[go: up one dir, main page]

JP2001069994A - 新規ポリペプチドおよびそのdna - Google Patents

新規ポリペプチドおよびそのdna

Info

Publication number
JP2001069994A
JP2001069994A JP2000195911A JP2000195911A JP2001069994A JP 2001069994 A JP2001069994 A JP 2001069994A JP 2000195911 A JP2000195911 A JP 2000195911A JP 2000195911 A JP2000195911 A JP 2000195911A JP 2001069994 A JP2001069994 A JP 2001069994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
dna
seq
present
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000195911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001069994A5 (ja
JP4579378B2 (ja
Inventor
Yasuaki Ito
康明 伊藤
Kazunori Nishi
一紀 西
Kazuhiro Oogi
和宏 大儀
Shoichi Okubo
尚一 大久保
Shinichi Mogi
伸一 茂木
Yuko Noguchi
優子 野口
Koji Yoshimura
浩二 吉村
Hideyuki Tanaka
秀幸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP2000195911A priority Critical patent/JP4579378B2/ja
Publication of JP2001069994A publication Critical patent/JP2001069994A/ja
Publication of JP2001069994A5 publication Critical patent/JP2001069994A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4579378B2 publication Critical patent/JP4579378B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】新規ポリペプチド、ポリペプチドの新規用途提
供 【解決手段】新規ポリペプチドおよびそれをコードする
DNA、該ポリペプチドもしくはDNAを含有してなる
医薬、該ポリペプチドの活性を促進または阻害する化合
物またはその塩のスクリーニング方法/スクリーニング
用キット、該スクリーニングによって得られる化合物ま
たはその塩、該化合物またはその塩を含有してなる医薬
など。 【効果】 本発明のポリペプチドおよびそれをコードす
るDNAは、例えば、骨・関節疾患、病的血管新生の診
断、治療、予防などに使用することができる。また、本
発明のポリペプチドは、本発明のポリペプチドの活性を
促進もしくは阻害する化合物またはその塩のスクリーニ
ングのための試薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な分泌性細胞
機能調節蛋白質およびそのDNAに関する。
【0002】
【従来の技術】細胞はその原核性、真核性を問わず、そ
の固有の機構で多種多様な蛋白質を分泌している。特に
多細胞生物(生体)は、その分化、増殖および恒常性の
維持のためにさまざまな情報を細胞間で交換している
が、そこで中心的役割を果たす各種液性因子もその多く
が分泌蛋白質或いはその成熟体であり、その構造的、機
能的特徴等からホルモン、神経伝達物質、サイトカイ
ン、増殖因子等に分類されている。近年の組換えDNA技
術と細胞培養技術の進歩により、これら分泌蛋白質をコ
ードする遺伝子と蛋白質構造の解明が着実に進んでい
る。一方でこうした因子の発見は、細胞表面に発現して
いるその受容体の解析を飛躍的に前進させ、さらには各
細胞内での情報伝達のメカニズム解明にもつながり、そ
の生理機能を特徴づけることになる。ヒトにおける多く
の疾病、あるいは各種疾患モデル動物の病態では、こう
した本来恒常性を保つべき何らかの液性因子の異常な発
現がその原因となったり、結果として増悪化につながる
場合も多く見出される他、例えば癌において特異的に発
現の亢進が認められるいわゆる腫瘍マーカー等、各種疾
患の診断分野で応用可能な現象もあり、その発現制御機
構は創薬研究を行う上での重要な標的にもなっている。
【0003】1994年にBleschらが発表した黒色腫阻
害蛋白質MIA (melanoma inhibitoryactivity)もそうし
た範疇に含まれる分泌蛋白質の一種で、当初、その名が
示す通りヒト黒色腫細胞に対する抗増殖活性を指標に黒
色腫細胞の培養上清から単離され、その遺伝子も取得さ
れた(キャンサー・リサーチ(Cancer Research) 54, 569
5-5701, 1994)。その後1996年Sandellらによって本蛋白
質の相同遺伝子が、ウシ軟骨細胞が産生するレチノイン
酸感受性蛋白質CD-RAP (cartilage-derived retinoic a
cid-sensitive protein)として再び同定され、生理学的
には関節の形成・維持に機能することが示唆されている
(ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリ
ー(The Journal of Biological Chemistry) 271, 3311-
3316, 1996)。MIA/CD-RAP遺伝子はヒト、マウス、ラッ
ト、ウシの種間でアミノ酸レベルで85%以上の高い相
同性を有しているものの、これまでに公知の蛋白質で相
同性のあるものは見つかっておらず、またウシ、ラット
における遺伝的解析から、本遺伝子の類似遺伝子は他に
存在しないと考えられていた(ザ・ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー (The Journal of Biolo
gical Chemistry) 271, 3311-3316, 1996)。
【0004】一方、現在、一つの生物のもつ全DNA、つ
まりゲノムの構造解析が、バクテリアでは既にいくつか
終わり、ヒトのそれも数年で完成の見通しが立っている
が、その予想される遺伝子数はヒトにおいては十万とも
言われている。確かにこれまで数多くの分泌蛋白質或い
は分泌ペプチドをコードする遺伝子が単離されてきてい
るものの、その数は全ゲノムからみればとてもそのすべ
てを網羅したとはいえない。個体レベルの生命現象を理
解する上でその中で起こっているあらゆる細胞間の情報
交換が説明可能になっていかなければならないが、こう
した既知の遺伝子以外にも未だ知られていない液性の機
能分子が重要な生理的役割を果たしている可能性が高
く、そうした物質の発見が強く望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は新規細胞機能
調節分泌蛋白質(以下MLP蛋白質またはMLPと称する場合
がある)、その部分ペプチドまたはその塩、該タンパク
質をコードするDNA、組換えベクター、形質転換体、該
タンパク質の製造法、該タンパク質またはDNAを含有す
る医薬、該タンパク質に対する抗体、レセプターアゴニ
スト/アンタゴニストのスクリーニング方法並びにスク
リーニング用キット、該スクリーニングで得られるレセ
プターアゴニスト/アンタゴニスト並びにその医薬等を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】新たな細胞機能調節分泌
蛋白質の単離は、細胞の分化、増殖、癌化等のメカニズ
ムに新たな知見を与え、ひいては個体の発生、恒常性の
維持等の生命現象の解明をより一層進展させることがで
き、該蛋白質に対して阻害活性或いは促進活性を発揮
し、種々の疾患の予防や診断、治療に役立つ新たな医薬
品の開発ができる。本発明者らは、鋭意研究を重ねた結
果、ヒト胎児脳、マウス胎児由来cDNAライブラリーから
それぞれ新規な塩基配列を有するcDNAをクローニングす
ることに成功した。そして、本発明者らは、得られたc
DNAにコードされる蛋白質が有用な細胞機能調節活性を
有するMIA/CD-RAP様蛋白質MLPの前駆体蛋白質であり、
MLP前駆体からシグナル配列が切断されて生成するMLPが
分泌蛋白質であることを見出した。これらの知見に基づ
いて、さらに検討を重ねた結果、本発明を完成するに至
った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)配列番号:2
4で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有することを特徴とするポリペプチ
ド、そのアミド、もしくはそのエステルまたはその塩、
(2)配列番号:6で表されるアミノ酸配列と同一もし
くは実質的に同一のアミノ酸配列を含有することを特徴
とする前記(1)記載のポリペプチド、そのアミド、も
しくはそのエステルまたはその塩、(3)配列番号:2
4で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配
列が、配列番号:26で表されるアミノ酸配列である前
記(1)記載のポリペプチド、そのアミド、もしくはそ
のエステルまたはその塩、(4)配列番号:6で表され
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列が、配列
番号:12で表されるアミノ酸配列である前記(2)記
載のポリペプチド、そのアミド、もしくはそのエステル
またはその塩、(5)配列番号:24で表されるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:4
9で表されるアミノ酸配列である前記(1)記載のポリ
ペプチド、そのアミド、もしくはそのエステルまたはそ
の塩、(6)配列番号:6で表されるアミノ酸配列と実
質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:47で表され
るアミノ酸配列である前記(2)記載のポリペプチド、
そのアミド、もしくはそのエステルまたはその塩、
(7)前記(1)記載のポリペプチドをコードする塩基
配列を有するDNAを含有するDNA、(8)前記
(1)記載のポリペプチドをコードする塩基配列が配列
番号:23で表される塩基配列である前記(6)記載の
DNA、(9)前記(1)記載のポリペプチドをコード
する塩基配列が配列番号:4で表される塩基配列である
前記(6)記載のDNA、(10)前記(1)記載のポ
リペプチドをコードする塩基配列が配列番号:25で表
される塩基配列である前記(6)記載のDNA、(1
1)前記(1)記載のポリペプチドをコードする塩基配
列が配列番号:10で表される塩基配列である前記
(6)記載のDNA、(12)前記(1)記載のポリペ
プチドをコードする塩基配列が配列番号:48で表され
る塩基配列である前記(6)記載のDNA、(13)前
記(1)記載のポリペプチドをコードする塩基配列が配
列番号:46で表される塩基配列である前記(6)記載
のDNA、(14)前記(6)記載のDNAを含有する
組換えベクター、(15)前記(14)記載の組換えベ
クターで形質転換された形質転換体、(16)前記(1
5)記載の形質転換体を培養し、該ポリペプチドを生成
せしめることを特徴とする前記(1)記載のポリペプチ
ド、そのアミド、もしくはそのエステルまたはその塩の
製造法、(17)前記(1)記載のポリペプチド、その
アミド、もしくはそのエステルまたはその塩に対する抗
体、(18)前記(1)記載のポリペプチド、そのアミ
ド、もしくはそのエステルまたはその塩を用いることを
特徴とする前記(1)記載のポリペプチドまたはその塩
の活性を促進または阻害する化合物またはその塩のスク
リーニング方法、(19)前記(1)記載のポリペプチ
ドまたはその塩を含有してなる前記(1)記載のポリペ
プチド、そのアミド、もしくはそのエステルまたはその
塩の活性を促進または阻害する化合物またはその塩のス
クリーニング用キット、(20)前記(18)記載のス
クリーニング方法または前記(19)記載のスクリーニ
ング用キットを用いて得られる、前記(1)記載のポリ
ペプチド、そのアミド、もしくはそのエステルまたはそ
の塩の活性を促進または阻害する化合物またはその塩、
(21)前記(18)記載のスクリーニング方法または
前記(19)記載のスクリーニング用キットを用いて得
られる前記(1)記載のポリペプチド、そのアミド、も
しくはそのエステルまたはその塩の活性を促進または阻
害する化合物またはその塩を含有してなる医薬、(2
2)前記(1)記載のポリペプチド、そのアミド、もし
くはそのエステルまたはその塩を含有してなる医薬、
(23)前記(1)記載のポリペプチド、そのアミド、
もしくはそのエステルまたはその塩を含有してなる骨・
関節疾患または病的血管新生の予防・治療剤、(24)
前記(17)記載の抗体を含有してなる診断剤などに関
する。
【0008】さらには、本発明は、(25)配列番号:
24で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸
配列が、配列番号:24で表されるアミノ酸配列と約5
0%以上(好ましくは約60%以上、さらに好ましくは
約70%以上、より好ましくは約80%以上、特に好ま
しくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上)の
相同性を有するアミノ酸配列である上記(1)記載のポ
リペプチド、そのアミド、もしくはそのエステルまたは
その塩、(26)配列番号:24で表されるアミノ酸配
列と実質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:24
で表されるアミノ酸配列中の1または2個以上(好まし
くは、1〜30個程度)のアミノ酸が欠失したアミノ酸
配列、配列番号:24で表されるアミノ酸配列に1ま
たは2個以上(好ましくは、1〜40個程度、より好ま
しくは1〜30個程度)のアミノ酸が付加したアミノ酸
配列、配列番号:24で表されるアミノ酸配列中の1
または2個以上(好ましくは、1〜30個程度)のアミ
ノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、または
それらを組み合わせたアミノ酸配列である上記(1)
記載のポリペプチド、そのアミド、もしくはそのエステ
ルまたはその塩等を提供する。さらに本発明のDNA、
およびポリペプチド、そのアミドもしくはそのエステル
またはその塩等は、分子量マーカー、組織マーカー、染
色体マッピング、遺伝病の同定、プライマー、プローブ
の設計等の基礎研究に利用できる可能性がある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の配列番号:24で表され
るアミノ酸配列を含有するポリペプチド(以下、ヒト型
ポリペプチドと称することがある)、配列番号:26で
表されるアミノ酸配列を含有するポリペプチド(以下、
マウス型ポリペプチドと称することがある)、配列番
号:49で表されるアミノ酸配列を含有するポリペプチ
ド(以下、ラット型ポリペプチドと称することがある)
およびヒト型ポリペプチドと実質的に同一のアミノ酸配
列を含有するポリペプチド(以下、ヒト型ポリペプチド
およびヒト型ポリペプチドと実質的に同一のアミノ酸配
列を含有するポリペプチドを総称して本発明のポリペプ
チドと称することもある)は、ヒトや温血動物(例え
ば、モルモット、ラット、マウス、ニワトリ、ウサギ、
ブタ、ヒツジ、ウシ、サル等)の細胞(例えば、肝細
胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄
細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細
胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細
胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファージ、T細
胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細胞、好中
球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟
骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、もし
くは間質細胞、またはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞も
しくはガン細胞等)もしくはそれらの細胞が存在するあ
らゆる組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁桃
核、大脳基底球、海馬、視床、視床下部、大脳皮質、延
髄、小脳)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生
殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、
消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、
唾液腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、
骨、軟骨、関節、骨格筋等に由来するポリペプチドであ
ってもよく、組換えポリペプチドであってもよく、合成
ポリペプチドであってもよい。また、本発明のポリペプ
チドがシグナルペプチドを有している場合は、ポリペプ
チドを効率よく細胞外に分泌させることができる。
【0010】配列番号:24で表されるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、配列番号:24
で表されるアミノ酸配列と約50%以上、好ましくは約
60%以上、さらに好ましくは約70%以上、より好ま
しくは約80%以上、特に好ましくは約90%以上、最
も好ましくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配
列等が挙げられ、具体的には、配列番号:26で表され
るアミノ酸配列または配列番号:49で表されるアミノ
酸配列等が挙げられる。配列番号:24で表されるアミ
ノ酸配列を有するポリペプチドをヒトMLPまたはヒト
MLP蛋白質と、配列番号:26で表されるアミノ酸配
列を有するポリペプチドをマウスMLPまたはマウスM
LP蛋白質と、配列番号:49で表されるアミノ酸配列
を有するポリペプチドをラットMLPまたはラットML
P蛋白質と称することがあり、これらをMLPと総称す
ることがある。配列番号:24で表されるアミノ酸配列
またはそれと実質的に同一のアミノ酸配列を含有するポ
リペプチドとして具体的には、例えば、配列番号:6で
表されるアミノ酸配列またはそれと実質的に同一のアミ
ノ酸配列を含有するポリペプチド等があげられる。配列
番号:6で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列としては、配列番号:6で表されるアミノ酸配
列と約50%以上、好ましくは約60%以上、さらに好
ましくは約70%以上、より好ましくは約80%以上、
特に好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%
以上の相同性を有するアミノ酸配列等が挙げられ、具体
的には、配列番号:12で表されるアミノ酸配列または
配列番号:47で表されるアミノ酸配列等が挙げられ
る。配列番号:6で表されるアミノ酸配列を有するポリ
ペプチドをヒトMLP前駆体またはヒトMLP前駆体蛋
白質と、配列番号:12で表されるアミノ酸配列を有す
るポリペプチドをマウスMLP前駆体またはマウスML
P前駆体蛋白質と、配列番号:47で表されるアミノ酸
配列を有するポリペプチドをラットMLP前駆体または
ラットMLP前駆体と称することがあり、これらをML
P前駆体と総称することがある。
【0011】本発明の配列番号:24で表されるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプ
チドとしては、例えば、前記の配列番号:24で表され
るアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、
配列番号:24で表されるアミノ酸配列を有するポリペ
プチドと実質的に同質の性質を有するポリペプチド等が
好ましい。また、配列番号:6で表されるアミノ酸配列
と実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドと
しては、例えば、前記の配列番号:6で表されるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番
号:6で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドと
実質的に同質の性質を有するポリペプチド等が好まし
い。実質的に同質の性質としては、例えば、分泌され液
性因子として作用すること等が挙げられる。実質的に同
質とは、それらの性質が定性的に同質であることを示
す。したがって、分泌作用や溶解度等の性質が同等
(例、約0.1〜100倍、好ましくは約0.5〜10
倍、より好ましくは0.5〜2倍)であることが好まし
いが、これらの性質の程度、ポリペプチドの分子量等の
量的要素は異なっていてもよい。
【0012】また、配列番号:24または配列番号:6
で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列
を含有するポリペプチドとしてより具体的には、例え
ば、配列番号:24または配列番号:6で表されるア
ミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数(1〜5)個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸
配列、配列番号:24または配列番号:6で表される
アミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは1〜40
個程度、より好ましくは、1〜30個程度、さらに好ま
しくは1〜10個程度、なかでも好ましくは数(1〜
5)個)のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番
号:24または配列番号:6で表されるアミノ酸配列に
1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、より
好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数(1〜
5)個)のアミノ酸が挿入されたアミノ酸配列、配列
番号:24または配列番号:6で表されるアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数
(1〜5)個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換された
アミノ酸配列、またはそれらを組み合わせたアミノ酸
配列を含有するポリペプチド等のいわゆるムテインも含
まれる。上記のようにアミノ酸配列が挿入、欠失または
置換されている場合、その挿入、欠失または置換の位置
としては、特に限定されないが、配列番号:24、配列
番号:26および配列番号:49のそれぞれの配列番号
で表されるアミノ酸配列に共通するアミノ酸配列以外の
位置、配列番号:6、配列番号:12および配列番号:
47のそれぞれの配列番号で表されるアミノ酸配列に共
通するアミノ酸配列以外の位置等が挙げられる。
【0013】本明細書におけるポリペプチドは、ペプチ
ド標記の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右
端がC末端(カルボキシル末端)である。配列番号:2
4で表されるアミノ酸配列を含有するポリペプチドをは
じめとする、本発明のポリペプチドは、C末端が通常カ
ルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレート
(−COO-)であるが、C末端がアミド(−CON
2)またはエステル(−COOR)であってもよい。
ここでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチ
ル等のC1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シ
クロヘキシル等のC3-8シクロアルキル基、例えば、フ
ェニル、α−ナフチル等のC6-12アリール基、例えば、
ベンジル、フェネチル等のフェニル−C 1-2アルキル基
もしくはα−ナフチルメチル等のα−ナフチル−C1-2
アルキル基等のC7-14アラルキル基のほか、経口用エス
テルとして汎用されるピバロイルオキシメチル基等が用
いられる。本発明のポリペプチドがC末端以外にカルボ
キシル基(またはカルボキシレート)を有している場
合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されて
いるものも本発明のポリペプチドに含まれる。この場合
のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステル
等が用いられる。さらに、本発明のポリペプチドには、
N末端のアミノ酸残基(例、メチオニン残基)のアミノ
基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基等のC
1-6アルカノイル等のC1-6アシル基等)で保護されてい
るもの、生体内で切断されて生成するN末端のグルタミ
ン残基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ
酸の側鎖上の置換基(例えば−OH、−SH、アミノ
基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基等)
が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基等の
1-6アルカノイル基等のC1-6アシル基等)で保護され
ているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ポリペ
プチド等の複合ポリペプチド等も含まれる。
【0014】本発明のポリペプチドまたはその塩として
は、生理学的に許容される酸(例、無機酸、有機酸)や
塩基(例、アルカリ金属塩)等との塩が用いられ、とり
わけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様
な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン
酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例え
ば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン
酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安
息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との
塩等が用いられる。本発明のポリペプチドまたはその塩
は、前述したヒトや温血動物の細胞または組織から自体
公知のポリペプチド(タンパク質)の精製方法によって
製造することもできるし、後述するポリペプチドをコー
ドするDNAを含有する形質転換体を培養することによ
っても製造することができる。また、後述のペプチド合
成法に準じて製造することもできる。ヒトや哺乳動物の
組織または細胞から製造する場合、ヒトや哺乳動物の組
織または細胞をホモジナイズした後、酸等で抽出を行な
い、該抽出液を逆相クロマトグラフィー、イオン交換ク
ロマトグラフィー等のクロマトグラフィーを組み合わせ
ることにより精製単離することができる。
【0015】本発明のポリペプチドまたはその塩、また
はそのアミド体の合成には、通常市販のポリペプチド
(タンパク質)合成用樹脂を用いることができる。その
ような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒド
ロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹脂、アミノ
メチル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルアルコール樹
脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹脂、
4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセトアミドメチ
ル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−(2',4'-ジメト
キシフェニル−ヒドロキシメチル)フェノキシ樹脂、4
−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocアミノエチル)フ
ェノキシ樹脂等を挙げることができる。このような樹脂
を用い、α−アミノ基と側鎖官能基を適当に保護したア
ミノ酸を、目的とするポリペプチドの配列通りに、自体
公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応
の最後に樹脂からポリペプチドを切り出すと同時に各種
保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で分子内ジスルフ
ィド結合形成反応を実施し、目的のポリペプチドまたは
それらのアミド体を取得する。上記した保護アミノ酸の
縮合に関しては、ポリペプチド合成に使用できる各種活
性化試薬を用いることができるが、特に、カルボジイミ
ド類がよい。カルボジイミド類としては、DCC、N,N'-ジ
イソプロピルカルボジイミド、N-エチル-N'-(3-ジメチ
ルアミノプロリル)カルボジイミド等が用いられる。こ
れらによる活性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、HO
Bt, HOOBt)とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加する
かまたは、対称酸無水物またはHOBtエステルあるいはHO
OB tエステルとしてあらかじめ保護アミノ酸の活性化を
行なった後に樹脂に添加することができる。
【0016】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、ポリペプチド(タンパク質)縮
合反応に使用しうることが知られている溶媒から適宜選
択されうる。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド,
N,N−ジメチルアセトアミド,N−メチルピロリドン
等の酸アミド類、塩化メチレン,クロロホルム等のハロ
ゲン化炭化水素類、トリフルオロエタノール等のアルコ
ール類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ピ
リジン,ジオキサン,テトラヒドロフラン等のエーテル
類、アセトニトリル,プロピオニトリル等のニトリル
類、酢酸メチル,酢酸エチル等のエステル類あるいはこ
れらの適宜の混合物等が用いられる。反応温度はポリペ
プチド(タンパク質)結合形成反応に使用され得ること
が知られている範囲から適宜選択され、通常約−20〜
50℃の範囲から適宜選択される。活性化されたアミノ
酸誘導体は通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒ
ドリン反応を用いたテストの結果、縮合が不十分な場合
には保護基の脱離を行なうことなく縮合反応を繰り返す
ことにより十分な縮合を行なうことができる。反応を繰
り返しても十分な縮合が得られないときには、無水酢酸
またはアセチルイミダゾールを用いて未反応アミノ酸を
アセチル化することによって、後の反応に影響を与えな
いようにすることができる。
【0017】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、t−ペンチルオキシカルボニル、イソボ
ルニルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシ
カルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキシカルボニ
ル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホルミル、2
−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィノ
チオイル、Fmoc等が用いられる。
【0018】カルボキシル基は、例えば、アルキルエス
テル化(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル、2−アダマンチル等の直鎖
状、分枝状もしくは環状アルキルエステル化)、アラル
キルエステル化(例えば、ベンジルエステル、4−ニト
ロベンジルエステル、4−メトキシベンジルエステル、
4−クロロベンジルエステル、ベンズヒドリルエステル
化)、フェナシルエステル化、ベンジルオキシカルボニ
ルヒドラジド化、t−ブトキシカルボニルヒドラジド
化、トリチルヒドラジド化等によって保護することがで
きる。
【0019】セリンの水酸基は、例えば、エステル化ま
たはエーテル化によって保護することができる。このエ
ステル化に適する基としては、例えば、アセチル基等の
低級(C1-6)アルカノイル基、ベンゾイル基等のアロ
イル基、ベンジルオキシカルボニル基、エトキシカルボ
ニル基等の炭酸から誘導される基等が用いられる。ま
た、エーテル化に適する基としては、例えば、ベンジル
基、テトラヒドロピラニル基、t-ブチル基等である。チ
ロシンのフェノール性水酸基の保護基としては、例え
ば、Bzl、Cl2-Bzl、2−ニトロベンジル、Br-Z、t−ブ
チル等が用いられる。ヒスチジンのイミダゾールの保護
基としては、例えば、Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメ
チルベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチ
ル、Bum、Boc、Trt、Fmoc等が用いられる。
【0020】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕等が用いられる。原料
のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対応
するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱離)
方法としては、例えば、Pd−黒あるいはPd-炭素等
の触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、また、
無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタ
ンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれらの混合
液等による酸処理や、ジイソプロピルエチルアミン、ト
リエチルアミン、ピペリジン、ピペラジン等による塩基
処理、また液体アンモニア中ナトリウムによる還元等も
用いられる。上記酸処理による脱離反応は、一般に約−
20〜40℃の温度で行なわれるが、酸処理において
は、例えば、アニソール、フェノール、チオアニソー
ル、メタクレゾール、パラクレゾール、ジメチルスルフ
ィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタンジチオール等
のようなカチオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒ
スチジンのイミダゾール保護基として用いられる2,4-ジ
ニトロフェニル基はチオフェノール処理により除去さ
れ、トリプトファンのインドール保護基として用いられ
るホルミル基は上記の1,2-エタンジチオール、1,4-ブタ
ンジチオール等の存在下の酸処理による脱保護以外に、
希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア等によるアルカ
リ処理によっても除去される。
【0021】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化等は公知の基または公知の手段か
ら適宜選択しうる。ポリペプチドのアミド体を得る別の
方法としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸
のα−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミ
ノ基側にペプチド(ポリペプチド)鎖を所望の鎖長まで
延ばした後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保
護基のみを除いたポリペプチドとC末端のカルボキシル
