JP2000063749A - ガスバリア用表面処理剤 - Google Patents
ガスバリア用表面処理剤Info
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 (a)式 R1−SiZ3で表される構造単
位(T単位)を30〜100モル%含有し、かつこのT
単位のうち、式 R1−Si(OH)Z’2で表されるシラ
ノール基を1個含有する構造単位(T−2単位)を30
〜80モル%含有し(但し、上記式中、R1は置換又は
非置換の1価炭化水素基を示し、ZはOH基、加水分解
性基又はシロキサン残基を示し、Z’はシロキサン残基
を示す。)、数平均分子量が500以上であるシラノー
ル基含有シリコーン樹脂100重量部と、(b)ラジカ
ル重合性ビニルモノマー10〜1000重量部とを含有
する混合溶液を乳化重合して得られるシリコーン樹脂含
有エマルジョンを主成分として含有することを特徴とす
るガスバリア用表面処理剤。 【効果】 本発明によれば、ガスバリア性に優れ、透
明、可撓性の被膜を形成でき、またこの被膜は、耐候性
に優れ、経時での変色が可及的に抑制されたものであ
る。
位(T単位)を30〜100モル%含有し、かつこのT
単位のうち、式 R1−Si(OH)Z’2で表されるシラ
ノール基を1個含有する構造単位(T−2単位)を30
〜80モル%含有し(但し、上記式中、R1は置換又は
非置換の1価炭化水素基を示し、ZはOH基、加水分解
性基又はシロキサン残基を示し、Z’はシロキサン残基
を示す。)、数平均分子量が500以上であるシラノー
ル基含有シリコーン樹脂100重量部と、(b)ラジカ
ル重合性ビニルモノマー10〜1000重量部とを含有
する混合溶液を乳化重合して得られるシリコーン樹脂含
有エマルジョンを主成分として含有することを特徴とす
るガスバリア用表面処理剤。 【効果】 本発明によれば、ガスバリア性に優れ、透
明、可撓性の被膜を形成でき、またこの被膜は、耐候性
に優れ、経時での変色が可及的に抑制されたものであ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装材料などに使
用されるガスバリア用表面処理剤に関する。
用されるガスバリア用表面処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、包装用材料等の分野で、酸素、窒素、炭酸ガス、水
蒸気等の気体透過度の小さいガスバリア材を用いること
が行われており、ガスバリア材としては、プラスチック
フィルム又はシート等にガスバリア性を付与したものが
知られている。このようなガスバリア材としては、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン系共
重合体、ポリメタキシリレンアジパミド等の気体不透過
性素材を用いたもの、これらの気体不透過性素材を他の
材料にラミネート又はコーティングしたもの、アルミ箔
をフィルム状材料にラミネートしたもの、金属酸化物を
蒸着したものなどがある。
り、包装用材料等の分野で、酸素、窒素、炭酸ガス、水
蒸気等の気体透過度の小さいガスバリア材を用いること
が行われており、ガスバリア材としては、プラスチック
フィルム又はシート等にガスバリア性を付与したものが
知られている。このようなガスバリア材としては、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン系共
重合体、ポリメタキシリレンアジパミド等の気体不透過
性素材を用いたもの、これらの気体不透過性素材を他の
材料にラミネート又はコーティングしたもの、アルミ箔
をフィルム状材料にラミネートしたもの、金属酸化物を
蒸着したものなどがある。
【0003】しかしながら、気体不透過性素材としてエ
チレン−ビニルアルコール共重合体やポリメタキシリレ
ンアジパミドを用いた場合、これらは吸湿性が大きいの
で、吸湿によりガスバリア性が低下し、塩化ビニリデン
系共重合体を用いると、これは塩素原子を含んでいるの
で環境汚染の点で問題を生じる。一方、アルミ箔ラミネ
ートフィルムでは、不透明であるため内容物を外から視
認できず、また金属蒸着フィルムは可撓性に劣り、容易
に蒸着層がクラックを生じて、ガスバリア性が低下する
問題があった。
チレン−ビニルアルコール共重合体やポリメタキシリレ
ンアジパミドを用いた場合、これらは吸湿性が大きいの
で、吸湿によりガスバリア性が低下し、塩化ビニリデン
系共重合体を用いると、これは塩素原子を含んでいるの
で環境汚染の点で問題を生じる。一方、アルミ箔ラミネ
ートフィルムでは、不透明であるため内容物を外から視
認できず、また金属蒸着フィルムは可撓性に劣り、容易
に蒸着層がクラックを生じて、ガスバリア性が低下する
問題があった。
【0004】これに対し、テトラアルコキシシラン等を
用いて緻密な分子構造を有し、耐候性、硬度、耐薬品性
に優れたポリシロキサンを用いてプラスチックフィルム
の表面処理を行うことも知られており、これは透明性、
耐候性などに優れたものであるが、テトラアルコキシシ
ランは、縮合時の体積収縮率が大きく、クラックやピン
ホールが生成するという問題があった。
用いて緻密な分子構造を有し、耐候性、硬度、耐薬品性
に優れたポリシロキサンを用いてプラスチックフィルム
の表面処理を行うことも知られており、これは透明性、
耐候性などに優れたものであるが、テトラアルコキシシ
ランは、縮合時の体積収縮率が大きく、クラックやピン
ホールが生成するという問題があった。
【0005】この場合、アルコキシシランを加水分解縮
合してプラスチックフィルムに被覆することが提案され
ている(特開平2−286331号公報)が、これはア
ルコキシシラン成分のみのコーティングであるため、フ
ィルムの可撓性が劣るという問題があった。
合してプラスチックフィルムに被覆することが提案され
ている(特開平2−286331号公報)が、これはア
ルコキシシラン成分のみのコーティングであるため、フ
ィルムの可撓性が劣るという問題があった。
【0006】そこで、可撓性を改良するために、アクリ
ル酸エステルの乳化重合水分散体をγ−アミノプロピル
トリエトキシシラン水溶液中に加えた組成物がガスバリ
ア用表面処理組成物として提案されている(特開平7−
3206号公報)。この組成物は可撓性が改良され、か
つ水系のコーティング材としてのメリットがあるが、ア
ミノシラン加水分解物を使用しているため、アミノ基に
反応性があり、酸素によって経時で黄色に変色するなど
の問題があった。
ル酸エステルの乳化重合水分散体をγ−アミノプロピル
トリエトキシシラン水溶液中に加えた組成物がガスバリ
ア用表面処理組成物として提案されている(特開平7−
3206号公報)。この組成物は可撓性が改良され、か
つ水系のコーティング材としてのメリットがあるが、ア
ミノシラン加水分解物を使用しているため、アミノ基に
反応性があり、酸素によって経時で黄色に変色するなど
の問題があった。
【0007】従って、本発明は、ガスバリア性に優れ、
透明であり、可撓性を有し、かつ耐候性に優れ、経時に
よる変色のおそれもなく、安全性に優れた水系のガスバ
リア用表面処理剤を提供することを目的とする。
透明であり、可撓性を有し、かつ耐候性に優れ、経時に
よる変色のおそれもなく、安全性に優れた水系のガスバ
リア用表面処理剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、下記(a)成分のシラノール基含有シリコーン樹脂
と、(b)成分のラジカル重合性ビニルモノマーを主成
分とする混合溶液を乳化重合することにより、アルコー
ル或いはケトンなどの沸点100℃未満の溶剤やベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶剤を実質
的に含まず、エマルジョンの同一粒子中に縮合型のシリ
コーン樹脂とビニル重合樹脂とを含有し、保存安定性に
優れ、良好な被膜特性を与えるエマルジョンが得られる
