、
44Bの配列の方向とが合致する必要がある。すなわ
ち、図7(a)に例示したように、結合量子ドット44
A、44Bの配列方向に沿って電場が印加されるよう
に、制御電極42が形成されている。
【0066】図7(c)に表したように、量子ドットの
大きさの違いに応じて、量子ドット44A、44Bと電
流を流すチャネル部分41Aとの間のキャパシタンスが
異なる。量子ドットのサイズにより、量子ドットに空間
的に分布する電荷の状態に応じて電界効果が異なってく
るからである。そして、第1実施形態に関して前述した
ように、このキャパシタンスの変化に応じて基板41A
を流れる電流が変化する。
【0067】なお、図8において、伝導帯に形成される
量子井戸内の3準位が例示されている、このような3準
位は価電子帯に形成される3準位でもかまわないし、伝
導体と価電子帯にまたがっていてもよい。また、バンド
ギャップ内や、界面等半導体内に形成される任意の不純
物準位でも構わない。
【0068】また、図7(a)においては、1つの分割
領域に8組の結合量子ドット44が設けられた構成を例
示したが、本発明はこれには限定されず、結合量子ドッ
ト44の数は適宜決定することができる。また、これら
の量子ドットは、Ge(ゲルマニウム)でもSiGeで
も構わない。
【0069】さらに、制御電極42の基板41に対する
位置関係についても、図7に表した具体例の他に、量子
ドットと同じ酸化膜46内に形成しても良く、酸化膜4
6の上に形成してもよい。また、基板41の内部に埋め
込んで形成しても良い。
【0070】また、図7には、横方向に2つの量子ドッ
トが結合している場合を表したが、3つ以上の量子ドッ
トが結合した結合量子ドットでも良い。
【0071】図9は、このような3つの量子ドットから
なる結合量子ドットを表す概念図である。同図(a)に
表したように、互いにサイズの異なる3つの量子ドット
44A〜Cが互いに接近して形成されると結合量子ドッ
トとして作用する。そして、同図(b)に表したよう
に、量子ドット間の電子の遷移が可能となり、3準位系
の結合量子ドットとして利用することができる。
【0072】次に、本実施形態の変型例について説明す
る。図10は、図7に例示した光素子をより一般化した
構成を表す概念図である。すなわち、同図は、制御電極
によって量子ドットのポテンシャルプロフィールを変化
させるという本実施形態の思想を維持しつつ、量子ドッ
トがより無秩序に形成された光素子10Eを表す。
【0073】Si基板上に形成されたSi酸化膜41B
の上に、LPCVDなどの方法によってシリコンの量子
ドットをランダムに形成した場合、形成される量子ドッ
トの密度が高い場合や、幾種類かの異なる材料で数回に
分けて量子ドットを形成したような場合は、入射する光
などの電磁波の周波数に対応したエネルギー準位差をも
つ量子ドット系のみを反応させることができる。
【0074】図10に例示した制御電極42A、42B
は、結合する量子ドットの向きなどが異なるため、基板
面に対して縦横に設置することにより、より多くの量子
ドットを電場で制御することが可能になる。同図で点線
の部分は、量子ドットの下に酸化膜を介して制御電極が
埋め込まれていることを表すものである。
【0075】このように、量子ドットがランダムなの配
列やサイズを有する場合においても、電場の印加方向に
応じて所定の結合量子ドット系において準位間の遷移エ
ネルギを変化させることが可能となる。
【0076】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態として、量子ドットを積層させてキャビテ
ィモードを形成させる光素子について説明する。
【0077】図11は、本実施形態にかかる光素子の要
部断面構成を表す概念図である。すなわち、本実施形態
の光素子10Fは、GaAs基板61の上にSiドープ
GaAs層62、ノンドープGaAs層63、AlGa
As層64がこの順に積層され、さらにその上に、Ga
As層66に埋め込まれたInAs量子ドット65Aが
配列した層が設けられ、その上にGaAs層66に埋め
込まれたInAs量子ドット65Bが配列した層が設け
られた構成を有する。同図においては、量子ドット65
Aのサイズが量子ドット65Bよりも大きい場合を例示
した。
【0078】量子ドット65A、65Bの積層体の上に
は、さらにSiドープGaAs層67、AlGaAs層
68が積層され、これら積層体の両端には、閉じ込め領
域69が形成されている。そして、素子の上には、電極
70、71が設けられている。