基の保護基のみを除去したポリペプチドとを製造し、こ
の両ポリペプチドを上記したような混合溶媒中で縮合さ
せる。縮合反応の詳細については上記と同様である。縮
合により得られた保護ポリペプチドを精製した後、上記
方法によりすべての保護基を除去し、所望の粗ポリペプ
チドを得ることができる。この粗ポリペプチドは既知の
各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥す
ることで所望のポリペプチドのアミド体を得ることがで
きる。ポリペプチドのエステル体を得るには、例えば、
カルボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基を所望の
アルコール類と縮合しアミノ酸エステルとした後、ポリ
ペプチドのアミド体と同様にして、所望のポリペプチド
のエステル体を得ることができる。
【0022】本発明のポリペプチドまたはその塩は、自
体公知のペプチドの合成法に従って製造することができ
る。ペプチドの合成法としては、例えば、固相合成法、
液相合成法のいずれによっても良い。すなわち、本発明
の部分ペプチドを構成し得る部分ペプチドもしくはアミ
ノ酸と残余部分とを縮合させ、生成物が保護基を有する
場合は保護基を脱離することにより目的のペプチドを製
造することができる。公知の縮合方法や保護基の脱離と
しては、例えば、以下の〜に記載された方法が挙げ
られる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド・シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptid
e), Academic Press, NewYork (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 タン
パク質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻、ペプチド合
成、広川書店 また、反応後は通常の精製法、例えば、溶媒抽出・蒸留
・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィー
・再結晶等を組み合わせて本発明のポリペプチドポリペ
プチドを精製単離することができる。上記方法で得られ
るポリペプチドが遊離体である場合は、公知の方法ある
いはそれに準じる方法によって適当な塩に変換すること
ができるし、逆に塩で得られた場合は、公知の方法ある
いはそれに準じる方法によって遊離体または他の塩に変
換することができる。
【0023】本発明のポリペプチドをコードするDNA
としては、前述した本発明のポリペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、前記した細胞・組織由来
のcDNA、合成DNAのいずれでもよい。ライブラリ
ーに使用するベクターは、バクテリオファージ、プラス
ミド、コスミド、ファージミド等いずれであってもよ
い。また、前記した細胞・組織よりtotalRNAまたは
mRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse Tran
scriptase Polymerase Chain Reaction(以下、RT-P
CR法と略称する)によって増幅することもできる。
【0024】本発明のポリペプチドをコードするDNA
としては、例えば、配列番号:23で表される塩基配列
を含有するDNA、または配列番号:23で表される塩
基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズする塩基配列を有し、本発明のポリペプチドと実質的
に同質の性質(例、免疫原性等)を有するポリペプチド
をコードするDNA等を有し、本発明のポリペプチドと
実質的に同質の性質を有するポリペプチドをコードする
DNAであれば何れのものでもよい。配列番号:23で
表される塩基配列を含有するDNAとしては、配列番
号:4で表される塩基配列を含有するDNA等が用いら
れる。配列番号:23で表される塩基配列とハイストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズできるDNAとし
ては、例えば、配列番号:23で表される塩基配列と約
60%以上、好ましくは約70%以上、さらに好ましく
は約80%以上の相同性を有する塩基配列を含有するD
NA等が用いられる。また、配列番号:23で表される
塩基配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズできるDNAとして、具体的には、配列番号:25
で表される塩基配列を含有するDNA、または配列番
号:25で表される塩基配列とハイストリンジェントな
条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、本発明の
ポリペプチドと実質的に同質の性質(例、免疫原性等)
有するポリペプチドをコードするDNA等を有し、本発
明のポリペプチドと実質的に同質の性質を有するポリペ
プチドをコードするDNA等があげられる。配列番号:
25で表される塩基配列とハイストリンジェントな条件
下でハイブリダイズできるDNAとしては、例えば、配
列番号:25で表される塩基配列と約60%以上、好ま
しくは約70%以上、さらに好ましくは約80%以上の
相同性を有する塩基配列を含有するDNA等が用いら
れ、具体的には、配列番号:10で表される塩基配列を
含有するDNA等が用いられる。さらに、配列番号:2
3で表される塩基配列とハイストリンジェントな条件下
でハイブリダイズできるDNAとして、具体的には、配
列番号:48で表される塩基配列を含有するDNA、ま
たは配列番号:48で表される塩基配列とハイストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列を有
し、本発明のポリペプチドと実質的に同質の性質(例、
免疫原性等)有するポリペプチドをコードするDNA等
を有し、本発明のポリペプチドと実質的に同質の性質を
有するポリペプチドをコードするDNA等があげられ
る。配列番号:48で表される塩基配列とハイストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズできるDNAとして
は、例えば、配列番号:48で表される塩基配列と約6
0%以上、好ましくは約70%以上、さらに好ましくは
約80%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDN
A等が用いられ、具体的には、配列番号:41または配
列番号:46で表される塩基配列を含有するDNA等が
用いられる。
【0025】ハイブリダイゼーションは、自体公知の方
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook
etal., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記
載の方法等に従って行なうことができる。また、市販の
ライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載
の方法に従って行なうことができる。より好ましくは、
ハイストリンジェントな条件に従って行なうことができ
る。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナトリ
ウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜20
mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60〜6
5℃の条件を示す。配列番号:24で表されるアミノ酸
配列を有する本発明のポリペプチドをコードするDNA
としては、配列番号:23で表される塩基配列を有する
DNA等が、配列番号:6で表されるアミノ酸配列を有
する本発明のポリペプチドをコードするDNAとして
は、配列番号:4で表される塩基配列を有するDNA等
が、配列番号:26で表されるアミノ酸配列を有する本
発明のポリペプチドをコードするDNAとしては、配列
番号:25で表される塩基配列を有するDNA等が、配
列番号:12で表されるアミノ酸配列を有する本発明の
ポリペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:
10で表される塩基配列を有するDNA等が、配列番
号:49で表されるアミノ酸配列を有する本発明のポリ
ペプチドをコードするDNAとしては、配列番号:48
で表される塩基配列を有するDNA等が、配列番号:4
7で表されるアミノ酸配列を有する本発明のポリペプチ
ドをコードするDNAとしては、配列番号:46で表さ
れる塩基配列を有するDNA等が用いられる。
【0026】本発明のポリペプチドを完全にコードする
DNAのクローニングの手段としては、本発明のポリペ
プチドの部分塩基配列を有する合成DNAプライマーを
用いてPCR法によって増幅するか、または適当なベク
ターに組み込んだDNAを本発明のポリペプチドの一部
あるいは全領域をコードするDNA断片もしくは合成D
NAを用いて標識したものとのハイブリダイゼーション
によって選別することができる。ハイブリダイゼーショ
ンの方法は、例えば、モレキュラー・クローニング(Mo
lecular Cloning)2nd(J. Sambrook et al., Cold Sp
ring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法等に従っ
て行なうことができる。また、市販のライブラリーを使
用する場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行
なうことができる。DNAの塩基配列の変換は、PCR
や公知のキット、例えば、MutanTM-G(宝酒造
(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、Gap
ped duplex法やKunkel法等の自体公知の方法あるいはそ
れらに準じる方法に従って行なうことができる。クロー
ン化されたポリペプチドをコードするDNAは目的によ
りそのまま、または所望により制限酵素で消化したり、
リンカーを付加したりして使用することができる。該D
NAはその5'末端側に翻訳開始コドンとしてのATG
を有し、また3'末端側には翻訳終止コドンとしてのT
AA、TGAまたはTAGを有していてもよい。これら
の翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成DN
Aアダプターを用いて付加することもできる。本発明の
ポリペプチドの発現ベクターは、例えば、(イ)本発明
のポリペプチドをコードするDNAから目的とするDN
A断片を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベ
クター中のプロモーターの下流に連結することにより製
造することができる。
【0027】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージ等のバク
テリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルス等の動物ウイルス等の他、pA1
−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RSV、
pcDNAI/Neo等が用いられる。本発明で用いら
れるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用いる宿主
に対応して適切なプロモーターであればいかなるもので
もよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場合は、
SRαプロモーター、SV40プロモーター、LTRプ
ロモーター、CMVプロモーター、HSV-TKプロモ
ーター、β-アクチン等が挙げられる。これらのうち、
CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター、SRα
プロモーター等を用いるのが好ましい。宿主がエシェリ
ヒア属菌である場合は、trpプロモーター、lacプ
ロモーター、recAプロモーター、λPLプロモータ
ー、lppプロモーター、T7プロモーター等が、宿主
がバチルス属菌である場合は、SPO1プロモーター、
SPO2プロモーター、penPプロモーター等、宿主
が酵母である場合は、PHO5プロモーター、PGKプ
ロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター
等が好ましい。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘド
リンプロモーター、P10プロモーター等が好ましい。
【0028】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)等を含有し
ているものを用いることができる。選択マーカーとして
は、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfrと
略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(MT
X)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Ampr
と略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子(以
下、Neorと略称する場合がある、Geneticin耐性)等
が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイニーズ
ハムスター細胞を用いてdhfr遺伝子を選択マーカー
として使用する場合、組換え体細胞をチミジンを含まな
い培地によっても選択できる。また、必要に応じて、宿
主に合ったシグナル配列を、本発明のポリペプチドのN
端末側に付加する。宿主がエシェリヒア属菌である場合
は、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナル配列等が、
宿主がバチルス属菌である場合は、α−アミラーゼ・シ
グナル配列、サブチリシン・シグナル配列等が、宿主が
酵母である場合は、MFα・シグナル配列、SUC2・
シグナル配列等、宿主が動物細胞である場合には、イン
シュリン・シグナル配列、α−インターフェロン・シグ
ナル配列、抗体分子・シグナル配列等がそれぞれ利用で
きる。このようにして構築された本発明のポリペプチド
をコードするDNAを含有するベクターを用いて、形質
転換体を製造することができる。
【0029】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞等
が用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、例
えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12
・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエ
スエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,
160(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシ
ッズ・リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,
309(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・
モレキュラー・バイオロジー(Journal of Molecular B
iology)〕,120巻,517(1978)〕,HB10
1〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,
41巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティッ
クス(Genetics),39巻,440(1954)〕等が用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サブチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジー
ン,24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャ
ーナル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Bioch
emistry),95巻,87(1984)〕等が用いられ
る。酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビ
シエ(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア パストリス(Pichia pastoris)KM71等が用
いられる。
【0030】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞等が用いられる。ウイルス
がBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mori
N 細胞;BmN細胞)等が用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Viv
o),13, 213-217,(1977))等が用いられる。昆虫として
は、例えば、カイコの幼虫等が用いられる〔前田ら、ネ
イチャー(Nature),315巻,592(1985)〕。
動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−7,Ver
o,チャイニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO
細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムス
ター細胞CHO(以下、CHO(dhfr-)細胞と略
記),マウスL細胞,マウスAtT−20,マウスミエ
ローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細胞等が用いられ
る。
【0031】エシェリヒア属菌を形質転換するには、例
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,21
10(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1
982)等に記載の方法に従って行なうことができる。
バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレキュラ
ー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Molecula
r & General Genetics),168巻,111(197
9)等に記載の方法に従って行なうことができる。酵母
を形質転換するには、例えば、メソッズ・イン・エンザ
イモロジー(Methods in Enzymology),194巻,1
82−187(1991)、プロシージングズ・オブ・
ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・
オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA),75巻,1929(1978)等に記載の方法
に従って行なうことができる。昆虫細胞または昆虫を形
質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジー(Bio/
Technology),6, 47-55(1988))等に記載の方法に従っ
て行なうことができる。動物細胞を形質転換するには、
例えば、細胞工学別冊8 新細胞工学実験プロトコー
ル.263−267(1995)(秀潤社発行)、ヴィ
ロロジー(Virology),52巻,456(1973)に記
載の方法に従って行なうことができる。このようにし
て、ポリペプチドをコードするDNAを含有する発現ベ
クターで形質転換された形質転換体を得ることができ
る。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌である形質
転換体を培養する際、培養に使用される培地としては液
体培地が適当であり、その中には該形質転換体の生育に
必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられ
る。炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリ
ン、可溶性澱粉、ショ糖等、窒素源としては、例えば、
アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカ
ー、ペプトン、カゼイン、酵母エキス、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液等の無機または有機物質、無機物
としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナト
リウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。また、酵母
エキス、ビタミン類、生長促進因子等を添加してもよ
い。培地のpHは約5〜8が望ましい。
【0032】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリルア
クリル酸のような薬剤を加えることができる。宿主がエ
シェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約
3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加える
こともできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常
約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要により通
気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である形質
転換体を培養する際、培地としては、例えば、バークホ
ールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,450
5(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培
地〔Bitter, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ
・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. US
A),81巻,5330(1984)〕が挙げられる。
培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は
通常約20〜35℃で約24〜72時間行ない、必要に
応じて通気や撹拌を加える。宿主が昆虫細胞または昆虫
である形質転換体を培養する際、培地としては、Grace'
s Insect Medium(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Natur
e),195,788(1962))に非動化した10%ウシ血清等の
添加物を適宜加えたもの等が用いられる。培地のpHは
約6.2〜6.4に調整するのが好ましい。培養は通常
約27℃で約3〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹
拌を加える。宿主が動物細胞である形質転換体を培養す
る際、培地としては、例えば、約5〜20%の胎児牛血
清を含むMEM培地〔サイエンス(Science),122
巻,501(1952)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー
(Virology),8巻,396(1959)〕,RPMI
1640培地〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メ
ディカル・アソシエーション(The Journal of the Ame
rican Medical Association)199巻,519(196
7)〕,199培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサ
イエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン
(Proceeding ofthe Society for the Biological Medi
cine),73巻,1(1950)〕等が用いられる。pH
は約6〜8であるのが好ましい。培養は通常約30〜4
0℃で約15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹
拌を加える。以上のようにして、形質転換体の細胞外ま
たは細胞内に本発明のポリペプチドを生成せしめること
ができる。
【0033】上記培養物から本発明のポリペプチドを分
離精製するには、例えば、下記の方法により行なうこと
ができる。本発明のポリペプチドを培養菌体あるいは細
胞から抽出するに際しては、培養後、公知の方法で菌体
あるいは細胞を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超
音波、リゾチームおよび/または凍結融解等によって菌
体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により
ポリペプチドの粗抽出液を得る方法等が適宜用いられ
る。緩衝液の中に尿素や塩酸グアニジン等の蛋白質変性
剤や、トリトンX−100TM等の界面活性剤が含まれて
いてもよい。培養液中にポリペプチドが分泌される場合
には、培養終了後、それ自体公知の方法で菌体あるいは
細胞と上清とを分離し、上清を集める。このようにして
得られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれるポリペ
プチドの精製は、自体公知の分離・精製法を適切に組み
合わせて行なうことができる。これらの公知の分離、精
製法としては、塩析や溶媒沈澱法等の溶解度を利用する
方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSDS
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法等の主として分子
量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィー
等の荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマト
グラフィー等の特異的親和性を利用する方法、逆相高速
液体クロマトグラフィー等の疎水性の差を利用する方
法、等電点電気泳動法等の等電点の差を利用する方法等
が用いられる。
【0034】かくして得られるポリペプチドが遊離体で
得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じ
る方法によって塩に変換することができ、逆に塩で得ら
れた場合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法
により、遊離体または他の塩に変換することができる。
なお、組換え体が産生するポリペプチドを、精製前また
は精製後に適当な蛋白修飾酵素または蛋白分解酵素等を
作用させることにより、任意に修飾を加えたり、ポリペ
プチドを部分的に除去することもできる。これらの酵素
としては、例えば、トリプシン、キモトリプシン、アル
ギニルエンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリ
コシダーゼ等が用いられる。かくして生成する本発明の
ポリペプチドまたはその塩の存在は、特異抗体を用いた
エンザイムイムノアッセイやウエスタンブロット解析等
により測定することができる。
【0035】本発明のポリペプチドまたはその塩に対す
る抗体は、本発明のポリペプチドまたはその塩を認識し
得る抗体であれば、ポリクローナル抗体、モノクローナ
ル抗体の何れであってもよい。本発明のポリペプチドま
たはその塩に対する抗体は、本発明のポリペプチドを抗
原として用い、自体公知の抗体または抗血清の製造法に
従って製造することができる。 〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明のポリペプチドまたはその塩は、温血動物に対し
て投与により抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは
担体、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産
生能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完
全フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は通
常2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行われる。
用いられる温血動物としては、例えば、サル、ウサギ、
イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ニ
ワトリが挙げられるが、マウスおよびラットが好ましく
用いられる。モノクローナル抗体産生細胞の作製に際し
ては、抗原で免疫された温血動物、例えばマウスから抗
体価の認められた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に
脾臓またはリンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産
生細胞を同種または異種動物の骨髄腫細胞と融合させる
ことにより、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを
調製することができる。抗血清中の抗体価の測定は、例
えば、後記の標識化ポリペプチドと抗血清とを反応させ
たのち、抗体に結合した標識剤の活性を測定することに
より行なうことができる。融合操作は既知の方法、例え
ば、ケーラーとミルスタインの方法〔ネイチャー(Natu
re)、256、495 (1975)〕に従い実施することができる。
融合促進剤としては、例えば、ポリエチレングリコール
(PEG)やセンダイウィルス等が挙げられるが、好ま
しくはPEGが用いられる。
【0036】骨髄腫細胞としては、例えば、NS−1、
P3U1、SP2/0、AP−1等の温血動物の骨髄腫
細胞が挙げられるが、P3U1が好ましく用いられる。
用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞)数と骨髄腫細胞数
との好ましい比率は1:1〜20:1程度であり、PE
G(好ましくはPEG1000〜PEG6000)が1
0〜80%程度の濃度で添加され、約20〜40℃、好
ましくは約30〜37℃で約1〜10分間インキュベー
トすることにより効率よく細胞融合を実施できる。モノ
クローナル抗体産生ハイブリドーマのスクリーニングに
は種々の方法が使用できるが、例えば、ポリペプチド抗
原を直接あるいは担体とともに吸着させた固相(例、マ
イクロプレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、
次に放射性物質や酵素等で標識した抗免疫グロブリン抗
体(細胞融合に用いられる細胞がマウスの場合、抗マウ
ス免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロテイン
Aを加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出す
る方法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテインAを吸
着させた固相にハイブリドーマ培養上清を添加し、放射
性物質や酵素等で標識したポリペプチドを加え、固相に
結合したモノクローナル抗体を検出する方法等が挙げら
れる。モノクローナル抗体の選別は、自体公知あるいは
それに準じる方法に従って行なうことができる。通常H
AT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン)を
添加した動物細胞用培地で行なうことができる。選別お
よび育種用培地としては、ハイブリドーマが生育できる
ものならばどのような培地を用いても良い。例えば、約
1〜20%、好ましくは約10〜20%の牛胎児血清を
含むRPMI1640培地、約1〜10%の牛胎児血清
を含むGIT培地(和光純薬工業(株))あるいはハイ
ブリドーマ培養用無血清培地(SFM−101、日水製
薬(株))等を用いることができる。培養温度は、通常
約20〜40℃、好ましくは約37℃である。培養時間
は、通常5日〜3週間、好ましくは1週間〜2週間であ
る。培養は、通常5%炭酸ガス下で行なうことができ
る。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清
中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
【0037】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、自体公知の方法、例
えば、免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アル
コール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交換
体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ
過法、抗原結合固相あるいはプロテインAあるいはプロ
テインG等の活性吸着剤により抗体のみを採取し、結合
を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って行なう
ことができる。
【0038】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法に従って製造することができる。例えば、免疫抗
原(ポリペプチド抗原)自体、あるいはそれとキャリア
ー蛋白質との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗
体の製造法と同様に温血動物に免疫を行ない、該免疫動
物から本発明のポリペプチドまたはその塩に対する抗体
含有物を採取して、抗体の分離精製を行なうことにより
製造することができる。温血動物を免疫するために用い
られる免疫抗原とキャリアー蛋白質との複合体に関し、
キャリアー蛋白質の種類およびキャリアーとハプテンと
の混合比は、キャリアーに架橋させて免疫したハプテン
に対して抗体が効率良くできれば、どの様なものをどの
様な比率で架橋させてもよいが、例えば、ウシ血清アル
ブミンやウシサイログロブリン、ヘモシアニン等を重量
比でハプテン1に対し、約0.1〜20、好ましくは約
1〜5の割合でカプルさせる方法が用いられる。また、
ハプテンとキャリアーのカプリングには、種々の縮合剤
を用いることができるが、グルタルアルデヒドやカルボ
ジイミド、マレイミド活性エステル、チオール基、ジチ
オビリジル基を含有する活性エステル試薬等が用いられ
る。縮合生成物は、温血動物に対して、抗体産生が可能
な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与さ
れる。投与に際して抗体産生能を高めるため、完全フロ
イントアジュバントや不完全フロイントアジュバントを
投与してもよい。投与は、通常約2〜6週毎に1回ず
つ、計約3〜10回程度行なわれる。ポリクローナル抗
体は、上記の方法で免疫された温血動物の血液、腹水
等、好ましくは血液から採取することができる。抗血清
中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の抗血清中の
抗体価の測定と同様にして測定できる。ポリクローナル
抗体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精
製と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なう
ことができる。
【0039】本発明のポリペプチドをコードするDNA
(以下、本発明のDNAと称することもある)に相補的
な、または実質的に相補的な塩基配列を有するアンチセ
ンスDNAとしては、本発明のDNAに相補的な、また
は実質的に相補的な塩基配列を有し、該DNAの発現を
抑制し得る作用を有するものであれば、いずれのアンチ
センスDNAであってもよい。本発明のDNAに実質的
に相補的な塩基配列とは、例えば、本発明のDNAに相
補的な塩基配列(すなわち、本発明のDNAの相補鎖)
の全塩基配列あるいは部分塩基配列と約70%以上、好
ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上、
