JP2000353880A - 構造物の制振装置 - Google Patents
構造物の制振装置Info
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- JP2000353880A JP2000353880A JP11166313A JP16631399A JP2000353880A JP 2000353880 A JP2000353880 A JP 2000353880A JP 11166313 A JP11166313 A JP 11166313A JP 16631399 A JP16631399 A JP 16631399A JP 2000353880 A JP2000353880 A JP 2000353880A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡素な構成で、また任意に固有振動数を調整
でき、さらには適切な減衰が容易に得られる構造物の制
振装置を得る。 【解決手段】 碍子型の避雷器1が架台2の天板部2a
に固定支持されている。避雷器1は、中空の碍管1aの
中に金属酸化物で形成された図示しない非直線抵抗素子
を収容したものである。なお、避雷器1及び架台2が制
振対象構造物である。制振装置3は、架台2の天板部2
aに吊り下げられる3本のケーブル4(図1(b))
と、この3本のケーブル4を途中の2箇所と終端部とに
おいて互いに接触しないように隔てるスペーサ5を有す
る。地震のときに、地震のエネルギーをケーブル4の振
動にて吸収し、避雷器1を搭載した架台2の振動を抑制
する。ケーブル4は、素線4aを撚り合わせたもので、
地震のときに振動して変形したときに素線間の摩擦によ
りほぼ最適な減衰定数が得られる。
でき、さらには適切な減衰が容易に得られる構造物の制
振装置を得る。 【解決手段】 碍子型の避雷器1が架台2の天板部2a
に固定支持されている。避雷器1は、中空の碍管1aの
中に金属酸化物で形成された図示しない非直線抵抗素子
を収容したものである。なお、避雷器1及び架台2が制
振対象構造物である。制振装置3は、架台2の天板部2
aに吊り下げられる3本のケーブル4(図1(b))
と、この3本のケーブル4を途中の2箇所と終端部とに
おいて互いに接触しないように隔てるスペーサ5を有す
る。地震のときに、地震のエネルギーをケーブル4の振
動にて吸収し、避雷器1を搭載した架台2の振動を抑制
する。ケーブル4は、素線4aを撚り合わせたもので、
地震のときに振動して変形したときに素線間の摩擦によ
りほぼ最適な減衰定数が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、構造物、例えば
碍子や碍管を有する電気機器を搭載した制振対象構造物
等の構造物の制振装置に関するものである。
碍子や碍管を有する電気機器を搭載した制振対象構造物
等の構造物の制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、架台に搭載された電力用の碍子
・碍管の固有振動数は地震波のもつ固有振動数域(0.
5〜10Hz)にあり、何らかの共振が発生し応答が大
きくなる傾向がある。
・碍管の固有振動数は地震波のもつ固有振動数域(0.
5〜10Hz)にあり、何らかの共振が発生し応答が大
きくなる傾向がある。
【0003】この対策として、例えば次のような方法に
より極力固有振動数を高くすることが行われている。架
台については、架台を広くする、架台の高さを低くす
る、架台構成部材として断面形状の大きなものを採用す
る、横梁や斜め梁を多数入れ剛性を高くする等の対策を
する。碍管・碍子については、太径のものを採用する等
の対策を行う。しかし、固有振動数を高めるのに限界が
あった。
より極力固有振動数を高くすることが行われている。架
台については、架台を広くする、架台の高さを低くす
る、架台構成部材として断面形状の大きなものを採用す
る、横梁や斜め梁を多数入れ剛性を高くする等の対策を
する。碍管・碍子については、太径のものを採用する等
の対策を行う。しかし、固有振動数を高めるのに限界が
あった。
【0004】一方で、積極的に制振装置を適用すること
は、構造が複雑となること、長期に亘りまた地震発生時