【0079】GaAs基板61上のGaAs層62、A
lGaAs層63などは、例えばMBE(molecular be
am epitaxy)法やMOCVD(metal-organic chemical
vapor deposition)法などにより形成することができ
る。そして、SK(Stranski-Kranstanov)モードとよ
ばれる成長形態を利用してInAsの量子ドット65を
形成する。さらに、GaAs層66でこれらの量子ドッ
トを埋め込み、その上に上層の量子ドット65の形成、
GaAs層66の埋め込みを行う。
【0080】本具体例においては、量子ドットの積層方
向すなわち上下に積層された量子ドット65A、65B
の間で結合量子ドットが形成される。このように上下方
向に結合した量子ドットの集合体を平面的に複数の領域
に分割し、それぞれに電極(例えば、70、71など)
を設けている。また、SiドープGaAs層67は、こ
れらの結合量子ドットに対して電荷を供給する層として
作用する。
【0081】図11の光素子は、さらに、これらの量子
ドット系とそれを含む材料系を分離し、量子ドット内の
エネルギー準位差に対応して、量子ドット系の電子状態
をキャビティとして高い確率で閉じ込めるために、量子
ドットをとり囲む材料(ここではGaAs層66)とは
屈折率の異なる材料からなる閉じ込め領域69で素子間
を区切る。これにより、量子ドット間にキャビティモー
ドを形成させることができる。閉じ込め領域69の材料
としては、例えば、Nb(ニオブ),Al(アルミニウ
ム)、Hf(ハフニウム)などの金属やSiN(窒化シ
リコン),Ti(チタン)酸化物などを用いることがで
きる。
【0082】また、量子ドット系65をとり囲む媒体
は、GaAs層66の代わりに、空気などの気体でも良
く、真空でも良い。また、下層の量子ドット65Aが上
層の量子ドット65Bよりも小さいサイズを有するよう
にしてもよい。
【0083】図12は、本実施形態の光素子の第1の変
型例を表す断面概念図である。同図については、図11
に表したものと同様の要素には同一の符号を付してその
詳細な説明は省略する。
【0084】本変型例の光素子10Gにおいては、3個
以上の量子ドット65A、65B、65C・・・が積層
され、この積層方向に結合量子ドット65をそれぞれ形
成している。そして、このように結合した3個以上の量
子ドット内の価電子帯や伝導帯に形成されるいずれか3
つの準位の間での遷移を利用する。積層方向に結合した
結合量子ドットのサイズは、互いに同じでも異なってい
ても良い。サイズが互いに異なる場合には、ドット毎に
互いに異なる準位間での遷移を利用することができる。
一方、結合量子ドットのサイズが同じである場合は、結
合している量子ドットの数に応じてエネルギ準位が複数
の準位にスプリットする。この微細構造による準位間の
遷移を利用することができる。
【0085】また、図11の光素子と同様に、量子ドッ
トをとり囲む材料(ここではGaAs層66)とは屈折
率の異なる材料からなる閉じ込め領域69で素子間を区
切ることにより、量子ドット間にキャビティモードを形
成させることができる。前述したように、量子ドットを
囲む材料としては、空気でも構わない。
【0086】図13は、本実施形態の光素子の第2の変
型例を表す断面概念図である。同図については、図11
に表したものと同様の要素には同一の符号を付してその
詳細な説明は省略する。
【0087】本変型例の光素子10Hにおいては、前述
した光素子10F、10Gにおける閉じ込め領域69に
対応するものとして、高い反射率を有するDBR(Dist
ributed Bragg Reflector)構造75が設けられてい
る。
【0088】結合量子ドット65内のエネルギー準位差
がeV(電子ボルト)のオーダーになると、キャビティ
モードとしての波長は短くなり、数ミクロン程度の範囲
に分布する一連の量子ドットを一区切りとして、GaA
s層75AとAlGaAs層75Bを1ペアとして合計
20ペア程度の積層を有するDBR構造75を形成する
ことが可能となる。
【0089】同様のDBRは、図12の光素子について
も適用することができる。
【0090】図14は、図12に表したように3以上の
量子ドットが縦方向に結合した光素子において、DBR
75を設けた具体例を表す概念断面図である。DBR7
5を形成することにより、結合量子ドット65における
キャビティモードを高い反射率で閉じ込めることが可能
となる。
【0091】また、以上説明したDBRとしては、Ga
