JP2000058118A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
非水電解液二次電池Info
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- JP2000058118A JP2000058118A JP10218125A JP21812598A JP2000058118A JP 2000058118 A JP2000058118 A JP 2000058118A JP 10218125 A JP10218125 A JP 10218125A JP 21812598 A JP21812598 A JP 21812598A JP 2000058118 A JP2000058118 A JP 2000058118A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 非水電解液に用いる有機溶媒およびこれに溶
解させる支持塩を適切なものとすることにより、低温特
性に優れ、かつサイクル特性にも優れた非水電解液二次
電池を提供する。 【解決手段】 炭素材料を活物質とする負極と、リチウ
ム複合酸化物を活物質とする正極と、支持塩を有機溶媒
に溶解した非水電解液とを有する非水電解液二次電池
を、前記支持塩は、4フッ化ホウ酸リチウムと6フッ化
リン酸リチウムとを含み、前記有機溶媒は、スルホラン
とジエチルカーボネートとを含むように構成する。
解させる支持塩を適切なものとすることにより、低温特
性に優れ、かつサイクル特性にも優れた非水電解液二次
電池を提供する。 【解決手段】 炭素材料を活物質とする負極と、リチウ
ム複合酸化物を活物質とする正極と、支持塩を有機溶媒
に溶解した非水電解液とを有する非水電解液二次電池
を、前記支持塩は、4フッ化ホウ酸リチウムと6フッ化
リン酸リチウムとを含み、前記有機溶媒は、スルホラン
とジエチルカーボネートとを含むように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオンの
吸蔵・放出を利用した非水電解液二次電池、特にサイク
ル特性、低温特性に優れた非水電解液二次電池に関す
る。
吸蔵・放出を利用した非水電解液二次電池、特にサイク
ル特性、低温特性に優れた非水電解液二次電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭素材料を活物質とする負極と、リチウ
ム複合酸化物を活物質とする正極と、非水電解液とを有
する非水電解液二次電池、いわゆるリチウム二次電池
は、高電圧、高エネルギー密度であることから、電気自
動車用電源としての用途が期待されている。ところが、
リチウム二次電池を電気自動車用の電源として用いる場
合には、繰り返される充放電に対しても放電容量が劣化
しないという良好なサイクル特性に加え、−30℃程度
の低温下でも安定した充放電が行えるといった優れた低
温特性をも要求される。
ム複合酸化物を活物質とする正極と、非水電解液とを有
する非水電解液二次電池、いわゆるリチウム二次電池
は、高電圧、高エネルギー密度であることから、電気自
動車用電源としての用途が期待されている。ところが、
リチウム二次電池を電気自動車用の電源として用いる場
合には、繰り返される充放電に対しても放電容量が劣化
しないという良好なサイクル特性に加え、−30℃程度
の低温下でも安定した充放電が行えるといった優れた低
温特性をも要求される。
【0003】リチウム二次電池の非水電解液に用いる有
機溶媒は、高誘電率溶媒と低粘性溶媒とを混合した混合
溶媒が一般的であり、負極に炭素材料を使用したリチウ
ム二次電池にあっては、環状炭酸エステルの一種である
エチレンカーボネート(EC)を高誘電率溶媒として用
いた混合溶媒が主流となっている。しかし、このECを
高誘電率溶媒として用いたリチウム二次電池は、求めら
れる低温特性を満足させることができない。これは、E
Cの凝固点が約40℃と高く、凝固点の低い低粘性溶
媒、例えばジエチルカーボネート(DEC:凝固点−4
5℃)を過剰に混合した溶媒であっても、−30℃付近
の温度になるとECが析出してしまい、充放電を満足に
行うことができなくなってしまうからである。
機溶媒は、高誘電率溶媒と低粘性溶媒とを混合した混合
溶媒が一般的であり、負極に炭素材料を使用したリチウ
ム二次電池にあっては、環状炭酸エステルの一種である
エチレンカーボネート(EC)を高誘電率溶媒として用
いた混合溶媒が主流となっている。しかし、このECを
高誘電率溶媒として用いたリチウム二次電池は、求めら
れる低温特性を満足させることができない。これは、E
Cの凝固点が約40℃と高く、凝固点の低い低粘性溶
媒、例えばジエチルカーボネート(DEC:凝固点−4
5℃)を過剰に混合した溶媒であっても、−30℃付近
の温度になるとECが析出してしまい、充放電を満足に
行うことができなくなってしまうからである。
【0004】現在の主流である環状炭酸エステルに替わ
る高誘電率溶媒としては、スルホラン(SL)がよく知
られている。このSLは、凝固点が28℃と、ECより
低く、またECよりも電気化学的安定性に優れており、
低温特性、サイクル特性の面で期待が持てる。ただし、
ECと同じく室温において固体であるため、やはり凝固
点の低い低粘性溶媒と混合して用いることが前提とな
る。
る高誘電率溶媒としては、スルホラン(SL)がよく知
られている。このSLは、凝固点が28℃と、ECより
低く、またECよりも電気化学的安定性に優れており、
低温特性、サイクル特性の面で期待が持てる。ただし、
ECと同じく室温において固体であるため、やはり凝固
点の低い低粘性溶媒と混合して用いることが前提とな
る。
【0005】SLと低凝固点の低粘性溶媒を組み合わせ
た混合溶媒を用いた非水電解液二次電池としては、低温
特性の改善を目的としたものではないが、例えば、特許
第2712428号公報に示されているようなものがあ
る。この二次電池は、金属リチウムを負極として用い、
SLを高誘電率溶媒として、ジメチルカーボネート(D
MC)またはジエチルカーボネート(DEC)を低粘性
溶媒として用いた二次電池である。しかし、この上記公
報に示されている混合溶媒を用いた非水電解液二次電池
では以下の欠点がある。
た混合溶媒を用いた非水電解液二次電池としては、低温
特性の改善を目的としたものではないが、例えば、特許
第2712428号公報に示されているようなものがあ
る。この二次電池は、金属リチウムを負極として用い、
SLを高誘電率溶媒として、ジメチルカーボネート(D
MC)またはジエチルカーボネート(DEC)を低粘性
