JP2001098338A - 高温焼鈍時の再結晶粒微細化に優れた高強度高成形性アルミニウム合金板 - Google Patents
高温焼鈍時の再結晶粒微細化に優れた高強度高成形性アルミニウム合金板Info
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Abstract
結晶粒度を5 μm 以下の超微細粒とすることが可能なAl
-Mg 系Al合金板を提供することを目的とする。 【解決手段】 Mg:3.0〜10.0% 、Mn:0.1〜1.5%を含み
残部Alおよび不可避的不純物からなり、冷間圧延におい
て90% 以上の圧下が加えられるとともに、最終焼鈍後の
再結晶粒度が5 μm 以下であるAl-Mg 系Al合金板であっ
て、組織内に分散析出するAl-Mn 系化合物の最大長さを
500nm 以下とすることである。
Description
晶粒微細化に優れた高強度高成形性アルミニウム合金板
(以下、アルミニウムを単にAlと言う)に関するもので
ある。
二輪、自転車等の輸送機、或いは圧力容器やタンク等の
化学プラント、更には建築物や構造物等の構造部材や構
造部品として、主として、AA乃至JIS 5052、5056、508
2、5182、5083、5086等の、Mgを3.5% (質量% 、以下同
じ) 以上を含むAl-Mg 系乃至5000系Al合金板が使用され
ている。これらMg含有量の多いAl-Mg 系Al合金板は、優
れた強度や成形性を持ち、溶接性も良好であるため、溶
接構造部材として汎用されている。
法により、鋳塊を均質化熱処理後、熱間圧延および冷間
圧延により所定の板厚とした後、再結晶焼鈍を行ってAl
合金板とされる。そして、このAl-Mg 系Al合金板の再結
晶粒度は、通常20〜30μm のレベルである。
の強度や成形性の更なる向上のために、再結晶粒度をよ
り微細化することが研究されている。例えば、特願平11
-268599 号などでは、最大で7.0%までのMgを含有させる
とともに、Fe:0.1〜2.0%、Cr:0.05 〜0.5%、Zr:0.05 〜
0.2%の一種または二種以上を含むAl-Mg 系Al合金につい
て、冷間圧延において90% 以上の大圧下を加えて、再結
晶焼鈍後の再結晶粒度を5 μm 以下の超微細粒とするこ
とが提案されている。
ともに、冷間圧延において大圧下を加えて、再結晶の核
生成サイトとなる転位やFeを含む化合物粒子を増加さ
せ、更に、Mn、Cr、Zrなどの分散粒子 (析出物) によ
り、粒界の移動による再結晶粒の粗大成長を抑制しよう
とするものである。
術により、実際に、再結晶焼鈍後の再結晶粒度を5 μm
以下の超微細粒としたAl-Mg 系Al合金板の製造が可能と
なる。しかし、この再結晶粒微細化技術では、再結晶粒
度を5 μm 以下とするために、再結晶焼鈍温度を350 ℃
以下の低温とする必要がある。言い換えると、再結晶焼
鈍温度を350 ℃を越える温度とした場合、再結晶粒が粗
大化して、粒度を5 μm 以下とすることができなくな
る。
極端に多くするとともに、冷間圧延において大圧下を加
えているため、Al合金板の加工硬化量が極端に大きい。
このため、再結晶焼鈍の際の温度が低温側に制約される
と、焼きなましが不十分となる場合が生じ、前記各種用
途で要求される伸びや絞り高さなどの成形性を満足でき
ない可能性がある。
終焼鈍温度を350 ℃以下の低温とする必要があることが
明記され、その実施例では、この発明範囲内の、Mn:0.2
% 、Fe:1.26%、Cr:0.15%を含むAl-Mg 系Al合金板につい
て、最終焼鈍温度を420 ℃とした場合に、350 ℃未満の
焼鈍温度の発明例に比して、再結晶粒度が5 μm を越え
て粗大化し、Al合金板の成形性などの特性が低下してい
ることが記載されている。
結晶焼鈍後の再結晶粒度を5 μm 以下の超微細粒とする
ためは、焼鈍温度を350 ℃未満の低温とする必要があ