As層とAlGaAs層との積層構造以外にも、互いに
屈折率が異なる2種類以上の層を繰り返し積層させた各
種の構成を用いることができる。
【0092】一方、本発明における量子ドットとその量
子ドットを形成する下地の組み合わせとしてはGaN
(量子ドット)/AlGaN、InGaN(量子ドッ
ト)/GaN、AlInAs(量子ドット)/AlGa
As、InAs(量子ドット)/GaN、InAs(量
子ドット)/AlGaAs、InAs(量子ドット)/
AlAs、GaAs(量子ドット)/AlGaAs、G
aAs(量子ドット)/AlAs、GaSb(量子ドッ
ト)/AlGaAs、InSb(量子ドット)/AlG
aAs、AlSb(量子ドット)/AlGaAs、Pb
Se(量子ドット)/PbEuTeなどを挙げることが
できる。なお、これらの化学式においては、各元素の詳
細な成分比は省略した。
【0093】さらに、その他各種のIII−V族系、II−V
I族系、IV−VI族系、IV族系などの材料を量子ドット、
下地のいずれかあるいは両方に適宜用いることができ
る。例えば、GaAs基板あるいはSi基板などの上の
ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、Cd
Te、HgCdTe、HgS、HgSe、HgTeなど
を量子ドットとして用いてもよい。
【0094】一方、以上列挙した材料系の組み合わせ
は、DBRにも適用することができる。つまり、上記の
組み合わせをペアとして所定の周期だけ積層させること
により、DBRを形成することができる。
【0095】(第5の実施の形態)次に、本発明の第5
の実施の形態として、本発明で用いることができる結合
量子ドットの具体的な構成について説明する。
【0096】図15は、結合量子ドットの形成方法を表
す概念図である。まず、同図(a)に表したように、例
えばシリコン(Si)により第1の量子ドット80を、
例えば図示しないSiOなどの基体上に形成する。そ
して、イオン注入法等により、ボロン(B)や燐(P)
などの第2の不純物80Aを注入する。
【0097】さらに、同図(b)に表したように、第3
の不純物80Bを注入する。この時に、第1の不純物8
0Aと第2の不純物80Bとを変えることにより、第1
の量子ドット80の中に第2、第3の不純物により形成
される準位と合わせて、3準位系を形成することができ
る。
【0098】ここで、第1の量子ドットの材料として
は、Si(シリコン)やゲルマニウム(Ge)の他に
も、例えば、GaN、InGaN、AlInAs、In
As、GaAs、GaSb、InSb、AlSbなどの
III-V族化合物や、その他II-VI族など各種の化合物を
用いることができる。
【0099】また、注入する第2、第3の不純物として
は、C、Si、Ge、Sn、Pb、Be、Ca、Sr、
Ba、Ra、Zn、Cd、Hg、Mg、C、Se、T
e、Poなどの各種の元素を用いることができる。
【0100】また、ZnS、ZnSe、ZnTe、Cd
S、CdSe、CdTe、HgCdTe、HgS、Hg
Se、HgTeなどの量子ドットに、N(窒素)、Cl
(塩素)、As(砒素)などを適宜ドープしてもよい。
【0101】図16は、本発明のもうひとつの結合量子
ドットの断面構造を表す概念図である。同図の結合量子
ドットは、第1の材料からなる第1量子ドット90の周
りに第2の材料からなる層92が設けられ、さらにその
周りに第3の材料からなる層94が設けられている。
【0102】その形成工程を説明すると以下の如くであ
る。すなわち、まず、例えばSiO2などからなる基体
Sの上に、第1の量子ドット90を形成する。量子ドッ
ト90の材料としては、例えばシリコンなどを用いるこ
とができ、その形成方法としては例えばLPCVDなど
を用いることができる。
【0103】次に、量子ドット90の表面に自然酸化膜
などを形成することにより、第2の層92を形成する。
さらに、第1の材料と同一の材料であるシリコンまた
は、別の材料であるゲルマニウムなどからなる層94を
形成することにより、同心円状の結合量子ドットを形成
することができる。
【0104】なお、第1乃至第3の材料としては、前述
したようなIII-V族やII-VI族あるいはその他の各種の
材料の中から適宜選択して組み合わせることができる。
【0105】また、量子ドットの材料としては、π電子
系有機化合物でもよい。例えば、ポリアセチレン、ポリ
アニリンなどの高分子化合物、カーボンファイバやピレ
ン系化合物、あるいは色素、例えばトリフェニルアミン