最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列
等が挙げられる。特に、本発明のDNAの相補鎖の全塩
基配列うち、本発明のポリペプチドのN末端部位をコー
ドする部分の塩基配列(例えば、開始コドン付近の塩基
配列等)の相補鎖と約70%以上、好ましくは約80%
以上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約
95%以上の相同性を有するアンチセンスDNAが好適
である。これらのアンチセンスDNAは、公知のDNA
合成装置等を用いて製造することができる。
【0040】本発明のポリペプチドがシグナルペプチド
を有する場合は、細胞外に効率よく分泌され、液性因子
として、シグナル伝達や自己防衛等のための重要な生物
活性を発揮する。以下に、本発明のポリペプチドまたは
その塩(以下、本発明のポリペプチドと略記する場合が
ある)、本発明のポリペプチドをコードするDNA(以
下、本発明のDNAと略記する場合がある)、本発明の
ポリペプチドまたはその塩に対する抗体(以下、本発明
の抗体と略記する場合がある)、およびアンチセンスD
NAの用途を説明する。
【0041】(1)本発明のポリペプチドは、軟骨組織
特異的に発現しているため、組織マーカーとして使用す
ることができる。すなわち組織の分化、病態、癌の転移
等の検出のためのマーカーとして有用である。また、対
応するレセプター、リガンド、結合ポリペプチド等の分
取にも利用できる。さらに、自体公知のハイスループッ
トスクリーニングのためのパネルにして、生物活性を調
べるのに利用できる。また、染色体マッピングを行い、
遺伝病の研究にも利用できる。 (2)本発明のポリペプチドが関与する各種疾病の治療
・予防剤 本発明のポリペプチドは、生体内(特に軟骨組織)で液
性因子として存在し、軟骨分化を抑制する機能を有する
ため、本発明のポリペプチド、または本発明のDNA等
に異常があったり、欠損している場合あるいは発現量が
異常に減少または亢進している場合、種々の疾病が発症
する。発明のDNA等が欠損している場合あるいは発現
量が異常に減少している場合、例えば、変形性関節症、
慢性関節リウマチ、大理石病等の骨・関節疾患、病的血
管新生等、種々の疾病が発症する。したがって、本発明
のポリペプチドおよび本発明のDNAは、例えば変形性
関節症、慢性関節リウマチ、大理石病等の骨・関節疾
患、病的血管新生等、種々の疾病の治療・予防剤等の医
薬として使用することができる。例えば、生体内におい
て本発明のポリペプチドが減少あるいは欠損しているた
めに、細胞における情報伝達が十分に、あるいは正常に
発揮されない患者がいる場合に、(イ)本発明のDNA
を該患者に投与し、生体内で本発明のポリペプチドを発
現させることによって、(ロ)細胞に本発明のDNAを
挿入し、本発明のポリペプチドを発現させた後に、該細
胞を患者に移植することによって、または(ハ)本発明
のポリペプチドを該患者に投与すること等によって、該
患者における本発明のポリペプチドの役割を十分に、あ
るいは正常に発揮させることができる。本発明のDNA
を上記の治療・予防剤として使用する場合は、該DNA
を単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウイル
スベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイルス
ベクター等の適当なベクターに挿入した後、常套手段に
従って、ヒトまたは温血動物に投与することができる。
本発明のDNAは、そのままで、あるいは摂取促進のた
めの補助剤等の生理学的に認められる担体とともに製剤
化し、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテ
ーテルによって投与できる。本発明のポリペプチドを上
記の治療・予防剤として使用する場合は、少なくとも9
0%、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以
上、さらに好ましくは99%以上に精製されたものを使
用するのが好ましい。
【0042】本発明のポリペプチドは、例えば、必要に
応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、
マイクロカプセル剤等として経口的に、あるいは水もし
くはそれ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、
または懸濁液剤等の注射剤の形で非経口的に使用でき
る。例えば、本発明のポリペプチドを生理学的に認めら
れる担体、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定
剤、結合剤等とともに一般に認められた製剤実施に要求
される単位用量形態で混和することによって製造するこ
とができる。これら製剤における有効成分量は指示され
た範囲の適当な用量が得られるようにするものである。
錠剤、カプセル剤等に混和することができる添加剤とし
ては、例えば、ゼラチン、コーンスターチ、トラガン
ト、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースの
ような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸
等のような膨化剤、ステアリン酸マグネシウムのような
潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味
剤、ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような
香味剤等が用いられる。調剤単位形態がカプセルである
場合には、前記タイプの材料にさらに油脂のような液状
担体を含有することができる。注射のための無菌組成物
は注射用水のようなベヒクル中の活性物質、胡麻油、椰
子油等のような天然産出植物油等を溶解または懸濁させ
る等の通常の製剤実施に従って処方することができる。
注射用の水性液としては、例えば、生理食塩水、ブドウ
糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビ
トール、D−マンニトール、塩化ナトリウム等)等が挙
げられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例え
ば、エタノール等)、ポリアルコール(例えば、プロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール等)、非イオ
ン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート80TM、HC
O−50等)等と併用してもよい。油性液としては、例
えば、ゴマ油、大豆油等が挙げられ、溶解補助剤として
安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等と併用しても
よい。また、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナ
トリウム緩衝液等)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザル
コニウム、塩酸プロカイン等)、安定剤(例えば、ヒト
血清アルブミン、ポリエチレングリコール等)、保存剤
(例えば、ベンジルアルコール、フェノール等)、酸化
防止剤等と配合してもよい。調製された注射液は、通
常、適当なアンプルに充填される。本発明のDNAが挿
入されたベクターも上記と同様に製剤化され、通常、非
経口的に使用される。
【0043】このようにして得られる製剤は、安全で低
毒性であるので、例えば、ヒトまたは温血動物(例え
ば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル等)に対して
投与することができる。本発明のポリペプチドの投与量
は、対象疾患、投与対象、投与ルート等により差異はあ
るが、例えば、骨・関節疾患の治療目的で本発明のポリ
ペプチドを経口投与する場合、一般的に成人(60kg
として)においては、一日につき本発明のポリペプチド
を約1mg〜1000mg、好ましくは約10〜500
mg、より好ましくは約10〜200mg投与する。非
経口的に投与する場合は、本発明のポリペプチドの1回
投与量は投与対象、対象疾患等によっても異なるが、例
えば、骨・関節疾患の治療目的で本発明のポリペプチド
を注射剤の形で成人(体重60kgとして)に投与する
場合、一日につき該ポリペプチドを約1〜1000mg
程度、好ましくは約1〜200mg程度、より好ましく
は約10〜100mg程度を患部に注射することにより
投与するのが好都合である。他の動物の場合も、60k
g当たりに換算した量を投与することができる。
【0044】(2)疾病に対する医薬候補化合物のスク
リーニング 本発明のポリペプチドは生体内(特に軟骨組織等)で液
性因子として存在し、軟骨分化を抑制する機能を有する
ため、本発明のポリペプチドの機能を促進する化合物ま
たはその塩は、例えば、変形性関節症、慢性関節リウマ
チ、大理石病等の骨・関節疾患、病的血管新生等の治療
・予防剤等の医薬として使用できる。一方、本発明のポ
リペプチドの機能を阻害する化合物またはその塩は、本
発明のポリペプチドの産生過剰に起因する疾患、例え
ば、変形性関節症、慢性関節リウマチ、骨形成不全症、
骨粗鬆症、骨折、大腿骨頭壊死症、軟骨形成不全症等の
骨・関節疾患、病的血管新生等の治療・予防剤等の医薬
として使用できる。したがって、本発明のポリペプチド
は、本発明のポリペプチドの機能を促進または阻害する
化合物またはその塩のスクリーニングのための試薬とし
て有用である。すなわち、本発明は、 (1)本発明のポリペプチドまたはその塩を用いること
を特徴とする本発明のポリペプチドまたはその塩の機能
を促進する化合物もしくはその塩(以下、促進剤と略記
する場合がある)、または本発明のポリペプチドまたは
その塩の機能を阻害する化合物(以下、阻害剤と略記す
る場合がある)のスクリーニング方法を提供する。本発
明のスクリーニング用キットは、本発明のポリペプチド
またはその塩を含有するものである。
【0045】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化合
物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出
液、動物組織抽出液、血漿等から選ばれた化合物であ
り、本発明のポリペプチドの機能を促進または阻害する
化合物である。該化合物の塩としては、前記した本発明
のポリペプチドの塩と同様のものが用いられる。
【0046】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物を上述の治療
・予防剤として使用する場合、常套手段に従って実施す
ることができる。例えば、前記した本発明のポリペプチ
ドを含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル剤、エ
リキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、懸濁液
剤等とすることができる。このようにして得られる製剤
は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまたは温血動
物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、
ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サル等)に対して経口
的または非経口的に投与することができる。該化合物ま
たはその塩の投与量は、その作用、対象疾患、投与対
象、投与ルート等により差異はあるが、例えば、骨・関
節疾患治療の目的で本発明のポリペプチドの機能を促進
する化合物を経口投与する場合、一般的に成人(体重6
0kgとして)においては、一日につき該化合物を約
0.1〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、
より好ましくは約1.0〜20mg投与する。非経口的
に投与する場合は、該化合物の1回投与量は投与対象、
対象疾患等によっても異なるが、例えば、骨・関節疾患
治療の目的で本発明のポリペプチドの機能を促進する化
合物を注射剤の形で通常成人(60kgとして)に投与
する場合、一日につき該化合物を約0.01〜30mg
程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好まし
くは約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与する
のが好都合である。他の動物の場合も、60kg当たり
に換算した量を投与することができる。一方、本発明の
ポリペプチドの機能を阻害する化合物を経口投与する場
合、一般的に成人(体重60kgとして)においては、
一日につき該化合物を約0.1〜100mg、好ましく
は約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20
mg投与する。非経口的に投与する場合は、該化合物の
1回投与量は投与対象、対象疾患等によっても異なる
が、本発明のポリペプチドの機能を阻害する化合物を注
射剤の形で通常成人(60kgとして)に投与する場
合、一日につき該化合物を約0.01〜30mg程度、
好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましくは約
0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するのが好
都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算
した量を投与することができる。
【0047】(3)本発明のポリペプチドまたはその塩
の定量 本発明のポリペプチドに対する抗体(以下、本発明の抗
体と略記する場合がある)は、本発明のポリペプチドを
特異的に認識することができるので、被検液中の本発明
のポリペプチドの定量、特にサンドイッチ免疫測定法に
よる定量等に使用することができる。すなわち、本発明
は、(i)本発明の抗体と、被検液および標識化された
本発明のポリペプチドとを競合的に反応させ、該抗体に
結合した標識化された本発明のポリペプチドの割合を測
定することを特徴とする被検液中の本発明のポリペプチ
ドの定量法、および(ii)被検液と担体上に不溶化した
本発明の抗体および標識化された本発明の別の抗体とを
同時あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の
標識剤の活性を測定することを特徴とする被検液中の本
発明のポリペプチドの定量法を提供する。
【0048】また、本発明のポリペプチドに対するモノ
クローナル抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と
称する場合がある)を用いて本発明のポリペプチドの定
量を行なえるほか、組織染色等による検出を行なうこと
もできる。これらの目的には、抗体分子そのものを用い
てもよく、また、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、あ
るいはFab画分を用いてもよい。本発明の抗体を用い
る本発明のポリペプチドの定量法は、 特に制限される
べきものではなく、被測定液中の抗原量(例えば、本発
明のポリペプチド量)に対応した抗体、抗原もしくは抗
体−抗原複合体の量を化学的または物理的手段により検
出し、これを既知量の抗原を含む標準液を用いて作製し
た標準曲線より算出する測定法であれば、いずれの測定
法を用いてもよい。例えば、ネフロメトリー、競合法、
イムノメトリック法およびサンドイッチ法が好適に用い
られるが、感度、特異性の点で、後述するサンドイッチ
法を用いるのが特に好ましい。標識物質を用いる測定法
に用いられる標識剤としては、例えば、放射性同位元
素、酵素、蛍光物質、発光物質等が用いられる。放射性
同位元素としては、例えば、〔125I〕、〔131I〕、〔
3H〕、〔14C〕等が用いられる。上記酵素としては、
安定で比活性の大きなものが好ましく、例えば、β−ガ
ラクトシダーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォス
ファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素等
が用いられる。蛍光物質としては、例えば、フルオレス
カミン、フルオレッセンイソチオシアネート等が用いら
れる。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノ
ール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニン等が用いられ
る。さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との結合にビオ
チン−アビジン系を用いることもできる。
【0049】抗原あるいは抗体の不溶化にあたっては、
物理吸着を用いてもよく、また通常ポリペプチドあるい
は酵素等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合
を用いる方法でもよい。担体としては、アガロース、デ
キストラン、セルロース等の不溶性多糖類、ポリスチレ
ン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、ある
いはガラス等が挙げられる。サンドイッチ法においては
不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を反応
させ(1次反応)、さらに標識化した別の本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明のポリペプチド量を定量することができる。1次
反応と2次反応は逆の順序に行っても、また、同時に行
なってもよいし時間をずらして行なってもよい。標識化
剤および不溶化の方法は前記のそれらに準じることがで
きる。また、サンドイッチ法による免疫測定法におい
て、固相用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は
必ずしも1種類である必要はなく、測定感度を向上させ
る等の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよ
い。本発明のサンドイッチ法による本発明のポリペプチ
ドの測定法においては、1次反応と2次反応に用いられ
る本発明のモノクローナル抗体は、本発明のポリペプチ
ドの結合する部位が相異なる抗体が好ましく用いられ
る。すなわち、1次反応および2次反応に用いられる抗
体は、例えば、2次反応で用いられる抗体が、本発明の
ポリペプチドのC端部を認識する場合、1次反応で用い
られる抗体は、好ましくはC端部以外、例えばN端部を
認識する抗体が用いられる。
【0050】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリー等に用いることができ
る。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体に
対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原
(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し
(B/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被
検液中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として
可溶性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコー
ル、前記抗体に対する第2抗体等を用いる液相法、およ
び、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、
第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗
体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック
法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識
化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する
か、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体と
を反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体
を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次
に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を
定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは
溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不溶性の沈降物の量
を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の沈
降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用する
レーザーネフロメトリー等が好適に用いられる。
【0051】これら個々の免疫学的測定法を本発明の定
量方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明のポリペプチドの測定系を構築すればよい。これらの
一般的な技術手段の詳細については、総説、成書等を参
照することができる。例えば、入江 寛編「ラジオイム
ノアッセイ〕(講談社、昭和49年発行)、入江 寛編
「続ラジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和54年発
行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書院、昭
和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第
2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和62年
発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Immunochem
ical Techniques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochem
ical Techniques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochem
ical Techniques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochem
ical Techniques(Part D:Selected Immunoassays))、
同書 Vol. 92(Immunochemical Techniques(Part E:Mon
oclonal Antibodiesand General Immunoassay Method
s))、 同書 Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part
I:Hybridoma Technology and Monoclonal Antibodie
s))(以上、アカデミックプレス社発行)等を参照するこ
とができる。以上のようにして、本発明の抗体を用いる
ことによって、本発明のポリペプチドを感度良く定量す
ることができる。さらには、本発明の抗体を用いて本発
明のポリペプチドの濃度を定量することによって、
(1)本発明のポリペプチドの濃度の増多が検出された
場合、例えば、骨・関節疾患(例えば、変形性関節症、
慢性関節リウマチ、骨形成不全症、骨粗鬆症、骨折、大
腿骨頭壊死症、軟骨形成不全症等)、病的血管新生(例
えば、腫瘍血管新生等)の疾病である、または将来罹患
する可能性が高いと診断することができる。また、
(2)本発明のポリペプチドの濃度の減少が検出された
場合、例えば、骨・関節疾患(例えば、変形性関節症、
慢性関節リウマチ、大理石病、等)、病的血管新生(例
えば、腫瘍血管新生等)の疾病である、または将来罹患
する可能性が高いと診断することができる。また、本発
明の抗体は、体液や組織等の被検体中に存在する本発明
のポリペプチドを検出するために使用することができ
る。また、本発明のポリペプチドを精製するために使用
する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発明のポ
リペプチドの検出、被検細胞内における本発明のポリペ
プチドの挙動の分析等のために使用することができる。
【0052】(4)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、例えば、プローブとして使用するこ
とにより、ヒトまたは温血動物(例えば、ラット、マウ
ス、モルモット、ウサギ、トリ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ウマ、ネコ、イヌ、サル等)における本発明のポリペプ
チドをコードするDNAまたはmRNAの異常(遺伝子
異常)を検出することができるので、例えば、該DNA
またはmRNAの損傷、突然変異あるいは発現低下や、
該DNAまたはmRNAの増加あるいは発現過多等の遺
伝子診断剤として有用である。本発明のDNAを用いる
上記の遺伝子診断は、例えば、自体公知のノーザンハイ
ブリダイゼーションやPCR−SSCP法(ゲノミック
ス(Genomics),第5巻,874〜879頁(1989
年)、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ユーエスエー
(Proceedings ofthe National Academy of Sciences o
f the United States of America),第86巻,276
6〜2770頁(1989年))、 DNAマイクロア
レイ等により実施することができる。例えば、ノーザン
ハイブリダイゼーションやDNAマイクロアレイにより
発現低下が検出された場合やPCR−SSCP法やDN
AマイクロアレイによりDNAの突然変異が検出された
場合は、例えば、骨・関節疾患(例えば、変形性関節
症、慢性関節リウマチ、大理石病、等)、病的血管新生
(例えば、腫瘍血管新生等)の疾病である可能性が高い
と診断することができる。
【0053】(5)アンチセンスDNAを含有する医薬 本発明のDNAに相補的に結合し、該DNAの発現を抑
制することができるアンチセンスDNAは、生体内にお
ける本発明のポリペプチドまたは本発明のDNAの機能
を抑制することができるので、例えば、本発明のポリペ
プチドの発現過多に起因する疾患(例えば、変形性関節
症、慢性関節リウマチ、骨形成不全症、骨粗鬆症、骨
折、大腿骨頭壊死症、軟骨形成不全症等の骨・関節疾
患、腫瘍血管新生等の病的血管新生)の治療・予防剤と
して使用することができる。上記アンチセンスDNAを
上記の治療・予防剤として、前記した本発明のDNAを
含有する各種疾病の治療・予防剤と同様に使用すること
ができる。例えば、該アンチセンスDNAを単独あるい
はレトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、
アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベクター等の
適当なベクターに挿入した後、常套手段に従って投与す
ることができる。該アンチセンスDNAは、そのまま
で、あるいは摂取促進のために補助剤等の生理学的に認
められる担体とともに製剤化し、遺伝子銃やハイドロゲ
ルカテーテルのようなカテーテルによって投与できる。
さらに、該アンチセンスDNAは、組織や細胞における
本発明のDNAの存在やその発現状況を調べるための診
断用オリゴヌクレオチドプローブとして使用することも
できる。
【0054】(6)本発明の抗体を含有する医薬 本発明のポリペプチドの活性を中和する作用を有する本
発明の抗体は、例えば、本発明のポリペプチドの発現過
多に起因する疾患(例えば、変形性関節症、慢性関節リ
ウマチ、骨形成不全症、骨粗鬆症、骨折、大腿骨頭壊死
症、軟骨形成不全症等の骨・関節疾患、腫瘍血管新生等
の病的血管新生)の治療・予防剤等の医薬として使用す
ることができる。本発明の抗体を含有する上記疾患の治
療・予防剤は、そのまま液剤として、または適当な剤型
の医薬組成物として、ヒトまたは哺乳動物(例、ラッ
ト、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル
等)に対して経口的または非経口的に投与することがで
きる。投与量は、投与対象、対象疾患、症状、投与ルー
ト等によっても異なるが、例えば、骨・関節疾患治療の
目的で本発明の抗体を1回量として、通常0.01〜2
0mg/kg体重程度、好ましくは0.1〜10mg/
kg体重程度、さらに好ましくは0.1〜5mg/kg
体重程度を、1日1〜5回程度、好ましくは1日1〜3
回程度、静脈注射により投与するのが好都合である。他
の非経口投与および経口投与の場合もこれに準ずる量を
投与することができる。症状が特に重い場合には、その
症状に応じて増量してもよい。本発明の抗体は、それ自
体または適当な医薬組成物として投与することができ
る。上記投与に用いられる医薬組成物は、上記またはそ
の塩と薬理学的に許容され得る担体、希釈剤もしくは賦
形剤とを含むものである。かかる組成物は、経口または
非経口投与に適する剤形として提供される。すなわち、
例えば、経口投与のための組成物としては、固体または
液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠、フィルムコーテ
ィング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤
(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁
剤等があげられる。かかる組成物は自体公知の方法によ
って製造され、製剤分野において通常用いられる担体、
希釈剤もしくは賦形剤を含有するものである。例えば、
錠剤用の担体、賦形剤としては、乳糖、でんぷん、蔗
糖、ステアリン酸マグネシウム等が用いられる。
【0055】非経口投与のための組成物としては、例え
ば、注射剤、坐剤等が用いられ、注射剤は静脈注射剤、
皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤等の
剤形を包含する。かかる注射剤は、自体公知の方法に従
って、例えば、上記抗体またはその塩を通常注射剤に用
いられる無菌の水性もしくは油性液に溶解、懸濁または
乳化することによって調製する。注射用の水性液として
は、例えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を
含む等張液等が用いられ、適当な溶解補助剤、例えば、
アルコール(例、エタノール)、ポリアルコール(例、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非
イオン界面活性剤〔例、ポリソルベート80、HCO−
50(polyoxyethylene(50mol)adduct of hydrogen
ated castor oil)〕等と併用してもよい。油性液とし
ては、例えば、ゴマ油、大豆油等が用いられ、溶解補助
剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等を併
用してもよい。調製された注射液は、通常、適当なアン
プルに充填される。直腸投与に用いられる坐剤は、上記
抗体またはその塩を通常の坐薬用基剤に混合することに
よって調製される。上記の経口用または非経口用医薬組
成物は、活性成分の投与量に適合するような投薬単位の
剤形に調製されることが好都合である。かかる投薬単位
の剤形としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、注射剤(ア
ンプル)、坐剤等が例示され、それぞれの投薬単位剤形
当たり通常5〜500mg程度、とりわけ注射剤では5
〜100mg程度、その他の剤形では10〜250mg
程度の上記抗体が含有されていることが好ましい。なお
前記した各組成物は、上記抗体との配合により好ましく
ない相互作用を生じない限り他の活性成分を含有しても
よい。
【0056】(7)DNA転移動物 本発明は、外来性の本発明のポリペプチドをコードする
DNA(以下、本発明の外来性DNAと略記する)また
はその変異DNA(本発明の外来性変異DNAと略記す
る場合がある)を有する非ヒト哺乳動物を提供する。す
なわち、本発明は、 (1)本発明の外来性DNAまたはその変異DNAを有
する非ヒト哺乳動物、 (2)非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(1)記載
の動物、 (3)ゲッ歯動物がマウスまたはラットである第(2)
記載の動物、および (4)本発明の外来性DNAまたはその変異DNAを含
有し、哺乳動物において発現しうる組換えベクターを提
供するものである。本発明の外来性DNAまたはその変
異DNAを有する非ヒト哺乳動物(以下、本発明のDN
A転移動物と略記する)は、未受精卵、受精卵、精子お
よびその始原細胞を含む胚芽細胞等に対して、好ましく
は、非ヒト哺乳動物の発生における胚発生の段階(さら
に好ましくは、単細胞または受精卵細胞の段階でかつ一
般に8細胞期以前)に、リン酸カルシウム法、電気パル
ス法、リポフェクション法、凝集法、マイクロインジェ
クション法、パーティクルガン法、DEAE−デキスト
ラン法等により目的とするDNAを転移することによっ
て作出することができる。また、該DNA転移方法によ
り、体細胞、生体の臓器、組織細胞等に目的とする本発
明の外来性DNAを転移し、細胞培養、組織培養等に利
用することもでき、さらに、これら細胞を上述の胚芽細
胞と自体公知の細胞融合法により融合させることにより
本発明のDNA転移動物を作出することもできる。
【0057】非ヒト哺乳動物としては、例えば、ウシ、
ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモッ
ト、ハムスター、マウス、ラット等が用いられる。なか
でも、病体動物モデル系の作成の面から個体発生および
生物サイクルが比較的短く、また、繁殖が容易なゲッ歯
動物、とりわけマウス(例えば、純系として、C57B
L/6系統,DBA2系統等、交雑系として、B6C3
1系統,BDF1系統,B6D2F1系統,BALB/
c系統,ICR系統等)またはラット(例えば、Wis
tar,SD等)等が好ましい。哺乳動物において発現
しうる組換えベクターにおける「哺乳動物」としては、
上記の非ヒト哺乳動物の他にヒト等が挙げられる。本発
明の外来性DNAとは、非ヒト哺乳動物が本来有してい
る本発明のDNAではなく、いったん哺乳動物から単離
・抽出された本発明のDNAをいう。本発明の変異DN
Aとしては、元の本発明のDNAの塩基配列に変異(例
えば、突然変異等)が生じたもの、具体的には、塩基の
付加、欠損、他の塩基への置換等が生じたDNA等が用
いられ、また、異常DNAも含まれる。該異常DNAと
しては、異常な本発明のポリペプチドを発現させるDN
Aを意味し、例えば、正常な本発明のポリペプチドの機
能を抑制するポリペプチドを発現させるDNA等が用い
られる。本発明の外来性DNAは、対象とする動物と同
種あるいは異種のどちらの哺乳動物由来のものであって
もよい。本発明のDNAを対象動物に転移させるにあた
っては、該DNAを動物細胞で発現させうるプロモータ
ーの下流に結合したDNAコンストラクトとして用いる
のが一般に有利である。例えば、本発明のヒトDNAを
転移させる場合、これと相同性が高い本発明のDNAを
有する各種哺乳動物(例えば、ウサギ、イヌ、ネコ、モ
ルモット、ハムスター、ラット、マウス等)由来のDN
Aを発現させうる各種プロモーターの下流に、本発明の
ヒトDNAを結合したDNAコンストラクト(例、ベク
ター等)を対象哺乳動物の受精卵、例えば、マウス受精
卵へマイクロインジェクションすることによって本発明
のDNAを高発現するDNA転移哺乳動物を作出するこ
とができる。
【0058】本発明のポリペプチドの発現ベクターとし
ては、大腸菌由来のプラスミド、枯草菌由来のプラスミ
ド、酵母由来のプラスミド、λファージ等のバクテリオ
ファージ、モロニー白血病ウィルス等のレトロウィル
ス、ワクシニアウィルスまたはバキュロウィルス等の動
物ウイルス等が用いられる。なかでも、大腸菌由来のプ
ラスミド、枯草菌由来のプラスミドまたは酵母由来のプ
ラスミド等が好ましく用いられる。上記のDNA発現調
節を行なうプロモーターとしては、例えば、ウイルス
(例、シミアンウイルス、サイトメガロウイルス、モロ
ニー白血病ウイルス、JCウイルス、乳癌ウイルス、ポ
リオウイルス等)に由来するDNAのプロモーター、
各種哺乳動物(ヒト、ウサギ、イヌ、ネコ、モルモッ
ト、ハムスター、ラット、マウス等)由来のプロモータ
ー、例えば、アルブミン、インスリンII、ウロプラキ
