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JP2000001790A - 複合水素吸蔵体 - Google Patents

複合水素吸蔵体

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JP2000001790A
JP2000001790A JP10170356A JP17035698A JP2000001790A JP 2000001790 A JP2000001790 A JP 2000001790A JP 10170356 A JP10170356 A JP 10170356A JP 17035698 A JP17035698 A JP 17035698A JP 2000001790 A JP2000001790 A JP 2000001790A
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hydrogen
sol
water
film
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JP10170356A
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Nobuyuki Nishinomiya
伸幸 西宮
Kazuo Tsutsumi
和男 堤
Akihiko Matsumoto
明彦 松本
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage

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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】水による水素吸蔵体の失活を防止すること。 【解決手段】本発明は疎水性のセラミックス皮膜で水素
吸蔵体を覆ったことを特徴とする複合水素吸蔵体であ
る。水素吸蔵体は粉体であり、皮膜で粉体をカプセルし
た。水素吸蔵体は、水素吸蔵金属単体(例えば、Mg,
Ti,Zr,La等)、水素吸蔵合金(例えば、Mg
i,TiFe,ZrMn,LaNi等)、或いはこれ
ら水素吸蔵合金の一部置換合金(三元系、四元系、五元
系等)である。セラミックス皮膜は、酸化物(Si
,Al,TiO,ZnO等)、窒化物(Si
,BN等)、炭化物(SiC等)である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵体、特
に、水素ガス分離、その他水素吸蔵利用分野に属するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、水素化反応によって金属格子間隔
中に水素を単原子状で配位させた金属と水素からなる組
成物は、一般に水素化物と総称される。なかでも緩やか
な圧力・温度条件下で可逆的に水素化/脱水素化反応を
容易に繰り返すことができる合金類を水素吸蔵合金と呼
んでいる。また、水素吸蔵合金の表面の改質により、水
素吸蔵能力等の向上を目的として様々な発明が提案され
ている。
【0003】水素吸蔵合金の活性発現には活性化処理が
必要である。この活性化処理は、表面科学的には清浄な
金属(あるいは合金)表面を形成させた操作である。活
性化処理の方法には、例えば、水素吸蔵により脆化(細
分化)させて清浄面を形成する方法や加熱処理による表
面酸素等の内部への拡散を利用した表面清浄化等があ
る。この活性維持能力が水素吸蔵合金の実用性を左右す
る。即ち、酸素などの不純物元素を含むN2、CO2等と
の反応により吸蔵合金表面には安定な酸化物層(あるい
は炭化物層、窒化物層など)が形成され、水素吸蔵・脱
離の性能も低下する。活性低下(以下「失活」と略記)
に対する抜本的な解決策が望まれているが、一般的に
は、失活をある程度避け難いものとして本来必要な量と
比較して過剰に用いることで対応している。
【0004】水素吸蔵合金の量を必要以上に増やすこと
は小型で軽量の取り扱い装置の開発にとって大きな障害
となるばかりではなく問題の本質的解決とはならない。
不純物ガスに対して耐久性を持つ水素透過膜乾面を被覆
することが出来れば、水素吸蔵合金そのものの性能を変
化させることなく活性を維持できる可能性がある。
【0005】例えば、工業技術院大阪工業技術試験所で
なされた、水素吸蔵合金を用いるあらゆる用途に応用で
きるマイクロカプセル膜一体成形体に関する発明(Ishik
awa,H.,Oguro,K.,Kato,H.,Suzuki,H.andIshii,E.,J.Les
sCommonMetals,107,105(1985)、M&E1987年10
月号第39,39頁)は、予め粉砕した合金粉末に多孔
性の銅皮膜を湿式無電解メッキした後に冷間圧縮成形す
るものであり、合金微粒子は厚さ1μ程度の銅に包まれ
ている。メッキ法自体はプラスチックメッキに用いられ
る自己触媒形湿式無電解メッキと同じであり,アルカリ
性(NaOH)浴中で酒石酸塩の共存下に銅イオンから
ホルムアルデヒドで金属銅が還元析出される。メッキ反
応には水素発生を伴うため、形成される銅皮膜は多孔性
となり,水素ガスが円滑に透過し得る膜になると考えら
れる。このように銅でカプセル膜化した合金粉末は銅皮
膜が展延性に富むため容易に冷間圧縮成形できる。マイ
クロカプセル膜化合金の成形体では粉体が高密度に押し
固められているとともに銅皮膜によって粒子間の接触面
積が増大することで、高い熱伝導率が得られている。こ
の一体成形体を用いれば、熱伝導性の向上により、ヒー
トポンプ、コンプレッサ、あるいは水素ガス分離におい
て吸蔵、放出のサイクルが短縮できるため合金使用量当
たりの装置出力が向上するとともに,合金を高密度に充
項できるため容器内のデッドスペースが減少して作動効
率も上がると期待される。
【0006】他の例として、工学院大学工学部化学工学
科、応用化学科の「傾斜型複合機能を表面にもつ水素吸
蔵合金の開発とエネルギー変換技術への応用」に関する
発明(Journal of Alloys and Compounds 231(1995)411
-416)がある。これは表面相にフッ化物層をもつフッ化
物処理水素吸蔵合金は、耐被毒性および選択的水素透過
性などに優れた表面特性をもつことが知られ、これらの
特性に加え、化学的および電気化学的に活性な表面特性
を併せもつ傾斜型複合横機能性フッ化物層の形成法を目
指すものである。水素分子捕集サイトとなる表面相の構
造変化による比表面積の増大と水素単原子化サイトとな
る富ニッケル層の分散量の増大を図る、並びに、フッ化
物層への金属ニッケルの分散によって集電および導電サ
イトの増大を図ることを目的とする。つまり、水素吸蔵
合金の表面特性の改質をニッケル分散とフッ化物の形成
を同時に行なう傾斜型機能の付与を目的とする。
【0007】ところが、上述の水素吸蔵合金に関する先
行技術は、水素吸蔵合金の失活、特に水による失活の防
止を考慮していないため、水素吸蔵合金の失活防止とい
う点で未だ不充分なものである。例えば、銅による無電
解メッキでは、電解液中での水素吸蔵合金の失活、重量
あたりの水素吸蔵量の低下が生じるおそれがある。な
お、フッ化物処理も同様であり、さらに再現性に難があ
り、技術的に未確立であると考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、請求項記載の
発明は、水による水素吸蔵体の失活を防止することを課
題とするものである。一般的に水素吸蔵体の失活は、酸
素、水、異種ガス(例えば、CO2,CO等)により水
素吸蔵能力が低下することであるが、水による失活を防
止できれば、顕著な成果となることから、本発明では水
による失活を有効に防止することとした。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するため鋭意検討した結果、水素は透過させるが水
は透過させない物質を水素吸蔵体の表面に設けることが
できれば、水に起因する水素吸蔵体の失活を有効に防止
できることを見出し本発明に至ったものである。すなわ
ち、請求項1記載の発明は、疎水性のセラミックス皮膜
で水素吸蔵体を覆ったことを特徴とする複合水素吸蔵体
である。
【0010】ここにいう疎水性のセラミックス皮膜は、
水は透過しないで、水素を透過できるものを意味する。
この皮膜の孔径は数Åから数nmまでの範囲が例示でき
る。ここで請求項1記載の発明である前記水素吸蔵体は
粉体が挙げられ、前記皮膜で前記粉体をカプセルとした
ことを特徴とすることも好適である。これにより請求項
1記載の発明と同様の課題が達成される上、カプセル化
により、加工性等に優れるという利点がある。例えば溶
剤および/またはバインダ−類と混合してペ−スト状と
なし、これを塗布し乾燥させることによって、複合水素
吸蔵体の集合体を容易に形成することができる。同様の
方法で布に分散させたり、樹脂板の中に混練することも
できる。また、管状物に充填して使用することもでき
る。請求項1記載の発明である複合水素吸蔵体は、内側
に多孔質の支持体を設け、該支持体の外面に前記水素吸
蔵体からなる層を設け、該層の外面に前記セラミックス
皮膜からなる層を設け、さらに全体形状が管状に形成さ
れてなることを特徴とすることも可能である。これによ
り請求項1記載の発明と同様の課題が達成される上、水
/水素系からの水素の回収が効率化する利点がある。例
えば、太陽光による水の分解プロセスによって生成する
ことができる、水素と水の混合物から水素を選択的に分
離する技術分野に適用される。
【0011】請求項2記載の発明は、前記疎水性のセラ
ミックス皮膜は、ケイ素−酸素結合を備えた疎水性ネッ
トワ−ク構造でなることを特徴とする請求項1に記載の
複合水素吸蔵体である。疎水性ネットワークの例として
は、ケイ素―酸素―ケイ素結合を基本骨格とし、これに
OH基や有機官能基が結合したものが例示できる。
【0012】請求項3記載の発明は、前記疎水性ネット
ワ−クが有機官能基を備えたことを特徴とする請求項1
に記載の複合水素吸蔵体である。それの具体的な好適例
として、有機官能基と、加水分解に続いて重縮合反応す
る基とを有する有機金属化合物を液中で加水分解及び重
縮合させて得られる無機高分子を含む液状組成物を、水
素吸蔵体の表面に塗設などを行い、これを乾燥させたも
のが挙げられる。
【0013】請求項4記載の発明は、前記セラミックス
皮膜の水に対する接触角が概ね60°以上でなることを
特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の複合水素吸
蔵体である。これにより請求項1記載の発明と同様の課
題が達成される上、皮膜に孔径50nm以上のマクロ孔が
存在するような場合にでも、水が孔内に拡張したり、水
が孔を浸漬するのを事実上防ぐことができる。つまり、
セラミックス自身の性質が疎水的でも、皮膜にした時に
できる可能性のあるマクロ孔のような開口構造を通し
て、水が内部に浸入するおそれがあるが、接触角を概ね
60°以上としておくと、こうした欠陥を伝わって水が
浸入することが無いという利点がある。接触角の求め方
については、測角器で接触角を直接的に測定する方法
と、表面自由エネルギーを測定しこれを基にして計算に
より求める方法がある。
【0014】前記皮膜は、ゾルゲル法でもゾルゲル法以