こと、そしてこれから得られる被膜が透明、可撓性を有
し、ガスバリア性に優れたものであり、また耐候性もよ
く、経時での変色もないものであることを知見し、本発
明をなすに至ったものである。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、下記(a)成分のシラノール基含有シリコーン樹脂
と、(b)成分のラジカル重合性ビニルモノマーを主成
分とする混合溶液を乳化重合することにより、アルコー
ル或いはケトンなどの沸点100℃未満の溶剤やベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶剤を実質
的に含まず、エマルジョンの同一粒子中に縮合型のシリ
コーン樹脂とビニル重合樹脂とを含有し、保存安定性に
優れ、良好な被膜特性を与えるエマルジョンが得られる
こと、そしてこれから得られる被膜が透明、可撓性を有
し、ガスバリア性に優れたものであり、また耐候性もよ
く、経時での変色もないものであることを知見し、本発
明をなすに至ったものである。
【0009】従って、本発明は、(a)式 R1−SiZ3
で表される構造単位(T単位)を30〜100モル%含
有し、かつこのT単位のうち、式 R1−Si(OH)
Z’2で表されるシラノール基を1個含有する構造単位
(T−2単位)を30〜80モル%含有し(但し、上記
式中、R1は置換又は非置換の1価炭化水素基を示し、
ZはOH基、加水分解性基又はシロキサン残基を示し、
Z’はシロキサン残基を示す。)、数平均分子量が50
0以上であるシラノール基含有シリコーン樹脂100重
量部と、(b)ラジカル重合性ビニルモノマー10〜1
000重量部とを含有する混合溶液を乳化重合して得ら
れるシリコーン樹脂含有エマルジョンを主成分として含
有することを特徴とする水系のガスバリア用表面処理剤
を提供する。
で表される構造単位(T単位)を30〜100モル%含
有し、かつこのT単位のうち、式 R1−Si(OH)
Z’2で表されるシラノール基を1個含有する構造単位
(T−2単位)を30〜80モル%含有し(但し、上記
式中、R1は置換又は非置換の1価炭化水素基を示し、
ZはOH基、加水分解性基又はシロキサン残基を示し、
Z’はシロキサン残基を示す。)、数平均分子量が50
0以上であるシラノール基含有シリコーン樹脂100重
量部と、(b)ラジカル重合性ビニルモノマー10〜1
000重量部とを含有する混合溶液を乳化重合して得ら
れるシリコーン樹脂含有エマルジョンを主成分として含
有することを特徴とする水系のガスバリア用表面処理剤
を提供する。
【0010】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のガスバリア用表面処理剤は、シラノール基
含有シリコーン樹脂とラジカル重合性ビニルモノマーと
の混合溶液を乳化重合して得られるシリコーン樹脂含有
エマルジョンを主成分とする。
と、本発明のガスバリア用表面処理剤は、シラノール基
含有シリコーン樹脂とラジカル重合性ビニルモノマーと
の混合溶液を乳化重合して得られるシリコーン樹脂含有
エマルジョンを主成分とする。
【0011】ここで、上記シラノール基含有シリコーン
樹脂は、(i)式 :R1−SiZ3で表される構造単位
(T単位)を30〜100モル%含有し、更に上記T単
位のうち、式 :R1−Si(OH)Z’2で表されるシラ
ノール基を1個だけ含有する構造単位(T−2単位)を
30〜80モル%含有することを特徴とし、(ii)数
平均分子量が500以上であって、(iii)好ましく
はシラノール基を5重量%以上含有するという条件を満
足するシラノール基含有シリコーン樹脂である。
樹脂は、(i)式 :R1−SiZ3で表される構造単位
(T単位)を30〜100モル%含有し、更に上記T単
位のうち、式 :R1−Si(OH)Z’2で表されるシラ
ノール基を1個だけ含有する構造単位(T−2単位)を
30〜80モル%含有することを特徴とし、(ii)数
平均分子量が500以上であって、(iii)好ましく
はシラノール基を5重量%以上含有するという条件を満
足するシラノール基含有シリコーン樹脂である。
【0012】ここで、上記式において、R1は置換又は
非置換の1価炭化水素基を表わす。非置換1価炭化水素
基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オ
クチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル
基、5−ヘキセニル基、9−デセニル基等のアルケニル
基、フェニル基等のアリール基などを具体例として示す
ことができる。この中でも、メチル基、プロピル基、ヘ
キシル基、フェニル基が好ましい。特に耐候性を要求さ
れる場合にはメチル基が好ましく、撥水性が求められる
場合には長鎖アルキル基を使用するのが好ましく、被膜
に可撓性を付与する場合にはフェニル基を適用するのが
よい。この場合、特には、全有機基置換基中のメチル基
の含有率が少なくとも50モル%、特に80モル%以上
であることが好ましい。
非置換の1価炭化水素基を表わす。非置換1価炭化水素
基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、t−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オ
クチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル
基、5−ヘキセニル基、9−デセニル基等のアルケニル
基、フェニル基等のアリール基などを具体例として示す
ことができる。この中でも、メチル基、プロピル基、ヘ
キシル基、フェニル基が好ましい。特に耐候性を要求さ
れる場合にはメチル基が好ましく、撥水性が求められる
場合には長鎖アルキル基を使用するのが好ましく、被膜
に可撓性を付与する場合にはフェニル基を適用するのが
よい。この場合、特には、全有機基置換基中のメチル基
の含有率が少なくとも50モル%、特に80モル%以上
であることが好ましい。
【0013】また、置換1価炭化水素基は、上記炭素数
1〜10の非置換1価炭化水素基の水素原子の一部又は
全部をアミノ基を除く置換基で置換したもので、置換基
としては、(i)フッ素、塩素などのハロゲン原子、
(ii)グリシドキシ基、エポキシシクロヘキシル基な
どのエポキシ官能基、(iii)メタクリル基、アクリ
ル基などの(メタ)アクリル官能基、(iv)メルカプ
ト基、テトラスルフィド基などの含硫黄官能基、(v)
(ポリオキシアルキレン)アルキルエーテル基などのア
ルキルエーテル官能基、(vi)カルボキシル基、スル
フォニル基などのアニオン性基などが適用可能である。
この置換された1価炭化水素基の具体例としては、トリ
フルオロプロピル基、パーフルオロブチルエチル基、パ
ーフルオロオクチルエチル基、3−クロロプロピル基、
2−(クロロメチルフェニル)エチル基、3−グリシジ
ロキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチル基、5,6−エポキシヘキシル基、9,1
0−エポキシデシル基、3−(メタ)アクリロキシプロ
ピル基、(メタ)アクリロキシメチル基、11−(メ
タ)アクリロキシウンデシル基、3−メルカプトプロピ
ル基、2−(4−メルカプトメチルフェニル)エチル
基、ポリオキシエチレンオキシプロピル基、3−ヒドロ
キシカルボニルプロピル基などを挙げることができる。
基材との密着性を向上させる場合には、エポキシ、メル
カプト官能性基などを適用するのがよい。ビニル重合体
との緊密なブロック化を目指す場合、ラジカル共重合が
可能な(メタ)アクリル官能性基、或いは連鎖移動剤と
しての機能を有するメルカプト官能性基を使用するのが
好ましい。また、ビニル重合体とシロキサン結合以外の
結合で架橋を試みる場合、ビニル重合体中に含有される
有機官能基と反応可能な官能基を導入しておけばよく、