に確実に動作することが要求されること等により、採用
されていなかった。
は、構造が複雑となること、長期に亘りまた地震発生時
に確実に動作することが要求されること等により、採用
されていなかった。
【0005】本発明と原理的に類似するものに、振り子
を用いた制振装置がある。これは振動応答を低減したい
装置すなわち制振対象構造物に、この制振対象構造物の
固有振動数に近い振り子装置を付加することにより、外
乱として入力される振動エネルギーを制振対象構造物に
伝えることなく、振り子制振装置で吸収させようとする
ものである。
を用いた制振装置がある。これは振動応答を低減したい
装置すなわち制振対象構造物に、この制振対象構造物の
固有振動数に近い振り子装置を付加することにより、外
乱として入力される振動エネルギーを制振対象構造物に
伝えることなく、振り子制振装置で吸収させようとする
ものである。
【0006】図7は、例えば文献 日本機械学会編「耐
震設計と構造動力学」(日本工業出版、昭和60年9月
刊)に記載された従来の振り子式制振装置を示す構成図
である。図7において、制振対象構造物である架台2
に、連結板6を介して振り子装置7の振り子10が連結
されている。振り子10は、一端がピン9により支持台
8に回動可能に支持された棒部10aとこの棒部10a
の先端部に固着された錘10bとを有し、棒部10aに
連結板6がピンにて連結されている。
震設計と構造動力学」(日本工業出版、昭和60年9月
刊)に記載された従来の振り子式制振装置を示す構成図
である。図7において、制振対象構造物である架台2
に、連結板6を介して振り子装置7の振り子10が連結
されている。振り子10は、一端がピン9により支持台
8に回動可能に支持された棒部10aとこの棒部10a
の先端部に固着された錘10bとを有し、棒部10aに
連結板6がピンにて連結されている。
【0007】このような振り子式制振装置は、次のよう
に動作する。振動例として地震に遭遇したとき、地動か
らの地震力は架台2を振動させるが、このとき、振り子
式制振装置がない場合、架台2単体の固有振動数が地震
のもつ固有振動数域にあると、架台2は共振を起こし大
きな振動が発生する。一方、架台2単体の固有振動数に
近い固有振動数を有する振り子式制振装置を設けると、
地動から架台に入力される地震エネルギーが、まず振り
子式制振装置により吸収され、架台2への地震エネルギ
ーの伝達が低減され、架台2の応答を下げることができ
る。
に動作する。振動例として地震に遭遇したとき、地動か
らの地震力は架台2を振動させるが、このとき、振り子
式制振装置がない場合、架台2単体の固有振動数が地震
のもつ固有振動数域にあると、架台2は共振を起こし大
きな振動が発生する。一方、架台2単体の固有振動数に
近い固有振動数を有する振り子式制振装置を設けると、
地動から架台に入力される地震エネルギーが、まず振り
子式制振装置により吸収され、架台2への地震エネルギ
ーの伝達が低減され、架台2の応答を下げることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の振
り子式制振装置においては、振り子式制振装置を取り付
けるために架台2を強固なものとする必要がある。この
ために、架台2の重量が増え製作費用も高くなる。
り子式制振装置においては、振り子式制振装置を取り付
けるために架台2を強固なものとする必要がある。この
ために、架台2の重量が増え製作費用も高くなる。
【0009】また、地震エネルギーを吸収する振り子1
0の振動応答をできるだけ低くするために、適切な減衰
を有するオイルダンパー等の減衰装置(図7では図示し
ていない)が必要であるが、地震時に確実に動作するこ
と、また振り子式制振装置の支持台7のピン9の取り付
け構造等の腐食や固着防止等の耐環境性を配慮した設計
が必要となることから、制振装置が複雑化する問題点が
あった。
0の振動応答をできるだけ低くするために、適切な減衰
を有するオイルダンパー等の減衰装置(図7では図示し
ていない)が必要であるが、地震時に確実に動作するこ
と、また振り子式制振装置の支持台7のピン9の取り付
け構造等の腐食や固着防止等の耐環境性を配慮した設計
が必要となることから、制振装置が複雑化する問題点が
あった。