溶媒として用いた二次電池である。しかし、この上記公
報に示されている混合溶媒を用いた非水電解液二次電池
では以下の欠点がある。
【0006】SLとDMCとの混合溶媒を用いた二次電
池では、常温域での充放電効率、サイクル特性に優れる
ものの、DMCの凝固点が2℃であるため、−10℃以
下では、非水電解液が凝固してしまい充放電不能の状態
に陥る。これに対して、SLとDECとの混合溶媒を用
いた二次電池では、DECの凝固点が−40℃と比較的
低いものの、DECが分解しやすくサイクル特性が悪い
という欠点である。
池では、常温域での充放電効率、サイクル特性に優れる
ものの、DMCの凝固点が2℃であるため、−10℃以
下では、非水電解液が凝固してしまい充放電不能の状態
に陥る。これに対して、SLとDECとの混合溶媒を用
いた二次電池では、DECの凝固点が−40℃と比較的
低いものの、DECが分解しやすくサイクル特性が悪い
という欠点である。
【0007】また一方で、サイクル特性を改善するべ
く、有機溶媒に溶解させる支持塩についても様々な研究
がなされており、例えば、特開平8−17468号公報
には、4フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)と6フッ
化リン酸リチウム(LiPF6)とをモル比1:2〜
1:11の範囲で溶解させた非水電解液が、サイクル特
性の良好な二次電池を構成できると示されている。しか
しながらこの技術は、有機溶媒に環状エステルであるプ
ロピレンカーボネート(PC)とDECとの混合溶媒を
用いた場合についてのものであり、上記SLとDECと
の混合溶媒を用いた非水電解液の場合、この技術をその
まま適用したのでは、サイクル特性の改善は期待できな
いものとなっていた。
く、有機溶媒に溶解させる支持塩についても様々な研究
がなされており、例えば、特開平8−17468号公報
には、4フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)と6フッ
化リン酸リチウム(LiPF6)とをモル比1:2〜
1:11の範囲で溶解させた非水電解液が、サイクル特
性の良好な二次電池を構成できると示されている。しか
しながらこの技術は、有機溶媒に環状エステルであるプ
ロピレンカーボネート(PC)とDECとの混合溶媒を
用いた場合についてのものであり、上記SLとDECと
の混合溶媒を用いた非水電解液の場合、この技術をその
まま適用したのでは、サイクル特性の改善は期待できな
いものとなっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、現状
においては、化学的、電気化学的に安定で、かつ、サイ
クル特性および低温特性、特に−30℃〜−40℃とい
う環境下での充放電性能が両立するような非水電解液二
次電池は存在しなかった。本発明は、上記実情に鑑みて
なされたものであり、非水電解液に用いる有機溶媒およ
びこれに溶解させる支持塩を適切なものとすることによ
り、低温特性に優れ、かつサイクル特性にも優れた非水
電解液二次電池を提供することを課題としている。
においては、化学的、電気化学的に安定で、かつ、サイ
クル特性および低温特性、特に−30℃〜−40℃とい
う環境下での充放電性能が両立するような非水電解液二
次電池は存在しなかった。本発明は、上記実情に鑑みて
なされたものであり、非水電解液に用いる有機溶媒およ
びこれに溶解させる支持塩を適切なものとすることによ
り、低温特性に優れ、かつサイクル特性にも優れた非水
電解液二次電池を提供することを課題としている。
【0009】本発明者は、高誘電率溶媒としてのスルホ
ランの優位性を活かしつつ、これに混合する低粘性溶媒
および溶解させる支持塩の探索を行い、鋭意努力の末、
以下の発明に想到するに至った。
ランの優位性を活かしつつ、これに混合する低粘性溶媒
および溶解させる支持塩の探索を行い、鋭意努力の末、
以下の発明に想到するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の非水電解液二次
電池は、炭素材料を活物質とする負極と、リチウム複合
酸化物を活物質とする正極と、支持塩を有機溶媒に溶解
した非水電解液とを有する非水電解液二次電池であっ
て、前記支持塩は、4フッ化ホウ酸リチウムと6フッ化
リン酸リチウムとを含み、前記有機溶媒は、スルホラン
とジエチルカーボネートとを含むことを特徴とする。
電池は、炭素材料を活物質とする負極と、リチウム複合
酸化物を活物質とする正極と、支持塩を有機溶媒に溶解
した非水電解液とを有する非水電解液二次電池であっ
て、前記支持塩は、4フッ化ホウ酸リチウムと6フッ化
リン酸リチウムとを含み、前記有機溶媒は、スルホラン
とジエチルカーボネートとを含むことを特徴とする。
【0011】つまり本発明の非水電解液二次電池は、い
わゆるリチウム二次電池において、非水電解液の有機溶
媒を、高誘電率溶媒であるスルホラン(SL)と低粘性
溶媒であって低凝固点であるジエチルカーボネート(D
EC)との混合溶媒とすることにより、低温条件下でも
充放電が可能な二次電池とし、さらにこの混合溶媒に電
解質として4フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)およ
び6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)の2種の支持
塩を溶解させることにより、従来問題とされていたDE
Cの分解を抑制して、繰り返される充放電によっても放
電容量の劣化の少ない二次電池とすることを可能にして
いる。
わゆるリチウム二次電池において、非水電解液の有機溶
媒を、高誘電率溶媒であるスルホラン(SL)と低粘性
溶媒であって低凝固点であるジエチルカーボネート(D
EC)との混合溶媒とすることにより、低温条件下でも
充放電が可能な二次電池とし、さらにこの混合溶媒に電
解質として4フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)およ
び6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)の2種の支持
塩を溶解させることにより、従来問題とされていたDE
Cの分解を抑制して、繰り返される充放電によっても放
電容量の劣化の少ない二次電池とすることを可能にして
いる。
【0012】本発明の非水電解液二次電池の電解液溶媒
として用いるSLおよびDECの分子構造式を以下に示
す。
として用いるSLおよびDECの分子構造式を以下に示
す。
【0013】
