Project Ara
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製造元 | ユーザー |
---|---|
種別 | スマートフォン(組み立て式) |
発売日 |
2016年Q4(開発者向け)[1] 2017年(一般販売予定 ※中止)[2] |
標準価格 | 50米ドル~ |
OS | Android |
SoC | 東芝製[3] |
ウェブサイト | Project Ara Magazine |
Project Ara(プロジェクト アラ)は、Googleによって開発された、モジュールパーツ組み立て式のAndroidスマートフォンである。オープンソースハードウェアに位置付けられており、自由な開発が可能なプラットフォームにする事を目的としている。
本体は金属フレームのみとなっており、そこにモジュール化されたバッテリやカメラやディスプレーなどのパーツをはめ込んで、ユーザーオリジナルの端末本体を作ることができる。各モジュールは個別に交換可能なため、故障の場合はそのモジュールだけ交換して修理したり、より高性能なものにアップグレードする事が容易となっている。これによって機器の寿命サイクルを通常のスマートフォンよりも長くできるため、電子機器廃棄物の削減が期待されている[4][5]。
開発難
[編集]2011年にGoogleがモトローラ・モビリティを買収し、モジュラー携帯電話に関するいくつかの特許を取得した。2013年10月29日には、モジュールパーツで組み立てられるスマートフォンをコンセプトにしたProject Araの開発を発表した。 しかし開発チームは、各モジュールを独立したパーツとして分離することに大変困難を極めており、開発を進めていくうちにCPU、GPU、アンテナ、センサー、バッテリー、ディスプレイが最初から組み込まれる仕様になってしまった。これら大部分が交換不能になった事によって、Project Araの存在意義が危ぶまれた[6]。さらに各モジュールの製造コストがあまりにも高すぎるなどの問題が解決できず開発が難航したため、2016年9月をもって開発中止が発表された[7]。
- 当初2015年8月にプエルトリコで試験販売が予定されていたが直前になって中止され、2016年以降に販売は延期された[8]。
- 2016年5月20日、開発者向けイベント『Google I/O 2016』で開発者向けバージョンが2016年Q4中[1]に、一般向けが2017年[2]に発売することが発表された。Google I/Oで披露された試作品は電磁石とラッチでモジュールを着脱でき、音声認識でモジュールの取り外しができた[1][2]。
- 2016年9月2日、開発中止を発表。
脚注
[編集]- ^ a b c “Google、“組み立てスマートフォン”「Project Ara」の開発者版を年内提供へ(今度こそ)”. ITmedia (2016年5月21日). 2016年5月22日閲覧。
- ^ a b c “Google aims to launch its consumer Project Ara phone in 2017”. Engadget. AOL (2016年5月20日). 2016年5月22日閲覧。
- ^ http://www.gizmodo.in/indiamodo/Toshiba-To-Provide-Chips-For-Google-Project-Ara/articleshow/35473779.cms
- ^ Byford, Sam (29 October 2013). “Motorola reveals ambitious plan to build modular smartphones”. The Verge. Vox Media. 29 October 2013閲覧。
- ^ Musil, Steven (29 October 2013). “Motorola unveils Project Ara for custom smartphones”. CNET. CBS Interactive. 29 October 2013閲覧。
- ^ “Google、部品を自由に組み合わせる次世代スマホ「Project Ara」を放棄”. iPhone Mania. (2016年9月2日)
- ^ Stefan Etienne (2016年9月2日). “Googleがスマートフォンをモジュール化するProject Araを中止、パートナーへのライセンス提供はありか?”. TechCrunch Japan
- ^ “グーグル、モジュール式スマホ「Project Ara」を2016年まで延期”. CNET Japan (2015年8月18日). 2016年4月18日閲覧。