誘導体、Alq3なども用いることができる。
【0106】以上具体例を参照しつつ、本発明の実施の
形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具
体例に限定されるものではない。
【0107】例えば、上述した具体例においては、シリ
コン(Si)を用いて電界効果素子の部分を形成した
が、これ以外にも、例えば、ゲルマニウム(Ge)や、
GaAs系などのIII−V族化合物半導体、II−IV族化
合物半導体、あるいは、その他の各種の化合物半導体な
どの各種の材料を用いて、電界効果素子の部分を形成す
ることができる。
【0108】また、上述した具体例に関しては、便宜上
3準位のみを例示して説明したが、補助的な励起準位を
含めた高いエネルギ準位や遷移確率の小さいエネルギ準
位が形成されていても良い。すなわち、3以上の複数の
準位のうちの3つの準位によって電子または正孔の遷移
が生ずれば良い。
【0109】さらに、上述した各具体例において結合量
子ドット系またはEIT結晶材料に外部電場、外部磁
場、外部応力場あるいはその他の各種の外場を印加し
て、準位間のエネルギ差を変化させることもできる。こ
のようにすれば、検出する光の波長を調節することがで
きる。
【0110】また、上述した各具体例においては、電極
としてソース電極、ドレイン電極、あるいはゲート電極
を設けた場合を挙げたが、これ以外にも、結合量子ドッ
ト系18またはEIT層40などの3準位系の上部また
は側面部、あるいは基板裏面側に3準位のエネルギ間隔
などを制御する別の電極を構成してもよい。このように
すれば、検出すべき光の波長を調節することが可能とな
る。
【0111】また、上述した具体例においては、ソース
・ドレインを一つづつ有する単一の素子のみを例示した
が、このような素子を複数個配列し、ワード線とビット
線に接続する電極などと結合させることにより集積化し
てもよい。
【0112】また、図7(a)や図10などに例示した
ような光素子の平面形状は長方形状には限定されず、そ
の他多角形状、円形状、楕円形状などの各種の形状でも
よい。
【0113】また、第4実施形態に関して、結合量子ド
ット系を電磁場的に結合するキャビティモードを形成す
るために、図11及び図12では、Nb,Alなどの金
属、あるいはSiN,Ti酸化物、ハフニウムなどの量
子ドットを囲む材料とは屈折率の異なる材料、もしくは
空気を、また、図13及び図14ではDBR構造を形成
した構成を例示したが、第1乃至第3実施形態に関して
も、同様の方法でキャビティモードを形成することがで
きる。
【0114】また、第3実施形態においてはシリコン
(Si)の量子ドットを用いた構成を例示し、第4実施
形態においてはSi以外の材料系を用いた構成を例示し
たが、用いる材料系は各種のものから適宜選択すること
ができる。また、Si量子ドット系で電極を基板に対し
て量子ドットの上に設置してもいいし、Si以外の材料
系で電極構造を量子ドットに対して同じか、より基板に
近い場所に設置しても構わない。また、Si,Geの量
子ドットを、アモルファス状の膜の上に形成しても構わ
ない。
【0115】さらに、本発明の光素子においては、量子
計算をさせるときに、定常磁場及び電場、もしくは時間
的に変化する磁場、電場を各実施形態に関して例示した
電極以外から、印加してもよい。
【0116】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
電気的双極子を形成する二つの量子状態を3つ以上の量
子状態から構成することにより、従来は実現不可能であ
った、安定した2つの量子状態を制御性よく実現するこ
とができる。
【0117】また、本発明によれば、2つに分かれた量
子状態における電荷の分布状態を、電界効果として基板
を流れる電気信号に変換できる。つまり、電気双極子を
形成する量子準位にある電荷は、光などの電磁波により
制御できるために、光または電磁波の入射信号を有効に
電気信号に変換できる素子を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる光素子の構
成を概念的に表す斜視図である。
【図2】結合量子ドット18を平面的に眺めた概念図で
ある。
【図3】結合量子ドット18により形成される3準位系
を表す概念図である。
【図4】3準位系における電子遷移を概念的に表す説明
図である。
【図5】本発明の第1実施形態の変型例にかかる光素子
の断面構成を表す概念図である。
【図6】本発明の第2実施形態にかかる光素子の断面構