ンII、エラスターゼ、エリスロポエチン、エンドセリ
ン、筋クレアチンキナーゼ、グリア線維性酸性タンパク
質、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、血小板由来
成長因子β、ケラチンK1,K10およびK14、コラ
ーゲンI型およびII型、サイクリックAMP依存タン
パク質キナーゼβIサブユニット、ジストロフィン、酒
石酸抵抗性アルカリフォスファターゼ、心房ナトリウム
利尿性因子、内皮レセプターチロシンキナーゼ(一般に
Tie2と略される)、ナトリウムカリウムアデノシン
3リン酸化酵素(Na,K−ATPase)、ニューロ
フィラメント軽鎖、メタロチオネインIおよびIIA、
メタロプロティナーゼ1組織インヒビター、MHCクラ
スI抗原(H−2L)、H−ras、レニン、ドーパミ
ンβ−水酸化酵素、甲状腺ペルオキシダーゼ(TP
O)、ポリペプチド鎖延長因子1α(EF−1α)、β
アクチン、αおよびβミオシン重鎖、ミオシン軽鎖1お
よび2、ミエリン基礎タンパク質、チログロブリン、T
hy−1、免疫グロブリン、H鎖可変部(VNP)、血
清アミロイドPコンポーネント、ミオグロビン、トロポ
ニンC、平滑筋αアクチン、プレプロエンケファリン
A、バソプレシン等のプロモーター等が用いられる。な
かでも、全身で高発現することが可能なサイトメガロウ
イルスプロモーター、ヒトポリペプチド鎖延長因子1α
(EF−1α)のプロモーター、ヒトおよびニワトリβ
アクチンプロモーター等が好適である。
【0059】上記ベクターは、DNA転移哺乳動物にお
いて目的とするメッセンジャーRNAの転写を終結する
配列(一般にターミネターと呼ばれる)を有しているこ
とが好ましく、例えば、ウィルス由来および各種哺乳動
物由来の各DNAの配列を用いることができ、好ましく
は、シミアンウィルスのSV40ターミネーター等が用
いられる。その他、目的とする外来性DNAをさらに高
発現させる目的で各DNAのスプライシングシグナル、
エンハンサー領域、真核DNAのイントロンの一部等を
プロモーター領域の5’上流、プロモーター領域と翻訳
領域間あるいは翻訳領域の3’下流 に連結することも
目的により可能である。該翻訳領域は転移動物において
発現しうるDNAコンストラクトとして、前記のプロモ
ーターの下流および所望により転写終結部位の上流に連
結させる通常のDNA工学的手法により作製することが
できる。受精卵細胞段階における本発明の外来性DNA
の転移は、対象哺乳動物の胚芽細胞および体細胞のすべ
てに存在するように確保される。DNA転移後の作出動
物の胚芽細胞において、本発明の外来性DNAが存在す
ることは、作出動物の後代がすべて、その胚芽細胞およ
び体細胞のすべてに本発明の外来性DNAを保持するこ
とを意味する。本発明の外来性DNAを受け継いだこの
種の動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞のすべてに
本発明の外来性DNAを有する。
【0060】本発明の外来性正常DNAを転移させた非
ヒト哺乳動物は、交配により外来性DNAを安定に保持
することを確認して、該DNA保有動物として通常の飼
育環境で継代飼育することが出来る。受精卵細胞段階に
おける本発明の外来性DNAの転移は、対象哺乳動物の
胚芽細胞および体細胞の全てに過剰に存在するように確
保される。DNA転移後の作出動物の胚芽細胞において
本発明の外来性DNAが過剰に存在することは、作出動
物の子孫が全てその胚芽細胞および体細胞の全てに本発
明の外来性DNAを過剰に有することを意味する。本発
明の外来性DNAを受け継いだこの種の動物の子孫はそ
の胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の外来性DNA
を過剰に有する。導入DNAを相同染色体の両方に持つ
ホモザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配す
ることによりすべての子孫が該DNAを過剰に有するよ
うに繁殖継代することができる。本発明の正常DNAを
有する非ヒト哺乳動物は、本発明の正常DNAが高発現
させられており、内在性の正常DNAの機能を促進する
ことにより最終的に本発明のポリペプチドの機能亢進症
を発症することがあり、その病態モデル動物として利用
することができる。例えば、本発明の正常DNA転移動
物を用いて、本発明のポリペプチドの機能亢進症や、本
発明のポリペプチドが関連する疾患の病態機序の解明お
よびこれらの疾患の治療方法の検討を行なうことが可能
である。また、本発明の外来性正常DNAを転移させた
哺乳動物は、遊離した本発明のポリペプチドの増加症状
を有することから、本発明のポリペプチドに関連する疾
患に対する治療薬のスクリーニング試験にも利用可能で
ある。
【0061】一方、本発明の外来性異常DNAを有する
非ヒト哺乳動物は、交配により外来性DNAを安定に保
持することを確認して該DNA保有動物として通常の飼
育環境で継代飼育することが出来る。さらに、目的とす
る外来DNAを前述のプラスミドに組み込んで原科とし
て用いることができる。プロモーターとのDNAコンス
トラク卜は、通常のDNA工学的手法によって作製する
ことができる。受精卵細胞段階における本発明の異常D
NAの転移は、対象哺乳動物の胚芽細胞および体細胞の
全てに存在するように確保される。DNA転移後の作出
動物の胚芽細胞において本発明の異常DNAが存在する
ことは、作出動物の子孫が全てその胚芽細胞および体細
胞の全てに本発明の異常DNAを有することを意味す
る。本発明の外来性DNAを受け継いだこの種の動物の
子孫は、その胚芽細胞および体細胞の全てに本発明の異
常DNAを有する。導入DNAを相同染色体の両方に持
つホモザイゴート動物を取得し、この雌雄の動物を交配
することによりすべての子孫が該DNAを有するように
繁殖継代することができる。本発明の異常DNAを有す
る非ヒト哺乳動物は、本発明の異常DNAが高発現させ
られており、内在性の正常DNAの機能を阻害すること
により最終的に本発明のポリペプチドの機能不活性型不
応症となることがあり、その病態モデル動物として利用
することができる。例えば、本発明の異常DNA転移動
物を用いて、本発明のポリペプチドの機能不活性型不応
症の病態機序の解明およびこの疾患を治療方法の検討を
行なうことが可能である。また、具体的な利用可能性と
しては、本発明の異常DNA高発現動物は、本発明のポ
リペプチドの機能不活性型不応症における本発明の異常
ポリペプチドによる正常ポリペプチドの機能阻害(domi
nant negative作用)を解明するモデルとなる。また、
本発明の外来異常DNAを転移させた哺乳動物は、遊離
した本発明のポリペプチドの増加症状を有することか
ら、本発明のポリペプチドの機能不活性型不応症に対す
る治療薬スクリーニング試験にも利用可能である。
【0062】また、上記2種類の本発明のDNA転移動
物のその他の利用可能性として、例えば、 組織培養のための細胞源としての使用、 本発明のDNA転移動物の組織中のDNAもしくはR
NAを直接分析するか、またはDNAにより発現された
ポリペプチド組織を分析することによる、本発明のポリ
ペプチドにより特異的に発現あるいは活性化するポリペ
プチドとの関連性についての解析、 DNAを有する組織の細胞を標準組織培養技術により
培養し、これらを使用して、一般に培養困難な組織から
の細胞の機能の研究、 上記記載の細胞を用いることによる細胞の機能を高
めるような薬剤のスクリーニング、および 本発明の変異ポリペプチドを単離精製およびその抗体
作製等が考えられる。さらに、本発明のDNA転移動物
を用いて、本発明のポリペプチドの機能不活性型不応症
等を含む、本発明のポリペプチドに関連する疾患の臨床
症状を調べることができ、また、本発明のポリペプチド
に関連する疾患モデルの各臓器におけるより詳細な病理
学的所見が得られ、新しい治療方法の開発、さらには、
該疾患による二次的疾患の研究および治療に貢献するこ
とができる。また、本発明のDNA転移動物から各臓器
を取り出し、細切後、トリプシン等のポリペプチド(タ
ンパク質)分解酵素により、遊離したDNA転移細胞の
取得、その培養またはその培養細胞の系統化を行なうこ
とが可能である。さらに、本発明のポリペプチド産生細
胞の特定化、アポトーシス、分化あるいは増殖との関連
性、またはそれらにおけるシグナル伝達機構を調べ、そ
れらの異常を調べること等ができ、本発明のポリペプチ
ドおよびその作用解明のための有効な研究材料となる。
さらに、本発明のDNA転移動物を用いて、本発明のポ
リペプチドの機能不活性型不応症を含む、本発明のポリ
ペプチドに関連する疾患の治療薬の開発を行なうため
に、上述の検査法および定量法等を用いて、有効で迅速
な該疾患治療薬のスクリーニング法を提供することが可
能となる。また、本発明のDNA転移動物または本発明
の外来性DNA発現ベクターを用いて、本発明のポリペ
プチドが関連する疾患のDNA治療法を検討、開発する
ことが可能である。
【0063】(8)ノックアウト動物 本発明は、本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳
動物胚幹細胞および本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳
動物を提供する。すなわち、本発明は、(1)本発明の
DNAが不活性化された非ヒト哺乳動物胚幹細胞、
(2)該DNAがレポーター遺伝子(例、大腸菌由来の
β−ガラクトシダーゼ遺伝子)を導入することにより不
活性化された第(1)項記載の胚幹細胞、(3)ネオマ
イシン耐性である第(1)項記載の胚幹細胞、(4)非
ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(1)項記載の胚幹
細胞、(5)ゲッ歯動物がマウスである第(4)項記載
の胚幹細胞、(6)本発明のDNAが不活性化された該
DNA発現不全非ヒト哺乳動物、(7)該DNAがレポ
ーター遺伝子(例、大腸菌由来のβ−ガラクトシダーゼ
遺伝子)を導入することにより不活性化され、該レポー
ター遺伝子が本発明のDNAに対するプロモーターの制
御下で発現しうる第(6)項記載の非ヒト哺乳動物、
(8)非ヒト哺乳動物がゲッ歯動物である第(6)項記
載の非ヒト哺乳動物、(9)ゲッ歯動物がマウスである
第(8)項記載の非ヒト哺乳動物、および(10)第
(7)項記載の動物に、試験化合物を投与し、レポータ
ー遺伝子の発現を検出することを特徴とする本発明のD
NAに対するプロモーター活性を促進または阻害する化
合物またはその塩のスクリーニング方法を提供する。
【0064】本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺
乳動物胚幹細胞とは、該非ヒト哺乳動物が有する本発明
のDNAに人為的に変異を加えることにより、DNAの
発現能を抑制するか、もしくは該DNAがコードしてい
る本発明のポリペプチドの活性を実質的に喪失させるこ
とにより、DNAが実質的に本発明のポリペプチドの発
現能を有さない(以下、本発明のノックアウトDNAと
称することがある)非ヒト哺乳動物の胚幹細胞(以下、
ES細胞と略記する)をいう。非ヒト哺乳動物として
は、前記と同様のものが用いられる。本発明のDNAに
人為的に変異を加える方法としては、例えば、遺伝子工
学的手法により該DNA配列の一部または全部の削除、
他DNAを挿入または置換させることによって行なうこ
とができる。これらの変異により、例えば、コドンの読
み取り枠をずらしたり、プロモーターあるいはエキソン
の機能を破壊することにより本発明のノックアウトDN
Aを作製すればよい。本発明のDNAが不活性化された
非ヒト哺乳動物胚幹細胞(以下、本発明のDNA不活性
化ES細胞または本発明のノックアウトES細胞と略記
する)の具体例としては、例えば、目的とする非ヒト哺
乳動物が有する本発明のDNAを単離し、そのエキソン
部分にネオマイシン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性
遺伝子を代表とする薬剤耐性遺伝子、あるいはlacZ
(β−ガラクトシダーゼ遺伝子)、cat(クロラムフ
ェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子)を代表
とするレポーター遺伝子等を挿入することによりエキソ
ンの機能を破壊するか、あるいはエキソン間のイントロ
ン部分に遺伝子の転写を終結させるDNA配列(例え
ば、polyA付加シグナル等)を挿入し、完全なメッセン
ジャーRNAを合成できなくすることによって、結果的
に遺伝子を破壊するように構築したDNA配列を有する
DNA鎖(以下、ターゲッティングベクターと略記す
る)を、例えば相同組換え法により該動物の染色体に導
入し、得られたES細胞について本発明のDNA上ある
いはその近傍のDNA配列をプローブとしたサザンハイ
ブリダイゼーション解析あるいはターゲッティングベク
ター上のDNA配列とターゲッティングベクター作製に
使用した本発明のDNA以外の近傍領域のDNA配列を
プライマーとしたPCR法により解析し、本発明のノッ
クアウトES細胞を選別することにより得ることができ
る。
【0065】また、相同組換え法等により本発明のDN
Aを不活化させる元のES細胞としては、例えば、前述
のような既に樹立されたものを用いてもよく、また公知
EvansとKaufmaの方法に準じて新しく樹立したものでも
よい。例えば、マウスのES細胞の場合、現在、一般的
には129系のES細胞が使用されているが、免疫学的
背景がはっきりしていないので、これに代わる純系で免
疫学的に遺伝的背景が明らかなES細胞を取得する等の
目的で例えば、C57BL/6マウスやC57BL/6
の採卵数の少なさをDBA/2との交雑により改善した
BDF1マウス(C57BL/6とDBA/2とのF1
を用いて樹立したもの等も良好に用いうる。BDF1
ウスは、採卵数が多く、かつ、卵が丈夫であるという利
点に加えて、C57BL/6マウスを背景に持つので、
これを用いて得られたES細胞は病態モデルマウスを作
出したとき、C57BL/6マウスと戻し交配(バック
クロス)することでその遺伝的背景をC57BL/6マ
ウスに代えることが可能である点で有利に用い得る。ま
た、ES細胞を樹立する場合、一般には受精後3.5日
目の胚盤胞を使用するが、これ以外に8細胞期胚を採卵
し胚盤胞まで培養して用いることにより効率よく多数の
初期胚を取得することができる。また、雌雄いずれのE
S細胞を用いてもよいが、通常雄のES細胞の方が生殖
系列キメラを作出するのに都合が良い。また、煩雑な培
養の手間を削減するためにもできるだけ早く雌雄の判別
を行なうことが望ましい。ES細胞の雌雄の判定方法と
しては、例えば、PCR法によりY染色体上の性決定領
域の遺伝子を増幅、検出する方法が、その1例として挙
げることができる。この方法を使用すれば、従来、核型
分析をするのに約106個の細胞数を要していたのに対
して、1コロニー程度のES細胞数(約50個)で済む
ので、培養初期におけるES細胞の第一次セレクション
を雌雄の判別で行なうことが可能であり、早期に雄細胞
の選定を可能にしたことにより培養初期の手間は大幅に
削減できる。
【0066】また、第二次セレクションとしては、例え
ば、G−バンディング法による染色体数の確認等により
行うことができる。得られるES細胞の染色体数は正常
数の100%が望ましいが、樹立の際の物理的操作等の
関係上困難な場合は、ES細胞の遺伝子をノックアウト
した後、正常細胞(例えば、マウスでは染色体数が2n
=40である細胞)に再びクローニングすることが望ま
しい。このようにして得られた胚幹細胞株は、通常その
増殖性は大変良いが、個体発生できる能力を失いやすい
ので、注意深く継代培養することが必要である。例え
ば、STO繊維芽細胞のような適当なフィーダー細胞上
でLIF(1−10000U/ml)存在下に炭酸ガス培養
器内(好ましくは、約5%炭酸ガス、約95%空気また
は約5%酸素、約5%炭酸ガス、約90%空気)で約3
7℃で培養する等の方法で培養し、継代時には、例え
ば、トリプシン/EDTA溶液(通常約0.001−0.
5%トリプシン/約0.1−5mM EDTA、好ましく
は約0.1%トリプシン/約1mM EDTA)処理によ
り単細胞化し、新たに用意したフィーダー細胞上に播種
する方法等がとられる。このような継代は、通常1−3
日毎に行なうが、この際に細胞の観察を行い、形態的に
異常な細胞が見受けられた場合はその培養細胞は放棄す
ることが望まれる。ES細胞は、適当な条件により、高
密度に至るまで単層培養するか、または細胞集塊を形成
するまで浮遊培養することにより、頭頂筋、内臓筋、心
筋等の種々のタイプの細胞に分化させることが可能であ
り〔M. J. EvansおよびM. H. Kaufman, ネイチャー(Na
ture)第292巻、154頁、1981年;G. R. Martin プロシ
ーディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンス・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci.
U.S.A.)第78巻、7634頁、1981年;T. C. Doetschman
ら、ジャーナル・オブ・エンブリオロジー・アンド・エ
クスペリメンタル・モルフォロジー、第87巻、27頁、19
85年〕、本発明のES細胞を分化させて得られる本発明
のDNA発現不全細胞は、インビトロにおける本発明の
ポリペプチドの細胞生物学的検討において有用である。
本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物は、該動物のm
RNA量を公知方法を用いて測定して間接的にその発現
量を比較することにより、正常動物と区別することが可
能である。該非ヒト哺乳動物としては、前記と同様のも
のが用いられる。
【0067】本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物
は、例えば、前述のようにして作製したターゲッティン
グベクターをマウス胚幹細胞またはマウス卵細胞に導入
し、導入によりターゲッティングベクターの本発明のD
NAが不活性化されたDNA配列が遺伝子相同組換えに
より、マウス胚幹細胞またはマウス卵細胞の染色体上の
本発明のDNAと入れ換わる相同組換えをさせることに
より、本発明のDNAをノックアウトさせることができ
る。本発明のDNAがノックアウトされた細胞は、本発
明のDNA上またはその近傍のDNA配列をプローブと
したサザンハイブリダイゼーション解析またはターゲッ
ティングベクター上のDNA配列と、ターゲッティング
ベクターに使用したマウス由来の本発明のDNA以外の
近傍領域のDNA配列とをプライマーとしたPCR法に
よる解析で判定することができる。非ヒト哺乳動物胚幹
細胞を用いた場合は、遺伝子相同組換えにより、本発明
のDNAが不活性化された細胞株をクローニングし、そ
の細胞を適当な時期、例えば、8細胞期の非ヒト哺乳動
物胚または胚盤胞に注入し、作製したキメラ胚を偽妊娠
させた該非ヒト哺乳動物の子宮に移植する。作出された
動物は正常な本発明のDNA座をもつ細胞と人為的に変
異した本発明のDNA座をもつ細胞との両者から構成さ
れるキメラ動物である。該キメラ動物の生殖細胞の一部
が変異した本発明のDNA座をもつ場合、このようなキ
メラ個体と正常個体を交配することにより得られた個体
群より、全ての組織が人為的に変異を加えた本発明のD
NA座をもつ細胞で構成された個体を、例えば、コート
カラーの判定等により選別することにより得られる。こ
のようにして得られた個体は、通常、本発明のポリペプ
チドのヘテロ発現不全個体であり、本発明のポリペプチ
ドのヘテロ発現不全個体同志を交配し、それらの産仔か
ら本発明のポリペプチドのホモ発現不全個体を得ること
ができる。卵細胞を使用する場合は、例えば、卵細胞核
内にマイクロインジェクション法でDNA溶液を注入す
ることによりターゲッティングベクターを染色体内に導
入したトランスジェニック非ヒト哺乳動物を得ることが
でき、これらのトランスジェニック非ヒト哺乳動物に比
べて、遺伝子相同組換えにより本発明のDNA座に変異
のあるものを選択することにより得られる。
【0068】このようにして本発明のDNAがノックア
ウトされている個体は、交配により得られた動物個体も
該DNAがノックアウトされていることを確認して通常
の飼育環境で飼育継代を行なうことができる。さらに、
生殖系列の取得および保持についても常法に従えばよ
い。すなわち、該不活化DNAの保有する雌雄の動物を
交配することにより、該不活化DNAを相同染色体の両
方に持つホモザイゴート動物を取得しうる。得られたホ
モザイゴート動物は、母親動物に対して、正常個体1,
ホモザイゴート複数になるような状態で飼育することに
より効率的に得ることができる。ヘテロザイゴート動物
の雌雄を交配することにより、該不活化DNAを有する
ホモザイゴートおよびヘテロザイゴート動物を繁殖継代
する。本発明のDNAが不活性化された非ヒト哺乳動物
胚幹細胞は、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物を
作出する上で、非常に有用である。また、本発明のDN
A発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明のポリペプチドに
より誘導され得る種々の生物活性を欠失するため、本発
明のポリペプチドの生物活性の不活性化を原因とする疾
病のモデルとなり得るので、これらの疾病の原因究明お
よび治療法の検討に有用である。
【0069】(8a)本発明のDNAの欠損や損傷等に
起因する疾病に対して治療・予防効果を有する化合物の
スクリーニング方法 本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物は、本発明のD
NAの欠損や損傷等に起因する疾病(骨・関節疾患(例
えば、変形性関節症、慢性関節リウマチ大理石病、
等)、病的血管新生(例えば、腫瘍血管新生)等)に対
して治療・予防効果を有する化合物のスクリーニングに
用いることができる。すなわち、本発明は、本発明のD
NA発現不全非ヒト哺乳動物に試験化合物を投与し、該
動物の変化を観察・測定することを特徴とする、本発明
のDNAの欠損や損傷等に起因する疾病に対して治療・
予防効果を有する化合物またはその塩のスクリーニング
方法を提供する。該スクリーニング方法において用いら
れる本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物としては、
前記と同様のものが挙げられる。試験化合物としては、
例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化合物、合
成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物
組織抽出液、血漿等が挙げられ、これら化合物は新規な
化合物であってもよいし、公知の化合物であってもよ
い。具体的には、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動
物を、試験化合物で処理し、無処理の対照動物と比較
し、該動物の各器官、組織、疾病の症状等の変化を指標
として試験化合物の治療・予防効果を試験することがで
きる。試験動物を試験化合物で処理する方法としては、
例えば、経口投与、静脈注射等が用いられ、試験動物の
症状、試験化合物の性質等にあわせて適宜選択すること
ができる。また、試験化合物の投与量は、投与方法、試
験化合物の性質等にあわせて適宜選択することができ
る。例えば、腫瘍血管新生に対して治療・予防効果を有
する化合物をスクリーニングする場合、本発明のDNA
発現不全非ヒト哺乳動物に癌細胞移植を行ない、癌細胞
移植前または移植後に試験化合物を投与し、該動物の腫
瘍マーカー値および腫瘍塊サイズ等を経時的に測定す
る。
【0070】本発明のスクリーニング方法を用いて得ら
れる化合物は、上記した試験化合物から選ばれた化合物
であり、本発明のポリペプチドの欠損や損傷等によって
引き起こされる疾患(骨・関節疾患(例えば、変形性関
節症、慢性関節リウマチ大理石病、等)、病的血管新生
(例えば、腫瘍血管新生)等)に対して治療・予防効果
を有するので、該疾患に対する安全で低毒性な治療・予
防剤等の医薬として使用することができる。さらに、上
記スクリーニングで得られた化合物から誘導される化合
物も同様に用いることができる。該スクリーニング方法
で得られた化合物は塩を形成していてもよく、該化合物
の塩としては、生理学的に許容される酸(例、無機酸、
有機酸)や塩基(例アルカリ金属)等との塩が用いら
れ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好まし
い。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩
酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機
酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マ
レイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚
酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸)との塩等が用いられる。該スクリーニング方法で得
られた化合物またはその塩を含有する医薬は、前記した
本発明のポリペプチドを含有する医薬と同様にして製造
することができる。このようにして得られる製剤は、安
全で低毒性であるので、例えば、ヒトまたは哺乳動物
(例えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル等)に対して
投与することができる。該化合物またはその塩の投与量
は、対象疾患、投与対象、投与ルート等により差異はあ
るが、例えば、骨・関節疾患治療目的で該化合物を経口
投与する場合、一般的に成人(体重60kgとして)に
おいては、一日につき該化合物を約0.1〜100m
g、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約
1.0〜20mg投与する。非経口的に投与する場合
は、該化合物の1回投与量は投与対象、対象疾患等によ
っても異なるが、例えば、骨・関節疾患の治療目的で該
化合物を注射剤の形で通常成人(60kgとして)に投
与する場合、一日につき該化合物を約0.01〜30m
g程度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ま
しくは約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与す
るのが好都合である。他の動物の場合も、60kg当た
りに換算した量を投与することができる。
【0071】(8b)本発明のDNAに対するプロモー
ターの活性を促進または阻害する化合物をスクリーニン
グ方法 本発明は、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物に、
試験化合物を投与し、レポーター遺伝子の発現を検出す
ることを特徴とする本発明のDNAに対するプロモータ
ーの活性を促進または阻害する化合物またはその塩のス
クリーニング方法を提供する。上記スクリーニング方法
において、本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物とし
ては、前記した本発明のDNA発現不全非ヒト哺乳動物
の中でも、本発明のDNAがレポーター遺伝子を導入す
ることにより不活性化され、該レポーター遺伝子が本発
明のDNAに対するプロモーターの制御下で発現しうる
ものが用いられる。試験化合物としては、前記と同様の
ものが挙げられる。レポーター遺伝子としては、前記と
同様のものが用いられ、β−ガラクトシダーゼ遺伝子
(lacZ)、可溶性アルカリフォスファターゼ遺伝子
またはルシフェラーゼ遺伝子等が好適である。本発明の
DNAをレポーター遺伝子で置換された本発明のDNA
発現不全非ヒト哺乳動物では、レポーター遺伝子が本発
明のDNAに対するプロモーターの支配下に存在するの
で、レポーター遺伝子がコードする物質の発現をトレー
スすることにより、プロモーターの活性を検出すること
ができる。
【0072】例えば、本発明のポリペプチドをコードす
るDNA領域の一部を大腸菌由来のβ−ガラクトシダー
ゼ遺伝子(lacZ)で置換している場合、本来、本発
明のポリペプチドの発現する組織で、本発明のポリペプ
チドの代わりにβ−ガラクトシダーゼが発現する。従っ
て、例えば、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル
−β−D−ガラクトピラノシド(X−gal)のような
β−ガラクトシダーゼの基質となる試薬を用いて染色す
ることにより、簡便に本発明のポリペプチドの動物生体
内における発現状態を観察することができる。具体的に
は、本発明のポリペプチド欠損マウスまたはその組織切
片をグルタルアルデヒド等で固定し、リン酸緩衝生理食
塩液(PBS)で洗浄後、X−galを含む染色液で、
室温または37℃付近で、約30分ないし1時間反応さ
せた後、組織標本を1mM EDTA/PBS溶液で洗
浄することによって、β−ガラクトシダーゼ反応を停止
させ、呈色を観察すればよい。また、常法に従い、la
cZをコードするmRNAを検出してもよい。
【0073】上記スクリーニング方法を用いて得られる
化合物またはその塩は、上記した試験化合物から選ばれ
た化合物であり、本発明のDNAに対するプロモーター
活性を促進または阻害する化合物である。該スクリーニ
ング方法で得られた化合物は塩を形成していてもよく、
該化合物の塩としては、生理学的に許容される酸(例、
無機酸)や塩基(例、有機酸)等との塩が用いられ、と
りわけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この
様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン
酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例え
ば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン
酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安
息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との
塩等が用いられる。本発明のDNAに対するプロモータ
ー活性を促進する化合物またはその塩は、本発明のポリ
ペプチドの発現を促進し、該ポリペプチドの機能を促進
することができるので、例えば、骨・関節疾患(例え
ば、変形性関節症、慢性関節リウマチ大理石病、等)、
病的血管新生(例えば、腫瘍血管新生)等の疾病に対す
る安全で低毒性な治療・予防剤等の医薬として有用であ
る。さらに、上記スクリーニングで得られた化合物から
誘導される化合物も同様に用いることができる。
【0074】該スクリーニング方法で得られた化合物ま
たはその塩を含有する医薬は、前記した本発明のポリペ
プチドまたはその塩を含有する医薬と同様にして製造す
ることができる。このようにして得られる製剤は、安全
で低毒性であるので、例えば、ヒトまたは哺乳動物(例
えば、ラット、マウス、モルモット、ウサギ、ヒツジ、
ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル等)に対して投与
することができる。該化合物またはその塩の投与量は、
対象疾患、投与対象、投与ルート等により差異はある
が、例えば、骨・関節疾患の治療目的で本発明のDNA
に対するプロモーター活性を促進する化合物を経口投与
する場合、一般的に成人(体重60kgとして)におい
ては、一日につき該化合物を約0.1〜100mg、好
ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0
〜20mg投与する。非経口的に投与する場合は、該化
合物の1回投与量は投与対象、対象疾患等によっても異
なるが、例えば、骨・関節疾患の治療目的で本発明のD
NAに対するプロモーター活性を促進する化合物を注射
剤の形で通常成人(60kgとして)に投与する場合、
一日につき該化合物を約0.01〜30mg程度、好ま
しくは約0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.
1〜10mg程度を静脈注射により投与するのが好都合
である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算した
量を投与することができる。一方、例えば、本発明のD
NAに対するプロモーター活性を阻害する化合物を経口
投与する場合、一般的に成人(体重60kgとして)に
おいては、一日につき該化合物を約0.1〜100m
g、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約
1.0〜20mg投与する。非経口的に投与する場合
は、該化合物の1回投与量は投与対象、対象疾患等によ
っても異なるが、本発明のDNAに対するプロモーター
活性を阻害する化合物を注射剤の形で通常成人(60k
gとして)に投与する場合、一日につき該化合物を約
0.01〜30mg程度、好ましくは約0.1〜20m
g程度、より好ましくは約0.1〜10mg程度を静脈
注射により投与するのが好都合である。他の動物の場合
も、60kg当たりに換算した量を投与することができ
る。
【0075】このように、本発明のDNA発現不全非ヒ
ト哺乳動物は、本発明のDNAに対するプロモーターの
活性を促進または阻害する化合物またはその塩をスクリ
ーニングする上で極めて有用であり、本発明のDNA発
現不全に起因する各種疾患の原因究明または予防・治療
薬の開発に大きく貢献することができる。さらに、本発
明のポリペプチドをコードする遺伝子は、マウスやヒト
において、特に軟骨組織で極めて大量に発現しているこ
とから、該遺伝子のプロモーター配列は、目的タンパク
質(任意の有用遺伝子産物等)を非ヒト温血動物の軟骨
組織で大量に発現させるためのプロモーターとして好都
合である。非ヒト温血動物としては、例えば上述の温血
動物として例示したものと同様のもの等があげられる。
すなわち、本発明は、配列番号:6、配列番号:12ま
たは配列番号:47で表されるアミノ酸配列を含有する
ことを特徴とするポリペプチドをコードする遺伝子のプ
ロモータ−領域の下流(3'末端側)に目的タンパク質
(任意の有用遺伝子産物等)を連結し、非ヒト動物に導
入することによる目的タンパク質(任意の有用遺伝子産
物等)を非ヒト温血動物の軟骨組織優位に発現させる方
法を提供する。該目的タンパク質(任意の有用遺伝子産
物等)としては、例えば、サイトカイン(例、インター
ロイキン、インターフェロン、ケモカイン、造血因
子)、増殖因子(例、EGF(epidermal growth factor)
またはそれと実質的に同一の活性を有する物質(例え
ば、EGF、ハレグリン(HER2リガンド)等)、インシュ
リンまたはそれと実質的に同一の活性を有する物質(例
えば、インシュリン、IGF(insulin-like growth facto
r)−1、IGF−2等)、FGF(fibroblast growth facto
r)またはそれと実質的に同一の活性を有するもの(例
えば、aFGF、bFGF、KGF(Keratindcyte Growth Facto
r)、HGF(Hepatocyte Growth Factor)、FGF-10等)、そ
の他の細胞増殖因子(例えば、CSF(colony stimulatin
g factor)、EPO(erythropoietin)、IL-2(interleukin
-2)、NGF(nerve growth factor)、PDGF(platelet-der
ived growth factor)、TGFβ(transforming growth f
actorβ))等)、ホルモン(例、黄体形成ホルモン放
出ホルモン(LH−RH)、成長ホルモン、成長ホルモ
ン放出ホルモン(GH−RH)、プロラクチン、メラノ
サイト刺激ホルモン、甲状腺ホルモン放出ホルモン、甲
状腺刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、黄体ホルモン、
卵胞刺激ホルモン、ガストリン、モチリン、ソマトスタ
チン、セクレチン、グルカゴン、PACAP、VIP
等、消化酵素(例、アミラーゼ、ペプシノーゲン、リパ
ーゼ等)、病原体に対する抗体(例、病原性サルモネラ
菌等の病原性細菌に対する抗体、インフルエンザ等の病
原性ウイルスに対する抗体、エキノコックス等の寄生虫
に対する抗体等)、抗菌ポリペプチド(例、セクロピ
ン、ヒスタチン、インドリシジン、プロテグリン、ディ
フェンシン、リゾチーム等)等の有用遺伝子産物等があ
げられる。上記の目的タンパク質のうち、 サイトカインを軟骨特異的に発現させることによっ
て、例えば、非ヒト温血動物の免疫活性の増強、調節等
が達成でき、 増殖因子を軟骨特異的に発現させることによって、
例えば、非ヒト温血動物の軟骨組織の保護等が達成でき
る。
【0076】以下に、配列番号:6、配列番号:12ま
たは配列番号:47で表されるアミノ酸配列を含有する
ことを特徴とするポリペプチドをコードする遺伝子のプ
ロモータ−領域の下流(3'末端側)に目的タンパク質
(任意の有用遺伝子産物等)をコードするDNAまたは
RNAを連結し、非ヒト動物に導入することによる目的
タンパク質(任意の有用遺伝子産物等)を非ヒト温血動
物の軟骨特異的に発現させる方法についてより具体的に
