JP2000180677A - 偏波保持光ファイバの保護構造 - Google Patents
偏波保持光ファイバの保護構造Info
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- JP2000180677A JP2000180677A JP10359841A JP35984198A JP2000180677A JP 2000180677 A JP2000180677 A JP 2000180677A JP 10359841 A JP10359841 A JP 10359841A JP 35984198 A JP35984198 A JP 35984198A JP 2000180677 A JP2000180677 A JP 2000180677A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 温度変化などによって、特に低温時にクロス
トークが劣化しにくい偏波保持光ファイバの保護構造を
提供する。 【解決手段】 裸光ファイバ1の上に被覆層5が設けら
れてなる偏波保持光ファイバの途中の被覆層5が除去さ
れ、裸光ファイバ1が露出した部分がパイプ状の基材2
3内に収納され、所定の接着位置で接着、固定された偏
波保持光ファイバの保護構造において、接着位置に充填
された接着剤14、基材23の長さ方向に直交する断面
において、偏波保持光ファイバ(被覆層5)の周囲また
は裸光ファイバ1の周囲と、前記基材23の内壁23c
全体に接着していることを特徴とする偏波保持光ファイ
バの保護構造を構成する。
トークが劣化しにくい偏波保持光ファイバの保護構造を
提供する。 【解決手段】 裸光ファイバ1の上に被覆層5が設けら
れてなる偏波保持光ファイバの途中の被覆層5が除去さ
れ、裸光ファイバ1が露出した部分がパイプ状の基材2
3内に収納され、所定の接着位置で接着、固定された偏
波保持光ファイバの保護構造において、接着位置に充填
された接着剤14、基材23の長さ方向に直交する断面
において、偏波保持光ファイバ(被覆層5)の周囲また
は裸光ファイバ1の周囲と、前記基材23の内壁23c
全体に接着していることを特徴とする偏波保持光ファイ
バの保護構造を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏波保持光ファイ
バの保護構造に関し、特に、偏波保持光ファイバのクロ
ストークの劣化を抑制できるものである。
バの保護構造に関し、特に、偏波保持光ファイバのクロ
ストークの劣化を抑制できるものである。
【0002】
【従来の技術】本発明において、偏波保持光ファイバと
は、偏波保持構造を有する裸光ファイバの上にプラスチ
ック製の被覆層が設けられてなる光ファイバ素線、光フ
ァイバ心線などを包含するものとする。図7は、偏波保
持光ファイバの一例であるパンダファイバの裸光ファイ
バの断面図を示したものである。この裸光ファイバ1
は、高屈折率のコア2と、このコア2の周囲に設けられ
た、コア2よりも低屈折率のクラッド3と、このクラッ
ド3内に、前記コア2を中心に対称配置され、かつ前記
クラッド3よりも低屈折率の断面円形の応力付与部4,
4とからなる偏波保持構造を有している。
は、偏波保持構造を有する裸光ファイバの上にプラスチ
ック製の被覆層が設けられてなる光ファイバ素線、光フ
ァイバ心線などを包含するものとする。図7は、偏波保
持光ファイバの一例であるパンダファイバの裸光ファイ
バの断面図を示したものである。この裸光ファイバ1
は、高屈折率のコア2と、このコア2の周囲に設けられ
た、コア2よりも低屈折率のクラッド3と、このクラッ
ド3内に、前記コア2を中心に対称配置され、かつ前記
クラッド3よりも低屈折率の断面円形の応力付与部4,
4とからなる偏波保持構造を有している。
【0003】一般に、コア2、クラッド3および応力付
与部4の材料としては、それぞれ、ゲルマニウムが添加
された石英ガラス、純石英ガラス、比較的ホウ素が大量
に添加された石英ガラスが用いられる。応力付与部4,
4は、応力付与部4,4の中心を通るX軸方向と、これ
に直交するY軸方向において、コア2に非軸対称の応力
を印加するものである。X軸方向においては、図中矢印
で示したように、コア2に対して引張応力が印加され、
Y軸方向においては、相対的にコア2に対して圧縮応力
が印加されている。そして、この応力の非軸対称性によ
って付与される異方性の理想的なバランスによって、偏
波保持特性が得られる。
与部4の材料としては、それぞれ、ゲルマニウムが添加
された石英ガラス、純石英ガラス、比較的ホウ素が大量
に添加された石英ガラスが用いられる。応力付与部4,
4は、応力付与部4,4の中心を通るX軸方向と、これ
に直交するY軸方向において、コア2に非軸対称の応力
を印加するものである。X軸方向においては、図中矢印
で示したように、コア2に対して引張応力が印加され、
Y軸方向においては、相対的にコア2に対して圧縮応力
が印加されている。そして、この応力の非軸対称性によ
って付与される異方性の理想的なバランスによって、偏
波保持特性が得られる。
【0004】このような偏波保持光ファイバの偏波保持
特性を利用した光ファイバ形デバイスとして、偏波保持
光ファイバグレーティング、偏波ビームスプリッタ、偏
波保持光ファイバカプラなどが提案されている。偏波保
持光ファイバグレーティングは、波長フィルタとして使
用されるデバイスであり、偏波ビームスプリッタは、直
交する偏波の分離、結合を行うデバイスであり、偏波保
持光ファイバカプラは、偏波面を保ったまま光の分岐、
結合を行うデバイスである。これらのデバイスは偏波保
持光ファイバの途中の被覆層を除去して裸光ファイバを
露出させ、この部分に加工を施したものである。よっ
て、この裸光ファイバが露出した部分を適当な基材内に
収納し、固定した保護構造を構成するのが通常である。
特性を利用した光ファイバ形デバイスとして、偏波保持
光ファイバグレーティング、偏波ビームスプリッタ、偏
波保持光ファイバカプラなどが提案されている。偏波保
持光ファイバグレーティングは、波長フィルタとして使
用されるデバイスであり、偏波ビームスプリッタは、直
交する偏波の分離、結合を行うデバイスであり、偏波保
持光ファイバカプラは、偏波面を保ったまま光の分岐、
結合を行うデバイスである。これらのデバイスは偏波保
持光ファイバの途中の被覆層を除去して裸光ファイバを
露出させ、この部分に加工を施したものである。よっ
て、この裸光ファイバが露出した部分を適当な基材内に
収納し、固定した保護構造を構成するのが通常である。
【0005】図8〜10は、従来の偏波保持光ファイバ