【化1】
【0014】SLは、高誘電率溶媒として上記リチウム
塩を解離させる働きを担い、DECは、鎖状炭酸エステ
ルの一種で、低粘性溶媒として解離したイオンの素早い
移動を担保している。SLの凝固点は28℃と、環状炭
酸エステルであるエチレンカーボネート(EC)と比較
して低く、またDECの凝固点も−45℃と、他の鎖状
炭酸エステルであるジメチルカーボネート(DMC:凝
固点2℃)等と比較して低いものとなっている。したが
ってこの混合溶媒を用いた電解液は、−30℃〜−40
℃の低温下でも凍結しないものとなっている。
塩を解離させる働きを担い、DECは、鎖状炭酸エステ
ルの一種で、低粘性溶媒として解離したイオンの素早い
移動を担保している。SLの凝固点は28℃と、環状炭
酸エステルであるエチレンカーボネート(EC)と比較
して低く、またDECの凝固点も−45℃と、他の鎖状
炭酸エステルであるジメチルカーボネート(DMC:凝
固点2℃)等と比較して低いものとなっている。したが
ってこの混合溶媒を用いた電解液は、−30℃〜−40
℃の低温下でも凍結しないものとなっている。
【0015】一般に、リチウム二次電池の電解液の支持
塩には、有機溶媒に溶解することによって電離し、リチ
ウムイオンを生じるリチウム塩が用いられる。本発明の
非水電解液二次電池では、LiBF4およびLiPF6の
2種のリチウム塩を使用する。LiBF4、LiPF6の
両者とも、解離度が大きく、電解液の電気伝導性が良好
となるためリチウム二次電池に適した支持塩となる。そ
して本発明の二次電池では、LiBF4とLiPF6とい
うこの2種の支持塩を用いたことにより、上記低粘性溶
媒であるDECの分解が抑制されサイクル特性が改善さ
れる。
塩には、有機溶媒に溶解することによって電離し、リチ
ウムイオンを生じるリチウム塩が用いられる。本発明の
非水電解液二次電池では、LiBF4およびLiPF6の
2種のリチウム塩を使用する。LiBF4、LiPF6の
両者とも、解離度が大きく、電解液の電気伝導性が良好
となるためリチウム二次電池に適した支持塩となる。そ
して本発明の二次電池では、LiBF4とLiPF6とい
うこの2種の支持塩を用いたことにより、上記低粘性溶
媒であるDECの分解が抑制されサイクル特性が改善さ
れる。
【0016】サイクル特性が改善される理由は定かでは
ないが、以下のように推察される。負極に炭素材料を用
いたリチウム二次電池において、初回の充電時に負極と
電解液が反応する。この電解液の分解生成物は、負極表
面に被膜を形成して、つづく電解液と負極との反応を抑
制する。この電解液が分解して生成した被膜の性能が電
池の充放電効率を支配する。
ないが、以下のように推察される。負極に炭素材料を用
いたリチウム二次電池において、初回の充電時に負極と
電解液が反応する。この電解液の分解生成物は、負極表
面に被膜を形成して、つづく電解液と負極との反応を抑
制する。この電解液が分解して生成した被膜の性能が電
池の充放電効率を支配する。
【0017】ここで先ず溶媒に目をむけると、J.Power.
Sources.,68,91-98(1997)には、DECの分解生成物は
溶媒に溶解するので負極表面に被膜を生成しない(一般
に用いられているECとDECとの混合溶媒において
は、ECの分解生成物が被膜の主成分であり、この被膜
が良好な特性を示す)ことが述べられている。本発明の
SLとDECとの混合溶媒では、SLの分解生成物は、
溶媒の分解を抑制する効果が低いことが予想される。
Sources.,68,91-98(1997)には、DECの分解生成物は
溶媒に溶解するので負極表面に被膜を生成しない(一般
に用いられているECとDECとの混合溶媒において
は、ECの分解生成物が被膜の主成分であり、この被膜
が良好な特性を示す)ことが述べられている。本発明の
SLとDECとの混合溶媒では、SLの分解生成物は、
溶媒の分解を抑制する効果が低いことが予想される。
【0018】次に、支持塩について考えると、LiBF
4やLiPF6のような支持塩も充電時に分解し負極表面
に残留することが、上述した文献に記されている。特
に、LiBF4を支持塩として単独で用いた場合には、
LiBF4の分解により生成する被膜のインピーダンス
が高く、電池の充放電効率およびサイクル特性に悪影響
を与える。
4やLiPF6のような支持塩も充電時に分解し負極表面
に残留することが、上述した文献に記されている。特
に、LiBF4を支持塩として単独で用いた場合には、
LiBF4の分解により生成する被膜のインピーダンス
が高く、電池の充放電効率およびサイクル特性に悪影響
を与える。
【0019】SLとDECとの混合溶媒にLiBF4を
単独で用いた場合には、負極表面に生成する被膜の主成
分はLiBF4の分解生成物であることが予想され、事
実、この電解液を用いたリチウム二次電池は充放電効率
およびサイクル特性が悪い。また、SLとDECとの混
合溶媒にLiPF6を支持塩として用いた場合には、L
iPF6が分解して生成した被膜は、溶媒の分解を抑制
する効果が低く、やはり、電池の充放電効率およびサイ
クル特性が悪い。しかしながら、LiBF4とLiPF6
とを混合した場合には、ある組成においてはインピーダ
ンスが低く、かつ、負極と電解液の反応を抑制するバラ
ンスの良い被膜が得られると考えられる。
単独で用いた場合には、負極表面に生成する被膜の主成
分はLiBF4の分解生成物であることが予想され、事
実、この電解液を用いたリチウム二次電池は充放電効率
およびサイクル特性が悪い。また、SLとDECとの混
合溶媒にLiPF6を支持塩として用いた場合には、L
iPF6が分解して生成した被膜は、溶媒の分解を抑制
する効果が低く、やはり、電池の充放電効率およびサイ
クル特性が悪い。しかしながら、LiBF4とLiPF6
とを混合した場合には、ある組成においてはインピーダ
ンスが低く、かつ、負極と電解液の反応を抑制するバラ
ンスの良い被膜が得られると考えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、実施の形態に基づき、本
発明の非水電解液二次電池について詳しく説明する。説
明は、本発明の特徴部である非水電解液の有機溶媒、支
持塩についてまず行い。次いで、負極、正極等の他の構
成要素について行う。本発明の二次電池において、有機
溶媒として用いるSLとDECとの混合比は、得ようと
する二次電池の性能に応じ、種々の値とすることができ
る。しかし、SLの高誘電率溶媒としての機能およびD
ECの低粘性溶媒としての機能を考慮すれば、その混合
比の範囲は限られ、体積比において、SL:DEC=