外でも形成することが可能である。例えば、前者とし
て、請求項5記載の発明は、前記皮膜は、ゾルゲル法で
形成されたことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに
記載の複合水素吸蔵体が挙げられる。これにより請求項
1記載の発明と同様の課題が達成される。後者として
は、例えば真空中でケイ素を蒸着し、その際に同時に窒
素イオンビ−ムを照射することにより、窒化ケイ素の皮
膜(疎水性の皮膜)を形成することができる。
【0015】ここでいうゾルゲル法とは、溶液法の1種
であり、液相から皮膜を形成するものである。皮膜原料
(例えば、セラミックス等)、溶媒、水を添加して調整
したゾルを、いくつかの方法、例えば、滴下法、スプレ
ー法、スピンコート法、ディップコーティング法、ドク
タ−ブレ−ド法、はけ塗り法、超音波スプレ−法等によ
って、水素吸蔵体に付けて皮膜とし、ゲル化させ、その
後、乾燥、熱処理によって複合水素吸蔵体とする。後述
の請求項6で規定する官能化ゾルゲル法以外のゾルゲル
法でも実施をすることができる。例えば、Si(OEt)
4のみを原料とする通常のゾルゲル法では、接触角が概
ね60°以下になることが多く好ましくないが、加水分
解基を大きくしてやる、つまりSi(OiPr)4やSi
(OnBu)などを原料として用いると、接触角を大きく
することができる。また、Si(OEt)4が原料のとき
でも、ゾルゲル反応時の触媒の添加を無しにしたり水の
添加量を少なくしたりして、加水分解反応の程度を下げ
てやると、接触角が大きくなる場合がある。ただし、こ
れらの加水分解基は、皮膜中でも徐々に加水分解して接
触角を下げるおそれがあると考えられる。
【0016】請求項6記載の発明は、前記皮膜は、官能
化ゾルゲル法で形成されたことを特徴とする請求項1乃
至5いずれかに記載の複合水素吸蔵体である。これによ
り請求項1記載の発明と同様の課題が達成される上、官
能化ゾルゲル法で皮膜をつくると、Si―C結合をもつ
有機官能基が皮膜上に固定され、これが疎水性の原因と
なるが、化学的に極めて安定で、どんな湿潤環境下で
も、つまり、酸塩基が共存したり溶剤が混在したりして
も、加水分解をうけることがないので、性能が持続する
利点がある。他のゾルゲル法で加水分解基をバルキ−な
ものにしても、疎水性はだせるが、酸塩基共存下では加
水分解をうけるため、徐々に親水化していくおそれがあ
ると考えられる。
【0017】ここでいう、官能化ゾルゲル法とは、有機
官能基と、加水分解につづいて重縮合する基とを有する
有機ケイ素化合物を液中で加水分解及び重縮合させて得
られる無機高分子を含む液状組成物を、前記水素吸蔵体
の皮膜とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本実施形態でいう水素吸蔵体は、
水素吸蔵金属単体(例えば、Mg,Ti,Zr,La
等)、水素吸蔵合金(例えば、Mg2Ni,TiFe,
ZrMn2,LaNi5等)、或いはこれら水素吸蔵合金
の一部置換合金(三元系、四元系、五元系等)をいう。
【0019】水素吸蔵合金のうちでもZrMnは、もっ
とも有望な水素吸蔵体の1つと考えられ、この電子化合
物を基礎とした多くの合金が研究されている。例えば、
ZrMn 2については、下記の通りの研究がなされている。 (1)Fujii,H.,Pourarian,F.,Sinha,V.K.and Wallace,W.
E.,J.Phys.Chem.,85,3112(1981) (2)Sinha,V.K.,Pourarian,F.and Warrace,W.E.,J.Less-
Common Metals,87,283(1982) (3)Suzuki,A.,Nishimiya,N.,Ono,S.,Higano,S,and Kami
no,K.,Chem.Lett.,75(1982) (4)Suzuki,A.,Nishimiya,N.and Ono,S.,J.Less-Common
Metals,89.263(1983) (5)Nishimiya,N.,Mat.Res.Bull.,19,1559(1984) (6)Sinha,V.K.,Yu,G.Y.and Warrace,W.E.J.Less-Common
Metals,106,67(1985)
【0020】特に、Zr系合金は、大気と接触すると水
素化能力を容易に失い易く、また発火しやすいにもかか
わらず、Ti,FeまたはNiで、ZrとMnの一部を
置換することにより、平衡解離圧を幅広い範囲内で制御
することが可能である(上述の文献(3)-(5)参照された
い)。
【0021】また、本実施形態でいうセラミックス皮膜
には、酸化物(SiO2,Al23,TiO2,Zn
O,)、窒化物(Si34,BN等)、炭化物(SiC
等)が例示できる。その他、金属−酸素−金属を骨格と
する無機高分子に有機官能基が結合したプリカーサー
(前駆体)、或いは、混合酸化物、さらには、酸化物の
ヒドロキシル体或いは―OR体なども含まれる。
【0022】本実施形態におけるセラミックス皮膜の接
触角の測定方法は、主に、2つある。1つは、基板(ガ
ラス板等)上にゾル状態におけるセラミックス皮膜とな
るゾル液を厚く塗るとそのもの自身の性質が発現するこ
とを利用したものである。セラミックス皮膜となるゾル
液を平板状基板に拡げて乾燥させてゲルとなし、これを
水平に置いたものをサンプルとなして一定量の水を滴下
し計測するものである。詳しくは、日本化学会編「新実
験化学講座18「界面とコロイド」丸善(株)197
7,97〜99頁を参照されたい。他の1つは、分散成
分表面自由エネルギーと極性成分表面自由エネルギーを
計測し、その計測値から接触角を計算する方法である。
そのうちの一例は、Kaelble’s method
である。詳しくは、堤 和男、材料科学Vol.22 No.4、
無機材料とポリマーの接着、第22〜27頁を参照され
たい。
【0023】上述の2つの測定方法による接触角の値
は、測定対象物が同じでも測定結果が厳密には一致しな
い場合もあるが、それほどの誤差は生じないと考えられ
るので、いずれを採用しても良いと考えられる。水素化
ができるかどうかの閾値は、概ね60°以上である。上
限値については実験していないが、180°であると考
えられる。
【0024】セラミックス膜形成については、従来から
のゾルゲル法でも良いし、新しいタイプのゾルゲル法、
即ち、官能化ゾルゲル法の使用により行われるものでも
良い。ゾルゲル法以外のものも実施可能である。
【0025】次に官能化ゾルゲル法について説明する。
この官能化ゾルゲル法は、下記の要件水素吸蔵体表面
に官能基を付与して化学反応性をもたせた皮膜であるこ
と。このとき、官能基の種類と官能基の密度を制御で
きること。ウエットプロセスであること。つまり、真
空、プラズマ、気相イオンなどを用いないこと。再現
性のよい表面処理が行なえること。水素吸蔵体表面の
疎水性も制御できることを同時に満足する表面処理方法
である。
【0026】この官能化ゾルゲル法は、所望の有機官能
基と、加水分解と同時に重縮合する基とを有する有機ケ
イ素化合物を、液中で、必要により触媒の存在下で、所
望の有機官能基では反応をおこさずに加水分解させると
ともに重縮合反応を行なわせて、その有機ケイ素化合物
のケイ素部分がケイ素―酸素―金属とつながった無機高
分子を含む液状組成物を水素吸蔵体表面に塗布し、乾燥
させるものである。ここでいう金属は、すべての金属を
指すのではなく、ケイ素またはアルミニウム、チタンも
しくはジルコニウムを指すものとする。即ち、加水分解
とともに重結合して得られた金属―酸素―金属の結合を
含む無機高分子が水素吸蔵体と密着し、しかも所望の官
能基がそのまま残って水素吸蔵体表面上に存在するの
で、所望の機能が得られるのである。
【0027】水素吸蔵体に適用される官能化ゾルゲル法
に使用することのできる有機ケイ素化合物の具体例は、
下記の一般式(1)で表わされる。 AmSi(OR)4−m (1) 式中、Aは有機官能基を表わし、Rは水素、アルキル
基、又は液中、好ましくは有機溶媒中でアルキル基と置
換し得る官能基を表わし、mは正の整数で1≦m≦3を
表わし、そしてmが2以上の場合は、Aは同種のものと
することも、異種のものが交ったものとすることもでき
る。
【0028】一般式(1)で表わされる有機ケイ素化合
物は1種類のみで使用してもよく、また数種類のものを
混合して用いてもよい。また、有機官能基Aを有さない
下記式(2)の有機金属化合物と混合するのが好まし
い。 M(OR)n (2) 式中、Mは、Ti、Zr、Al、Siの何れでもよく、
Al、Si、Tiが原料入手性の点で好ましい。Rは式
(1)と同じ意味を有し、nは正の整数でn=3または
4である。ここで、m=1または2のときは(1)のみ
で官能化ゾルゲル法を行うことが可能である。しかし、
好ましくは(2)と混ぜて使用することができる。一般
式(1)及び(2)において、ORの一部もしくは全部
がハロゲン原子に置きかわったものも、水素吸蔵体を調
製するための有機金属化合物として好適に使用すること
ができる。更に、水、アルコール類などの作用によっ
て、一般式(1)及び(2)で示される化合物を生成し
得る、前駆体有機金属化合物も全て使用できる。ハロゲ
ン原子の代表例はF、Cl、Br及びIである。また、
一般式(1)及び(2)において、ORの一部もしくは
全部が加水分解及び重縮合反応を起して、分子中に金属
―酸素―金属結合を有するに至った有機金属化合物も使
用することができる。
【0029】一般式(1)及び(2)の有機金属化合物
を混合して、加水分解及び重縮合反応を行なわせて、金
属―酸素―金属の結合を含む高分子又はコロイド状重合
体を形成させ、この液状組成物を用いて水素吸蔵体表面
を処理した場合には、化合物(1)由来の官能基Aのほ
かに、液状組成物と水素吸蔵体表面の結合に使用された
残りの化合物(2)由来のOH基、又は場合により化合
物(1)由来のOH基と化合物(2)由来のOH基と
が、水素吸蔵体表面に植えつけられる。このOH基は、
一般式(2)中又は一般式(1)と一般式(2)中のO
R基が加水分解してOH基になったものに他ならない。
【0030】処理済の水素吸蔵体表面上にある有機官能
基Aの密度は、上記液状組成物の濃度を変化させるほ
か、化合物(1)及び(2)の相対量を変化させること
よっても制御し得る。
【0031】また、式(1)のAは吸蔵体表面に共有結
合的に固定される官能基であり、式(1)の形で安定に
存在するものであればいかなるものでもよい。処理済表
面の化学反応性はAの種類と量によって制御することが
できる。Aの代表例としては、アルキル基、アリール
基、アルケニル基、プロパルギル基、エポキシアルキル
基、シリル基、シロキシ基が挙げられる。これらのもの
は、目的に応じて例えば以下に示す様な1個もしくは複
数の官能基により、置換されていてもよい。ハロゲン
基、アルキル基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモ
イルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、カルボ
キシ基、アルケニル基、プロパルギル基、アミノ基、ア
ルキルアミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、カルバ
メート基、メルカプト基、アルキルチオ基、スルホニル