例えばエポキシ基(ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキ
シ基等との反応)などを挙げることができる。
1〜10の非置換1価炭化水素基の水素原子の一部又は
全部をアミノ基を除く置換基で置換したもので、置換基
としては、(i)フッ素、塩素などのハロゲン原子、
(ii)グリシドキシ基、エポキシシクロヘキシル基な
どのエポキシ官能基、(iii)メタクリル基、アクリ
ル基などの(メタ)アクリル官能基、(iv)メルカプ
ト基、テトラスルフィド基などの含硫黄官能基、(v)
(ポリオキシアルキレン)アルキルエーテル基などのア
ルキルエーテル官能基、(vi)カルボキシル基、スル
フォニル基などのアニオン性基などが適用可能である。
この置換された1価炭化水素基の具体例としては、トリ
フルオロプロピル基、パーフルオロブチルエチル基、パ
ーフルオロオクチルエチル基、3−クロロプロピル基、
2−(クロロメチルフェニル)エチル基、3−グリシジ
ロキシプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチル基、5,6−エポキシヘキシル基、9,1
0−エポキシデシル基、3−(メタ)アクリロキシプロ
ピル基、(メタ)アクリロキシメチル基、11−(メ
タ)アクリロキシウンデシル基、3−メルカプトプロピ
ル基、2−(4−メルカプトメチルフェニル)エチル
基、ポリオキシエチレンオキシプロピル基、3−ヒドロ
キシカルボニルプロピル基などを挙げることができる。
基材との密着性を向上させる場合には、エポキシ、メル
カプト官能性基などを適用するのがよい。ビニル重合体
との緊密なブロック化を目指す場合、ラジカル共重合が
可能な(メタ)アクリル官能性基、或いは連鎖移動剤と
しての機能を有するメルカプト官能性基を使用するのが
好ましい。また、ビニル重合体とシロキサン結合以外の
結合で架橋を試みる場合、ビニル重合体中に含有される
有機官能基と反応可能な官能基を導入しておけばよく、
例えばエポキシ基(ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキ
シ基等との反応)などを挙げることができる。
【0014】また、上記式において、ZはOH基、加水
分解性基又はシロキサン残基を表し、Z’はシロキサン
残基を表す。加水分解性基の具体例としては、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のア
ルコキシ基、イソプロペノキシ基等のアルケノキシ基、
フェノキシ基、アセトキシ基等のアシロキシ基、ブタノ
キシム基等のオキシム基、アミノ基などを挙げることが
できる。これらの中でアルコキシ基が好ましく、特に加
水分解・縮合時の制御のし易さから、メトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基を用いるのが好
ましい。また、シロキサン残基は、酸素原子を介して隣
接する珪素原子に結合し、シロキサン結合を形成してい
る置換基のことを意味し、−O−Si≡と表すことがで
きる。
分解性基又はシロキサン残基を表し、Z’はシロキサン
残基を表す。加水分解性基の具体例としては、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のア
ルコキシ基、イソプロペノキシ基等のアルケノキシ基、
フェノキシ基、アセトキシ基等のアシロキシ基、ブタノ
キシム基等のオキシム基、アミノ基などを挙げることが
できる。これらの中でアルコキシ基が好ましく、特に加
水分解・縮合時の制御のし易さから、メトキシ基、エト
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基を用いるのが好
ましい。また、シロキサン残基は、酸素原子を介して隣
接する珪素原子に結合し、シロキサン結合を形成してい
る置換基のことを意味し、−O−Si≡と表すことがで
きる。
【0015】本発明において、式 R1−SiZ3で表され
るT単位は、シリコーン樹脂の架橋度、硬化性に大きく
影響を与える構造単位で、30〜100モル%含有され
る。含有量が30モル%未満では、形成される被膜が低
硬度となり、また硬化性も劣る。エマルジョン粒子内で
ビニル重合ポリマーと均一に絡まり合わせ、活性なシラ
ノール基の自由度を制御するためにはシリコーン樹脂に
より構造性を付与する必要がある。T単位含有量が50
〜100モル%の範囲を満たしていれば、シリコーン樹
脂は剛直となり、保存安定性も良好となるため、更に好
ましい。
るT単位は、シリコーン樹脂の架橋度、硬化性に大きく
影響を与える構造単位で、30〜100モル%含有され
る。含有量が30モル%未満では、形成される被膜が低
硬度となり、また硬化性も劣る。エマルジョン粒子内で
ビニル重合ポリマーと均一に絡まり合わせ、活性なシラ
ノール基の自由度を制御するためにはシリコーン樹脂に
より構造性を付与する必要がある。T単位含有量が50
〜100モル%の範囲を満たしていれば、シリコーン樹
脂は剛直となり、保存安定性も良好となるため、更に好
ましい。
【0016】この場合、その他の構成単位としては、R
1 3SiZ で表されるM単位0〜10モル%、R1 2SiZ
2で表されるD単位0〜50モル%、又はSiZ4で表さ
れるQ単位0〜30モル%を併用してもよい。硬化被膜
の硬度を更に高めるためには、主としてQ単位を併用す
るとよく、逆に硬化被膜に柔軟性を付与する目的には、
D単位を併用するのがよい。
1 3SiZ で表されるM単位0〜10モル%、R1 2SiZ
2で表されるD単位0〜50モル%、又はSiZ4で表さ
れるQ単位0〜30モル%を併用してもよい。硬化被膜
の硬度を更に高めるためには、主としてQ単位を併用す
るとよく、逆に硬化被膜に柔軟性を付与する目的には、
D単位を併用するのがよい。
【0017】本発明のシラノール基含有シリコーン樹脂
においては、上記R1−SiZ3のT単位中、R1−Si
(OH)Z’2で表されるシラノール基を1個だけ含有
するT−2単位を30〜80モル%含有していることが
必要である。この場合、上述したように、Z’で示され
るシロキサン残基は−O−Si≡と表すことができるか
ら、T−2単位は、R1−Si(OH)(−O−Si
≡)2と表すこともできる。
においては、上記R1−SiZ3のT単位中、R1−Si
(OH)Z’2で表されるシラノール基を1個だけ含有
するT−2単位を30〜80モル%含有していることが
必要である。この場合、上述したように、Z’で示され
るシロキサン残基は−O−Si≡と表すことができるか
ら、T−2単位は、R1−Si(OH)(−O−Si
≡)2と表すこともできる。
【0018】硬化被膜に一定の硬度を確保するために
は、一定量のT単位を含有している必要があるが、良好
な硬化性と、粒子中で形成されるビニルポリマーと良好
な相互溶解性を確保しながら、しかも硬化被膜に可撓性
を付与するためには、上記T単位中T−2単位を30〜
80モル%含有する必要がある。T−2単位の含有量が
30モル%未満では、シリコーンレジンの硬化に寄与す
るシラノール基の絶対量が不足し、硬化被膜の硬度が不
十分となる。T−2単位の含有量が80モル%超過のレ
ジンとするためには、重合度を低く抑える必要がある
が、低重合度では鎖状或いは環状構造の形成が難しく、
硬化被膜は結晶性が高くなる結果、可撓性が不足し、ま
た粒子中での自由度が高くなるため保存安定性が低下す
る。更に好ましくは、全T単位中このT−2単位が35
〜70モル%である。
は、一定量のT単位を含有している必要があるが、良好
な硬化性と、粒子中で形成されるビニルポリマーと良好
な相互溶解性を確保しながら、しかも硬化被膜に可撓性
を付与するためには、上記T単位中T−2単位を30〜
80モル%含有する必要がある。T−2単位の含有量が
30モル%未満では、シリコーンレジンの硬化に寄与す
るシラノール基の絶対量が不足し、硬化被膜の硬度が不
十分となる。T−2単位の含有量が80モル%超過のレ