1:2〜2:1の範囲で混合させることが望ましい。
発明の非水電解液二次電池について詳しく説明する。説
明は、本発明の特徴部である非水電解液の有機溶媒、支
持塩についてまず行い。次いで、負極、正極等の他の構
成要素について行う。本発明の二次電池において、有機
溶媒として用いるSLとDECとの混合比は、得ようと
する二次電池の性能に応じ、種々の値とすることができ
る。しかし、SLの高誘電率溶媒としての機能およびD
ECの低粘性溶媒としての機能を考慮すれば、その混合
比の範囲は限られ、体積比において、SL:DEC=
1:2〜2:1の範囲で混合させることが望ましい。
【0021】なお、本発明の二次電池の電解液では、目
的とする低温特性、サイクル特性を損なうものでない限
り、二次電池の特性を改善するために、必要に応じ若干
量であれば、上記混合溶媒に第3の溶媒を添加するもの
であっても構わない。この第3溶媒として用いることの
できる有機溶媒には、プロピレンカーボネート、エチレ
ンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチル
カーボネート、γブチロラクトン、1,2−ジメトキシ
エタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルスルホ
ラン等が挙げられる。
的とする低温特性、サイクル特性を損なうものでない限
り、二次電池の特性を改善するために、必要に応じ若干
量であれば、上記混合溶媒に第3の溶媒を添加するもの
であっても構わない。この第3溶媒として用いることの
できる有機溶媒には、プロピレンカーボネート、エチレ
ンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチル
カーボネート、γブチロラクトン、1,2−ジメトキシ
エタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラ
ン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルスルホ
ラン等が挙げられる。
【0022】非水電解液中のLiBF4とLiPF6との
モル比は、LiBF4:LiPF6=1:1〜3:1の範
囲とするのが望ましい。支持塩の混合比を種々検討した
結果、LiBF4とLiPF6とを混合して用いる場合に
は、この範囲のものが充放電効率およびサイクル特性の
良好な二次電池が得られることを見出した。上記範囲を
逸脱する場合には、充放電効率およびサイクル特性が悪
化する。
モル比は、LiBF4:LiPF6=1:1〜3:1の範
囲とするのが望ましい。支持塩の混合比を種々検討した
結果、LiBF4とLiPF6とを混合して用いる場合に
は、この範囲のものが充放電効率およびサイクル特性の
良好な二次電池が得られることを見出した。上記範囲を
逸脱する場合には、充放電効率およびサイクル特性が悪
化する。
【0023】また、電解液の電気伝導性を良好にするた
め、非水電解液中の支持塩の濃度は、高濃度とするのが
よいが、あまり高すぎると、溶媒−イオンおよびイオン
−イオン間の相互作用の増大による自由イオン数の減
少、電解液の粘性の増加等により、かえって電気伝導性
が悪くなると考えられる。このことから、本発明の二次
電池においては、支持塩の総濃度、つまりLiBF4と
LiPF6との合計濃度は、0.8〜1.2mol/l
の範囲とするのが望ましい。
め、非水電解液中の支持塩の濃度は、高濃度とするのが
よいが、あまり高すぎると、溶媒−イオンおよびイオン
−イオン間の相互作用の増大による自由イオン数の減
少、電解液の粘性の増加等により、かえって電気伝導性
が悪くなると考えられる。このことから、本発明の二次
電池においては、支持塩の総濃度、つまりLiBF4と
LiPF6との合計濃度は、0.8〜1.2mol/l
の範囲とするのが望ましい。
【0024】なお、上記有機溶媒の場合と同様、本発明
の二次電池の電解液では、目的とする低温特性、サイク
ル特性を損なうものでない限り、二次電池の特性を改善
するために、必要に応じ若干量であれば、上記LiBF
4、LiPF6の他に第3の支持塩を添加するものであっ
ても構わない。この第3支持塩として用いることのでき
るリチウム塩には、LiClO4、LiCF3SO3、L
iAsF6、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5S
O2)2等が挙げられる。
の二次電池の電解液では、目的とする低温特性、サイク
ル特性を損なうものでない限り、二次電池の特性を改善
するために、必要に応じ若干量であれば、上記LiBF
4、LiPF6の他に第3の支持塩を添加するものであっ
ても構わない。この第3支持塩として用いることのでき
るリチウム塩には、LiClO4、LiCF3SO3、L
iAsF6、LiN(CF3SO2)2、LiN(C2F5S
O2)2等が挙げられる。
【0025】リチウム二次電池では、上記非水電解液の
他に、負極、正極、セパレータ等を構成要素としてい
る。以下に、本発明の非水電解液二次電池に使用できる
これらの構成要素の態様について説明する。負極は、リ
チウムイオンを吸蔵・放出できる負極活物質に結着剤を
混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にしたものを、
金属箔集電体の表面に塗布乾燥して形成する。本発明の
非水電解液二次電池では、負極活物質として、炭素材
料、例えば黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成
体、コークス等の粉状体を用いる。結着剤は、活物質粒
子を繋ぎ止める役割を果たすもので、ポリフッ化ビニリ
デン等の含フッ素樹脂等を、これら活物質および結着剤
を分散させる溶剤としてはN−メチル−2−ピロリドン
等の有機溶剤を用いることができる。また、これらの材
料に代えて、負極結着剤としてメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース等のグループから選ばれる1種
又は2種以上のセルロースエーテル系物質とスチレンブ
タジエンゴムラテックス、カルボキシ変性スチレンブタ
ジエンゴムラテックス等の合成ゴム系ラテックス型接着
剤との複合バインダを用い、溶剤として水を用いること
もできる。そして負極集電体としては、銅箔等を用いる
ことができる。
他に、負極、正極、セパレータ等を構成要素としてい
る。以下に、本発明の非水電解液二次電池に使用できる
これらの構成要素の態様について説明する。負極は、リ
チウムイオンを吸蔵・放出できる負極活物質に結着剤を