記載する。まず、配列番号:6、配列番号:12または
配列番号:47で表されるアミノ酸配列を含有すること
を特徴とするポリペプチドをコードする遺伝子のプロモ
ータ−は、コロニーハイブリダイゼーション、プラーク
ハイブリダイゼーションやPCR等の自体公知の方法
(例えば、モレキュラー・クローニング(MolecularClo
ning) 2nd (J. Sambrook et al., Cold Spring Harbor
Lab. Press, 1989)に記載の方法等)によって得ること
ができる。また、プロモーター活性を有する領域の同定
は、レポーターアッセイ等の自体公知の方法(例えば、
アナリティカル バイオケミストリー(Analytical Bioc
hemistry),188巻,245頁(1990年)に記載の方
法等)によって得ることができる。次に上記の方法によ
って得られるプロモータ−の下流(3'末端側)に目的
タンパク質(任意の有用遺伝子産物等)を連結するため
には、T4DNAリガーゼを用いてプラスミドを構築す
るための自体公知の方法(例えば、モレキュラー・クロ
ーニング(Molecular Cloning) 2nd (J. Sambrook et
al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の
方法等)によって目的を達成する事が出来る。プロモー
タ−の下流(3'末端側)に目的タンパク質(任意の有
用遺伝子産物等)をコードするDNAを連結したものを
非ヒト温血動物に導入するためには、エレクトロポーレ
イションを用いる方法、遺伝子銃を用いる方法、レトロ
ウイルスベクターを用いる方法(例えば、ブラッド セ
ルズ(Blood Cells),17巻,407頁(1991年)に
記載の方法等)、アデノウイルスベクターを用いる方法
(例えば、パソロジー(Pathology),30巻,335
頁(1998年)に記載の方法等)等がある。
【0077】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸等を略号で表示する場合、IUPAC−IUB Co
mmission on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
【0078】 Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸
【0079】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキサミド基 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2−Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェニル Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
【0080】本願明細書の配列表の配列番号は、以下の
配列を示す。 [配列番号:1]実施例1で用いられたアンチセンス鎖
プライマーの塩基配列を示す。 [配列番号:2]実施例1で用いられたセンス鎖プライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:4]配列番号:6で表されるアミノ酸配列
を有するヒトMLP前駆体をコードするDNAの塩基配
列を示す。 [配列番号:5]配列番号:6で表されるアミノ酸配列
を有するヒトMLP前駆体に含まれるシグナル配列のア
ミノ酸配列を示す。 [配列番号:6]ヒトMLP前駆体のアミノ酸配列を示
す。 [配列番号:7]実施例2で用いられたアンチセンス鎖
プライマーの塩基配列を示す。 [配列番号:8]実施例2で用いられたセンス鎖プライ
マーの塩基配列を示す。 [配列番号:10]配列番号:12で表されるアミノ酸
配列を有するマウスMLP前駆体をコードするDNAの
塩基配列を示す。 [配列番号:11]配列番号:12で表されるアミノ酸
配列を有するマウスMLP前駆体に含まれるシグナル配
列のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:12]マウスMLP前駆体のアミノ酸配列
を示す。 [配列番号:13]実施例3で用いられたG3PDH特
異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:14]実施例3で用いられたG3PDH特
異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:15]実施例3で用いられたアグリカン特
異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:16]実施例3で用いられたアグリカン特
異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:17]実施例3で用いられたII型コラーゲ
ン特異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:18]実施例3で用いられたII型コラーゲ
ン特異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:19]実施例3で用いられたX型コラーゲ
ン特異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:20]実施例3で用いられたX型コラーゲ
ン特異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:21]実施例3で用いられたマウスMLP
特異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:22]実施例3で用いられたマウスMLP
特異的オリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:23]配列番号:24で表されるアミノ酸
配列を有するヒトMLPをコードするDNAの塩基配列
を示す。 [配列番号:24]ヒトMLPのアミノ酸配列を示す。 [配列番号:25]配列番号:26で表されるアミノ酸
配列を有するマウスMLPをコードするDNAの塩基配
列を示す。 [配列番号:26]マウスMLPのアミノ酸配列を示
す。 [配列番号:27]実施例4および実施例6で用いられ
たプライマーの塩基配列を示す。 [配列番号:28]実施例4で用いられたプライマーの
塩基配列を示す。 [配列番号:29]実施例1で得られたcDNA断片の
塩基配列を示す。 [配列番号:30]実施例2で得られたcDNA断片の
塩基配列を示す。 [配列番号:31]実施例6で用いられた合成ペプチド
のアミノ酸配列を示す。 [配列番号:32]実施例6でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:33]実施例6でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:34]実施例6でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:35]実施例6でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:36]実施例6でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:37]実施例6でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:38]実施例6でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:39]実施例9で得られたDNAにコード
されるラットMLP前駆体の部分アミノ酸配列を示す。 [配列番号:40]実施例9で得られたラットMLP前
駆体の一部をコードするDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:41]実施例9で得られたラットMLP前
駆体の一部をコードするDNAを含むDNAの塩基配列
を示す。 [配列番号:42]実施例9でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:43]実施例9でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:44]実施例9でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:45]実施例9でPCRプライマーとして用
いられたオリゴDNAの塩基配列を示す。 [配列番号:46]配列番号:47で表されるアミノ酸
配列を有するラットMLP前駆体をコードするDNAの
塩基配列を示す。 [配列番号:47]ラットMLP前駆体のアミノ酸配列
を示す。 [配列番号:48]配列番号:49で表されるアミノ酸
配列を有するラットMLPをコードするDNAの塩基配
列を示す。 [配列番号:49]ラットMLPのアミノ酸配列を示
す。 [配列番号:50]配列番号:47で表されるアミノ酸
配列を有するラットMLP前駆体に含まれるシグナル配
列のアミノ酸配列を示す。
【0081】後述の実施例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)XL10-Gold/pDRL1
28vHは、平成11年6月11日から通商産業省工業技術
院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FE
RM BP−6750として、平成11年6月25日か
ら財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO1
6292として寄託されている。後述の実施例2で得ら
れた形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia col
i)XL10-Gold/pDRL128vMは、平成11年6月9日から
通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIB
H)に寄託番号FERM BP−6747として、平成
11年6月25日から財団法人・発酵研究所(IFO)
に寄託番号IFO16293として寄託されている。寄
託されている。後述の実施例9で得られた形質転換体エ
シェリヒア コリ(Escherichia coli)XL10-Gold/pDRL
128vRは、平成12年5月19日から通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号F
ERM BP−7167として、平成12年5月26日
から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO
16439として寄託されている。
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
なお、大腸菌を用いての遺伝子操作は、モレキュラー・
クローニング(Molecular cloning)に記載されている
方法に従った。
【0082】実施例1 ヒトMLP 前駆体タンパク質をコ
ードする cDNA のクローニング ヒト胎児脳由来 poly(A)+ RNA を用いて以下の要領で
5' RACE (Rapid Amplification of cDNA End)、 3' RAC
E を行うことによりヒトMLP 前駆体タンパク質をコード
する cDNA のクローニングを行った。ヒト胎児脳由来 p
oly(A)+ RNA (Clontech 社 ) 1 μgより、制限酵素部位
に続く poly(T) を持つ anchored primerと Super scri
pt II MMLV 逆転写酵素 ( Gibco BRL 社 )を用いて1s
t. strand cDNA を合成後、RNA ligase ( 宝酒造 ) を
用いて該1st. strand cDNA の3'末端にanchored primer
を付加した。次に、配列番号:1で表されるオリゴDNAを
アンチセンス鎖プライマーとして5' RACE を、同じく配
列番号:2で表されるオリゴDNAをセンス鎖プライマーと
して3' RACE を行い、それぞれ各プライマーを起点とす
る 5'上流側の配列、3' 下流側の配列を得た。ここで得
られた各2本鎖DNAの塩基配列を決定したところ、オー
バーラップする共通配列が存在していたことから、両配
列は同一遺伝子に由来することが判った。そこで、この
5' RACE、3' RACEで得られた各cDNA 断片をこの共通配
列部分で接合し、最終的にpoly(A)+ 鎖を含む配列番
号:29で表される全長 923塩基対(bp)のcDNA 断片を
得た。このcDNA 断片には配列番号:5で表される 18 ア
ミノ酸残基の典型的なシグナル配列を含む、 配列番
号:6で表される128 個のアミノ酸からなる新規なヒトM
LP前駆体タンパク質がコ−ドされていた。このヒトMLP
前駆体タンパク質はヒトMIA前駆体タンパク質と相同性
が最も高く、4 カ所存在するシステイン残基の位置が一
致していた(図1)が、その両者間の相同性はアミノ酸
レベルで 23.4%にすぎなかった。本実施例で得られたヒ
トMLP前駆体蛋白質をコードするDNAを保持するプ
ラスミドpDRL128vHを大腸菌(Escherichia coli) XL10-G
oldに導入して、形質転換体:大腸菌(Escherichia col
i) XL10-Gold/pD RL128vHを得た。
【0083】実施例2 マウスMLP前駆体タンパク質を
コードするcDNAのクローニング マウスMLP 前駆体タンパク質をコードする cDNA のクロ
ーニングは、マウス17.5 日胎児由来 poly(A)+ RNA を
用いて、ヒトMLP 前駆体タンパク質をコードする cDNA
のクローニングの場合と同様にして 5' RACE ( Rapid A
mplification of cDNA End )、 3' RACE を行うことに
より行った。マウス17.5 日胎児からグアニジンチオシ
アネ−ト法によって total RNA を分画後、この total
RNA をオリゴ (dT) スパンカラム (ファルマシア ) に
かけて poly(A)+ RNA を調製した。この マウス17.5 日
胎児由来 poly(A)+ RNA 1 μgより、制限酵素部位に続
く poly(T) を持つ anchored primerとSuperscript II
MMLV 逆転写酵素 ( Gibco BRL社 )を用いて 1st. stran
d cDNA を合成後、RNA ligase ( 宝酒造 ) を用いて合
成した 1st. strand cDNA の 3' 末端にanchored prime
r を付加した。5' RACE、3' RACE に用いたプライマー
の配列は、実施例1で得られたヒト MLP 前駆体タンパ
ク質をコードするcDNAの塩基配列をクエリー(query)
にして public EST (Expressed Sequence Tag)データベ
ースから見いだした、マウス MLP 前駆体タンパク質を
コードするcDNAの 3'側の領域を含むと考えられる唯一
のESTであるAA222797 の配列を基に作製した。配列番
号:7で表されるオリゴDNAをアンチセンス鎖プライマー
として5' RACE を、配列番号:8で表されるオリゴDNAを
センス鎖プライマーとして3' RACE を行い、それぞれ各
プライマーを起点とする 5'上流側の配列、3'下流側の
配列を得た。ここで得られた各2本鎖DNAの塩基配列を
決定したところ、オーバーラップする共通配列が存在し
ていたことから、両配列は同一遺伝子に由来することが
判った。そこで、この5'RACE、3' RACEで得られた各cDN
A 断片をこの共通配列部分で接合し、最終的にpoly(A)+
鎖を含む全長947 bpの cDNA 断片を得た(配列番号:3
0)。 この cDNA 断片にはヒト MLP 前駆体タンパク質
と同様に、配列番号:11で示される 18 アミノ酸残基の
典型的なシグナル配列を含む、配列番号:12で表される
128個のアミノ酸からなる新規マウスMLP 前駆体タンパ
ク質がコ−ドされていた。このマウスMLP 前駆体タンパ
ク質は、ヒトおよびマウスのMIA前駆体タンパク質、ま
たヒト MLP前駆体タンパク質で4 カ所存在するシステイ
ン残基の位置がすべて一致していた(図1)。また、マ
ウスMLP 前駆体タンパク質とヒトMLP 前駆体タンパク質
とのアミノ酸レベルでの相同性は84.3% に達したが、マ
ウスMIA前駆体タンパク質とマウスMLP前駆体タンパク質
との相同性は 22.6% にとどまった。本実施例で得られ
たマウスMLP前駆体蛋白質をコードするDNAを保持
するプラスミドpDRL128vMを大腸菌(Escherichia coli)X
L10-Goldに導入して、形質転換体:大腸菌(Escherichia
coli) XL10-Gold/pDRL128vMを得た。
【0084】実施例3 in vitro軟骨分化モデルにおけ
るMLPの発現 マウス胚性腫瘍由来細胞株ATDC5は、前駆軟骨細胞の性
質を極めてよく保持し、またインスリン存在下の培養で
高率に軟骨分化が誘導され、その後骨形成においてみら
れる軟骨分化の全ての段階をシミュレーションすること
ができることから、in vitro軟骨分化モデルとして用い
られている。(Cell Diff. Dev., 30:109-116, 1990, J.
Cell Biol., 133:457-468, 1996, J. Bone Min. Res.,
1 0:S234, 1995)。そこで、以下の要領でRT-PCR法を行
うことで各分化段階での各種遺伝子の発現変化を調べ
た。まず、分化モデル培養系の各ステージのATDC5細胞
から、同細胞をフェノールとチオシアン酸グアニジンを
含む均一な液体ISOGEN(ニッポンジーン)に溶解し、ク
ロロホルムを加えて遠心分離することによりRNAを含む
水相画分を採取し、さらにイソプロパノールを加えて攪
拌後再び遠心し沈殿させることにより精製total RNAを
取得した。次にTAKARA RNA PCR Kit (AMV)Ver.2.1(宝
酒造)中のAMV Reverse Transcriptase XLとRandom9me
rsを用いて各被検total RNAを逆転写してcDNAを得、次
にそれらを鋳型DNAとして用い、またハウスキーピング
遺伝子としてG3PDH(グリセルアルデヒド-3-リン酸脱
水素酵素)特異的オリゴDNA(配列番号:13,配列番
号:14)、或いは軟骨分化マーカー遺伝子特異的オリゴ
DNA(アグリカン(配列番号:15,配列番号:16)、II
型コラーゲン(配列番号:17,配列番号:18)、 X型コ
ラーゲン(配列番号:19,配列番号:20))をプライマ
ーDNAとして用い、TaKaRa Ex TaqTM(宝酒造)の反応
系でPCR反応を行った。得られた反応産物をアガロース
ゲル電気泳動で分離し、その生成量を比較した。その結
果、各遺伝子についてそれぞれ軟骨細胞の分化段階に対
応した表1のような発現パターンを検出することができ
た。そこで同cDNAサンプル群に対してマウスMLP前駆
体タンパク質をコードするcDNAに特異的なオリゴDNA
(配列番号:21、配列番号:22)をプライマーDNAとし
て用いて、それ以外は全く同一反応条件でRT-PCRを行っ
たところ、ステージ2からステージ4にかけてマウスM
LP前駆体mRNA量の顕著な亢進が認められた。このこと
からMLP前駆体の遺伝子は軟骨分化の初期段階に発現
が増加する遺伝子であることがわかった。
【表1】 (表中の+の数は、各分化ステージでの各々の遺伝子の
発現量の差異を表し、その数が多いほど発現量が多いこ
とを示す。)
【0085】実施例4 COS7細胞におけるマウスMLP-FL
AG融合タンパク質の発現とその検出MLPが分泌タンパ
ク質であることを確かめるため、マウスMLPについて、
以下の要領でCOS7細胞におけるマウスMLP-FLAG融合タン
パク質の発現とその検出を行った。まず実施例2で得た
マウスMLP前駆体ポリペプチドをコードするcDNAの塩
基配列 に基づき、2種のプライマーDNAを化学合成し
た。一つは 5'-CGAATTCCCACCATGGCAAGGATATTGATTCTTTTG
CTTG-3'(配列番号:27 )であり、これは制限酵素EcoR
I認識部位を含むアンカー配列を5'末端側に持つ +1〜+2
8(翻訳開始部位を +1 とする)までのセンス配列を含
むオリゴDNAである。もう一つは 5'-GTACAGTCGACTTCACA
GAAGAAGTCAATATCCGTGGTTG-3'(配列番号:28)であり、
これは制限酵素SalI認識部位を含むアンカー配列の3'側
に+355〜+378 までのアンチセンス配列がつながった配
列を有するオリゴDNAである。実施例2で得たプラスミ
ドpDRL128vMを鋳型としてこれら2種のプライマーDNAお
よびTaKaRa LA TaqTM(宝酒造)を用い、サーマルサイ
クラーGeneAmpTM PCR system 9700(パーキンエルマー
社)にて、最初 98℃で 30秒間置いた後、98℃で 10
秒、55℃で 20秒、72℃で 2分を 1反応サイクルとして
25 サイクル増幅反応を繰返し、最後に 72℃で5分間伸
長反応を行った。得られたDNA断片を精製後、制限酵素E
coRIとSalIで末端消化の後再精製し、動物細胞用発現ベ
クターpCAN618FLAGのEcoRI、SalI部位へ挿入、連結し
た。pCAN618FLAGは、プラスミドベクターpCAN618に由来
し、選択マーカーとしてのネオマイシン耐性遺伝子を持
つと共に、目的タンパク質をコードするDNA断片をその
クローニング部位であるEcoRI 、SalI部位に挿入するこ
とでサイトメガロウイルスの極初期遺伝子エンハンサー
とその下流のβ−アクチンプロモーター制御下で該タン
パク質を発現させることができるのみならず、SalI部位
直後に存在する8アミノ酸のFLAGエピトープ配列(Asp-Ty
r-Lys-Asp-Asp-Asp-Asp-Lys)をコードする塩基配列と終
止コドンに読み取り枠を合わせることで該目的タンパク
質をFLAG融合タンパク質として発現させることも可能で
ある。上述のPCRクローニングDNA断片のpCAN618FLAGへ
の挿入もマウスMLP前駆体全長とFLAGエピトープの融
合タンパク質(間にValを1残基挿む)を発現する目的
で行い、その結果、発現ベクタープラスミドpMMLP-Fを
得た。次にCOS7 細胞 1.2×105 細胞を 6 穴プレートを
用いて、10%牛胎児血清( FBS )を含むダルベッコ変法
最小培地( DMEM )で 24 時間培養し、この細胞に上記
の発現プラスミドpMMLP-F(1ウェルあたり0.4 μg)
をリポフェクトアミン( Gibco BRL )を用いて導入し
た。導入 24時間後上記の新しい培地に交換し、さらに
5 時間後に FBS 不含有 Opti-MEM( Gibco BRL )に換
えて36 時間培養後、その培養上清と細胞抽出液を得
た。細胞抽出液は細胞を生理食塩を含むリン酸緩衝液
( PBS )で 2 回洗浄後、トリスSDSサンプル緩衝液で
溶解抽出し、一方、培養上清は限外濾過(分子量 3000
カット)で適宜濃縮後、等容のトリスSDSサンプル緩衝
液と混合した。これらのサンプルを熱処理後 15%-25% S
DS-ポリアクリルアミドゲルで電気泳動し、さらにその
ゲルからPVDF 膜上( Amersham pharmacia biotech社
)に転写した。次に該PVDF 膜をブロックエース(雪印
乳業)で 1 時間ブロッキングし、0.05% Tween 20 を含
む PBS( PBS-T )中で抗 FLAGモノクローナル抗体( 1
0μg/ml;Kodak社)と 2 時間反応させた。PBS-T で3
回洗浄後、PBS-T 中で、西洋ワサビ過酸化酵素標識抗マ
ウス IgGヤギ抗体( Amersham pharmacia biotech社;5
000 倍希釈)と 1 時間反応した。PBS-T で 5回洗浄
後、ECLplus 発色キット( Amersham pharmacia biotec
h社 )および ECLfilm ( Amersham pharmacia biotech
社)を用いて化学発光を検出した。その結果、細胞抽出
液と共に培養上清中にも約14kDaの遺伝子産物が検出
されたことから、COS7細胞においてマウスMLP-FLAG融合
タンパク質が発現し、分泌されていることが明らかとな
った。そこで、次に該マウスMLP-FLAG融合タンパク質の
N末端アミノ酸配列の決定を行った。まず、上述の方法
に準じて発現させたマウスMLP- FLAGを含むCOS7細胞培
養上清から、Anti-FLAGTM M2-Agarose Affinity Gel (S
igma社)を用いたアフィニティクロマトグラフィーで酸
性溶出画分(Glycine-HClバッファー (pH3.5)で溶出)
を取得した。該画分を濃縮した後、本実施例既述同様の
SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動、続いてCBB 染色
を行ったところ、目的タンパク質であるマウスMLP-FLAG
に相当する単一のバンドのみが観察された。そこで同画
分の濃縮試料を同様に電気泳動し、そのゲルから該タン
パク質をPVDF膜上に転写した後、パルスリキッドアミノ
酸シーケンサー Procise CLC491 (PEバイオシステム
ズ社製)にかけ、N末端アミノ酸配列を決定した。その
結果、N 末端から順に 1.ヒスチジン、2. グリシン、3.
バリン、4. フェニルアラニンの各アミノ酸残基が検出
され、配列番号:26で表されるマウスMLPのN末端配列
に一致した。以上の結果から、マウスMLP-FLAGタンパク
質はマウスMLP-FLAG前駆体タンパク質のN末端の18ア
ミノ酸残基のシグナル配列が切断され、19残基目のヒ
スチジン残基から始まるマウスMLP-FLAG成熟タンパク質
としてCOS7細胞より培地中に分泌されることがわかっ
た。
【0086】実施例5 マウスMLP−FLAG融合タンパク質
発現CHO−K1細胞株の樹立 以下の要領でマウスMLP−FLAG融合タンパク質発現CHO−
K1細胞株を樹立した。CHO−K1細胞3.3x104細胞を、10c
m径プラスチックシャーレ上、10%牛胎児血清(FBS)を
含むF−12培地(Gibco BRL社)で24時間培養し、これら
の細胞に、実施例4で得られた発現プラスミドpMMLP−F
(1シャーレあたり1.5μg)をリン酸カルシウム法( Ce
llPhect Transfection Kit (Amersham Pharmacia Biot
ech社))を用いて導入した。導入12時間後、細胞をFBS
を含まないF−12培地で2回洗浄後、15%グリセロールを
含む等張HEPES溶液( pH 7.5) 3mlを用いて3分間グリセ
ロールショックを与えた。 その後再びFBSを含まないF
−12培地で2回洗浄し、FBSを含むF−12培地でさらに12
時間培養後に500mg / L Geneticin(Gibco BRL社) と10%
FBSを含むF−12選択培地(以下、選択培地)に交換し
た。10日後、シャーレ中で形成されたGeneticin耐性の
コロニーをそれぞれ24穴プレートに移し、選択培地で3
日間培養した。次に選択培地中で増殖した細胞を6穴プ
レートに移し、さらに選択培地で4日間培養した後、0.0
2% CHAPS、0.1mM p−ABSF(和光純薬工業(株))を含
むOpti−MEM( Gibco BRL社 )培地1mlに交換し、さらに4
8時間培養後、その培養上清を回収した。得られた培養
上清は、Centricon YM -3限外濾過膜(Amicon社)を用
いて濃縮後、等容のトリスSDSサンプル緩衝液と混合し
た。このサンプルを95℃、5分間熱処理をおこなった
後、18% SDS−ポリアクリルアミドゲルで電気泳動し、
さらにそのゲルから泳動タンパク質をナイロン膜上に転
写した。次に該ナイロン膜をブロックエース(雪印乳業
(株))で1時間ブロッキングし、0.05% Tween20を含む
PBS(PBS−T)中で抗FLAG抗体( 1 / 2000希釈、SIGMA
)と1時間反応させた。PBS−Tで5回洗浄後、PBS−T中
でHRP標識抗マウスIgGヒツジ抗体( 1 / 2000希釈、Ame
rsham Pharmacia Biotech社)と1時間反応した。 PBS−
Tで5回洗浄後、ECL発色キット(Amersham Pharmacia Bi
otech社)および、Hyperfilm ECL( Amersham Pharmaci
a Biotech社 )を用いて化学発光を検出した。その結
果、CHO−K1/mMLP.FLAG#2-1株由来の細胞培養上清中に
およそ16kDaの目的遺伝子産物が最も多く検出されたこ
とから、該細胞株をマウスMLP−FLAG融合タンパク質発
現CHO−K1細胞株として選択した。
【0087】実施例6 MLP抗血清の作製と該抗血清を用
いた組換えMLP蛋白質の検出 抗MLP抗血清は以下の要領で作製した。まず、マウスMLP
前駆体蛋白質の105残基目のバリンから124残基目のアス
パラギン酸までのアミノ酸配列に対応するペプチド鎖の
C末端にさらにシステイン1個が付加された配列番号:
31で表される合成ペプチド(Val-Lys-Glu-Gln-Arg-Va
l-Tyr-Gln-Glu-Ala-Thr-Lys-Glu-Ile-Pro-Thr-Thr-Asp-
Ile-Asp-Cys)を公知の方法により化学合成した。この
ペプチドにキャリアとしてKLH (keyhole limpet hemocy
anin)を結合したものを抗原とし、ウサギ(SPF Japanese
White Rabbit)に免疫した。計7回の免疫を行った後、
全採血を行い、公知の方法により血清画分を取得し、保
存剤としてアジ化ナトリウム(最終濃度0.1%)を添加
後、該標品を抗MLP抗血清とした。次に該抗血清の各種
組換えタンパク質に対する反応性をウエスタンブロット
解析によって調べた。まず、実施例4に記載したマウス
MLP-FLAG融合タンパク質に加え、マウスMLPタンパク質
(FLAGタグなし) 、ヒトMLP-FLAG融合タンパク質、ヒ
トMLPタンパク質(FLAGタグなし)、マウスMIA-FLAG融
合タンパク質、マウスMIAタンパク質(FLAGタグなし)
の各発現ベクタープラスミドを構築した。構築は実施例
4同様、pCAN618FLAGのクローニング部位であるEcoRI
、SalI部位に予めPCRクローニングした目的DNA断片を
挿入することで行った。各PCR反応に用いたプライマーD
NAセットの各塩基配列は、マウスMLPタンパク質(FLAG
タグなし)については配列番号:27と配列番号:3
2、ヒトMLP-FLAG融合タンパク質については配列番号:
33と配列番号:34、ヒトMLPタンパク質(FLAGタグ
なし)については配列番号:33と配列番号:35、マ
ウスMIA-FLAG融合タンパク質については配列番号:36
と配列番号:37、マウスMIAタンパク質(FLAGタグな
し)については配列番号:36と配列番号:38で表わ
される塩基配列である。また鋳型DNAとしては、マウスM
LPタンパク質(FLAGタグなし) は実施例4と同様にpDRL
128vMを、ヒトMLP-FLAG融合タンパク質とヒトMLPタンパ
ク質(FLAGタグなし)は実施例1で得られたpDRL128vH
を、またマウスMIA-FLAG融合タンパク質とマウスMIAタ
ンパク質(FLAGタグなし)はマウスメラノーマ細胞株B
16より調製したcDNAを用いた。このようにして得られ
た各発現ベクタープラスミドのCOS-7細胞への導入、ま
た取得された各培養上清についての抗FLAG抗体を用いた
ウエスタンブロット解析は実施例4の方法に準拠して行
った。また、抗MLP抗血清を用いたウエスタンブロット
解析は、1次抗体として該抗血清(1000倍希釈)を、2
次抗体として西洋ワサビ過酸化酵素標識抗ウサギ IgG抗
体(Amersham pharmacia biotech社;5000 倍希釈)を
用いる以外は抗FLAG抗体を用いたウエスタンブロット解
析時の方法に準拠して行った。図2に抗FLAG抗体を用い
たウエスタンブロット解析、図3に抗MLP抗血清を用い
たウエスタンブロット解析の結果を示す。抗MLP抗血清
は、抗原ペプチドの由来タンパク質であるマウスMLPと
ともにヒトMLPに対しても交差性を示し、その反応性は
ほとんど変わらなかった。また、マウスMLP-FLAG融合タ
ンパク質、ヒトMLP-FLAG融合タンパク質も該抗血清に反
応したことから、FLAGタグの存在にも影響されなかっ
た。一方、マウスMIA-FLAG融合タンパク質とマウスMIA
タンパク質(FLAGタグなし)については全くシグナルが
検出されなかったことから、該抗血清がMLP分子種に特
異的であることが判った。さらに、該抗血清を用いて実
施例5で取得されたマウスMLP-FLAG発現CHO細胞株に対
し公知の方法に準じて免疫染色を行った結果を図4に示
す。免疫前ウサギ血清を用いた対照実験では各細胞は染
色されていないが、該抗血清使用時にはすべての細胞が
染色されたことから、該抗血清は未変性のMLPタンパク
質とも反応することが明らかとなった。
【0088】実施例7 軟骨組織中でのMLPタンパク質の
発現 実施例6で得られた抗MLP抗血清を用いて軟骨組織中で
のMLPタンパク質の検出を試みた。被検試料としては、
マウス(BALB/c)大腿骨骨頭軟骨を液体窒素で凍結破砕
し、TRIS SDS βME SAMPLE BUFFER(第一化学薬品)で
抽出後、遠心して残査を除去したものを用いた。1レー
ンあたりマウス1匹分由来相当量の試料をSDS-PAGE(15-2
5%)で電気泳動の後、実施例6と同様の方法で抗MLP抗血
清によるウエスタンブロット解析を行った。その結果、
マウスMLP組換えタンパク質とほぼ同じ泳動位置にシグ
ナルが検出されたことから、 MLPタンパク質が該軟骨組
織中で発現していることが明らかとなった。また、軟骨
組織以外の各種ヒト組織でのヒトMLP mRNAの発現を調べ
るために、実施例1で得られたヒトMLP前駆体タンパク
質をコードするDNA断片と[α−32P]dCTP(Amers
ham pharmacia biotech社:6000 Ci/mmol)を用いて、M
ultiprime DNA labelling system (Amersham pharmacia
biotech社:RPN. 1601Y) の方法でプローブを作製し、
該プローブ(比活性1.3×1010 cpm/μg)を用いて、Hum
an MTETM Array(CLONTECH社:#7775-1)に対してハイ
ブリダイゼーションを行った。ハイブリダイズの条件は
該アレイ膜添付のマニュアルに従い、最終的な洗浄は0.
1×SSC、0.1% SDS 55℃で行い、検出はBAS−200
0(フジフィルム)を用いて行った。その結果、該アレ
イ上でシグナルが得られたのは、コントロールのヒト染
色体DNA (100ng、500ng)とともにわずかに黒質、胎児脳
のスポットであったが、いずれのシグナルも検出限界付
近であり、その発現量は転写段階で極めて低いと判断さ
れた。よって、MLPタンパク質は軟骨組織で特異的に発
現していることが強く示唆された。
【0089】実施例8 in vitro軟骨分化モデルにおけ
る各種遺伝子発現変動に対するMLP組換えタンパク質の
添加効果 実施例3記載のATDC5細胞を用いたin vitro軟骨分化モ
デルにおいて、各種遺伝子発現変動に対するMLP組換え
タンパク質の添加効果を調べた。 MLP組換えタンパク質
は、実施例4と同様に、マウスMLP-FLAG融合タンパク質
を発現させたCOS-7細胞培養上清より抗FLAG抗体による
アフィニティカラムクロマトグラフィーを公知の方法で
行い、精製濃縮された標品を用いた。該タンパク質をモ
デル系設定初日よりATDC5細胞に2日おきに添加し、10日
間培養後細胞を回収して、実施例3同様のRT-PCR法によ
り各遺伝子発現を調べた。その結果、該タンパク質添加
細胞群では、 アグリカン、II型コラーゲン、 X型コラ
ーゲン等、分化に伴って発現量が増加する各マーカー遺
伝子の発現抑制が認められた。一方、軟骨への分化に抑
制的に働いているPTH/PTHr受容体発現にはその変動に有
意な影響は見られなかった。このことから、MLPタンパ
ク質はATDC5を用いた本モデル系において軟骨分化に抑
制的に作用することが判った。
【0090】実施例9 ラットMLP前駆体タンパク質(rM
LP)をコードする遺伝子の解析 まず、rMLPの一部をコードするDNA断片を以下のようなP
CR法により取得した。すなわち、配列番号:21で示さ
れるオリゴDNAをセンス鎖プライマーとして、配列番
号:22で示されるオリゴDNAをアンチセンス鎖プラ
イマーとして各々4 pmol含み、さらに10 x AdvantageTM
2 PCR Buffer (クロンテック社)2μl、50 x dNTP m
ix(クロンテック社)0.4 μl、50 x Advantage 2 Poly
merase Mix(クロンテック社)0.4μl、鋳型DNAとして
SD(IGS)ラット下垂体由来のcDNA溶液 2μlを含む混合
液20μlを調製し、サーマルサイクラー(GeneAmpTM PC
R system model 9700(パーキンエルマー社))を用い
て95℃、1分、続いて95℃、10秒→ 54℃、10
秒→72℃、1分を35サイクル繰り返し、さらに72
℃、3分で伸長反応させるプログラムでPCR反応を行
った。反応終了液を2.0%アガロースゲルを用いて電
気泳動後、そのゲルをSYBRTM Green I nucleic acid ge
l stain(モレキュラープローブ社)で染色したとこ
ろ、分子量マーカー換算で300bp付近の位置にPCR反応で