ジンとするためには、重合度を低く抑える必要がある
が、低重合度では鎖状或いは環状構造の形成が難しく、
硬化被膜は結晶性が高くなる結果、可撓性が不足し、ま
た粒子中での自由度が高くなるため保存安定性が低下す
る。更に好ましくは、全T単位中このT−2単位が35
〜70モル%である。
【0019】次に、本発明で適用されるシラノール基含
有シリコーン樹脂の数平均分子量について述べると、前
述した各種特性を得るためには、シリコーン樹脂に一定
の構造性を付与することが必要である。その構造性を確
保するためには、シリコーン樹脂をある程度高分子化し
ておかなければならない。この点で、本発明においては
数平均分子量が500以上のシリコーン樹脂を使用する
ことが必要である。500未満では適度な構造性が確保
できないため良好な可撓性が得られず、また保存安定性
も劣る。更に好ましくは、数平均分子量は1000以上
であるのがよい。なお、数平均分子量の上限に特に制限
はないが、通常50000程度である。
有シリコーン樹脂の数平均分子量について述べると、前
述した各種特性を得るためには、シリコーン樹脂に一定
の構造性を付与することが必要である。その構造性を確
保するためには、シリコーン樹脂をある程度高分子化し
ておかなければならない。この点で、本発明においては
数平均分子量が500以上のシリコーン樹脂を使用する
ことが必要である。500未満では適度な構造性が確保
できないため良好な可撓性が得られず、また保存安定性
も劣る。更に好ましくは、数平均分子量は1000以上
であるのがよい。なお、数平均分子量の上限に特に制限
はないが、通常50000程度である。
【0020】本発明に適用可能なシリコーン樹脂は、上
記条件を満たしていると同時に、シラノール基を一定量
以上含有していることが好ましく、シリコーン樹脂中5
重量%以上、特に6〜20重量%含有しているのがよ
い。5重量%未満では架橋に寄与するシラノール基の絶
対量が不足するため、硬化被膜の硬度が低下する場合が
生じる。
記条件を満たしていると同時に、シラノール基を一定量
以上含有していることが好ましく、シリコーン樹脂中5
重量%以上、特に6〜20重量%含有しているのがよ
い。5重量%未満では架橋に寄与するシラノール基の絶
対量が不足するため、硬化被膜の硬度が低下する場合が
生じる。
【0021】上記条件を満たしていれば、シリコーン樹
脂はいかなる方法で製造してもよい。
脂はいかなる方法で製造してもよい。
【0022】次に、第2成分であるラジカル重合性ビニ
ルモノマーについて述べる。ラジカル重合性ビニルモノ
マーとしては、ラジカル重合が可能なものであれば、以
下に示す従来公知のものを適用できる。(a)アクリル
酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、オクチル、2−エチル
ヘキシル、ラウリル、ステアリル又はシクロヘキシルエ
ステルなどのアルキル基の炭素数1〜18の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、(b)アクリル酸、メタク
リル酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基又はその
無水物含有ビニルモノマー、(c)2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有ビニルモノ
マー、(d)(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどのア
ミド基含有ビニルモノマー、(e)ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートなどのアミノ基含有ビニルモノマー、
(f)メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシ
エチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシ基含有ビ
ニルモノマー、(g)グリシジル(メタ)アクリレー
ト、グリシジルアリルエーテルなどのグリシジル基含有
ビニルモノマー、(h)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ルなどのビニルエステル系モノマー、(i)スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニ
ルモノマー、(j)(メタ)アクリロニトリルなどのシ
アン化ビニルモノマー、(k)塩化ビニル、臭化ビニル
などのハロゲン化ビニルモノマー、(l)ジビニルベン
ゼン、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレートなどの1分子中にラジカル重合性
不飽和基を2個以上含有するビニルモノマー、(m)エ
チレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキ
シエチレンモノ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オ
キシエチレン鎖含有ビニルモノマー、(n)片末端に
(メタ)アクリロキシプロピル基を含有するジメチルポ
リシロキサン、片末端にスチリル基或いはα−メチルス
チリル基を含有するジメチルポリシロキサンなどの片末
端にラジカル重合性官能基を有し、シロキサン単位が1
〜200個のジオルガノポリシロキサン、(o)後述す
る式(1)のビニル重合性官能基含有加水分解性シラ
ン、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメ
チルジエトキシシラン、5−ヘキセニルトリメトキシシ
ラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキ
シシラン、3−(4−ビニルフェニル)プロピルトリメ
トキシシラン、4−ビニルフェニルメチルトリメトキシ
シランなどのラジカル重合性官能基を含有するシラン化
合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニ
ル基等のヒンダードアミノ基を含有するビニルモノマー
等を具体例として例示することができ、これらの1種を
単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
ルモノマーについて述べる。ラジカル重合性ビニルモノ
マーとしては、ラジカル重合が可能なものであれば、以
下に示す従来公知のものを適用できる。(a)アクリル
酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、オクチル、2−エチル
ヘキシル、ラウリル、ステアリル又はシクロヘキシルエ
ステルなどのアルキル基の炭素数1〜18の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル、(b)アクリル酸、メタク
リル酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基又はその
無水物含有ビニルモノマー、(c)2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有ビニルモノ
マー、(d)(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどのア
ミド基含有ビニルモノマー、(e)ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートなどのアミノ基含有ビニルモノマー、
(f)メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシ
エチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシ基含有ビ
ニルモノマー、(g)グリシジル(メタ)アクリレー