る。このため、用途によっては、強度が高すぎる乃至Al
-Mg 系Al合金板特有のSSマークが生じるなど、要求され
る成形性を満足できない場合が生じ、Al合金板の用途が
制約される可能性がある。
ものであって、その目的は、高温の再結晶焼鈍を行って
も、焼鈍後の再結晶粒度を5 μm 以下の超微細粒とする
ことが可能なAl-Mg 系Al合金板を提供しようとするもの
である。
に、本発明Al-Mg 系Al合金板の要旨は、Mg:3.0〜10.0%
(質量% 、以下同じ) 、Mn:0.1〜1.5%を含み残部Alおよ
び不可避的不純物からなり、冷間圧延において90% 以上
の圧下が加えられるとともに、最終焼鈍後の再結晶粒度
が5 μm 以下である、Al-Mg 系Al合金板であって、組織
内に分散析出するAl-Mn 系化合物の最大長さを500nm 以
下とすることである。
金板の別の態様として、前記Al合金板が、更に、Fe:0.1
〜2.0%、Cr:0.05 〜0.2%、Zr:0.05 〜0.2%の一種または
二種以上を含む (請求項2 に対応) 、および/ または、
Ti:0.001〜0.1%、B:1 〜300ppmの一種または二種を含む
(請求項3 に対応) を含むことである。
しては、焼鈍の温度が350 ℃を越える高温の最終焼鈍に
用いられることである (請求項4 に対応) 。
術思想を前提としている。即ち、Mg含有量を多くすると
ともに、冷間圧延において大圧下を加えて、再結晶の核
生成サイトとなる転位を増加させ、加えて核生成サイト
となるFeの化合物粒子( 晶出物) を増加させ、更に、M
n、Cr、Zrなどの化合物粒子 (析出物) により、粒界の
移動による再結晶粒の粗大成長を抑制し、最終焼鈍後の
再結晶粒度を5 μm 以下とする技術思想は、前記特願平
11-268599 号と同じである。したがって、本発明では、
後述するMnの必須添加と、Al合金板が90% 以上の大きな
圧下率で冷間圧延されることを前提とする。
による再結晶粒の粗大成長を抑制すべき、Mn、Cr、Zrな
どの化合物粒子乃至分散粒子 (析出物) に、前記350 ℃
以上の高温の再結晶焼鈍時には、350 ℃未満の低温の再
結晶焼鈍時には無い、再結晶粒度の微細化 (粗大化防
止) 効果の差が生じることを知見した。
知の通り、前記Al-Mg 系Al合金鋳塊の均質化熱処理時に
生じるものである。ただ、各々の含有量や鋳造条件およ
び均質化熱処理時の条件によって、特に、化合物粒子の
大きさや形状が異なり、これが、350 ℃以上の高温の再
結晶焼鈍時の再結晶粒度の微細化 (粗大化防止) 効果の
差につながる。
合物粒子の大きさに比して、通常は小さい。したがっ
て、通常、結晶粒の成長抑制効果は、Cr、Zrなどの化合
物粒子の方が、Mnの化合物粒子よりも大きいと思われが
ちである。
は、核生成サイトを減少させる作用もあり、この作用が
大きいと、結晶粒の形状は、球状の等軸状ではなく、圧
延方向に伸長した伸長粒となる。そして、この伸長粒
は、特に、350 ℃以上の高温の再結晶焼鈍時には、より
粗大化しやすい。したがって、この結果が、Cr、Zrなど
の化合物粒子とMnの化合物粒子の再結晶粒度の微細化
(粗大化防止) 効果の差につながっているものと推考さ
れる。
0 ℃未満の低温の再結晶焼鈍時には再結晶粒度の微細化
効果を発揮するものの、350 ℃以上の高温の再結晶焼鈍
時には再結晶粒度の微細化効果が弱くなる。この結果、
最終焼鈍後のAl-Mg 系Al合金板の再結晶粒度を、通常の
再結晶粒度20〜30μm のレベル以下の微細粒とはできる
ものの、本発明の主目的である5 μm 以下の超微細粒と
することができなくなる。
は、特に、350 ℃以上の高温の再結晶焼鈍時における、
Mnの化合物粒子自体の再結晶粒度の微細化効果が弱くな
ることも、本発明者らは知見した。そこで、本発明者ら
は、Mn化合物粒子の粗大化の、再結晶粒度の微細化効果