基、スルホ基、シアノ基、イソシアナト基、チオイソシ
アナト基、スルファモイル基、ニトロ基、シリル基、シ
ロキシ基。
【0032】以下にAのより具体的な例を示す。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【0033】一般式(1)及び(2)に現れるRは、水
素、アルキル基又は有機溶媒中でアルキル基と置換し得
る官能基を表し、単一のものでもいくつかのものが併存
するものでも良い。アルキル基は直鎖状、分枝状、環状
等いずれのものとすることもでき、その代表例は、CH
3−,C25−、n−C37−、i−C37、n−C4
9、sec−C49、t−C49
【化6】 である。有機溶媒中でアルキル基と置換し得る官能基R
の例は、Cl、Brなどのハロゲン原子、有機酸残基な
どである。有機酸残基としては
【化7】 が用い易いが、炭素数の多いものも使用できる。官能基
Rとアルキル基との置換には、Rとアルキル基とがその
ままで置換するものの他、−ORが−O−アルキル基と
置換するものも含まれる。また、−ORは一座配位型の
ものに限定されず、ジオール、トリオールなどの多座ア
ルコキシド、シュウ酸、コハク酸などの多座有機酸残基
とすることもできる。
【0034】一般式(1)で表わされる化合物の具体例
としては以下のようなものがある。 H2N(CH2)2NH(CH2)3−Si(OCH3)3 CH2=CH−Si(OCOCH3)3 CH2=CH−Si(OC25)3 2N(CH2)3−Si(OC25)3 OCNCH2CH2CH2−Si(OCH3)3 CH2ClSi(OCH3)3 CH3Si(OCH3)3 HSCH2Si(OCH3)3
【化8】 CH2=CHSi(OCH3)3 CH2=CHCH2Si(OC25)3 HSCH2CH2CH2Si(OCH3)3
【化9】
【化10】 (CH2=CH)2Si(OC25)2
【化11】 NC(CH2)2Si(OC25)3
【化12】 CH2=CHCH2NH(CH2)3Si(OCH3)3
【化13】 CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
【化14】 CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3
【化15】
【化16】 CH≡CSi(OC25)3 CH=CHSi(OCOCH3)3 一般式(2)で表わされ
る化合物の例は以下のものが挙げられる。
【化17】 Si(OCH3)4 Si(OC25)4 Si(OCOCH3)4 Si(OC)4
【化18】 Si(OC49)4
【化19】 Ti(OC37)4 Ti(OC49)4 Zr(OC37)4
【0035】一般式(1)及び(2)で表わされる有機
金属化合物を加水分解とともに重縮合させるための有機
溶媒の例は以下のものである。メタノール、エタノー
ル、n−及びi−プロパノール、1−及び2−ブタノー
ル、イソブチルアルコール、アミルアルコール、ペンタ
ノール、フーゼル油、ヘキサノール、ヘプタノール、オ
クタノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルア
ルコール、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、石
油エーテル、石油べンジン、リグロイン、ガソリン、燈
油、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、O−、m−
及びp−キシレン、スチレン、クレゾール、テトラリ
ン、デカリン、テレビン油、クロロホルム、四塩化炭
素、塩化メチレン、塩化エチレン、塩化エチリデン、ト
リクロルエタン、テトラクロルエタン、トリクロルエチ
レン、テトラクロルエチレン、トリクロルプロパン、塩
化イソプロピル、ジクロルプロパン、塩化ブチル、塩化
アミル、塩化ヘキシル、臭化エチレン、テトラブロムエ
タン、クロルベンゼン、O−ジクロルベンゼン、トリク
ロルベンゼン、ブロムベンゼン、クロルトルエン、ジエ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジイソアミルエーテル、へキシルエーテル、メチル
フエニルエーテル、エチルフエニルエーテル、ブチルフ
エニルエーテル、エチルベンジルエーテル、1,4−ジ
オキサン、2−メチルフラン、テトラヒドロフラン、テ
トラヒドロピラン、2−エトキシテトラヒドロピラン、
シネオール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプ
ロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、メチルアミルケトン、メチルヘキシルケトン、
ジエチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケト
ン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、ホロ
ン、イソホロン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキ
サノン、アセトフエノン、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、
ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミ
ル、酢酸イソアミル、酢酸メチルイソアミル、酢酸メト
キシブチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸ヘキシル、酢
酸シクロへキシル、酢酸ベンジル、プロピオン酸メチ
ル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピ
オン酸アミル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、
酪酸アミル、酪酸イソアミル、アセト酢酸メチル、アセ
ト酢酸エチル、イソ吉草酸イソアミル、乳酸メチル、乳
酸エチル、乳酸ブチル、乳酸アミル、安息香酸メチル、
シュウ酸ジエチル、エチレングリコール、エチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコール
イソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテ
ル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレング
リコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールイソアミルエーテル、エチグリコールモノヘキシ
ルエーテル、エチレングリコールモノフエニルエーテ
ル、エチレングリコールモノフエニルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールベンジルエーテル、メトキシメ
トキシエタノール、エチレングリコールモノアセテー
ト、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコ
ール酪酸モノエステル、エチレングリコールプロピオン
酸ジエステル、エチレングリコール酢酸ジエステル、ジ
エチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエー
テル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジ
エチレングリコールアセテート、ジエチレングリコール
ジブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセ
テート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジ
プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエテ
ール、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールジエチルエーテル、トリメチレングリコー
ル、トリメチレングリコールジメチルエーテル、ブタン
ジオール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、
3−メトキシ−3−メトキシブタノール、ギ酸、酢酸、
無水酢酸、プロピオン酸、無水プロピオン酸、酪酸、吉
草酸、乳酸、ピリジン、ピコリン、キノリン、イソキノ
リン、ジメチルスルホキシド、リン酸トリエチル、ジメ
チルホルムアミド、γブチロラクトン、γ−バレロラク
トン、6−へキサノラクトン、サリチル酸メチル、サリ
チル酸エチル、サリチル酸ブチル、アジピン酸ジエチ
ル、炭酸エチル、硫化ブチル、アセチルアセトン、アセ
トニルアセトン、モノ−、ジ−およびトリエタノールア
ミン、N,N−ジメチルホルムアミド、グリセリン。特
に好ましいものは、メタノール、エタノール、i−プロ
パノール、へキサン、シクロへキサン、ベンゼン、トル
エン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチ
ルエチルケトン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、アセチルアセトン、N,N−ジメチ
ルホルムアミドおよびモノエタノールアミンである。有
機溶媒は単独で使用してもよく、或いは2種以上のもの
を混合して使用してもよい。
【0036】一般式(1)及び(2)で表わされる有機
金属化合物を有機溶媒中で加水分解する場合、有機溶媒
中に残留して含有されている水をそのまま加水分解剤と
して用いることも可能であるが、液状組成物の調整をあ
る時間内で終了させるように制御するためには、一般に
有機金属化合物1モル当り、0.5乃至1,000モル
の水を加えるのが好ましい。水の量がこの範囲より少な
いときは、加水分解とそれに続く重縮合反応の進行が非
常に遅くなり、水素吸蔵体表面処理が可能となるまでに
数日を要することがある。一方、水の量がこの範囲より
多すぎる場合は、生成組成物を水素吸蔵体表面に塗設し
ても密着不良を起す他、組成物の経時安定性が悪く、す
ぐゲル化してしまうことが多いため、カプセル膜化作業
を安定して行ないにくくなる。
【0037】水は、加水分解のための反応物質として作
用する他に、本実施形態の処理液の溶媒としての役割を
も併せ有することができる。一般式(1)及び(2)で
表わされる化合物の加水分解速度が十分遅くて容易にゲ
ル化しない条件下では、液状組成物を水系媒質中で調製
することができる。反応温度は室温〜100℃程度が常
用されるが、還流冷却器を付設することによって、溶媒
の沸点よりも高い温度で反応させることもできる。反応
温度は、加水分解及び重縮合反応に要す時間を決定す
る。常温で数日かかる反応であれば、80℃では数時間
で終了するので、目的に応じて適当に設定する。
【0038】必要に応じて使用される触媒としては、塩
酸、リン酸、酢酸などの酸、又はアンモニア、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基が使用でき
る。触媒の添加量は、一般式(1)及び(2)で表わさ
れる有機金属化合物1モル当り0.01モルないし0.