グレーティング(以下、光ファイバグレーティングと略
記する。)の保護構造の一例を示したものである。図8
は、基材本体と蓋とを一体化する際の操作を示した一部
側断面図、図9は基材本体に光ファイバグレーティング
を固定した状態を示した平面図、図10は図8、図9中
のA−Aにおける断面図である。
グレーティング(以下、光ファイバグレーティングと略
記する。)の保護構造の一例を示したものである。図8
は、基材本体と蓋とを一体化する際の操作を示した一部
側断面図、図9は基材本体に光ファイバグレーティング
を固定した状態を示した平面図、図10は図8、図9中
のA−Aにおける断面図である。
【0006】この光ファイバグレーティング8は、例え
ば図7に示したような偏波保持構造を有する裸光ファイ
バ1の上に紫外線硬化型樹脂などからなる被覆層5が設
けられた光ファイバ素線(偏波保持光ファイバ)6の途
中の被覆層5を除去し、この部分にグレーティング部7
を形成したものである。グレーティング部7は、特定波
長の光を選択的に損失させる特性を有し、例えば、裸光
ファイバ1の長さ方向にそって、そのコアに周期的な摂
動の変化が形成されたものである。この摂動の変化と
は、例えば、コアの外径やコアの屈折率変化などであ
る。屈折率変化は、例えば、ゲルマニウムが添加された
石英ガラスに特定波長の紫外線を照射すると屈折率が上
昇する現象を利用して形成される。すなわち、コアに、
その長さ方向において周期的に紫外線を照射し、この紫
外線を照射した部分の屈折率を上昇させて形成すること
ができる。
ば図7に示したような偏波保持構造を有する裸光ファイ
バ1の上に紫外線硬化型樹脂などからなる被覆層5が設
けられた光ファイバ素線(偏波保持光ファイバ)6の途
中の被覆層5を除去し、この部分にグレーティング部7
を形成したものである。グレーティング部7は、特定波
長の光を選択的に損失させる特性を有し、例えば、裸光
ファイバ1の長さ方向にそって、そのコアに周期的な摂
動の変化が形成されたものである。この摂動の変化と
は、例えば、コアの外径やコアの屈折率変化などであ
る。屈折率変化は、例えば、ゲルマニウムが添加された
石英ガラスに特定波長の紫外線を照射すると屈折率が上
昇する現象を利用して形成される。すなわち、コアに、
その長さ方向において周期的に紫外線を照射し、この紫
外線を照射した部分の屈折率を上昇させて形成すること
ができる。
【0007】一方、この例の基材13は、内部に中空部
を有する断面円形のパイプ状のものであり、断面半円形
の半割れ管状の基材本体11と蓋12とからなる。基材
13の材料は、温度変化などによって発生する基材13
の膨張、収縮の裸光ファイバ1への影響を低減するた
め、裸光ファイバ1の材料の線膨張係数と近い値を有す
るものが用いられる。例えば、石英ガラスなどである。
を有する断面円形のパイプ状のものであり、断面半円形
の半割れ管状の基材本体11と蓋12とからなる。基材
13の材料は、温度変化などによって発生する基材13
の膨張、収縮の裸光ファイバ1への影響を低減するた
め、裸光ファイバ1の材料の線膨張係数と近い値を有す
るものが用いられる。例えば、石英ガラスなどである。
【0008】そして、この基材本体11の凹部11a
に、光ファイバグレーティング8をおさめ、グレーティ
ング部7の両側の、被覆層5,5の終端と、これらに隣
接する裸光ファイバ1を露出させた部分の一部とを含む
2箇所の接着位置において、この光ファイバグレーティ
ング8を基材本体11に接着剤14,14によって固定
する。接着剤14,14としては、例えば紫外線硬化型
接着剤が用いられ、この未硬化の接着剤を注射器などで
前記接着位置に注入し、さらに紫外光を照射して硬化さ
せる。ついで、基材本体11の接合部11b,11bと
蓋12の接合部12b,12bとを、例えば未硬化の紫
外線硬化型接着剤を介して一体化し、紫外線を照射して
この接着剤を硬化し、基材本体11と蓋12とを接着、
固定することにより、基材13内に光ファイバグレーテ
ィング8が接着、固定された保護構造を完成する。
に、光ファイバグレーティング8をおさめ、グレーティ
ング部7の両側の、被覆層5,5の終端と、これらに隣
接する裸光ファイバ1を露出させた部分の一部とを含む
2箇所の接着位置において、この光ファイバグレーティ
ング8を基材本体11に接着剤14,14によって固定
する。接着剤14,14としては、例えば紫外線硬化型
接着剤が用いられ、この未硬化の接着剤を注射器などで
前記接着位置に注入し、さらに紫外光を照射して硬化さ
せる。ついで、基材本体11の接合部11b,11bと
蓋12の接合部12b,12bとを、例えば未硬化の紫
外線硬化型接着剤を介して一体化し、紫外線を照射して
この接着剤を硬化し、基材本体11と蓋12とを接着、
固定することにより、基材13内に光ファイバグレーテ
ィング8が接着、固定された保護構造を完成する。
【0009】図11〜13は、従来の融着延伸型の偏波
保持光ファイバカプラ(以下、光ファイバカプラと略記
する。)の保護構造の一例を示したもので、図11は、
基材固定前の光ファイバカプラと基材を示した斜視図、
図12は、基材本体に光ファイバカプラを固定した状態
を示した平面図、図13は、基材本体と蓋とを一体化す
る際の操作を示した、図12中のB−Bにおける断面図
である。図8〜10に示したものと同様の構成について
は、同符号を付して説明を省略する。
保持光ファイバカプラ(以下、光ファイバカプラと略記
する。)の保護構造の一例を示したもので、図11は、
基材固定前の光ファイバカプラと基材を示した斜視図、
図12は、基材本体に光ファイバカプラを固定した状態
を示した平面図、図13は、基材本体と蓋とを一体化す
る際の操作を示した、図12中のB−Bにおける断面図
である。図8〜10に示したものと同様の構成について
は、同符号を付して説明を省略する。
【0010】この光ファイバカプラ10は、例えば以下
のようにして製造したものである。すなわち、2本の光
ファイバ素線6,6の途中の被覆層5,5を引き剥し、
裸光ファイバ1,1を露出させる。そして、その両側の
被覆層5,5を把持し、裸光ファイバ1,1を露出させ
た部分の位置を揃えて2本の光ファイバ素線6,6を並
列させる。ついで、裸光ファイバ1,1の中央を、ガス
バーナー、電気ヒーターなどを用いて加熱し、融着させ
て融着部を形成する。さらに、長さ方向に引っ張って前
記融着部を延伸し、融着延伸部9を形成すると、この融
着延伸部9の中央付近に光結合部が形成され、光ファイ
バカプラ10が得られる。この光ファイバカプラ10に
おいては、例えば1本の光ファイバ素線6に特定波長の
光を入射すると、融着延伸部9の光結合部において、こ