増幅されたDNAに対応するバンドを確認した。キアクィ
ックゲルエキストラクションキット(キアゲン社)を用
いて該DNA断片を回収し、塩基配列を決定する為にpC
RTM2.1-Topo(インビトロジェン社)を用いてTAクロ
ーニングし、該プラスミドを大腸菌(Escherichia col
i)Epicurian Coli XL10-GoldTM株(ストラタジーン
社)のコンピテントセルに導入した。アンピシリン含有
LB寒天培地上で出現するアンピシリン耐性形質転換株の
コロニーの中から、外来DNA断片が挿入されていたプ
ラスミドを保持していたクローンを選択し、同クローン
から該プラスミドDNA、pDRL128vRを調製した。 挿入
DNAの塩基配列を決定するため、 pDRL128vRを鋳型D
NA、市販プライマーDNA(Bca BEST Primer RV-P
(宝酒造(株))をシーケンスプライマーとし、ABI PRI
SMTM BigDye Terminator Cycle Sequencing FS Ready R
eaction Kit( パーキンエルマー社 )を用いたシーケ
ンス反応を添付資料の条件にしたがって、サーマルサイ
クラー(GeneAmpTM PCR system model 9700(パーキ
ンエルマー社))で行った後、該反応試料をDNAシー
ケンサーABI PRISMTM 377(パーキンエルマー社)で分
析した。その結果、 pDRL128vRには、配列番号:39で
示される87個のアミノ酸からなる新規ラットMLP前駆体
タンパク質の一部をコードする配列番号:40で示され
る261塩基対のDNA断片を含む、配列番号:41で示され
る307塩基対のDNA断片が含まれていた。次に、該タ
ンパク質をコードする遺伝子について、上記塩基配列よ
りさらに5’上流側及び3’下流側の構造を調べるため
に、genome walkingを行った。被検材料としてRat Geno
meWalkerTM Kit(クロンテック社)を用い、方法はPC
R反応用の酵素としてTaKaRa Ex TaqTM(宝酒造)を用
いた点を除いては同キットの添付資料に従った。まず、
gene specific primerとして、配列番号:40で示さ
れる塩基配列の一部にあたる2種のオリゴDNA (rMLPGW
F1(配列番号:42)、 rMLPGWF2(配列番号:43))と
該配列の一部に相補的な配列の2種のオリゴDNA (rMLP
GWR1(配列番号:44)、 rMLPGWR2(配列番号:45))を
それぞれ化学合成した。これらは、3’下流側DNA取得の
為の1st PCR反応ではrMLPGWF1、続くnested PCR反応で
はrMLPGWF2を用い、また5’上流側DNA取得の為の1st PC
R反応ではrMLPGWR1、続くnested PCR反応ではrMLPGWR2
を用いた。これらの反応によって得られた各増幅DNA断
片について、上記プライマー配列部位を起点としてヒト
及びマウスMLP 前駆体タンパク質をコードするcDNAの塩
基配列との相同性を比較しながら各々の塩基配列を解析
した。その結果、判明したゲノムの一次構造から、ラッ
トMLP前駆体タンパク質は、配列番号:46で示される3
84塩基のDNAでコードされる配列番号:47で示される1
28個のアミノ酸残基からなるタンパク質であることが明
らかとなった。ラットMLP 前駆体タンパク質とヒトMLP
前駆体タンパク質及びマウスMLP前駆体タンパク質との
アミノ酸レベルでの相同性は それぞれ84.3%、96.0% に
達したが、ラットMIA前駆体タンパク質とラットMLP前駆
体タンパク質との相同性は26.5% にとどまった。ラット
MLPは、配列番号48:で示される330塩基のDNAでコー
ドされる配列番号:49で示される110個のアミノ酸残
基からなるタンパク質であり、ラットMLP前駆体タンパ
ク質から配列番号:50で表される、マウスMLPと同様
18アミノ酸残基からなるシグナルペプチドがプロセス
されて生成されるものと考えられる。本実施例で得られ
たラットMLP前駆体タンパク質の一部をコードするDN A
を保持するプラスミドpDRL128vRを大腸菌(Escherichia
coli)XL10-Goldに導入して、形質転換体:大腸菌(Es
cherichia coli)XL10-Gold / pDRL128vRを得た。
【0091】
【発明の効果】本発明のポリペプチドおよびそれをコー
ドするDNAは、例えば、骨・関節疾患、病的血管新生
の診断、治療、予防などに使用することができる。ま
た、本発明のポリペプチドは、本発明のポリペプチドの
活性を促進もしくは阻害する化合物またはその塩のスク
リーニングのための試薬として有用である。さらに、本
発明のポリペプチドに対する抗体は、本発明のポリペプ
チドを特異的に認識することができるので、被検液中の
本発明のポリペプチドの検出、定量、中和等に使用する
ことができる。さらに本発明のプロモーターを使用する
ことにより、タンパク質(任意の有用遺伝子産物等)を
非ヒト温血動物の軟骨で優位に(好ましくは特異的に)
しかも大量に発現させることが可能になるので、遺伝子
治療の分野に貢献することができる。
【0092】
【配列表】 [Sequence Listing] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel Polypeptide and its Use <130> B00120 <150> JP 11-186718 <151> 1999-06-30 <160> 48 <210> 1 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 1 CGCAGAAGAA GTCAATATCC GTGGTG 26 <210> 2 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 2 CAGCGTGTGT ACCAGGAAGC TACCAA 26 <210> 4 <211> 384 <212> DNA <213> Human <400> 4 ATGGCAAGAA TATTGTTACT TTTCCTCCCG GGTCTTGTGG CTGTATGTGC TGTGCATGGA 60 ATATTTATGG ACCGTCTAGC TTCCAAGAAG CTCTGTGCAG ATGATGAGTG TGTCTATACT 120 ATTTCTCTGG CTAGTGCTCA AGAAGATTAT AATGCCCCGG ACTGTAGATT CATTAACGTT 180 AAAAAAGGGC AGCAGATCTA TGTGTACTCA AAGCTGGTAA AAGAAAATGG AGCTGGAGAA 240 TTTTGGGCTG GCAGTGTTTA TGGTGATGGC CAGGACGAGA TGGGAGTCGT GGGTTATTTC 300 CCCAGGAACT TGGTCAAGGA ACAGCGTGTG TACCAGGAAG CTACCAAGGA AGTTCCCACC 360 ACGGATATTG ACTTCTTCTG CGAG 384 <210> 5 <211> 18 <212> PRT <213> Human <400> 5 Met Ala Arg Ile Leu Leu Leu Phe Leu Pro Gly Leu Val Ala Val Cys 1 5 10 15 Ala Val 18 <210> 6 <211> 128 <212> PRT <213> Human <400> 6 Met Ala Arg Ile Leu Leu Leu Phe Leu Pro Gly Leu Val Ala Val Cys 1 5 10 15 Ala Val His Gly Ile Phe Met Asp Arg Leu Ala Ser Lys Lys Leu Cys 20 25 30 Ala Asp Asp Glu Cys Val Tyr Thr Ile Ser Leu Ala Ser Ala Gln Glu 35 40 45 Asp Tyr Asn Ala Pro Asp Cys Arg Phe Ile Asn Val Lys Lys Gly Gln 50 55 60 Gln Ile Tyr Val Tyr Ser Lys Leu Val Lys Glu Asn Gly Ala Gly Glu 65 70 75 80 Phe Trp Ala Gly Ser Val Tyr Gly Asp Gly Gln Asp Glu Met Gly Val 85 90 95 Val Gly Tyr Phe Pro Arg Asn Leu Val Lys Glu Gln Arg Val Tyr Gln 100 105 110 Glu Ala Thr Lys Glu Val Pro Thr Thr Asp Ile Asp Phe Phe Cys Glu 115 120 125 128 <210> 7 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 7 CACACAGCAC GTAGTCGCAG TTGG 24 <210> 8 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 8 AACTTGGTGA AGGAGCAGCG TGTA 24 <210> 10 <211> 384 <212> DNA <213> Mouse <400> 10 ATGGCAAGGA TATTGATTCT TTTGCTTGGG GGCCTTGTGG TTCTATGTGC CGGGCATGGT 60 GTATTTATGG ATAAACTTTC TTCTAAGAAG TTGTGTGCGG ATGAGGAGTG TGTCTATACT 120 ATTTCTCTGG CAAGAGCACA GGAAGATTAC AATGCCCCAG ACTGTAGGTT CATCGATGTC 180 AAGAAAGGGC AGCAGATCTA TGTTTACTCC AAGCTGGTAA CAGAAAACGG AGCTGGAGAG 240 TTTTGGGCTG GCAGTGTTTA TGGTGACCAC CAGGATGAGA TGGGAATTGT AGGTTATTTC 300 CCCAGCAACT TGGTGAAGGA GCAGCGTGTA TACCAGGAGG CCACCAAGGA GATCCCAACC 360 ACGGATATTG ACTTCTTCTG TGAA 384 <210> 11 <211> 18 <212> PRT <213> Mouse <400> 11 Met Ala Arg Ile Leu Ile Leu Leu Leu Gly Gly Leu Val Val Leu Cys 1 5 10 15 Ala Gly 18 <210> 12 <211> 128 <212> PRT <213> Mouse <400> 12 Met Ala Arg Ile Leu Ile Leu Leu Leu Gly Gly Leu Val Val Leu Cys 1 5 10 15 Ala Gly His Gly Val Phe Met Asp Lys Leu Ser Ser Lys Lys Leu Cys 20 25 30 Ala Asp Glu Glu Cys Val Tyr Thr Ile Ser Leu Ala Arg Ala Gln Glu 35 40 45 Asp Tyr Asn Ala Pro Asp Cys Arg Phe Ile Asp Val Lys Lys Gly Gln 50 55 60 Gln Ile Tyr Val Tyr Ser Lys Leu Val Thr Glu Asn Gly Ala Gly Glu 65 70 75 80 Phe Trp Ala Gly Ser Val Tyr Gly Asp His Gln Asp Glu Met Gly Ile 85 90 95 Val Gly Tyr Phe Pro Ser Asn Leu Val Lys Glu Gln Arg Val Tyr Gln 100 105 110 Glu Ala Thr Lys Glu Ile Pro Thr Thr Asp Ile Asp Phe Phe Cys Glu 115 120 125 128 <210> 13 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 13 ACCACAGTCC ATGCCATCAC 20 <210> 14 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 14 TCCACCACCC TGTTGCTGTA 20 <210> 15 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 15 CTACCGCGTG CGCCCATCAT CAGA 24 <210> 16 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 16 GGGAGGCCGG TTTGGTTGGG GTAGA 25 <210> 17 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 17 CACACTGGTA AGTGGGGCAA GACCG 25 <210> 18 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 18 GGATTGTGTT GTTTCAGGGT TCGGG 25 <210> 19 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 19 ACCCCCTGGC CCCTCTGGA 19 <210> 20 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 20 ATCTCACCTT TAGCCCCTGG AATG 24 <210> 21 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 21 GCCGGGCATG GTGTATTTAT 20 <210> 22 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 22 GATCTCCTTG GTGGCCTCCT GGTAT 25 <210> 23 <211> 330 <212> DNA <213> Human <400> 23 CATGGAATAT TTATGGACCG TCTAGCTTCC AAGAAGCTCT GTGCAGATGA TGAGTGTGTC 60 TATACTATTT CTCTGGCTAG TGCTCAAGAA GATTATAATG CCCCGGACTG TAGATTCATT 120 AACGTTAAAA AAGGGCAGCA GATCTATGTG TACTCAAAGC TGGTAAAAGA AAATGGAGCT 180 GGAGAATTTT GGGCTGGCAG TGTTTATGGT GATGGCCAGG ACGAGATGGG AGTCGTGGGT 240 TATTTCCCCA GGAACTTGGT CAAGGAACAG CGTGTGTACC AGGAAGCTAC CAAGGAAGTT 300 CCCACCACGG ATATTGACTT CTTCTGCGAG 330 <210> 24 <211> 110 <212> PRT <213> Human <400> 24 His Gly Ile Phe Met Asp Arg Leu Ala Ser Lys Lys Leu Cys Ala Asp 5 10 15 Asp Glu Cys Val Tyr Thr Ile Ser Leu Ala Ser Ala Gln Glu Asp Tyr 20 25 30 Asn Ala Pro Asp Cys Arg Phe Ile Asn Val Lys Lys Gly Gln Gln Ile 35 40 45 Tyr Val Tyr Ser Lys Leu Val Lys Glu Asn Gly Ala Gly Glu Phe Trp 50 55 60 Ala Gly Ser Val Tyr Gly Asp Gly Gln Asp Glu Met Gly Val Val Gly 65 70 75 80 Tyr Phe Pro Arg Asn Leu Val Lys Glu Gln Arg Val Tyr Gln Glu Ala 85 90 95 Thr Lys Glu Val Pro Thr Thr Asp Ile Asp Phe Phe Cys Glu 100 105 110 <210> 25 <211> 330 <212> DNA <213> Mouse <400> 25 CATGGTGTAT TTATGGATAA ACTTTCTTCT AAGAAGTTGT GTGCGGATGA GGAGTGTGTC 60 TATACTATTT CTCTGGCAAG AGCACAGGAA GATTACAATG CCCCAGACTG TAGGTTCATC 120 GATGTCAAGA AAGGGCAGCA GATCTATGTT TACTCCAAGC TGGTAACAGA AAACGGAGCT 180 GGAGAGTTTT GGGCTGGCAG TGTTTATGGT GACCACCAGG ATGAGATGGG AATTGTAGGT 240 TATTTCCCCA GCAACTTGGT GAAGGAGCAG CGTGTATACC AGGAGGCCAC CAAGGAGATC 300 CCAACCACGG ATATTGACTT CTTCTGTGAA 330 <210> 26 <211> 110 <212> PRT <213> Mouse <400> 26 His Gly Val Phe Met Asp Lys Leu Ser Ser Lys Lys Leu Cys Ala Asp 5 10 15 Glu Glu Cys Val Tyr Thr Ile Ser Leu Ala Arg Ala Gln Glu Asp Tyr 20 25 30 Asn Ala Pro Asp Cys Arg Phe Ile Asp Val Lys Lys Gly Gln Gln Ile 35 40 45 Tyr Val Tyr Ser Lys Leu Val Thr Glu Asn Gly Ala Gly Glu Phe Trp 50 55 60 Ala Gly Ser Val Tyr Gly Asp His Gln Asp Glu Met Gly Ile Val Gly 65 70 75 80 Tyr Phe Pro Ser Asn Leu Val Lys Glu Gln Arg Val Tyr Gln Glu Ala 85 90 95 Thr Lys Glu Ile Pro Thr Thr Asp Ile Asp Phe Phe Cys Glu 100 105 110 <210> 27 <211> 40 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 27 CGAATTCCCA CCATGGCAAG GATATTGATT CTTTTGCTTG 40 <210> 28 <211> 40 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 28 GTACAGTCGA CTTCACAGAA GAAGTCAATA TCCGTGGTTG 40 <210> 29 <211> 923 <212> DNA <213> Human <400> 29 GTCAGAGTTC AAGTTAAAAC AGAAAAAAGG AAGATGGCAA GAATATTGTT ACTTTTCCTC 60 CCGGGTCTTG TGGCTGTATG TGCTGTGCAT GGAATATTTA TGGACCGTCT AGCTTCCAAG 120 AAGCTCTGTG CAGATGATGA GTGTGTCTAT ACTATTTCTC TGGCTAGTGC TCAAGAAGAT 180 TATAATGCCC CGGACTGTAG ATTCATTAAC GTTAAAAAAG GGCAGCAGAT CTATGTGTAC 240 TCAAAGCTGG TAAAAGAAAA TGGAGCTGGA GAATTTTGGG CTGGCAGTGT TTATGGTGAT 300 GGCCAGGACG AGATGGGAGT CGTGGGTTAT TTCCCCAGGA ACTTGGTCAA GGAACAGCGT 360 GTGTACCAGG AAGCTACCAA GGAAGTTCCC ACCACGGATA TTGACTTCTT CTGCGAGTAA 420 TAAATTAGTT AAAACTGCAA ATAGAAAGAA AACACCAAAA ATAAAGAAAA GAGCAAAAGT 480 GGCCAAAAAA TGCATGTCTG TAATTTTGGA CTGACGTTTT AAGAATTTGT TACCTTACAG 540 AAGAGCAAGG GCTTAGGGGT TGGAGGTGGC AGATAAAAGA GGATTTTCAA CTCAAATCTT 600 GTTTCCTGCT GGCCTGGTCT GCCCACGAGC TAGAGCGGGG AAATGTTGAG CTCAAATGGG 660 TAAATTGAGA CCAGAAAATT ATTTTTTCAA CCTAGAGAAT CTCCTCTTAC AGGGGGATGC 720 ATATAACAGA TCATGTATGT GTAGTTATTT CTAAGTAGTA ATTCTTCCCA GCTCTTTGAT 780 TTGCCATATA TAAAATAGGT GGGTCGTATG TCTTCCCTTT AGACATGATG TTTTCTACTC 840 ATTTGTCTCT CTGGCCAATT GAATTATTAA TAAAAGGTCT GTATTATCAA AGAAAAAAAA 900 AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAA 923 <210> 30 <211> 947 <212> DNA <213> Mouse <400> 30 AAGAAGGAAG ATGGCAAGGA TATTGATTCT TTTGCTTGGG GGCCTTGTGG TTCTATGTGC 60 CGGGCATGGT GTATTTATGG ATAAACTTTC TTCTAAGAAG TTGTGTGCGG ATGAGGAGTG 120 TGTCTATACT ATTTCTCTGG CAAGAGCACA GGAAGATTAC AATGCCCCAG ACTGTAGGTT 180 CATCGATGTC AAGAAAGGGC AGCAGATCTA TGTTTACTCC AAGCTGGTAA CAGAAAACGG 240 AGCTGGAGAG TTTTGGGCTG GCAGTGTTTA TGGTGACCAC CAGGATGAGA TGGGAATTGT 300 AGGTTATTTC CCCAGCAACT TGGTGAAGGA GCAGCGTGTA TACCAGGAGG CCACCAAGGA 360 GATCCCAACC ACGGATATTG ACTTCTTCTG TGAATAAGAA ATTAATTAAA ACAGCAGATA 420 AAACAGAAAC ACCAGTGATG AAGAAGAGAA GAAGTGGAAA TAACTGAACC TGTGTATCCG 480 TACCTTCCTG GCTTTATTTG GTGGCAGGAG GTTGGAGCTT GAAGGTGCTA AGATATGGAA 540 ATTGTCAACT CAGTCTTGTT TACTCTTGCC CCGGTCTTTC CACCAACTGC GACTAAGTGC 600 TGTGTGAATC ATATAGGTCA TTTATAACCC AATACTTAGC TTTCAGCGAG GAGAATCTTT 660 ATTTACTCAG TGATGAACAT ATAAGGTGTT TTATCTGTAG TTATTTCTAA ATGGTCATTC 720 TCCCCAGCTC TGACTCCATG TCCTTAAGCT TGCTGAGTTA GAAGTCTGAC TTTTGGGTGT 780 GTTTTCTGTT ATTTGTCTCT CTGGTCATGT GAAGTCTTAA TAATGTATTT GTCATGATAA 840 CTTCCTATTG TTACTTTTTA TATCTGATGC CCTTGGATAG AAGAATGTTA GGTATAAAAC 900 AAGTTTTTGT ACTCCCAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAA 947 <210> 31 <211> 21 <212> PRT <213> Mouse <400> 31 Val Lys Glu Gln Arg Val Tyr Gln Glu Ala Thr Lys Glu Ile Pro Thr 5 10 15 Thr Asp Ile Asp Cys 20 <210> 32 <211> 41 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 32 GTACAGTCGA CTTATTCACA GAAGAAGTCA ATATCCGTGG T 41 <210> 33 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 33 CGAATTCCCA CCATGGCAAG AATATTGTTA CTTTTCCTC 39 <210> 34 <211> 38 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 34 GTACAGTCGA CCTCGCAGAA GAAGTCAATA TCCGTGGT 38 <210> 35 <211> 41 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 35 GTACAGTCGA CTTACTCGCA GAAGAAGTCA ATATCCGTGG T 41 <210> 36 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 36 CGAATTCCCA CCATGGTGTG GTCCCCAGTG CTCCTT 36 <210> 37 <211> 38 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 37 GTACAGTCGA CCTGGCAGTA GAAATCCCAT TGATCGGT 38 <210> 38 <211> 38 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 38 GTACAGTCGA CCTGGCAGTA GAAATCCCAT TGATCGGT 38 <210> 39 <211> 87 <212> PRT <213> Rat <400> 39 Asp Lys Leu Ser Ser Lys Lys Leu Cys Ala Asp Glu Glu Cys Val Tyr 5 10 15 Thr Ile Ser Leu Ala Arg Ala Gln Glu Asp Tyr Asn Ala Pro Asp Cys 20 25 30 Arg Phe Ile Asn Val Lys Lys Gly Gln Gln Ile Tyr Val Tyr Ser Lys 35 40 45 Leu Val Thr Glu Asn Gly Ala Gly Ala Phe Trp Ala Gly Ser Val Tyr 50 55 60 Gly Asp His Gln Asp Glu Met Gly Ile Val Gly Tyr Phe Pro Ser Asn 65 70 75 80 Leu Val Arg Glu Gln Arg Val 85 <210> 40 <211> 261 <212> DNA <213> Rat <400> 40 GGATAAACTT TCTTCTAAGA AGTTGTGTGC AGATGAGGAG TGTGTCTATA CCATTTCTCT 60 GGCAAGAGCA CAGGAAGACT ACAATGCCCC GGACTGTAGG TTCATCAATG TCAAGAAAGG 120 GCAGCAGATC TATGTTTATT CCAAGCTGGT AACAGAAAAT GGAGCTGGGG CATTCTGGGC 180 TGGCAGTGTT TATGGTGACC ACCAGGATGA GATGGGAATT GTGGGTTATT TCCCCAGCAA 240 CTTGGTTAGA GAGCAACGAG T 261 <210> 41 <211> 307 <212> DNA <213> Rat <400> 41 GCCGGGCATG GTGTATTTAT GGATAAACTT TCTTCTAAGA AGTTGTGTGC AGATGAGGAG 60 TGTGTCTATA CCATTTCTCT GGCAAGAGCA CAGGAAGACT ACAATGCCCC GGACTGTAGG 120 TTCATCAATG TCAAGAAAGG GCAGCAGATC TATGTTTATT CCAAGCTGGT AACAGAAAAT 180 GGAGCTGGGG CATTCTGGGC TGGCAGTGTT TATGGTGACC ACCAGGATGA GATGGGAATT 240 GTGGGTTATT TCCCCAGCAA CTTGGTTAGA GAGCAACGAG TATACCAGGA GGGCCACCAA 300 GGAGATC 307 <210> 42 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 42 CACCAGGATG AGATGGGAAT TGTGGGTTAT 30 <210> 43 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 43 GGGTTATTTC CCCAGCAACT TGGTTAGAGA 30 <210> 44 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <22 3> <400> 44 AGACACACTC CTCATCTGCA CACAACTTC 29 <210> 45 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 45 CTCCTCATCT GCACACAACT TCTTAGAAGA 30 <210> 46 <211> 384 <212> DNA <213> Rat <400> 46 ATGGCAAGAA TATTGATTCT TTTGCTTGGG GGCCTTGTGG CTCTCTGTGC CGGGCATGGC 60 ATGTTTATGG ATAAACTTTC TTCTAAGAAG TTGTGTGCAG ATGAGGAGTG TGTCTATACC 120 ATTTCTCTGG CAAGAGCACA GGAAGACTAC AATGCCCCGG ACTGTAGGTT CATCAATGTC 180 AAGAAAGGGC AGCAGATCTA TGTTTATTCC AAGCTGGTAA CAGAAAATGG AGCTGGGGCA 240 TTCTGGGCTG GCAGTGTTTA TGGTGACCAC CAGGATGAGA TGGGAATTGT GGGTTATTTC 300 CCCAGCAACT TGGTTAGAGA GCAACGAGTG TACCAGGAGG CCACCAAGGA GATTCCAACC 360 ACGGATATTG ACTTCTTCTG TGAA 384 <210> 47 <211> 128 <212> PRT <213> Rat <400> 47 Met Ala Arg Ile Leu Ile Leu Leu Leu Gly Gly Leu Val Ala Leu Cys 5 10 15 Ala Gly His Gly Met Phe Met Asp Lys Leu Ser Ser Lys Lys Leu Cys 20 25 30 Ala Asp Glu Glu Cys Val Tyr Thr Ile Ser Leu Ala Arg Ala Gln Glu 35 40 45 Asp Tyr Asn Ala Pro Asp Cys Arg Phe Ile Asn Val Lys Lys Gly Gln 50 55 60 Gln Ile Tyr Val Tyr Ser Lys Leu Val Thr Glu Asn Gly Ala Gly Ala 65 70 75 80 Phe Trp Ala Gly Ser Val Tyr Gly Asp His Gln Asp Glu Met Gly Ile 85 90 95 Val Gly Tyr Phe Pro Ser Asn Leu Val Arg Glu Gln Arg Val Tyr Gln 100 105 110 Glu Ala Thr Lys Glu Ile Pro Thr Thr Asp Ile Asp Phe Phe Cys Glu 115 120 125 <210> 48 <211> 330 <212> DNA <213> Rat <400> 48 CATGGCATGT TTATGGATAA ACTTTCTTCT AAGAAGTTGT GTGCAGATGA GGAGTGTGTC 60 TATACCATTT CTCTGGCAAG AGCACAGGAA GACTACAATG CCCCGGACTG TAGGTTCATC 120 AATGTCAAGA AAGGGCAGCA GATCTATGTT TATTCCAAGC TGGTAACAGA AAATGGAGCT 180 GGGGCATTCT GGGCTGGCAG TGTTTATGGT GACCACCAGG ATGAGATGGG AATTGTGGGT 240 TATTTCCCCA GCAACTTGGT TAGAGAGCAA CGAGTGTACC AGGAGGCCAC CAAGGAGATT 300 CCAACCACGG ATATTGACTT CTTCTGTGAA 330 <210> 49 <211> 110 <212> PRT <213> Rat <400> 49 His Gly Met Phe Met Asp Lys Leu Ser Ser Lys Lys Leu Cys Ala Asp 5 10 15 Glu Glu Cys Val Tyr Thr Ile Ser Leu Ala Arg Ala Gln Glu Asp Tyr 20 25 30 Asn Ala Pro Asp Cys Arg Phe Ile Asn Val Lys Lys Gly Gln Gln Ile 35 40 45 Tyr Val Tyr Ser Lys Leu Val Thr Glu Asn Gly Ala Gly Ala Phe Trp 50 55 60 Ala Gly Ser Val Tyr Gly Asp His Gln Asp Glu Met Gly Ile Val Gly 65 70 75 80 Tyr Phe Pro Ser Asn Leu Val Arg Glu Gln Arg Val Tyr Gln Glu Ala 85 90 95 Thr Lys Glu Ile Pro Thr Thr Asp Ile Asp Phe Phe Cys Glu 100 105 110 <210> 50 <211> 18 <212> PRT <213> Rat <400> 50 Met Ala Arg Ile Leu Ile Leu Leu Leu Gly Gly Leu Val Ala Leu Cys 5 10 15 Ala Gly 18
【0093】
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒトMLP前駆体(hMLP)、マウスMLP前駆
体(mMLP)、ヒトMIA前駆体(hMIA)、マウスMIA
前駆体(mMIA)、ラットMIA前駆体(rMIA)およびウ
シMIA前駆体(bMIA)のアミノ酸配列を示す。
【図2】実施例6で行われたウエスタンブロット解析の
結果を示す。一次抗体として抗FLAG抗体を用いた。
図中、レーン1はマウスMLP(FLAGタグなし)、
レーン2はマウスMLP−FLAG、レーン3はマウス
MIA(FLAGタグなし)、レーン4はマウスMIA
−FLAG、レーン5はヒトMLP(FLAGタグな
し)、レーン6はマウスMLP−FLAGをそれぞれ導
入したCOS−7細胞の培養上清を電気泳動したレーン
を示す。
【図3】実施例6で行われたウエスタンブロット解析の
結果を示す。一次抗体として抗MLP抗血清を用いた。
図中、レーン1はマウスMLP(FLAGタグなし)、
レーン2はマウスMLP−FLAG、レーン3はマウス
MIA(FLAGタグなし)、レーン4はマウスMIA
−FLAG、レーン5はヒトMLP(FLAGタグな
し)、レーン6はマウスMLP−FLAGをそれぞれ導
入したCOS−7細胞の培養上清を電気泳動したレーン
を示す。
【図4】実施例6で行われた免疫染色の結果を示す。左
のパネルは免疫前ウサギ血清を用いた対照実験の結果を
示し、右のパネルは抗MLP抗血清を用いた実験の結果
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/02 A61P 19/08 19/08 C07K 14/47 C07K 14/47 16/18 16/18 C12N 1/21 C12N 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 C12P 21/08 33/53 A61K 37/02 // C12P 21/08 C12N 5/00 B (72)発明者 大久保 尚一 茨城県牛久市中央1丁目4番地23 (72)発明者 茂木 伸一 茨城県北相馬郡守谷町みずき野1丁目17番 地16 (72)発明者 野口 優子 茨城県つくば市二の宮4丁目13−12−301 (72)発明者 吉村 浩二 茨城県つくば市春日1丁目7番地9 武田 春日ハイツ101号 (72)発明者 田中 秀幸 茨城県つくば市春日1丁目7番地9 武田 春日ハイツ1302号