1モル程度である。ただし、0.1モル以上の方が好適
な場合もある。触媒添加量は多くても1モルが適当であ
り、添加しすぎて無駄になるのを避けることができる。
触媒の添加は、触媒そのものを単体で加える方法のほ
か、触媒溶液を加える方法によっても行なうことができ
る。例えば、塩酸をそのまま加える代わりに、塩酸の無
水メタノール溶液を加えてもよい。また、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシドも、例えば水溶液やエタノー
ル液として使用することができる。
【0039】一般式(1)及び(2)で表わされる1種
もしくはそれ以上の有機金属化合物、有機溶媒、水、及
び場合により触媒からなる組成物を、適当な反応温度、
反応時間、及び場合により適当な攪拌条件を選んで反応
させると、加水分解とともに重縮合反応がおこり、金属
−酸素−金属の結合を含む高分子又はコロイド状高分子
が生成し、液状組成物の粘度が上昇し、ゾル化する。
【0040】なお、こうして得られたゾルを重合させて
ゲルとし、これを400−1000℃に加熱するとガラ
スができるが、この方法はゾルゲル法としてよく知られ
ている。ガラス生成反応を別の基板上で行わせると、酸
化物皮膜が塗設できることは公知である。
【0041】本実施形態では、上記ゾルの中に存在して
いる金属―酸素―金属結合からなる無機高分子を被処理
対象である水素吸蔵体表面と結合させて、該無機高分子
に共有結合的に固定している有機反応性基が水素吸蔵体
表面上に植え付けられる。
【0042】本実施形態において用いられるゾル液もし
くは液状組成物は、水素吸蔵体表面に塗設後、風乾ない
し加熱乾燥させると、金属―酸素―金属結合からなる無
機高分子がゲル化すると同時に水素吸蔵体表面と密着す
る。乾燥は溶媒、残留水及び場合により触媒を揮散させ
るために行なうものであるが、必要により工程を省くこ
ともある。本実施形態に従う液状組成物中の無機高分子
部分と水素吸蔵体表面との間の密着性を高めるため、積
極的に温度をかけることもできる。この場合の乾燥工程
は、溶媒、水等の揮散後も、継続して実施し得る。最高
乾燥温度は、水素吸蔵体表面に植えつけられた有機官能
基((1)式A)の分解温度より低くしなければならな
い。通常、室温〜200℃、好ましくは室温〜150℃
までの温度が使用される。
【0043】なお、本実施形態の方法によって処理する
ことのできる表面を有する水素吸蔵体の種類、形状、表
面前処理状態等は任意である。
【0044】水素吸蔵体は基板、板状、パイプ状、線
状、粉体、いずれでも良い。また、液状組成物(ゾル
液)の施工方法は、ハケ塗り、浸水塗布、アトマイジン
グ、スピンコーティング、ドクターブレード塗布等、何
れのものも使用することができ、水素吸蔵体表面の形状
や必要処理膜厚等を勘案して決められる。
【0045】水素吸蔵体表面は、油状物などが付着して
いない清浄な面であることが好ましいが、油状物などの
付着により汚染されている場合を除き、そのままの状態
で用いることができる。
【0046】水素吸蔵体表面に自然酸化皮膜の生成した
ものも好適に使用し得る。酸化物皮膜を溶射、塗布、C
VD法等によって表面に設けたものも使用し得る。例え
ば表面シリケート処理、表面窒化処理等によって、水素
吸蔵体表面にセラミック表面層が設けられたものも本実
施形態の方法に包含される。
【0047】本実施形態の液状組成物は、一般式(1)
及び(2)で表わされる1種もしくはそれ以上の有機金
属化合物、有機溶媒、水、及び必要により使用される触
媒からなる組成物を、適当な反応温度、反応時間、及び
場合により適当な攪拌条件を選んで反応させた結果得ら
れるものであるが、水素吸蔵体表面上に施工して無機高
分子がその水素吸蔵体表面と密着し、有機官能基が固定
されるという効果をあげられる状態まで加水分解及び重
縮合反応が進行していれば、どの液状組成物でもよい。
実際に液状組成物を金属表面上に塗設して赤外吸収スペ
クトル、ラマンスペクトル等を測定して、表面官能基の
存在を確認できる。
【0048】また、加水分解反応と重縮合反応とを分光
学的に確認して反応の進行度を知ることもできる。加水
分解の進行については、例えば赤外吸収スペクトル法を
使用すると、一般式(1)中の−ORに基づく振動吸収
スペクトルが減少し、−OH基に基づく振動吸収スペク
トルが強くなって行くことで判断できる。それに続く重
縮合反応は、例えば、赤外吸収スペクトルに金属―酸素
―金属結合に由来する振動吸収ピークが出現し、だんだ
ん強くなることから確認できる。また、1H−NMRス
ペクトルを測定すれば、一般式(1)中のAのスペクト
ル幅が重縮合の進行によって広がるのが観測され、この
ことからも反応の確認が可能である。29Si−NMRス
ペクトルを測定するとSiから出る4本の結合手のうち
の幾つがSi−O−Si結合を形成しているのかを定量
することができる。重縮合反応の進行を確認し、適当な
反応進行度の時に終了させるための指標として利用でき
る。液状組成物は、こうしたスペクトル情報のどれか一
つが確認されると、本実施形態の目的を達成するのに好
適に使用し得る。とくに29Si−NMRスペクトルから
得られる情報をもとにして、加水分解し得るSiOR基
の総数の50〜85%がSi−O−Si結合形成に参加
している状態のゾルとするのが密着の観点から好まし
い。更に簡便には、液状組成物の調液時の粘度をモニタ
しておき、反応開始前の粘度に比べて有意な粘度上昇が
観測されたら、その時点で液状組成物ができたと判断で
きる。
【0049】組成や反応条件によっても異なるが、調液
時の粘度は0.2センチポイズから10ポイズ程度まで
が好ましい。粘度が低すぎると重合の進行のモニタリン
グが困難となり、粘度が高すぎると水素吸蔵体上に塗布
しにくいばかりでなく、乾燥後に膜が剥離することがあ
り、好ましくない。液状組成物を水素吸蔵体表面に塗布
する際は、適当な溶媒、水等の液体で希釈して使用する
ことができる。或いは、調液時に使用した溶媒の一部を
揮散させて濃縮してすることもできる。塗布方法、目的
とする塗布膜厚等によっても異なるが、塗布時の液粘度
は0.2センチポイズから10ポイズ程度までが用いや
すい。
【0050】液状組成物中の無機高分子の分子量で判断
するとすれば、トリメチルシリル化処理で反応を止めた
液状組成物をべンゼン溶液とし、その凝固点降下から数
平均分子量を求める方法があり、結果が1,000から
数万のオーダーになることを確認すればよい。官能化ゾ
ルゲル法によって処理された水素吸蔵体表面は、意図さ
れた官能基を意図された量だけ有しており、種々の化学
的機能を発現する。
【0051】ところで、一般に、物質の表面自由エネル
ギーγは、分散力成分γdと、極性成分γpとに分離でき
るが、セラミックス皮膜を疎水性とするためには、γp
を低減する必要があると考えられる。本実施形態に従う
方法で処理された水素吸蔵合金についてのγd及びγ
pは、一般式(1)で表わされる有機金属化合物のAの
種類とその相対量とで決定できるので、表面に塗設しよ
うとする相手方のγd及びγpに合わせることも可能で、
良好な密着性が得られる。
【0052】ここで、水素吸蔵体への水の浸入を防ぐに
は、水素吸蔵体の表面上に設けられたセラミック皮膜の
官能基Aの他にOH基を少なく固定して疎水性を強くす
るか、官能基A自身の反応性を利用して、これを有機共
重合体に変換するか、何れかの方法がある。前者の場
合、水素吸蔵体表面のOH基は一般式(2)の有機金属
化合物を少なく用いることによって、水の浸入を減少さ
せることができる。一般式(2)の有機金属化合物は、
そのOR基が加水分解によってOH基に変わり、その大
部分は金属―酸素属結合に使われてしまうが、一部残っ
たものが、表面OH基として存在することになる。後者
の場合、一般式(1)の官能基Aが二重結合を有するの
が好ましく、表面にこれと重合することのできる有機モ
ノマ−を塗布した後に、ラジカル発生剤を熱または光で
刺激して、疎水性有機物質をSiに直接結合させること
とする。つまり、一般式(2)で表される有機金属化合
物の量の制御、或は、官能基Aの選び方などによって疎
水性を高めることができる。
【0053】以下、一般式(1)の有機金属化合物が3
-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(3-metha
cryloxypropyltrimethoxysilane)、
【化20】 (以下、γ−MPSと略す)、一般式(2)がSi(O
25)4である液状組成物で水素吸蔵体の表面を処理し
た例について、更に具体的に記載する。本実施形態でい
う官能化ゾルゲル方法は、好適例としては、Si(OC2
5)4および、バルクな有機官能基を有するシランカッ
プリング剤であるγ-MPSの加水分解から始まり、S
i(OC25)4の加水分解によって形成されるシロキサ
ンネットワークに加水分解されたγ−MPSが結合され
るものである。Si(OC25)4とγ-MPSとのモル比
は概ね18:1である。このモル比が高くなるほど、即
ち、γ-MPSの比率が高くなるほど、接触角も高くな
る。現在のところ、18:9までは実験で効果があるこ
とを確認している。ビーカーにSi(OC25)4及びγ
−MPSをとり、溶媒としてエタノ−ルを加え、さらに
加水分解剤として水を加える。この混合液に触媒として
リン酸を加え、室温でそのまま攪拌して一様な溶液とす
る。次にこの溶液を、攪拌機構と還流冷却機構とを備え
た三口フラスコに移し、室温のオイルバスに浸す。攪拌
しながら浴温を80℃乃至90℃に上昇させる。反応の
進行とともに溶液が粘稠性を増してくるが、このとき、
溶液中では以下に示す反応が入り乱れておこっているも
のと考えられる。
【化21】 ここではSiに結合している4つの官能基のうち、1つ
の方向に重縮合が伸びていくように記載したが、実際に
幾つかの方向へ同時に縮合鎖が伸びていくと考えられ、
また同種同士の重縮合の他に、異種間のヘテロ重縮合反
応も統計的頻度でおこっていると考えられているので、
反応式として完全に書き表わすことは不可能である。こ
うして加水分解及び縮合反応がある程度進行すると溶
液中には次式で表わされるような高分子が存在するもの
と考えられる。
【化22】 実際にはSi―O―Si鎖の長さや官能基含有率の異な
る多種多様の化学種が存在することになるが、その平均
組成を化学式として表現すると、
【化23】 ただし、b+1/2(a+c)=2と近似される。反応途
中の−OC25基や−OCOCH3基もゼロはないと考
えられるが省略した。この式におけるa、b、cの値
は、原料として用いる有機ケイ素化合物の相対比をはじ
め、水の量、溶媒の種類と量、触媒の種類と量、反応温