の光の一部が他方の裸光ファイバ1に結合することによ
り、光が分波する。そして、出射側の2本の光ファイバ
素線6,6の双方から前記特定波長の光が出射する作用
が得られる。
のようにして製造したものである。すなわち、2本の光
ファイバ素線6,6の途中の被覆層5,5を引き剥し、
裸光ファイバ1,1を露出させる。そして、その両側の
被覆層5,5を把持し、裸光ファイバ1,1を露出させ
た部分の位置を揃えて2本の光ファイバ素線6,6を並
列させる。ついで、裸光ファイバ1,1の中央を、ガス
バーナー、電気ヒーターなどを用いて加熱し、融着させ
て融着部を形成する。さらに、長さ方向に引っ張って前
記融着部を延伸し、融着延伸部9を形成すると、この融
着延伸部9の中央付近に光結合部が形成され、光ファイ
バカプラ10が得られる。この光ファイバカプラ10に
おいては、例えば1本の光ファイバ素線6に特定波長の
光を入射すると、融着延伸部9の光結合部において、こ
の光の一部が他方の裸光ファイバ1に結合することによ
り、光が分波する。そして、出射側の2本の光ファイバ
素線6,6の双方から前記特定波長の光が出射する作用
が得られる。
【0011】この光ファイバカプラ10においても、融
着延伸部9を含む部分は裸光ファイバ1,1が露出して
いるため、上述の光ファイバグレーティングと同様の基
材13に収納して保護するのが通常である。すなわち、
上述の光ファイバグレーティングを基材に固定する操作
と同様にして、融着延伸部9の両側の、被覆層5,5の
終端と、これに隣接する裸光ファイバ1が露出した部分
の一部とを含む2箇所の接着位置において、光ファイバ
カプラ10を基材本体11に接着剤14,14によって
固定する。ついで、基材本体11と蓋12とを一体化
し、接着、固定して完成する。
着延伸部9を含む部分は裸光ファイバ1,1が露出して
いるため、上述の光ファイバグレーティングと同様の基
材13に収納して保護するのが通常である。すなわち、
上述の光ファイバグレーティングを基材に固定する操作
と同様にして、融着延伸部9の両側の、被覆層5,5の
終端と、これに隣接する裸光ファイバ1が露出した部分
の一部とを含む2箇所の接着位置において、光ファイバ
カプラ10を基材本体11に接着剤14,14によって
固定する。ついで、基材本体11と蓋12とを一体化
し、接着、固定して完成する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
偏波保持光ファイバの保護構造においては、温度などの
環境変化によって偏波保持光ファイバの偏波保持特性が
低下し、クロストークが劣化するという問題があった。
特に低温時において、この問題が発生することが多かっ
た。本発明は前記事情に艦みてなされたもので、温度変
化などによってクロストークが劣化しにくい偏波保持光
ファイバの保護構造を提供することを課題とする。特に
低温度時に、クロストークが劣化しにくい偏波保持光フ
ァイバの保護構造を提供することを目的とする。
偏波保持光ファイバの保護構造においては、温度などの
環境変化によって偏波保持光ファイバの偏波保持特性が
低下し、クロストークが劣化するという問題があった。
特に低温時において、この問題が発生することが多かっ
た。本発明は前記事情に艦みてなされたもので、温度変
化などによってクロストークが劣化しにくい偏波保持光
ファイバの保護構造を提供することを課題とする。特に
低温度時に、クロストークが劣化しにくい偏波保持光フ
ァイバの保護構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らが前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、上述の問題は、以下
のような偏波保持光ファイバへの不均一な応力印加によ
って起こることがわかった。すなわち、接着剤の線膨張
係数は裸光ファイバの材料の線膨張係数よりもかなり大
きいため、この接着剤の膨張、収縮によって偏波保持光
ファイバ(裸光ファイバ)に応力がかかる。図10、1
3に示されているように、基材13の長さ方向に直交す
る断面において、接着剤14は、基材本体11の内壁1
1cに接着している。このため、接着剤14が、その硬
化時に硬化収縮したり、温度変化などによって膨張、収
縮する場合に、内壁11c側の接着剤14は、内壁11
cによって引き留められる。一方、基材本体11の開口
部11d側において、接着剤14は他の部材に接着して
いない。このため、開口部11d側の接着剤14は、そ
の膨張、収縮が妨げられず、比較的大きな体積変化を生
じる。この結果、接着剤14の膨張、収縮によって被覆
層5および裸光ファイバ1の周囲からかかる内壁11c
側からの応力と開口部11d側からの応力が不均一とな
る。
解決するために鋭意検討した結果、上述の問題は、以下
のような偏波保持光ファイバへの不均一な応力印加によ
って起こることがわかった。すなわち、接着剤の線膨張
係数は裸光ファイバの材料の線膨張係数よりもかなり大
きいため、この接着剤の膨張、収縮によって偏波保持光
ファイバ(裸光ファイバ)に応力がかかる。図10、1
3に示されているように、基材13の長さ方向に直交す
る断面において、接着剤14は、基材本体11の内壁1
1cに接着している。このため、接着剤14が、その硬
化時に硬化収縮したり、温度変化などによって膨張、収
縮する場合に、内壁11c側の接着剤14は、内壁11
cによって引き留められる。一方、基材本体11の開口
部11d側において、接着剤14は他の部材に接着して
いない。このため、開口部11d側の接着剤14は、そ
の膨張、収縮が妨げられず、比較的大きな体積変化を生
じる。この結果、接着剤14の膨張、収縮によって被覆
層5および裸光ファイバ1の周囲からかかる内壁11c
側からの応力と開口部11d側からの応力が不均一とな
る。
【0014】上述のように、偏波保持光ファイバのコア
に対しては、図7に示したようにX軸方向においては引
張応力が印加され、相対的にY軸方向においては圧縮応
力が印加されており、これらの応力の異方性の理想的な
バランスによって偏波保存作用が得られる。したがっ
て、上述のような被覆層5および裸光ファイバ1の周囲
からの不均一な応力の印加により、この引張応力と圧縮
応力との理想的なバランスが崩れ、偏波保持特性が低下
し、クロストークが劣化するのである。このように応力
のバランスが崩れることに起因するクロストークの劣化
は偏波保持光ファイバ独特の現象であり、1本の偏波保
持光ファイバからなる光ファイバグレーティングにおい
ても、2本以上並列された偏波保持光ファイバからなる
光ファイバカプラなどにおいても同様である。
に対しては、図7に示したようにX軸方向においては引
張応力が印加され、相対的にY軸方向においては圧縮応
力が印加されており、これらの応力の異方性の理想的な
バランスによって偏波保存作用が得られる。したがっ
て、上述のような被覆層5および裸光ファイバ1の周囲
からの不均一な応力の印加により、この引張応力と圧縮
応力との理想的なバランスが崩れ、偏波保持特性が低下
し、クロストークが劣化するのである。このように応力
のバランスが崩れることに起因するクロストークの劣化
は偏波保持光ファイバ独特の現象であり、1本の偏波保
持光ファイバからなる光ファイバグレーティングにおい
ても、2本以上並列された偏波保持光ファイバからなる
光ファイバカプラなどにおいても同様である。
【0015】特に低温時にクロストークが発生しやすい
のは、以下のような理由による。接着剤14は、その硬
化時に硬化収縮する。すると、被覆層5および裸光ファ
イバ1の周囲から圧縮応力がかかり、この応力は、接着
剤14のさらなる体積変化がない限り、保持される。そ
して、接着剤14が低温時に熱収縮すると、接着剤14
の硬化収縮時の応力と熱収縮による応力との合計が偏波
保持光ファイバにかかることになる。このように低温時
に大きな応力がかかることにより、偏波保持光ファイバ
のクロストークの劣化を誘発するのである。
のは、以下のような理由による。接着剤14は、その硬
化時に硬化収縮する。すると、被覆層5および裸光ファ
イバ1の周囲から圧縮応力がかかり、この応力は、接着
剤14のさらなる体積変化がない限り、保持される。そ
して、接着剤14が低温時に熱収縮すると、接着剤14
の硬化収縮時の応力と熱収縮による応力との合計が偏波
保持光ファイバにかかることになる。このように低温時
に大きな応力がかかることにより、偏波保持光ファイバ
のクロストークの劣化を誘発するのである。
【0016】この検討結果から、前記課題を解決するた
めに、本発明においては、偏波保持構造を有する裸光フ
ァイバの上にプラスチック製の被覆層が設けられてなる
偏波保持光ファイバの途中の被覆層が除去され、裸光フ
ァイバが露出した部分がパイプ状の基材内に収納され、
所定の接着位置で接着、固定された偏波保持光ファイバ
の保護構造において、接着位置に充填された接着剤が、
基材の長さ方向に直交する断面において、偏波保持光フ
ァイバの周囲または裸光ファイバの周囲と、前記基材の
内壁全体に接着していることを特徴とする偏波保持光フ
ァイバの保護構造を提案する。また、前記接着位置は、
前記裸光ファイバが露出した部分の両側の被覆層の終端
と、これに隣接する裸光ファイバが露出した部分の一部
とを含むと好ましい。
めに、本発明においては、偏波保持構造を有する裸光フ
ァイバの上にプラスチック製の被覆層が設けられてなる
偏波保持光ファイバの途中の被覆層が除去され、裸光フ
ァイバが露出した部分がパイプ状の基材内に収納され、
所定の接着位置で接着、固定された偏波保持光ファイバ
の保護構造において、接着位置に充填された接着剤が、
基材の長さ方向に直交する断面において、偏波保持光フ
ァイバの周囲または裸光ファイバの周囲と、前記基材の
内壁全体に接着していることを特徴とする偏波保持光フ
ァイバの保護構造を提案する。また、前記接着位置は、
前記裸光ファイバが露出した部分の両側の被覆層の終端
と、これに隣接する裸光ファイバが露出した部分の一部
とを含むと好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、本発明の第1の例として偏
波保持光ファイバグレーティングの保護構造について説
明する。図1は光ファイバグレーティングを基材に固定
する操作を示した平面図、図2は光ファイバグレーティ
ングを基材に固定した状態を示したもので、図2(a)
は図2(b)に示したC−Cにおける断面図、図2
(b)は一部側断面図である。光ファイバグレーティン
グは、図8〜10に示したものと同様のものである。以
下、図8〜10を参照しながら説明する。
波保持光ファイバグレーティングの保護構造について説
明する。図1は光ファイバグレーティングを基材に固定
する操作を示した平面図、図2は光ファイバグレーティ
ングを基材に固定した状態を示したもので、図2(a)
は図2(b)に示したC−Cにおける断面図、図2
(b)は一部側断面図である。光ファイバグレーティン
グは、図8〜10に示したものと同様のものである。以
下、図8〜10を参照しながら説明する。
【0018】基材23は、断面半円形の半割れ管状の基
材本体21と、長方形板状の蓋22とからなる断面半円
状のパイプ状のもので、基材本体21の凹部21aと蓋
22の内壁22cとからなる基材23の外形と相似形の
中空部23aを有している。この例において、基材本体
21の内径(開口部21dの幅)Dは1000μm、外
径Eは3000μmである。すなわち、凹部21aの深
さFは500μmである。また、蓋22の幅Gは300
0μm、厚さHは1000μmである。基材23の材料
は、温度変化などによる基材23の膨張、収縮の裸光フ
ァイバ1への影響を低減するため、裸光ファイバ1の材
料の線膨張係数と近い線膨張係数を有するものが用いら
れる。例えば、石英ガラスなどである。石英ガラスを用
いると、後述するように蓋22の上方から紫外光を照射
することによって、蓋22の下方に位置する未硬化の紫
外線硬化型接着剤を硬化させることができるため、好ま
しい。
材本体21と、長方形板状の蓋22とからなる断面半円
状のパイプ状のもので、基材本体21の凹部21aと蓋
22の内壁22cとからなる基材23の外形と相似形の
中空部23aを有している。この例において、基材本体
21の内径(開口部21dの幅)Dは1000μm、外
径Eは3000μmである。すなわち、凹部21aの深
さFは500μmである。また、蓋22の幅Gは300
0μm、厚さHは1000μmである。基材23の材料
は、温度変化などによる基材23の膨張、収縮の裸光フ
ァイバ1への影響を低減するため、裸光ファイバ1の材
料の線膨張係数と近い線膨張係数を有するものが用いら
れる。例えば、石英ガラスなどである。石英ガラスを用
いると、後述するように蓋22の上方から紫外光を照射
することによって、蓋22の下方に位置する未硬化の紫
外線硬化型接着剤を硬化させることができるため、好ま
しい。
【0019】また、この例において、裸光ファイバ1の
外径125μm、光ファイバ素線6の外径は400μm
である。光ファイバグレーティング8の被覆層5を除去
した部分の長さやグレーティング部7の長さは、光ファ
イバグレーティング8の特性などによって適宜調整され
る。よって、基材23の長さも、これらのサイズによっ
て調整される。
外径125μm、光ファイバ素線6の外径は400μm
である。光ファイバグレーティング8の被覆層5を除去
した部分の長さやグレーティング部7の長さは、光ファ
イバグレーティング8の特性などによって適宜調整され
る。よって、基材23の長さも、これらのサイズによっ
て調整される。
【0020】この基材23に光ファイバグレーティング
8を固定するにおいては、まず、基材本体21の凹部2
1aに、グレーティング部7の両側の被覆層5,5の終
端が凹部21a内の基材本体21の長さ方向の両端部付
近に位置するようにして光ファイバグレーティング8を
収める。ついで、グレーティング部7の両側の、被覆層
5,5の終端と、これに隣接する裸光ファイバ1を露出
させた部分の一部とを含む2箇所の接着位置において、
以下のようにして光ファイバグレーティング8を接着剤
14,14によって基材本体21に固定する。
8を固定するにおいては、まず、基材本体21の凹部2
1aに、グレーティング部7の両側の被覆層5,5の終
端が凹部21a内の基材本体21の長さ方向の両端部付
近に位置するようにして光ファイバグレーティング8を
収める。ついで、グレーティング部7の両側の、被覆層
5,5の終端と、これに隣接する裸光ファイバ1を露出
させた部分の一部とを含む2箇所の接着位置において、
以下のようにして光ファイバグレーティング8を接着剤
14,14によって基材本体21に固定する。
【0021】この光ファイバグレーティング8の接着位
置は、光ファイバグレーティング8の特性に影響しない
位置であれば、これら2箇所に限定するものではなく、
また、接着位置の数も、限定するものではない。しかし
ながら、少なくとも上述のように被覆層5,5の終端と
これに隣接する露出した裸光ファイバ1の一部を一体に
固定すると、より安定に光ファイバグレーティング8を
固定することができるため、好ましい。
置は、光ファイバグレーティング8の特性に影響しない
位置であれば、これら2箇所に限定するものではなく、
また、接着位置の数も、限定するものではない。しかし
ながら、少なくとも上述のように被覆層5,5の終端と
これに隣接する露出した裸光ファイバ1の一部を一体に
固定すると、より安定に光ファイバグレーティング8を
固定することができるため、好ましい。
【0022】この例において、接着剤14,14は、硬
化収縮率:約3%、線膨張係数:約5×10-5の紫外線
硬化型接着剤である。まず、上述の接着位置に注射器な
どで未硬化の接着剤14,14を注入する。この接着剤
14の注入量は、基材本体21と蓋22とを一体化した
ときに、基材23の長さ方向に直交する断面において、
基材23内の接着剤14の周囲全体が、基材本体21の
内壁21cと蓋22の内壁22cとに隙間無く接触する
ように、十分な量に設定する。
化収縮率:約3%、線膨張係数:約5×10-5の紫外線
硬化型接着剤である。まず、上述の接着位置に注射器な
どで未硬化の接着剤14,14を注入する。この接着剤
14の注入量は、基材本体21と蓋22とを一体化した
ときに、基材23の長さ方向に直交する断面において、
基材23内の接着剤14の周囲全体が、基材本体21の
内壁21cと蓋22の内壁22cとに隙間無く接触する
ように、十分な量に設定する。
【0023】ついで、基材本体21と蓋22とを、これ
らの接合部21b,22bに、例えば未硬化の紫外線硬
化型接着剤を塗布して一体化する。さらに、蓋22の上
方から、接着剤14を注入した箇所に蓋22を介して紫
外光を照射し、接着剤14を硬化する。すると、接着剤
14は、接着位置の裸光ファイバ1の周囲および被覆層
5の周囲と、基材本体21の内壁21cおよび蓋22の
内壁22cとに接着する。すなわち、基材23の長さ方
向に直交する断面において、接着剤14の周囲は基材2
3の内壁23c全体に接着する。
らの接合部21b,22bに、例えば未硬化の紫外線硬
化型接着剤を塗布して一体化する。さらに、蓋22の上
方から、接着剤14を注入した箇所に蓋22を介して紫
外光を照射し、接着剤14を硬化する。すると、接着剤
14は、接着位置の裸光ファイバ1の周囲および被覆層
5の周囲と、基材本体21の内壁21cおよび蓋22の
内壁22cとに接着する。すなわち、基材23の長さ方
向に直交する断面において、接着剤14の周囲は基材2
3の内壁23c全体に接着する。
【0024】ついで、基材本体21と蓋22との接合部
21b,22bにも蓋22を介して紫外光を照射して、
この部分に塗布した紫外線硬化型接着剤を硬化させ、固
定する。
21b,22bにも蓋22を介して紫外光を照射して、
この部分に塗布した紫外線硬化型接着剤を硬化させ、固
定する。
【0025】このようにして得られた保護構造において
は、接着剤14による接着位置において、パイプ状の基
材23の中空部23a内の偏波保持光ファイバの周囲
(被覆層5の周囲)あるいは裸光ファイバ1の周囲と、
基材23の内壁23cとの間に、隙間無く接着剤14が
充填されている。すなわち、基材23の長さ方向に直交
する断面において、接着剤14の周囲は基材23の内壁
23c全体に接着している。換言すれば、接着剤14の
周囲全体が内壁23cによって支持されている。
は、接着剤14による接着位置において、パイプ状の基
材23の中空部23a内の偏波保持光ファイバの周囲
(被覆層5の周囲)あるいは裸光ファイバ1の周囲と、
基材23の内壁23cとの間に、隙間無く接着剤14が
充填されている。すなわち、基材23の長さ方向に直交
する断面において、接着剤14の周囲は基材23の内壁
23c全体に接着している。換言すれば、接着剤14の
周囲全体が内壁23cによって支持されている。
【0026】よって、接着剤14が硬化する際において
も、環境温度が高温、あるいは低温になる場合において
も、接着剤14の周囲は内壁23cによって均等に引き
留められているため、裸光ファイバ1および被覆層5の
周囲からかかる応力が均一になる。また、この接着剤1
4の周囲全体からの内壁23cによる引き留めによっ
て、接着剤14の体積変化自体が抑制され、裸光ファイ
バ1および被覆層5にかかる応力が小さくなるという効
果がある。この結果、低温時、高温時に限らず、全温度
範囲において、接着剤14の体積変化が起こりにくく、
上述の図7に示したように、X軸方向とY軸方向におけ
る引張応力と圧縮応力との理想的なバランスを維持する
ことができ、クロストークの劣化を抑制することができ
る。
も、環境温度が高温、あるいは低温になる場合において
も、接着剤14の周囲は内壁23cによって均等に引き
留められているため、裸光ファイバ1および被覆層5の
周囲からかかる応力が均一になる。また、この接着剤1
4の周囲全体からの内壁23cによる引き留めによっ
て、接着剤14の体積変化自体が抑制され、裸光ファイ
バ1および被覆層5にかかる応力が小さくなるという効
果がある。この結果、低温時、高温時に限らず、全温度
範囲において、接着剤14の体積変化が起こりにくく、
上述の図7に示したように、X軸方向とY軸方向におけ
る引張応力と圧縮応力との理想的なバランスを維持する
ことができ、クロストークの劣化を抑制することができ
る。
【0027】つぎに、第2の例について説明する。第2
の例において第1の例と異なるのは、固定するデバイス
が光ファイバカプラである点である。この例の光ファイ
バカプラは、図11〜13に示したものと同様のもので
あり、また、光ファイバカプラの接着位置も、図12と
同様である。図3、図4は、光ファイバカプラを固定す
る操作と固定した状態をそれぞれ示したものである。図
3は、図1に示した第1の例と同様の平面図である。図
4は、図2(a)と同様の断面図である。
の例において第1の例と異なるのは、固定するデバイス
が光ファイバカプラである点である。この例の光ファイ
バカプラは、図11〜13に示したものと同様のもので
あり、また、光ファイバカプラの接着位置も、図12と
同様である。図3、図4は、光ファイバカプラを固定す
る操作と固定した状態をそれぞれ示したものである。図
3は、図1に示した第1の例と同様の平面図である。図
4は、図2(a)と同様の断面図である。
【0028】すなわち、図1、図2(a)、図2(b)
に示した方法と同様にして、光ファイバカプラ10を、
融着延伸部9の両側の被覆層5,5の終端が凹部21a
内の基材本体21の端部付近に位置するように基材本体
21におさめる。そして、融着延伸部9の両側の、被覆
層5の終端と、これに隣接する裸光ファイバ1が露出し
た部分の一部を含む2箇所の接着位置に未硬化の接着剤
14,14をそれぞれ注入する。このとき、並列された
2本の裸光ファイバ1,1および被覆層5,5は一体に
固定するようにする。ついで、基材本体21と蓋22と
を未硬化の紫外線硬化型接着剤を介して一体化する。さ
らに、接着剤14,14と基材本体21と蓋22の接合
部21b,22bに塗布した紫外線硬化型接着剤とを、
蓋22を介して照射する紫外光によって硬化させ、完成
する。
に示した方法と同様にして、光ファイバカプラ10を、
融着延伸部9の両側の被覆層5,5の終端が凹部21a
内の基材本体21の端部付近に位置するように基材本体
21におさめる。そして、融着延伸部9の両側の、被覆
層5の終端と、これに隣接する裸光ファイバ1が露出し
た部分の一部を含む2箇所の接着位置に未硬化の接着剤
14,14をそれぞれ注入する。このとき、並列された
2本の裸光ファイバ1,1および被覆層5,5は一体に
固定するようにする。ついで、基材本体21と蓋22と
を未硬化の紫外線硬化型接着剤を介して一体化する。さ
らに、接着剤14,14と基材本体21と蓋22の接合
部21b,22bに塗布した紫外線硬化型接着剤とを、
蓋22を介して照射する紫外光によって硬化させ、完成
する。
【0029】この例において、基材23の材料およびサ
イズ、接着剤14の種類、偏波保持光ファイバ(光ファ
イバ素線)6のサイズなどは、上述の第1の例と同様で
ある。また、光ファイバカプラ10の被覆層5を除去し
た部分の長さや融着延伸部9の長さは、光ファイバカプ
ラ10の特性などによって適宜調整される。よって、基
材23の長さも、これらのサイズによって調整される。
イズ、接着剤14の種類、偏波保持光ファイバ(光ファ
イバ素線)6のサイズなどは、上述の第1の例と同様で
ある。また、光ファイバカプラ10の被覆層5を除去し
た部分の長さや融着延伸部9の長さは、光ファイバカプ
ラ10の特性などによって適宜調整される。よって、基
材23の長さも、これらのサイズによって調整される。
【0030】この例においても、図3に示したように、
光ファイバカプラ10の接着位置において、偏波保持光
ファイバの周囲(被覆層5の周囲)または裸光ファイバ
1の周囲と基材23の内壁23cとの間に隙間なく接着
剤14が充填され、硬化されており、接着剤14の周囲
全体が基材23の内壁23c全体に接着している。この
ため、上述の第1の例と同様の効果を得ることができ
る。この例においては、光ファイバカプラ10は2本の
偏波保持光ファイバ(光ファイバ素線)6から構成され
ているが、3本以上からなるものであっても適用可能で
ある。
光ファイバカプラ10の接着位置において、偏波保持光
ファイバの周囲(被覆層5の周囲)または裸光ファイバ
1の周囲と基材23の内壁23cとの間に隙間なく接着
剤14が充填され、硬化されており、接着剤14の周囲
全体が基材23の内壁23c全体に接着している。この
ため、上述の第1の例と同様の効果を得ることができ
る。この例においては、光ファイバカプラ10は2本の
偏波保持光ファイバ(光ファイバ素線)6から構成され
ているが、3本以上からなるものであっても適用可能で
ある。
【0031】また、上述の第1ないし第2の例において
は、偏波保持光ファイバは、図7に示したパンダファイ
バに限らず、ボータイファイバ、楕円ジャケットファイ
バなどの公知のものを用いることができる。さらに、基
材23の断面形状は、裸光ファイバ1および被覆層5の
周囲と基材23の内壁23cとの間に接着剤14を隙間
なく充填することができればよく、上述のような半円形
に限るものではない。
は、偏波保持光ファイバは、図7に示したパンダファイ
バに限らず、ボータイファイバ、楕円ジャケットファイ
バなどの公知のものを用いることができる。さらに、基
材23の断面形状は、裸光ファイバ1および被覆層5の
周囲と基材23の内壁23cとの間に接着剤14を隙間
なく充填することができればよく、上述のような半円形
に限るものではない。
【0032】このように、本発明の偏波保持光ファイバ
の保護構造は、上述の偏波保持光ファイバグレーティン
グ、偏波保持光ファイバカプラ、あるいは偏波ビームス
プリッタなどのように、被覆層を除去して裸光ファイバ
を露出させ、この裸光ファイバが露出した部分を加工し
た光ファイバ形デバイスの保護に適している。
の保護構造は、上述の偏波保持光ファイバグレーティン
グ、偏波保持光ファイバカプラ、あるいは偏波ビームス
プリッタなどのように、被覆層を除去して裸光ファイバ
を露出させ、この裸光ファイバが露出した部分を加工し
た光ファイバ形デバイスの保護に適している。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例)上述の第1の例と同様にして、途中の被覆層
を除去した1本の偏波保持光ファイバ(光ファイバ素
線)を、接着剤にて基材に固定して偏波保持光ファイバ
の保護構造を構成した。偏波保持光ファイバは、図7に
示したパンダファイバを用いた。本実施例はクロストー
クの測定が目的なので、偏波保持光ファイバにグレーテ
ィングは形成しなかった。また、基材は石英ガラスから
形成した。同様のサンプルを3つ作成し、波長1.55
μmでのクロストークを測定した(実施例1〜3)。こ
のとき、それぞの実施例について、−40℃、−20
℃、20℃の順に温度条件を変化させながら測定した。
結果を図5にグラフで示した。この結果、測定温度範囲
におけるクロストークの温度依存性は3dB以下であっ
た。また、クロストークが−25dBをこえたものはな
かった。
る。 (実施例)上述の第1の例と同様にして、途中の被覆層
を除去した1本の偏波保持光ファイバ(光ファイバ素
線)を、接着剤にて基材に固定して偏波保持光ファイバ
の保護構造を構成した。偏波保持光ファイバは、図7に
示したパンダファイバを用いた。本実施例はクロストー
クの測定が目的なので、偏波保持光ファイバにグレーテ
ィングは形成しなかった。また、基材は石英ガラスから
形成した。同様のサンプルを3つ作成し、波長1.55
μmでのクロストークを測定した(実施例1〜3)。こ
のとき、それぞの実施例について、−40℃、−20
℃、20℃の順に温度条件を変化させながら測定した。
結果を図5にグラフで示した。この結果、測定温度範囲
におけるクロストークの温度依存性は3dB以下であっ
た。また、クロストークが−25dBをこえたものはな
かった。
【0034】(比較例)図8〜10に示した偏波保持光
ファイバの保護構造を構成した。偏波保持光ファイバお
よび接着剤は実施例と同様のものを用いた。また、基材
は、実施例の基材本体と同様のものを、ふたつ一体化し
て断面円形のパイプ状に構成した。同様のサンプルを3
つ作成し、実施例と同様にしてクロストークを測定した
(比較例1〜3)。結果を図6にグラフで示した。この
結果、この温度範囲におけるクロストークの温度依存性
は5〜10dBであった。また、全比較例において、ク
ロストークが−25dBをこえた。
ファイバの保護構造を構成した。偏波保持光ファイバお
よび接着剤は実施例と同様のものを用いた。また、基材
は、実施例の基材本体と同様のものを、ふたつ一体化し
て断面円形のパイプ状に構成した。同様のサンプルを3
つ作成し、実施例と同様にしてクロストークを測定した
(比較例1〜3)。結果を図6にグラフで示した。この
結果、この温度範囲におけるクロストークの温度依存性
は5〜10dBであった。また、全比較例において、ク
ロストークが−25dBをこえた。
【0035】これらの実施例、比較例の結果より、本発
明に係る実施例においは、偏波保持光ファイバのクロス
トークの温度依存性が小さく、低温においても安定した
特性が得られることが確認できた。また、この実施例に
おいては、1本の偏波保持光ファイバを固定した実験を
行ったが、偏波保持光ファイバのクロストークの劣化
は、上述のように応力の異方性のバランスが崩れること
によって起こるので、2本以上の偏波保持光ファイバを
固定する光ファイバカプラなどにおいても同様の結果が
得られることは言うまでもない。
明に係る実施例においは、偏波保持光ファイバのクロス
トークの温度依存性が小さく、低温においても安定した
特性が得られることが確認できた。また、この実施例に
おいては、1本の偏波保持光ファイバを固定した実験を
行ったが、偏波保持光ファイバのクロストークの劣化
は、上述のように応力の異方性のバランスが崩れること
によって起こるので、2本以上の偏波保持光ファイバを
固定する光ファイバカプラなどにおいても同様の結果が
得られることは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、偏波保
持光ファイバの保護構造の特有の問題を解決したもので
あって、基材の長さ方向に直交する断面において、接着
剤の周囲が基材の内壁全体に接着しており、接着剤の周
囲全体が内壁によって支持されている。このため、接着
剤の硬化時においても、環境温度が高温、あるいは低温
になる場合においても、接着剤の周囲が内壁によって均
等に引き留められているため、偏波保持光ファイバを構
成する裸光ファイバおよび被覆層の周囲からかかる応力
が均一になる。また、この接着剤の周囲全体からの内壁
による引き留めによって、接着剤の体積変化自体が抑制
され、裸光ファイバおよび被覆層にかかる応力が小さく
なるという効果がある。この結果、低温時、高温時に限
らず、全温度範囲において、接着剤の体積変化が起こり
にくく、偏波保持特性を付与する引張応力と圧縮応力と
の理想的なバランスを維持することができ、クロストー
クの劣化を抑制することができる。
持光ファイバの保護構造の特有の問題を解決したもので
あって、基材の長さ方向に直交する断面において、接着
剤の周囲が基材の内壁全体に接着しており、接着剤の周
囲全体が内壁によって支持されている。このため、接着
剤の硬化時においても、環境温度が高温、あるいは低温
になる場合においても、接着剤の周囲が内壁によって均
等に引き留められているため、偏波保持光ファイバを構
成する裸光ファイバおよび被覆層の周囲からかかる応力
が均一になる。また、この接着剤の周囲全体からの内壁
による引き留めによって、接着剤の体積変化自体が抑制
され、裸光ファイバおよび被覆層にかかる応力が小さく
なるという効果がある。この結果、低温時、高温時に限
らず、全温度範囲において、接着剤の体積変化が起こり
にくく、偏波保持特性を付与する引張応力と圧縮応力と
の理想的なバランスを維持することができ、クロストー
クの劣化を抑制することができる。
【図1】 本発明の第1の例における光ファイバグレ
ーティングを基材に固定する操作を示した平面図であ
る。
ーティングを基材に固定する操作を示した平面図であ
る。
【図2】 本発明の第1の例における光ファイバグレ
ーティングを基材に固定した状態を示したもので、図2
(a)は図2(b)に示したC−Cにおける断面図、図
2(b)は一部側断面図である。
ーティングを基材に固定した状態を示したもので、図2
(a)は図2(b)に示したC−Cにおける断面図、図
2(b)は一部側断面図である。
【図3】 本発明の第2の例における光ファイバカプ
ラを固定する操作を示した図1に示した第1の例と同様
の平面図である。
ラを固定する操作を示した図1に示した第1の例と同様
の平面図である。
【図4】 本発明の第2の例における光ファイバカプ
ラを固定した状態を示した、図2(a)と同様の断面図
である。
ラを固定した状態を示した、図2(a)と同様の断面図
である。