ト、グリシジルアリルエーテルなどのグリシジル基含有
ビニルモノマー、(h)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ルなどのビニルエステル系モノマー、(i)スチレン、
ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニ
ルモノマー、(j)(メタ)アクリロニトリルなどのシ
アン化ビニルモノマー、(k)塩化ビニル、臭化ビニル
などのハロゲン化ビニルモノマー、(l)ジビニルベン
ゼン、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレートなどの1分子中にラジカル重合性
不飽和基を2個以上含有するビニルモノマー、(m)エ
チレンオキサイド基の数が1〜100個の(ポリ)オキ
シエチレンモノ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オ
キシエチレン鎖含有ビニルモノマー、(n)片末端に
(メタ)アクリロキシプロピル基を含有するジメチルポ
リシロキサン、片末端にスチリル基或いはα−メチルス
チリル基を含有するジメチルポリシロキサンなどの片末
端にラジカル重合性官能基を有し、シロキサン単位が1
〜200個のジオルガノポリシロキサン、(o)後述す
る式(1)のビニル重合性官能基含有加水分解性シラ
ン、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメ
チルジエトキシシラン、5−ヘキセニルトリメトキシシ
ラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキ
シシラン、3−(4−ビニルフェニル)プロピルトリメ
トキシシラン、4−ビニルフェニルメチルトリメトキシ
シランなどのラジカル重合性官能基を含有するシラン化
合物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニ
ル基等のヒンダードアミノ基を含有するビニルモノマー
等を具体例として例示することができ、これらの1種を
単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0023】これらの中で、ラジカル重合性ビニルモノ
マー中の炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸アルキルエステルの含有量が1〜100モル
%であることが好ましい。1モル%未満の含有量では耐
薬品性などの特性が得られないことがある。更に好まし
くは30〜99モル%の範囲を満たすのが好ましい。硬
化被膜に耐溶剤性又は耐薬品性などの特性を付与する場
合には、架橋可能な官能基を含有するラジカル重合性ビ
ニルモノマーを共重合させるのがよく、特に縮合反応に
よりシロキサン結合を形成できる(o)に示されるラジ
カル重合性官能基を含有するシラン化合物、及びカルボ
ン酸/エポキシ基の開環反応による架橋が可能なエポキ
シ官能基を有する(g)に分類されるグリシジル(メ
タ)アクリレート、グリシジルアリルエーテルなどのグ
リシジル基含有ビニルモノマーが好適であり、本系では
他方に使用する樹脂がシラノール基を含有するシリコー
ン樹脂であるので、シラン化合物の方がより一層適して
いる。この場合、このシラン化合物としては、特に下記
一般式(1)で示されるビニル重合性官能基含有加水分
解性シランが使用される。
マー中の炭素数1〜18のアルキル基を有する(メタ)
アクリル酸アルキルエステルの含有量が1〜100モル
%であることが好ましい。1モル%未満の含有量では耐
薬品性などの特性が得られないことがある。更に好まし
くは30〜99モル%の範囲を満たすのが好ましい。硬
化被膜に耐溶剤性又は耐薬品性などの特性を付与する場
合には、架橋可能な官能基を含有するラジカル重合性ビ
ニルモノマーを共重合させるのがよく、特に縮合反応に
よりシロキサン結合を形成できる(o)に示されるラジ
カル重合性官能基を含有するシラン化合物、及びカルボ
ン酸/エポキシ基の開環反応による架橋が可能なエポキ
シ官能基を有する(g)に分類されるグリシジル(メ
タ)アクリレート、グリシジルアリルエーテルなどのグ
リシジル基含有ビニルモノマーが好適であり、本系では
他方に使用する樹脂がシラノール基を含有するシリコー
ン樹脂であるので、シラン化合物の方がより一層適して
いる。この場合、このシラン化合物としては、特に下記
一般式(1)で示されるビニル重合性官能基含有加水分
解性シランが使用される。
【0024】
【化1】
式中、R2は水素原子又はメチル基、R3は炭素数1〜1
0の酸素原子、−COO−基などの酸素原子を含有する
基を介在してもよいアルキレン基、アリーレン基、アル
キレンアリーレン基等の2価の有機基、Yは加水分解性
基、rは0,1又は2を示し、R1は上記と同様の意味
を示す。
0の酸素原子、−COO−基などの酸素原子を含有する
基を介在してもよいアルキレン基、アリーレン基、アル
キレンアリーレン基等の2価の有機基、Yは加水分解性
基、rは0,1又は2を示し、R1は上記と同様の意味
を示す。
【0025】R3の具体例としては、下記のものを例示
することができる。
することができる。
【0026】
【化2】
【0027】なお、上記Yの加水分解性基としては、先
に述べたものを挙げることができる。
に述べたものを挙げることができる。
【0028】上記ビニル重合性官能基含有加水分解性シ
ランの含有量は、ラジカル重合性ビニルモノマー全体の
0.01〜10モル%、特に0.1〜5モル%が好まし
い。少なすぎるとシリコーン樹脂との架橋が不十分とな
る場合があり、多すぎると硬化被膜が硬くなりすぎ、良
好な可撓性が得られなくなるため不適当となる場合があ
る。
ランの含有量は、ラジカル重合性ビニルモノマー全体の
0.01〜10モル%、特に0.1〜5モル%が好まし
い。少なすぎるとシリコーン樹脂との架橋が不十分とな
る場合があり、多すぎると硬化被膜が硬くなりすぎ、良
好な可撓性が得られなくなるため不適当となる場合があ
る。
【0029】なお、表面に潤滑性を付与したい場合には
(n)に例示されている片末端にラジカル重合性官能基
を含有するジオルガノポリシロキサンを共重合するのが
よい。
(n)に例示されている片末端にラジカル重合性官能基
を含有するジオルガノポリシロキサンを共重合するのが
よい。
【0030】また、第1成分のシリコーン樹脂100重
量部に対して、このラジカル重合性ビニルモノマーは1
0〜1000重量部の範囲で使用する。10重量部未満
では、造膜性及び耐薬品性が不十分となることがあり、
1000重量部を超過すると、耐候性及び耐水性が不足
することがある。更に好ましくは、このラジカル重合性
ビニルモノマーを30〜500重量部の範囲で使用する
のがよい。
量部に対して、このラジカル重合性ビニルモノマーは1
0〜1000重量部の範囲で使用する。10重量部未満
では、造膜性及び耐薬品性が不十分となることがあり、
1000重量部を超過すると、耐候性及び耐水性が不足
することがある。更に好ましくは、このラジカル重合性
ビニルモノマーを30〜500重量部の範囲で使用する
のがよい。
【0031】本発明のシリコーン樹脂含有エマルジョン
は、上記シラノール基含有シリコーン樹脂とラジカル重
合性ビニルモノマーとの乳化重合物を主成分とするもの
であるが、この乳化重合物を得る方法としては、(i)
下記式 R1SiX3 (式中、R1は上記と同じ、Xはアルコキシ基、アルケ
ノキシ基、クロル原子、アミノ基、オキシム基等の加水
分解性基を示す。)で示されるシランを30〜100モ
ル%含有する(残部はSiX4、R1 2SiX2、R1 3Si
X )加水分解性シラン化合物をpH1〜7の水溶液中で
加水分解し、上記シラノール基含有シリコーン樹脂を含
む反応混合物を得る工程、(ii)この反応混合物から
加水分解副生成物を系外に除去し、主としてシラノール
基含有シリコーン樹脂と水を含有する系にする工程、