発揮の臨界的な大きさとして、Al-Mg 系Al合金板の結晶
粒内に分散析出するAl-Mg 系化合物の最大長さを500nm
以下とすべきことを更に知見して、本発明をなしたもの
である。
うAl-Mn 系化合物粒子とは、FeやSiが含まれない場合に
はMnAl6 であり、FeやSiが含まれる場合には、(Fe,Mn)3
SiAl12、(Fe,Mn)Al6等の化合物である。
物粒子の最大長さを500nm 以下と規定する。Al-Mn 系化
合物粒子の最大長さが500nm を越えて粗大化した場合、
前記した、Al合金組織内における、Al-Mn 系化合物粒子
の微細分散析出による、350℃以上の高温の再結晶焼鈍
時の再結晶粒度の微細化効果が弱くなる。この結果、最
終焼鈍後のAl-Mg 系Al合金板の再結晶粒度を、通常の再
結晶粒度20〜30μm のレベル以下の微細粒とはできるも
のの、本発明の主目的である5 μm 以下の超微細粒とす
ることができなくなる。
系化合物粒子の形状にもよるが、Al-Mn 系化合物粒子の
形状の内、最も長い部分の長さである。例えば、Al-Mn
系化合物粒子が板状の場合には最大の辺の長さ、粒状の
場合には最大の径の長さ等が該当する。
定と同定 (検証) は、Al合金組織の10000 倍以上の透過
電子顕微鏡(TEM) による、観察により行う。なお、透過
型電子顕微鏡による測定は、機械研磨で約0.1mm 厚みに
薄肉化した測定用試料を、更に、電解研磨 (ジェットポ
リッシュ) で観察部位の厚さを局部的に0.1 〜0.3 μm
(1000〜3000Å) の薄膜化した部位をTEM で観察して行
う。そして、各視野で測定できるAl-Mn 系化合物粒子の
最大長さを各々計測し、1 視野当たりの化合物粒子の最
大長さを10視野で平均値化したものとする。
学顕微鏡および走査電子顕微鏡(SEM) を用い、切断法に
より行う。より具体的には、直線で切断される結晶粒の
数が100 個以上となるように直線を描き、この直線の長
さを切断された結晶粒の数で除して、再結晶粒度とす
る。
明Al合金における、化学成分組成について説明する。
化により付与するとともに、大圧下による冷間圧延時の
回復を抑制し、最終焼鈍後の再結晶粒度を微細にするた
めに必須の元素である。Mgの3.0%未満の含有では、固溶
強化が十分ではなく、更に大圧下による冷間圧延時の回
復を抑制できず、最終焼鈍後の再結晶粒度の微細化が困
難となる。この結果、必要な強度や成形性が不足する。
また、一方、10.0% を越えて含有されると、鋳造や熱間
圧延などの板の製造自体が困難となり、大圧下による冷
間圧延時のエッジクラックも増大するため、工業的な製
造に適さなくなる。したがって、Mgの含有量は3.0 〜1
0.0% の範囲とする。
と、350 ℃以上の高温の再結晶焼鈍 (最終焼鈍後) 後の
再結晶粒度の微細化、特に、再結晶粒度が5 μm 以下の
超微細化のために必要な元素である。Mnの含有量が0.1%
未満では、組織内に形成されるAl-Mn 系化合物粒子の量
(数) が不足し、350 ℃以上の高温の最終焼鈍後の再結
晶粒度を5 μm 以下の超微細化させることができない。
一方、Mnの含有量が1.5%を越えた場合には、結晶粒微細
化効果が飽和し、また、化合物粒子により、Al合金板の
伸びおよび成形性が却って低下する。したがって、Mnの
含有量は0.2 〜1.5%の範囲とする。
〜0.2%。 Fe、Cr、Zrは、再結晶焼鈍後の再結晶粒度の微細化の効
果がある点で同効元素である。
形成し、再結晶焼鈍 (最終焼鈍後)時の核生成サイトと
なって、再結晶粒度の微細化の効果を発揮する元素であ
る。0.1%未満の含有ではこの効果が不足し、一方、2.0%
を越えた場合には、却って、再結晶焼鈍後のAl合金板の
成形性や伸びなどを低下させる。したがって、Feの含有
量は0.1 〜2.0%の範囲とする。
-Zr 系の化合物粒子を形成し、再結晶焼鈍 (最終焼鈍
後) 後の再結晶粒度の微細化の効果がある同効元素であ
る。前記した通り、これらの再結晶粒度の微細化元素
は、350 ℃以上の高温の最終焼鈍後の再結晶粒度を5 μ
m 以下にする効果はないものの、350 ℃未満の低温の再
結晶焼鈍時には、焼鈍後の再結晶粒度を5 μm 以下にす
る微細化効果を発揮する。したがって、選択的に含ませ
る場合には、Mnを必須とし、これに加えて、一種または
2 種以上を組み合わせて用いる。
れる各々の化合物粒子の数乃至量が不足し、再結晶焼鈍
時の再結晶粒度を5 μm 以下にする微細化効果が無い。
一方で、各々の上限量を越えた場合には、結晶粒微細化
効果が飽和し、また、粗大な晶出物を生成し、却って、
Al合金板の破壊靱性および疲労特性、あるいは伸びや成
形性などを劣化させる。したがって、各々の含有量は、
Cr:0.05 〜0.2%、Zr:0.05 〜0.2%の範囲とする。
め、特にTiは通常添加する元素である。Tiの0.001%未
満、B の1ppm未満の含有では、この効果が得られず、一
方、Tiを0.1%を越えて、またB を300ppmを越えて含有す
ると、粗大な晶出物を形成する。したがって、Ti、B を
一種または二種含有する場合、Tiの含有量は0.001 〜0.
1%の範囲、B の含有量は1 〜300ppmの範囲と、各々する
ことが好ましい。
は常法により製造可能であるものの、最終焼鈍処理時お
よび最終焼鈍処理後の、Al合金板の結晶粒内のAl-Mn 系
化合物の最大長さを500nm 以下とするため、また、最終
焼鈍後の再結晶粒度が5 μm 以下とするための好ましい
工程条件について以下に説明する。
に支配する鋳造工程においては、固溶を促進して、析出
を抑制することが好ましい。このためには、鋳造の際の
冷却速度が早い方が好ましい。この点、固定式水冷鋳型
を有する半連続鋳造法(DC鋳造法)よりは、回転式水
冷鋳型などを有する双ロール法、ベルトキャスター法、
3C法、ブロック法等の連鋳では、凝固時の冷却速度 (液
相線温度から固相線温度まで) を2 ℃/sec〜10℃/secと
することが可能となる。
処理において、Al-Mn 系化合物粒子を微細にかつ多数析
出させるためには、均質化熱処理温度を430 〜520 ℃程
度とすることが好ましい。処理温度が520 ℃以上では、
Al-Mn 系化合物粒子が粗大化する可能性が大きい。ま
た、均質化熱処理温度が430 ℃未満では、固溶による均
質化自体の効果が不足する。
する冷間圧延の圧下率に対し、熱間圧延の加工度も影響
を与える。後述する冷間圧延の加工度 (圧下率) を高く
するために、最終板厚が同じ場合、熱間圧延終了時の板
厚が厚い方が好ましい。また熱間圧延時に導入されるひ
ずみ( 転位密度) が大きくすることが好ましく、このた
めに、熱間圧延終了温度は低い方が好ましい。
の再結晶粒度が5 μm 以下とするために重要である。通
常の冷間圧延Al-Mg 系Al合金板の再結晶粒度が、通常20
〜30μm のレベルであるのは、Mg含有量が比較的低いこ
とと、この冷間圧延の圧下率が大きくても90% 未満のレ
ベルであることによる。このため、本発明では、90%以
上の圧下率で冷間圧延することが必要で、これ未満の圧
下率では、最終焼鈍後の再結晶粒度を5 μm 以下とする
ことができない。90% 以上の圧下率で冷間圧延すること
により、転位を高密度で導入するとともに局部変形領域
を高密度に形成して、これらを再結晶の核生成サイトと
して作用させ、最終焼鈍後の再結晶粒度を5 μm 以下と
することが可能となる。
の最終焼鈍 (再結晶焼鈍) は、バッチ式の熱処理炉或い
は連続式熱処理炉により、製品板に要求される機械的特
性や成形性などの要求特性に応じた、温度と時間により
行う。
晶粒度の超微細化を行うために、高温の最終焼鈍の前
に、Al-Mn 系化合物を再現性よく微細化しておくために
は、単に化学成分や通常の基本的な製造工程だけではな
く、鋳塊の鋳造における冷却速度や均質化熱処理条件を