【0010】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、簡素な構成で、また任意に固
有振動数を調整でき、さらには適切な減衰が容易に得ら
れる構造物の制振装置を得ることを目的とする。
るためになされたもので、簡素な構成で、また任意に固
有振動数を調整でき、さらには適切な減衰が容易に得ら
れる構造物の制振装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構造物の制振装置は、制振対象構造物に吊
り下げられるものであって弾性を有する紐状の弾性部材
を設けたものである。紐状の弾性部材は、地震のときに
振動して地震エネルギーを吸収して制振対象構造物の振
動を抑制する。また、弾性部材の形状、数、質量を所定
の値にすることにより、制振装置の固有振動数やばね定
数を設定する。従って、制振装置の構成が簡素となり、
また任意に固有振動数を設定でき、ばね定数の設定も容
易である。
に、本発明の構造物の制振装置は、制振対象構造物に吊
り下げられるものであって弾性を有する紐状の弾性部材
を設けたものである。紐状の弾性部材は、地震のときに
振動して地震エネルギーを吸収して制振対象構造物の振
動を抑制する。また、弾性部材の形状、数、質量を所定
の値にすることにより、制振装置の固有振動数やばね定
数を設定する。従って、制振装置の構成が簡素となり、
また任意に固有振動数を設定でき、ばね定数の設定も容
易である。
【0012】そして、弾性部材は、複数本の素線が撚り
合わされたケーブルであって、その質量が制振対象構造
物の等価質量の1〜5%の範囲にあり、その固有振動数
が制振対象構造物の固有振動数に対して95〜99%の
範囲にあることを特徴とする。弾性部材としてケーブル
を用い、その質量及び固有振動数を実用的に上記の範囲
に設定すると、ケーブルの重量を軽くでき、かつ効果的
に振動を抑制することができる。また、ケーブルが振動
し変形したときに発生する素線間の摩擦により、ほぼ最
適な減衰定数が得られ、別に減衰装置を設ける必要が無
くなる。
合わされたケーブルであって、その質量が制振対象構造
物の等価質量の1〜5%の範囲にあり、その固有振動数
が制振対象構造物の固有振動数に対して95〜99%の
範囲にあることを特徴とする。弾性部材としてケーブル
を用い、その質量及び固有振動数を実用的に上記の範囲
に設定すると、ケーブルの重量を軽くでき、かつ効果的
に振動を抑制することができる。また、ケーブルが振動
し変形したときに発生する素線間の摩擦により、ほぼ最
適な減衰定数が得られ、別に減衰装置を設ける必要が無
くなる。
【0013】さらに、ケーブルは複数本であり、この複
数本のケーブルを互いに隔てるスペーサを設けたことを
特徴とする。スペーサの間隔を調整することによって、
ばね定数を容易に設定できる。
数本のケーブルを互いに隔てるスペーサを設けたことを
特徴とする。スペーサの間隔を調整することによって、
ばね定数を容易に設定できる。
【0014】また、ケーブルに付加質量を付加したこと
を特徴とする。付加質量の値を調整することによって、
固有振動数を容易に設定できる。
を特徴とする。付加質量の値を調整することによって、
固有振動数を容易に設定できる。
【0015】そして、制振対象構造物は、架台及びこの
架台に搭載された電気機器であることを特徴とする。電
気機器は、絶縁のために振動に弱い碍子や碍管を用いる
ことが多いので、電機機器及びこれを支持する架台に適
用すると効果的である。
架台に搭載された電気機器であることを特徴とする。電
気機器は、絶縁のために振動に弱い碍子や碍管を用いる
ことが多いので、電機機器及びこれを支持する架台に適
用すると効果的である。
【0016】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1(a)は、こ
の発明の実施の一形態を示す碍子型の避雷器が搭載され
た架台に適用された制振装置の構成図である。図1
(b)は、図1(a)の制振装置の詳細構成図である。
図1(a)において、碍子型の避雷器1が架台2の天板
部2aに固定支持されている。避雷器1は、中空の碍管
1aの中に金属酸化物で形成された非直線抵抗素子(図
示せず)を収容したものである。なお、避雷器1及び架
台2が、この発明における制振対象構造物である。
の発明の実施の一形態を示す碍子型の避雷器が搭載され
た架台に適用された制振装置の構成図である。図1
(b)は、図1(a)の制振装置の詳細構成図である。
図1(a)において、碍子型の避雷器1が架台2の天板
部2aに固定支持されている。避雷器1は、中空の碍管
1aの中に金属酸化物で形成された非直線抵抗素子(図
示せず)を収容したものである。なお、避雷器1及び架
台2が、この発明における制振対象構造物である。
【0017】制振装置3は、架台2の天板部2aに吊り
下げられる3本のケーブル4(図1(b))と、3本の
ケーブル4を途中の2箇所と終端部とにおいて互いに接
触しないように隔てる三角形(図1(b))の3個のス
ペーサ5を有する。ケーブル4は、図1(b)に示すよ
うに、鋼やアルミニウムや銅等で製作された多数の素線
4aを撚り合わせたものである。
下げられる3本のケーブル4(図1(b))と、3本の
ケーブル4を途中の2箇所と終端部とにおいて互いに接
触しないように隔てる三角形(図1(b))の3個のス
ペーサ5を有する。ケーブル4は、図1(b)に示すよ
うに、鋼やアルミニウムや銅等で製作された多数の素線
4aを撚り合わせたものである。
【0018】図1の避雷器1が搭載された架台2は、制
振装置3がない場合、地震に遭遇すると、地震波と共振
し大きな振れが発生する。一方、制振装置3を設けた場
合は、制振装置3が地震エネルギーを吸収するため、架
台2及び避雷器1の振れを抑えることが可能となる。
振装置3がない場合、地震に遭遇すると、地震波と共振
し大きな振れが発生する。一方、制振装置3を設けた場
合は、制振装置3が地震エネルギーを吸収するため、架
台2及び避雷器1の振れを抑えることが可能となる。
【0019】ここで、ケーブル4を有する制振装置3の
制振原理について説明する。説明を理解しやすくするた
めに、図2に示す2質点系の振動モデルを考える。これ
は同調質量ダンパーと称されるものであり、その考え方
は理論的にも確立されている。図2において、質点Aと
ばねAと減衰Aとは、避雷器1及び架台2系に相当する
ものとする。質点BとばねBと減衰Bとは、制振装置3
のケーブル4及びスペーサ5系に相当するものとする。
制振原理について説明する。説明を理解しやすくするた
めに、図2に示す2質点系の振動モデルを考える。これ
は同調質量ダンパーと称されるものであり、その考え方
は理論的にも確立されている。図2において、質点Aと
ばねAと減衰Aとは、避雷器1及び架台2系に相当する
ものとする。質点BとばねBと減衰Bとは、制振装置3
のケーブル4及びスペーサ5系に相当するものとする。
【0020】ここで、地震入力として制振効果を最もよ
く表現できる正弦連続波で考える。図2の振動系で質点
AとばねAで決まる固有振動数(避雷器1及び架台2の
固有振動数に相当)をf0、質点BとばねBから決まる
固有振動数をf1(スペーサ5で離隔されたケーブル4
の固有振動数に相当)とする。
く表現できる正弦連続波で考える。図2の振動系で質点
AとばねAで決まる固有振動数(避雷器1及び架台2の
固有振動数に相当)をf0、質点BとばねBから決まる
固有振動数をf1(スペーサ5で離隔されたケーブル4
の固有振動数に相当)とする。
【0021】図2の振動系に入力する正弦波を、その振
幅は一定とし振動数を種々変化させると、質点Aの応答
特性は図3のようになる。図3において、曲線Cは制振
装置がない場合の応答特性であり、曲線Dは制振装置を
設けた場合の応答特性である。
幅は一定とし振動数を種々変化させると、質点Aの応答
特性は図3のようになる。図3において、曲線Cは制振
装置がない場合の応答特性であり、曲線Dは制振装置を
設けた場合の応答特性である。
【0022】この図に示されるように、制振装置を設け
ると、質点Aの応答がかなり低減される。すなわち、適
切な付加振動系(この実施の形態ではスペーサ5にて固
定されたケーブル4)を選択し、主振動系すなわち制振
対象構造物に取り付けると、主振動系の応答をかなり低
減することができる。
ると、質点Aの応答がかなり低減される。すなわち、適
切な付加振動系(この実施の形態ではスペーサ5にて固
定されたケーブル4)を選択し、主振動系すなわち制振
対象構造物に取り付けると、主振動系の応答をかなり低
減することができる。
【0023】この付加振動系の最適値は、理論的に導き
出されており、次の(1)式及び(2)式で表される。
すなわち、 最適固有振動数比r=(f1/f0)=1/(1+μ)・・・(1) 最適減衰比率ζ=√(3μ/8(1+μ)) ・・・(2) で与えられる。
出されており、次の(1)式及び(2)式で表される。
すなわち、 最適固有振動数比r=(f1/f0)=1/(1+μ)・・・(1) 最適減衰比率ζ=√(3μ/8(1+μ)) ・・・(2) で与えられる。
【0024】ここで、μ:質量比(質点Bの質量/質点
Aの質量)であるが、各質点の質量は、それそれ全質量
ではなく、理論的に導き出される等価質量である。この
等価質量の算出については、例えば文献 柴田明徳著
「最新耐震構造解析」(森北出版(株)、1981年6
月刊)に記載されている。
Aの質量)であるが、各質点の質量は、それそれ全質量
ではなく、理論的に導き出される等価質量である。この
等価質量の算出については、例えば文献 柴田明徳著
「最新耐震構造解析」(森北出版(株)、1981年6
月刊)に記載されている。
【0025】また、概略の適用範囲はμ=0.01〜
0.4、ζ=0〜0.15であるが、実機への適用にあ
たっては、できるだけ質量比μを小さくする(すなわち
ケーブル4の重量を軽くする)方が、制振装置3の全体
重量の軽減やコスト低減につながるので望ましい。
0.4、ζ=0〜0.15であるが、実機への適用にあ
たっては、できるだけ質量比μを小さくする(すなわち
ケーブル4の重量を軽くする)方が、制振装置3の全体
重量の軽減やコスト低減につながるので望ましい。
【0026】上述の(1)、(2)式から質量比μ、最
適固有振動数比r、最適減衰比率ζの関係について、実
際の設計に採用可能な範囲で具体的数値を計算すると、
図4に示すようになる。この結果から、通常ケーブル4
で得られる最適減衰比率ζは0.06〜0.13程度と
考えられるので、質量比μがほぼ0.01〜0.05の
範囲にあり、固有振動数比rがほぼ0.95〜0.99
の範囲にあるようにするのが、実際の制振対象構造物の
構造及び制振装置3の製作の観点から適切である、とい
える。
適固有振動数比r、最適減衰比率ζの関係について、実
際の設計に採用可能な範囲で具体的数値を計算すると、
図4に示すようになる。この結果から、通常ケーブル4
で得られる最適減衰比率ζは0.06〜0.13程度と
考えられるので、質量比μがほぼ0.01〜0.05の
範囲にあり、固有振動数比rがほぼ0.95〜0.99
の範囲にあるようにするのが、実際の制振対象構造物の
構造及び制振装置3の製作の観点から適切である、とい
える。
【0027】この最適条件のもとでは、先ほどの図3に
示す曲線Dに相当する特性、すなわち二つのピークの大
きさをほぼ等しくかつ最小とすることができる。実機に
おいては、できるだけ固有振動数比rが1に近くなるよ
うに、ケーブル4の質量を決めればよい。必要な質量
は、ケーブル4の太さ及び本数を適宜選択することによ
り、容易に設定できる。
示す曲線Dに相当する特性、すなわち二つのピークの大
きさをほぼ等しくかつ最小とすることができる。実機に
おいては、できるだけ固有振動数比rが1に近くなるよ
うに、ケーブル4の質量を決めればよい。必要な質量
は、ケーブル4の太さ及び本数を適宜選択することによ
り、容易に設定できる。
【0028】また、固有振動数を決定するためのばね定
数の設定は、スペーサ5の本数やその間隔を変化させる
ことにより、容易に設定可能である。
数の設定は、スペーサ5の本数やその間隔を変化させる
ことにより、容易に設定可能である。
【0029】必要減衰定数については、ケーブル4自身
が素線4aを複数本撚り合わせた撚り線となっているた
め(図1(b))、ケーブル4が振動し変形したときに
発生する素線4a間の摩擦により、ほぼ最適減衰定数が
得られることが判明している。従って、従来の制振装置
のような減衰装置は不要となるという、大きな利点を有
する。
が素線4aを複数本撚り合わせた撚り線となっているた
め(図1(b))、ケーブル4が振動し変形したときに
発生する素線4a間の摩擦により、ほぼ最適減衰定数が
得られることが判明している。従って、従来の制振装置
のような減衰装置は不要となるという、大きな利点を有
する。
【0030】このように、ケーブル4及びスペーサ5を
選定して制振装置3を構成すれば、地震に遭遇しても避
雷器1及び架台2の応答を低減できる。ここでは、正弦
連続波入力について述べたが、実際の地震波の場合には
図3に示した応答特性よりも低減効果は低くなるもの
の、十分に効果を奏する。なお、このような制振装置を
採用すれば、従来のように架台2の剛性を高くする必要
はなく、逆に柔構造にして架台2と避雷器1とが一体と
なった変形に対しても更なる制振効果を発揮することが
できる。
選定して制振装置3を構成すれば、地震に遭遇しても避
雷器1及び架台2の応答を低減できる。ここでは、正弦
連続波入力について述べたが、実際の地震波の場合には
図3に示した応答特性よりも低減効果は低くなるもの
の、十分に効果を奏する。なお、このような制振装置を
採用すれば、従来のように架台2の剛性を高くする必要
はなく、逆に柔構造にして架台2と避雷器1とが一体と
なった変形に対しても更なる制振効果を発揮することが
できる。
【0031】実施の形態2.図5は、この発明の他の実
施の形態である制振装置を示す構成図であり、図5
(a)はケーブル4が2本の場合、図5(b)はケーブ
ル4が8本の場合である。その他の構成については、図
1に示した実施の形態1と同様のものである。もちろ
ん、ケーブル4が1本であってもよい。
施の形態である制振装置を示す構成図であり、図5
(a)はケーブル4が2本の場合、図5(b)はケーブ
ル4が8本の場合である。その他の構成については、図
1に示した実施の形態1と同様のものである。もちろ
ん、ケーブル4が1本であってもよい。
【0032】実施の形態3.図6は、さらにこの発明の
他の実施の形態である制振装置を示す構成図である。図
6において、ケーブル4の下方の端部に錘11がそれぞ
れ設けられている。その他の構成については、図1に示
した実施の形態1と同様のものである。
他の実施の形態である制振装置を示す構成図である。図
6において、ケーブル4の下方の端部に錘11がそれぞ
れ設けられている。その他の構成については、図1に示
した実施の形態1と同様のものである。
【0033】このように、固有振動数を決定するための
質量の大きさの設定は、ケーブル4の自重以外に錘11
を付加することによっても、容易に設定できる。
質量の大きさの設定は、ケーブル4の自重以外に錘11
を付加することによっても、容易に設定できる。
【0034】なお、上記各実施の形態では、制振対象構
造物が避雷器1及びその架台2である場合について説明
したが、断路器、ブッシング、遮断器等他の電気機器を
搭載した架台であってもよいし、電気機器を搭載したも
のに限らず一般の構造物であっても同様の効果を奏す
る。
造物が避雷器1及びその架台2である場合について説明
したが、断路器、ブッシング、遮断器等他の電気機器を
搭載した架台であってもよいし、電気機器を搭載したも
のに限らず一般の構造物であっても同様の効果を奏す
る。
【0035】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0036】すなわち、制振対象構造物に吊り下げられ
るものであって弾性を有する紐状の弾性部材を設けたも
のであるので、紐状の弾性部材は地震のときに振動して
地震エネルギーを吸収して制振対象構造物の振動を抑制
する。また、弾性部材の形状、数、質量を所定の値にす
ることにより、制振装置の固有振動数やばね定数を設定
できる。従って、制振装置の構成が簡素となり、また任
意に固有振動数を調整でき、ばね定数の設定も容易であ
る。
るものであって弾性を有する紐状の弾性部材を設けたも
のであるので、紐状の弾性部材は地震のときに振動して
地震エネルギーを吸収して制振対象構造物の振動を抑制
する。また、弾性部材の形状、数、質量を所定の値にす
ることにより、制振装置の固有振動数やばね定数を設定
できる。従って、制振装置の構成が簡素となり、また任
意に固有振動数を調整でき、ばね定数の設定も容易であ
る。
【0037】そして、弾性部材は、複数本の素線が撚り
合わされたケーブルであって、その質量が制振対象構造
物の等価質量の1〜5%の範囲にあり、その固有振動数
が制振対象構造物の固有振動数に対して0.95〜1の
範囲にあることを特徴とするので、弾性部材としてケー
ブルを用い、その質量及び固有振動数を実用的に上記の
範囲に設定すると、ケーブルの重量を軽くでき、かつ効
果的に振動を抑制することができる。また、ケーブルが
振動し変形したときに発生する素線間の摩擦により、ほ
ぼ最適な減衰定数が得られ、別に減衰装置を設ける必要
が無くなる。これらにより、制振装置は、軽量、簡素な
ものとなる。
合わされたケーブルであって、その質量が制振対象構造
物の等価質量の1〜5%の範囲にあり、その固有振動数
が制振対象構造物の固有振動数に対して0.95〜1の
範囲にあることを特徴とするので、弾性部材としてケー
ブルを用い、その質量及び固有振動数を実用的に上記の
範囲に設定すると、ケーブルの重量を軽くでき、かつ効
果的に振動を抑制することができる。また、ケーブルが
振動し変形したときに発生する素線間の摩擦により、ほ
ぼ最適な減衰定数が得られ、別に減衰装置を設ける必要
が無くなる。これらにより、制振装置は、軽量、簡素な
ものとなる。
【0038】さらに、ケーブルは複数本であり、この複
数本のケーブルを互いに隔てるスペーサを設けたことを
特徴とするので、スペーサの間隔を調整することによっ
て、ばね定数を容易に設定できる。
数本のケーブルを互いに隔てるスペーサを設けたことを
特徴とするので、スペーサの間隔を調整することによっ
て、ばね定数を容易に設定できる。
【0039】また、ケーブルに付加質量を付加したこと
を特徴とするので、付加質量の値を調整することによっ
て、固有振動数を容易に設定できる。
を特徴とするので、付加質量の値を調整することによっ
て、固有振動数を容易に設定できる。
【0040】そして、制振対象構造物は、架台及びこの
架台に搭載された電気機器であることを特徴とするの
で、絶縁のために振動に弱い碍子や碍管を用いることが
多い電機機器及びこれを支持する架台に適用すると効果
的である。
架台に搭載された電気機器であることを特徴とするの
で、絶縁のために振動に弱い碍子や碍管を用いることが
多い電機機器及びこれを支持する架台に適用すると効果
的である。
【図1】 この発明の実施の一形態を示すもので、図
(a)は電気機器を搭載した構造物の制振装置を示す構
成図、図(b)は制振装置の詳細構成図である。
(a)は電気機器を搭載した構造物の制振装置を示す構
成図、図(b)は制振装置の詳細構成図である。
【図2】 制振原理を説明するための2質点系の振動モ
デルである。
デルである。
【図3】 図2の振動モデルから得られる応答特性を示
す特性図である。
す特性図である。
【図4】 質量比、最適固有振動数比、最適減衰比率の
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図5】 この発明の他の実施の形態である制振装置を
示す構成図であり、図5(a)はケーブルが2本の場
合、図5(b)はケーブルが8本の場合である。
示す構成図であり、図5(a)はケーブルが2本の場
合、図5(b)はケーブルが8本の場合である。
【図6】 さらに、この発明の他の実施の形態である制
振装置を示す構成図である。
振装置を示す構成図である。
【図7】 従来の振り子式制振装置を示す構成図であ
る。
る。
1 避雷器、1a 碍管、2 架台、2a 天板部、3
制振装置、4 ケーブル、4a 素線、5 スペー
サ、11 錘。
制振装置、4 ケーブル、4a 素線、5 スペー
サ、11 錘。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J048 AA05 AD06 BE10 BF09 CB01 DA01 EA13 EA38 4E360 AB02 AB52 AB64 EA05 EB03 EC03 ED17 FA02 GA14 GA28 GB99
Claims (5)
- 【請求項1】 制振対象構造物に吊り下げられるもので
あって弾性を有する紐状の弾性部材を設けた構造物の制
振装置。 - 【請求項2】 弾性部材は、複数本の素線が撚り合わさ
れたケーブルであって、その質量が制振対象構造物の等
価質量の1〜5%の範囲にあり、その固有振動数が制振
対象構造物の固有振動数に対して95〜99%の範囲に
あることを特徴とする請求項1に記載の構造物の制振装
置。 - 【請求項3】 ケーブルは複数本であり、この複数本の
ケーブルを互いに隔てるスペーサを設けたことを特徴と
する請求項2に記載の構造物の制振装置。 - 【請求項4】 ケーブルに付加質量を付加したことを特
徴とする請求項2に記載の構造物の制振装置。 - 【請求項5】 制振対象構造物は、架台及びこの架台に
搭載された電気機器であることを特徴とする請求項1に
記載の構造物の制振装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11166313A JP2000353880A (ja) | 1999-06-14 | 1999-06-14 | 構造物の制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11166313A JP2000353880A (ja) | 1999-06-14 | 1999-06-14 | 構造物の制振装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000353880A true JP2000353880A (ja) | 2000-12-19 |
Family
ID=15829041
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11166313A Pending JP2000353880A (ja) | 1999-06-14 | 1999-06-14 | 構造物の制振装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000353880A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008157429A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Toyota Motor Corp | 振動抑制構造 |
| KR101164497B1 (ko) * | 2010-09-10 | 2012-07-18 | 한국전력공사 | 전기설비용 애자의 지진격리장치 |
| CN114229034A (zh) * | 2021-12-17 | 2022-03-25 | 中国航空工业集团公司西安飞机设计研究所 | 一种模态阻尼比测量装置及其测量方法 |
-
1999
- 1999-06-14 JP JP11166313A patent/JP2000353880A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008157429A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Toyota Motor Corp | 振動抑制構造 |
| WO2008084667A1 (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | 振動抑制構造 |
| DE112007003195T5 (de) | 2006-12-26 | 2009-11-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha, Toyota-shi | Schwingungsdämpfungsvorrichtung |
| US8807304B2 (en) | 2006-12-26 | 2014-08-19 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vibration damping device |
| KR101164497B1 (ko) * | 2010-09-10 | 2012-07-18 | 한국전력공사 | 전기설비용 애자의 지진격리장치 |
| CN114229034A (zh) * | 2021-12-17 | 2022-03-25 | 中国航空工业集团公司西安飞机设计研究所 | 一种模态阻尼比测量装置及其测量方法 |
| CN114229034B (zh) * | 2021-12-17 | 2024-05-17 | 中国航空工业集团公司西安飞机设计研究所 | 一种模态阻尼比测量装置及其测量方法 |
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