混合し、適当な溶剤を加えてペースト状にしたものを、
金属箔集電体の表面に塗布乾燥して形成する。本発明の
非水電解液二次電池では、負極活物質として、炭素材
料、例えば黒鉛、フェノール樹脂等の有機化合物焼成
体、コークス等の粉状体を用いる。結着剤は、活物質粒
子を繋ぎ止める役割を果たすもので、ポリフッ化ビニリ
デン等の含フッ素樹脂等を、これら活物質および結着剤
を分散させる溶剤としてはN−メチル−2−ピロリドン
等の有機溶剤を用いることができる。また、これらの材
料に代えて、負極結着剤としてメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース等のグループから選ばれる1種
又は2種以上のセルロースエーテル系物質とスチレンブ
タジエンゴムラテックス、カルボキシ変性スチレンブタ
ジエンゴムラテックス等の合成ゴム系ラテックス型接着
剤との複合バインダを用い、溶剤として水を用いること
もできる。そして負極集電体としては、銅箔等を用いる
ことができる。
【0026】正極は、リチウムイオンを吸蔵・放出でき
る正極活物質に導電材および結着剤を混合し、負極同
様、適当な溶剤を加えてペースト状としたものを、金属
箔製の集電体表面に塗布乾燥して形成する。本発明の非
水電解液二次電池では、正極活物質にはLiCoO2、
LiNiO2、LiMn2O4等のリチウム複合酸化物粉
状体の1種以上を用いることができる。中でもスピネル
構造LiMn2O4は、Co、Niという資源的に少ない
元素を含有せず安価なため、大量の活物質を必要とする
電気自動車用二次電池の正極活物質として好適である。
る正極活物質に導電材および結着剤を混合し、負極同
様、適当な溶剤を加えてペースト状としたものを、金属
箔製の集電体表面に塗布乾燥して形成する。本発明の非
水電解液二次電池では、正極活物質にはLiCoO2、
LiNiO2、LiMn2O4等のリチウム複合酸化物粉
状体の1種以上を用いることができる。中でもスピネル
構造LiMn2O4は、Co、Niという資源的に少ない
元素を含有せず安価なため、大量の活物質を必要とする
電気自動車用二次電池の正極活物質として好適である。
【0027】導電材は、正極活物質層の電気伝導性を確
保するためのものであり、カーボンブラック、アセチレ
ンブラック、黒鉛等の炭素物質粉状体の1種又は2種以
上を混合したものを用いることができる。正極結着剤と
してはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
これら活物質、導電材、結着剤を分散させる溶剤として
は、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いる
ことができる。そして正極集電体には、アルミニウム箔
等を用いることができる。
保するためのものであり、カーボンブラック、アセチレ
ンブラック、黒鉛等の炭素物質粉状体の1種又は2種以
上を混合したものを用いることができる。正極結着剤と
してはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、
ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
これら活物質、導電材、結着剤を分散させる溶剤として
は、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いる
ことができる。そして正極集電体には、アルミニウム箔
等を用いることができる。
【0028】正極と負極の間に挟装されるセパレータ
は、正極と負極とを分離し電解液を保持するものであ
り、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い微多孔膜を
用いることができる。以上のものから構成される本発明
の非水電解液二次電池であるが、その形状はコイン型、
積層型、円筒型等の種々のものとすることができる。い
ずれの形状を採る場合であっても、正極および負極にセ
パレータを挟装させ電極体とし、正極および負極から外
部に通ずる正極端子および負極端子までの間をそれぞれ
導通させるようにして、この電極体を上記非水電解液と
ともに電池ケースに密閉することによって、電池が完成
させられる。
は、正極と負極とを分離し電解液を保持するものであ
り、ポリエチレン、ポリプロピレン等の薄い微多孔膜を
用いることができる。以上のものから構成される本発明
の非水電解液二次電池であるが、その形状はコイン型、
積層型、円筒型等の種々のものとすることができる。い
ずれの形状を採る場合であっても、正極および負極にセ
パレータを挟装させ電極体とし、正極および負極から外
部に通ずる正極端子および負極端子までの間をそれぞれ
導通させるようにして、この電極体を上記非水電解液と
ともに電池ケースに密閉することによって、電池が完成
させられる。
【0029】
【実施例】上記実施形態に基づき、実施例として、スル
ホラン(SL)とジエチルカーボネート(DEC)の混
合溶媒に、LiBF4とLiPF6とを種々のモル比で溶
解させた非水電解液を作製した。またSLとDECとの
混合溶媒にLiBF4またはLiPF6を単独で溶解させ
た非水電解液、SLとジメチルカーボネート(DMC)
との混合溶媒を用いた非水電解液、エチレンカーボネー
ト(EC)とDECとの混合溶媒を用いた非水電解液
を、比較例として作製した。そしてこの実施例および比
較例の非水電解液の低温下における状態を観察し、電解
液の低温特性を評価した。さらに、この中から低温特性
の良好な電解液を用いて実際にコイン型の二次電池を構
成させ、電池のサイクル特性について評価した。各実施
例、比較例、およびこれらの電解液を用いた二次電池の
低温特性およびサイクル特性の評価を以下に示す。
ホラン(SL)とジエチルカーボネート(DEC)の混
合溶媒に、LiBF4とLiPF6とを種々のモル比で溶
解させた非水電解液を作製した。またSLとDECとの
混合溶媒にLiBF4またはLiPF6を単独で溶解させ
た非水電解液、SLとジメチルカーボネート(DMC)
との混合溶媒を用いた非水電解液、エチレンカーボネー
ト(EC)とDECとの混合溶媒を用いた非水電解液
を、比較例として作製した。そしてこの実施例および比
較例の非水電解液の低温下における状態を観察し、電解
液の低温特性を評価した。さらに、この中から低温特性
の良好な電解液を用いて実際にコイン型の二次電池を構
成させ、電池のサイクル特性について評価した。各実施
例、比較例、およびこれらの電解液を用いた二次電池の
低温特性およびサイクル特性の評価を以下に示す。