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:24で表されるアミノ酸配列と
    同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するこ
    とを特徴とするポリペプチド、そのアミド、もしくはそ
    のエステルまたはその塩。
  2. 【請求項2】配列番号:6で表されるアミノ酸配列と同
    一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有すること
    を特徴とする請求項1記載のポリペプチド、そのアミ
    ド、もしくはそのエステルまたはその塩。
  3. 【請求項3】配列番号:24で表されるアミノ酸配列と
    実質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:26で表さ
    れるアミノ酸配列である請求項1記載のポリペプチド、
    そのアミド、もしくはそのエステルまたはその塩。
  4. 【請求項4】配列番号:6で表されるアミノ酸配列と実
    質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:12で表され
    るアミノ酸配列である請求項2記載のポリペプチド、そ
    のアミド、もしくはそのエステルまたはその塩。
  5. 【請求項5】配列番号:24で表されるアミノ酸配列と
    実質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:49で表さ
    れるアミノ酸配列である請求項1記載のポリペプチド、
    そのアミド、もしくはそのエステルまたはその塩。
  6. 【請求項6】配列番号:6で表されるアミノ酸配列と実
    質的に同一のアミノ酸配列が、配列番号:47で表され
    るアミノ酸配列である請求項2記載のポリペプチド、そ
    のアミド、もしくはそのエステルまたはその塩。
  7. 【請求項7】請求項1記載のポリペプチドをコードする
    塩基配列を有するDNAを含有するDNA。
  8. 【請求項8】請求項1記載のポリペプチドをコードする
    塩基配列が配列番号:23で表される塩基配列である請
    求項6記載のDNA。
  9. 【請求項9】請求項1記載のポリペプチドをコードする
    塩基配列が配列番号:4で表される塩基配列である請求
    項6記載のDNA。
  10. 【請求項10】請求項1記載のポリペプチドをコードす
    る塩基配列が配列番号:25で表される塩基配列である
    請求項6記載のDNA。
  11. 【請求項11】請求項1記載のポリペプチドをコードす
    る塩基配列が配列番号:10で表される塩基配列である
    請求項6記載のDNA。
  12. 【請求項12】請求項1記載のポリペプチドをコードす
    る塩基配列が配列番号:48で表される塩基配列である
    請求項6記載のDNA。
  13. 【請求項13】請求項1記載のポリペプチドをコードす
    る塩基配列が配列番号:46で表される塩基配列である
    請求項6記載のDNA。
  14. 【請求項14】請求項6記載のDNAを含有する組換え
    ベクター。
  15. 【請求項15】請求項14記載の組換えベクターで形質
    転換された形質転換体。
  16. 【請求項16】請求項15記載の形質転換体を培養し、
    該ポリペプチドを生成せしめることを特徴とする請求項
    1記載のポリペプチド、そのアミド、もしくはそのエス
    テルまたはその塩の製造法。
  17. 【請求項17】請求項1記載のポリペプチド、そのアミ
    ド、もしくはそのエステルまたはその塩に対する抗体。
  18. 【請求項18】請求項1記載のポリペプチド、そのアミ
    ド、もしくはそのエステルまたはその塩を用いることを
    特徴とする請求項1記載のポリペプチドまたはその塩の
    活性を促進または阻害する化合物またはその塩のスクリ
    ーニング方法。
  19. 【請求項19】請求項1記載のポリペプチドまたはその
    塩を含有してなる請求項1記載のポリペプチド、そのア
    ミド、もしくはそのエステルまたはその塩の活性を促進
    または阻害する化合物またはその塩のスクリーニング用
    キット。
  20. 【請求項20】請求項18記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項19記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られる、請求項1記載のポリペプチド、そのアミド、
    もしくはそのエステルまたはその塩の活性を促進または
    阻害する化合物またはその塩。
  21. 【請求項21】請求項18記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項19記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られる請求項1記載のポリペプチド、そのアミド、も
    しくはそのエステルまたはその塩の活性を促進または阻
    害する化合物またはその塩を含有してなる医薬。
  22. 【請求項22】請求項1記載のポリペプチド、そのアミ
    ド、もしくはそのエステルまたはその塩を含有してなる
    医薬。
  23. 【請求項23】請求項1記載のポリペプチド、そのアミ
    ド、もしくはそのエステルまたはその塩を含有してなる
    骨・関節疾患または病的血管新生の予防・治療剤。
  24. 【請求項24】請求項17記載の抗体を含有してなる診
    断剤。
JP2000195911A 1999-06-30 2000-06-29 新規ポリペプチドおよびそのdna Expired - Fee Related JP4579378B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000195911A JP4579378B2 (ja) 1999-06-30 2000-06-29 新規ポリペプチドおよびそのdna