【図5】 実施例の結果を示したグラフである。
【図6】 比較例の結果を示したグラフである。
【図7】 偏波保持光ファイバの一例であるパンダフ
ァイバの裸光ファイバの断面図である。
ァイバの裸光ファイバの断面図である。
【図8】 従来の偏波保持光ファイバグレーティング
の保護構造の一例を示したもので、基材本体と蓋とを一
体化する際の操作を示した一部側断面図である。
の保護構造の一例を示したもので、基材本体と蓋とを一
体化する際の操作を示した一部側断面図である。
【図9】 従来の偏波保持光ファイバグレーティング
の保護構造の一例を示したもので、基材本体に光ファイ
バグレーティングを固定した状態を示した平面図であ
る。
の保護構造の一例を示したもので、基材本体に光ファイ
バグレーティングを固定した状態を示した平面図であ
る。
【図10】 図8、9中のA−Aにおける断面図であ
る。
る。
【図11】 従来の融着延伸型の偏波保持光ファイバカ
プラの保護構造の一例を示したもので、基材固定前の光
ファイバカプラと基材を示した斜視図である。
プラの保護構造の一例を示したもので、基材固定前の光
ファイバカプラと基材を示した斜視図である。
【図12】 従来の融着延伸型の偏波保持光ファイバカ
プラの保護構造の一例を示したもので、基材本体に光フ
ァイバカプラを固定した状態を示した平面図である。
プラの保護構造の一例を示したもので、基材本体に光フ
ァイバカプラを固定した状態を示した平面図である。
【図13】 図12中のB−Bにおける断面図である。
1…裸光ファイバ、5…被覆層、6…偏波保持光ファイ
バ(光ファイバ素線) 7…グレーティング部、8…偏波保持光ファイバグレー
ティング、9…融着延伸部、10…偏波保持光ファイバ
カプラ、14…接着剤、23…基材、23a…中空部、
23c…内壁。
バ(光ファイバ素線) 7…グレーティング部、8…偏波保持光ファイバグレー
ティング、9…融着延伸部、10…偏波保持光ファイバ
カプラ、14…接着剤、23…基材、23a…中空部、
23c…内壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 良三 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 Fターム(参考) 2H050 AC43 AC44 AC82 AC84 AD00 BC11 BC12 BD03 BD07
Claims (2)
- 【請求項1】 偏波保持構造を有する裸光ファイバの上
にプラスチック製の被覆層が設けられてなる偏波保持光
ファイバの途中の被覆層が除去され、裸光ファイバが露
出した部分がパイプ状の基材内に収納され、所定の接着
位置で接着、固定された偏波保持光ファイバの保護構造
において、 接着位置に充填された接着剤が、基材の長さ方向に直交
する断面において、偏波保持光ファイバの周囲または裸
光ファイバの周囲と、前記基材の内壁全体に接着してい
ることを特徴とする偏波保持光ファイバの保護構造。 - 【請求項2】 前記接着位置が、前記裸光ファイバが露
出した部分の両側の被覆層の終端と、これに隣接する裸
光ファイバが露出した部分の一部とを含むことを特徴と
する請求項1記載の偏波保持光ファイバの保護構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10359841A JP2000180677A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 偏波保持光ファイバの保護構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10359841A JP2000180677A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 偏波保持光ファイバの保護構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000180677A true JP2000180677A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18466580
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10359841A Pending JP2000180677A (ja) | 1998-12-17 | 1998-12-17 | 偏波保持光ファイバの保護構造 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2000180677A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7302122B2 (en) | 2001-12-10 | 2007-11-27 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Optical fiber holding device, optical dispersion-equalizer, and method of manufacturing optical fiber holding device |
| CN106054313A (zh) * | 2016-07-27 | 2016-10-26 | 深圳大学 | 一种基于黑磷的在线光纤偏振器及其制备方法 |
-
1998
- 1998-12-17 JP JP10359841A patent/JP2000180677A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7302122B2 (en) | 2001-12-10 | 2007-11-27 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Optical fiber holding device, optical dispersion-equalizer, and method of manufacturing optical fiber holding device |
| CN106054313A (zh) * | 2016-07-27 | 2016-10-26 | 深圳大学 | 一种基于黑磷的在线光纤偏振器及其制备方法 |
| CN106054313B (zh) * | 2016-07-27 | 2019-11-12 | 深圳大学 | 一种基于黑磷的在线光纤偏振器及其制备方法 |
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