(iii)上記主としてシラノール基含有シリコーン樹
脂と水からなる系に、ラジカル重合性ビニルモノマーを
添加し、シラノール基含有シリコーン樹脂を上記ビニル
モノマーに溶解し、残存する加水分解副生成物及び水を
除去する工程、(iv)このシリコーン樹脂含有ラジカ
ル重合性ビニルモノマー溶液を、界面活性剤、好ましく
は反応性界面活性剤(特開平8−27347号公報)の
存在下で乳化重合する工程により得ることができる。
は、上記シラノール基含有シリコーン樹脂とラジカル重
合性ビニルモノマーとの乳化重合物を主成分とするもの
であるが、この乳化重合物を得る方法としては、(i)
下記式 R1SiX3 (式中、R1は上記と同じ、Xはアルコキシ基、アルケ
ノキシ基、クロル原子、アミノ基、オキシム基等の加水
分解性基を示す。)で示されるシランを30〜100モ
ル%含有する(残部はSiX4、R1 2SiX2、R1 3Si
X )加水分解性シラン化合物をpH1〜7の水溶液中で
加水分解し、上記シラノール基含有シリコーン樹脂を含
む反応混合物を得る工程、(ii)この反応混合物から
加水分解副生成物を系外に除去し、主としてシラノール
基含有シリコーン樹脂と水を含有する系にする工程、
(iii)上記主としてシラノール基含有シリコーン樹
脂と水からなる系に、ラジカル重合性ビニルモノマーを
添加し、シラノール基含有シリコーン樹脂を上記ビニル
モノマーに溶解し、残存する加水分解副生成物及び水を
除去する工程、(iv)このシリコーン樹脂含有ラジカ
ル重合性ビニルモノマー溶液を、界面活性剤、好ましく
は反応性界面活性剤(特開平8−27347号公報)の
存在下で乳化重合する工程により得ることができる。
【0032】上記シリコーン樹脂含有エマルジョン組成
物は、下記の特性を有する。 (i)エマルジョン粒子中で、シリコーン樹脂の存在下
ビニルモノマーが重合するため、両樹脂が相互貫入網目
構造(IPN)を形成する。その結果、相互溶解性に劣
るメチル系シリコーン樹脂を使用しても透明性に優れた
被膜が形成され、両樹脂の特性上の不足点も補完され
る。特に、硬度、耐薬品性、耐候性に富むシリコーン樹
脂を多量に含有できるため、形成される被膜は造膜性に
優れ、耐擦傷性、耐候性、耐薬品性などの特性が良好
で、可撓性の良好な均一な硬化被膜を与える。また、水
分を蒸発しただけの未硬化膜でもブロッキングなどを起
こさない良好な透明保護皮膜を与える。 (ii)エマルジョン粒子中では、ポリマー同士が無溶
剤状態で絡み合うため、縮合活性に富むシラノール基の
自由度が制限を受ける。その結果、シラノール基の縮合
が抑制され、良好な保存安定性が得られる。 (iii)シリコーン樹脂中に、特定構造のシラノール
基を一定量以上含有すると、エマルジョン粒子中でシラ
ノール基が良好な状態で拘束される一方、その高い硬化
活性が温存され、比較的低温でも優れた硬化性が確保さ
れる。また、特定構造のシラノール基を多く含むことに
より、直鎖状構造が多くなり、被膜に可撓性と硬度とい
う相反する特性を同時に付与できる。 (iv)100℃未満の低沸点有機溶剤或いはトルエン
等の芳香族有機溶剤を含まないため、良好な作業環境が
確保される。また、エマルジョンの破壊を促進するアル
コール成分を含有しない或いは副生しないため、エマル
ジョンの安定性も良好な状態に保持される。 (v)従来公知の被膜形成助剤を添加すれば、乾燥・硬
化時良好な被膜が得られる。また、特定の硬化触媒を併
用すれば、室温硬化も可能で、比較的低温で速硬化も可
能となる。 (vi)従って、これらの特徴を有し、ガスバリア性に
優れ、透明、可撓性の皮膜を形成でき、この皮膜は経時
での変色がなく耐候性に優れているためガスバリア用表
面処理剤として有効である。
物は、下記の特性を有する。 (i)エマルジョン粒子中で、シリコーン樹脂の存在下
ビニルモノマーが重合するため、両樹脂が相互貫入網目
構造(IPN)を形成する。その結果、相互溶解性に劣
るメチル系シリコーン樹脂を使用しても透明性に優れた
被膜が形成され、両樹脂の特性上の不足点も補完され
る。特に、硬度、耐薬品性、耐候性に富むシリコーン樹
脂を多量に含有できるため、形成される被膜は造膜性に
優れ、耐擦傷性、耐候性、耐薬品性などの特性が良好
で、可撓性の良好な均一な硬化被膜を与える。また、水
分を蒸発しただけの未硬化膜でもブロッキングなどを起
こさない良好な透明保護皮膜を与える。 (ii)エマルジョン粒子中では、ポリマー同士が無溶
剤状態で絡み合うため、縮合活性に富むシラノール基の
自由度が制限を受ける。その結果、シラノール基の縮合
が抑制され、良好な保存安定性が得られる。 (iii)シリコーン樹脂中に、特定構造のシラノール
基を一定量以上含有すると、エマルジョン粒子中でシラ
ノール基が良好な状態で拘束される一方、その高い硬化
活性が温存され、比較的低温でも優れた硬化性が確保さ
れる。また、特定構造のシラノール基を多く含むことに
より、直鎖状構造が多くなり、被膜に可撓性と硬度とい
う相反する特性を同時に付与できる。 (iv)100℃未満の低沸点有機溶剤或いはトルエン
等の芳香族有機溶剤を含まないため、良好な作業環境が
確保される。また、エマルジョンの破壊を促進するアル
コール成分を含有しない或いは副生しないため、エマル
ジョンの安定性も良好な状態に保持される。 (v)従来公知の被膜形成助剤を添加すれば、乾燥・硬
化時良好な被膜が得られる。また、特定の硬化触媒を併
用すれば、室温硬化も可能で、比較的低温で速硬化も可
能となる。 (vi)従って、これらの特徴を有し、ガスバリア性に
優れ、透明、可撓性の皮膜を形成でき、この皮膜は経時
での変色がなく耐候性に優れているためガスバリア用表
面処理剤として有効である。
【0033】上で得られるエマルジョンは、上記シリコ
ーン樹脂とラジカル重合性ビニルモノマーの乳化重合物
を主成分とする。このエマルジョンは、上述したように
実質的に引火性の高い沸点100℃未満の有機溶剤や、
人体に有害な芳香族系有機溶剤、水に非分散(非水溶
性)の有機溶剤を実質的に含有しないものであるが、本
発明の表面処理剤には、必要に応じ、沸点が100℃以
上の水に可溶の被膜形成助剤を(a)及び(b)成分の
合計量100重量部に対して20重量部以下の割合で配
合することができる。
ーン樹脂とラジカル重合性ビニルモノマーの乳化重合物
を主成分とする。このエマルジョンは、上述したように
実質的に引火性の高い沸点100℃未満の有機溶剤や、
人体に有害な芳香族系有機溶剤、水に非分散(非水溶
性)の有機溶剤を実質的に含有しないものであるが、本
発明の表面処理剤には、必要に応じ、沸点が100℃以
上の水に可溶の被膜形成助剤を(a)及び(b)成分の
合計量100重量部に対して20重量部以下の割合で配
合することができる。
【0034】また、シリコーン樹脂含有エマルジョンの
安定性を向上させるために、鉱酸や有機酸等の酸性化合
物、或いはアンモニアや無機塩基等の塩基性化合物を添
加することができる。
安定性を向上させるために、鉱酸や有機酸等の酸性化合
物、或いはアンモニアや無機塩基等の塩基性化合物を添
加することができる。
【0035】本発明に係るエマルジョンは、無触媒でも
加熱すれば架橋・硬化可能であるが、硬化速度を加速す
る、室温レベルの低温硬化を可能にする、或いは優れた
被膜特性を得る目的で、必要に応じてシラノール縮合触
媒を使用時に添加してもよい。このシラノール縮合触媒
としては、縮合用の硬化触媒として従来公知のものが使
用可能であるが、重曹、酢酸ソーダ等の環境や人体に対
し安全性の高いものを使用し、(a)及び(b)成分の
合計量100重量部に対して20重量部以下の割合で配
合することが好ましい。
加熱すれば架橋・硬化可能であるが、硬化速度を加速す
る、室温レベルの低温硬化を可能にする、或いは優れた
被膜特性を得る目的で、必要に応じてシラノール縮合触
媒を使用時に添加してもよい。このシラノール縮合触媒
としては、縮合用の硬化触媒として従来公知のものが使
用可能であるが、重曹、酢酸ソーダ等の環境や人体に対