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-186718 1999-06-30
JP18671899 1999-06-30
JP2000195911A JP4579378B2 (ja) 1999-06-30 2000-06-29 新規ポリペプチドおよびそのdna

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001069994A true JP2001069994A (ja) 2001-03-21
JP2001069994A5 JP2001069994A5 (ja) 2007-08-02
JP4579378B2 JP4579378B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=26503931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000195911A Expired - Fee Related JP4579378B2 (ja) 1999-06-30 2000-06-29 新規ポリペプチドおよびそのdna

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4579378B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004015078A3 (en) * 2002-08-08 2005-09-15 Nuvelo Inc Methods and materials relating to novel growth regulatory-like polypeptides and polynucleotides
JP2018527030A (ja) * 2015-09-18 2018-09-20 バイオネット ファーマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBioNet Pharma GmbH Cd−rap前駆体タンパク質の使用による、cd−rapの製造方法における発現およびフォールディングの改善

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6010014128, Genomics,2000 Jun 15,66(3),p.242−8 *
JPN6010014130, J.Biol.Chem.,1996,271(1),p.490−5 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004015078A3 (en) * 2002-08-08 2005-09-15 Nuvelo Inc Methods and materials relating to novel growth regulatory-like polypeptides and polynucleotides
JP2018527030A (ja) * 2015-09-18 2018-09-20 バイオネット ファーマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBioNet Pharma GmbH Cd−rap前駆体タンパク質の使用による、cd−rapの製造方法における発現およびフォールディングの改善

Also Published As

Publication number Publication date
JP4579378B2 (ja) 2010-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002112772A (ja) 新規ポリペプチドおよびそのdna
JP4841054B2 (ja) 新規インスリン/igf/リラキシンファミリーポリペプチドおよびそのdna
US6797483B1 (en) Polypeptide and DNA thereof
JP4579378B2 (ja) 新規ポリペプチドおよびそのdna
US7053053B2 (en) Humanin-like peptide and use thereof
WO2000071581A1 (fr) Nouveau polypeptide
US20040091960A1 (en) Novel physiologically active peptides and use thereof
JP2001029090A (ja) 新規ポリペプチド
WO2001048203A1 (fr) Nouvelle proteine et adn associe
JP4320151B2 (ja) 新規ポリペプチドおよびその用途
JP2001149083A (ja) 新規ポリペプチドおよびそのdna
JPH10324698A (ja) 新規タンパク質およびそのdna
US20040029163A1 (en) Novel tissue-specific secretory polypeptide and dna thereof
JP2002348299A (ja) Irap結合タンパク質
JP2001299363A (ja) 新規タンパク質およびそのdna
JP2001238685A (ja) 新規遺伝子およびその用途
JP2000053700A (ja) 新規タンパク質およびそのdna
US20040053276A1 (en) Novel tissue-specific secretory polypeptide and dna thereof
JP2001299364A (ja) 新規タンパク質およびそのdna
JP2000295991A (ja) 新規ポリペプチドおよびそのdna
JPWO2001002564A1 (ja) 新規ポリペプチドおよびそのdna
JP2002365287A (ja) 糖尿病治療薬のスクリーニング方法
JP2001211890A (ja) 新規転写因子およびそのdna
WO2002016428A1 (fr) Proteine de liaison a l&#39;irap
JP2002369695A (ja) 組織特異的新規分泌型ポリペプチドおよびそのdna

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070619

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100817

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100826

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees