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JP2000136438A - 高輝度夜光性繊維及びその製造方法 - Google Patents

高輝度夜光性繊維及びその製造方法

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JP2000136438A
JP2000136438A JP11230958A JP23095899A JP2000136438A JP 2000136438 A JP2000136438 A JP 2000136438A JP 11230958 A JP11230958 A JP 11230958A JP 23095899 A JP23095899 A JP 23095899A JP 2000136438 A JP2000136438 A JP 2000136438A
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fiber
luminescent
luminous
pigment
brightness
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JP11230958A
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Yoshishige Shimizu
喜茂 清水
Masaru Ogasawara
賢 小笠原
Hideo Sakakura
秀夫 坂倉
Atsushi Ogura
厚 小椋
Taiji Goto
大治 後藤
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Chemitech Inc
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Chemitech Inc
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体に悪影響を与えず、しかも長時間、高輝
度に発光し得る特性を有する夜光性繊維及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 一般式 (M0.9995〜0.998 Eu0.0005〜0.002 )Al2 4
(M0.9995〜0.998 Eu 0.0005〜0.002 )O・n(A1
1-b-a ba 23 (ただし、式中MはSr,Ca,Mg及びBaからなる
群から選ばれる少なくとも一種の元素、QはY,ランタ
ノイド元素,Mn及びBiからなる群から選ばれる少な
くとも一種の元素を示し、aは0.0005〜0.00
2、bは0.001〜0.35、nは1〜8の整数であ
る。)で表される焼成体からなる夜光性顔料を10〜6
0重量%含有するポリオレフィン樹脂の芯成分、及び夜
光性顔料を含有しないポリオレフィン樹脂の鞘成分から
なる高輝度夜光性繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、夜光性を装飾とする編
織物や、カーペット、組み紐、夜光性機能を生かした交
通安全用織編物や組み紐、さらには、フライフィッシン
グ用擬似針等の各種用途に適した高輝度夜光性繊維及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種繊維に多種多様な色彩効
果を付与すべく、さまざまな材料による着色が施されて
きた。特に近年では、着色材料として各種の機能性着色
材料を用いることにより、繊維に高度の付加価値を付与
することが試みられており、夜光性顔料もしくは蓄光顔
料と称される発光性着色材料を含有する繊維もその一つ
に挙げられる。
【0003】このような発光性着色材料としては、硫化
化合物を主体として、各種金属を賦活してなる蓄光顔料
を用いた発光繊維製品が特開昭49−47646号公
報、特公平3−70020号公報で提案されている。
又、特開平2−112414号公報では硫化亜鉛を主体
とした複合蓄光繊維が提案されているが、これらに提案
されている蛍光を発する繊維は、発光輝度が弱く、発光
時間も5分間程度と極めて短いものである。一方、この
ような蓄光顔料に放射性物質を添加すれば、発光機能が
向上することが知られているが、繊維のような日常的に
使用する素材に放射性物質を含む顔料を用いることは、
人体への影響を考えると避けるべきである。
【0004】さらに、金属酸化物に希土類元素をドーブ
させた構造の夜光性顔料が、放射性物質を実質上含有し
ないにもかかわらず、長時間、高輝度に発光可能である
ことが、特開平7−300722号公報に開示されてい
る。しかしながら、この繊維は、鞘成分に使用されてい
る熱可塑性樹脂がナイロン6、ナイロン66、ポリエチ
レンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等
の親水性ポリマーであるため、樹脂中の水分によって夜
光性顔料の夜光性性能が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
問題点に鑑み、産業資材用途にも使用でき、しかも、人
体に悪影響を与えず、長時間、高輝度、多色に発光し得
る特性を有する夜光性繊維及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、 一般式 (M0.9995〜0.998 Eu0.0005〜0.002 )Al2 4
(M0.9995〜0.998 Eu 0.0005〜0.002 )O・n(A1
1-b-a ba 23 (ただし、式中MはSr,Ca,Mg及びBaからなる
群から選ばれる少なくとも一種の元素、QはLa,C
e,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yb,Y,Lu,Mn及びBiからなる群か
ら選ばれる少なくとも一種の元素を示し、aは0.00
05〜0.002、bは0.001〜0.35、nは1
〜8の整数である。)で表される焼成体からなる夜光性
顔料を10〜60重量%含有するポリオレフィン樹脂か
らなる芯成分、及び夜光性顔料を含有しないポリオレフ
ィン樹脂からなる鞘成分からなることを特徴とする高輝
度夜光性繊維にある。
【0007】また本発明は、上記一般式で示される夜光
性顔料が、Mはストロンチウム又は/及びカルシウム、
Qはジスプロシウム又は/及びネオジムである発明、粒
径が1〜20μmのものを用いる発明、及び高輝度夜光
性繊維を構成する複合繊維の芯鞘比が容積比で1/3〜
1/1である発明、並びに上記一般式で示される夜光性
顔料の発光色が緑色、青色、紫色又は黄色である高輝度
夜光性繊維にある。
【0008】さらに本発明は、上記一般式で示される焼
成体からなる夜光性顔料を10〜60重量%含有したポ
リオレフィン樹脂を芯成分に配し、夜光性顔料を含有し
ないポリオレフィン樹脂を鞘成分に配して溶融複合紡糸
することを特徴とする高輝度夜光性繊維の製造方法にあ
る。
【0009】又、さらに本発明は、上記発明において溶
融複合紡糸後、延伸倍率2〜5倍、延伸温度60〜11
0℃、熱セット温度90〜150℃の条件下で延伸を行
う高輝度夜光性繊維の製造方法、さらに延伸後熱処理温
度110〜150℃、緩和率20%以上で、延伸同時ホ
ットエアー加工を行う高輝度夜光性繊維の製造方法にあ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において使用する夜光性顔
料は、次の一般式で表される焼成体からなるものであ
る。 一般式 (M0.9995〜0.998 Eu0.0005〜0.002 )Al2 4
(M0.9995〜0.998 Eu 0.0005〜0.002 )O・n(A1
1-b-aba 23 (ただし、式中MはSr,Ca,Mg及びBaからなる
群から選ばれる少なくとも一種の元素、QはLa,C
e,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yb,Y,Lu,Mn及びBiからなる群か
ら選ばれる少なくとも一種の元素を示し、aは0.00
05〜0.002、bは0.001〜0.35、nは1
〜8の整数である。)
【0011】上記一般式で表される夜光性顔料は、室温
で200〜450nmの紫外線及び/又は可視光線を照
射すると、紫外線及び/又は可視光線を遮断後緑色、青
色、紫色及び黄色の各種色を高輝度で発光する。上記一
般式において、M,Euに与えられている数値は該元素
の含有割合を示すモル数である。この一般式において、
Euは0.0005〜0.002モルの範囲にあること
が必要で、0.002モルより多いと濃度消光現象が起
き発光性がなくなる。又、0.0005モルより少ない
と発光中心の数が不足し発光性が弱い。
【0012】本発明において使用する前記一般式で表さ
れる焼成体からなる夜光性顔料としては、紫外線及び/
又は可視光線を遮断後515〜525nmの波長範囲で
ある緑色を発光するピカリコCP−05(商品名) (Sr0.9995Eu0.0005)Al2 4 ・(Sr0.9995
0.0005)O・(Al 1-0.01-0.0005 0.01
0.000523 485〜495nmの波長範囲である青色を発光するピ
カリコCP−10(商品名) (Sr0.9995Eu0.0005)Al2 4 ・(Sr0.9995
0.0005)O・2(Al1-0.01-0.0005 0.01Dy
0.000523 420〜440nmの波長範囲である紫色を発光するピ
カリコCP−20(商品名) (Sr0.09992 Ca0.89928 Eu0.0008)Al2 4
(Sr0.09992 Ca0. 89928 Eu0.0008)O・(Al
1-0.01-0.0016 0.01Dy0.0008Nd0.000823 560〜580nmの波長範囲である黄色を発光するピ
カリコCP−30(商品名) (Sr0.7996Ca0.1999Eu0.0005)Al2 4 ・(S
0.7996Ca0.1999Eu0.0005)O・(Al
1-0.02-0.0020.02Dy0.002 23 を例示することができる。これらはいずれもケミテック
株式会社製であり上記商品名で市場で入手できる。
【0013】本発明の高輝度夜光性繊維は、前記一般式
で表される焼成体からなる夜光性顔料を、複合繊維の芯
成分に配するポリオレフィン樹脂に10〜60重量%含
有させ、鞘成分には夜光性顔料を含有させないで芯鞘型
に複合紡糸した高輝度夜光性繊維である。該夜光性顔料
は大粒径ほど夜光性性能(高輝度及び長時間発光)は良
好になるが、製糸性、得られた夜光性繊維の繊維物性の
観点から平均粒径1〜20μmの範囲にあるもの特に平
均粒径4〜8μmのものが好ましい。夜光性顔料の平均
粒径が20μmを超えるものの使用は、製糸性を低下さ
せ、得られた夜光性繊維の繊維の強度が低くなり、後加
工性及び、得られた夜光性繊維製品の強度が低くなる傾
向にある。又、平均粒径が1μm未満のものであると、
発光性能がほとんど無くなり夜光性繊維となり難い。
【0014】又、夜光性繊維を製造するに当たり夜光性
顔料を直接繊維に練り込む方式では、夜光性顔料の含有
量は5重量%が限界であり、5重量%を超えると得られ
た夜光性繊維の繊維の強度の低下をきたし、製糸性も低
下する。さらに、繊維の周囲に存在する水分と夜光性顔
料が反応して夜光性顔料が変色し、発光性能が低下す
る。しかも、このような現象は繊維表面に露出している
夜光性顔料を引き金として内部に移行していくことが判
った。
【0015】そこで本発明では、夜光性顔料を含有する
ポリオレフィン樹脂を芯成分に配し、透明性の高いポリ
オレフィン樹脂を鞘成分に配した芯鞘型複合構造とした
高輝度夜光性繊維である。
【0016】本発明の高輝度夜光性繊維を構成する複合
繊維の芯鞘比率は、製糸性、繊維物性の観点から容積比
で芯鞘比率1/3〜1/1の範囲にあることが好まし
い。複合繊維中の夜光性顔料の含有量は、高含有量ほど
発光性能は高くなるが、製糸性、得られる高輝度夜光性
繊維の物性の観点から、繊維全体としての含有量は、5
〜20重量%の範囲が好ましい。芯鞘比率が1/3未満
であると複合繊維を構成する芯部に断面斑が発生し、製
糸性が低下する。又、芯鞘比率が1/1を超えると得ら
れる夜光性繊維の繊維強度が低くなり、製糸性、及び製
編製織等の後加工工程通過性が低下する。したがって、
本発明では高濃度の夜光性顔料を芯成分に配し、得られ
る複合繊維の強度が低下しない容積比にする必要があ
る。又、夜光性顔料の含有量は、繊維全体として5重量
%未満では発光輝度が低く、発光時間が短くなる。20
重量%を超えると芯鞘構造でも、製糸安定性が低下す
る。
【0017】本発明の高輝度夜光性複合繊維の構成成分
として、芯成分に用いる熱可塑性樹脂は、ポリオレフィ
ン樹脂が繊維形成性等の面から好ましく用いられる。鞘
成分としては水分率が実質的に0の樹脂が好ましい。こ
れには、特にポリオレフィン樹脂が耐熱性等の観点から
も好ましく用いられる。ポリオレフィン樹脂としては、
特に限定はないが、繊維の耐熱性、繊維強度を考慮すれ
ば、ポリオレフィン樹脂の中でも融点の高いポリプロピ
レン樹脂がよい。ポリプロピレン樹脂としては、プロピ
レンホモポリマーの他に、プロピレンと他のα−オレフ
ィンモノマー例えばエチレン、ブテン−1等との共重合
ポリマーであってもよく、溶融可能なものであることが
望ましい。
【0018】本発明においては、さらに芯成分における
夜光性顔料の分散性を向上させるために、芯成分中にワ
ックス類を添加しても差し支えない。かかるワックス類
としては、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワ
ックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、ポ
リプロピレンワックス、ポリスチレンワックス、低分子
量ポリブテン、液状ポリブタジエン、液状ポリペンタジ
エン、オリゴエステルアクリレート、ポリアミドオリゴ
マー、ポリエステルオリゴマー、シリコンオリゴマー等
を用いることができる。ワックス類の好ましい含有量は
20重量%以下である。
【0019】前記一般式で表される焼成体からなる夜光
性顔料は、芯成分を構成するポリオレフィン樹脂に直接
添加してもよく、又、カラーマスターバッチ製造時カラ
ーマスターバッチ用樹脂に添加してもよい。マスターバ
ッチ中の夜光性顔料の好ましい含有量は60重量%以下
であり、適宜の割合に希釈して用いるか、又はそのまま
の濃度で用いてもよい。
【0020】本発明の高輝度夜光性繊維は、一般的には
溶融複合紡糸法によって製造されるが、製糸安定性の観
点からポリプロピレン樹脂としては、芯成分、鞘成分い
ずれもメルトフローレート(JIS−K−7210に準
拠、測定条件;試験温度230℃、試験荷重2.16K
g。以下、MFR値と略記する。)が5〜50g/10
分の範囲のものから選択される。MFR値が5g/10
分未満のものであると製糸時、繊維が白化し得られた繊
維の夜光性能が低下する。又、50g/10分を超える
ものは製糸性が低下する。
【0021】本発明の高輝度夜光性繊維を構成する芯成
分は、ポリオレフィン樹脂を溶融し、その中に平均粒径
1〜20μmの前記一般式で示される焼成体からなる夜
光性顔料を10〜60重量%の範囲で混合分散させるこ
とによって形成できるが、夜光性顔料を予めポリオレフ
ィン樹脂に溶融分散させたカラーマスターバッチの形態
とすれば、芯成分用樹脂中における夜光性顔料の分散性
をより向上させることができる。このようなカラーマス
ターバッチ用の樹脂としては、鞘成分と同様なポリプロ
ピレン樹脂が使用できる。カラーマスターバッチ用の樹
脂のMFR値は、鞘成分用のポリプロピレン樹脂と同等
のMFR値とすることが製糸安定性の観点から好まし
い。又、夜光性顔料を含有するポリプロピレン樹脂を芯
成分とし、夜光性顔料を含有しないポリプロピレン樹脂
を鞘成分として、芯成分と鞘成分の容積比1/3〜1/
1の範囲で複合紡糸する。紡糸手段は、特に限定はなく
一般に良く知られた複合紡糸装置を用いて行うことがで
きる。
【0022】このようにして得られた複合繊維は、延伸
倍率2〜5倍、延伸温度60〜110℃、好ましくは6
0〜105℃、熱セット温度90〜150℃、好ましく
は90〜135℃の条件下で延伸を行ない高輝度夜光性
繊維を得ることができる。このとき延伸倍率が2倍未満
であると製造された繊維の強度が低くなり、又、5倍を
超えると製糸安定性が低下する。延伸温度が60℃未満
では延伸倍率を低く設定することが好ましく、得られた
繊維の強度が低くなり、製糸安定性も低下する。110
℃を超えると製糸安定性が低下する。熱セット温度が9
0℃未満であると、夜光性を必要とする資材用途製品に
加工した後、繊維の収縮が起こり寸法安定性がなく、製
品が変形する。又、150℃を超えると製糸安定性が低
下する。紡糸、延伸を連続した1プロセス(いわゆるワ
ンステップ製糸法)で行っても同様な高輝度夜光性繊維
を得ることができる。
【0023】さらに延伸糸は、引き続いて熱処理温度1
10〜150℃、緩和率20%以上の条件下で、延伸同
時ホットエアー加工し、高輝度夜光性捲縮加工糸とする
ことができる。延伸同時エアー加工時の熱処理温度が1
10℃未満であると、捲縮発現性が低くなり捲縮加工糸
を得ることはできない。又、150℃を超えると製糸安
定性が低下する。緩和率20%未満では、捲縮発現性が
低下し、捲縮加工糸を得ることはできない。
【0024】又、本発明の高輝度夜光性繊維の断面形状
は、芯鞘構造であれば円形、三角等の異型、中空断面で
も良い。又、その繊度は特に限定するものではなく任意
の繊度でよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて説明する。実
施例、比較例で得られた繊維の夜光性能評価として残光
輝度試験を行った。その試験方法は次のとおりである。 1. 白色の台紙に繊維を均一に巻き取る(繊維の厚さ5
mm以上)。 2. 台紙に巻き取ったサンプルを5時間光を遮断する。 3. 台紙に巻き取ったサンプルを、27W卓上蛍光灯下
60cm(約1000lux)に水平に置き、30分照
射して励起させる。 4. 照射停止後、残光輝度を(株)トプコン製のTOP
CON BM−8輝度計を用いて測定した。
【0026】[実施例1]予め、MFR値5g/10分
のポリプロピレン樹脂40重量%と、夜光性顔料として
前記一般式で表される焼成体からなる平均粒径5〜6μ
mの夜光性顔料、商品名「ピカリコCP−05」(ケミ
テック(株)製)60重量%を溶融賦型し、カラーペレ
ット(マスターバッチ、以下、MBと略記する。)を製
造した。MBの重量1に対して、MFR値10g/10
分の通常のポリプロピレン樹脂の重量2.5の割合でペ
レットブレンドした原料を芯成分(芯成分中の夜光性顔
料の含有量は17重量%)に配し、鞘成分としてMFR
値10g/10分の通常のポリプロピレン樹脂を使用
し、芯鞘比率(容積比)1/1で、それぞれを第1ゾー
ンの温度250℃、第2〜第4ゾーンの温度260℃に
調整された別々の押出機を使用して、紡糸頭温度255
℃で溶融し、丸断面芯鞘型1.0mmφ×60ホールの
複合紡糸ノズルにより賦型、引取速度330m/分で巻
き取った。さらに、この繊維を延伸温度90℃、熱セッ
ト温度135℃、延伸倍率3.3で延伸し、1100d
tex/60フィラメント(f)の夜光性繊維を得た。
【0027】得られた夜光性繊維中の夜光性顔料の含有
量は、8.5重量%/ヤーンであり、この繊維は、延伸
時に夜光性顔料の脱落もなく製糸安定性が良好であり、
明るい場所から暗い場所に移すと、数時間高輝度の緑色
(波長518〜520nm)を発光する機能を有してお
り、製造後6ケ月が経過しても、その機能と繊維の物性
は変わることはなかった。繊維物性を表1に、残光輝度
測定結果を表2に示す。
【0028】[実施例2]芯成分を実施例1で使用した
MBの重量1に対して、通常のポリプロピレン樹脂の重
量1.6の割合でペレットブレンドした原料(芯成分中
の夜光性顔料の含有量は23重量%)に変更したほか
は、実施例1と同様の条件で1200dtex/60f
の夜光性繊維を得た。得られた夜光性繊維中の夜光性顔
料の含有量は11.5重量%/ヤーンであり、この繊維
は、製糸性が良好であり、明るい場所から暗い場所に移
すと実施例1で得られた繊維より高輝度の緑色を発光す
る機能を有していた。繊維物性を表1に、残光輝度測定
結果を表2に示す。
【0029】[実施例3]芯成分を実施例1で使用した
MBの重量1に対して、通常のポリプロピレン樹脂の重
量1の割合でペレットブレンドした原料(芯成分中の夜
光性顔料の含有量は30重量%)に変更したほかは、実
施例1と同条件で1200dtex/60fの夜光性繊
維を得た。得られた夜光性繊維中の夜光性顔料の含有量
は15重量%/ヤーンであり、この繊維は、製糸性が良
好であり、明るい所から暗い所へ移すと実施例2で得ら
れた繊維より高輝度の緑色を発光する機能を有してい
た。繊維物性を表1に、残光輝度測定結果を表2に示
す。
【0030】[実施例4」実施例2で得た未延伸糸を、
延伸温度105℃、熱セット温度125℃、延伸倍率
3.3で延伸し、引き続いて熱風温度135℃、緩和率
30%の条件で延伸同時エアー加工を行い、1200d
tex/60fの夜光性捲縮繊維を得た。この繊維は、
製糸性が良好であり、明るい所から暗い所へ移すと高輝
度の緑色を発光する機能を有していた。繊維物性を表1
に、残光輝度測定結果を表2に示す。
【0031】[実施例5」実施例1で使用したMBを芯
成分(芯成分中の夜光性顔料の含有量は60重量%)と
して、通常ポリプロピレン樹脂を鞘成分とし、芯鞘比率
1/2に変更したほかは、実施例1と同様の条件で16
00dtex/60fの夜光性繊維を得た。得られた夜
光性繊維中の夜光性顔料の含有量は20重量%/ヤーン
であり、この繊維は、製糸性が良好であり、明るい場所
から暗い場所に移すと実施例3で得られた繊維より高輝
度の緑色を発光する機能を有していた。繊維物性を表1
に、残光輝度測定結果を表2に示す。
【0032】[実施例6」実施例1で使用した夜光性顔
料を、前記一般式で表される焼成体からなる平均粒径5
〜6μmの夜光性顔料、商品名「ピカリコCP−10」
(ケミテック(株)製)、ただし、芯成分中の夜光性顔
料の含有量を17重量%に変更したほかは、実施例1と
同様にして1100dtex/60fの夜光性繊維を得
た。得られた夜光性繊維中のの夜光性顔料の含有量は
8.5重量%/ヤーンであり、この繊維は、製糸性が良
好であり、明るい所から暗い所へ移すと実施例1で得ら
れた繊維と同程度の高輝度の青色(波長488〜490
nm)を発光する機能を有していた。繊維物性を表1
に、残光輝度測定結果を表2に示す。
【0033】[比較例1]実施例1で使用したMBの重
量1に対して、MFR値が10g/10分の通常のポリ
プロピレン樹脂の重量11の割合のペレットブレンドを
使用し、単一構造で、第1ゾーンの温度250℃、第2
〜第4ゾーンの温度260℃に調整された押出機を使用
して、紡糸頭温度255℃で溶融し賦型、引取速度33
0m/分で巻き取った。さらに、この繊維を延伸温度9
0℃、熱セット温度135℃、延伸倍率2.5で延伸し
ようとしたが、製糸安定性のない繊維であった。延伸倍
率を2.0倍に変更しても製糸性は向上しなかった。こ
の繊維中の夜光性顔料の含有量は、5重量%/ヤーンで
あり、製糸時に夜光性顔料の脱落も発生した。得られた
繊維は、繊維強度は低く、発光性も悪く夜光性繊維と云
えるものではない繊維であった。繊維物性を表1に示し
た。
【0034】[比較例2]MBの高濃度化として、MF
R値5g/10分のポリプロピレン樹脂35重量%と、
平均粒径5〜6μmの夜光性顔料65重量%を溶融賦型
し、カラーペレットを製造した。MBの製造時、ストラ
ンドが切断することがあり、の安定性は低かった。この
高濃度のMBを芯成分(芯成分中の夜光性顔料の含有量
は65重量%)に配し、通常のポリプロピレン樹脂を鞘
成分に配し、芯鞘比率を1/3に変更したほかは実施例
1と同様の条件で製糸を試みたが製糸性が低く、安定し
て夜光性繊維を得ることができなかった。延伸倍率を
2.5倍、2.0倍に変更しても製糸性は向上しなかっ
た。
【0035】[比較例3]夜光性顔料を、平均粒径を3
0μm以下の硫化亜鉛に変更し、これを23重量%添加
量の樹脂を芯成分に配したほかは、実施例1と同様の条
件で溶融紡糸した。得られた未延伸糸を延伸倍率を2.
7倍で延伸した。このときの硫化亜鉛の含有量は11.
5重量%/ヤーンであり、得られた繊維は、明るい所か
ら暗い所へ移すと緑色を発光したが、発光性が低く夜光
性繊維と言えるものではなかった。繊維物性を表1に、
残光輝度測定結果を表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明による高輝度夜光性繊維は、夜光
性顔料を含有するポリプロピレン樹脂を芯成分とし、夜
光性顔料を含有しないポリプロピレン樹脂を鞘成分に配
し、芯鞘比率を1/1〜1/3としたことによって、芯
部に夜光性顔料を高濃度に含有させても、産業資材用途
に使用しても問題が発生しない強度を有する繊維であ
り、かつ、放射性物質を実質上含有しないにもかかわら
ず長時間高輝度に発光する性質を有するため産業資材分
野での素材として好適であり、又、織編物素材として交
通安全用織編物や組み紐、さらには、フライフィッシン
グ用擬似針等に使用できるなど、産業資材分野をはじめ
各種分野における繊維素材として有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笠原 賢 愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 (72)発明者 坂倉 秀夫 愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内 (72)発明者 小椋 厚 東京都府中市宮町1−40 ケミテック株式 会社内 (72)発明者 後藤 大治 東京都府中市宮町1−40 ケミテック株式 会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 (M0.9995〜0.998 Eu0.0005〜0.002 )Al2 4
    (M0.9995〜0.998 Eu 0.0005〜0.002 )O・n(A1
    1-b-aba 23 (ただし、式中MはSr,Ca,Mg及びBaからなる
    群から選ばれる少なくとも一種の元素、QはLa,C