合わせて考慮して、Al-Mn 系化合物の大きさを制御する
ことが重要である。言い換えると、他の条件が同じで
も、鋳造における冷却速度や均質化熱処理条件が異なる
場合には、Al-Mn 系化合物の大きさがかなり異なってく
る。
に示すNo.A〜J までの、化学成分組成を有するAl-Mg 系
Al合金を用い、表2 に示す通り、種々製造条件を変えて
Al合金板の供試材を製造した。
の組成で、Mn量を変えた発明例である。また、D 〜G は
本発明範囲内の組成で、Fe、Cr、Zrの一種または二種以
上を添加した発明例で、D はMg量が上限の発明例、E は
Mg量が比較的少ない発明例である。更に、H 〜J は本発
明範囲外の組成で、H はMn等の微細化元素を含まない比
較例、I はMnが下限量未満で、Fe、Cr、Zrの三種を添加
した比較例、J はMg量が下限量未満の比較例である。
Al合金鋳塊をDC鋳造法 (冷却速度 5℃/ 秒) により50mm
厚みの鋳塊に溶製した後、表2 に示す各温度で、4 時間
の均質化熱処理 (昇温速度は共通して50℃/ 秒) を施し
た。そして、この熱処理温度から熱間圧延を開始し、30
0 ℃で圧延を終了し、厚さ10mmまで熱間圧延した。更
に、これらの熱延板を、厚さ0.4 〜1.5mm まで、最大96
% の大圧下率から85% の圧下率まで、表2 に示す圧下率
で冷間圧延した。そして、この冷間圧延板をソルトバス
を用いて、表2 に示す温度で20秒間 (昇温速度は共通し
て100 ℃/ 秒) 最終焼鈍 (再結晶焼鈍) を施した。
の本発明範囲内の組成のAl合金板を用い、最終焼鈍を35
0 〜500 ℃まで変えた発明例である。No.4は、A の本発
明範囲内の組成のAl合金板を用い、冷間圧延圧下率が本
発明下限の90% とした発明例である。No.5は、A の本発
明範囲内の組成のAl合金板を用い、均質化熱処理の温度
が470 ℃と比較的低い発明例である。No.6〜11は、表1
のB 〜G までの本発明範囲内の組成のAl合金板を用い、
製造条件を全く同じとした発明例である。
〜J までの本発明範囲外の組成のAl合金板を用い、製造
条件を発明例No.1と全く同じとした比較例である。ま
た、No.15 は、表1 のA の本発明範囲内の組成のAl合金
板を用い、冷間圧延圧下率が本発明下限未満の85% とし
た比較例である。そして、No.16 は、均質化熱処理の温
度を540 ℃と比較的高くした比較例である。
板の再結晶粒内のAl-Mn 系化合物粒子の同定と最大長
さ、さらに再結晶粒の大きさ (再結晶粒度) を各々前記
した測定方法により測定した。これらの結果を表2 に示
す。
Z 2241 法) にて引張試験を行い、引張強さ (σB ) 、
耐力 (σ0.2)、伸び(%) を測定した。これらの結果を表
2 に示す。
するために、供試板よりブランク材を採取して、 LDHO
測定用の金型 (直径50.8mmφの球頭パンチ) を用いて、
簡易的な球頭張出試験を行い、その際に割れを生じずに
成形できた LDHO (最大張出高さ) を求めた。これらの
結果も表2 に示す。
は、最終焼鈍が350 ℃以上の500 ℃の高温となっても、
Al合金板の再結晶粒内のAl-Mn 系化合物粒子の最大長さ
が500nm 以下であり、再結晶粒度が5 μm 以下の超微細
粒となっている。この結果、表2 に示す通り、優れた引
張強さ (σB ) 、耐力 (σ0.2)、伸び(%) とともに、高
い成形限界高さを示している。また、発明例No.11 は、
最終焼鈍が320 ℃の低温の際にも、再結晶粒度が勿論5
μm 以下の超微細粒となることを示している。したがっ
て、この結果から、本発明Al合金板は、最終焼鈍温度
を、低温から高温まで、要求特性に応じて適宜選択でき
る利点を有することも示している。
-268599 号の実施例 (Mnを含むAl-Mg 系Al合金板の最終