し安全性の高いものを使用し、(a)及び(b)成分の
合計量100重量部に対して20重量部以下の割合で配
合することが好ましい。
【0036】なお、本発明の表面処理剤のpHは3〜1
2とすることができる。
2とすることができる。
【0037】本発明の表面処理剤は、特にポリエステル
フィルムやポリオレフィンフィルム等にガスバリア性被
膜を形成するのに有効に用いられる。この場合、本発明
の表面処理剤の塗布方法としては、浸漬法、スプレー
法、ロールコート法、はけ塗り法など従来公知の各種塗
装法が可能である。また、被処理物とフィルムとの密着
性を上げるためにプライマー処理やコロナ放電処理を行
って塗布するようにしてもよい。未硬化のまま保護被膜
的に使用する場合、塗装後の基材を室温下に放置し、水
分を揮発させるだけでよい。室温硬化で架橋を進め高硬
度被膜とする場合には、縮合触媒を添加した表面処理剤
を塗装した基材を、室温下に0.1〜30日間放置すれ
ば、良好な硬化被膜が得られる。加熱硬化で架橋を進め
高硬度被膜とする場合には、無触媒或いは縮合触媒を添
加した表面処理剤を塗装した基材を、50〜300℃の
温度範囲に0.5分〜200時間維持することにより達
成される。なお、本発明による表面処理剤のガスバリア
性被膜の厚さは、適宜選定されるが、0.1〜20μ
m、特に0.2〜1.5μmであることが好ましい。
フィルムやポリオレフィンフィルム等にガスバリア性被
膜を形成するのに有効に用いられる。この場合、本発明
の表面処理剤の塗布方法としては、浸漬法、スプレー
法、ロールコート法、はけ塗り法など従来公知の各種塗
装法が可能である。また、被処理物とフィルムとの密着
性を上げるためにプライマー処理やコロナ放電処理を行
って塗布するようにしてもよい。未硬化のまま保護被膜
的に使用する場合、塗装後の基材を室温下に放置し、水
分を揮発させるだけでよい。室温硬化で架橋を進め高硬
度被膜とする場合には、縮合触媒を添加した表面処理剤
を塗装した基材を、室温下に0.1〜30日間放置すれ
ば、良好な硬化被膜が得られる。加熱硬化で架橋を進め
高硬度被膜とする場合には、無触媒或いは縮合触媒を添
加した表面処理剤を塗装した基材を、50〜300℃の
温度範囲に0.5分〜200時間維持することにより達
成される。なお、本発明による表面処理剤のガスバリア
性被膜の厚さは、適宜選定されるが、0.1〜20μ
m、特に0.2〜1.5μmであることが好ましい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、ガスバリア性に優れ、
透明、可撓性の被膜を形成でき、またこの被膜は、耐候
性に優れ、経時での変色が可及的に抑制されたものであ
る。
透明、可撓性の被膜を形成でき、またこの被膜は、耐候
性に優れ、経時での変色が可及的に抑制されたものであ
る。
【0039】
【実施例】以下、調製例と、実施例及び比較例を示し、
本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に
制限されるものではない。なお、下記の例で部は重量部
を示す。
本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に
制限されるものではない。なお、下記の例で部は重量部
を示す。
【0040】〔調製例〕2リットルのフラスコに、メチ
ルトリメトキシシラン408g(3.0モル)を仕込
み、窒素雰囲気下、0℃で水800gを加えてよく混合
した。ここに、氷冷下、0.05Nの塩酸水溶液216
gを40分間かけて滴下し、加水分解反応を行った。滴
下終了後、10℃以下で1時間撹拌した後、室温で3時
間撹拌して、加水分解反応を完結させた。
ルトリメトキシシラン408g(3.0モル)を仕込
み、窒素雰囲気下、0℃で水800gを加えてよく混合
した。ここに、氷冷下、0.05Nの塩酸水溶液216
gを40分間かけて滴下し、加水分解反応を行った。滴
下終了後、10℃以下で1時間撹拌した後、室温で3時
間撹拌して、加水分解反応を完結させた。
【0041】次いで、加水分解で生成したメタノール及
び水を70℃×60Torrの条件下で1時間減圧留去
し、1136gの溶液を得た。溶液は白濁しており、1
昼夜静置すると2層に分離し、水に不溶となったシリコ
ーン樹脂は沈降した。
び水を70℃×60Torrの条件下で1時間減圧留去
し、1136gの溶液を得た。溶液は白濁しており、1
昼夜静置すると2層に分離し、水に不溶となったシリコ
ーン樹脂は沈降した。
【0042】この白濁溶液から一部サンプリングし、水
不溶となったシリコーン樹脂をメチルイソブチルケトン
を用いて溶解させ、水層から分離した。脱水処理後、メ
チルグリニャールを反応させ、シラノール基を定量した
ところ、シラノール基の含有量は11.0重量%(対シ
リコーン樹脂)であった。またGPC測定の結果、この
シリコーン樹脂の数平均分子量は1.8×103であっ
た。
不溶となったシリコーン樹脂をメチルイソブチルケトン
を用いて溶解させ、水層から分離した。脱水処理後、メ
チルグリニャールを反応させ、シラノール基を定量した
ところ、シラノール基の含有量は11.0重量%(対シ
リコーン樹脂)であった。またGPC測定の結果、この
シリコーン樹脂の数平均分子量は1.8×103であっ
た。
【0043】このシラノール基含有シリコーン樹脂の構
造は、赤外吸収スペクトル分析及び29NMR分析により
決定した。風乾により溶剤を除去した被膜の赤外吸収ス
ペクトルで、3200cm-1を中心にシラノール基に由
来する幅広い吸収が観測される一方、メトキシ基の炭素
−水素結合の伸縮振動に由来する2840cm-1付近に
吸収は観測されなかった。別法として、残存メトキシ基
をアルカリクラッキング法で留去し定量することを試み
たが、メタノールは検出されず、赤外吸収スペクトル分
析の結果が裏付けられた。この結果から、メトキシ基は
完全に加水分解されていると判断された。
造は、赤外吸収スペクトル分析及び29NMR分析により
決定した。風乾により溶剤を除去した被膜の赤外吸収ス
ペクトルで、3200cm-1を中心にシラノール基に由
来する幅広い吸収が観測される一方、メトキシ基の炭素
−水素結合の伸縮振動に由来する2840cm-1付近に
吸収は観測されなかった。別法として、残存メトキシ基
をアルカリクラッキング法で留去し定量することを試み
たが、メタノールは検出されず、赤外吸収スペクトル分
析の結果が裏付けられた。この結果から、メトキシ基は
完全に加水分解されていると判断された。
【0044】29NMR分析では、以下に示すT単位の各
構造は、出現する化学シフトの位置違いから判別可能で
ある。 T−1単位 CH3−Si(−O−Si≡)1(−OH)
2 −46〜48ppm T−2単位 CH3−Si(−O−Si≡)2(−OH)
1 −54〜58ppm T−3単位 CH3−Si(−O−Si≡)3
−62〜68ppm
構造は、出現する化学シフトの位置違いから判別可能で
ある。 T−1単位 CH3−Si(−O−Si≡)1(−OH)
2 −46〜48ppm T−2単位 CH3−Si(−O−Si≡)2(−OH)
1 −54〜58ppm T−3単位 CH3−Si(−O−Si≡)3
−62〜68ppm
【0045】このシラノール基含有シリコーン樹脂の29
NMR分析を行ったところ、T−1単位を2モル%、T
−2単位を42モル%、T−3単位を56モル%含んで
いるとわかった。
NMR分析を行ったところ、T−1単位を2モル%、T
−2単位を42モル%、T−3単位を56モル%含んで
いるとわかった。
【0046】以上の分析結果から、得られたシリコーン
樹脂は以下の平均組成式で表すことができる。 (CH3)1.0Si(OH)0.44O1.28 この組成式から算出されるシラノール基含有量は10.
5重量%であり、実測値ともよく一致している。
樹脂は以下の平均組成式で表すことができる。 (CH3)1.0Si(OH)0.44O1.28 この組成式から算出されるシラノール基含有量は10.