    e,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,E
    r,Tm,Yb,Y,Lu,Mn及びBiからなる群か
    ら選ばれる少なくとも一種の元素を示し、aは0.00
    05〜0.002、bは0.001〜0.35、nは1
    〜8の整数である。)で表される焼成体からなる夜光性
    顔料を10〜60重量%含有するポリオレフィン樹脂か
    らなる芯成分、及び夜光性顔料を含有しないポリオレフ
    ィン樹脂からなる鞘成分からなることを特徴とする高輝
    度夜光性繊維。
  2. 【請求項2】 夜光性顔料がMはストロンチウム又は/
    及びカルシウムであり、Qはジスプロシウム又は/及び
    ネオジムであることを特徴とする請求項1記載の高輝度
    夜光性繊維。
  3. 【請求項3】 夜光性顔料を含有する芯成分と、夜光性
    顔料を含有しない鞘成分の容積比が、1/3〜1/1で
    ある請求請1又は2記載の高輝度夜光性繊維。
  4. 【請求項4】 発光色が515〜525nmの波長範囲
    の緑、485〜495nmの波長範囲の青、420〜4
    40nmの波長範囲の紫、560〜580nmの波長範
    囲の黄色である請求項1〜3のいずれか記載の高輝度夜
    光性繊維。
  5. 【請求項5】 下記構造式からなる夜光性顔料を含有す
    る請求項4記載の高輝度夜光性繊維。 緑色発光 (Sr0.9995Eu0.0005)Al2 4 ・(Sr0.9995
    0.0005)O・(Al 1-0.01-0.0005 0.01
    0.000523 青色発光 (Sr0.9995Eu0.0005)Al2 4 ・(Sr0.9995
    0.0005)O・2(Al1-0.01-0.00050.01Dy
    0.000523 紫色発光 (Sr0.09992 Ca0.89928 Eu0.0008)Al2 4
    (Sr0.09992 Ca0. 89928 Eu0.0008)O・(Al
    1-0.01-0.0016 0.01Dy0.0008Nd0.000823 黄色発光 (Sr0.7996Ca0.1999Eu0.0005)Al2 4 ・(S
    0.7996Ca0.1999Eu0.0005)O・(Al
    1-0.02-0.0020.02Dy0.002 23
  6. 【請求項6】 夜光性顔料の平均粒径が1〜20μmで
    ある請求請1〜5いずれか記載の高輝度夜光性繊維。
  7. 【請求項7】 芯及び鞘成分のポリオレフィン樹脂がメ
    ルトフローレート値が5〜50g/10分であるポリプ
    ロピレン樹脂である請求項1記載の高輝度夜光性繊維。
  8. 【請求項8】 一般式 (M0.9995〜0.998 Eu0.0005〜0.002 )Al2 4
    (M0.9995〜0.998 Eu 0.0005〜0.002 )O・n(A1
    1-b-a ba 23 (ただし、式中MはSr,Ca,Mg及びBaからなる
    群から選ばれる少なくとも一種の元素、QはLa,C
    e,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Ho,E
    r,Tm,Yb,Y,Lu,Mn及びBiからなる群か
    ら選ばれる少なくとも一種の元素を示し、aは0.00
    05〜0.002、bは0.001〜0.35、nは1
    〜8の整数である。)で表される焼成体からなる夜光性
    顔料を10〜60重量%含有したポリオレフィン樹脂を
    芯成分に配し、夜光性顔料を含有しないポリオレフィン
    樹脂を鞘成分に配して溶融複合紡糸することを特徴とす
    る高輝度夜光性繊維の製造方法。
  9. 【請求項9】 溶融複合紡糸後、延伸倍率2〜5倍、延
    伸温度60〜110℃、熱セット温度90〜150℃の
    条件下で延伸を行うことを特徴とする請求項8記載の高
    輝度夜光性繊維の製造方法。
  10. 【請求項10】 延伸後熱処理温度110〜150℃、
    緩和率20%以上で、延伸同時ホットエアー加工を行う
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の高輝度夜光性繊
    維の製造方法。
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