焼鈍温度が高い場合に再結晶粒度が5 μm を越えて粗大
化)の傾向なり方向を裏付けている。
明範囲外の組成のAl合金板を用い、製造条件を発明例N
o.1と全く同じとした比較例No.12 、13は、Al-Mn 系化
合物粒子自体が無いか、または量が少なく、比較例No.1
4 はMg量が少ないために、いずれも再結晶の核生成サイ
トが不足し、350 ℃以上の高温の再結晶焼鈍時に再結晶
粒度が5 μm 以下の超微細粒とすることができない。ま
た、表1 のA の本発明範囲内の組成のAl合金板を用い、
冷間圧延圧下率が本発明下限未満の85% とした比較例N
o.15 は、再結晶の核生成サイトが不足し、350 ℃以上
の高温の再結晶焼鈍時に再結晶粒度が5 μm 以下の超微
細粒とすることができない。更に、表1 のA の本発明範
囲内の組成のAl合金板を用い、均質化熱処理温度を540
℃の高温とした比較例No.16 は、Al-Mn 系化合物粒子の
最大長さが500nm を超え、350 ℃以上の高温の再結晶焼
鈍時に再結晶粒度が5 μm 以下の超微細粒とすることが
できない。そして、この結果、これら各比較例はいずれ
も表2 に示す通り、引張強さ (σ B ) 、耐力 (σ0.2)、
伸び(%) 、成形限界高さが、発明例に比して著しく劣っ
ている。
要件の臨界的な意義や好ましい製造条件の意義が分か
る。また、再結晶焼鈍温度、そして合金組成や製造条件
によって、Al-Mn 系化合物粒子の最大長さや再結晶粒度
が大きく異なり、本発明のAl-Mn 系化合物粒子の最大長
さの規定によって始めて、350 ℃以上の高温の再結晶焼
鈍時の再結晶粒度5 μm 以下が保証されることが分か
る。
っても、焼鈍後の再結晶粒度を5 μm以下の超微細粒と
することが可能なAl-Mg 系Al合金板を提供することがで
きる。この結果、輸送機用のAl合金材の用途を大きく拡
大できる点で工業的な価値が大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 Mg:3.0〜10.0% (質量% 、以下同じ) 、
Mn:0.1〜1.5%を含み残部Alおよび不可避的不純物からな
り、冷間圧延において90% 以上の圧下が加えられるとと
もに、最終焼鈍後の再結晶粒度が5 μm 以下である、Al
-Mg 系アルミニウム合金板であって、組織内に分散析出
するAl-Mn 系化合物の最大長さが500nm 以下であること
を特徴とする高温焼鈍時の再結晶粒微細化に優れた高強
度高成形性アルミニウム合金板。 - 【請求項2】 前記アルミニウム合金板が、更に、Fe:
0.1〜2.0%、Cr:0.05〜0.2%、Zr:0.05 〜0.2%の一種また
は二種以上を含む請求項1に記載の高温焼鈍時の再結晶
粒微細化に優れた高強度高成形性アルミニウム合金板。 - 【請求項3】 前記アルミニウム合金板が、更に、Ti:
0.001〜0.1%、B:1 〜300ppmの一種または二種を含む請
求項1または2に記載の高温焼鈍時の再結晶粒微細化に
優れた高強度高成形性アルミニウム合金板。 - 【請求項4】 前記焼鈍温度が350 ℃を越える請求項1
乃至3のいずれか1項に記載の高温焼鈍時の再結晶粒微
細化に優れた高強度高成形性アルミニウム合金板。
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|---|---|---|---|
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|---|---|
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Cited By (4)
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1999
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