度、反応時間など、多くの実験パラメータに依存する
が、逆にこれらの条件を揃えることによって任意に設計
されたa、b、cの値をもつ最終生成物を得ることがで
きる。こうして得られた液状組成物を水素貯蔵合金粉末
に被覆してカプセル化するか、或いは、板状の水素貯蔵
体表面上に塗布する等、表面処理が行われることとす
る。
【0054】ところで、超高真空中での清浄表面でない
限り、水素吸蔵体表面上には幾らかの酸化皮膜が存在
し、その表面には一部OH基の含有されていることが知
られている。液状組成物を水素吸蔵体表面に塗布する
と、Siのまわりの単結合で回転の自由度の残っている
部分は回転し、全体として無機性の高い部分を水素吸蔵
体表面側に向けて、上記液中化学種が水素吸蔵体表面に
付着する。この時の駆動力は、水素吸蔵体表面上の酸化
物ないし表面OH基と液状組成物中のSi―O―Siネ
ットワークないしシラノール基との間の相互作用と考え
られる。
【0055】液状組成物を表面に塗布した後、熱を加え
ると、塗布溶媒や触媒残留物などを早く揮散させること
ができる。水素吸蔵体表面と液状組成物中の無機高分子
体部分との間の化学結合の形成も、加熱によって促進さ
れると考えられる。結合の様式の詳細は不明であるが、
水素吸蔵体表面のOH基と無機高分子のOH基との間の
脱水縮合が支配的であろう。
【0056】なお、こうして得られた水素吸蔵体のセラ
ミックス皮膜には、ビニル基とヒドロキシル基が存在
し、その多くは水素吸蔵体から外に向かってとび出して
いると考えられる。
【0057】つぎに本実施形態の複合水素吸蔵体のカプ
セルについては、大阪工業試験所と同様の利用分野があ
る。即ち、具体的利用態様としては、マイクロカプセル
をそのまま用いることもできるし、或いは、CIP(冷
間等方プレス)等により圧縮成形して高密度に押し固
め、粒子間の接触面積を増大させることもある。ヒート
ポンプ、コンプレッサ、水素ガス分離等に利用できる。
【0058】水素ガス分離の具体的態様である水素捕集
装置1について、図1(a)(b)を参照して説明す
る。この水素捕集装置1は、図1(a)に示す通り、容
器2にTiO2粉末3を分散させた水4を満たし、複合
水素吸蔵体5を水4に浸し、複合水素吸蔵体5から水素
6をパイプ7から回収できるようにしたものである。こ
の複合水素吸蔵体5は、パイプ状の支持体10の外表面
に、大径の水素吸蔵合金11(例えば、ZrMn2)を
装着し、この水素吸蔵合金11の外表面にゾル液を塗布
しセラミック皮膜12を形成したものである。水素捕集
効率を高めるため支持体10に貫設孔15が半径方向に
複数個設けられている。支持体10は、金属の圧粉成形
体、AD−Al(陽極酸化処理されたアルミニウム
板)、有機物ではOPP(オリエンテッドポリプロピレ
ン)等が挙げられる。陽極酸化の例として、厚さ0.3
mmのアルミニウム板をアルカリで脱脂した後、7%硫
酸水溶液中で厚さが2.0g/m2となるよう陽極酸化
処理を行ない基板を作成した。水4に光を当てると、T
iO2粉末3の触媒作用により水素が発生し、水素/水
系が形成される。水素はTiO2粉末3の表面でまた水
に戻る問題があるので、水中での拡散距離をできる限り
少なくして捕集するようになっている。水素はセラミッ
ク皮膜12を透過して水素吸蔵合金11に吸蔵される。
セラミック皮膜12は疎水性であり、水素は透過させる
が水は入ってこないように作用する。したがって、水4
による水素吸蔵合金11の失活を防止するとともに、水
素を効率的に捕集できる。水素吸蔵合金11に吸蔵され
た水素は、支持体10を通過し、パイプ7の中空部16
を通って回収される。
【0059】本実施形態の複合水素吸蔵体によれば、水
素ガスと速やかに反応し、多量の水素を可逆的に吸蔵、
放出できることから、水素吸蔵や水素輸送用の素材とし
て活用できる。さらに水素化反応の際の反応熱を利用し
た蓄熱やケミカルヒートポンプヘの応用,吸蔵水素の電
気化学反応を用いた二次電池などの水素吸蔵電極として
の応用、水素の選択吸収性を用いた水素ガスの分離・精
製への応用、水素放出圧力を利用した水素コンプレッサ
ーやアクチュエータなどの動力変換への応用など、広く
エネルギー吸蔵及びエネルギー変換の用途への開発が期
待できる。
【0060】
【実施例1】純度99.5%のジルコニウム粒と純度9
9.95%のマンガン板を砕いたものを、ZrMn2の組
成比となるように混合し(全量を約50gとする)、高
純度アルゴン中で高周波誘導加熱炉で融解させた後、1
000℃で3時間、アニ−ルする。室温まで放冷した
後、超硬乳鉢中で粗砕して1cm角程度の塊を得る。乾燥
窒素雰囲気中で表面を機械的に研磨して光沢面を出した
後、さらに粉砕して5〜10メッシュの粉末とする。水
素化実験はこのままでもできるが、表3、図2、図3の
場合はこれにさらに次の操作を加えている。5〜10メ
ッシュの粉をステンレス製容器に入れ、350℃で1時
間排気した後、室温に戻し3MPaの水素を1時間吸蔵
させる。これを再び350℃で1時間排気して水素を脱
蔵させた後、室温に戻し3MPaの水素を吸蔵させる。
この操作をくり返して、室温での水素吸蔵速度が一定の
値に収束したら、これを最後に350℃で1時間排気し
た後、室温に戻して得られるZrMn2を出発試料とす
る。100mlビーカーにSi(OC2549.55
g、水3.68g、γ−MPS0.64g、メタノ−ル
25.5gを加えた後、リン酸3.05gをさらに添加
し、室温で5分間攪拌し、加水分解及び重縮合を開始さ
せた。反応の開始により液温が上昇するが、そのまま1
時間攪拌をつづけることにより、所望の液状物(ゾル
液)を作成した。テトラエトキシシランに対するγ-M
PSのモル比は、1/18に調整され、ゾル液が作成さ
れる。水素吸蔵合金は、この混合物に浸され、温度33
3Kで乾燥させられ、セラミックス皮膜により水素吸蔵
合金粉末のカプセル膜化が行われる。ZrMn2に対する
セラミックス皮膜の重量比は、0.73である。反応時
間の短縮が望ましい時は、上記の如く室温で5分間攪拌
した。溶液全体を三口フラスコに移し、還流冷却器をと
りつけ、三ロフラスコを室温のオイルバスに浸した。三
口フラスコの内容物をマグネチックスターラで攪拌しな
がら20分程の間に浴温を70℃まで上昇させた。三口
フラスコを引きあげて空冷した後、内容物をとり出す
と、ほぼ上記と同様のゾル液が得られる。
【0061】
【比較例1】また、 ゾル液を塗布していないこと以外
は全く上記と同様にして水素吸蔵体を得た。
【0062】
【実施例1の効果】次に水素化能力つまり水素吸蔵能
力、或いは処理依存性の試験結果を表1および表2を参
照して説明する。
【表1】 表1においては、接触角については板状物でなる複合水
素吸蔵体、水素化データについては粉体被覆品でなる複
合水素吸蔵体について行ったものである。官能化ゾルゲ
ル法処理液を調整した後、これを分けて、アルミ板に塗
って接触角を測る操作と、粉体を被覆して水素化する操
作と同時並行させて試験するのが通例である。表1に示
す通り、Si(OC25)4にγ-MPSを添加しなかった
場合には、最初から接触角が60°を超えないか、或
は、最初は接触角が60°を超えることがあるにして
も、後述の所定の水素化条件を課した後に改めて接触角
を確認してみるといずれも、60°を下回ることが確認
されている。膜厚については、セラミックス皮膜重量/
水素吸蔵合金重量という比率が膜厚の目安となるが、表
1では、この値がほぼ0.2としたものを用いた。ここ
で表1最右欄に示す水素化条件は、水に24時間、試料
を浸漬しダメージをモデル的に与えた後、100℃で1
時間真空排気して3MPaの水素を導入することであ
る。水に対してどれくらい耐久性があるのか試験をする
ためである。Si(OC25)4にγ-MPSを添加した場
合には、接触角は60°以上となり、水素化条件を課し
た後でも接触角が顕著に変化することがなく、水素化能
力が低下しないことが確認されている。Si(OC25)
4とトリアセトキシビニルシランの組み合わせでも同様
に良好な結果が得られることが確認されている。なお、
通常は、液状組成物を酸性触媒で調製するものである。
ただし、例えば、Mg等では溶解してしまい皮膜ができ
ないので、ゾルゲル処理液を作った後でアルカリ(例え
ばアンモニア)で中和したり、最初からアルカリ性触媒
(例えばアンモニア)でゾルゲル処理液を作ることもあ
る。無機高分子以外の不要なオリゴマー類を除去する目
的で、アルカリ洗浄(PH10)される例がある。ま
た、様々なシランカップリング剤が適用できる。あまり
にシランカップリング剤が少な過ぎると水素吸蔵能力が
発現しないし、シランカップリング剤が多くなると膜を
作りにくくなることがある。さらに、表1に示すゾルゲ
ル原料、Si(OEt)4に代えて、Si(OiPr) 4、
媒としてHPOを用いると、加水分解率70%(N
MR測定による)のときに成膜に使用すると、接触角6
0°で水素化は達成されるが、水に浸漬して経時させる
と、24時間で接触角40°に低下し、水素化が適切に
できないこととなる。また、Si(OnBu)4、触媒と
してHPOを用いる場合も同様に、はじめは接触角
70°で水素化は達成されるが、水に浸漬して経時させ
ると、24時間で接触角50°に低下し、水素化が適切
にできないこととなる。比較例として接触角が低いも
の、膜厚の薄いもの、膜にムラがあるものでは水素吸蔵
力が劣化するものがある。
【表2】 製造条件は同じであるが、膜厚を変化させたものについ
て、水素化条件を課した結果を表2に示す。例えば、膜
厚の薄いものは水素吸蔵力が劣化するものがある。ここ
では、Si(OEt)4とγ-MPSとに触媒としてH
を添加した場合について示す。ほとんどの膜厚につ
き良好な結果が得られた。ただし重量比が0.002と
0.0004では、膜厚が薄すぎて水素化能力に悪影響
を及ぼすことが確認された。表2には示していないが、
重量比が0.005付近では、水素化能力が良かったり
良くなかったりする。SEM(倍率1000〜倍率50
00)で観察して一様にみえるものは水素化能力が良
く、むらがある不均一なものは水素化能力が良くなかっ
た。
【0063】ここで、上述の接触角の求め方を説明す
る。液体が固体と接触する時、付着力Waは、デュプレ
(Dupre)に従って接触角θと関連付けられ、さらに、
下記の第3公式に変形される。 (1)Wa=γL(1+cosθ)=2(γs d γL d)1/2+2(γs p
γL p)1/2 ここにいうγLは液体の表面張力、γL dとγL pは、それ
ぞれ、γLの分散成分及び極性成分である。また添字s
は固体表面に対応している。この等式を使うことによっ
て、カプセル膜化を行う過程で用いたセラミックス表面
上での水の接触角を求めることができる。水のγL dとγ