5重量%であり、実測値ともよく一致している。
【0047】次に、この水溶液にメタクリル酸メチル
(MMA)210g及びアクリル酸ブチル(BA)90
gを加え、沈降したシリコーン樹脂を溶解し、シリコー
ン樹脂含有MMA/BA溶液として水層から分離した。
分離後の溶液に水を500g加え、10分間十分撹拌混
合した後、静置し、水層を分離した。有機層中に含有さ
れるメタノールをGCで定量したところ、本溶液中に
0.2重量%検出された。最終的に不揮発分40.2重
量%(105℃×3時間)のMMA/BA溶液(A)が
505g得られた。
(MMA)210g及びアクリル酸ブチル(BA)90
gを加え、沈降したシリコーン樹脂を溶解し、シリコー
ン樹脂含有MMA/BA溶液として水層から分離した。
分離後の溶液に水を500g加え、10分間十分撹拌混
合した後、静置し、水層を分離した。有機層中に含有さ
れるメタノールをGCで定量したところ、本溶液中に
0.2重量%検出された。最終的に不揮発分40.2重
量%(105℃×3時間)のMMA/BA溶液(A)が
505g得られた。
【0048】〔実施例〕撹拌機、コンデンサー、温度計
及び窒素ガス導入口を備えた重合容器に、脱イオン水を
730部、pH緩衝剤として炭酸ソーダを0.47部、
ホウ酸を4.70部仕込み、撹拌しながら60℃に昇温
した後、窒素置換した。これにロンガリット1.75
部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの1%水溶液
0.12部、硫酸第1鉄の1%水溶液0.04部を添加
すると同時に、調製例で得たシリコーン樹脂含有MMA
/BA溶液(A)700部、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン7部、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド(純分69%)2.1部、反応性界面活性
剤アクアロンRN−20(第一工業製薬(株)製/商品
名)49部からなる混合液を、重合容器内の温度を60
℃に保持しながら2.5時間かけて均一に添加し、更に
60℃にて2時間反応させて重合を完了させ、シリコー
ン樹脂含有エマルジョンを得た。
及び窒素ガス導入口を備えた重合容器に、脱イオン水を
730部、pH緩衝剤として炭酸ソーダを0.47部、
ホウ酸を4.70部仕込み、撹拌しながら60℃に昇温
した後、窒素置換した。これにロンガリット1.75
部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの1%水溶液
0.12部、硫酸第1鉄の1%水溶液0.04部を添加
すると同時に、調製例で得たシリコーン樹脂含有MMA
/BA溶液(A)700部、γ−メタクリロキシプロピ
ルメチルジメトキシシラン7部、t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド(純分69%)2.1部、反応性界面活性
剤アクアロンRN−20(第一工業製薬(株)製/商品
名)49部からなる混合液を、重合容器内の温度を60
℃に保持しながら2.5時間かけて均一に添加し、更に
60℃にて2時間反応させて重合を完了させ、シリコー
ン樹脂含有エマルジョンを得た。
【0049】このエマルジョンを表面処理剤として用
い、厚さ25μmのPETフィルムにバーコーダーにて
0.8μm厚になるように塗布し、100℃で1分乾燥
した。
い、厚さ25μmのPETフィルムにバーコーダーにて
0.8μm厚になるように塗布し、100℃で1分乾燥
した。
【0050】得られた表面処理フィルムは、透明で密着
性がよく、可撓性に優れ、酸素透過度は3.25cc/
m2・24hr・atmであった。このフィルムを戸外
の太陽光に2週間暴露しても全く変化はなく、耐候性に
優れていることを確認した。
性がよく、可撓性に優れ、酸素透過度は3.25cc/
m2・24hr・atmであった。このフィルムを戸外
の太陽光に2週間暴露しても全く変化はなく、耐候性に
優れていることを確認した。
【0051】〔比較例〕四ツ口フラスコに撹拌機、温度
計を取付け、水200g、ドデシルベンゼンスルフォン
酸ナトリウム0.6g、過硫酸アンモニウム0.68g
を仕込み、窒素ガスで置換し、80℃に昇温後、アクリ
ル酸ブチル47.9g、メタクリル酸メチル49.6
g、メタクリル酸2.5g、水30g、ドデシルベンゼ
ンスルフォン酸ナトリウム0.7gを混合したものを3
時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、80℃で1
時間加熱し、冷却後、200メッシュ金網で濾過し、乳
化重合物を得た。
計を取付け、水200g、ドデシルベンゼンスルフォン
酸ナトリウム0.6g、過硫酸アンモニウム0.68g
を仕込み、窒素ガスで置換し、80℃に昇温後、アクリ
ル酸ブチル47.9g、メタクリル酸メチル49.6
g、メタクリル酸2.5g、水30g、ドデシルベンゼ
ンスルフォン酸ナトリウム0.7gを混合したものを3
時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後、80℃で1
時間加熱し、冷却後、200メッシュ金網で濾過し、乳
化重合物を得た。
【0052】次に、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン20gを水80gに加え、23℃で3時間撹拌し、
透明な液体を得た。この液へ20gの乳化重合物を30
分かけて滴下し、ガスバリア用表面処理組成物を得た。
ラン20gを水80gに加え、23℃で3時間撹拌し、
透明な液体を得た。この液へ20gの乳化重合物を30
分かけて滴下し、ガスバリア用表面処理組成物を得た。
【0053】この組成物を用いて実施例と同様に処理
し、戸外太陽光に2週間暴露したところ、フィルムは黄
色に変色した。
し、戸外太陽光に2週間暴露したところ、フィルムは黄
色に変色した。
フロントページの続き
(72)発明者 山谷 正明
群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10
信越化学工業株式会社シリコーン電子材料
技術研究所内
Fターム(参考) 4F006 AA12 AA35 AB39 AB52 BA03
BA05 DA00 DA04
4F100 AH01A AH03A AK42 AK52A
AT00B BA02 GB15 JD02
JD02A JK07 JK17 JL09
JM01A JN01 YY00A
4J038 CC031 CC081 CF011 CF021
CG031 CG081 CG141 CG161
CG171 CH031 CH041 CH071
CH121 CH141 CH171 CH201
CL001 DB221 DL052 DL072
DL092 DL112 DL122 NA08
NA10 PB04 PC08
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)式 R1−SiZ3で表される構造単
位(T単位)を30〜100モル%含有し、かつこのT
単位のうち、式 R1−Si(OH)Z’2で表されるシラ
ノール基を1個含有する構造単位(T−2単位)を30
〜80モル%含有し(但し、上記式中、R1は置換又は
非置換の1価炭化水素基を示し、ZはOH基、加水分解
性基又はシロキサン残基を示し、Z’はシロキサン残基
を示す。)、数平均分子量が500以上であるシラノー
ル基含有シリコーン樹脂100重量部と、(b)ラジカ
ル重合性ビニルモノマー10〜1000重量部とを含有
する混合溶液を乳化重合して得られるシリコーン樹脂含
有エマルジョンを主成分として含有することを特徴とす
るガスバリア用表面処理剤。 - 【請求項2】 シラノール基含有シリコーン樹脂がシラ
ノール基を5重量%以上含有する請求項1記載の表面処
理剤。 - 【請求項3】 ラジカル重合性ビニルモノマー中、炭素
数1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルの含有量が1〜100モル%を含む請求
項1又は2記載の表面処理剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10249196A JP2000063749A (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | ガスバリア用表面処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10249196A JP2000063749A (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | ガスバリア用表面処理剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000063749A true JP2000063749A (ja) | 2000-02-29 |
Family
ID=17189344
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10249196A Pending JP2000063749A (ja) | 1998-08-19 | 1998-08-19 | ガスバリア用表面処理剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000063749A (ja) |
-
1998
- 1998-08-19 JP JP10249196A patent/JP2000063749A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041026 |
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| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070816 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070822 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071212 |