成を表す概念図である。
【図7】本発明の第3実施形態にかかる光素子を表す概
念図である。すなわち、同図(a)は、その平面構成、
同図(b)は、そのA−A線断面構成の一部、同図
(c)は、その量子ドットの等価回路をそれぞれ表す概
念図である。
【図8】電場の印加による結合量子ドットのポテンシャ
ルの変化を表す概念図である。
【図9】3つの量子ドットからなる結合量子ドットを表
す概念図である。
【図10】図7に例示した光素子をより一般化した構成
を表す概念図である。
【図11】本発明の第4実施形態にかかる光素子の要部
断面構成を表す概念図である。
【図12】本発明の第4実施形態の光素子の第1の変型
例を表す断面概念図である。
【図13】本発明の第4実施形態の光素子の第2の変型
例を表す断面概念図である。同
【図14】図12に表したように3以上の量子ドットが
縦方向に結合した光素子において、DBR75を設けた
具体例を表す概念断面図である。
【図15】本発明の結合量子ドットの形成方法を表す概
念図である。
【図16】本発明のもうひとつの結合量子ドットの断面
構造を表す概念図である。
【図17】量子井戸に基底状態と励起状態が形成された
ようすを表す概念図である。
【図18】従来の3準位系FET型素子の構成を表す概
念図である。
【図19】従来の量子ドットの検出系を表す概念図であ
る。
【符号の説明】
10A〜10I 光素子 11、41 基板 13、53 ソース部 14、54 ドレイン部 15 チャネル部 16 絶縁膜 18、44 結合量子ドット 18A、18B、44A、44B、44C 量子ドット 19 絶縁膜 20 ゲート電極 30 裏面ゲート電極 32 バイアス 40 EIT層 42、42A、42B 制御電極 46 酸化膜 48 透明薄膜電極 61 GaAs基板 62 SiドープGaAs層 63 ノンドープGaAs層 64 AlGaAs層 65 量子ドット 66 GaAs層 67 電荷供給層 68 AlGaAs層 70、71 電極 75 DBR 80、90 量子ドット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、 前記半導体基板上に設けられた高抵抗層と、 前記高抵抗層の上に設けられエネルギ準位αとエネルギ
    準位βとエネルギ準位γとを少なくとも有する検出部
    と、 を備え、 前記エネルギ準位αから前記エネルギ準位βへの遷移に
    対応するエネルギを有する第1の電磁波と前記エネルギ
    準位γから前記エネルギ準位βへの遷移に対応するエネ
    ルギを有する第2の電磁波とが前記検出部に照射される
    ことによる前記検出部における電子状態の変化を前記高
    抵抗層の下部において前記半導体基板に流れる電流の変
    化として検出可能としたことを特徴とする光素子。
  2. 【請求項2】前記検出部は、複数の結合量子ドットを有
    し、 前記複数の結合量子ドットのそれぞれは、前記エネルギ
    準位αが形成された第1の量子ドットと、前記エネルギ
    準位γが形成された第2の量子ドットとが、電荷がトン
    ネリング可能な障壁によって隔てられたものとして構成
    されたことを特徴とする請求項1記載の光素子。
  3. 【請求項3】前記検出部は、複数の量子ドットを有し、 前記複数の量子ドットのそれぞれは、第1の物質からな
    る量子ドットの中に前記第1の物質とは異なる第2及び
    第3の物質をそれぞれ含有することにより前記前記エネ
    ルギ準位αとエネルギ準位βとエネルギ準位γとを有す
    ることを特徴とする請求項1記載の光素子。
  4. 【請求項4】前記エネルギ準位αとエネルギ準位βとエ
    ネルギ準位γとを少なくとも有する前記検出部に対して
    電界を印加することにより前記エネルギ準位α、β及び
    γの相対的な関係を変化させる電極をさらに備えたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の光素
    子。
  5. 【請求項5】前記エネルギ準位αとエネルギ準位βとエ
    ネルギ準位γとを少なくとも有する前記検出部の周囲の
    少なくとも一部において屈折率の差が生ずるように異な
    る材料が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1つに記載の光素子。
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