L pは、それぞれ、温度298Kで21.6mJ/m2
51.0mJ/m2であり、実施例1のセラミックスの
γs dとγs pは、それぞれ19mJ/m2と13mJ/m2
と測定できるので、接触角θは、74.5°となる。セ
ラミックス皮膜表面は、かなりの疎水性と考えることが
できる。上記等式から容易に予測できる通り、極性表面
自由エネルギーγs pを小さくすることによって、より疎
水的な表面を効果的に作ることができる。官能化ゾルゲ
ル法ではなくγ-MPSを単独で塗布する処理方法にお
いては32mJ/m2、Si(OC25) 4を単独で処理
する方法においては41mJ/m2の結果となり(基板
はAD−Alを使用した)、それらの場合におけるγs p
は、官能化ゾルゲル法によって得られたものよりも相対
的に高い値となる。したがって、γs p値を低くするため
には、γ-MPSが本実施形態に従う式(1)の化合物
として使用されることが好適であり、官能化ゾルゲル法
による疎水性シロキサンネットワ−クの生成と表面にあ
るシラノール基のブロッキングを必要とする。官能化ゾ
ルゲル法は、これらの要求に沿うものである。
【0064】(1)式に基づく接触角の計算に際して
は、粉状複合材の親水性-疎水性特性を決定することに
代えて、水素吸蔵体を被覆するために用いられた同じゾ
ルゲル法前駆体(precursor)溶液から準備したセラミッ
クス皮膜の表面自由エネルギーを測定した。表面張力の
異なる、いくつかの水溶液を用いて測定された接触角の
値を基にして計算すると、温度298Kで、分散表面自
由エネルギーγs dが19mJ/m2、極性表面自由エネ
ルギーγs pが13mJ/m2となった。これにより、接
触角が60℃以上(74.5°)となる。詳細な手順
は、Salou,M.Yamazaki,S.,Nishimiya,N.and Tsutsumi,
K.,K.,Coll.Surf.A,in press.に示すので、参照され
たい。ZrMn2合金の官能化ゾルゲル法被覆において、水
の接触角は概ね60°以上にしている。
【0065】こうして水の接触角が概ね60°以上にさ
れた現在のカプセル体により、吸蔵水素量の総和をかな
り低減させることなく、水から水素吸蔵合金を保護する
という実質的な効果をもたせた理由は、次の通りであ
る。官能化ゾルゲル法による疎水性皮膜は、一般のゾル
ゲル法(Hench,L.L.and Ulrich,D.R.,"Science of Ceram
ic Chemical Processing,"Chap,4,Wiley-Interscience,
New York(1986)による皮膜特性の孔サイズと比較して
孔サイズが小さくも大きくも形成されるが、水素のサイ
ズが小さいことから、孔サイズの大小によらず水素は疎
水性皮膜に対して自由に出入りするので、水を疎水性皮
膜に接触させてもその表面ではじかれて、疎水性皮膜内
部の水素化物にダメージを与えるようなことがないから
である。
【0066】つぎに水素吸蔵の能力と動的機能の検査結
果について説明する。こうしたカプセル膜化を行った試
料の耐水性の程度を評価するため、一晩、試料が水の中
に浸けられ、攪拌される、いわゆる加速経時処理を受け
る。試料は、乾燥窒素の雰囲気中で温度333Kで乾燥
させる。水素化の動的パラメータ、即ち、初期吸蔵速度
や30秒間に吸蔵される水素の量は、100ミリ秒間隔
の圧力データから得られる。100kPaの水素圧をか
けて水素の吸蔵が進行するか否かを調べたところ、カプ
セル膜化なしで水の加速経時処理を受けたZrMn2合金
は全く水素を吸蔵せず、カプセル膜化後に水の加速経時
処理を受けたZrMn2合金は水素をよく吸収した。実施
例1の効果が顕著にあらわれている。カプセル膜化なし
で水の加速経時処理を受けたZrMn2合金に再び水素を
吸蔵させるには、350℃で1時間真空排気処理して、
室温で3MPaの水素圧を付加するという強い水素化条
件が必要であった。この条件で水素吸蔵能力を比較した
結果を表3に示す。初速は100ミリ秒間隔で計測した
圧力デ−タの微分により求め、30秒間の吸蔵能力は、
時刻ゼロと30秒との間の圧力差から求めた。
【表3】 表3に示す通り、カプセル体は、そのような環境のもと
で良好な結果をもたらす。カプセル膜化を行った試料の
水素吸蔵能力は、明らかに水の浸水後の原型試料のそれ
よりも高い結果が得られた。即ち、ZrMn2をカプセ
ル化していないものでは、相対的水素化初期速度が1か
ら0.38まで下がる。ZrMn2をカプセル化する
と、0.53から0.47に低下が止まる。1に比べて
0.53と値が低くなるが、浸水ダメ−ジ後の最終的な
値が0.38から0.47に増加している。つまり、初
速は24%程度向上している。セラミックス皮膜で被覆
された粉末合金は、初速度を半減させるが、30秒の
間、吸蔵水素量の総和が低減されることはない。カプセ
ル体は、この場合、動的な面から観察すると、不都合な
結果をもたらす。しかし、平衡状態の観点から望ましく
ない影響は受けないと考えられる。30秒経過後では、
ZrMn2をカプセル化していないものでは、浸水ダメ
−ジによって1から0.49まで低下するが、ZrMn
2をカプセル化すると、0.97から0.68までしか
低下しない。したがって、水素吸蔵能力が39%程度向
上したといえる。ここで、表3のNo.1の原型試料に
ついて補足する。段落[0061]に記したように、水
素吸蔵の速度は、その合金の水素吸蔵履歴によって大き
く異なり、水素の吸蔵−脱蔵をくり返すとともに、微粉
化が進んで反応に関与する表面積が大きくなる結果、反
応速度がだんだん大きくなる。従って表3のような比較
をするためには、水素の吸蔵−脱蔵をくり返して、水素
の吸蔵速度が常に一定となるまで微粉化された試料を用
いる必要がある。水素吸蔵の速度は、最初の3サイクル
の間、水素化と脱水素化の進行に伴い増大し、4サイク
ル目以降は常に同一の速度を示した。これを8サイクル
まで実施し、最後に脱水素化したものを表3のNo.1
の試料とした。このサイクルの間、ZrMn2試料の比表
面積もまた増加し、Krガスを使用するBET法によっ
て求めた比表面積は、はじめの0.63m2/gから
1.89m2/gという極大値に至り一定となった。Zr
Mn2の比重を知ることによって、0.64μmの微粉状
合金の平均直径を計算することができる。こうして一定
の振舞をするようになった合金を比較実験に用いたので
ある。
【0067】図2に示す通り、通常の容量法測定により
求められた平衡解離圧は、X線構造解析によって求めら
れた化学式あたりの合金体積の増大とともに減少する。
ここでいう容量法測定とは、PVT法とも呼ばれるもの
であり、気体の圧力、容積、温度からモル数を求めるも
のであり、モル数変化と圧力の関係をT=一定で調べる
総称である。AB2タイプとAB1.5タイプの合金の相互
関係は、それぞれの傾斜をもつ直線で表される。目的と
する用途に応じて、所望の合金組成を設計することがで
きる利点がある。即ち、合金結晶の格子の大きさを制御
すると、水素化の程度、水素化物の安定性を制御するこ
とができることを示している。格子を小さくしてやる
と、平衡解離圧力を増大させることができる。つまり、
格子のサイズを変えることで所望の合金を製造すること
ができる。ここで、Aについて、水素を吸うもの
Aと、水素を吸わないものBとの組み合わせになってい
る。ここでは、m=1,n=2の組み合わせと、m=
1,n=1.5の組み合わせの2例を開示する。水素を
吸うものAと水素を吸わないものBの比率が1:2のも
のと、水素を吸うものAと水素を吸わないものBの比率
が1:1.5のものとでは、前述の通り、傾斜(ユニバ
ーサルカーブ)が違っていることである。ここでは点線
で示す通り概ねリニアな関係が成立し、1:2の直線
は、1:1.5の直線と比較して、勾配が急になってい
る。したがって、格子サイズを設定することで、ある程
度、平衡圧を自由にできるので、水素吸蔵合金の設計が
容易となる。
【0068】図3は、調製されたZrMn2とそれらの合
金について、カプセル膜化されたものと、カプセル膜化
されないものについての、水素化等温線の対比図であ
る。図3の「ZrMn2−H系」であるが、装置のような
ものが特別にあるわけではなくて、物理化学的な系をさ
すだけのものであり、「ZrMn2とHとの平衡を調べて
いる」というほどの意味である。水素化反応は、3時
間、温度623Kで、耐圧反応容器の排気後に行われ
る。数回の水素化-脱水素化サイクル後でも同一で再現
性ある水素化挙動を示す、微細に砕かれた試料を用いて
等温線を測定した。この水素化挙動の再現性を確かめる
目的で、水素圧力は100ミリ秒毎に連続して記録され
る。図3の圧力−組成等温線は通常の容量法によって測
定されたもので、6時間にわたって圧力が少しも変化し
ない状態を平衡と見なし、圧力を記録して、さらに水素
を加えて次の点を測定する。この操作は圧力計の能力範
囲内で繰り返される。合金試料を収容する耐圧反応容器
および圧力センサーつきの水素供給部がストップ弁によ
って接続されている。全体を真空に排気した後、ストッ
プ弁を閉じ、水素供給部にある圧力の水素を導入し、圧
力を計測した後に、ストップ弁を開く。水素は耐圧反応
容器へ拡散し膨張するので圧力は下がる。水素吸蔵合金
が水素を吸蔵する分だけ気相の圧力はさらに下がり、6
時間〜数日で平衡に達し圧力は一定になる。この時の圧
力が平衡圧力である。合金中の水素濃度は吸蔵した水素
のモル数と用いた合金のモル数から求めることができ
る。前者は、ストップ弁を介して接続されている二つの
部分の容積を事前に測定しておけば、平衡測定時の温
度、圧力をモニタリングすることで計算することができ
る。最初の平衡測定が終わったらストップ弁を閉じ、水
素供給部に新たに水素を導入し、ストップ弁を開いて吸
蔵を行わせ次の平衡圧を測定する。以下こうした処理を
繰り返す。図3において、水素濃度はモル比であり、水
素吸蔵能力を示すものである。圧力を増大させて行く
と、水素濃度がどのように変化するのかを示すものであ
る。失活していない水素吸蔵合金(○で示す)は、平衡
圧力が0からわずかに増加しただけの非常に小さい圧力
下で、水素濃度が急激にH/ZrMn2=1.1に達し、
以後も平衡圧力の増大に伴い徐々に増大する。従って、
水素は、H/ZrMn 2=1.1の濃度で容易に吸蔵され、
吸蔵した水素の量は、徐々に平衡圧力とともに増加す
る。一方、この合金が水により失活したもの(□で示
す)は、平衡圧力を上昇させても、水素濃度はほとんど
0のままである。一旦、水のダメージを受けると、Zr
Mn2合金は、圧力100kPaの水素のもとでも、水素
を吸蔵する能力を働かせることができなくなった。とこ
ろが、カプセル膜を付与した合金の場合で水により失活
したもの(■で示す)は、平衡圧力が0からわずかに増
加しただけで、水素濃度が0.2に達し、以後も平衡圧
力の増大に伴い徐々に増大する。官能化ゾルゲル法によ
りセラミック皮膜でZrMn2を覆うと、ZrMn2は、水へ
の浸水後でさえ、その能力の半分を維持した。そうした
カプセル膜化は、水から水素吸蔵体を保護する実質的な
効果をもつ。従って、カプセル膜化により、水による失
活が防止できることが確認された。なお、上述のカプセ
ル化未処理の比較例では水素吸蔵力が劣化し、場合によ
り発火するおそれがある。
【0069】
【実施例2】試薬純度のマグネシウムおよびニッケルの
粉末を重量比でニッケルが全体の10%となるように混
合し、全量約20gをアルミナ製容器に入れ、高純度ア
ルゴン雰囲気内で抵抗加熱により650℃まで加熱す
る。全体が融解したらいったん温度を下げ、アルミナ製
容器に融解フラックスを適当量加え、金属を被覆する。
この状態で再び高純度アルゴン雰囲気内で650℃まで
加熱し3時間保持する。室温まで放冷した後、表面をヤ
スリでこすって酸化物を削り取り、金属光沢が出るよう
にする。さらに、その表面をヤスリで削ったり、糸ノコ
ギリで切断したりして、削り屑および2mm角以下の小
片を集めて、これを水素化反応に供する。合金試料約1
0gをステンレス製容器に入れ、350℃で1時間排気
した後、200℃に戻し、3MPaの水素と1時間反応
させる。これを再び真空で排気し、350℃で1時間真
空排気、200℃で1時間水素化反応というサイクルを
繰り返す。200℃での水素吸蔵速度が一定の値に収束
したら、これを最後に350℃で1時間排気した後、室
温に戻して得られるMg-10wt%Niを出発試料とす
る。官能化ゾルゲル法に従うゾル液の調整、ゾルゲルカ
プセル皮膜形成は、実施例1と同様に行った。
【0070】
【実施例2の効果】本実施形態のカプセル皮膜を形成す
る方法は、Mg-10wt%Ni合金にも適用された。図4
は、カプセル皮膜化を行った、Mgをベースとした合金
の温度473Kにおける等温線を示し、2分毎に水素圧
を測定することに特徴がある準平衡法によって測定した
ものである。この準平衡法は、水素の供給も水素圧測定
も自動で行う装置を使用し、合金中の水素濃度は、通常
の容量法で測定し、水素導入後2分間隔で水素圧を読み
とり、前回の測定値と事実上一致すれば平衡になったと
見なし、その測定値を平衡値として記録した後、水素を
導入して次の平衡点を求めていく方法である。2分間は
一定でも24時間そのままにしておくと反応がもう少し
進んで圧力が低下する。そして、真の平衡に到達する
が、このようにして等温線を測定すると、1本の測定に
何ヶ月もかかる。「2分間は圧力一定」という条件で等
温線を測定すると、1日で測定できる。真の平衡に比べ
ると水素濃度が90%〜95%程度の時に、次の平衡点
測定に移るため、濃度が5〜10%低く圧力が、数%高
い「準平衡」ということになる。ここで、前記合金に対
するセラミック皮膜の重量比は、カプセル皮膜化を行っ
たZrMn2で経験された反応速度上の不利益を避けるた
めに、0.042程度位に小さいものである。
【0071】図4に示す通り、第1実施例と同様、容量
法により平衡圧力を測定し、測定は2分間隔という点だ
けか゛ZrMn2の時と異なる。水素吸蔵合金と水素濃度
は水素吸蔵能力を示すものである。○で示す通り、カプ
セル膜化されていない場合で失活していないものでは、
平衡圧力が0から増加してゆくと、水素濃度が徐々に増
大して行く。□で示す通り、これが水により失活する
と、カーブが左側にシフトし、水素吸蔵能力が少し低下
する。一方、●で示す通り、カプセル膜の場合で失活し
ていないものでは、○と対比して、全体としてカーブが
右側に大きくシフトし、水素吸蔵能力が向上している。
水による失活処理後も■で示す通り、□のカーブよりは
右側にあり、水素吸蔵能力の低下を半分くらいに止めて
いるで、水素吸蔵能力が高められる。従って、カプセル
膜化により、水素吸蔵能力が高まるとともに、水による
失活が防止できることが確認された。水素吸蔵合金は失
活防止効果を狙ったものであるが、水素吸蔵能力の活性
化促進効果が明確に見られることは予想外の良い効果で
ある。■で示したデータポイントと□で示したデータポ
イントを比較することで、耐水性の改善が行われたこと
がいえる。水に浸された複合試料の水素吸蔵能力は、準
備された試料より幾分かは低いが、減少の程度は少しだ
けである。一方、カプセル膜化を行った試料の水素吸蔵
能力は、水への浸水後の比較によると、カプセル膜化を
行っていない試料よりかなり高い。耐水性のみならず水
素との反応性の増加は、疎水性セラミックス皮膜によっ
てもたらされると考えられる。官能化ゾルゲル法は、水
から水素吸蔵体を保護するために広く使用されることが
可能である。
【0072】なお、上述実施例1及び2のゾル液に限ら
ず、様々な範囲のゾル液を適用できることは無論であ
る。ゾル液1〜33を以下に列挙する。 (ゾル液1)100mlビーカーにトリアセトキシビニ
ルシラン23.4g、酢酸1g、イオン交換水3.6g
を加え、更にエタノール50gを加えた後、室温で5分
間攪拌した。溶液全体を三口フラスコに移し、還流冷却
器をとりつけ、三口フラスコを室温のオイルバスに浸し
た。三口フラスコの内容物をマグネチックスターラで攪
拌しながら30分程の間に浴温を80℃まで上昇させ
た。更に80℃の浴につけておいた所、12時間後には
液状組成物全体がゲル化した。本実施例における液状組
成物の使用時間は、80℃ではぼ11時間であった。 (ゾル液2)100mlビーカーにトリアセトキシビニ
ルシラン23.4g、イオン交換水3.6g及びエタノ
ール50gを加えた後、室温で5分間攪拌した。溶液全
体を三口フラスコに移し、ゾル液1と同じ条件で、加水
分解及び重縮合を行わせた。浴温80℃達成後22時間
経過しても液状組成物のゲル化は起こらず、ローラ塗布
ならば合金表面を一様に処理することができた。この段
階でさらにエタノールを50ml追加して攪拌すると粘
性が低下した一様な液状組成物に戻る。液状組成物を浴
から出してその保存寿命を観察したが、室温で1年間経
時させてもゲル化は起こらず、析出物も出てこなかっ
た。 (ゾル液3)ビーカーにCH2=CHSi(OCOCH3)
350g、酢酸1.1g、蒸留水7.7g及びエタノー
ル100gを取り、室温で攪拌して均一な溶液とした。
次にこの溶液を、攪拌機と還流冷却機を取り付けた三口
フラスコに移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴
温を80℃に保って7時間反応させ、液状物(ゾル液)
を作成した。 (ゾル液4)ビ−カーにSi(OC25)457.4g、C
2=CHSi(OCOCH3)34.6g、水7.2g、
エタノール100g及び酢酸2gを取り、室温で攪拌し
て均一な溶液とした。次にこの溶液を、攪拌機と還流冷
却機を取りつけた三口フラスコに移し、オイルバスに浸
して、攪拌しながら浴温を80℃に保って7時間反応さ
せ、液状組成物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液5)ビーカーにSi(OC25)457.4g、
【化24】 2.3g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gを取り、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を、攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコ
に移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80
℃に保って7時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作
成した (ゾル液6)ビーカーにSi(OC25)457.4g、
CH2=CHCH2Si(OC25)4.1g、水14.4
g、エタノール100g及び酢酸2gをとり、室温で攪
拌し均一な溶液とした。次のこの溶液を、攪拌機と還流
冷却機を取りつけた三口フラスコに移し、オイルバスに
浸して、攪拌しながら浴温を80℃に保って7時間反応
させ、液状組成物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液7)ビーカーにSi(OC25)457.4g、
【化25】 3.8g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gをとり、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を、攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコ
に移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80
℃に保って7時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作
成した。 (ゾル液8)ビーカーにSi(OC25)457.4g、
CH2=CHCH2NH(CH2)(OCH3)34.4g、水
14.4g、エタノール100g及び酢酸2gをとり、
室温で撹拝して均一な溶液とした。次にこの溶液を、撹
拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコに移し、オイ
ルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80℃に保って7
時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液9)ビーカーにSi(OC25)457.4g、
【化26】 4.6g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gをとり、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコに
移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80℃
に保って反応させ、液状組成物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液10)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、CH=CHCOO(CH2)3SCH3)34.6g、
水14.4g、エタノール100g及び酢酸2gをと
