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正規様相論理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

論理学において、正規様相論理(せいきようそうろんり、normal modal logic)とは、以下の条件を満たす様相論理式(modal formulas)の集合 L である。

  • 命題論理のすべての恒真式を含む。
  • クリプキスキーマ()のすべてのインスタンスを含む。
  • 以下の規則の下で閉じている。
    • 分離規則(モーダスポネンス): ならば
    • 必然化規則: ならば

上記の条件を満たす最小の論理はKと呼ばれる。今日一般的に使用されている(哲学的な動機付けを持つ)様相論理のほとんど、例えばC・I・ルイスのS4やS5英語版は、正規である(したがってKの拡張である)。しかし、いくつかの義務論理認識論理は、クリプキスキーマを放棄することがあるため、正規ではない。

すべての正規様相論理は正則英語版であり、したがって古典的英語版である。

一般的な正規様相論理

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次の表は、一般的な正規様相システムをいくつか示したものである。表記法は、クリプキ意味論 § 一般的な様相公理スキーマ英語版の表を参照のこと。いくつかのシステムのフレーム条件は簡略化されている。つまり論理は表に示されたフレームクラスに対して健全かつ完全であるが、より大きなフレームクラスに対応する可能性がある。

名前 公理 フレーム条件
K すべてのフレーム
T T 反射的
K4 4 推移的
S4 T, 4 前順序
S5 T, 5 または D, B, 4 同値関係
S4.3 T, 4, H 全擬順序 (total preorder。推移関係完全関係も参照)
S4.1 T, 4, M 前順序,
S4.2 T, 4, G 有向前順序
GL, K4W GL または 4, GL 有限な狭義の半順序
Grz, S4Grz Grz または T, 4, Grz 有限な半順序
D D 連続的
D45 D, 4, 5 推移的、連続、かつユークリッド的

参考文献

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  • Alexander Chagrov and Michael Zakharyaschev, Modal Logic, vol. 35 of Oxford Logic Guides, Oxford University Press, 1997.