【0030】〈実施例〉まず、SLとDECとを体積比
で1:1に混合させた混合溶媒を作製した。この混合溶
媒に、支持塩としてLiBF4とLiPF6とを以下のモ
ル比で溶解させ、支持塩の総濃度が1mol/lとなる
ように調製して非水電解液とした。LiBF4とLiP
F6とのモル比が3:1のものを実施例1の非水電解液
とし、1:1のものを実施例2の、そして1:3のもの
を実施例3の非水電解液とした。なお、実施例の非水電
解液の作製に用いた有機溶媒、支持塩は、全て富山薬品
工業製のものを使用した。これについては下記比較例の
非水電解液についても同様である。
で1:1に混合させた混合溶媒を作製した。この混合溶
媒に、支持塩としてLiBF4とLiPF6とを以下のモ
ル比で溶解させ、支持塩の総濃度が1mol/lとなる
ように調製して非水電解液とした。LiBF4とLiP
F6とのモル比が3:1のものを実施例1の非水電解液
とし、1:1のものを実施例2の、そして1:3のもの
を実施例3の非水電解液とした。なお、実施例の非水電
解液の作製に用いた有機溶媒、支持塩は、全て富山薬品
工業製のものを使用した。これについては下記比較例の
非水電解液についても同様である。
【0031】〈比較例〉SLとDECとを体積比で1:
1に混合した混合溶媒に、支持塩としてLiBF4のみ
を溶解させた非水電解液を作製し、これを比較例1の非
水電解液とした。同じ混合溶媒に、LiPF6のみを溶
解させた非水電解液を作製し、これを比較例2の非水電
解液とした。
1に混合した混合溶媒に、支持塩としてLiBF4のみ
を溶解させた非水電解液を作製し、これを比較例1の非
水電解液とした。同じ混合溶媒に、LiPF6のみを溶
解させた非水電解液を作製し、これを比較例2の非水電
解液とした。
【0032】次に有機溶媒を変更し、SLとDMCとを
体積比で1:1に混合した混合溶媒に、LiBF4を溶
解させた非水電解液を作製し、これを比較例3の非水電
解液とした。さらに混合溶媒を変更し、ECとDECと
を体積比1:1に混合した混合溶媒に、LiBF4を溶
解させた非水電解液を作製し、これを比較例4の非水電
解液とした。さらに次に、比較例4の溶媒の混合比を変
更し、ECとDECとを体積比3:7に混合した混合溶
媒に、LiBF4を溶解させた非水電解液を作製し、こ
れを比較例5の非水電解液とした。なお、上記比較例の
非水電解液は、いずれの非水電解液も、支持塩の濃度は
1mol/lとした。
体積比で1:1に混合した混合溶媒に、LiBF4を溶
解させた非水電解液を作製し、これを比較例3の非水電
解液とした。さらに混合溶媒を変更し、ECとDECと
を体積比1:1に混合した混合溶媒に、LiBF4を溶
解させた非水電解液を作製し、これを比較例4の非水電
解液とした。さらに次に、比較例4の溶媒の混合比を変
更し、ECとDECとを体積比3:7に混合した混合溶
媒に、LiBF4を溶解させた非水電解液を作製し、こ
れを比較例5の非水電解液とした。なお、上記比較例の
非水電解液は、いずれの非水電解液も、支持塩の濃度は
1mol/lとした。
【0033】〈非水電解液の低温特性の評価〉上記実施
例および比較例の非水電解液を、10mlのサンプル缶
に注入した状態で、−20℃、−30℃、−40℃の恒
温槽にそれぞれ一昼夜以上放置し、電解液の状態を目視
にて観察した。この観察結果を下記表1に示す。
例および比較例の非水電解液を、10mlのサンプル缶
に注入した状態で、−20℃、−30℃、−40℃の恒
温槽にそれぞれ一昼夜以上放置し、電解液の状態を目視
にて観察した。この観察結果を下記表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】この結果が示すように、SLとDMC、E
CとDECとを体積比1:1に混合した混合溶媒を用い
た、比較例3および比較例4の非水電解液は、−20℃
で固体となり、これらの混合溶媒を用いた二次電池は−
20℃では充放電を行うことが不可能であることが判
る。また低凝固点の溶媒であるDECを過剰に混合させ
た比較例5の非水電解液でも、−20℃で結晶が析出し
ており、満足な低温特性が得られないことが判る。
CとDECとを体積比1:1に混合した混合溶媒を用い
た、比較例3および比較例4の非水電解液は、−20℃
で固体となり、これらの混合溶媒を用いた二次電池は−
20℃では充放電を行うことが不可能であることが判
る。また低凝固点の溶媒であるDECを過剰に混合させ
た比較例5の非水電解液でも、−20℃で結晶が析出し
ており、満足な低温特性が得られないことが判る。
【0036】これに対して、SLとDECとを体積比
1:1で混合した混合溶媒を用いた、実施例1〜3およ
び比較例1、2の非水電解液は、−40℃の低温下に放
置した場合であっても液体として存在している。したが
って、SLとDECとの混合溶媒を用いた非水電解液
は、−40℃の低温雰囲気においても充放電が可能な、
つまり低温特性の良好な二次電池を構成できる非水電解
液であると評価できる。
1:1で混合した混合溶媒を用いた、実施例1〜3およ
び比較例1、2の非水電解液は、−40℃の低温下に放
置した場合であっても液体として存在している。したが
って、SLとDECとの混合溶媒を用いた非水電解液
は、−40℃の低温雰囲気においても充放電が可能な、
つまり低温特性の良好な二次電池を構成できる非水電解
液であると評価できる。
【0037】〈コイン型二次電池の作製〉低温特性の良
好であったSLとDECとを混合した混合溶媒を用いた
実施例1〜3、比較例1、2の非水電解液を使用して、
実際にコイン型二次電池を作製した。以下にこの二次電
池について説明する。負極は、次のように作製した。炭
素材料である人造黒鉛(MCMB25−28:大阪ガス
製)を活物質とし、まずこの人造黒鉛95重量部に結着
剤としてポリフッ化ビニリデン5重量部を混合し、溶剤
であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させてペース
ト状の負極合剤を調整した。この負極合剤を負極集電体
となる厚さ15μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布し、
乾燥させた後、ロールプレス機にて圧縮成形した。
好であったSLとDECとを混合した混合溶媒を用いた
実施例1〜3、比較例1、2の非水電解液を使用して、
実際にコイン型二次電池を作製した。以下にこの二次電
池について説明する。負極は、次のように作製した。炭
素材料である人造黒鉛(MCMB25−28:大阪ガス
製)を活物質とし、まずこの人造黒鉛95重量部に結着
剤としてポリフッ化ビニリデン5重量部を混合し、溶剤
であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させてペース
ト状の負極合剤を調整した。この負極合剤を負極集電体
となる厚さ15μmの帯状銅箔の片面に均一に塗布し、
乾燥させた後、ロールプレス機にて圧縮成形した。
【0038】正極は、次のようにして作製した。マンガ
ン酸リチウム(Li1.03Mn1.97O 4:本荘ケミカル
製)を活物質とし、このマンガン酸リチウム90重量部
に、導電材としてグラファイト7重量部および結着剤と
してポリフッ化ビニリデン7重量部を混合し、溶剤であ
るN−メチル−2−ピロリドンに分散させてペースト状
の正極合剤を調整した。この正極合剤を正極集電体とな
る厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の片面に均一に塗
布し、乾燥した後、ロールプレス機にて圧縮成形した。
ン酸リチウム(Li1.03Mn1.97O 4:本荘ケミカル
製)を活物質とし、このマンガン酸リチウム90重量部
に、導電材としてグラファイト7重量部および結着剤と
してポリフッ化ビニリデン7重量部を混合し、溶剤であ
るN−メチル−2−ピロリドンに分散させてペースト状
の正極合剤を調整した。この正極合剤を正極集電体とな
る厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の片面に均一に塗
布し、乾燥した後、ロールプレス機にて圧縮成形した。
【0039】次いで、正極は直径15mmφの円形状
に、負極は直径18mmφの円形状に切り取り、この正
極と負極との間に微孔性ポリエチレンフィルムからなる
直径19mmφの円形セパレータを挟装させ、コイン型
電池ケースに収めた。そして実施例1〜3、比較例2、
3の電解液をそれぞれ電池ケース内に注液した後、電池
ケースを封缶し、コイン型二次電池を得た。
に、負極は直径18mmφの円形状に切り取り、この正
極と負極との間に微孔性ポリエチレンフィルムからなる
直径19mmφの円形セパレータを挟装させ、コイン型
電池ケースに収めた。そして実施例1〜3、比較例2、
3の電解液をそれぞれ電池ケース内に注液した後、電池
ケースを封缶し、コイン型二次電池を得た。
【0040】〈二次電池のサイクル特性の評価〉以上の
ように作製したコイン型二次電池に対して、25℃の温
度条件下、充放電サイクル試験を行い、これらのコイン
型二次電池の放電容量を測定した。充放電サイクル試験
は、1.0mA/cm2の定電流で充電終止電圧4.2
Vに到達するまでの充電後1.0mA/cm2の定電流
で放電終止電圧3.0Vに到達するまでの放電を1サイ
クルとし、50サイクルまで行った。この充放電サイク
ル試験によって測定した、それぞれの二次電池の1サイ
クル目の放電容量(初期容量)および50サイクル目の
放電容量を、図1に示す。
ように作製したコイン型二次電池に対して、25℃の温
度条件下、充放電サイクル試験を行い、これらのコイン
型二次電池の放電容量を測定した。充放電サイクル試験
は、1.0mA/cm2の定電流で充電終止電圧4.2
Vに到達するまでの充電後1.0mA/cm2の定電流
で放電終止電圧3.0Vに到達するまでの放電を1サイ
クルとし、50サイクルまで行った。この充放電サイク
ル試験によって測定した、それぞれの二次電池の1サイ
クル目の放電容量(初期容量)および50サイクル目の
放電容量を、図1に示す。
【0041】この充放電サイクル試験の結果、LiBF
4とLiPF6との両方を支持塩として溶解させた実施例
1〜3の非水電解液を用いた二次電池は、LiBF4ま
たはLiPF6を単独で溶解させた比較例1および2の
非水電解液を用いた二次電池よりも、50サイクル目の
放電量が大きいことが確認された。次に、充放電サイク
ル試験によって明らかになった、支持塩中のLiBF4
の割合と放電容量との関係について、図2に示す。この
図から判るように、支持塩中のLiBF4の割合が50
〜75mol%の範囲にある非水電解液を用いた二次電
池が、50サイクル目の放電容量の大きい二次電池であ
ることが判った。つまり、LiBF4とLiPF6との両
方を支持塩として溶解させた非水電解液の中でも、Li
BF4とLiPF6とのモル比が1:1〜3:1の範囲に
ある非水電解液が、サイクル特性のより良好な二次電池
を構成できることが確認できた。
4とLiPF6との両方を支持塩として溶解させた実施例
1〜3の非水電解液を用いた二次電池は、LiBF4ま
たはLiPF6を単独で溶解させた比較例1および2の
非水電解液を用いた二次電池よりも、50サイクル目の
放電量が大きいことが確認された。次に、充放電サイク
ル試験によって明らかになった、支持塩中のLiBF4
の割合と放電容量との関係について、図2に示す。この
図から判るように、支持塩中のLiBF4の割合が50
〜75mol%の範囲にある非水電解液を用いた二次電
池が、50サイクル目の放電容量の大きい二次電池であ
ることが判った。つまり、LiBF4とLiPF6との両
方を支持塩として溶解させた非水電解液の中でも、Li
BF4とLiPF6とのモル比が1:1〜3:1の範囲に
ある非水電解液が、サイクル特性のより良好な二次電池
を構成できることが確認できた。
【0042】以上の低温特性およびサイクル特性の評価
より、本発明の二次電池、つまりSLとDECとを混合
した混合溶媒にLiBF4とLiPF6との両方を支持塩
として溶解させた非水電解液を用いた二次電池は、低温
特性およびサイクル特性の両方に優れた電池であること
が実証できた。
より、本発明の二次電池、つまりSLとDECとを混合
した混合溶媒にLiBF4とLiPF6との両方を支持塩
として溶解させた非水電解液を用いた二次電池は、低温
特性およびサイクル特性の両方に優れた電池であること
が実証できた。
【0043】
【発明の効果】本発明は、炭素材料を活物質とする負極
と、リチウム複合酸化物を活物質とする正極と、支持塩
を有機溶媒に溶解した非水電解液とを有する非水電解液
二次電池を、前記支持塩は、4フッ化ホウ酸リチウムと
6フッ化リン酸リチウムとを含み、前記有機溶媒は、ス
ルホランとジエチルカーボネートとを含むように構成し
たものである。この様な構成としたことにより、本発明
の非水溶媒二次電池は、−40℃の低温下でも充放電が
可能となり、かつ、繰り返される充放電によっても放電
容量の劣化を抑制することが可能となった。したがって
本発明により、低温特性、サイクル特性の両方に優れた
非水電解液二次電池を提供できることとなった。
と、リチウム複合酸化物を活物質とする正極と、支持塩
を有機溶媒に溶解した非水電解液とを有する非水電解液
二次電池を、前記支持塩は、4フッ化ホウ酸リチウムと
6フッ化リン酸リチウムとを含み、前記有機溶媒は、ス
ルホランとジエチルカーボネートとを含むように構成し
たものである。この様な構成としたことにより、本発明
の非水溶媒二次電池は、−40℃の低温下でも充放電が
可能となり、かつ、繰り返される充放電によっても放電
容量の劣化を抑制することが可能となった。したがって
本発明により、低温特性、サイクル特性の両方に優れた
非水電解液二次電池を提供できることとなった。
【図1】 実施例1〜3および比較例1、2の非水電解
液を用いた二次電池の充放電サイクル試験の結果を示す
図
液を用いた二次電池の充放電サイクル試験の結果を示す
図
【図2】 充放電サイクル試験における支持塩中のLi
BF4の割合と放電容量との関係について示す図
BF4の割合と放電容量との関係について示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ05 AK03 AL06 AL07 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 HJ07
Claims (3)
- 【請求項1】 炭素材料を活物質とする負極と、リチウ
ム複合酸化物を活物質とする正極と、支持塩を有機溶媒
に溶解した非水電解液とを有する非水電解液二次電池で
あって、 前記支持塩は、4フッ化ホウ酸リチウムと6フッ化リン
酸リチウムとを含み、 前記有機溶媒は、スルホランとジエチルカーボネートと
を含むことを特徴とする非水電解液二次電池。 - 【請求項2】 前記4フッ化ホウ酸リチウムと前記6フ
ッ化リン酸リチウムとのモル比は1:1〜3:1の範囲
にある請求項1に記載の非水電解液二次電池。 - 【請求項3】 前記スルホランと前記ジエチルカーボネ
ートとの体積比は1:2〜2:1の範囲にある請求項1
に記載の非水電解液二次電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10218125A JP2000058118A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 非水電解液二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10218125A JP2000058118A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 非水電解液二次電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000058118A true JP2000058118A (ja) | 2000-02-25 |
Family
ID=16715036
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10218125A Pending JP2000058118A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 非水電解液二次電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000058118A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002007248A1 (en) * | 2000-07-17 | 2002-01-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Nonaqueous electrolyte secondary cell |
| JP2008269980A (ja) * | 2007-04-20 | 2008-11-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 非水系電解液及び非水系電解液電池 |
| EP2421080A3 (en) * | 2010-08-20 | 2012-04-25 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Non-aqueous electrolyte battery |
| US9853326B2 (en) | 2007-04-05 | 2017-12-26 | Mitsubishi Chemical Corporation | Nonaqueous electrolyte for secondary battery and nonaqueous-electrolyte secondary battery employing the same |
| CN113169379A (zh) * | 2019-03-05 | 2021-07-23 | 株式会社日立制作所 | 非水电解液、半固体电解质层、二次电池用片材和二次电池 |
| CN115461907A (zh) * | 2020-05-08 | 2022-12-09 | 株式会社日立制作所 | 非水电解液、半固体电解质层、二次电池用片材和二次电池 |
-
1998
- 1998-07-31 JP JP10218125A patent/JP2000058118A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2002007248A1 (en) * | 2000-07-17 | 2002-01-24 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Nonaqueous electrolyte secondary cell |
| US6864016B2 (en) | 2000-07-17 | 2005-03-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Non-aqueous electrolyte secondary battery |
| US9853326B2 (en) | 2007-04-05 | 2017-12-26 | Mitsubishi Chemical Corporation | Nonaqueous electrolyte for secondary battery and nonaqueous-electrolyte secondary battery employing the same |
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