り、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこの溶液
を、攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコに移
し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80℃に
保って7時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作成し
た。 (ゾル液11)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、
【化27】 9.4g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gをとり、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を、攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコ
に移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80
℃に保って7時間させ、液状組成物(ゾル液)を作成し
た。 (ゾル液12)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、CH≡CSi(OC25)33.8g、水14.4
g、エタノール100g及び酢酸2gをとり、室温で攪
拌して均一な溶液とした。次にこの溶液を、攪拌機と還
流冷却機を取付けた三口フラスコに移し、オイルバスで
浸して、攪拌しながら浴温を80℃に保って7時間反応
させ、液状組成物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液13)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、CH2=CHSi(OCH3)33.0g、水14.4
g、エタノール100g及び酢酸2gを室温で攪拌して
均一な溶液とした。次にこの溶液を攪拌機と還流冷却機
を取付けた三口フラスコに移し、オイルバスに浸して、
攪拌しながら浴温を80℃に保って反応させ、液状組成
物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液14)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、
【化28】 3.2g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gをとり、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を、攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコ
に移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80
℃に保って7時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作
成した。 (ゾル液15)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、(CH2=CH)2Si(OC25)23.4g、水1
4.4g、エタノール100g及び酢酸2gをとり、室
温で攪拌して均一な溶液とした。次にこの溶液を、攪拌
機と還流冷却機を取付けた三口フラスコに移し、オイル
バスに浸して、攪拌しながら浴温を80℃に保って7時
間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液16)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、CH=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
5.0g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gをとり、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を、攪拌機と還却冷却機を取付けた三口フラスコ
に移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80
℃に保って7時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作
成した。 (ゾル液17)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、
【化29】 4.4g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gをとり、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を、攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコ
に移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80
℃に保って7時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作
成した (ゾル液18)ビーカーにSi(OC25)457.4
g、
【化30】 6.0g、水14.4g、エタノール100g及び酢酸
2gをとり、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこ
の溶液を、攪拌機と還流冷却機を取付けた三口フラスコ
に移し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80
℃に保って7時間反応させ、液状組成物(ゾル液)を作
成した (ゾル液19)ビーカーにSi(OCOCH3)439.6
g、HSCH2Si(OCOCH3)312.6g、酢酸
0.6g、蒸留水7.2g及びエタノール100gを取
り、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこの溶液
を、攪拌機と還流冷却機を取り付けた三口フラスコに移
し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80℃に
保って7時間反応させ、液状物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液20〜26)下記の表4に示す組成の混合液か
らゾル液3と同様にしてゾル液20〜26を調製した。
【表4】 (ゾル液27)ビーカーにCH2=CH−Si(OCOC
3)311.6g、Si(OCOCH3) 439.6g、酢
酸0.6g、蒸留水7.2g及びエタノール100gを
取り、室温で攪拌して均一な溶液とした。次にこの溶液
を、攪拌機と還流冷却機を取り付けた三口フラスコに移
し、オイルバスに浸して、攪拌しながら浴温を80℃に
保って7時間反応させ、液状物(ゾル液)を作成した。 (ゾル液28〜32)下記の表5に示す組成の混合液か
らゾル液3と同様にしてゾル液28〜32を調製した。
【表5】 (ゾル液33)ビーカーにCH2=CH−Si(OCOC
3)37.0g、HSCH2Si(OCOCH3)37.6
g、Si(OCOCH3)437.0g、酢酸0.6g、蒸
留水7.2g及びエタノール100gを取り、室温で攪
拌して均一な溶液とした。次にこの溶液を、攪拌機と還
流冷却機を取り付けた三口フラスコに移し、オイルバス
に浸して、攪拌しながら浴温を70℃に保って8時間反
応させ、液状物(ゾル液)を作成した。
【0073】なお、本発明は、上述の実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない
範囲に於て、改変等を加えることが出来るものであり、
それらの改変等も本発明の技術的範囲に含まれることと
なる。
【0074】
【発明の効果】請求項1乃至6記載の発明によれば、水
による水素吸蔵体の失活を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態の複合水素吸蔵体を適用し
た水素捕集装置の概略図、(b)は同水素捕集装置に適
用された複合水素吸蔵体の断面図、(c)は同平面図で
ある。
【図2】本実施形態のカプセル化されたZrMn2の複
合水素吸蔵体について、合金体積と平衡圧力との関係を
示す等温度線図である。
【図3】本実施形態のカプセル化されたZrMn2の複
合水素吸蔵体について、水素濃度と平衡圧力との関係を
示す等温度線図である。
【図4】本実施形態のカプセル化されたMg−10wt
Niの複合水素吸蔵体について、水素濃度と平衡圧力と
の関係を示す等温度線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G040 AA34 AA43 4K044 AA01 AB01 AB02 AB03 AB04 BA12 BA13 BA14 BA18 BA21 BC02 CA44 CA53

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性のセラミックス皮膜で水素吸蔵体
    を覆ったことを特徴とする複合水素吸蔵体。
  2. 【請求項2】 前記疎水性のセラミックス皮膜は、ケイ
    素−酸素結合を備えた疎水性ネットワ−ク構造でなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の複合水素吸蔵体。
  3. 【請求項3】 前記疎水性ネットワ−クが有機官能基を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載の複合水素吸蔵
    体。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス皮膜の水に対する接触
    角が概ね60°以上でなることを特徴とする請求項1乃
    至3いずれかに記載の複合水素吸蔵体。
  5. 【請求項5】 前記皮膜は、ゾルゲル法で形成されたこ
    とを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の複合水
    素吸蔵体。
  6. 【請求項6】 前記皮膜は、官能化ゾルゲル法で形成さ
    れたことを特徴とする請求項5に記載の複合水素吸蔵
    体。
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